JPH02239104A - 酸化物超電導体薄膜の製造方法 - Google Patents
酸化物超電導体薄膜の製造方法Info
- Publication number
- JPH02239104A JPH02239104A JP1059406A JP5940689A JPH02239104A JP H02239104 A JPH02239104 A JP H02239104A JP 1059406 A JP1059406 A JP 1059406A JP 5940689 A JP5940689 A JP 5940689A JP H02239104 A JPH02239104 A JP H02239104A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- oxide superconductor
- substrate
- targets
- thin film
- film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 239000002887 superconductor Substances 0.000 title claims abstract description 60
- 239000010409 thin film Substances 0.000 title claims description 30
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 title claims description 8
- 239000000758 substrate Substances 0.000 claims abstract description 42
- 238000004544 sputter deposition Methods 0.000 claims abstract description 25
- 239000010408 film Substances 0.000 claims description 29
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 claims description 10
- 239000013078 crystal Substances 0.000 abstract description 20
- 239000007789 gas Substances 0.000 description 13
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 8
- 238000000151 deposition Methods 0.000 description 6
- MYMOFIZGZYHOMD-UHFFFAOYSA-N Dioxygen Chemical compound O=O MYMOFIZGZYHOMD-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 5
- 238000002441 X-ray diffraction Methods 0.000 description 5
- 230000008021 deposition Effects 0.000 description 5
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 5
- 229910001882 dioxygen Inorganic materials 0.000 description 5
- 239000000463 material Substances 0.000 description 5
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 4
- 239000011261 inert gas Substances 0.000 description 4
- 238000000034 method Methods 0.000 description 3
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 3
- 229910052761 rare earth metal Inorganic materials 0.000 description 3
- IJGRMHOSHXDMSA-UHFFFAOYSA-N Atomic nitrogen Chemical compound N#N IJGRMHOSHXDMSA-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- QVGXLLKOCUKJST-UHFFFAOYSA-N atomic oxygen Chemical compound [O] QVGXLLKOCUKJST-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 description 2
- 238000007796 conventional method Methods 0.000 description 2
