JPH02232906A - ガーネット単結晶膜およびその製造方法 - Google Patents

ガーネット単結晶膜およびその製造方法

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JPH02232906A
JPH02232906A JP5330789A JP5330789A JPH02232906A JP H02232906 A JPH02232906 A JP H02232906A JP 5330789 A JP5330789 A JP 5330789A JP 5330789 A JP5330789 A JP 5330789A JP H02232906 A JPH02232906 A JP H02232906A
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俊彦 流王
Yoshinori Kuwabara
由則 桑原
Masayuki Tanji
丹地 雅行
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    • H01F41/28Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for applying magnetic films to substrates from liquids by liquid phase epitaxy

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はガーネット単結晶膜、特にはその膜中にマグネ
トプランバイトを含まないことからバブルメモリ、磁気
光学素子、マイクロ波素子用として有用とされるガーネ
ット単結晶膜およびその製造方法に関するものである。
[従来の技術] ガーネット単結晶膜の製造は一般に液相エピタキシャル
法(以下LPE法と略記する)によって行なわれており
、これはルツボ中にガーネット成分となる金属酸化物を
フラックス成分としてのPbO, 8203などと共に
溶かし込んで飽和メルト液を作り、ついでこの融液中に
基板を浸漬し、この基板を回転および/または反転させ
ながら引上げてこの基板にガーネット単結晶膜を成長さ
せるという方法で作られている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、この液相エピタキシャル法において生産性を向
上する目的で基板を大きくしたり、融液量を増大させる
と、このガーネット単結晶膜中にPbFJ20+sやP
b2Fe.0,,で示されるマグネトプランバイト結晶
が析出してピット状の結晶欠陥が多発する結果、このよ
うにして得られたガーネット単結晶はこれを磁気光学素
子に用いるとその歪みに,より消光比を劣化させ、また
マイクロ波素子に使用すると磁気共鳴半値幅(ΔH)が
増加され、バブルメモリに使用すると磁気的欠陥となる
ので、これらの用途に使用することができないという不
利が生じる。
[課題を解決するための手段] 本発明はこのような不利を伴なわないガーネット単結晶
膜およびその製造方法に関するものであり、これは液相
エピタキシャル法により成長して得られるガーネット単
結晶膜において、該膜がマグネトプランバイトの析出が
みられないものであることを特徴とするガーネット単結
晶膜、および金属酸化物融液中に基板を浸漬し、これを
回転させながら引上げてこの基板上にガーネット単結晶
膜を成長させる液相エピタキシャル法によるガーネット
単結晶の製造方法において、該金属酸化物を加熱溶融し
て融液を作り、これをその飽和温度以上に一定時間以上
保持したのち液相エピタキシャル法で基板上にガーネッ
ト単結晶膜を成長させることを特徴とする膜中にマグネ
トプランバイトを含有しないガーネット単結晶膜の製造
方法に関するものである。
すなわち、本発明者らは前記したような不利を伴なわな
いガーネット単結晶膜を開発すべく種々検討した結果、
LPE法で得られたガーネット単結晶膜に菱面体状の析
出物もしくはピット状の結晶欠陥の生じるのは膜中にマ
グネトプランバイト結晶が析出するためであり、これは
特にガーネット単結晶を引上げる融液が数kgと多い場
合に発生し易いということから、融液中の金属酸化物成
分が充分によく混合しておらず、したがって反応がよく
行なわれていないためであろうと推考し、この金属酸化
物成分の混合、反応を促進させるためにはこの融液を各
金属酸化物の融点以上の高温に加熱したのち基板を浸漬
し、ついでガーネット単結晶膜を成長させればよいとい
うことを見出し、この融液をその飽和温度以上に一定時
