JPH0225000Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は防振サスペンシヨン、特に揺動装置
における防振サスペンシヨンに関する。

従来より、揺動装置、例えばふるい機等におい
て揺動物を支持するサスペンシヨンとしては、木
ばね、プラスチツク材、スチイール製のものが利
用されていたが、木ばねでは、材料的に安価であ
るものの水分等の付加によりばね特性が変化し易
く物性の維持に難点があり、プラスチツク材のも
のでは、作動特性が周囲の温度環境等の影響を受
け易く、強度的にも大重量の揺動物の支持には適
さない難点があり、スチイール製のものでは共振
によるスチイールの疲労破壊が問題となつてお
り、さらに、これらの従来型サスペンシヨンで
は、サスペンシヨン自体での振動吸収が不可能の
ため、サスペンシヨンの他に特別な防振装置を設
置することが必要であり、また、この防振装置に
おいて、防振の効果を上げるためには、防振装置
のばね定数を小さくする事が必要であつて、この
ばね定数を過剰に小さくすると装置全体の揺れが
過大となつて危険が増大する欠点があり問題とな
つていた。また、従来型サスペンシヨンの構造と
しては、第４図に示すように、サスペンシヨン支
柱１を支持するに、該支柱１下端には円盤体２を
設け、基板３上には受台４を固定し、該受台４中
に止着せる平行な２体のゴム板５，６間での上記
円盤体２の挟持をもつて揺動物を支持する構成が
多く採用されていたが、この構成では、ゴム板６
の支承面７の摩耗が激しく短期間の使用にて使用
不能となる事態を招来しており、より長期の使用
に耐え得るサスペンシヨン構造が要望されてい
た。

したがつて、この考案は、矩形枢動孔を有する
支承体の該枢動孔内に矩形枢動棒材を嵌入し、該
枢動棒材周囲の４側面と該枢動孔の４個の角隅と
の間には弾性体丸棒を圧入してなる２個の枢着手
段を交差状に一体的に設け、該枢着手段の一方の
ものの上記枢動棒材両端を一側の揺動部材に連結
するとともに、他方のものの上記枢動棒材両端を
他側の部材に連結して成る防振サスペンシヨンを
提供して、上述した従来型サスペンシヨンの欠点
を解消することを目的とする。

図面を参照するに、本例での揺動装置であるふ
るい機１０は、ふるい部分１１を４個のサスペン
シヨン支柱構造１２を用いて基板１３上に揺動自
在に支持するとともに、該ふるい部分１１の揺動
を駆動するための振動モータ１４を該基板１３上
に設けたもので、該基板１３は支持脚１５により
適宜支持される。サスペンシヨン支柱構造１２
は、２個のサスペンシヨン装置１６，１６′と該
２個のサスペンシヨン装置１６，１６′を連結す
る軸部材１７とよりなるが、サスペンシヨン装置
１６′の構成は、サスペンシヨン装置１６と同一
であるため、以下の説明においてはサスペンシヨ
ン装置１６についてのみ説明し、サスペンシヨン
装置１６′の説明は省略する。

サスペンシヨン装置１６は、相互に交差状に固
着された２個の枢着手段１８ａ，１８ｂ中にそれ
ぞれ支承体１９ａ，１９ｂを有し、該支承体１９
ａ，１９ｂ各々の軸線方向には断面が正方形の矩
形枢動孔２０ａ，２０ｂが設けられ、該矩形枢動
孔２０ａ，２０ｂ各々には、該矩形枢動孔２０
ａ，２０ｂ内での回動が可能な程度に小径の断面
正方形の矩形枢動棒材２１ａ，２１ｂが45゜の角
度差をもつて嵌入され、かつ、該各々の矩形枢動
棒材２１ａ，２１ｂ周囲の４側面と上記各矩形枢
動孔２０ａ，２０ｂの４個の角隅との間の空所に
はゴム等の材質製の４本の弾性体丸棒２２ａ，２
２ｂが圧入され、一方の上記枢着手段１８ａの上
記矩形枢動棒材２１ａ両端には、中央部背面にて
上記軸部材１７端部に固着されたＵ形の挟持金具
２３両端の耳片２４が固着され、他方の上記枢着
手段１８ｂの上記矩形枢動棒材２１ｂ両端にはＬ
形の枢支金具２５の直立片２６が固着され、該枢
支金具２５の底片２７の基板１３への固着をもつ
て該サスペンシヨン支柱構造１２の基板１３上で
の支持が行なわれる。一方、上方のサスペンシヨ
ン装置１６′の枢支金具２５′の底片２７′は上記
ふるい部分１１の底面１３′に固着され、これに
よつてふるい部分１１が揺動自在に支持される。

したがつて、振動モータ１４の駆動によるふる
い部分１１の揺動においては、弾性体丸棒２２の
適当な圧縮変形により、いずれの方向への揺動も
円滑確実に行なわれ、かつ、該ふるい部分１１上
の余分な振動は完全に吸収され、構造簡便で寿命
も長く製造コストも低廉で優れた技術的効果を奏
する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案のサスペンシヨンを用いた
ふるい機の斜視図、第２図は、第１図のサスペン
シヨン支柱構造の斜視図、第３図は、第２図の
−線による断面図、第４図は従来型サスペンシ
ヨンの一部断面図である。 符号の説明、１０……ふるい機、１１……ふる
い部分、１２……支柱構造、１３……基板、１４
……振動モータ、１５……支持脚、１６，１６′
……サスペンシヨン装置、１７……軸部材、１８
……枢着手段、１９……支承体、２０……矩形枢
動孔、２１……矩形枢動棒材、２２……弾性体丸
棒。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 相対的に揺動し合う一側の部材と他側の部材と
   の間に介在される防振サスペンシヨンにおいて、 矩形枢動孔を有する支承体の該矩形枢動孔内
   に、該矩形枢動孔内での回動が可能な径の矩形枢
   動棒材を該矩形枢動孔に対して45゜の角度差をも
   つて嵌入し、該矩形枢動棒材周囲の４側面と該矩
   形枢動孔の４個の角隅との間には弾性体丸棒を圧
   入してなる２個の枢着手段を交差状に一体的に設
   け該枢着手段の一方の矩形枢動棒材両端を上記一
   側の部材に連絡して固定し、該枢着手段の他方の
   矩形枢動棒材両端を上記他側の部材に連絡して固
   定して成ることを特徴とする防振サスペンシヨ
   ン。