JPH02240296A - ダイヤモンド被覆部材 - Google Patents

ダイヤモンド被覆部材

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JPH02240296A
JPH02240296A JP5934789A JP5934789A JPH02240296A JP H02240296 A JPH02240296 A JP H02240296A JP 5934789 A JP5934789 A JP 5934789A JP 5934789 A JP5934789 A JP 5934789A JP H02240296 A JPH02240296 A JP H02240296A
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gas
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JP5934789A
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Atsuhiko Masuda
増田 敦彦
Satoshi Katsumata
聡 勝又
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はダイヤモンド被覆部材に関し、さらに詳しく言
うと、基材から離脱しにくい針状ダイヤモンドを基材上
に備え、あるいは基材から脱落しにくいダイヤモンドを
基材上に備え、高性渣かつ長寿命の研削工具類に応用す
ることのできるダイヤモンド被覆部材に関する。
[従来技術および発明か解決しようとする11基材上に
ダイヤモンド粒子を電着してなるダイヤモンド被覆部材
として、たとえば、工具本体の表面にメタルボンドを介
してダイヤモンド砥粒な電着してなる歯科用工具が知ら
れている。
しかしながら、たとえば第4図に示すように、この歯科
用工具に用いられているダイヤモンド砥粒Aは粒状であ
るので、メタルボンドBとの充分な接触面積を得ること
ができず、メタルボンドBによる充分な保持力を得るこ
とができないという欠点がある。
そして、この欠点はダイヤモンド砥粒がメタルボンドか
ら離脱し易いという間通を生ずる。
したがって、たとえば従来のダイヤモンド砥粒な電着し
てなる歯科用工具においては、ダイヤモンド砥粒の離脱
に伴なって、研削漁力が急速に低下するという問題があ
る。
このような問題は歯科用工具に限らず、従来の粒状のダ
イヤモンドを各種の基材に電着してなるダイヤモンド被
覆部材に共通する問題である。
一方、ダイヤモンドおよび/またはダイヤセント状炭素
(以下、この両者を含めてダイヤセントと称することか
ある。)の薄膜は、硬度、耐摩耗性5電気絶縁性、熱伝
導性、赤外線透過性および固体潤滑性などに優れている
ことから、たとえば切削工具類、耐摩耗性機械部品、光
学部品等の各種部材のハードコート材や電子材料などに
利用されつつある。
このダイヤモンド薄膜においては、前記各種部材の使用
中にその剥離が生じにくくて基材との密着性に優れてい
ることが要求される。というのは、基材との密着性か充
分でないと、ダイヤモンド薄膜の所期の性能が充分に発
揮されないからである。
そこで、基材とダイヤモンド薄膜との密着性の向上を図
ることを目的に1種々の提案がなされている。
たとえば特開昭63−285193号公報においては、
基材上にダイヤモンド粒子を電着し、この基材を炭化水
素ガスと水素ガスとの混合ガス中でプラズマ処理するこ
とによって、該基材上にダイヤモンド膜を被覆する方法
か開示されている。
しかしながら、この方法において基材上に電着されるダ
イヤモンド粒子は、依然として、たとえば第4図に示す
ような粒状であるので、前述の理由により基材から#脱
し易くて、その結果、前記の方法によっても基材とダイ
ヤモンド薄膜との密着性を思う程向上させるには至って
いない。
本発明は、前記の事情に基いてなされたものである。
本発明の目的は、基材上のダイヤモンド粒子か離脱しに
くく、またダイヤモンド被覆膜が剥離しにくいダイヤモ
ンド被覆部材を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 前記課題を解決するために本発明者らが鋭意検討を重ね