- 230000007547 defect Effects 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 229910052760 oxygen Inorganic materials 0.000 description 2
- 239000001301 oxygen Substances 0.000 description 2
- 229910014454 Ca-Cu Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000002411 adverse Effects 0.000 description 1
- 238000009835 boiling Methods 0.000 description 1
- 229910052804 chromium Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 1
- 150000001875 compounds Chemical class 0.000 description 1
- 239000004020 conductor Substances 0.000 description 1
- 239000000470 constituent Substances 0.000 description 1
- RKTYLMNFRDHKIL-UHFFFAOYSA-N copper;5,10,15,20-tetraphenylporphyrin-22,24-diide Chemical compound [Cu+2].C1=CC(C(=C2C=CC([N-]2)=C(C=2C=CC=CC=2)C=2C=CC(N=2)=C(C=2C=CC=CC=2)C2=CC=C3[N-]2)C=2C=CC=CC=2)=NC1=C3C1=CC=CC=C1 RKTYLMNFRDHKIL-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 238000002425 crystallisation Methods 0.000 description 1
- 230000008025 crystallization Effects 0.000 description 1
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 1
- 238000011156 evaluation Methods 0.000 description 1
- 238000005286 illumination Methods 0.000 description 1
- 229910052746 lanthanum Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000007788 liquid Substances 0.000 description 1
- 238000001755 magnetron sputter deposition Methods 0.000 description 1
- 229910052757 nitrogen Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000000737 periodic effect Effects 0.000 description 1
- 238000001552 radio frequency sputter deposition Methods 0.000 description 1
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 1
- 229910052720 vanadium Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910052727 yttrium Inorganic materials 0.000 description 1
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
[発明の目的〕
(産業上の利用分野)
本発明は、酸化物超電導体薄膜の製造方法に係り、特に
単結晶エビタキシャル成長膜の製造方法に関する。
単結晶エビタキシャル成長膜の製造方法に関する。
(従来の技術)
1986年に40K以上の高い臨界温度を有するLa−
Ba−Cu−0系の層状ベロブスカイト型の酸化物超電
導体が発表されて以来、酸化物系の超電導材料が注目を
集めている。1987年には、Y−Ba−Cu−0系で
代表される酸素欠陥を有する欠陥ベロブスカイ1・型の
酸化物超電導体の臨界温度が液体窒素の沸点温度(−7
7K)より高い、90K以上であることが確認された。
Ba−Cu−0系の層状ベロブスカイト型の酸化物超電
導体が発表されて以来、酸化物系の超電導材料が注目を
集めている。1987年には、Y−Ba−Cu−0系で
代表される酸素欠陥を有する欠陥ベロブスカイ1・型の
