JP2720384B2 - ダイヤモンド類薄膜による被覆方法 - Google Patents
ダイヤモンド類薄膜による被覆方法Info
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- JP2720384B2 JP2720384B2 JP1037883A JP3788389A JP2720384B2 JP 2720384 B2 JP2720384 B2 JP 2720384B2 JP 1037883 A JP1037883 A JP 1037883A JP 3788389 A JP3788389 A JP 3788389A JP 2720384 B2 JP2720384 B2 JP 2720384B2
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- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C16/00—Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes
- C23C16/02—Pretreatment of the material to be coated
- C23C16/0227—Pretreatment of the material to be coated by cleaning or etching
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はダイヤモンド類薄膜による被覆方法に関し、
さらに詳しく言うと、ダイヤモンド薄膜および/または
ダイヤモンド状炭素薄膜(この両者をダイヤモンド類薄
膜と総称することがある。)からなる被膜を薄膜被形成
部材の表面に形成するにあたり、薄膜被形成部材の材質
にかかわらずに薄膜形成部材とダイヤモンド類薄膜との
充分な密着性を達成することのできるダイヤモンド類薄
膜による被覆方法に関する。
さらに詳しく言うと、ダイヤモンド薄膜および/または
ダイヤモンド状炭素薄膜(この両者をダイヤモンド類薄
膜と総称することがある。)からなる被膜を薄膜被形成
部材の表面に形成するにあたり、薄膜被形成部材の材質
にかかわらずに薄膜形成部材とダイヤモンド類薄膜との
充分な密着性を達成することのできるダイヤモンド類薄
膜による被覆方法に関する。
[従来技術および発明が解決しようとする課題] ダイヤモンド薄膜および/またはダイヤモンド状炭素
薄膜は、硬度、耐摩耗性、電気絶縁性、熱伝導性および
固体潤滑性などに優れていることから、たとえば切削工
具類、耐摩耗性機械部品等の各種部材のハードコート材
や電子部品のヒートシンク形成材などに利用されつつあ
る。
薄膜は、硬度、耐摩耗性、電気絶縁性、熱伝導性および
固体潤滑性などに優れていることから、たとえば切削工
具類、耐摩耗性機械部品等の各種部材のハードコート材
や電子部品のヒートシンク形成材などに利用されつつあ
る。
ところで、ダイヤモンド類薄膜の有する前記の優れた
性質を充分に活用して所期の目的を達成するためには、
ダイヤモンド類薄膜とこの膜により被覆される薄膜被形
成部材との密着性が充分でなければならない。
性質を充分に活用して所期の目的を達成するためには、
ダイヤモンド類薄膜とこの膜により被覆される薄膜被形
成部材との密着性が充分でなければならない。
そこで、ダイヤモンド類薄膜と薄膜被形成部材との密
着性の向上を図るために、薄膜被形成部材の前処理を行
なってから、薄膜被形成部材の表面にダイヤモンド類薄
膜を成膜する方法が試みられ、また提案されている。
着性の向上を図るために、薄膜被形成部材の前処理を行
なってから、薄膜被形成部材の表面にダイヤモンド類薄
膜を成膜する方法が試みられ、また提案されている。
たとえば薄膜被形成部材について、酸によるエッチン
グ処理を行なってから、この薄膜被形成部材上にダイヤ
モンド類薄膜の被膜を形成する方法が知られている(例
えば、特開昭62−67174号公報、同63−100182号公報等
参照)。
グ処理を行なってから、この薄膜被形成部材上にダイヤ
モンド類薄膜の被膜を形成する方法が知られている(例
えば、特開昭62−67174号公報、同63−100182号公報等
参照)。
しかしながら、この方法によると、たとえば薄膜被形
成部材の材質がWC−Co系の超硬合金である場合に、薄膜
被形成部材とダイヤモンド類薄膜との密着性を低下させ
るCoを溶出させることはできても、WCを溶出させること
はできない。したがって、薄膜被形成部材の表面に微細
な傷を一様に形成することができないので、薄膜被形成
部材とダイヤモンド類薄膜との充分な密着性を達成する
ことはできない。
成部材の材質がWC−Co系の超硬合金である場合に、薄膜
被形成部材とダイヤモンド類薄膜との密着性を低下させ
るCoを溶出させることはできても、WCを溶出させること
はできない。したがって、薄膜被形成部材の表面に微細
な傷を一様に形成することができないので、薄膜被形成
部材とダイヤモンド類薄膜との充分な密着性を達成する
ことはできない。
すなわち、酸によるエッチング処理においては、薄膜
被形成部材の材質によってはダイヤモンド類薄膜と薄膜
被形成部材との密着性を充分に向上させることができな
いという問題がある。
被形成部材の材質によってはダイヤモンド類薄膜と薄膜
被形成部材との密着性を充分に向上させることができな