た結果、基材上に電着するダイヤセントを特定のダイヤ
モンドにすると、前記目的を達成することができること
を見出して本願発明に到達した。
すなわち1本願発明は、アスペクト比2以上の針状ダイ
ヤモンドを基材上に電着してなることを特徴とするダイ
ヤモンド被覆部材であり。
また、電着されたアスペクト比2以上の針状ダイヤモン
ドを有する基材上にダイヤモンドを被覆してなることを
特徴とするダイヤモンド被覆部材である。
請求項1に記載のダイヤモンド電着部材は、たとば第1
図に示すように、基材l上に針状ダイヤモンド2をm着
してなる。
前記針状ダイヤモンドは、長さが、通常、1〜1.00
0 p、m、好ましくは2〜500pmであり、径が1
通常、0.1〜lO終m、好ましくは0.2〜54mで
あるとともに、長手方向の端部に(100)面を有する
ダイヤモンドである。
請求項1の発明においては、 1fiJ記針状ダイヤモ
ンドのアスペクト比が2以上、好ましくは3以上、さら
に好ましくは5〜50であることがffi要である。こ
のアスペクト比が2未満であると、前記基材またはメタ
ルボンドと前記針状ダイヤモンドとの接触面積か小さく
なって、前記基材またはメタルボンドにおける前記針状
ダイヤモンドの充分な保持力を得ることかできないので
、本発明の目的が達成されないことかある。
前記針状ダイヤモンドは、公知の方法により得ることが
できる。
具体的には、たとえば、メタン濃度3〜4%のメタン−
水素混合ガスを用いたプラズマCVD法により基板上に
析出するダイヤモンドの(100)配向膜を、プラズマ
CVD装置を用いたエツチング処理をすることにより得
ることかでき(無機材研ニュース2第112号、昭和5
3年10月、t51頁〜第3頁参照)、また、水素と炭
化水素との混合ガスを、2,000℃以上に加熱された
フィラメントを用いて100torr以下の減圧下ある
いは高周波またはマイクロ波プラズマを用い500to
rr以fの減圧下で水素および炭化水素の励起、解離を
行なわしめ、50口〜1300℃に加熱された耐熱性基
材表面に1,000Å以下のFe、 XiまたはCoの
金属粉末を付着させた基体の表面にダイヤモンドを析出
させる方法(特公昭6:l−5:1159号公報参照)
によっても得ることかてきる。
前記基材の形成材料は、本発明のダイヤモンド被覆部材
の用途に応じて適宜に選定することができる。
たとえば本発明のタイヤセント被覆部材を1回転研削具
、板状研削具、切削チップ等の工具類に用いる場合の前
記基材の形成材料としては、ステンレス鋼などの鋼、鉄
、銅、コバルト、クロム、マンガン、モリブデン、ニオ
オブ、ニッケル、パラジウム、白金、レニウム50ジウ
ム、ルテニウム、タンタル、トリウム、チタン、ウラン
、バナジウム、タングステン、イツトリウム、ジルコニ
ウムなどの金属、これらの酸化物、窒化物および炭化物
、これらの合金、W−C系、Ti−C系。
WC−Co系、1ltc−TiC−Co系、WC−Ti
C−TaC−C。
系などの超硬合金などを挙げることができる。
前記基材の形状については、特に制限はなく、たとえば
板状、棒状、チップ状(三角、四角等)、トリル等の特
殊形状などの任意の形状のものを用いることができる。
また、前記基材は部分的に穴を設けた穴あき部材てあっ
てもよい。
前記基材上に前記針状ダイヤモンドを電着する方法とし
ては、たとえば第2図に示すような電着装置を用いた方
法を好適に採用することかできる。
すなわち、通常の場合、先ず、硫酸二・ンケルを主体と
する電解メッキ液10中に、針状ダイヤモンド2を入れ
た細かな網目のメツシュ槽20を浸漬する。このメツシ
ュ槽20中に電解メッキ液l口な浸入させて、電解メツ
キlO中に針状ダイヤモンド2をスラリー状に分散させ
る。ここで、針状ダイヤモンド2が反応槽30の底に沈
むのを防止するためには超音波発振器40を用いること
ができる。このようにして得られるダイヤモンドスラリ
ー中に基材lを浸漬し、電解メツキにより、ニッケルを
ニッケルボンドとして、針状ダイヤモンド2と共に基材
l上に電着させることにより、たとえば第1図に示すよ
うに、基材l上にメタルボンド3を介して針状ダイヤモ
ンド2が付着したダイヤモンド被覆部材が得られる。