間以上保持してからLPE法でガーネット単結晶膜を成
長させたところ、マグネトプランバイト結晶の析出のな
いガーネット単結晶膜を容易に得ることができることを
確認して木発明を完成させた。
以下これをさらに詳述する。
[作 用] 本発明のガーネット単結晶は公知のLPE法により製造
されるが、このガーネット単結晶膜を成長させるために
使用する基板単結晶は公知のものでよく、これには例え
ばガドリニウム・ガリウム・ガーネット(以下GGGと
略記する)、サマリウム・ガリウム・ガーネット(以下
SGGと略記する.)、ネオジム・ガリウム・ガーネッ
ト(以下NGOと略記する)、上記したGGGにCa,
Mg, ZrまたはYを置換したGGG系のSOG, 
NOG,YOG  [いずれも信越化学工業■商品名]
とすればよく、これらはGd20,, Sm203, 
Nd,03または必要に応じCab, MgO. Zr
O., Y.03などの置換元素をそれぞれGa20,
の所定量と共にルツボに仕込み、高周波誘導でそれぞれ
の融点以上に加熱して溶融したのち、この融液からチョ
クラルスキー法で単結晶を引上げることによって得るこ
とができる。
また、この基板単結晶上にLPE法でエピタキシャル成
長させるガーネット単結晶膜は組成的には公知のもので
よく、これについては例えば組成?がY3Fe,0.,
または(YMFe).0.2で示され、このMがLa,
 Bi, Gd, Lu, Sm, Ca, Ge, 
Ga,AJ2 , Sc, Inの少なくとも1種の元
素であるものが選択されるものとされるが、この式Y3
Fe,0.2または(YMFe)aO+2で示される単
結晶は白金ルツボ中に各成分の金属酸化物の所要量をフ
ラツクス成分としてのPbO, B203と共に仕込み
、900〜1,300℃に加熱してこれを融解させるこ
とによって融液とすればよい。
本発明のガーネット単結晶膜は上記のようにして得たエ
ピタキシャル成長させるべきガーネット単結晶の融液中
に前記した基板を浸漬し、これを回転および反転させな
がら育成するというLPE法でこの基板上にガーネット
単結晶を成長させればよいが、このガーネット単結晶膜
をPbFe+20+eまたはPb2Fe60■1などの
ようなマグネトプランバイト結晶を含まないものにする
ということから、この融液中における金属酸化物をよく
混合させ、これらが充分反応したものとすることが必要
であり、したがってこの融液についてはガーネット単結
晶を構成するための各金属酸化物の融点以上の高温に所
定時間以上加熱する必要がある。この加熱は各金属酸化
物の融点以上とするということからこれはその飽和温度
以上のできるだけ高い温度とすることがよいが、通常こ
のLPE法に使用されるカンタル線を使用したヒーター
の温度限界が1,150〜1,200℃前後とされるの
で、この程度の温度までに加熱すればよい。しかし、こ
の高温に加熱する時間はその融液量により異なり、その
量が多くなればそれだけ長くすることが必要とされる。
この場合金属酸化物の混合、反応をよりよくするという
ことからこの融液を攪拌することがよいが、これによれ
ば各酸化物が完全に均−に混合され、反応も充分に行な
われるので上記したようなマグネトプランバイト結晶が
析出することがなくなり、目的とするガーネット単結晶
膜を確実に得ることができる。
なお、このLPE法によるガーネット単結晶膜の引上げ
は通常同一の融液から連続して何回も行なわれるが、結
晶成長終了後この残留融液から結晶成長を再開するとき
には、この残留融液を再度飽和温度以上に一定時間保持
したのち引上げることがよいし、またこの残留融液に新
しく作成した金属酸化物融液を追加して使用するときに
はこの混合融液をその飽和温度以上に一定時間保持した
のち引上げるようにすることがよい。
[実施例コ つぎに本発明の実施例をあげる。
実施例I Y2030.15重量%、Sm,0, 0.12重量%
、Lu20,0.26重量%、CaCO30.28重量
%、Fe−.0. 8.17重量%、Ge02 1.5
3重量%、フラツクス成分としてのPbO 88.30
重量%、8203 1.18重量%という比率でこれら
の金属酸化物を白金ルツボに仕込み、このルツボを縦型
環状炉に装備して1,050℃まで昇温し溶融して融液
を作り、融液の温度を940℃から920℃の間で変え
ながらGGGの小片をこの融液に浸漬してGGG表面に
ガーネット膜が成長するか否かを目視で判断することで
飽和温度を求めた結果、この融液組成の飽和温度は93
0℃であることが判った。つぎにこの融液量に応じてこ
れを1日〜8日間保持し、ついでこの融液に3インチφ
のGGGウエーハを漫潰し、このウエーハを60rpm
