JPH02231096A - ヒトモノクローナル抗体 - Google Patents

ヒトモノクローナル抗体

Info

Publication number
JPH02231096A
JPH02231096A JP1052733A JP5273389A JPH02231096A JP H02231096 A JPH02231096 A JP H02231096A JP 1052733 A JP1052733 A JP 1052733A JP 5273389 A JP5273389 A JP 5273389A JP H02231096 A JPH02231096 A JP H02231096A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
human
cells
antibody
libido
monoclonal antibody
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1052733A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinichi Yokota
伸一 横田
Hiroshi Otsuka
浩史 大塚
Hiroshi Ochi
宏 越智
Hiroshi Noguchi
浩 野口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd, Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
Priority to JP1052733A priority Critical patent/JPH02231096A/ja
Publication of JPH02231096A publication Critical patent/JPH02231096A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 L1上二且亙ユ1 本発明はダラム陰性菌のエンドトキシンの本体であるリ
ポ多糖(L P S)中のリビドAを認識するヒトモノ
クローナル抗体産生株NM−3D7とその製造方法及び
その用途に関する。NM− 3 D7の産生ずる抗体は
、グラム陰 菌による感染症、更に具体的には、それら
感染症によって引き起こされる敗血症及び敗血症性ショ
ックの予防治療剤として有用である。
及豆立宣1 最近の医学の進歩によって、易感染患者すなわち、免疫
抑制剤投与により免疫能の低下した患者、または癌患者
、術後創をもつ患者、熱傷患者および新生児などの免疫
不全、免疫低下症の患者が増加している。それに伴って
易感染患者への細菌感染症も増加の傾向にあり、特に抗
生物質耐性の頻度の多い大腸菌、緑膿菌、クレブジエラ
などのダラム陰性菌による感染症の予防治療が問題とな
っている。
細菌感染症の治療には従来から抗生物質が用いられてい
るが、本来抗生物質は細菌の増殖を鎮静させる作用をも
つものであり、血液中もしくは体内に遊離して存在する
エンドトキシンを中和する効果はない。更には、近年、
緑膿菌をはじめとして、抗生物質が有効に働かない菌に
よる感染が問題となってきている。血液中もしくは体内
に存在する毒素を中和する方法、又は細菌感染症に対す
る抗生物質以外の予防治療方法としては、免疫グロブリ
ンの投与いわゆる抗体療法があり、抗生物質療法と併用
され、又はそれに代わるものとして注目されている。
ヒト以外の動物由来の血清を用いた抗体療法がヒトにお
いても有効性を示すことは、ジフテリア毒素や蛇毒の例
で周知のことである。しかしながら、ヒト以外の動物か
ら得られた異種蛋白をヒト体内へ移入するこの方法は、
アナフィラキシーや、その他のアレルギー反応などの重
篤な副作用を引き起こすので、一般細菌感染症、更にそ
れに伴う敗血症に対する治療法として採用されるに至っ
ていない。
しかしながら、健常人又は、細菌感染既応患者から血液
から得ている従来のヒト免疫グロブリン製剤は、ヒト以
外の異種動物由来の免疫グロブリンを投与した時に見ら
れるアテフィラキシー等の副作用は無い等の利点をもつ
が、幾つかの欠点を持つ。第一に、毒素に対する抗体価
が低く、必ずしも十分な治療効果を期待しえない。第二
に、高力価の免疫グロブリンを大量に安定して供給する
ことが難しい。健常人ボランティアや患者より採取され
た血液を材料に製造されており、高い力価の血清を一定
して入手することは極めて難しく、製造ロット毎に、抗
体価が変動することがある。
第三に、任意のヒトの血液を材料に製造されることによ
り、免疫グロブリン製剤にHBウィルスなどの肝炎ウィ
ルス、Adult T cell Leukaemia
 virus(ATLV. HTLV)やエイズウイル
ス(HIV)などが混入することがあり得る。
以上の欠点を克服するために、本発明者らは、細菌内毒
素に対して高い抗体力価を有し、すぐれた毒素中和能を
有するヒトモノクローナル抗体の作製及びそれを用いた
グロプリン製剤の開発に着手した。
本明細書中のモノクローナル抗体とは、単一な抗体産生
細胞クローンにより産生される、均一な分子構造を有す
る抗体を指す。
その結果、本発明者らはダラム陰性菌内の毒素としての
活性を担っているリビドA部位を認識し、カブトガニ血
液凝固系中のリポ多糖感受性プロテアーゼの活性化を中
和すること、及びグラム陰性菌ラフ株の菌体に結合し、
菌を凝集させる能力をもつことを特徴とするヒトモノク
ローナル抗体を産生ずるヒトモノクローナル抗体産生株
NM−3D7を樹立するを樹立することに成功した。ま
た、さらにその株の抗体の産生量が約100mg#’ 
−day舎10’  cellsと非常に高かった。
従遂J四文術 現在まで、ダラム陰性菌エンドトキシンに対するマウス
モノクローナル抗体もしくはヒトモノクローナル抗体を
産生ずる細胞株が樹立され、それらの一部については、
特にエンドトキシンショックに対する効果を動物を用い
た実験的感染症治療実験、または臨床の場において検討
がなされている。(アッペルメルクら、 J,Med.