なお、前記針状ダイヤモンドは前記基材の全面に電着す
ることもできるし、たとえば前記基材が研削工具である
場合には研削作用部にのみ電着するというように前記基
材の一部分にのみ電着することもできる。荊記基村上の
所望の部分にのみ選択的に前記針状ダイヤモンドを電着
するには、たとえば前述の方法において、ダイヤモンド
スラリー中に前記基材の所望の部分のみを浸漬してもよ
いし、絶縁性の保護膜を表面に選択的に形成した基材を
ダイヤモンドスラリー中に浸漬してもよい。
また、前記メタルボンドの材質としては公知のもの等各
種のものを使用することができるが2通常は、ニッケル
およびニッケルの合金等のニッケル系金属類などを好適
に使用することかできる。
さらに、前述の電解メツキによる電着工程においては、
所望により、適当な光沢剤を使用してもよいか、光沢剤
を特に使用しなくても、充分な強度を得ることかできる
このように針状ダイヤモンドを基材上に電着すると、基
材上に形成されたメタルボンド層を介して針状ダイヤモ
ンドが植設された状態になり、メタルボンド層から突出
する針状ダイヤモンドか基材表面を被覆した状態になっ
ている。
請求項1に記載のダイヤモンド被覆部材は、たとえばソ
リッドドリル等の穴あけ工具;一般旋削用、カッター用
等のチップ:エンドミル;バイト等の切削工具類、ある
いは所謂エンジン回転バー、所謂タービン回転バー、ス
ケラーチップ等の歯科用工具、さらに債磨材などに好適
に使用することができる。
次に、請求項2に記載のダイヤモンド被覆部材について
説明する。
請求項2に記載のダイヤモンド被覆部材は、請求項1に
記載のダイヤモンド被覆部材の表面に、さらにダイヤモ
ンド薄膜を被覆してなるものである。
前記ダイヤモンドssIは、たとえば、請求項1に記載
のダイヤモンド被覆部材を設置した反応室内に、炭素源
ガスを含有する原料ガスを導入し、前記原料ガスを励起
して得られるガスを前記ダイヤモンド被覆部材に接触さ
せることにより得ることができる。
なお、請求項2に記載のダイヤモンド被覆部材において
は、請求項1に記載のダイヤモンド被覆部材におけるよ
りも針状ダイヤモンドの径や長さを小さくして、針状ダ
イヤモンドの電着密度を高めることか好ましい。このよ
うにすることによって、より均一な被覆膜を得ることが
てきる。
また、ダイヤモンドの被覆に先立って、たとえばタング
ステンなどの金属を用いた蒸着法などにより中間層を形
成してもよい。
前記原料ガスは、少なくとも炭素源ガスを含有するもの
であればよいが、少なくとも炭素原子と水素原子とを含
むガスが好ましく、炭素原子と水素原子と酸素原子とを
含むガスは特に好ましい。
具体的には、前記原料ガスとして、たとえば炭素源ガス
と水素ガスとの混合ガスを挙げることができる。
また、所望により、前記原料ガスとともに、不活性ガス
等のキャリヤーガスを用いることもできる。
前記炭素源ガスとしては、各種炭化水素、含ハロゲン化
合物、含酸素化合物、含窒素化合物等のガスを使用する
ことができる。
炭化水素化合物としては、例えばメタン、エタン、プロ
パン、ブタン等のパラフィン系炭化水素:エチレン、プ
ロピレン、ブチレン等のオレフィン系炭化水素;アセチ
レン、アリレン等のアセチレン系炭化水素;ブタジェン
等のジオレフィン系炭化水素;シクロプロパン、シクロ
ブタン、シクロペンタン2シクロヘキサン等の脂環式炭
化水素二ジクロブタジェン、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、ナフタレン等の芳香族炭化水素;塩化メチル、臭
化メチル、塩化メチレン、四塩化炭素等のハロゲン化炭
化水素などを挙げることができる。
含酸素化合物としては、例えばアセトン、ジエチルケト
ン、ベンゾフェノン等のケトン類:メタノール、エタノ
ール、プロパツール、ブタノール等のアルコール類:メ
チルエーテル、エチルエーテル、エチルメチルエーテル
、メチルプロピルエーテル、エチルプロピルエーテル、
フェノールエーテル、アセタール、環式エーテル(ジオ
キサン、エチレンオキシド等)のエーテル類;アセトン
、ビナコリン、メチルオキシド、芳香族ケトン(アセト
フェノン、ベンゾフェノン等)、ジケトン、環式ケトン