酸化物超電導体の臨界温度が液体窒素の沸点温度(−7
7K)より高い、90K以上であることが確認された。
さらに、最近、臨界温度が約105K程度と高い Bl
−Sr−Ca−Cu−0系や約125KのTI−Ba−
Ca−Cu−0系の酸化物超電導体が発見されるに至っ
た。
−Sr−Ca−Cu−0系や約125KのTI−Ba−
Ca−Cu−0系の酸化物超電導体が発見されるに至っ
た。
ところで、これら酸化物超電導体を電子デバイスに応用
することを考えた場合、薄膜化することが必要であり、
このため、たとえばスパッタ法を利用して酸化物超電導
体薄膜を作製することが盛んに試みられている。
することを考えた場合、薄膜化することが必要であり、
このため、たとえばスパッタ法を利用して酸化物超電導
体薄膜を作製することが盛んに試みられている。
スパッタ法を適用した酸化物超電導体薄膜の形成は、た
とえば酸化物超電導体の焼結体や酸化物超電導体を構成
する各金属元素の単体や化合物などをターゲットとして
用い、酸素ガスと不活性ガスとの混合ガス中において、
基仮を550℃以上に加熱した状態でスパッタリングす
ることによって行われている。
とえば酸化物超電導体の焼結体や酸化物超電導体を構成
する各金属元素の単体や化合物などをターゲットとして
用い、酸素ガスと不活性ガスとの混合ガス中において、
基仮を550℃以上に加熱した状態でスパッタリングす
ることによって行われている。
このようにして得られる酸化物超電導体薄膜は、成膜直
後におおよそ結晶化しており、そのままでも1B電導特
性が得られることが知られているが、この酸化物超電導
体薄膜は多結晶膜であり、すくなからず存在する結晶粒
界が伝導特性に悪影響を及ぼし、電子デバイスに応用す
るには、充分な特性を有しているとは言えない。
後におおよそ結晶化しており、そのままでも1B電導特
性が得られることが知られているが、この酸化物超電導
体薄膜は多結晶膜であり、すくなからず存在する結晶粒
界が伝導特性に悪影響を及ぼし、電子デバイスに応用す
るには、充分な特性を有しているとは言えない。
これに対して、MgO u板やSrTI03基板などの
特定の基板上に特定の酸化物超電導体、たとえばY−B
a−Cu−0系酸化物超電導体を成膜することによって
、単結晶膜が得られたという報告例もあるが、主に基板
材料と酸化物超電導体との洛子定数の相違に起因して、
一般的には再現性の乏しいものである。
特定の基板上に特定の酸化物超電導体、たとえばY−B
a−Cu−0系酸化物超電導体を成膜することによって
、単結晶膜が得られたという報告例もあるが、主に基板
材料と酸化物超電導体との洛子定数の相違に起因して、
一般的には再現性の乏しいものである。
(発明が解決しようとする課題)
上述したように、従来の酸化物超電導体薄膜の形成方法
では、単結晶エビタキシャル成長膜を再現性よく得るこ
とができないという問題かあった。しか15、酸化物超
電導体を用いた各種電子デバイスを実現するには、良質
な単結晶エビタキシャル成長膜を得ることが不可欠であ
る。
では、単結晶エビタキシャル成長膜を再現性よく得るこ
とができないという問題かあった。しか15、酸化物超
電導体を用いた各種電子デバイスを実現するには、良質
な単結晶エビタキシャル成長膜を得ることが不可欠であ
る。
このように、酸化物超電導体を電子デバイスに応用する
うえで、良質な単結晶エビタキシャル成長膜を再現性よ
く得ることが最大の課題である。
うえで、良質な単結晶エビタキシャル成長膜を再現性よ
く得ることが最大の課題である。
本発明は、このような課題に対処するためになされたも
ので、酸化物超電導体の+1t結晶エビタキシャル成長
膜を再現性よくかつ容易に得ることを可能にした酸化物
超電導体薄膜の製造方法を提1共することを目的として
いる。
ので、酸化物超電導体の+1t結晶エビタキシャル成長
膜を再現性よくかつ容易に得ることを可能にした酸化物
超電導体薄膜の製造方法を提1共することを目的として
いる。
[発明の構成コ
(課題を解決するための手段)
すなわち本発明の酸化物超電導体薄膜の製造方法は、密
閉容器内に配置された基仮上に、酸化物超電導体を構成
する金属元素を含む複数のターゲットを用いた多元スパ
ッタによって前記酸化物超電導体の薄膜を形成するにあ
たり、前記複数のターゲットを同一円周状に互いに遮蔽
しつつ配置するとともに、前記基板をこれら複数のター
ゲットに対し対向させかつその配置位置上方を回転自在
となるように配置し、前記複数のターゲット上を一巡す
る間に堆積される膜厚が前記酸化物超電導体のほぼC軸
長となるように前記基板を回転させ、この状態で多元ス
パッタを行うことを特徴としている。
閉容器内に配置された基仮上に、酸化物超電導体を構成
する金属元素を含む複数のターゲットを用いた多元スパ
ッタによって前記酸化物超電導体の薄膜を形成するにあ
たり、前記複数のターゲットを同一円周状に互いに遮蔽
しつつ配置するとともに、前記基板をこれら複数のター
ゲットに対し対向させかつその配置位置上方を回転自在
となるように配置し、前記複数のターゲット上を一巡す
る間に堆積される膜厚が前記酸化物超電導体のほぼC軸
長となるように前記基板を回転させ、この状態で多元ス