Microbiol. 26、107−114  (1
988) )。これら゜の文献において、モノクローナ
ル抗体のエピトープは同じリビドAでありながら実験的
感染症治療実験の結果については、効果の認められてい
る報文と全く認められない報文とに別れており、抗リビ
ドA抗体を取得したとしても、エンドトキシン中和能は
必ずしも期待できないのが現状である。エンドトキシン
ショック治療用として、モノクローナル抗体が臨床の場
で用いられた例は、唯一、特開昭62−228295に
フエイズI臨床試験の4例が開示されているが投与され
たのはマウスモノクローナル抗体であり、前述の通り、
ヒト以外の蛋白に起因するアナフィラキシーやその他の
アレルギー反応などの副作用の危険性は避けられない。
一方、ヒトモノクローナル抗体についても多くの文献が
公知である。(ポラックら、J.CIin.  [nv
est .79.1421−1430(1987) )
 .これらのヒトモノクローナル抗体についても、エン
ドトキシン中和能は、ガラクトサミン感作マウスでの致
死活性中和が2例(特開昭61−72800及び、特開
昭61−500355), ウサギでのシュワルツマン
反応の中和が1例(テンら、Proc. Natl. 
Acad. Sci. USA  82.1790−1
794(1985))で示されているにすぎない。
更に、試験管内培養によって得られるヒトモノクローナ
ル抗体を静注用免疫グロブリン製剤として用いる場合に
問題となるのは、細胞培養用培地中に存在する異種蛋白
である。この異種蛋白を除去するためには、通常の生化
学的手法を用いた精製を行う必要があるが、多くのハイ
ブリドーマは、血清由来の蛋白、例えばウシ胎児血清や
ウシ血清アルブミンなどが培養の際に必須なことが多く
、イムノグ口プリンの精製の効率を大きく下る。以上の
状況はインシュリン、トランスフエリンなどの限られた
蛋白しか含有しない無血清培地を用いて培養することに
より、解決されるが、ハイブリドーマを抗体産生量や増
殖速度の低下を伴わずに無血清培地へ馴化することは必
ずしも容易ではない。前述のヒト抗エンドトキシンモノ
クローナル抗体を産生ずるハイブリドーマのうち無血清
化がなされていることを報告しているのは、2例にとど
まる。うち一例はテンら(Proc. Nat I. 
Acad. Sc i.USA. 82. 1790−
1794(1985))の報文であるが、これらハイブ
リドーマのイムノグロブリン産生量は、2 〜3 0 
u g/10’ cells−dayであり、本発明に
よって得られるヒトモノクローナル抗体産生細胞NM−
3D7の約100mg/j’−day/10@cell
sに比較すると非常に低いものである。残り一例は、特
開昭61−72800に開示されている。本例において
は無血清培地HL−1 (ベントレックス)にて培養し
、細胞数IXIO’から8〜9X10’個において5 
0−7 0μg/dのモノクローナル抗体を産生ずる細
胞株について言及している。しかしながら該抗体を産生
ずる細胞株は、ヒト末梢血リンパ球をエプスタイン・バ
ーウィルスにより形質変換させた後に、マウス・ヒトヘ
テロハイブリドーマとの細胞融合によって得ている。し
かしながら、エプスタイン・バーウィルスには、感染性
があり、特にEBV抗体陰性の人(日本人では成人の5
%以下)は、その感染によって重篤な伝染性単核症にな
る可能性がある。動物細胞が産生ずるヒトモノクローナ
ル抗体を製剤とする場合、産生細胞株中のウイルス由来
DNAの混入はバイオハザードの面から完全に否定され
なければならない。
以上のように、本発明で取得したヒトモノクローナル抗
体産生株MN−3D7はその抗体産生量、中和活性、安
全性、無血清培地での増殖可能の点からこれまでにない
性質を備えている。
通常モノクローナル抗体産生株は、生体内もしくは生体
外にて任意のダラム陰性菌(生菌または、ホルマリンや
加熱による死菌菌体)、もしくはLPSまたはそのLP
Sに由来するリビドAによって感作されたヒトリンパ球
B細胞を骨髄腫細胞(ミエローマ:myeloIIla
)又はBリンバ芽球様細胞(BIymphoblast
oid cell)と細胞融合することにより、試験管
内にて連続的に細胞増殖し、かつ所望の特異抗体を連続
的に産生ずる細胞株を樹立する。
これらの樹立株を試験管内培養し、培地中に分泌される
抗体を精製することにより抗体を大量に製造する。
LPS (リポ多糖)は、ダラム陰性菌外膜の主要構成
成分であり、細菌内毒素の本体である。その生物活性は
、致死毒性、発熱、シュヮルッマン反応など多岐に及ぶ
。LPS分子は、〇一特異側鎖、コアオリゴ糖、リビド
Aの三部位から構成されている。〇一特異側鎖は、ダラ
ム陰性菌の熱安定性抗原(〇一抗原)を担っている部位
であって、緑膿菌で数十種、大腸菌で百十種存在するこ
とが知られている。〇一特異側鎖の種類が多いのに比較
して、コアオリゴ糖、リビドAは共通性の高い部位であ
る。コアオリゴ糖は内部コア(inner  core
