JPH022392Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は台版上に印判、カーボン紙および用紙
を列記順に重ね置きこの台版を平行ロールで挾圧
して同平行ロール間を通過させることによつて上
記の用紙に印判の印面を転写する形式の作画装置
おもちやの改良に関し、台版に対してカーボン紙
および用紙を固定する部分に工夫を施したもので
ある。

従来、この種の作画装置おもちやはカーボン紙
と用紙とを一個所に一緒に挾み止める構成であつ
たので、用紙を入れ替える度毎にカーボン紙に手
指を触れる必要があつて当該手指がカーボンで汚
れたり、この汚れた手指で作品および衣服等を汚
したりするなどのことを多く発生し易い欠点があ
るのみならずこれ等汚れを避けるようにして取扱
う必要があつて使いにくい等の欠陥があつた。

本考案はカーボン紙と用紙とを各々別々に保持
するようにして上記のような欠点および欠陥を解
消することを目的とするものであつて、手動ハン
ドル若くは電動機等を駆動源として回転する一対
の平行ロールを備えた装置本体と、上面に印判、
カーボン紙および用紙を列記順に重ね置いて上記
の平行ロール間を通過させる台版とより構成され
た作画装置おもちやに於て、台版の上面にカーボ
ン紙を挾み止める紙挾み板および用紙を挾み止め
る紙挾み板を各々別々に備えたことを要旨とする
ものである。

尚、図示せる実施例は機台イの上面の左右両側
に突壁１，１′を設けて同上面に後述する台版１
９の移動路２を形成し、この移動路２の先方端寄
り個所の両側に左右一対の支壁３，３′を立設し
てこれ等支壁３，３′間に移動路２の上下面で回
転する上下両側ロール４，４′を平行に横架し、
この上側ロール４の右端と下側ロール４′の右端
に相互に噛合してこれ等上下両側ロール４，４′
を反対向きで同調回転させる上下両側歯車５，
５′を固着すると共に当該上側歯車５に手動ハン
ドル６により回転する駆動歯車７を噛合させて同
駆動歯車７の中心軸８を上記の左右両側支壁３，
３′に回転自在に支承し、更に上側ロール４の上
方に横軸９を平行に配して其の両端を左右両側支
壁３，３′に回転自在に支承し、この横軸９の中
間に上側ロール４に圧接するピンチロール１０を
固定し且つこれ等横軸９の右端と上側ロール４の
右端に相互に噛合して当該上側ロール４とピンチ
ロール１０とを反対向きで同調回転させる一対の
ピニオン１１，１１′を固着すると共にピンチロ
ール１０の先方および後方に後述する作画済み画
用紙２８の先後側導板１２，１２′を配して当該
導板１２，１２′の左右両端を上記の左右両側支
壁３，３′に止着し、更に機台イの上に移動路２
の上面を被覆するカバー体１４を固定して移動路
２の先方に台版１９の排出口１５を同じく後方に
挿入口１６を夫々形成する。

また、これとは別個に硬質の合成樹脂材料を似
て上面に凹陥部１８を有する台版１９を構成し、
この台版１９の凹陥部１８内にスポンジシート２
０を敷設すると共に当該台版１９の先端辺に支軸
２１，２１′およびバネ２２，２２′による内外一
対の起伏型紙挾み板２３，２３′を同先端辺に平
行な内外配置で装備し、これ等各紙挾み板２３，
２３′に挾み力を解消する際の指掛部２４，２
４′を設け、上記のスポンジシート２０の上に凸
型のプラスチツク製印判２５をまた同印判２５の
上に内側紙挾み板２３により挾止してカーボン紙
２６を更に同カーボン紙２６の上に外側紙挾み板
２３′により挾止して作画前画用紙２７を夫々重
ね置いて台版１９を移動路２の挿入口１６から挿
入し、当該台版１９の先端辺を上記の上下両側ロ
ール４，４′の間に挾入して同台版１９を手動ハ
ンドル６の回転操作により先方に送つて排出口１
５より排出することによつて作画前画用紙２７に
印判２５の印面（作画原版）をカーボン紙２６を
介して転写するようにすると共に台版１９の先端
辺が上下両側ロール４，４′の間を通過したとこ
ろで相互に係合して外側紙挾み板２３′を起立の
非挾止状態として作画済み画用紙２８に対する挾
止を解消する固定案内部２９および可動案内部２
９′を移動路２および外側紙挾み板２３′に設け、
また台版１９の凹陥部１８の左右両側壁３０，３
０′に於て外側紙挾み板２３′が作画済み画用紙２
８の挾止を解消している間に上側ロール４が圧接
する個所に同上側ロール４の陥没を許容する凹欠
３１，３１′を切設すると共に台版１９の下面に
於て上側ロール４の陥没が許容された時に下側ロ
ール４′が圧接して台版１９を押し上げる下向突
出部３２を設け、この下向突出部３２が台版１９
を押し上げた時の上側ロール４の陥没をしてスポ
ンジシート２０を彎曲状に押潰して上記の挾止が
解消された作画済み画用紙２８の先端辺部２８′
を上方に反らせるようにする。