いという問題がある。
また、たとえば特開昭62−108798号公報および同62−
108799号公報においては、薄膜被形成部材の表面を、特
定の平均粒径の研磨粉で研磨してから、この薄膜被形成
部材の表面にダイヤモンド類薄膜の被膜を形成する方法
が提案されている。
108799号公報においては、薄膜被形成部材の表面を、特
定の平均粒径の研磨粉で研磨してから、この薄膜被形成
部材の表面にダイヤモンド類薄膜の被膜を形成する方法
が提案されている。
しかしながら、この方法においては、研磨粉の平均粒
径の制御が煩雑であるという欠点がある。
径の制御が煩雑であるという欠点がある。
さらに、特開昭61−121859号公報、同62−226889号公
報においては、薄膜被形成部材を、研磨材粒子を分散し
た液中に浸し、この分散液に超音波を作用させる方法が
提案されている。
報においては、薄膜被形成部材を、研磨材粒子を分散し
た液中に浸し、この分散液に超音波を作用させる方法が
提案されている。
しかしながら、この方法においては、充分に微細な傷
を薄膜被形成部材の表面に形成することができないの
で、この方法による処理を行なった薄膜被形成部材とダ
イヤモンド類薄膜との密着性には未だ改善の余地があ
る。
を薄膜被形成部材の表面に形成することができないの
で、この方法による処理を行なった薄膜被形成部材とダ
イヤモンド類薄膜との密着性には未だ改善の余地があ
る。
また、一般に、研磨材による処理によっては、薄膜被
形成部材の材質が例えばWC−Co系等の超硬合金である場
合に、薄膜被形成部材とダイヤモンド類薄膜との密着性
を低下させるCoを充分に除去することはできないので、
薄膜被形成部材が特にCoを含有する超硬合金であると、
薄膜被形成部材とダイヤモンド類薄膜との充分な密着性
を達成することはできないという問題がある。
形成部材の材質が例えばWC−Co系等の超硬合金である場
合に、薄膜被形成部材とダイヤモンド類薄膜との密着性
を低下させるCoを充分に除去することはできないので、
薄膜被形成部材が特にCoを含有する超硬合金であると、
薄膜被形成部材とダイヤモンド類薄膜との充分な密着性
を達成することはできないという問題がある。
本発明は、前記の事情に基いてなされたものである。
本発明の目的は、薄膜被形成部材がたとえばCoを含有
する超硬合金であっても、薄膜被形成部材の材質にかか
わらずに薄膜被形成部材との充分な密着性を達成するこ
とのできるダイヤモンド類薄膜による被覆方法を提供す
ることにある。
する超硬合金であっても、薄膜被形成部材の材質にかか
わらずに薄膜被形成部材との充分な密着性を達成するこ
とのできるダイヤモンド類薄膜による被覆方法を提供す
ることにある。
[課題を解決するための手段] 前記課題を解決するために本発明者が鋭意検討を重ね
た結果、薄膜被形成部材の表面に、ダイヤモンド薄膜お
よび/またはダイヤモンド状炭素薄膜からなる被膜を形
成する方法においては、薄膜被形成部材に特定の前処理
を行なうと、薄膜被形成部材が、例えば、ダイヤモンド
類薄膜との密着性に悪影響を及ぼすCoを含有する超硬合
金であっても、Coを効率的にかつ選択的に除去すること
が可能であるとともに、薄膜被形成部材の表面モホロジ
ー改質が行なわれて、薄膜被形成部材の材質にかかわら
ずに薄膜被形成部材とダイヤモンド薄膜および/または
ダイヤモンド状炭素薄膜との充分な密着性を達成するこ
とができることを見出して、本発明に到達した。
た結果、薄膜被形成部材の表面に、ダイヤモンド薄膜お
よび/またはダイヤモンド状炭素薄膜からなる被膜を形
成する方法においては、薄膜被形成部材に特定の前処理
を行なうと、薄膜被形成部材が、例えば、ダイヤモンド
類薄膜との密着性に悪影響を及ぼすCoを含有する超硬合
金であっても、Coを効率的にかつ選択的に除去すること
が可能であるとともに、薄膜被形成部材の表面モホロジ
ー改質が行なわれて、薄膜被形成部材の材質にかかわら
ずに薄膜被形成部材とダイヤモンド薄膜および/または
ダイヤモンド状炭素薄膜との充分な密着性を達成するこ
とができることを見出して、本発明に到達した。
本発明の構成は、薄膜被形成部材の表面にダイヤモン
ド薄膜および/またはダイヤモンド状炭素薄膜の被膜を
形成する方法において、予め電解研磨による前記薄膜被
形成部材の表面処理を行なうことを特徴とするダイヤモ
ンド類薄膜による被覆方法である。
ド薄膜および/またはダイヤモンド状炭素薄膜の被膜を
形成する方法において、予め電解研磨による前記薄膜被
形成部材の表面処理を行なうことを特徴とするダイヤモ
ンド類薄膜による被覆方法である。
本発明の方法においては、予め電解研磨による前記薄
膜被形成部材の表面処理を行なった後に、前記薄膜被形
成部材の表面にダイヤモンド薄膜および/またはダイヤ
モンド状炭素薄膜からなる被膜を形成する。
膜被形成部材の表面処理を行なった後に、前記薄膜被形
成部材の表面にダイヤモンド薄膜および/またはダイヤ
モンド状炭素薄膜からなる被膜を形成する。
使用に供される前記薄膜被形成部材の形成材料は、後
に詳述する電解研磨法による表面処理を好適に行なうこ
とのできる導電性を有するものであればよく、たとえば
鉄、銅、アルミニウム、チタン、タングステン、モリブ
デン、コバルト、クロムなどの金属、これらの合金、WC
−Co系、WC−TiC−Co系、Wc−TiC−TaC−Co系などの超