)及び外部コア(outer core)に分けること
ができる。内部コアはダラム陰性菌全般に共通で、2一
ケトー3−デオキシオクトン酸、ヘプトース、エタノー
ルアミン、リン酸等から成っている。また、リビドAは
β1→6結合で連結したグルコサミン2糖を主骨格とし
た糖脂質であって、この部位もダラム陰性菌全般に共通
性が高い。即ち、細菌内毒素を中和する抗体とは、LP
SのリビドAもしくは、内部コアを認識する抗体である
モノクロ′−ナル抗体とは、単一な抗体産生細胞クロー
ンにより産生される、均一な分子構造を有する抗体を指
す。
本発明を以下、更に詳細に説明する。
本発明に含まれるヒトモノクローナル抗体の製造方法は
、基本的に、以下の諸過程にわけることができる。
■抗原感作されたヒトリンパ球B細胞の調製■無制限増
殖能力の賦与によるモノクローナルな特異抗体産生細胞
株の樹立 ■モノクローナルな特異抗体産生細胞の培養■培養液か
らのモノクローナルな特異抗体の精製■モノクローナル
な特異抗体を含む高力価免疫グロブリン製剤の調製 順次、以下に説明する。
ヒトのリンパ球B細胞とは、LPSの共通部位に対する
抗体を産生ずるヒトリンパ系細胞で、主として末梢血液
よりリンフォプレップ、モノボリ分離液などのリンパ球
分離液を用いた遠心分離法によって分離されるが、各種
疾患の診断および治療の目的で摘出されたリンパ節、牌
臓などの臓器や稠帯血由来のリンパ球B細胞を材料に用
いることもできる。細菌感染症を患ったことがあり、生
体内で感作された既応症のヒト由来のリンパ球B細胞を
用いることが望ましい。あらかじめ、血清中のLPSあ
るいは、E.coli J5, Salmonella
 minnesota R595などのラフ変異株のホ
ルマリン死菌に対する抗体価を測定することにより適切
なリンパ球提供者を選別することができる。また別の方
法として、細菌感染症の有無を問わず、ヒトリンパ球B
細胞を採取し、試験管内にてラフ変異株のホルマリン死
菌もしくはLPSを抗原として感作せしめることができ
る。更にアメリカヤマゴボウレクチン(PWM)などの
植物生レクチン、Cowan■などの菌体成分、又はヒ
トリンパ球の混合培養液や胛臓、胸腺細胞や請帯血細胞
培養液など、B細胞増殖因子およびB細胞分化因子等の
リンフォカイン類を含む溶液を同時に、又はそれぞれの
組み合わせで添加することによって試験管内にて抗原感
作し、引き続ぎ抗体産生細胞へと増殖・分化させたヒト
リンパ球B細胞を用いることができる。
これらのヒトリンパ球B細胞は、その細胞表面に抗体分
子を有し、ある限られた期間少量の抗体を分泌すること
が可能であるが、無制限に増殖することはできないこと
を特徴とする。抗原感作されたヒトリンパ球B細胞を無
限に連続して増殖可能な細胞株とする方法としては、抗
原感作されたヒトリンパ球細胞と骨髄腫細胞とをポリエ
チレングリコール(PEG)の存在下に細胞融合する方
法を用いる。用いられる骨髄腫細胞はP3X63−Ag
8 (P3) 、P3x63−Ag8.653などの、
マウス骨髄腫細胞由来のヒポキサンチン・グアニン・ホ
スホリポシルトランスフエラーゼ(以下HGPRTと略
する)欠如変異株、ヒト骨髄腫細胞U−266由来のH
GPRT欠如変異株又は、マウス骨髄腫細胞とヒト骨髄
腫細胞、もしくは、SHMD−33などのマウス骨髄腫
細胞とヒトリンパ球B細胞との細胞融合により得られる
マウス・ヒトへテロ骨髄腫細胞由来のHGPRT欠如変
異株などを指す。骨髄腫細胞の代わりに、ヒトBリンパ
芽球細胞由来のHGPRT欠如変異株を用いることもで
きる。PEGどしては、PEGI.000 〜6,00
0を30〜50%(w/v)の濃度で用いる。レクチン
、ポリーL−リジンやDMSOなどを添加することによ
り融合効率を高めることもできる。融合方法は、マウス
細胞どうしを融合し、マウスモノクローナル抗体を産生
ずるハイブリドーマを取得したケーラーとミルシュタイ
ンらの方法(Nature 256, 495. 19
75)に準する。簡単に記述すれば、抗原感作されたヒ
} IJンパ球細胞とHGPRTの欠如した骨髄腫細胞
もしくは、マウス・ヒトへテロ骨髄腫細胞とを3〜l:
1(7)割合ニテ混合し、4 5% (W/V)PEG
1500〜6000を0.5〜1分間に少量ずつ加え、
30秒〜3分間静置する。その後、5〜IO分間に10
〜50−の無血清培地を加え、2一のFCSを加え37
℃にて10〜60分間インキユベートする。遠心後、培
地を加え10’〜106Cells /一の濃度に調製
し、96穴マイクロプレートに1ウエルあたり2X10
’〜2X10’個の細胞を播種する。翌日、ヒポキサン
チン・アミノプテリン・チミジン含有培地(以下HAT
培地と略する)又は、ヒボキサンチン・アザセリン含有
培地(HAz培地と略)に半量交換し、5%CO2 3
2〜37℃にて培養する。約10〜20日間新しいHA
T培地又はHAz培地に、続いて約3〜5日間ヒポキサ
ンチン・チミジン含有培地(以下HTと略する)又は、