等のケトン類;ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、
ブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド等のアルデヒド類
;ギ酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、酪酸、シュウ
酸、酒石酸、ステアリン酸等の有機酸類:酢酸メチル、
酢酸エチル等の酸エステル類;エチレングリコール、ジ
エチレングリコール等の二価アルコール類;−酸化炭素
、二酸化炭素等を挙げることができる。
含窒素化合物としては、例えばトリメチルアミン、トリ
エチルアミンなどのアミン類等を挙げることかできる。
また、前記炭素源ガスとして、単体ではないが、消防法
に規定される第4類危険物;ガソリンなどの第1石油類
、ケロシン、テレピン油、しょう脳油、松根油などの第
2石油類、重油などの第3石油類、ギヤー油、シリンダ
ー油などの第4石油類などのガスをも使用することかで
きる。また前記各種の炭素化合物を混合して使用するこ
ともできる。
これらの炭素源ガスの中でも、常温で気体または蒸気圧
の高いメタン、エタン、プロパン等のパラフィン系炭化
水素;あるいはアセトン、ベンゾフェノン等のケトン類
、メタノール、エタノール等のアルコール類、−酸化炭
素、二酸化炭素ガス等の含酸素化合物が好ましい。
前記水素ガスには、特に制限がなく、たとえば石油類の
ガス化、天然ガス、水性ガスなどの変成、水の電解、鉄
と水蒸気との反応1石炭の完全ガス化などにより得られ
るものを充分に精製したものを用いることができる。
前記水素ガスを構成する水素は励起されることにより原
子状水素を形成する。
この原子状水素は、ダイヤモンドの析出と同時に析出す
るグラファイトなどの非ダイヤモンド成分を除去する作
用を有する。
前記原料ガスの合計流量は2通常、1−1.0003C
CM、好ましくはlO〜SOD SCCMである。
また、前記原料ガスに炭素源ガスと水素ガスとの混合ガ
スを使用する場合の炭素源ガスと水素ガスとの混合比は
、通常、前記炭素源ガスと前記水素ガスとの合計流量に
対して前記炭素源ガスの流量が0.1〜gO%、好まし
くは[1,2〜80%、さらに好ましくは0.2〜50
%である。なお、この混合比は炭素源ガスの種類によっ
ても異なるので、最適な組合せを適宜に決定すればよい
混合ガス中の炭素源ガスの流量が0.1%よりも少ない
と、ダイヤモンド薄膜が成膜されなかったり、ダイヤモ
ンド薄膜がたとえ成膜されてもその成膜速度が著しく小
さくなったりする。
前記原料ガスを励起する手段としては、気相法によりダ
イヤモンド薄膜および/またはダイヤモンド状炭素薄膜
を形成することのできる方法であれば特に制限はなく、
たとえば直流または交流アーク放電によりプラズマ分解
する方法、高周波誘導放電によりプラズマ分解する方法
、マイクロ波放電によりプラズマ分解する方法(ECR
−CVD法を含む、)あるいはプラズマ分解をイオン室
またはイオン銃で行なわせ、電界によりイオンを引き出
すイオンビーム法、熟フィラメントによる加熱により熱
分解する熱分解法(EACVD法を含む、)などのいず
れをも採用することができる。
これらの方法においては、通常、以下の条件下に反応が
進行して、請求項1に記載のダイヤモンド被覆部材にお
ける、植設された針状ダイヤモンドを被覆するダイヤモ
ンド薄膜が形成される。
すなわち、請求項1に記載のダイヤモンド被覆部材の表
面の温度は、前記原料ガスの励起手段によって異なるの
で、−概に決定することはできないが、通常、常温〜1
,200℃、好ましくは100〜1.100℃である。
たとえばプラズマCVD法を用いる場合には150〜1
.000℃が好ましい。
前記の温度が、たとえば常温より低いと、温度を一定に
制御することが困難である。一方、1.200℃より高
くしても、それに見合りた効果は奏されず、エネルギー
効率の点で不利になるとともに、形成されたダイヤモン
ドがエツチングされてしまうことがある。なお、結晶性
の高いダイヤモンドを得るためには、前記の温度を45
0℃よりも高くすることが好ましい。
反応圧力は2通常、101〜10’ Lorr、好まし
くは10”’torr〜7[10Lorrである。
