JPH02228330A - ポリオレフィンフイルム - Google Patents

ポリオレフィンフイルム

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JPH02228330A
JPH02228330A JP5091189A JP5091189A JPH02228330A JP H02228330 A JPH02228330 A JP H02228330A JP 5091189 A JP5091189 A JP 5091189A JP 5091189 A JP5091189 A JP 5091189A JP H02228330 A JPH02228330 A JP H02228330A
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JP
Japan
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film
optical density
melt
temperature
polyolefin film
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JP5091189A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Ito
達也 伊藤
Masanori Takeuchi
雅則 竹内
Shigeru Tanaka
茂 田中
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、不透明化されたポリオレフィンフィルムが部
分的に透明化されてなる延伸ポリオレフィンフィルムに
関し、例えば、隠蔽部と透明部とを有することにより部
分的に内容物を明示する包装袋体用、あるいは不透明基
材上に特定のパターン(文字等)が透明部分により構成
されてなるグラフィック用等として好適なポリオレフィ
ンフィルムに関する。
[従来の技術] 従来の不透明化ポリプロピレンフィルムを得る技術は、
炭酸カルシウム等の無機フィラーあるいはポリアミド、
ポリエチレンテフタレート、ポリオキシメチレン等の樹
脂をポリプロピレンにブレンドし、これらポリプロピレ
ンと極めて相溶性の低い成分の延伸挙動の差を利用して
ボイドを形成し、基本的に該ボイドでの光散乱により不
透明化するものである(特開昭61−157547号、
特公昭60−37793号等)。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、非相溶成分としてポリアミド、ポリアセ
タール、ポリエステルあるいは無機フィラーを添加した
場合、これら添加物の非相溶性が強すぎるためか、ボイ
ド体積が大きくこのためにフィルム表面が粗面化したり
、機械特性が本来ポリプロピレンの有している値から著
しく低下したり、あるいは添加成分または分解生成物(
オリゴマー等)が表面に析出したりし、着色する等の問
題点を有していた。
さらにこれらを加熱加圧せしめ部分的に透明性を向上さ
せた部位を得ようとしても、屈折率が著しく異なるため
に十分な透明性を得るには至らなかった。
[課題を解決するための手段] 本発明は、ポリプロピレンとポリプロピレンより溶融結
晶化温度の高いポリオレフィンとを主成分とするポリオ
レフィンフィルムであって、光学濃度が0. 1以上の
部分(I)と、光学濃度が部分(1)より小さい部分(
II)とを有することを特徴とするポリオレフィンフィ
ルムに関するものである。
本発明においてポリプロピレン(以下PPと略称する)
とは、結晶性ポリプロピレンの範晴に入るものであって
、プロピレンモノマー単位以外のαオレフィン(エチレ
ン、ブテン、ヘキセン等)コモノマーを含有することは
許されるが、該PPの5重量%以下としておくことが不
透明性を良好とする上で好ましい。
また、該PP樹脂の極限粘度([η])が1゜2dl/
g以上、好ましくは1.4〜2.3dl/gであること
が、製膜性を良好とし、機械特性等の諸物性が良好とな
るので好ましい。
さらに、不透明性を良好とする上で、立体規則性の目安
であるアイソタクチックインデックス(I I)が93
%以上、好ましくは96%以上であることが好ましい。
本発明でいうPPよりも溶融結晶化温度(以下Tmcと
略称する)の高いポリオレフィンとは高密度ポリエチレ
ン、ポリメチルブテン、ポリメチルペンテン等のαオレ
フイン重合体である。
ここで、これらポリオレフィンのPPとの屈折率差は、
士約0.1以内であることが加圧加熱時の光学濃度の低
下が良好で好ましく、更には約0゜06以内であること