硬合金などの中から選ばれた任意のものを用いることが
できる。
に詳述する電解研磨法による表面処理を好適に行なうこ
とのできる導電性を有するものであればよく、たとえば
鉄、銅、アルミニウム、チタン、タングステン、モリブ
デン、コバルト、クロムなどの金属、これらの合金、WC
−Co系、WC−TiC−Co系、Wc−TiC−TaC−Co系などの超
硬合金などの中から選ばれた任意のものを用いることが
できる。
これらの中でも、Coを含有する超硬合金であると、特
に効果的である。
に効果的である。
前記薄膜被形成部材がWC−Co系、WC−TiC−Co系など
の超硬合金からなるとき、前記電解研磨により、たとえ
ば次のような電解反応が進行して、前記薄膜被形成部材
の表面が溶解する。
の超硬合金からなるとき、前記電解研磨により、たとえ
ば次のような電解反応が進行して、前記薄膜被形成部材
の表面が溶解する。
WC+6OH- →WO3+C+3H2O+6e- 6e-+6H+→3H2↑ WO3+2NaOH=Na2(WO4)+H2O TiC+40H-→TiO2+C+2H2O+4e- 4e-+4H+→2H2↑ TiO2+2H2O=Ti(OH)4 Co+20H- →Co(OH2)+2e- 2e-+2H+→H2↑ 前記薄膜被形成部材の形状については、特に制限はな
く、たとえば板状、棒状、パイプ状、錐状等、さらにた
とえばドリル、バイト、エンドミル等の各種工具類の形
状、歯科用ドリル、スケラーチップ等の歯科用工具類の
形状などの任意の形状のものを用いることができる。
く、たとえば板状、棒状、パイプ状、錐状等、さらにた
とえばドリル、バイト、エンドミル等の各種工具類の形
状、歯科用ドリル、スケラーチップ等の歯科用工具類の
形状などの任意の形状のものを用いることができる。
本発明の方法においては、前記薄膜被形成部材の表面
処理を、電解研磨により行なう。
処理を、電解研磨により行なう。
前記電解研磨において、使用に供される電解液として
は、たとえば硝酸ナトリウム溶液、亜硝酸ナトリウム溶
液、リン酸溶液、無水酢酸溶液、炭酸ナトリウム溶液、
硝酸カリ溶液、食塩水などが挙げられる。また、これら
の電解液には、必要に応じて、たとえば過塩素酸、クロ
ム酸などの酸化力のある酸を添加してもよい。
は、たとえば硝酸ナトリウム溶液、亜硝酸ナトリウム溶
液、リン酸溶液、無水酢酸溶液、炭酸ナトリウム溶液、
硝酸カリ溶液、食塩水などが挙げられる。また、これら
の電解液には、必要に応じて、たとえば過塩素酸、クロ
ム酸などの酸化力のある酸を添加してもよい。
これらの中でも、好ましいのは硝酸ナトリウム溶液、
クロム酸を添加したりリン酸溶液である。
クロム酸を添加したりリン酸溶液である。
前記電解研磨における陰極材には、たとえば鉛、金、
白金、炭素(グラフィト)などを好適に使用することが
できる。
白金、炭素(グラフィト)などを好適に使用することが
できる。
前記電解研磨法における電圧は、通常、0.1〜100V、
好ましくは1〜50Vである。この電圧が0.1Vよりも低い
と、前記薄膜被形成部材の表面が充分に溶解せず、本発
明の目的が達成されないことがある。一方、100Vを超え
てもそれに相当する効果は奏されないことがある。
好ましくは1〜50Vである。この電圧が0.1Vよりも低い
と、前記薄膜被形成部材の表面が充分に溶解せず、本発
明の目的が達成されないことがある。一方、100Vを超え
てもそれに相当する効果は奏されないことがある。
電流は、通常、1〜1,000A/cm2である。この電流が1A
/cm2よりも低いと、前記薄膜被形成部材の表面処理に要
する時間が長くなるので効率的でないことがある。一
方、1,000A/cm2を超えると、前記薄膜被形成部材の溶解
速度が速くなるので処理時間の制御が困難になることが
ある。
/cm2よりも低いと、前記薄膜被形成部材の表面処理に要
する時間が長くなるので効率的でないことがある。一
方、1,000A/cm2を超えると、前記薄膜被形成部材の溶解
速度が速くなるので処理時間の制御が困難になることが
ある。
また、処理時間は前記薄膜被形成部材の形状、前記電
流の大きさ等により一概に決定することはできないの
で、これらの条件に応じて最適な時間を選定すればよ
い。
流の大きさ等により一概に決定することはできないの
で、これらの条件に応じて最適な時間を選定すればよ
い。
本発明においては、前記電解研磨による前処理を行な
った前記薄膜被形成部材の表面に、ダイヤモンド薄膜お
よび/またはダイヤモンド状炭素薄膜からなる被膜を形
成する。
った前記薄膜被形成部材の表面に、ダイヤモンド薄膜お
よび/またはダイヤモンド状炭素薄膜からなる被膜を形
成する。
前記ダイヤモンド薄膜および/またはダイヤモンド状
炭素薄膜の成膜法には、気相合成法を好適に採用するこ
とができる。
炭素薄膜の成膜法には、気相合成法を好適に採用するこ
とができる。
前記気相合成法は、炭素源ガスを含有する原料ガスを
励起して得られるガスを、前記の表面処理を行なった前
記薄膜被形成部材に接触させる方法である。
励起して得られるガスを、前記の表面処理を行なった前
記薄膜被形成部材に接触させる方法である。
使用に供される前記原料ガスは、少なくとも炭素源ガ
スを含有するものであればよいが、少なくとも炭素原子
と水素原子とを含むガスが好ましく、炭素原子と水素原
子と酸素原子とを含むガスは特に好ましい。
スを含有するものであればよいが、少なくとも炭素原子