また、前記基材の面積か大きい場合などにあっては、反
応室内に磁場を加えた状態で、勅記原料ガスを励起する
ことができる。したがって、この場合には、*:2m料
ガスの励起手段にたとえばECR(電子サイクロトロン
”)−CVD法を好適に採用することができる。
反応圧力が10−’torrよりも低いど、ダイヤモン
ド薄膜の析出速度が遅くなったり、ダイヤモンド薄膜が
析出しなくなったりすることがある。
一方、10’ torrより高くしてもそれに見合った
効果は奏されないことがある。
反応時間は、請求項1に記載のダイヤモンド被¥fff
!l材の表面の温度、反応圧力、必要とする膜厚などに
より相違するので一概に決定することはできないが2通
常は、5時間以内とすることができる。
以上のようにして請求項1のダイヤモンド被覆部材の表
面にダイヤモンドを被覆してなる請求項2に記載のダイ
ヤモンド被覆部材は、基材表面にメタルボンド層を介し
て植設された針状ダイヤモンドをさらにダイヤモンドで
被覆する状態になっている。
この状態は、換言すると、針状ダイヤモンドの上部が新
たに形成されたダイヤモンド層に植設されると共にその
針状ダイヤモンドの下部がメタルボンド層に植設され、
いわば、針状ダイヤモンドが新たに形成されたダイヤモ
ンド層とメタルボンド層とをくさびのように連結してい
ると推定される。
請求項2に記載のダイヤモンド被覆部材は、研削工具、
研磨工具、切削工具類に好適に利用可能であるばかりで
はなく、たとえば耐摩耗性機械部品等の各種部材のハー
ドコーティング材やヒートシンク等の電子材料などに好
適に利用可能である。
[実施例] 次いで、本発明の実施例および比較例を示し。
本発明についてさらに具体的に説明する。
(実施例1) ■   イ モン′の シリコン基板を反応室内に設置して、このシリコン基板
の(100)面の温度900℃、反応圧力20torr
の条件下に、マイクロ波型II (2,45GIIz)
の出力を350Wに設定した。
次に1反応室内に、−酸化炭素ガスと水素ガスとを一酸
化炭素ガス20容量%、水素ガス80容量%の割合で含
有する原料ガスを流量100 SCC&lで導入し、マ
イクロ波プラズマCVD法によるダイヤモンド薄膜の合
成を15時間行なって、シリコン基板の(ioo)面上
に薄膜を得た。
この薄膜付きシリコン基板を反応室から取り出して、基
板上の薄膜について、ラマン分光分析を行なったところ
、1333c層−1の位置にダイヤモンドに相当するシ
ャープなピークが、1550cm−’付近の位置にダイ
ヤモンド状炭素に相当するブロードなピークがそれぞれ
認められた。
次いで、このダイヤモンド薄膜付きシリコン基板を、再
度、前記反応室内に設置して、ダイヤモンド薄膜の表面
温度800°C1反応圧力20torrの条件下に、マ
イクロ波電源(2,45Gllz)の出力を350 W
に設定した。
次に、反応室内に、空気を流量1005ec−の割合で
導入し、反応性プラズマエツチングを1時間行なってエ
ツチング処理済@膜付きシリコン基板を得た。
なお、このエツチング処理済薄膜付きシリコン基板につ
いて、ラマン分光分析を行なったところ、1333cm
−’の位置にダイヤモンドに相当するシャープなピーク
のみが認められた。
反応終了後、(フッ酸):(硝酸)−1:lの混酸中に
エツチング処理済薄膜付きシリコン基板を浸漬した状態
で30分間放置してシリコン基板からダイヤモンドを除
去した。
除去したダイヤモンドを水洗してから、さらに超音波洗
浄を行なった後、ダイヤモンドを回収した。
このダイヤモンドにつき電子走査顕微鏡により観察した
ところ、回収したダイヤモンドは直径的2.5JLm、
長さ約20pmの針状ダイヤモンドであることか確認さ
れた。
■   モン    の 第2図に略示した電着装置を使用する電着方式において
、電解剤として硫酸ニッケルを用いるとともにダイヤモ
ンド粒子として前記■で得られた針状ダイヤモンドを用
いる方法により、3時間の電着な行ない、第3図に示し
たステンレス鋼製研削工具部材の先端部分(第3図中の
斜線部分)に、ニッケルをメタルボンドとして電着する
ことにより、前記■で得られた針状ダイヤモンドを電着
してなるダイヤモンド被覆部材を作製した。
次いで、得られたダイヤモンド被覆部材からなる研削工