ヒポキサンチン含有培地(以下H培地と略する)に、3
日毎に半量ずつ交換を続け約2〜3週間培養して、増殖
してくるコロニー、いわゆるハイブリドーマを得る。
HGPRT欠如変異株を用いることはなく、代謝阻害剤
を組み合わせることによってハイブリド?マを選択する
ことも可能である。ハイブリドーマの培養液の17種類
の血清型別パネルから成る17種類の緑膿菌ホルマリン
死菌あるいはLPSに対する抗体価をELISA法又は
ラジオイムノアッセイ(以下RIAと略する)によって
測定し、更には、ウエスタン・プロッティングの手法を
併用することにより、緑膿菌LPSの外コア部位に対す
る特異抗体産生株を選別する。限界希釈法又は軟寒天法
によって、2〜3回クローニングを繰り返し、増殖の早
い、特異抗体産生量の多い、安定した細胞株を得る。
以上、細胞融合法を用いて、抗原感作ヒトリンパ球B細
胞より樹立された細胞株は、連続的に増殖することがで
きること、しかも、特異抗体を安定的に、かつ大量に産
生じ得ることを特徴とする。
これら樹立されたハイブリドーマ(0.5〜5×lOs
個細胞/一)を通常の動物細胞培養培地にてCO■イン
キュベーターを使用して2〜10%C○232〜37℃
の条件のもとて培養フラスコやプレート等の容器内で静
置培養又は回転培養する。特に大量に培養する時は、動
物細胞用に設計されたジャーファーメンターやホロファ
イバーシステム等を用いることもできる。通常の動物細
胞培養用培地とは、ウシ胎児、仔ウシ、ウシ、ウマおよ
びヒトなどの血清を2〜20%含有するRPMII64
0、Eagle’s MEMに代表される培地、又は、
インシュリン、トランスフェリン、エタノールアミン、
セレナイト、ウシアルブミ.ン、リビドなど細胞の増殖
に必要な微量成分を含む無血清培地を指す。
上記の試験管内細胞培養以外に、ハイブリドーマをヌー
ドマウスなどの動物体内へ接種することによって細胞を
腹腔などの体内にて培養することも可能である。マウス
やヌードマウスの場合、1匹あたり0.5〜2.5X1
0’個の細胞を腹腔内投与する。この場合、細胞接種前
に、ブリスタンや抗アシアロGM,抗体を投与すること
が望ましい。X線照射や摘牌手術も有効の場合がある。
抗体の精製は通常の生化学的手法を組み合わせることに
よってなされる。すなわち、硫安沈澱分画法、エタノー
ル沈澱分画法、PEG分画法、イオン交換クロマトグラ
フィー、ゲル濾過法、アフィニディクロマトグラフィー
、高速液体クロマトグラフィー、電気泳動法等である。
精製過程において、凝集物の形成や抗体活性の低下を防
ぐ工夫が必要である。例えば、ヒト血清アルブミン(以
下HSAと略する)を0.05〜2%の濃度で添加する
。その他グリシンやL−アラニンなどのアミン酸類、特
にリジン、アルギニンやヒスチジンの塩基性アミノ酸、
グルコースやマンニトールなどの糖類、塩化ナトリウム
などの塩類を添加することが好ましい場合がある。Ig
M抗体の場合、特に凝集しやすいことが知られているの
で、βブロピオニラクトンや無水酢酸などで処理するこ
とで、凝集を阻止することができ静脈内投与も可能とな
る。
精製されたヒトモノクローナル抗体は、基本的には、メ
ンプレンフィルター等による濾過除菌操作の後に、安定
化剤とともに滅菌バイアルに凍結乾燥される方法で製剤
化される。
更には、精製された該ヒトモノクローナル抗体をセルロ
ース樹脂やヒドロキシアバタイトなどの担体(マトリッ
クス)に結合せしめ、カラム形状として、体外循環型の
血液浄化装置の材料としての使用も可能である。
該ヒトモノクローナル抗体は、エンドトキシンショック
予防治療剤としてLPSリビドA部位を認識する1種類
のヒトモノクローナル抗体より成ることも可能であるが
、更に好ましくは、該モノクローナル抗体とは異なる抗
原決定基を有する2種類以上のヒトモノクローナル抗体
と混合して用いるのが望ましい。これらのヒトモノクロ
ーナル抗体の決定基はリビドAに限らず内部コア部位で
もかまわない。更には、他の細菌表層抗原、例えばLP
S中の〇一抗原、外膜蛋白、鞭毛あるいは繊毛、または
、病原因子である外毒素、外酵素、更には、ウイルス真
菌、原虫、癌細胞に対するヒトモノクローナル抗体、あ
るいは従来型のヒト免疫グロブリン製剤と混合して使用
することも可能である。更には、従来のヒト免疫グロブ
リン製剤に、本発明により、得られるヒトモノクローナ
ル抗体を添加しても、エンドトキシンショックに対する
高力価免疫グロブリン製剤とされる。
エンドトキシンショックの治療および予防に用いられる
ときには該ヒトモノクローナル抗体は、通常成人に対し
、約5〜100mg,好ましくは5〜50mgが投与さ
れることが望ましい。
以上、詳細に述べた様に、本発明によって得られるヒト
モノクローナル抗体は、同抗原に対して高い抗体力を有
することを第一の特徴とする。更には緑膿菌の本間血清
型M型に属する菌株、大腸菌をはじめとする腸内細菌の
ラフ型菌株の菌体に強く結合することを特徴とする。更