と水素原子とを含むガスが好ましく、炭素原子と水素原
子と酸素原子とを含むガスは特に好ましい。
具体的には、前記原料ガスとして、たとえば炭素源ガ
スと水素ガスとの混合ガス、含酸素炭化水素化合物ガス
を挙げることができる。
スと水素ガスとの混合ガス、含酸素炭化水素化合物ガス
を挙げることができる。
また、所望により、前記原料ガスとともに、不活性ガ
ス等のキャリヤーガスを用いることもできる。
ス等のキャリヤーガスを用いることもできる。
前記炭素源ガスとしては、各種炭化水素、含酸素化合
物、含窒素化合物等のガスを使用することができる。
物、含窒素化合物等のガスを使用することができる。
炭化水素化合物としては、例えばメタン、エタン、プ
ロパン、ブタン等のパラフィン系炭化水素;エチレン、
プロピレン、ブチレン等のオレフィン系炭化水素;アセ
チレン、アリレン等のアセチレン系炭化水素;ブタジエ
ン等のジオレフィン系炭化水素;シクロプロパン、シク
ロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環式
炭化水素;シクロブタジエン、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、ナフタレン等の芳香族炭化水素;塩化メチル、
臭化メチル、塩化メチル、四塩化炭素等のハロゲン化炭
化水素などを挙げることができる。
ロパン、ブタン等のパラフィン系炭化水素;エチレン、
プロピレン、ブチレン等のオレフィン系炭化水素;アセ
チレン、アリレン等のアセチレン系炭化水素;ブタジエ
ン等のジオレフィン系炭化水素;シクロプロパン、シク
ロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環式
炭化水素;シクロブタジエン、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、ナフタレン等の芳香族炭化水素;塩化メチル、
臭化メチル、塩化メチル、四塩化炭素等のハロゲン化炭
化水素などを挙げることができる。
含酸素化合物としては、例えばアセトン、ジエチルケ
トン、ベンゾフェノン等のケトン類;メタノール、エタ
ノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;
メチルエーテル、エチルエーテル、エチルメチルエーテ
ル、メチルプロピルエーテル、エチルプロピルエーテ
ル、フェノールエーテル、アセタール、環式エーテル
(ジオキサン、エチレンオキシド等)のエーテル類;ア
セトン、ピナコリン、メチルオキシド、芳香族ケトン
(アセトフェノン、ベンゾフェノン等)、ジケトン、環
式ケトン等のケトン類;ホルムアルデヒド、アセトアル
デヒド、ブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド等のアル
デヒド類;ギ酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、酪
酸、シュウ酸、酒石酸、ステアリン酸等の有機酸類;酢
酸メチル、酢酸エチル等の酸エステル類;エチレングリ
コール、ジエチレングリコール等の二価アルコール類;
一酸化炭素、二酸化炭素等を挙げることができる。
トン、ベンゾフェノン等のケトン類;メタノール、エタ
ノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;
メチルエーテル、エチルエーテル、エチルメチルエーテ
ル、メチルプロピルエーテル、エチルプロピルエーテ
ル、フェノールエーテル、アセタール、環式エーテル
(ジオキサン、エチレンオキシド等)のエーテル類;ア
セトン、ピナコリン、メチルオキシド、芳香族ケトン
(アセトフェノン、ベンゾフェノン等)、ジケトン、環
式ケトン等のケトン類;ホルムアルデヒド、アセトアル
デヒド、ブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド等のアル
デヒド類;ギ酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、酪
酸、シュウ酸、酒石酸、ステアリン酸等の有機酸類;酢
酸メチル、酢酸エチル等の酸エステル類;エチレングリ
コール、ジエチレングリコール等の二価アルコール類;
一酸化炭素、二酸化炭素等を挙げることができる。
含窒素化合物としては、例えばトリメチルアミン、ト
リエチルアミンなどのアミン類等を挙げることができ
る。
リエチルアミンなどのアミン類等を挙げることができ
る。
また、前記炭素源ガスとして、単体ではないが、消防
法に規定される第4類危険物;ガソリンなどの第1石油
類、ケロシン、テレピン油、しょう脳油、松根油などの
第2石油類、重油などの第3石油類、ギヤー油、シリン
ダー油などの第4石油類などのガスをも使用することが
できる。また前記各種の炭素化合物を混合して使用する
こともできる。
法に規定される第4類危険物;ガソリンなどの第1石油
類、ケロシン、テレピン油、しょう脳油、松根油などの
第2石油類、重油などの第3石油類、ギヤー油、シリン
ダー油などの第4石油類などのガスをも使用することが
できる。また前記各種の炭素化合物を混合して使用する
こともできる。
これらの炭素源ガスの中でも、常温で気体または蒸気
圧の高いメタン、エタン、プロパン等のパラフィン系炭
化水素;あるいはアセトン、ベンゾフェノン等のケトン