パッタを行うことを特徴としている。
酸化物超電導体としては、多数のものが知られているが
、本発明においては希土類元素含有のべロブス力イト型
構造を有する酸化物超電導体や、B1−Sr−Ca−C
u−0系酸化物超電導体、T I −Ba−Ca−Cu
〜0系酸化物超電導体などが適用される。
、本発明においては希土類元素含有のべロブス力イト型
構造を有する酸化物超電導体や、B1−Sr−Ca−C
u−0系酸化物超電導体、T I −Ba−Ca−Cu
〜0系酸化物超電導体などが適用される。
ここでいう希土類元素を含有しベロブスカイト型構造を
有する酸化物超電導体は、超電導状態を実現できるもの
であればよく、たとえばLnM Cu O
系(Lnは Y, La. ScSNdSSm、2 3
7−δ EuSCodSDys tro. ErSTm、YbS
Luなどの希土類元素から選ばれた少なくとも 1種の
元素を、HはBa,S『、Caから選ばれた少なくとも
1種の元素を、δは酸素欠陥を表し通常1以下の数、
Cuの一部はTI、V , Cr, MnSFeSCo
SNJ, Znなどで置換可能。)の酸化物などが例示
される。
有する酸化物超電導体は、超電導状態を実現できるもの
であればよく、たとえばLnM Cu O
系(Lnは Y, La. ScSNdSSm、2 3
7−δ EuSCodSDys tro. ErSTm、YbS
Luなどの希土類元素から選ばれた少なくとも 1種の
元素を、HはBa,S『、Caから選ばれた少なくとも
1種の元素を、δは酸素欠陥を表し通常1以下の数、
Cuの一部はTI、V , Cr, MnSFeSCo
SNJ, Znなどで置換可能。)の酸化物などが例示
される。
本発明において用いられる多元スパッタ用のターゲット
は、上記したような酸化物超電導体を構成する金属元素
の単体または化合物を複数組ごせたものである。たとえ
ば、Y−Ba−Cu−0系の酸化物超電導体薄膜を作製
する場合であれば、金属YあるいはY2 0 3 、B
aOあるいはBa2 CuO y焼結体、金属Cuある
いはCuOなどの組合せか例示される。
は、上記したような酸化物超電導体を構成する金属元素
の単体または化合物を複数組ごせたものである。たとえ
ば、Y−Ba−Cu−0系の酸化物超電導体薄膜を作製
する場合であれば、金属YあるいはY2 0 3 、B
aOあるいはBa2 CuO y焼結体、金属Cuある
いはCuOなどの組合せか例示される。
そして、これら複数のターゲットは、密閉容器内に個々
に遮蔽されつつ同一円周上に配置されて使用される。
に遮蔽されつつ同一円周上に配置されて使用される。
また、着膜基板としては、MgO基板、SrTi03基
板、Y安定化Zr02 (以下YSZと略す。)基仮
、あるいはこれらの材料の薄膜を所望の基板上に形成し
たものなどが例示され、否膜而は(100)面とするこ
とが好ましい。これらnllA基板は、密閉容器内に上
記複数のターゲットの配置位置の上方を回転自在となる
ように配置される。
板、Y安定化Zr02 (以下YSZと略す。)基仮
、あるいはこれらの材料の薄膜を所望の基板上に形成し
たものなどが例示され、否膜而は(100)面とするこ
とが好ましい。これらnllA基板は、密閉容器内に上
記複数のターゲットの配置位置の上方を回転自在となる
ように配置される。
本発明においては、これら複数のスパッタターゲッ1・
および着膜基板を用い、着膜基板をたとえば510℃〜
700℃の温度に加熱し、複数のターゲット上を順に通
過するように回転させる。この回転速度は、各ターゲッ
トへの供給電圧との兼合いによって、複数のターゲット
上を一巡する間に堆桔される膜厚が、形成しようとする
酸化物超電導体結晶のほほC軸長となるように制御する
。なお、この膜厚の多少のずれは構わないが、せいぜい
C軸長の0.7〜2倍程度、好ましくは±20%以内で
ある。また、ターゲットは、酸化物超電導体結晶のC軸
方向の配列順にしたがって着膜基板の回転順に配置する
ことが好ましい。そして、この状態で多元スパッタを行
い、酸化物超電導体薄膜を成膜する。
および着膜基板を用い、着膜基板をたとえば510℃〜
700℃の温度に加熱し、複数のターゲット上を順に通
過するように回転させる。この回転速度は、各ターゲッ
トへの供給電圧との兼合いによって、複数のターゲット
上を一巡する間に堆桔される膜厚が、形成しようとする
酸化物超電導体結晶のほほC軸長となるように制御する
。なお、この膜厚の多少のずれは構わないが、せいぜい
C軸長の0.7〜2倍程度、好ましくは±20%以内で
ある。また、ターゲットは、酸化物超電導体結晶のC軸
方向の配列順にしたがって着膜基板の回転順に配置する
ことが好ましい。そして、この状態で多元スパッタを行
い、酸化物超電導体薄膜を成膜する。
なお、スパッタ時の基板加熱温度が510’C未満では
成膜時に結晶化せず、また750℃を超えると正方晶が
出現し超電導特性が劣化する。
成膜時に結晶化せず、また750℃を超えると正方晶が
出現し超電導特性が劣化する。
また、この際のスパッタガスとしては、酸素ガス、ある
いは酸素ガスを圧力比で5%〜80%程度含有する酸素
ガスと不活性ガスとの混合ガスの使用が可能であるが、
