JPH02227437A - 不透明化ポリオレフィンフィルム - Google Patents

不透明化ポリオレフィンフィルム

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JPH02227437A
JPH02227437A JP4872789A JP4872789A JPH02227437A JP H02227437 A JPH02227437 A JP H02227437A JP 4872789 A JP4872789 A JP 4872789A JP 4872789 A JP4872789 A JP 4872789A JP H02227437 A JPH02227437 A JP H02227437A
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JP
Japan
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film
layer
opacified
temperature
resin
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JP4872789A
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Tatsuya Ito
達也 伊藤
Shigeru Tanaka
茂 田中
Masanori Takeuchi
雅則 竹内
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、不透明化されたポリオレフィンフィルムに関
するものであり、特にパール調光沢を有する延伸ポリオ
レフィンフィルムに関する。
[従来の技術] 従来不透明化ポリプロピレンフィルムの構成としては、
炭酸カルシウム等の無機フィラーあるいはポリアミド、
ポリエチレンテフタレート、ポリオキシメチレン等の樹
脂をブレンドし、これらポリプロピレンと極めて相溶性
の低い成分の延伸挙動の差を利用して形成されたボイド
とからなり、基本的に該ボイドでの光散乱により不透明
化するものである(特開昭61−157547号、特公
昭60−37793号等)。
また、ポリプロピレン固有の結晶変態を利用し、ボイド
を生成する技術も公開されている(特公昭55−404
11号)。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、非相溶成分としてポリアミド、ポリアセ
タール、ポリエステルあるいは無機フィラーを添加した
場合、これら添加物の非相溶性が強すぎるためか、ボイ
ド体積が大きくこのためにフィルム表面が粗面化したり
、透湿度が本来ポリプロピレンの有している値から著し
く低下したり、あるいは添加成分または分解生成物(オ
リゴマー等)が表面に析出したりし、着色する等の問題
点を有していた。
また、ポリプロピレンの結晶変態を利用する方法では隠
蔽性が不十分であったり、製膜条件に制限が有る等の問
題点があった。
[課題を解決するための手段] 本発明は、少なくとも一層の不透明化層より構成される
不透明化ポリオレフィンフィルムであって、該不透明化
層がポリプロピレンとポリ4メチルペンテン1とを主成
分とし、該不透明化層の最大の融解温度が230℃以上
、光学濃度0.1以上、透湿度が4 g/m 2/24
hr10.1mm以下である不透明化ポリオレフィンフ
ィルムに関するものである。
本発明において不透明化層を構成するポリプロピレン(
以下PPと略称する)は、結晶性ポリプロピレンの範噴
に入るものであって、プロピレンモノマー単位以外のα
オレフィン(エチレン、ブテン、ヘキセン等)モノマー
を含有することは許されるが、該PPの5重量%以下と
しておくことが不透明性を良好とする上で好ましい。
また、該PP樹脂の極限粘度([η])が1゜2dl/
g以上、好ましくは1.4〜2.3dl/gであること
が、製膜性を良好とし、機械特性等の諸物性が良好とな
るので好ましい。
さらに、不透明性を良好とする上で、立体規則性の目安
であるアイソタクチックインデックス(I l)が93
%以上、好ましくは96%以上であることが好ましい。
また、該PP樹脂のメルトフローインデックスが0. 