類、メタノール、エタノール等のアルコール類、一酸化
炭素、二酸化炭素ガス等の含酸素化合物が好ましい。
圧の高いメタン、エタン、プロパン等のパラフィン系炭
化水素;あるいはアセトン、ベンゾフェノン等のケトン
類、メタノール、エタノール等のアルコール類、一酸化
炭素、二酸化炭素ガス等の含酸素化合物が好ましい。
前記水素ガスには、特に制限がなく、たとえば石油類
のガス化、天然ガス、水性ガスなどの変成、水の電解、
鉄と水蒸気との反応、石炭の完全ガス化などにより得ら
れるものを充分に精製したものを用いることができる。
のガス化、天然ガス、水性ガスなどの変成、水の電解、
鉄と水蒸気との反応、石炭の完全ガス化などにより得ら
れるものを充分に精製したものを用いることができる。
前記水素ガスを構成する水素は励起されることにより
原子状水素を形成する。
原子状水素を形成する。
この原子状水素は、ダイヤモンドまたはダイヤモンド
状炭素の析出と同時に析出する黒鉛構造の炭素等の非晶
質炭素を除去する作用を有する。
状炭素の析出と同時に析出する黒鉛構造の炭素等の非晶
質炭素を除去する作用を有する。
前記原料ガス中の前記炭素源ガスの濃度は、使用に供
される前記原料ガスにより相違するので一概に決定する
ことはできないが、一例を挙げれば、前記原料ガスにメ
タンガスと水素ガスとの混合ガスを用いる場合、メタン
ガスの濃度は、通常、5体積%以下、好ましくは3体積
%以下、さらに好ましくは1体積%以下であり、前記原
料ガスに一酸化炭素ガスと水素ガスとの混合ガスを用い
る場合、一般化炭素ガスの濃度は、通常、80体積%以
下、好ましくは60体積%以下である。
される前記原料ガスにより相違するので一概に決定する
ことはできないが、一例を挙げれば、前記原料ガスにメ
タンガスと水素ガスとの混合ガスを用いる場合、メタン
ガスの濃度は、通常、5体積%以下、好ましくは3体積
%以下、さらに好ましくは1体積%以下であり、前記原
料ガスに一酸化炭素ガスと水素ガスとの混合ガスを用い
る場合、一般化炭素ガスの濃度は、通常、80体積%以
下、好ましくは60体積%以下である。
前記原料ガスを励起して前記薄膜被形成部材の表面に
ダイヤモンド薄膜および/またはダイヤモンド薄膜を形
成する手段としては、たとえば熱CVD法;光CVD法;直流
プラズマCVD法、交流プラズマCVD法、高周波プラズマCV
D法、マイクロ波プラズマCVD法(ECR−CVD法を含む。)
等の各種プラズマCVD法;熱蒸着法、イオン・プレーテ
ィング法、スパッタ法等の各種PVD法などの気相合成法
をいずれも好適に採用することができる。
ダイヤモンド薄膜および/またはダイヤモンド薄膜を形
成する手段としては、たとえば熱CVD法;光CVD法;直流
プラズマCVD法、交流プラズマCVD法、高周波プラズマCV
D法、マイクロ波プラズマCVD法(ECR−CVD法を含む。)
等の各種プラズマCVD法;熱蒸着法、イオン・プレーテ
ィング法、スパッタ法等の各種PVD法などの気相合成法
をいずれも好適に採用することができる。
本発明の方法において、たとえば前記気相合成法を採
用して、前記薄膜被形成部材の表面にダイヤモンド膜お
よび/またはダイヤモンド状炭素膜からなる被膜を形成
する場合、以下の条件下に反応が進行して、前記薄膜被
形成部材との密着性に優れたダイヤモンド類薄膜が析出
する。
用して、前記薄膜被形成部材の表面にダイヤモンド膜お
よび/またはダイヤモンド状炭素膜からなる被膜を形成
する場合、以下の条件下に反応が進行して、前記薄膜被
形成部材との密着性に優れたダイヤモンド類薄膜が析出
する。
すなわち、前記薄膜被形成部材の温度は、ダイヤモン
ド類薄膜の成膜法により相違するので、一概に決定する
ことはできないが、通常、室温〜1,200℃、好ましくは6
00〜1,100℃に設定する。
ド類薄膜の成膜法により相違するので、一概に決定する
ことはできないが、通常、室温〜1,200℃、好ましくは6
00〜1,100℃に設定する。
この温度が室温より低いと、ダイヤモンド類薄膜の析
出速度が遅くなったり、非晶質炭素を多量に含んだ膜が
形成されることがある。一方、1,200℃より高くする
と、エッチング反応が優先して、ダイヤモンド類薄膜が
析出しなくなることがある。
出速度が遅くなったり、非晶質炭素を多量に含んだ膜が
形成されることがある。一方、1,200℃より高くする
と、エッチング反応が優先して、ダイヤモンド類薄膜が
析出しなくなることがある。
反応圧力は、通常、10-6〜103torr、好ましくは10-5t
orr〜103torrである。
orr〜103torrである。
なお、反応圧力を1torrよりも低く設定する場合に
は、反応室内に磁場を加えた状態で、前記原料ガスを励
起するのが好ましい。したがって、この場合には、前記
原料ガスの励起手段にECR(電子サイクロトロン)−CVD
法を好適に採用することができる。
は、反応室内に磁場を加えた状態で、前記原料ガスを励
起するのが好ましい。したがって、この場合には、前記
原料ガスの励起手段にECR(電子サイクロトロン)−CVD
法を好適に採用することができる。
反応圧力が10-6torrよりも低いと、ダイヤモンド類薄
膜の析出速度が遅くなったり、ダイヤモンド類薄膜が析
出しなくなったりすることがある。
膜の析出速度が遅くなったり、ダイヤモンド類薄膜が析
出しなくなったりすることがある。
一方、103torrより高くしてもそれに見合った効果は