特に酸素ガスと不活性ガスとの混合ガスが好ましい。不
活性ガスは、周期率表0族のガスであり、特に^『ガス
が好ましい。また、スパッタ時のガス圧力は、特に限定
されるものではないが、数rATOrr〜数10IIT
orr程度とすることが好ましい。
いは酸素ガスを圧力比で5%〜80%程度含有する酸素
ガスと不活性ガスとの混合ガスの使用が可能であるが、
特に酸素ガスと不活性ガスとの混合ガスが好ましい。不
活性ガスは、周期率表0族のガスであり、特に^『ガス
が好ましい。また、スパッタ時のガス圧力は、特に限定
されるものではないが、数rATOrr〜数10IIT
orr程度とすることが好ましい。
(作 用)
本発明の酸化物超電導体薄膜の製造方法においては、加
熱された基板の着膜面に対して垂直な方向から酸化物超
電導体の各金属構成元素が、たとえば結晶構造のC軸方
向の配列順にしたがって順に彼着する。そして本発明に
おいては、基板か各ターゲット上を一巡する間に堆積さ
れる膜厚が酸化物超電導体のほぼC軸長となるように基
板の回転速度を制御しており、これによって基板が1回
転する間に酸化物超電導体の結晶lユニットセル分が積
層されつつ結晶化するため、基板の格子定数との違いが
緩和され、C軸が基板面に対して垂直配向された酸化物
超電導体の単結晶エビタキシャル成長膜が得られる。
熱された基板の着膜面に対して垂直な方向から酸化物超
電導体の各金属構成元素が、たとえば結晶構造のC軸方
向の配列順にしたがって順に彼着する。そして本発明に
おいては、基板か各ターゲット上を一巡する間に堆積さ
れる膜厚が酸化物超電導体のほぼC軸長となるように基
板の回転速度を制御しており、これによって基板が1回
転する間に酸化物超電導体の結晶lユニットセル分が積
層されつつ結晶化するため、基板の格子定数との違いが
緩和され、C軸が基板面に対して垂直配向された酸化物
超電導体の単結晶エビタキシャル成長膜が得られる。
(実施例)
次に、本発明の実施例について説明する。
第1図は、本発明の一実施例において用いたスパッタ装
置を模式的に示した図である。同図において、1は密閉
されたスパッタ室であり、このスパッタ室1内には、遮
蔽板2によって個々に遮蔽されたマグネトロンスパッタ
用のターゲット3、4、5と基板ホルダ6とが対向して
配置されている。基板ホルダ6の後方には基板加熱用ヒ
ータ7が設けられており、基板ホルダ6は回転軸8を中
心にして、この基板ホルダ6にセットされる着膜基仮9
が各ターゲット3、4、5上を順に通過するように回転
駆動される。また、ターゲット3、4、5には、それぞ
れ図示を省略したスパッタ用電源が接続されており、ス
パッタ室1にはスパッタガスを導入するだめのガス供給
系10と排気系11とが接続されている。
置を模式的に示した図である。同図において、1は密閉
されたスパッタ室であり、このスパッタ室1内には、遮
蔽板2によって個々に遮蔽されたマグネトロンスパッタ
用のターゲット3、4、5と基板ホルダ6とが対向して
配置されている。基板ホルダ6の後方には基板加熱用ヒ
ータ7が設けられており、基板ホルダ6は回転軸8を中
心にして、この基板ホルダ6にセットされる着膜基仮9
が各ターゲット3、4、5上を順に通過するように回転
駆動される。また、ターゲット3、4、5には、それぞ
れ図示を省略したスパッタ用電源が接続されており、ス
パッタ室1にはスパッタガスを導入するだめのガス供給
系10と排気系11とが接続されている。
実施例1
上記構成のスパッタ装置を用いて以下の手順によりY−
Ba−Cu−0系酸化物超電導体薄膜を作製した。
Ba−Cu−0系酸化物超電導体薄膜を作製した。
まず、着膜基板9としてSrTi(h (100) j
U板を用い、これを基板ホルダ6にセットし、基板加熱
用ヒータ7によって510℃〜 700℃に加熱した。
U板を用い、これを基板ホルダ6にセットし、基板加熱
用ヒータ7によって510℃〜 700℃に加熱した。
また、スパッタガスとしてガス供給系10から混合比5
0%(圧力比)のA『と02との混合ガスを供給すると
ともに、スパッタ室1内のガス圧を51llTorrに
調整した。ターゲッ1・3、4、5としては、金属Y,
金属Cu, Ba2 CuO ]焼結体を用いた。
0%(圧力比)のA『と02との混合ガスを供給すると
ともに、スパッタ室1内のガス圧を51llTorrに
調整した。ターゲッ1・3、4、5としては、金属Y,
金属Cu, Ba2 CuO ]焼結体を用いた。
この状態で、若膜基板9を毎分2回転で回転させるとと
もに、3種類のターゲット3、4、5に形成される薄膜
の組成がY:Ba:Cu=l:2:3となるようにl?
P電力を調整して供給した。また、膜の堆積速度は、着
膜基板9が1回転する間に堆積する膜厚がY−Ba−C
u−0系酸化物B3電導体のC軸長である1.17nm
とほぼ等しくなるように約24nm/分とし、3元同時
RFスパッタによってY−I3a−Cu−0系酸化物超
電導体薄膜を形成した。なお、形成される酸化物超電導
体の膜厚は400t+mとした。。
もに、3種類のターゲット3、4、5に形成される薄膜
の組成がY:Ba:Cu=l:2:3となるようにl?