5〜20g/10分、好ましくは1.0〜Log/10
分の範囲であると、ポリメチルペンテン1との分散性が
良好となり、均一性が良好となるので好ましい。
本発明でいうポリ4メチルペンテン1(以下PMPと略
称する)とは、4メチル1ペンテンを主要モノマー成分
とする樹脂であって、該モノマー単独の重合体あるいは
共重合成分としてはエチレン、プロピレン、ブテン、ヘ
キセン、デセン等との共重合体が挙げられる。いずれの
場合においても、融解温度が230℃以上でしかも、溶
融結晶化温度が190℃以上であることが不透明性を良
好とする上で好ましい。さらに、より好ましい範囲とし
ては、融解温度が235℃以上、あるいは溶融結晶化温
度が195℃以上、より好ましくは200℃以上であり
、通常該特性を有するポリ4メチルペンテン1樹脂は、
該ポリマー構成はその90モル%以上、好ましくは95
モル%以上が4メチル1ペンテンより構成されている。
また、該PMP樹脂としては、220℃における等温結
晶誘導時間が5分以下であるとさらに不透明性の発現が
良好となるので好ましい。
以上のようなPMP樹脂としてはPPとのブレンド時の
分散性の観点からメルトフローインデックスが5g/1
0分以上、さらに好ましくは20g/10分以上、特に
好ましくは60g/10分以上であることが好ましい。
該不透明化層における上記PMP樹脂のブレンド比率と
しては、全重量%で3〜50%、好ましくは5〜30%
さらに好ましくは5〜20%であることが好ましい。P
MP樹脂の添加量が少な過ぎると、不透明化が不十分で
あり、一方多過ぎると延伸時の破れが多発したり、また
表面が粗面化し、機械強度が著しく低下する。
以上のポリマ構成よりなる不透明化層は、以下の特性を
有しているものである。
すなわち該不透明化層の示差走査型熱量計(DSC)で
観測される複数個の結晶融解ピークのうち最も高い融解
ピーク温度[最大の融解温度]が230℃以上であるこ
とが必要であり、ならびに核層を溶融状態から冷却して
いった際に複数個観測される溶融結晶化ピークのうち最
も高い溶融結晶化ピーク温度[最大の溶融結晶化温度コ
が190℃以上であることが好ましい。
より好ましい範囲としては、最大の融解温度が235℃
以上、最大の溶融結晶化温度が195℃以上、より好ま
しくは200℃以上である。本発明フィルムにおいて、
該不透明化層の融解温度が以上の特性を有していない場
合、良好な隠蔽性は得られず、また、不均一なフィルム
になりやすい。
光学濃度は0.1以上、好ましくは、0.3以上である
。光学濃度がこれより小さいと、例えば包装する内容物
を隠蔽することが十分にできず本発明の目的に適合しな
い。
また、透湿度は4 g/m 2/24hr10.1mm
以下、好ましくは3 g/m 2/24ht10.1m
m以下、さらに好ましくは2 g/m 2/24hr1
0.1mm以下である。透湿度が上記範囲を越える場合
、特に食品包装用途等で、内容物の乾燥または吸湿が進
行し易く品質低下をもたらし易い。なお、本発明者らの
検討では通常の二輪延伸ポリプロピレン(以下OPPと
略称する)の透湿度が1〜1 、 5 g/m 2/2
4ht10.1mn+であるので、上述の範囲であれば
厚みの適性化等によって本発明フィルムは、通常のOP
Pとなんら変わりなく用いられる。
本発明において不透明化層が以上のような特性を有する
ためには、核層の少なくとも一方向から観測される断面
構造において、互いに独立したボイドが形成されており
、該ボイド形状が極めて扁平に形成されていることが好
ましい。すなわち、後に定義するボイドの最大厚み(D
)と最大長さ(L)との比(L/D)が5以上であるボ
イドの含有率が30%以上、好ましくは50%以上含ま
れていることが好ましく、さらに好ましくは、これに加
えL/Dが10以上であるボイドの含有率が20%以上
、好ましくは30%以上であることが好ましい。
本発明フィルムの構成は以上のような不透明化層を必要
要件とするものであり、もちろん該不透明化層のみから
成っていても良い。また、ポリプロピレン、ポリ4メチ
ルペンテン1、その他ポリオレフィン単独重合体または
共重合体あるいはこれらのブレンド組成物の層との積層
フィルムであってもよい。特に本発明フィルムの構成と
して好ましいのは、少なくとも一方の表層が該不透明化
層で構成されていることである。こうすると、該不透明
化層独特のパール調光沢が直接反映され、この時、該不
透明化層表面の光沢度を40%以上、好ましくは60%
以上、さらに好ましくは70%以上としておくと、−層