具について、ガラス板を用いて研削性使試験を行なった
その結果、平均粒径20pmの粒状ダイヤモンドを用い
たものと比較して5寿命か約2倍になることが確認され
た。
(実施例2) 前記実施例1で得られたのと同じダイヤモンド被覆部材
の表面に、下記の手法によりダイヤンド薄膜を形成した
すなわち、前記実施例1で得られたのと同じダイヤモン
ド被覆部材を設置したマイクロ波プラズマCVD装置の
反応室内に、−酸化炭素ガスを流量73CCMの割合で
、また水素ガスを流量93SCC−の割合てそれぞれ導
入し、反応室内の圧力40torr、ダイヤモンド被覆
部材の表面温度800℃の条件下に、周波数2.45G
Hzのマイクロ波電源の出力を100 Wに設定した。
この条件でマイクロ波放電方式によるプラズマ処理を5
時間行なって、薄膜付きダイヤモンド被覆部材を得た。
得られた薄膜付きダイヤモンド被覆部材の薄膜について
ラマン分光分析を行なったところ、1333cm−’の
位置にダイヤモンドに起因するシャープなピークが、ま
た1550cm−’付近にダイヤモンド状炭素に起因す
るブロードなピークが認められた。
また、この薄膜の各部の膜厚は、約34mであり、均一
性に優れるものであった。
次いで、得られたダイヤモンド被¥i部材を用いて、ガ
ラス板を湿式研磨したところ、20時間後においても膜
の剥離は見られなかった。
さらに、常温〜500°Cの加熱冷却を100回繰り返
したところ、膜の剥離は見られなかった。
(評価) 実施例1の結果から、請求項1のダイヤモンド被覆部材
からなる研削工具においては、ダイヤモンド粒子の離脱
かなくて、研削寿命か約2倍程度向上していることが確
認された。
また、実施例2の結果から、請求項2のダイヤモンド被
覆部材からなる研削工具においては、ダイヤモンド薄膜
の剥離がなくて、基材との密着性に優れたダイヤモンド
薄膜が得られており、その結果、研削寿命が向上してい
ることが確認された。
[発明の効果] (1)  請求項1の発明によると、アスペクト比が2
以上である針状ダイヤモンドを基材上に電着してなるの
で、ダイヤモンド粒子とメタルボンドとの接触面積が増
大してダイヤモンド粒子の離脱が生しにくい工業的に有
用なダイヤモンド被覆部材を提供することができる。
(2)  請求項2の発明によると、ダイヤモンド粒子
の離脱が生しにくいという利点を有する請求項1に記載
のダイヤモンド被覆部材のダイヤセント電着面をさらに
ダイヤモンド薄膜および/またはダイヤモンド状薄膜で
被覆してなるので、ダイヤモンド薄膜および/またはダ
イヤモンド状薄膜の密着性の向上した工業的に有用なダ
イヤモンド被覆部材を提供することかできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は請求項1に記載のダイヤモンド被覆部材の一例
を示す部分拡大説明図、第2図は請求項1に記載のダイ
ヤモンド被覆部材の製造に好適に使用することのできる
装置の構成例を示す説明図、第3図は請求項1に記載の
ダイヤモンド被覆部材における基材の一例を示す説明図
、第4図は従来のダイヤモンド被覆部材の一例を示す部
分拡大説明図である。 第1図 第2図

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)アスペクト比2以上の針状ダイヤモンドを基材上
    に電着してなることを特徴とするダイヤモンド被覆部材
  2. (2)電着されたアスペクト比2以上の針状ダイヤモン
    ドを有する基材上にダイヤモンドを被覆してなることを
    特徴とするダイヤモンド被覆部材。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0556957U (ja) * 1992-01-13 1993-07-30 株式会社東日製作所 ボルト軸力計のねじ締結体支持板

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0556957U (ja) * 1992-01-13 1993-07-30 株式会社東日製作所 ボルト軸力計のねじ締結体支持板

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