P電力を調整して供給した。また、膜の堆積速度は、着
膜基板9が1回転する間に堆積する膜厚がY−Ba−C
u−0系酸化物B3電導体のC軸長である1.17nm
とほぼ等しくなるように約24nm/分とし、3元同時
RFスパッタによってY−I3a−Cu−0系酸化物超
電導体薄膜を形成した。なお、形成される酸化物超電導
体の膜厚は400t+mとした。。
このようにして得たY−Ba−Cu−0系酸化物超電導
体薄膜の結晶性をX線回折およびR II E E D
によって評価した。X線回折の結果を第2図に示す。
体薄膜の結晶性をX線回折およびR II E E D
によって評価した。X線回折の結果を第2図に示す。
第2図からも明らかなように、この実施例によって得た
酸化物超電導体薄膜は、C軸が基板面に対して垂直なC
軸配向をしていることがわかる。
酸化物超電導体薄膜は、C軸が基板面に対して垂直なC
軸配向をしていることがわかる。
また, RIIEEDによる評価結果からは明確なスト
リークのみが現れ、単結晶エビタギシャル成長膜である
ことが確認できた。
リークのみが現れ、単結晶エビタギシャル成長膜である
ことが確認できた。
また、得られた薄膜の超電導特性を評価するために、4
端子法によって電気抵抗の温度依存性をi4111定し
たところ、90K前後から急激に電気抵抗が減少し、約
85Kで超電導状態を示した。
端子法によって電気抵抗の温度依存性をi4111定し
たところ、90K前後から急激に電気抵抗が減少し、約
85Kで超電導状態を示した。
実施例2、3
実施例1におけるSrTi03 1板に代えて、MgO
( 1. O O )基板、YSZ(100)基板をそ
れぞれ用イル以外は実施例1と同一条件で酸化物超電導
体薄膜を作製したところ、それぞれの着膜基板に対して
実施例1と同様に良好な単結晶エビタキシャル成長膜が
得られた。
( 1. O O )基板、YSZ(100)基板をそ
れぞれ用イル以外は実施例1と同一条件で酸化物超電導
体薄膜を作製したところ、それぞれの着膜基板に対して
実施例1と同様に良好な単結晶エビタキシャル成長膜が
得られた。
比較例
上記実施例1における着膜基板9の回転速度を毎分5回
転に変更する以外は、実施例]と同一条件でY−Ba−
Cu−0系酸化物超電導体薄膜を作製した。
転に変更する以外は、実施例]と同一条件でY−Ba−
Cu−0系酸化物超電導体薄膜を作製した。
この酸化物超電導体薄膜のX線回折結果を第3図に示す
。同図からも明らかなように、この酸化物超電導体薄膜
は、乱板面に対してa軸が垂直な結晶とC軸が垂直な結
晶とが混在しており、エビタキシャル成長は得られなか
った。
。同図からも明らかなように、この酸化物超電導体薄膜
は、乱板面に対してa軸が垂直な結晶とC軸が垂直な結
晶とが混在しており、エビタキシャル成長は得られなか
った。
[発明の効果]
以上説明したように本発明の酸化物超電導体薄膜の製造
方法によれば、多元スパッタ時の条件を適正化するとい
う簡単な操作のみて、良好な酸化物超電導体の単結晶エ
ビタキシャル成長膜が容易にかつ確実に得ることかでき
、酸化物超電導体の電子デバイスへの応用に大きく貢献
する。
方法によれば、多元スパッタ時の条件を適正化するとい
う簡単な操作のみて、良好な酸化物超電導体の単結晶エ
ビタキシャル成長膜が容易にかつ確実に得ることかでき
、酸化物超電導体の電子デバイスへの応用に大きく貢献
する。
第1図は本発明の実施例で使用したスパッタ装置を模式
的に示す図、第2図は本発明の一実施例で作製したY−
Ba−Cu−0系酸化物超電導体薄膜のX線回折結果を
示す図、第3図は従来の酸化物超電導体薄膜の形成方法
によって作製した酸化物超電導体薄膜のX線回折結果を
示す図である。 1・・・・・・スパッタ室、2・・・・・・遮蔽板、3
、4、5・・・・・・スパッタターゲット、6・・・・
・・基板ホルダ、7・・・・・・基板加熱用ヒータ、8
・・・・・・回転軸、9・・・・・・着膜基板。 出願人 株式会社 東芝
的に示す図、第2図は本発明の一実施例で作製したY−
Ba−Cu−0系酸化物超電導体薄膜のX線回折結果を
示す図、第3図は従来の酸化物超電導体薄膜の形成方法
によって作製した酸化物超電導体薄膜のX線回折結果を
示す図である。 1・・・・・・スパッタ室、2・・・・・・遮蔽板、3
、4、5・・・・・・スパッタターゲット、6・・・・
・・基板ホルダ、7・・・・・・基板加熱用ヒータ、8
・・・・・・回転軸、9・・・・・・着膜基板。 出願人 株式会社 東芝
Claims (1)
- (1)密閉容器内に配置された基板上に、酸化物超電導
体を構成する金属元素を含む複数のターゲットを用いた
多元スパッタによって前記酸化物超電導体の薄膜を形成
するにあたり、 前記複数のターゲットを同一円周状に互いに遮蔽しつつ
配置するとともに、前記基板をこれら複数のターゲット
に対し対向させかつその配置位置上方を回転自在となる
ように配置し、前記複数のターゲット上を一巡する間に
堆積される膜厚が前記酸化物超電導体のほぼc軸長とな
るように前記基板を回転させ、この状態で多元スパッタ
を行うことを特徴とする酸化物超電導体薄膜の製造方法
。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1059406A JPH02239104A (ja) | 1989-03-10 | 1989-03-10 | 酸化物超電導体薄膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1059406A JPH02239104A (ja) | 1989-03-10 | 1989-03-10 | 酸化物超電導体薄膜の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02239104A true JPH02239104A (ja) | 1990-09-21 |