には、リビドAのみならず、その類縁化合物であるリビ
ドX1モノホスホリルリビドAとも結合し、カブトガニ
血液凝固系を担う血球中のリポ多糖感受性プロテアーゼ
の活性化を中和する能力をもつことを特徴とする。その
他、ヒト由来の蛋白であることより、異種蛋白の投与時
にみられるアナフィラキシー等の副作用の少ないことが
期待されるし、特定の細胞より生産・精製される抗体で
あることより、不特定多数のヒト血液より製造された従
来の免疫グロブリン製剤に比べ、未知のバイオハザード
が混入してくる可能性の低いことが特徴である。また、
本ヒトモノクローナル抗体の製造方法としては、無血清
培地中で抗体産生量が多く、且つ増殖性のよいハイブリ
ドーマを試験管内で培養することによって、生体外で、
大量に、高力価の抗体を安定して製造することが特徴で
あり、従来のヒト血液より製造する方法に比べ高力価な
ど生物活性の点で、安定的供給ができるなど品質管理の
点で優れる。
次に実施例をあげて本発明を更に具体的に説明するが、
本発明はこれのみに限定されないことは言うまでもない
(1)  ヒト末梢血からのリンパ球調製、及び培養L
PSに対する血清中の抗体価が高い健常人ボランティア
より末梢血l00−を採取した。5〇一容遠心管(住友
ベークライト)に15dのモノポリ分離液(Flow 
Lab)を入れ、その上に末梢血2〇一を静かに重層し
た。低速遠心機(トミー精工、RS−20BH)を用い
、1.50Orpmで室温30分間遠心し、赤血球とリ
ンパ球を分離した。
リンパ球を含む部分を回収し、Dulbecco改変B
ag 1e’sMEM(以下D−MEMと略する)で、
3回洗浄した。
得られた末梢血リンパ球1.OXIO’細胞を、抗原と
して大腸菌J5株(ATCC39355)のホルマリン
死菌0. 0002%(W/ V )を含む後述のリン
パ球培養用培地に懸濁し、1ウエルあたり2.QX10
6個のリンパ球細胞となる様に、24ウエルマイクロプ
レート(ファルコン、#3047)に分注し、5%Co
t,37℃にて6日間培養した。
上記のリンパ球培養用地とは、非働化したウシ胎児血清
(以下FCSと略す)を20%(V/V)、ピルビン酸
ナトリウム(0.05B/1d) 、2−メルカプトエ
タノール(5 X 1 0−’M) 、ヒト血漿由来ト
ランスフエリン(United States Bio
chemical Corp.)30μg/ynll、
アメリカヤマゴボウ由来植物レクチン(以下PWMと略
す) (Gibco Lab.)0.01X (v/v
)を含有するRPMI−1640培地を指す。
(2)細胞融合 ヒト・マウスーヘテロミエローマSHM  D−3 3
 (ATCCNa.CRL 1 6 6 8)をl5%
FCS含有D−MEMで継代しておき、そのうち2.o
xto’個の細胞をD−MEMにて2回洗浄した。
一方、実施例1−(1)の記載通り、末梢血リンパ球を
6日間培養後、24ウエルマイクロプレートより回収し
、細胞数を計算したところ、8.OX10’個のリンパ
球が回収された。このリンパ球をD−MEMにて3回洗
浄し、上記のヒト・マウス・ヘテローミエローマ細胞と
混合し、遠心により細胞を沈査とした。
この沈査に、l艷のポリエチレングリコール(PEG)
溶液(0.45g  PEG4000 (Merck)
,0.4 5JPBS (−).0.1iジメチルスル
フォキシド)を約1分ぐらい、遠心管を回転しつつ添加
し、室温にて1分間静置した。
次に、D−MEMを1分間2dの割合で遠心管を回転し
つつ添加し、これを4回繰り返し、更に10%FCSを
D−MEMで同様の操作を3回繰り返す。最後に1.5
JFCSを加えた後、37℃にて20分間静置した。静
置後、遠心により細胞を沈査として集め、l5%FCS
,0.05n+g/dピルビン酸ナトリウム、0.2μ
/,,dインシュリン、0. 15mg/−オキザ口酢
酸、lμg/−アザセリン、100μMヒポキサンチン
を含む4o一のD−MEM培地(以下HAz選択培地と
略す)に懸濁して、lウェルあたり5.2XIO’個の
ミエローマ細胞となるように、96ウエルマイクロプレ
ート(Falcon #3040)に100tlj2ず
つ分注した。マイクロプレートには、あらかじめ、保護
細胞として各ウエルマウスBALB/C牌臓細胞IXI
O5個、及びマウスBALB/C腹腔浸出細胞IXIO
’個となる様に前出の培地に対する懸濁液を100μβ
ずつ分注し、5%co237℃にて1日培養してお《。
このマイクロプレートを、5%CO237℃にて培養し
、2〜3日ごとにHAz選択培地にて半量を培地交換し
た。1週間後に、HAz選択培地に替えて、HAz選択
培地よりアゼセリンを除いたH一培地にて、半蛍を培地
交換した。その後は、アゼセリン・ヒポキサンチンを含
まないハイブリドーマ培養用D−MEM培地(15%F
CS,−0.05d/d、ピルビン酸ナトリウム、02
μ/−インシュリン、0.15mg/−オキザ口酢酸を
含むD−MEM培地)にて、2〜3日ごとに半量を培地