パール調光沢が良好となる。
ここで、良好な隠蔽性を確保する上で、不透明化層の厚
みは5μm以上であることが好ましく、さらに好ましく
は10μm〜100μmである。
また、本発明フィルムの全厚みは通常5〜500μmの
範囲であり、目的に応じ選択される。
本発明フィルムを構成する不透明化層(以下不透明化層
と略称する)を得る方法としては、前述のPPとPMP
を構成要件とするブレンド樹脂を溶融押出しして冷却成
形されたシートまたは円筒状物(以下キャストフィルム
と称する)を110℃以上PP融解温度以下の温度にて
、延伸する際の延伸速度をto、 000%/分以上、
好ましくは20.000%/分以上で延伸する方法が好
ましい。特に本発明では、PMP樹脂として前述の樹脂
特性のものを用いることにより、フィルム中に偏平な独
立気泡を形成するものであり、使用するPMP樹脂の特
性が前述の範囲からはずれる場合、このような延伸方法
で延伸しても均一な不透明化層を生じず、たとえばボイ
ドが生じずに透明化したり、単に表面が粗面化したりす
るにとどまってしまうことが多い。また、PPとPMP
をブレンドしたシートに微小変形を加え、2軸延伸する
ことにより、連続孔を形成する技術(特公昭55−41
900)が知られてい゛るが、該技術では比較的低温で
の延伸工程を含むために厚み斑が増大したり、表面粗さ
の増大、透湿度の増大等問題を生じ易い。
延伸方法としては、もちろん、−軸延伸法、同時あるい
は逐次二軸延伸法、2軸延伸後さらに少なくとも一軸に
延伸する再延伸法いずれでも可能であるが、通常上記の
ような高速の延伸を達成するためには、フィルムを所定
温度に予熱の後、周速差を設けた2本のロール間で延伸
するロール延伸法が好ましく、延伸工程の少なくとも一
工程において本延伸法を用いる方法が好ましい。具体的
には、延伸速度10.000%/分以上にてロール延伸
法にて一軸に延伸する方法、あるいは該ロール延伸の後
にステンターに導き幅方向に延伸する逐次二軸延伸法が
挙げられる。
特に不透明化層を得る方法としては、2軸延伸法が好ま
しく、キャストフィルムを110℃以上PP樹脂の融解
温度以下に加熱し、少なくとも一軸方向に6倍以上延伸
し、面倍率として2゛0〜100倍、好ましくは30〜
60倍の範囲とするのが良好な隠蔽性並びに低い透湿度
を達成する上で好ましい。
さらに、不透明化層を得る方法としては、溶融押出成形
されたキャストフィルムにおけるPPの結晶にしめるβ
晶分率を5〜80%、特に20〜70%とすることがさ
らに安定した隠蔽性を得る上で好ましい。
上記範囲のβ晶を生成させるためには、通常のキャスト
方法では困難であり、冷却温度を70〜120℃といっ
た高い温度範囲に保つか、キャストフィルムの表裏での
温度差を大きくするか、または、特定の結晶核剤を添加
する等の手段が必要である。この中でも、β晶を選択的
に生じさせる結晶核剤を添加し、キャストフィルムを得
る方法が不透明化度だけでなく、フィルムの光沢性に優
れるので好ましい。具体的な結晶核剤としては、安息香
酸ナトリウム、1・2−ヒドロキシステアリン酸カルシ
ウム、コハク酸マグネシウムなどのカルボン酸のアルカ
リまたはアルカリ土類金属塩類、二、三塩基カルボン酸
のジまたはトリエステル類、ベンゼンスルホン酸ナトリ
ウムなどの芳香族スルホン酸系化合物類、フタロシアニ
ンブルーなどのフタロシアニン類あるいはキナクリドン
類、キナクリドンキノン類などが良(、特にキナクリド
ン類、キナクリドンキノン類が好ましい。
このようなβ晶核剤の含有量としては、上記不透明化層
中にlX1O−10〜1×10−2重量%含有されてい
ることが好ましく、さらにlX10−9〜1×10−5
重量%であると、β晶の生成が良好でかつ添加剤による
着色等の問題が無くより好ましい。
通常β晶核剤を添加する方法としては、あらかじめPP
に該核剤を溶融ブレンドしたマスターペレットを作って
おき添加する方法、P、PとPMPとの溶融ブレンド時
に該核剤を添加する方法等が挙げられるが、本発明にお
いてβ晶核剤を添加する特に好ましい方法としては、P
Pの重合時に重合触媒にβ晶核剤を添加しておく方法(
特公昭63−37804号、特公昭63−37826号
)が不透明化層の均一性に優れ好ましい。
このようにPPとPMP及びβ晶核剤とをブレンドした
樹脂を溶融押出しし、冷却する際の冷却温度としては9
0℃未満であることが好ましく、特に40℃以上70℃
未満の温度範囲であることが、透湿度を低く保ち、表面
光沢度を大きくする上で好ましい。