奏されないことがある。
奏されないことがある。
反応時間は、前記薄膜被形成部材の温度、反応圧力、
必要とする膜厚などにより相違するので一概に決定する
ことはできない。したがって、最適時間を適宜に選定す
ればよい。
必要とする膜厚などにより相違するので一概に決定する
ことはできない。したがって、最適時間を適宜に選定す
ればよい。
このようにして得られるダイヤモンド類薄膜の膜厚
は、通常、0.1〜100μm、好ましくは0.2〜30μmであ
る。この膜厚が0.1μm未満であると、前記薄膜被形成
部材の全体を覆うことができないことがある。一方、10
0μmを超えると、剥離を生じ易くなることがある。
は、通常、0.1〜100μm、好ましくは0.2〜30μmであ
る。この膜厚が0.1μm未満であると、前記薄膜被形成
部材の全体を覆うことができないことがある。一方、10
0μmを超えると、剥離を生じ易くなることがある。
本発明の方法を採用して得られるダイヤモンド薄膜お
よび/またはダイヤモンド状炭素薄膜は、たとえば、ド
リル、エンドミル、バイト等の切削工具類;耐摩耗性機
械部品等の各種部材;電子部品のヒートシンク;歯科用
ドリル、スケラーチップ等の歯科用工具類などの被膜に
好適に利用することができる。
よび/またはダイヤモンド状炭素薄膜は、たとえば、ド
リル、エンドミル、バイト等の切削工具類;耐摩耗性機
械部品等の各種部材;電子部品のヒートシンク;歯科用
ドリル、スケラーチップ等の歯科用工具類などの被膜に
好適に利用することができる。
[実施例] 次いで、本発明の実施例および比較例を示し、本発明
についてさらに具体的に説明する。
についてさらに具体的に説明する。
(実施例1) 超硬合金(JIS K10相当品)からなる切削チップ(形
状:SNGN 432)につき、下記の条件の電解研磨を行なっ
た。
状:SNGN 432)につき、下記の条件の電解研磨を行なっ
た。
電解研磨の条件 電解液:10%硝酸ナトリウム溶液 電 圧:10V 電 流:5A/cm2 時 間:10分間 陰極材:鉛 次いで、下記の条件でダイヤモンド類薄膜の合成を行
なって前記の電解研磨を行なった切削チップの表面を薄
膜で被覆した。
なって前記の電解研磨を行なった切削チップの表面を薄
膜で被覆した。
ダイヤモンド類薄膜の合成条件 原料ガス:CO+H2 合成方法:マイクロ波プラズマCVD法(2.45GHz) 圧力:40torr 温度:900℃ CO濃度:20体積% 放電電力:350W ガス流量:100SCCM 時間:2時間 反応終了後、得られた薄膜付き切削チップを反応室か
ら取り出して、成膜についてラマン分光分析を行なった
ところ、1333cm-1の位置にダイヤモンドに起因するシャ
ープなピークが、また、1550cm-1付近にダイヤモンド状
炭素に起因するブロードなピークが認められた。
ら取り出して、成膜についてラマン分光分析を行なった
ところ、1333cm-1の位置にダイヤモンドに起因するシャ
ープなピークが、また、1550cm-1付近にダイヤモンド状
炭素に起因するブロードなピークが認められた。
さらに、走査型電子顕微鏡によるSEM像から膜厚は約
3μmであり、自形面が認められた。
3μmであり、自形面が認められた。
次いで、この薄膜付き切削チップにつき、下記の条件
の切削試験を行なって、薄膜と切削チップとの密着性を
評価した。
の切削試験を行なって、薄膜と切削チップとの密着性を
評価した。
結果を第1表に示す。
切削試験の条件 加工方法:旋盤加工 被切削材:アルミ−8重量%シリコン合金 切削条件 切削速度:800m/分 送 り:0.1mm/rev 切りこみ:0.25mm (実施例2) 前記実施例1において、電解研磨における電解液の10
%硝酸ナトリウム溶液に代えて、リン酸724ml、クロム
酸(CrO3)115gおよび水232mlからなる電解液を使用し
たほかは、前記実施例1と同様にして実施した。
%硝酸ナトリウム溶液に代えて、リン酸724ml、クロム
酸(CrO3)115gおよび水232mlからなる電解液を使用し
たほかは、前記実施例1と同様にして実施した。
得られた薄膜付き切削チップの薄膜についてラマン分
光分析を行なったところ、1333cm-1の位置にダイヤモン
ドに起因するシャープなピークが、また、1550cm-1付近
にダイヤモンド状炭素に起因するブロードなピークが認
められた。
光分析を行なったところ、1333cm-1の位置にダイヤモン
ドに起因するシャープなピークが、また、1550cm-1付近
にダイヤモンド状炭素に起因するブロードなピークが認
められた。
さらに、走査型電子顕微鏡によるSEM像から膜厚は約
3μmであり、自形面が認められた。
3μmであり、自形面が認められた。
次いで、この薄膜付き切削チップにつき、前記実施例
1と同様にして切削試験を行なって、薄膜と切削チップ
との密着性を評価した。
1と同様にして切削試験を行なって、薄膜と切削チップ
との密着性を評価した。
結果を第1表に示す。
(実施例3) 前記実施例1において、前記の条件の電解研磨を行な
った後、下記の条件の高周波マグネトロンスパッタリン
グ法により、膜厚5,000Åのタングステン層を切削チッ
プに蒸着した。
った後、下記の条件の高周波マグネトロンスパッタリン
グ法により、膜厚5,000Åのタングステン層を切削チッ
プに蒸着した。