交換した。融合後約3週間の時点に増殖のみられたウエ
ルの培養上清について、大腸菌J5株、緑膿菌fID5
018株(本間血清型M)をグルタルアルデヒドにより
固定した96ウエルマイクロプレート(Falcon 
#3912)を用いて酵素免疫測定法(Enzyme 
Linked Immno Sorbent Assa
y:以下ELISAと略する)により、ダラム陰性菌表
層の共通抗原に対する抗体産生の有無を調べた。lウエ
ルで大腸菌J5株、緑膿菌IID5018株両方に強く
反応するIgM抗体の産生を確認できた。このウエル中
のハイブリドーマを拡大培養及び、限界希釈法(lim
itting dilution)によってクローニン
グを行い安定にヒトIgM抗体を産生ずる細胞株NM−
3D7が得られた。以下、細胞株NM− 3 D・7が
産生ずるヒトモノクローナル抗体に対してもNM−3D
 7の名称を用いる。
ハイブリドーマNM−3D7は工業技術院微生物工業技
術研究所に微工研菌寄第10517号として寄託した。
ヒトモノクローナル抗体NM− 3 D7はIgM(μ
、λ)であった。 細胞株NM−3D7は無血清培地セ
ルグロッサーH(住友製薬)に馴化され、特異抗体Ig
M産生量は、組織培養用フラスコ(コーニング、#25
110)での培養で、1 0 0 mg/ 1 −da
y−1 0 ’cellsであった。
fllELIsA法 菌体に対するNM−3D7の結合性は以下に示すEL 
I SA法によって検討した。波長600nmにおける
吸光度が0.2となる様に菌体をリン酸緩衝液(pH7
.2、組成NaC1  (8g/1)、KCL (0.
2 g/1’) 、NaHPOtl 2H20(2。9
9g/l)およびKH2PO.(0.2g/l):以下
PBSと略する)へ懸濁し、96ウエルマイクロプレー
ト(ファルコン#39l2)(以下マイクロプレートと
略する)にlウエル当たり50μlずつ分注、2,00
0rpm15分間遠沈した。2%グルタールアルデヒド
をlウエル当たり50μβずつ添加し菌体をマイクロプ
レートに固定した。
マイクロプレートから菌体溶液を除去した後3%ウシ血
清アルブミン(以下BSAと称する)含有PBS溶液を
1ウェルあたり120μlずつ分注し37℃にて30分
間インキユベートすることにより菌体の未吸着部分をブ
ロッキングした。このようにして作成したマイクロプレ
ートを抗原吸着プレートとして以後の操作に用いた。必
要に応じてこの段階で−20℃に保存した。アッセイ前
に抗原吸着プレートを0.05%Tween 2 0含
有PBS (以下PBSTと略する)で3回洗浄した。
その後l%BSA含有PBSTを1ウエルあたり50μ
β分注、必要に応じl%BSA含有PBSTで適宜希釈
した試料(血清腹水又は培養上清)をlウェルあたり5
0μl加え、37℃で2時間インキユベートした。その
後試料を除去し、PBSTで3回洗浄した。続いて第2
抗体液をlウエルあたり100μlずつ加え、37℃で
2時間インキユベートした。第2抗体としてl%BSA
含有PBSで500〜1,000倍希釈したホスファタ
ーゼ標識アフィニティ精製抗ヒト免疫グロブリン抗体(
Kirkegaard & Perry Lab. I
nc.)を用いた。
IgG,IgM抗体価の測定にはそれぞれホスタファタ
ーゼ標識抗ヒトIgG抗体、抗ヒトIgM抗体を用いた
第2抗体を除去し、PBSTで3回洗浄後、発色基i[
 溶液( 3 mgのP−ニトロフエニルリン酸一2−
ナトリウム塩をlmlのN.aN3(0.2mg/IJ
) MgC L− 6H.0 (0.1mg/d)を含
む10%ジエタノールアミン緩衝液pH9.1に溶解し
た水溶液)を1ウェルあたり100μlずつ加え、37
℃で反応させた。反応後OD.。,をマルチスキャン(
Titertek)で測定した。
(2)  スムース型、ラフ型菌体に対する結合性の差
異 NM−3D7の菌体への結合性をNM− 3 D ?培
養上清を用いて実施例2−(1)にあるEL I SA
法を用いて検討した。大腸菌Re型変異株J5(ATC
C39355)、緑膿菌M型標準株1(D5018 (
東大医科研菌株保存施設より分与)、緑膿菌PAC I
R及びその変異株(PAC 6 0 8、PAC609
、PAC6 1 1,PAC5 5 6、PA C 5
 5 7 ) (Dr. Meadow(London
 University Co11ege)より分与)
はすべてハートインフユージョン寒天培地(日水製薬)
を用いて37℃で培養した。 結果を表1に示す。モノ
クローナル抗体NM− 3 D 7は〇一多糖鎖を持つ
スムー゜ス型菌体に対して、ほとんど結合しない、もし
くはごく弱い結合しか認められなかった。一方、〇一多
糖鎖を持たないラフ型菌体に対しては強い結合がみられ
た。
表I  NM−307の各種ケモタイブ菌への結合性 (3)緑膿菌M型臨床分離株への結合性本間血清型別の
M型に分類される緑膿菌はラフの性質をもつことが知ら
れている(半間ら, Jpn. J.Bxp.Med.