本発明において、以上のような不透明化層と他の層とを
積層する方法としては、不透明化層を形成する樹脂と他
の樹脂とをそれぞれ別な押出機で押出し、口金に入る押
出管内であるいは口金内で積層する方法、少なくとも該
不透明化層を形成する樹脂を溶融押出し、延伸前または
少なくとも一軸延伸後、別な押出機よりTダイを用いて
積層する方法とが挙げられる。
さらに、本発明フィルムには、溶融成形時の安定性ある
いは耐酸化劣化性を付与する目的で、公知の熱安定剤、
酸化防止剤を添加しても良い。また目的に応じ有機また
は無機のスリップ剤、帯電防止剤、防曇剤等の添加剤を
添加またはコーティングしても良い。
さらに、本発明フィルムには接着性を改良する目的で、
空気雰囲気中、不活性ガス雰囲気中等でコロナ放電処理
、あるいは低温プラズマ処理、火炎処理、サンドブラス
ト処理等公知の処理を施すことができる。
また、本発明フィルムに、目的に応じて、エンボス加工
、押出ラミネーション加工、他の樹脂フィルム、紙、布
帛等との張り合わせ加工等を行ない、用いることもでき
る。
以上の方法によって得られた不透明化ポリオレフィンフ
ィルムは各種印刷用紙、各種ラベル、菓子やスナック類
の包装および装飾用として好適であるばかりか、粘着テ
ープ用ベースとしても良好な特性を有する。
[発明の効果および用途] 本発明不透明化ポリオレフィンフィルムは、以下の効果
ならびに用途を有するものである。
(1)光学濃度が大きく隠蔽性に優れ、しかも透湿度が
小さいために、食品包装用途に優れた特徴を発揮できる
(2)無機フィラーまたはポリエステル、ポリアミド等
を基本構成として添加する必要がないため、機械強度に
すぐれ、オリゴマ等の変成したポリマ成分を含有するこ
とがほとんどなく、均一性、衛生性に優れる。
(3)製造工程において、極性の大きいポリマあるいは
無機フィラーを多量に含有していないために、他の原料
との置換性に優れるばかりか、延伸破れが少なくコスト
性に優れる。
(4)表層が不透明化層で構成されていてもフィルムの
光沢度が損なわれることがないばかりか、本発明の不透
明化層独特のパール調光沢が直接反映されて美観に優れ
る。
[特性の託価方法及び効果の評価方法1次にこの発明に
関する特性の測定方法及び効果の評価方法をまとめて示
す。
(1)光学濃度(OD) マクベス社製濃度計モデルTD504を用いて測定した
入射光量を1゜、透過光量を■とすると、OD= −l
 o gto (1/ lo )で定義される。
(2)透湿度 JIS  K6782に準じた。
単位はg/m ’ /24hr10.1mmで表わす。
(3)極限粘度([η]) ASTM−D−1601に準じ、試料0.1gを135
℃のテトラリン100m1に完全溶解させ、この溶液を
粘度計で135℃の恒温槽中で測定して、比粘度Sより
次式に従がって求める。
[ηコ =S/  (O,lx  (1+0. 22x
S)  )(4)アイソタクチックインデックス(I 
I)試料を130℃で2時間真空乾燥する。これから重
量W (mg)の試料を取り、ソックスレー抽出器に入
れ、沸騰n−へブタンで12時間抽出する。
次に、この試料を取出し、アセトンで十分洗浄した後、
130℃にて6時間真空乾燥し、その後重量W’  (
mg)を測定し、次式で求める。
It(%)= (W’ /W)X100(5)ヘイズ JISK6782に準じた。
(6)メルトフローインデックス(Ml)ASTM−D
−1238に準じた。
PP  :230℃、2,160g PMP:260°C,5,000g (測定条件はJISK6760に準拠)(7)融解温度
(Tm)、溶融結晶化温度(TmC)ならびにPMPの
等温結晶誘導時間(t17□)示差走査熱量計(D S
 C2型、パーキンエルマー社製)を用い、サンプル5
mgを室温より20℃/分の昇温速度で昇温しでいった
際に結晶の溶融に伴う融解吸熱ピーク温度を融解温度(
T m)とする。ついで、280℃の溶融保持温度まで
昇温し、5分間保持した後に20℃/分の冷却速度にて
、冷却していった時に、結晶化に伴う潜熱のピーク温度
を溶融結晶化温度(Tmc)とした。
また、PMPの等温結晶誘導時間(t17□)は、同様
に280℃まで昇温し5分保持した後に320℃/分の
冷却速度にて急冷し、220℃まで冷却した時点を起点
(0秒)として、該温度で保持した際に、結晶化に伴う
潜熱の放出ピークを観測し、潜熱を放出し始める時間(
tl)と放出を終了する時間(t2)とを観測し、tl
/□=(t1+ t 2 ) / 2で求める。
