JPH0223515Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、スピードレース等に使用されるオ
ートバイのシートカウル補強装置に関する。

オートバイで、スピードレースを行うような種
類のものでは、前部にカウリングを取付けて、風
の抵抗を少くすると共に、シートの後側に、シー
トカウルを取付けて流線形に覆い、空気の乱れを
少くして、抵抗を少くしている。ところで、この
種のスピードレースを行う種類のオートバイは、
軽量にするために、エンジンは始動装置を外して
おり、エンジンを始動するときには、エンジンを
車を押して勢をつけたところで継いて始動する。
その場合、補助者が後から押すことになるので、
シートカウル部分を押すことになり、シートカウ
ルは、軽合金板等で、強度を有するように作らな
いと、変形して押し難い。

この考案は、かかる点に鑑み改善したもので、
以下本考案を図面に示す実施例について説明す
る。

車体フレーム１の上部には、燃料タンク２が装
着され、その車体フレーム１の後方にはＵ字状に
折曲形成されたシートレール１ａが突設されてい
る。上記シートレール１ａの後部は斜め上方後方
に屈曲されており、そのシートレール１ａの上部
にシート３が装着される。そして、上記シート３
の後側から側方にかけて、シートカウル４が取付
けられる。

しかして、本考案においては、上記シートレー
ル１ａの屈曲部から後方に、側面視三角形状に折
曲された補強片５が突設されている。すなわち、
上記補強片５は２個の側面視三角形状部材をその
先端部において連結したものからなり、その補強
片５の上端部および下端部が、前記屈曲部の頂部
および下端部に溶着されている。そして、補強片
５は後端がシートカウル４の内側に入つて、シー
トカウル４の内面に接するように、シートカウル
４に形状を合わせてある。このようにすることに
よつて、シートカウル４は、合成樹脂板等の軽量
で多少の変形をするもので足りる。

しかして、エンジンを始動する場合は、運転者
はハンドルを持ち、補助者がシートカウル４に後
側から手をかけて、車を押して走ることになる
が、シートカウル４の内側に、フレーム１から突
出させた補強片５が添えてあるので、シートカウ
ル４の変形が防げ、力を加えても安定する。した
がつて、シートカウル４は、合成樹脂板のような
ものでよく、軽量で安価にできる。

以上説明したように、この考案は、シートの後
側を覆うシートカウルの補強装置において、Ｕ字
状に折曲成形されたシートレールの後部を斜め上
方後方に屈曲させるとともに、そのシートレール
の屈曲部に、側面視三角形状に折曲された補強片
を後方に向けて突設し、該補強片をシートカウル
後端の内側に接して配置するようにしたので、補
助者がシートカウルを押してエンジンを始動する
とき、補強片のためシートカウルが変形すること
がなく、十分な力が加えられる。そして、シート
カウルは、合成樹脂等で、剛性を考慮する必要が
なく、薄い軽量で安価なものにできる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図は側面
図、第２図はフレーム後部の側面図、第３図は同
平面図である。 １……フレーム、３……シート、４……シート
カウル、５……補強片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シートの後側を覆うシートカウルの補強装置に
   おいて、Ｕ字状に折曲形成されたシートレールの
   後部を斜め上方後方に屈曲させるとともに、その
   シートレールの屈曲部に、側面視三角形状に折曲
   された補強片を後方に向けて突設し、該補強片を
   シートカウル後端の内側に接して配置するように
   したことを特徴とするオートバイのシートカウル
   補強装置。