 52, 317−320(1982))。そこで、当
所保存のM型臨床分離株の菌体への結合性をELISA
によって検討した。具体的な方法は実施例2一《1》に
従った。結果を表2に示す。
表2  NM−3D7の緑膿菌M型臨床分離株への結合
性 菌  株 結合活性(ODaoi)“ することを示す。
(4)菌体凝集反応による結合性の検討NM−3D7の
凝集活性をホルマリン死菌を用いて、最少凝集抗体濃度
として求めた。結果を表3に示す。
表3  NM−3D7の菌体別最少凝集濃度〃  rl
D1020      G      スムース   
 〉50以上の結果、ヒトモノクローナル抗体NM− 
3 D7は、検討菌株中、緑膿菌11D5018にのみ
強い凝集活性を有する。
以上の結果は、ヒトモノクローナル抗体NM−3D7が
緑膿菌M型株すなわちラフ株に広《結合NM−3D?の
リビドA及びその類縁化合物への結合性を、大腸菌J5
菌体をコートしたプレートを用いたEL I SAにお
ける競合反応系で検討した。競合物質として、大腸菌J
5、サルモネラ・ミネソタR595、サルモネラ・ティ
フィムリウムおよび緑膿菌r+oiooi由来リビドA
1モノホスホリルリビドA及びリビドXを各々100μ
g/d用いた。緑膿菌1101001株のLPSを1%
酢酸で100℃、90分加水分解後、クロロホルムによ
って抽出したものをリビドA標品とした。リビドXは西
島博士(国立予防衛生研究所)より分与された。それ以
外のリビドAは、Ribi Immuno−chern
. Research Inc.(Hamilton,
 MT)より入手した。競合反応によるELISAは、
競合物質溶液とNM−307培養上清のlO倍希釈液(
抗体量5μg / d )を等量混和、37℃、1時間
インキベートした後、この反応混液を大腸菌J5菌体を
コートしたプレートを用い実施例2−(1)に従って残
存抗体価を調べた。結果を表4に示す。
一合物質0 阻害率(X) ” 以上の結果、NM−3D7は検討したすべてのリビドA
に結合し、エピトーブがダラム陰性菌のリビドAに存在
することが示された。更には、リビドAの類縁化合物で
あるリビドXおよびモノホスホリルリビドAにも結合し
た。
(1)LPSプレートによるELISAサルモネラ・ミ
ネソタの野生型、RaSRb、Rc,Rd及びRe型L
PS及びリビドAのNM一3D7への結合性をLPSも
しくはリビドAをコートしたプレートを用いたELIS
Aによって検討した。サルモネラ・ミネソタ由来のLP
S及びリビドAは、List Biological 
Lab.  Inc. (Campbell. CA)
より購入した。
LPS,  リビドA吸着プレートの作製は以下の様に
行った。サルモネラ・ミネソタ野生型LPS(1 0 
0μg/d) 、ラフ型(Ra,Rb,Rc,Rd及び
Re型) LPS (2 0μg/mA’) 、リビド
A(10μg/rn!)をカーポネート・コーティング
バッフy  ( 1 5 mMNa.co+.  30
mMNaHCO*,3 mMNaNs. pH9 . 
 5 5 )にカツコ内にある濃度になる様に各々溶解
して、96ウエルマイクロプレ−1 (7yル:+ン#
3912)l:50t1j7ずっ分注し、4°Cに一夜
放置しておく。抗原溶液を除去後1%BSA溶液で37
℃、2時間インキユベートすることによりプロツキング
を行う。以後のELISA操作は実施例2−(1)に従
った。結果を表5に示す。
LPS化学型 結合活性9 (2)競合反応系を用いたELISAによる検討サルモ
ネラ・ミネソタ各種化学型LPS及びリビドAへの結合
性を検討した。
実施例3と同様に、LPS及びリビドAを競合物質とし
てヒトモノクローナル抗体NM− 3 D 7と大腸菌
J5菌体間の結合阻害活性によってその結合性を検討し
た。方法は、大腸菌J5菌体をコートしたプレートを用
い、競合物質であるサルモネラ・ミネソタ野生型、Ra
型、Rb型、Rc型、Rd型及びRe型LPS及びリビ
ドAを各50μMの溶液とし、NM−3D7培養上清の
10倍希釈液と等量混和、37°CI時間後インキユベ
ートした後、この反応混液中のNM−3D7残存活性を
ELISAで測定し、競合反応による阻害率として計算
した。結果を表6に示す。
表6 競合反応を用いたNM−3D7の各種化学型のサ
ルモネラ・ミネソタLPS及びリビドAへの結合性の比
較 鎖が長くなるに従ってNM−3D7の結合強度が低くな
る傾向にあることを示している。このことは、LPSが
プレート上に吸着している場合あるいは溶液中でミセル
の状態にあっても、多糖鎖が外側に露出しているため、
抗体のリビドAへの結合を立体化学的に阻害しているこ
とを示している。
*競合物質の濃度は、50μM **阻害率(X)・(1−[(競合物質存在下の吸光度
)−(競合物質非存在下での吸光度))XIOO実施例
4(1)及び(2)の結果は、NM−3D7がリビドA
に強く結合し、リビドAに結合している糖カブトガニの
血球中にはLPSと極めて鋭敏に反応する複数のプロテ
アーゼによるカスヶード機構から成る血液凝固系が依存
する。この凝集活性はLPSの定量に用いられており、
近年、凝集活性の代わりに合成の発色基質を用いて比色
定量も行われている。本例では、市販のLPS定量キッ
} Pyrodick■(生化学工業)を用いてヒトモ
ノクローナル抗体NM−3D7がカブトガニ血球中のL
PS一依存性プロテアーゼのLPSによる活性化を中和
できるかについて検討しh。
実験方法を以下に示す。実験例4−(11で用いたサル
モネラ・ミネソタLPS (野生型、Ra,Rb,Rc
,Rd,Re)を吸着させた96ウェルプレートを用い
た。ヒトモノクローナル抗体NM一3D7の培養上清を
IgM量5μg/d、50μg/一となる様に各々希釈
し、ウエルに分注、37℃、2時間インキスベートする
。プレートをPBSTにて洗浄した後、Pyrodic
k@の血球抽出液と合成基質の混合溶液をウェルに分注
、37°Cで25分間インキユベートした後0.5N酢