に回転させながら結晶成長させてこのウエーハ上に(Y
SmLuCa) s (FeGe) 5012のガーネ
ット単結晶膜をエピタキシャル成長させた。
つぎにここに得られたガーネット単結晶膜を十分に洗浄
したのち、100倍の微分干渉顕微鏡でその結晶表面を
観察してマグネトプランバイト結晶の有無をしらべたと
ころ、第1図に示したとおりの結果が得られ、この結果
から融液をその飽和温度以上である1,050℃に1日
以上保持すればマグネトプランバイト結晶はなくなるが
、しかしこの保持日数については融液量によって調節す
る必要のあることが確認された。
なお、図中におけるO印はマグネトプランバイト結晶の
認められなかったもの、x印はこの存在が認められたも
のを示したものである。
実施例2 実施例1でガーネット単結晶膜を成長させた残留融液に
同一組成の新しい融液を80g,170g,220g添
加したのち、1,050℃に一定時間保持してから、実
施例1と同じ方法でガーネット単結晶膜をエピタキシャ
ル成長させ、得られたガーネット車結晶膜中におけるマ
グネトプランバイト結晶存在の有無をしらべたところ、
第2図に示したとおりの結果が得られ、この場合におい
ても1,050℃に一定時間以上保持すればマグネトプ
ランバイト結晶がなくなるが、これも融液量によってこ
の保持時間を調節する必要のあることが確認された。
[発明の効果] 本発明のガーネット単結晶膜は前記したように、LPE
法で作られたもので、これはマグネトプランバイト結晶
の存在しないものであり、このものは金属酸化物融液を
飽和温度以上に一定時間以上保持してからLPE法でガ
ーネット単結晶膜をエピタキシャル成長させることによ
って製造されるが、これによればマグネトプランバイト
を含有しないガーネット単結晶膜が得られ、このものは
磁気的欠陥であるマグネトプランバイトを含まないこと
からバブルメモリ用の磁性膜として有用であるばかりで
なく、その磁気共鳴半値巾ΔHも2.0 0e以下のよ
うに低く、化学組成や格子定数も一定で均一な値のもの
となり、またこの均−ざにより歪が認められなくなるの
で、光アイソレーターやマイクロ波素子用材料としてす
ぐれた物性をもつものとなり、例えば周波数IG}I.
から数10G}I.のマイクロ波帯で使用されるマイク
ロ波素子として、さらにはアイソレーター サーキュレ
ーター用の磁性膜または磁気光学素子用磁性膜としても
有用とされる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例1における融液量と1,050
℃での保持時間とによるマグネトプランバイトの析出の
有無を示したグラフ、第2図は実施例2における残留融
液に添加した新しい融液の添加量と1,050℃での保
持時間によるマグネトプランバイトの析出の有無を示し
たグラフである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.液相エピタキシャル法により成長して得られるガー
    ネット単結晶膜において、該膜がマグネトプランバイト
    の析出がみられないものであることを特徴とするガーネ
    ット単結晶膜。
  2. 2.金属酸化物融液中に基板を浸漬し、これを回転させ
    ながら引上げてこの基板上にガーネット単結晶膜を成長
    させる液相エピタキシャル法によるガーネット単結晶の
    製造方法において、該金属酸化物を加熱溶融して融液を
    作り、これをその飽和温度以上に一定時間以上保持した
    のち液相エピタキシャル法で基板上にガーネット単結晶
    膜を成長させることを特徴とする請求項1に記載のガー
    ネット単結晶膜の製造方法。
  3. 3.金属酸化物融液から液相エピタキシャル法で基板上
    にガーネット単結晶膜を成長させたのちの残留融液をそ
    の飽和温度以上で一定時間以上保持し、ついで残留融液
    から液相エピタキシャル法で基板上にガーネット単結晶
    膜を成長させることを特徴とする請求項1に記載のガー
    ネット単結晶膜の製造方法。
  4. 4.金属酸化物融液から液相エピタキシャル法で基板上
    にガーネット単結晶膜を成長させたのちの残留融液を、
    新しく作成した該金属酸化物融液と混合し、この混合融
    液をその飽和温度以上で一定時間以上保持し、ついでこ
    の混合融液から液相エピタキシャル法で基板上にガーネ
    ット単結晶膜を成長させることを特徴とする請求項1に
    記載のガーネット単結晶膜の製造方法。
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