Family
ID=13112368
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1059406A Pending JPH02239104A (ja) | 1989-03-10 | 1989-03-10 | 酸化物超電導体薄膜の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH02239104A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0686211A1 (en) * | 1993-02-19 | 1995-12-13 | Seagate Technology, Inc. | System for sputtering compositions onto a substrate |
JP2003522831A (ja) * | 2000-02-09 | 2003-07-29 | コンダクタス,インコーポレイテッド | 薄膜の堆積のための装置および方法 |
-
1989
- 1989-03-10 JP JP1059406A patent/JPH02239104A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0686211A1 (en) * | 1993-02-19 | 1995-12-13 | Seagate Technology, Inc. | System for sputtering compositions onto a substrate |
EP0686211A4 (en) * | 1993-02-19 | 1997-09-17 | Conner Peripherals Inc | SYSTEM FOR CATHODE SPRAYING OF COMPOSITIONS ON A SUBSTRATE |
JP2003522831A (ja) * | 2000-02-09 | 2003-07-29 | コンダクタス,インコーポレイテッド | 薄膜の堆積のための装置および方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH05208895A (ja) | ペロブスカイト型材料の薄膜を作製する方法 | |
EP0446145B1 (en) | Process for preparing high-temperature superconducting thin films | |
JPH02239104A (ja) | 酸化物超電導体薄膜の製造方法 | |
AU614656B2 (en) | Improvement in a process for producing thallium type superconducting thin film | |
US5389606A (en) | Process for producing thin films of inorganic oxides of controlled stoichiometry | |
EP0590560B1 (en) | Thin-film superconductor and method of fabricating the same | |
JPH0218974A (ja) | 超伝導体素子及びその製法 | |
EP0459905B1 (en) | Process for preparing high-temperature superconducting thin films | |
EP0366510B1 (en) | Process for preparing superconductor of compound oxide of Bi-Sr-Ca-Cu system | |
JPH02122067A (ja) | 酸化物超伝導薄膜の作製方法 | |
JPS63236794A (ja) | 酸化物超伝導薄膜の作製方法 | |
JP2594271B2 (ja) | 超電導体用薄膜の製造装置および超電導体用薄膜の製造方法 | |
JPH05170448A (ja) | セラミックス薄膜の製造方法 | |
JPH03275504A (ja) | 酸化物超伝導体薄膜およびその製造方法 | |
JP2961852B2 (ja) | 薄膜超電導体の製造方法 | |
JPH01105416A (ja) | 薄膜超電導体の製造方法 | |
JPH0517147A (ja) | 鉛を含む複合酸化物薄膜の製造方法 | |
JPH01167912A (ja) | 超電導物質被覆材およびその製造方法 | |
JPH0722662A (ja) | 絶縁体とその製造方法及び超電導体薄膜とその製造方法 | |
JP3015393B2 (ja) | 酸化物超電導体薄膜の製造方法 | |
JPH0264003A (ja) | 酸化物超電導体薄膜の製造方法 | |
JPH07106904B2 (ja) | 薄膜超電導体の製造方法 | |
JPH05170437A (ja) | 酸化物超電導体の製造方法 | |
JPH0244782A (ja) | 超伝導素子およびその製造方法 | |
JPH0474798A (ja) | 酸化物超電導体薄膜の製造方法 |