高周波マグネトロンスパッタリングの条件 スパッタガス:Ar スパッタ圧力:4×10-3torr スパッタ温度:300℃ Rf電力 :5w/cm2 以後、前記実施例1と同様にして実施した。
得られた薄膜付き切削チップの薄膜についてラマン分
光分析を行なったところ、1333cm-1の位置にダイヤモン
ドに起因するシャープなピークが、また、1550cm-1付近
にダイヤモンド状炭素に起因するブロードなピークが認
められた。
光分析を行なったところ、1333cm-1の位置にダイヤモン
ドに起因するシャープなピークが、また、1550cm-1付近
にダイヤモンド状炭素に起因するブロードなピークが認
められた。
さらに、走査型電子顕微鏡によるSEM像から膜厚は約
3μmであり、自形面が認められた。
3μmであり、自形面が認められた。
次いで、この薄膜付き切削チップにつき、前記実施例
1と同様にして切削試験を行なって、薄膜と切削チップ
との密着性を評価した。
1と同様にして切削試験を行なって、薄膜と切削チップ
との密着性を評価した。
結果を第1表に示す。
(実施例4) 前記実施例2において、前記の条件の電解研磨を行な
った後、前記実施例3におけるのと同じ条件の高周波マ
グネトロンスパッタリング法により、膜厚5,000Åのタ
ングステン層を切削チップに蒸着した。
った後、前記実施例3におけるのと同じ条件の高周波マ
グネトロンスパッタリング法により、膜厚5,000Åのタ
ングステン層を切削チップに蒸着した。
以後、前記実施例2と同様にして実施した。
得られた薄膜付き切削チップの薄膜についてラマン分
光分析を行なったところ、1333cm-1の位置にダイヤモン
ドに起因するシャープなピークが、また、1550cm-1付近
にダイヤモンド状炭素に起因するブロードなピークが認
められた。
光分析を行なったところ、1333cm-1の位置にダイヤモン
ドに起因するシャープなピークが、また、1550cm-1付近
にダイヤモンド状炭素に起因するブロードなピークが認
められた。
さらに、走査型電子顕微鏡によるSEM像から膜厚は約
3μmであり、自形面が認められた。
3μmであり、自形面が認められた。
次いで、この薄膜付き切削チップにつき、前記実施例
2と同様にして切削試験を行なって、薄膜と切削チップ
との密着性を評価した。
2と同様にして切削試験を行なって、薄膜と切削チップ
との密着性を評価した。
結果を第1表に示す。
(比較例1) 前記実施例1において、電解研磨を行なわなかったほ
かは、前記実施例1と同様にして薄膜付き切削チップを
作成した。
かは、前記実施例1と同様にして薄膜付き切削チップを
作成した。
得られた薄膜付き切削チップの薄膜についてラマン分
光分析を行なったところ、1333cm-1の位置にダイヤモン
ドに起因するシャープなピークが、また、1550cm-1付近
にダイヤモンド状炭素に起因するブロードなピークが認
められた。
光分析を行なったところ、1333cm-1の位置にダイヤモン
ドに起因するシャープなピークが、また、1550cm-1付近
にダイヤモンド状炭素に起因するブロードなピークが認
められた。
さらに、走査型電子顕微鏡によるSEM像から膜厚は約
3μmであり、自形面が認められた。
3μmであり、自形面が認められた。
次いで、この薄膜付き切削チップにつき、前記実施例
1と同様にして切削試験を行なって、薄膜と切削チップ
との密着性を評価した。
1と同様にして切削試験を行なって、薄膜と切削チップ
との密着性を評価した。
結果を第1表に示す。
(比較例2) 前記実施例3において、電解研磨を行なわなかったほ
かは、前記実施例3と同様にして薄膜付き切削チップを
作成した。
かは、前記実施例3と同様にして薄膜付き切削チップを
作成した。
得られた薄膜付き切削チップの薄膜についてラマン分
光分析を行なったところ、1333cm-1の位置にダイヤモン
ドに起因するシャープなピークが、また、1550cm-1付近
にダイヤモンド状炭素に起因するブロードなピークが認
められた。
光分析を行なったところ、1333cm-1の位置にダイヤモン
ドに起因するシャープなピークが、また、1550cm-1付近
にダイヤモンド状炭素に起因するブロードなピークが認
められた。
さらに、走査型電子顕微鏡によるSEM像から膜厚は約
3μmであり、自形面が認められた。
3μmであり、自形面が認められた。
次いで、この薄膜付き切削チップにつき、前記実施例
1と同様にして切削試験を行なって、薄膜と切削チップ
との密着性を評価した。
1と同様にして切削試験を行なって、薄膜と切削チップ
との密着性を評価した。
結果を第1表に示す。
(評価) 第1表から明らかなように、本発明の方法によりダイ
ヤモンド類薄膜を被覆してなる切削チップは、比較例1
および比較例2の切削チップに比較して、ダイヤモンド
類薄膜に剥離が生じにくくて切削チップとダイヤモンド
類薄膜との密着性が向上していることを確認した。
ヤモンド類薄膜を被覆してなる切削チップは、比較例1
および比較例2の切削チップに比較して、ダイヤモンド
類薄膜に剥離が生じにくくて切削チップとダイヤモンド
類薄膜との密着性が向上していることを確認した。
[発明の効果] 本発明によると、 (1) 予め電解研磨による表面処理を行なった薄膜被
形成部材に、ダイヤモンド薄膜および/またはダイヤモ
ンド状炭素薄膜からなる被膜を形成するので、たとえ
ば、ダイヤモンド類薄膜との密着性に悪影響を及ぼすこ
とが知られているCoを含有する超硬合金からなる薄膜被