(8)ボイドの最大厚み(D)と最大長さ(L)との比
(L/D) まず、フィルム断面を例えば以下のような方法にて観測
する。
A、サンプルを液体窒素で凍結または、樹脂で固定し、
任意方向にミクロトームで断面を切り出し、走査型電子
顕微鏡(SEM)で観察する方法。
B、サンプルを液体窒素で凍結または、樹脂で固定し、
薄状切片とし、透過型電子顕微鏡(TEM)で観測する
方法。
観測視野にその全形状が認められるボイドが、100±
20個入るようにし、おのおののボイドについて、フィ
ルム厚さ方向のボイドの厚さの最大値(D)、及びこれ
と直角方向のボイドの長さの最大値(L)を測定し、そ
れらの比(L/D)を求める。
ここで、ボイド中にフィラー等が含有される場合は、ボ
イドはフィラーにより分割されるものとし単一ボイドと
は数えないが、0.2μm以下の構造物(例えば、フィ
ブリル等)では分割されないものとする。また、−辺が
0. 2μm以下のボイドは無視する。
(9)β晶分率(K) 上記DSCによる融解温度測定の際にPPの溶融に起因
する融解ピークにおいて、測定チャート紙上にて、α晶
に起因する溶融ピーク面積(Sα)[165℃近傍のピ
ーク]とβ晶に起因する溶融ピーク面積(Sβ)[15
2℃近傍のピーク]を求め下式で計算する。
K=Sβ/(Sα+Sβ)xloo (%)ここで、近
傍とは士約5℃の温度範囲をいう。
(10)機械特性 A、破断強度:JIS  K−6782に準する。
B、ヤング率:ASTM  D−882−75bに準す
る。
(11)光沢度 J l5−28741 (60°−60°)に準する。
なお、測定はキヤステングドラム面(D面)並びに反対
面(nD面)について行なった。
(12)フィルム厚み ダイアルゲージ式厚み計[J l5−B−7509、測
定子5mmφ平型]を用いて測定した。
[実施例] 以下では実施例並びに比較例を用いて本発明の詳細な説
明する。実験に使用したPP樹脂とPMP樹脂の特性を
それぞれ表1並びに表2に示す。
実施例I PPペレットとしてタイプAに対してPMPペレットと
してタイプXを10重量%添加し、70℃のヘンシェル
ミキサーにてドライブシンドし、50mmφ押出機より
270℃にて溶融押出した。
溶融樹脂はT型口金より80℃のキャスティングドラム
上で厚さ800μのシート状に冷却固化され、この結果
得られたキャストフィルム中のI)P結晶にしめるβ晶
分率は1%未満であった。
ついで該キャストフィルムを120℃に予熱し、130
℃に加熱された周速差を設けた二本のロール間で長手方
向に延伸速度50.000%/分にて5倍に延伸し、直
ちに室温まで急冷した。次いでステンターに導いて16
0℃にて幅方向に8倍延伸し、さらに幅方向に5%のリ
ラックスを許しながら165℃にて熱処理し巻取った。
こうして得られたフィルムは、厚み23μmであり不透
明化しており、特性は表3に示すごとくであり、光学濃
度が高く、透湿度も1.4g/m2/24hr10.1
mmと小さいばかりか機械特性にも優れている。
なお、該フィルムの幅方向に平行な断面に見出されるボ
イドのL/Dが5以上であるボイド含有率は65%、L
/Dが10以上であるボイド含有率は45%であった。
実施例2 PP樹脂としてタイプBとPMP樹脂としてタイプYを
用い、PMP添加量を17重量%として、実施例1で用
いた製膜装置を用いて、同様に製膜を行なった。ただし
延伸倍率は長手方向に4.5倍、幅方向に7.5倍であ
り、長手方向の延伸速度は40.000%/分であった
こうして得られたフィルムの厚みは28μmであり、特
性は表3に示すごとく優れていた。
実施例3 PP樹脂としてタイプC(γキナクリドン含量1xio
−’重量%)とPMP樹脂としてタイプXを用い、PM
P添加量を10重量%として、30mmφ二軸押出機で
溶融ブレンドしペレット化した。
こうして得られたペレットを実施例1で用いた製膜装置
を用いて、同様に製膜を行なった。ただし、キャスティ
グドラム温度は67℃とした。この結果、得られたキャ
ストフィルム中にはβ晶が45%含まれていた。ついで
該キャストフィルムを長手方向に130℃にて延伸速度
50.000%/分で4.5倍延伸し、幅方向に160
℃にて7.5倍延伸し、幅方向に5%のリラックスを許
して165℃にて熱固定した。
こうして得られたフィルムの厚みは25μmであり、特
性は表3に示すごとく、光学濃度が0゜4と大きく隠蔽
性に優れるばかりか透湿度等の特性も優れていた。尚、
得られたフィルムのβ晶分率は1%未満であった。