酸で反応を停止し、405nmにおける吸光度を測定し
た。中和能は阻害率(%)= (1− (NM−3D7
存在下での吸光度)/(NM−3D?非存在下での吸光
度)3 XIOOとして求めた。結果を表7に示す。
5μg/mg 50μg/d 以上の結果、LPSの生物活性のひとつであるカブトガ
ニ血球中のLPS一依存性プロテアーゼの活性化がNM
−3D7によって中和可能であることが示された。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)無血清培地での培養が可能であり、抗体の産生量
    が約100mg/l・day・10^8cellsであ
    ることを特徴とする、ヒト・マウスヘテロハイブリドー
    マ法によって得られるヒトモノクローナル抗体産生細胞
  2. (2)特許請求の範囲第1項記載のヒト・マウスヘテロ
    ハイブリドーマNM−3D7(微工研菌寄第10517
    号)およびその子孫細胞系
  3. (3)グラム陰性菌リポ多糖分子中のリビドA部位を認
    識し、更にはリビドX、モノホスホリルリビドAと結合
    すること、更にはカブトガニ血液凝固系中のリポ多糖感
    受性プロテアーゼの活性化を中和することを特徴とする
    特許請求の範囲第1項および第2項記載の細胞が産生す
    るヒトモノクローナル抗体
  4. (4)特許請求の範囲第2項記載のヒト・マウスヘテロ
    ハイブルドーマNM−3D7が産生するIgMであるこ
    とを特徴とするヒトモノクローナル抗体
JP1052733A 1989-03-03 1989-03-03 ヒトモノクローナル抗体 Pending JPH02231096A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1052733A JPH02231096A (ja) 1989-03-03 1989-03-03 ヒトモノクローナル抗体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1052733A JPH02231096A (ja) 1989-03-03 1989-03-03 ヒトモノクローナル抗体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH02231096A true JPH02231096A (ja) 1990-09-13

Family

ID=12923132

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1052733A Pending JPH02231096A (ja) 1989-03-03 1989-03-03 ヒトモノクローナル抗体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH02231096A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH02283294A (ja) ヒトモノクローナル抗体
JP2539797B2 (ja) グラム陰性菌の単クロ−ン抗体結合決定因子
JPS62187417A (ja) 緑膿菌血清型に対する交さ反応性かつ交さ防御性単クロ−ン性抗体
JP2645665B2 (ja) ヒトモノクローナル抗体
WO1986002358A1 (en) Monoclonal antibodies and their use
WO1986002364A1 (en) Monoclonal antibodies and their use
EP0176365B1 (en) Human monoclonal antibody and its preparation
EP0441395B1 (en) Human monoclonal antibody and pharmaceutical composition containing the same for the treatment of pseudomonas infections
JPH02231096A (ja) ヒトモノクローナル抗体
EP0434685A1 (en) Gram-negative bacterial endotoxin blocking monoclonal antibodies
BE1001844A4 (fr) Anticorps monoclonal humain contre pseudomonas aeruginosa, sa production et son application.
JPS63500035A (ja) プソイドモナス アエルギノサ 外毒素aに対する保護用ヒトモノクロ−ナル抗体
WO1986002365A1 (en) Monoclonal antibodies and their use
JP2000516805A (ja) CS4―CFA/Iファミリータンパク質を有するE.coliを凝集させるモノクローナル抗体
JPH01193300A (ja) ヒトモノクローナル抗体およびその製法
JP2587770B2 (ja) 形質転換細胞
WO1986000646A1 (en) Monoclonal antibodies and their use
JPH0411897A (ja) 抗緑膿菌外毒素aヒトモノクローナル抗体
JPH04197195A (ja) 緑膿薗リポ多糖に対するヒトモノクローナル抗体
WO1986002357A1 (en) Monoclonal antibodies and their use
JPH02299594A (ja) ヒトモノクローナル抗体およびその製法
JPS61502631A (ja) モノクロ−ナル抗体およびその用途
JPH02295482A (ja) I血清型緑膿菌に反応性を有するヒトモノクローナル抗体、その産生細胞、製造方法及び製剤
JPH0355106B2 (ja)
JPS61502629A (ja) モノクロ−ナル抗体およびその用途