JPH0224068Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 （産業上の利用分野） 本考案は、冷凍自動車等の扉部において扉開閉
を司どる門戸装置に関する。

（従来の技術） 従来、冷凍自動車等の扉部の門戸装置には、扉
の開閉動に伴う作動負荷圧に耐え且つ保冷ボツク
スの強度支持に十分となるよう鉄等の鋼材を使用
するのが一般的で、断熱保冷のためにはその内側
にウレタンフオーム等の断熱材を充填しているに
過ぎない。

しかし、鉄等の鋼材は伝熱性が高く、如何に内
部に断熱材を充填しても、表面の鋼材部を伝つて
外気高温はボツクス内部に伝導し、特に門戸装置
付近の要冷蔵製品が暖められて被害に合ういわゆ
るメタル現象が惹起される。

そして、流通活発化の今日、産地直送の産物等
を冷蔵で輸送する頻度が高まり、冷蔵自動車にも
厳格な冷蔵保管が要請される現状で、前記メタル
現象は冷蔵自動車輸送の重大な欠陥となつてい
る。

（本考案が解決しようとする問題点） 本考案は上記実情に鑑みてなされたもので、こ
のメタル現象の解決にFRP等の断熱性に優れた
材料の利用を試み、且つその際惹起される扉開閉
等に伴う負荷圧又は衝撃に対する物理的強度の脆
弱さを解消する為の構造を開発したものである。

〔考案の構成〕

（実施例） 以下実施例の図面を基に説明すると、１が冷蔵
自動車の扉、２がボツクス側壁で、３が両者間に
あつて扉開閉を支持し且つ側壁部との連結を図る
門戸装置部である。

そして、該門戸装置にあつて、先ず扉１との当
接部に傾斜状態に延設した当接枠４を配し、該当
接枠４と扉１との間にはゴムパツキン１ａを挾着
させて十分なる気密性を保持させる。次に、該当
接枠４に連接させてガスケツト１ｂ挿入用のガス
ケツト空間枠５を配設し、且つその先に直接外気
に触れ主に扉支持の柱となる支柱枠６を立設す
る。そして、該支柱枠６と直交し側壁部２のパネ
ル板２ａの一部にまで延設してこれと連結させる
側面枠７を一体的に結合して本門戸装置の枠組み
を構成する。そして、該当接枠４，ガスケツト空
間枠５，支柱枠６及び側面枠７を、適当厚み例え
ば５mm〜15mm程度として全てFRP等の合成樹脂
で形成する。

さらに、前記ガスケツト空間枠５、支柱枠６及
び側面枠７とによつて形成される略〓型の矩形の
枠組みの中には鋼板５ａ，６ａ，７ａを挟設し、
且つその矩形の端部となるガスケツト空間枠鋼板
５ａの尾端と側面枠鋼板７ａの中間位置を結んで
補強支持鋼板８を掛架させる。

そして、該枠体で形成された内部空間にはウレ
タンフオームを注入発泡させる等して断熱材を充
填する。

〔考案の効果〕

以上の構成に基づく本考案門戸装置の効果を説
明すると、従来、外気高温と直接接触する支柱枠
等に発生する高温が鋼材等の高伝熱体のガスケツ
ト空間枠及び当接枠に伝導されて内部空間を暖め
ていたものを、先ず外気高温に触れても支柱枠６
及び側面枠７は合成樹脂で形成されている為、暖
められ難く高温の発生が防止される。且つもし少
量滞熱しても、同用に合成樹脂で形成されたガス
ケツト空間枠５及び当接枠４を通しては殆ど伝導
されず、メタル現象をほぼ完全に解消することが
できる。

また、前記ガスケツト空間枠５、支柱枠６及び
側面枠７とによつて形成される略〓型の矩形の枠
組みの中に鋼板５ａ，６ａ，７ａを挟設し、且つ
その形状をガスケツト空間枠５と支柱枠６との間
及び支柱枠６と側面枠７との間に屈曲部を形成す
ることができ、扉開閉に伴う負荷圧又は幾方向か
らの衝撃等に対して強い耐衝撃性を発揮すること
ができ、前記FRP等合成樹脂のみでは物理的強
度に欠ける面を補うことができる。

さらに、その矩形の端部となるガスケツト空間
枠５の尾端と側面枠７の中間位置を結んで補強支
持鋼板８が掛架されるため、その部位にループさ
れた略台形の環状枠が形成され前記合成樹脂の物
理的強度の弱さに対する補強をさらに強くするこ
とができる。

本考案は以上のようで、冷蔵自動車の門戸装置
の欠陥を解消して極めて有益なる考案である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
本考案門戸装置の一部縦断平面図、第２図は本案
装置枠組みを表わした斜視図である。 １……扉、２……側壁部、３……門戸装置、４
……当接枠、５……ガスケツト空間枠、６……支
柱枠、７……側面枠、５ａ，６ａ，７ａ……その
鋼板、８……補強支持鋼板。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 冷蔵自動車の扉１とボツクス側壁２の間にあつ
   て扉開閉を支持し且つ側壁との連結を図る門戸装
   置３において、 該門戸装置３の扉１との当接部に傾斜状態に延
   設した当接枠４を配し、該当接枠４に連接させて
   ガスケツト１ｂ挿入用のガスケツト空間枠５を設
   け、且つその先に扉支持の柱となる支柱枠６を立
   設し、該支柱枠６と直交しボツクス側壁２のパネ
   ル板２ａの一部にまで延設してこれと結合する側
   面枠７を一体的に結合して本門戸装置の枠組みを
   構成し、該当接枠４，ガスケツト空間枠５，支柱
   枠６及び側面枠７を全てFRP等の合成樹脂で形
   成し、 さらに、前記ガスケツト空間枠５，支柱枠６及
   び側面枠７とによつて形成される略〓型の矩形の
   枠組みの中には鋼板５ａ，６ａ，７ａを挟設し、
   且つその矩形の端部となるガスケツト空間枠鋼板
   ５ａの尾端と側面枠鋼板７ａの中間位置を結んで
   補強支持鋼板８を掛架させ、 そして、該枠体で形成された内部空間にはウレ
   タンフオーム等の断熱材を充填させたことを特徴
   とする冷凍自動車等の扉門戸装置。