また、カバー体１４に於ける先端部内に上記の
反り上がつた作画済み画用紙２８の先端辺部２
８′をＵターンさせる反転用ガイド３３と、同先
端辺部２８′を先側導板１２と一緒に機能してピ
ンチロール１０と上側ロール４との間に挾入させ
る方向づけ用ガイド３４とを設けると共にカバー
体１４に於て移動路２の上方に位置する個所に透
明板３５を張設した画枠３６を開設し、この画枠
３６の下面に作画済み画用紙２８の通路３７を形
成する壁板３８を取付けて当該通路３７の入口３
９に上記のピンチロール１０から後側導板１２′
を介して作画済み画用紙２８を受けこの受けた作
画済み画用紙２８に於ける作画４０を画枠３６に
紙芝居状に掲示して通路３７の出口４１より排出
するようにしたものである。

尚、図中４３，４３′は外側紙挾み板２３′が移
動中に反転用ガイドに引つ掛かることを回避する
切欠、４４，４４′は移動路２の底面の両側に設
けた台版１９の移動と作画済み画用紙２８の先端
辺部２８′の反り上がりとをスムーズにする案内
レール、４５は台版１９の挿入口１６を開閉する
蓋体を示す。

上記の実施例は上記の通りであるので使用に際
しては先ず台版１９のスポンジシート２０の上に
印判２５をまた同印判２５の上に内側紙挾み板２
３により挾止してカーボン紙２６を更に同カーボ
ン紙２６の上に外側紙挾み板２３′により挾止し
て作画前画用紙２７を夫々重ねて置いたのち当該
台版１９を移動路２の挿入口１６から挿入して同
台版１９の先端辺を上下両側ロール４，４′の間
に挾入し、次いで手動ハンドル６を回転させて作
画前画用紙２７に対する印判２５の印面による転
写を開始し、斯くするとこの開始直後に可動案内
部２９′が固定案内部２９に衝合して外側紙挾み
板２３′による作画済み画用紙２８の挾止を解消
すると共に上側ロール４が凹欠３１，３１′に陥
没して作画済み画用紙２８の先端辺部２８′を上
方に反らせ、この反り上つた先端辺部２８′を反
転用ガイド３３および方向づけ用ガイド３４によ
りＵターンさせて当該先端辺部２８′をピンチロ
ール１０と上側ロール４との間に挾入し、この反
転して挾入された作画済み画用紙２８に於ける作
画４０をピンチロール１０の送りにより画枠３６
に紙芝居状に掲示して通路３７の出口４１より排
出させる一方、上記に於て作画済み画用紙２８を
失つた台版１９は印判２５を搭載しカーボン紙２
６を挾止した状態のままで移動路２を進んで排出
口１５より外に送出される等の用法に供するもの
である。

本考案は上記のように手動ハンドル若くは電動
機等を駆動源として回転する一対の平行ロールを
備えた装置本体と、上面に印判、カーボン紙およ
び用紙を列記順に重ね置いて上記の平行ロール間
を通過させる台板とより構成された作画装置おも
ちやに於て、台版の上面にカーボン紙を挾み止め
る紙挾み板および用紙を挾み止める紙挾み板を
各々別々に備えたことを特徴とするので、カーボ
ン紙と用紙とは別々に保持することができるもの
であつて、上記のような用法をなす場合には排出
口１５より送出された（印判２５およびカーボン
紙２６がセツトされたままの）台版に再び用紙の
みを保持して当該台版を移動路２の挿入口１６に
挿入して上記の作画操作を行うことによつて作画
済み画用紙を繰り返えしカーボン紙２６の複写機
能が喪失するまで得ることが可能であり、即ちカ
ーボン紙に手指を触れる回数を極端に少なくする
ことが可能で所期の目的を多分に達成できる効果
を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案作画装置おもちやの実施例を示すも
のであつて、第１図は全体を示す一部切截平面
図、第２図は第１図Ａ−Ａ線に沿う断面図、第３
図および第４図は各々台版の移動途中の状態を示
す第１図Ａ−Ａ線に相当する個所の断面図であ
る。 イ……機台、１，１′……突壁、２……移動路、
３，３′……支壁、４，４′……上下両側ロール、
５，５′……上下両側歯車、６……手動ハンドル、
７……駆動歯車、８……中心軸、９……横軸、１
０……ピンチロール、１１，１１′……ピニオン、
１２，１２′……先後側導板、１４……カバー、
１５……排出口、１６……挿入口、１８……凹陥
部、１９……台版、２０……スポンジシート、２
１，２１′……支軸、２２，２２′……バネ、２
３，２３′……紙挾み板、２４，２４′……指掛
部、２５……印判、２６……カーボン紙、２７…
…作画前画用紙、２８……作画済み画用紙、２
８′……先端辺部、２９……固定案内部、２９′…
…可動案内部、３０，３０′……側壁、３１，３
１′……凹欠、３２……下向突出部、３３……反
転ガイド、３４……方向づけ用ガイド、３５……
透明板、３６……画枠、３７……通路、３８……
壁板、３９……入口、４０……作画、４１……出
口、４３，４３′……切欠、４４，４４′……案内
ロール、４５……蓋体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 手動ハンドル若くは電動機等を駆動源として回
   転する一対の平行ロールを備えた位置本体と、上
   面に印判、カーボン紙および用紙を列記順に重ね
   置いて上記の平行ロール間を通過させる台版とよ
   り構成された作画装置おもちやに於て、台版の上
   面にカーボン紙を挾み止める紙挾み板および用紙
   を挾み止める紙挾み板を各々別々に備えたことを
   特徴とする作画装置おもちや。