形成部材についても、効率的かつ選択的にCoを除去する
ことが可能であって、表面ホモロジーの改質が達成可能
であり、 (2) したがって、薄膜被形成部材の材質にかかわら
ず、薄膜被形成部材の表面に均一に微細な傷を形成する
ことができるので、薄膜被形成部材とダイヤモンド類薄
膜との充分な密着性を達成することができる、 という利点を有するダイヤモンド類薄膜による被覆方法
を提供することができる。
形成部材に、ダイヤモンド薄膜および/またはダイヤモ
ンド状炭素薄膜からなる被膜を形成するので、たとえ
ば、ダイヤモンド類薄膜との密着性に悪影響を及ぼすこ
とが知られているCoを含有する超硬合金からなる薄膜被
形成部材についても、効率的かつ選択的にCoを除去する
ことが可能であって、表面ホモロジーの改質が達成可能
であり、 (2) したがって、薄膜被形成部材の材質にかかわら
ず、薄膜被形成部材の表面に均一に微細な傷を形成する
ことができるので、薄膜被形成部材とダイヤモンド類薄
膜との充分な密着性を達成することができる、 という利点を有するダイヤモンド類薄膜による被覆方法
を提供することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】薄膜被形成部材の表面にダイヤモンド膜お
よび/またはダイヤモンド状炭素膜の被膜を形成する方
法において、予め電解研磨による前記薄膜被形成部材の
表面処理を行なうことを特徴とするダイヤモンド類薄膜
による被覆方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1037883A JP2720384B2 (ja) | 1989-02-17 | 1989-02-17 | ダイヤモンド類薄膜による被覆方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1037883A JP2720384B2 (ja) | 1989-02-17 | 1989-02-17 | ダイヤモンド類薄膜による被覆方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02217398A JPH02217398A (ja) | 1990-08-30 |
JP2720384B2 true JP2720384B2 (ja) | 1998-03-04 |
Family
ID=12509940
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1037883A Expired - Lifetime JP2720384B2 (ja) | 1989-02-17 | 1989-02-17 | ダイヤモンド類薄膜による被覆方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2720384B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2554941B2 (ja) * | 1989-11-01 | 1996-11-20 | 東洋鋼鈑株式会社 | ダイヤモンド被覆超硬合金部材の製造方法 |
US5650059A (en) * | 1995-08-11 | 1997-07-22 | Credo Tool Company | Method of making cemented carbide substrate |
US5716170A (en) * | 1996-05-15 | 1998-02-10 | Kennametal Inc. | Diamond coated cutting member and method of making the same |
JPH10310494A (ja) * | 1996-05-31 | 1998-11-24 | Ngk Spark Plug Co Ltd | ダイヤモンド被覆膜付き超硬部材の製造方法 |
EP0864668A1 (en) * | 1997-03-13 | 1998-09-16 | Ngk Spark Plug Co., Ltd | Superhard article with diamond coat and method of manufacturing same |
US6660329B2 (en) | 2001-09-05 | 2003-12-09 | Kennametal Inc. | Method for making diamond coated cutting tool |
JP4690479B2 (ja) * | 2009-08-11 | 2011-06-01 | 住友電気工業株式会社 | ダイヤモンド被覆工具 |
CN115255845B (zh) * | 2022-08-20 | 2024-01-02 | 上海惠而顺精密工具股份有限公司 | 一种导电金刚石铣刀的制备方法及其刀具 |
-
1989
- 1989-02-17 JP JP1037883A patent/JP2720384B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02217398A (ja) | 1990-08-30 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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