JPH0223209Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は調理用熱板の遮熱装置に関するもの
である。

〔従来の技術とその問題点〕

熱板の外周を断熱ガードによつて支持してなる
調理用熱板、いわゆるホツトプレートにおいて
は、熱板下面の熱がテーブル等の載せ台に伝わる
ことを防止するために、熱板下方に遮熱板を設け
ることが従来から行われている。上記の遮熱板
は、熱板下面からの輻射をさえぎるために孔のあ
いていない金属板を用いることが適当であるが、
熱板下面に滞留する高温の空気を気流によつて排
出するために新たな空気を導入する通気孔を設け
ることが望ましい。しかし、このような通気孔は
遮熱効果を低下させることになる。

そのため、従来遮熱板に通気孔を設けた場合
は、遮熱効果の低減を補うために、もう１枚の孔
無し遮熱板を通気孔付き遮熱板の上部に設けてい
た。

しかし、上記のごとき２段重ねの遮熱板は、専
らテーブル等の載せ台方向への熱の輻射を防ぐた
めに設けられており、熱板から放射された熱を熱
板に戻し、その熱損失を少なくするという点では
不十分なものであつた。

そこで、この考案は遮熱効果を有し、かつ熱板
の熱損失の少ない遮熱装置を提供することを目的
とする。

〔問題点を解決するための手段〕

上記の目的を達成するために、この考案は、断
熱ガードの底面開放部に設けられる遮熱装置の遮
熱板を上下に所要の間隔をおいて配置した３枚の
遮熱板により構成し、最下段の遮熱板は多数の通
気孔を有し、かつ断熱ガードの底面開放部に取付
けられ、中央の遮熱板は熱板のヒータ部の外側に
達する面積を有し、かつヒータ部に対向する外周
部分を除き中央部に通気孔を形成し、最上段の遮
熱板は通気孔がなく、かつヒータ部より内側の熱
板中央部に対向した面積を有する構成としたもの
である。

〔実施例〕

第１図はこの考案に係る遮熱装置を備えたホツ
トプレートを示している。このホツトプレート
は、皿型の熱板１とその外周を支持する樹脂ガー
ド２および遮熱装置３とからなる。遮熱装置３
は、３枚の金属製遮熱板４，５，６を所要のスペ
ーサ７，８によつて上下に一定間隔をおいて配置
したものである。

最下段遮熱板４は、第２図に示すように多数の
通気孔９を有するものであつて、樹脂ガード２の
底面開放部に取付けられる。また、中央遮熱板５
は、熱板１の底面に埋込んだ環状ヒータ１１より
大径であり、ヒータ１１の部分を越えてその外側
部分をカバーするに足る面積を有する。遮熱板５
は中央部分に偏在して通気孔１２を設け、ヒータ
１１に対向した外周部１３には孔は設けられてい
ない。

最上段遮熱板６の径は、ヒータ１１の径より小
さく、通気孔は設けられていない。この遮熱板６
は熱板１の中央部にほぼ対向し得る大きさである
とともに、中央遮熱板５の通気孔１２を設けた範
囲にほぼ対向しうる大きさであり、各周縁に中央
遮熱板５上に載る３本の脚片１４を設けている。

なお、上記の中央遮熱板５と最上段遮熱板６
は、スペーサ８に通したビス１５によつて熱板１
の下面に取付けられる。

上記の構成によると、最下段遮熱板４および中
央遮熱板５の通気孔９，１２を通して外部の空気
が導入され、熱板１の下部から側方を通過して熱
板１と樹脂ガード２との間の間隙から排出され、
その通路にある熱を持出す。また、熱板１から下
方へ輻射される熱は、最上段遮熱板６によつて反
射され、熱板１自体の熱の損失を防止する。この
ことは、同時に下方への熱の輻射を防止する遮熱
効果が発揮されることを意味する。

また、ヒータ１１の直下に輻射される熱は、中
央遮熱板５の外周部１３によつて反射され、遮熱
される。

なお、最下段遮熱板４および中央遮熱板５の通
気孔９，１２以外の部分も遮熱効果がある。

〔効果〕

以上のように、この考案は最上段遮熱板に通気
孔を形成することなく、かつヒータ部より内側の
熱板中央部に対向した面積を有するように形成し
たので、これによつて熱板中央部の高熱部から輻
射される熱を反射するとともに下方への輻射を阻
止する。その結果、熱板の熱損失を抑え、かつテ
ーブル等の載せ台へ伝わる熱を減少する効果があ
る。また、この遮熱板は、ヒータ部の内側に入る
大きさであるので、高熱部に近づけて配置するこ
とができ、反射、遮熱効果を高めることができ
る。

また、最上段遮熱板を上記のように小型に形成
したことによる不利は、中央遮熱板を大きく形成
し、孔のない外周部を形成したことにより補うこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例の断面図、第２図は遮熱装置の
一部切欠分解斜視図である。 １……熱板、２……断熱ガード、３……遮熱装
置、４，５，６……遮熱板、９……通気孔、１１
……ヒータ、１２……通気孔、１３……外周部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 熱板の囲いを支持する断熱ガードの底面に複数
   段の遮熱板を設けてなる調理用熱板の遮熱装置に
   おいて、上記遮熱板を上下に所要の間隔をおいて
   配置した３枚の遮熱板により構成し、最下段の遮
   熱板は多数の通気孔を有し、かつ断熱ガードの底
   面解放部に取付けられ、中央の遮熱板は熱板のヒ
   ータ部の外側に達する面積を有し、かつヒータ部
   に対向する外周部分を除き中央部に通気孔を形成
   し、最上段の遮熱板は通気孔がなく、かつヒータ
   部より内側の熱板中央部に対向した面積を有する
   ことを特徴とする調理用熱板の遮熱装置。