比較例I PPペレットとしてタイプAに対してPMPペレットと
してタイプZを10重量%添加し、70℃のヘンシェル
ミキサーにてトライブレンドし、50mmφ押出機より
270℃にて溶融押出した。
溶融樹脂はT型口金より60℃のキャスティングドラム
上で厚さ800μのシート状に冷却固化され、この結果
得られたキャストフィルム中のPP結晶にしめるβ晶分
率は1%未満であった。
ついで該キャストフィルムを120℃に予熱し、130
℃に加熱された周速差を設けた二本のロール間で長手方
向に延伸速度50.000%/分にて4.5倍に延伸し
、直ちに室温まで急冷した。次いでステンターに導いて
160℃にて幅方向に7.5倍延伸し、さらに幅方向に
5%のリラックスを許しながら165°Cにて熱処理し
巻取った。
こうして得られたフィルムは厚みが25μmであり、は
とんど不透明化せず、特性は表3に示すごとくであり、
光学濃度も小さかった。
比較例2 PP樹脂としてタイプBに炭酸カルシウム粒子(金平炭
カル、平均粒径1.5μ)を20重量%添加し、30m
mφ二軸押出機で溶融ブレンドしペレット化した。
該ペレットを実施例1で用いた製膜装置を用いて、26
0℃にて溶融押出し、T型口金より6000のキャステ
ィングドラム上で厚さ800μのシート状に冷却固化し
た。この結果得られたキャストフィルム中のPP結晶に
しめるβ晶分率は1%未満であった。
ついで該キャストフィルムを130℃に予熱し、135
℃に加熱された周速差を設けた二本のロール間で長手方
向に延伸速度50.0[10%/分にて4゜5倍に延伸
し、直ちに室温まで急冷した。次いでステンターに導い
て160℃にて幅方向に7.5倍延伸し、さらに幅方向
に5%のリラックスを許しながら165℃にて熱処理し
巻取った。
こうして得られたフィルムは厚みが35μmであり、表
3に示すごとく、光学濃度は大きいものの、透湿度が大
きく劣り、機械特性も劣っていた。
比較例3 PP樹脂としてタイプC単独で溶融押出し、キャスティ
ングドラムの温度を90℃とした以外は、実施例3と全
く同様に製膜した。
キャステングされたフィルム中にはβ晶が55%と高率
で生成されていながら、PMPを含有していないために
得られた延伸フィルムの光学濃度は小さく、不透明化フ
ィルムとして不十分であることがわかる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)少なくとも一層の不透明化層より構成される不透
    明化ポリオレフィンフィルムであって、該不透明化層が
    ポリプロピレンとポリ4メチルペンテン1とを主成分と
    し、該不透明化層の最大の融解温度が230℃以上、光
    学濃度0.1以上、透湿度4g/m^2/24hr/0
    .1mm以下であることを特徴とする不透明化ポリオレ
    フィンフィルム。
  2. (2)該不透明化層の最大の溶融結晶化温度が190℃
    以上であることを特徴とする請求項(1)に記載の不透
    明化ポリオレフィンフィルム。
  3. (3)該不透明化層中にβ晶核剤を1×10^−^1^
    0〜1×10^−^2重量%含有することを特徴とする
    請求項(1)または(2)に記載の不透明化ポリオレフ
    ィンフィルム。
  4. (4)少なくとも一方の表層が不透明化層で構成され、
    該不透明化層表面の光沢度が40%以上であることを特
    徴とする請求項(1)〜(3)のいずれかに記載の不透
    明化ポリオレフィンフィルム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5100862A (en) * 1990-04-30 1992-03-31 Eastman Kodak Company Microvoided supports for receiving element used in thermal dye transfer
US6183856B1 (en) 1996-07-25 2001-02-06 Mobil Oil Corporation Opaque polymeric films and processes for making same
WO2022265042A1 (ja) * 2021-06-16 2022-12-22 株式会社Adeka 核剤組成物、樹脂組成物、その成形品および樹脂組成物の製造方法

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