が好ましい。すなわち、屈折率値としては、PPの屈折
率(約1.5)に対し、1.4〜1.6の範囲、さらに
好ましくは1.44〜1.56の範囲である。
本発明ポリオレフィンフィルムにおける該ポリオレフィ
ンのブレンド比率としては、全重量%で3〜50%、好
ましくは5〜30%さらに好ましくは5〜20%である
。該ポリオレフィンの添加量が少な過ぎると、不透明化
が不十分であり、−方多過ぎると延伸時の破れが多発し
たり、また表面が粗面化し、機械強度が著しく低下する
特に本発明で好ましい樹脂としてはポリ4メチルペンテ
ン1(以下PMPと略称する)であって、4メチル1ペ
ンテンを主要モノマー成分とし、該モノマー単独の重合
体あるいは共重合成分としてはエチレン、プロピレン、
ブテン、ヘキセン、デセン等との共重合体が挙げられる
。いずれの場合においても、融解温度が230℃以上で
しかも、溶融結晶化温度が190℃以上であることが不
透明性を良好とする上で好ましい。さらに、より好まし
い範囲としては、融解温度が235℃以上、あるいは溶
融結晶化温度が195℃以上、より好ましくは200℃
以上である。通常核特性を有するポリ4メチルペンテン
1樹脂は、その90モル%以上、好ましくは95モル%
以上が4メチル1ペンテンより構成されている。
また、該PMP樹脂としては、220℃における等温結
晶誘導時間が5分以下であるとさらに不透明性の発現が
良好となるので好ましい。
以上のようなPMP樹脂としてはPPとのブレンド時の
分散性の観点からメルトフローインデックスが5 g/
l 0分以上、さらに好ましくは20g/10分以上、
特に好ましくは60g/10分以上であることが好まし
い。
本発明ポリオレフィンフィルムの熱特性としては、上記
のようなPMP樹脂を添加した場合、示差走査型熱量計
(DSC)で観測される溶融状態から冷却していった際
に複数個観測される溶融結晶化ピークのうち最も高い溶
融結晶化ピーク温度[最大の溶融結晶化温度]が190
℃以上であることが部分(I)における隠蔽性が良好と
なり好ましく、より好ましい範囲としては、最大の溶融
結晶化温度が195℃以上、特に好ましくは200℃以
上である。
本発明フィルムは光学濃度が0.1以上である部分(1
)および光学濃度が部分(1)よりも小さい部分(II
)から構成されている必要がある。
部分(I)の光学濃度は0.1以上、好ましくは、0.
3以上である。光学濃度がこれ以下であると、例えば包
装する内容物を隠蔽することが十分にできず本発明の目
的に適合しない。
部分(I)と部分(II)との光学濃度は目的によって
制御されるべきであるが、コントラストを十分にとるた
めには部分(1)と部分(II)との光学濃度比を2以
上、更に3以上としておくと好ましい。
本発明において部分(I)が十分な光学濃度を有し、加
熱加圧により得られる部分(II)が均一な特性と低い
光学濃度を有するためには、部分(I)の少なくとも一
方向から観測される断面構造において、独立したボイド
が形成されており、該ボイド形状が極めて扁平に形成さ
れていることが好ましい。すなわち、後に定義するボイ
ドの最大厚み(D)と最大長さ(L)との比(L/D)
が5以上であるボイドの含有率が30%以上、好ましく
は50%以上であることが好ましく、さらに好ましくは
、これに加えL/Dが10以上であるボイドの含有率が
20%以上、好ましくは30%以上であることが好まし
い。
ここで、部分(1)における良好な隠蔽性を確保し、機
械特性を良好とする上で、本発明ポリオレフィンフィル
ムの厚みは5μm以上であることが好ましく、さらに好
ましくは10μm〜100μmである。
なお、本発明ポリオレフィンフィルムには、本目的に反
しない範囲で、無機粒子あるいはポリエチレンテレフタ
レート、ポリアミド等の有極性ポリマーを添加すること
は可能であるが、通常添加量としては5重量%以下であ
ることが好ましく、特に2重量%以下であることが好ま
しい。
さら(と、本発明フィルムには、溶融成形時の安定性あ
るいは耐酸化劣化性を付与する目的で、公知の熱安定剤
、酸化防止剤を添加しても良い。また目的に応じ有機ま
たは無機のスリップ剤、帯電防止剤、防曇剤等の添加剤
を添加またはコーティングすることができる。
本発明フィルムを得る方法としては、前述のPPとPP
よりも溶融結晶化温度の高いポリオレフィンとを構成要
件とするブレンド樹脂を溶融押出し冷却成形されたシー
トまたは円筒状物(以下キャストフィルムと称する)を
延伸する際に熱延伸の前延伸として110℃以下の温度
で1.05〜165倍の微小冷延伸を行なった後に、1
20℃以上PPの融解温度以下で少なくとも一軸に面倍
率3〜100倍延伸する方法(A法)あるいは、少なく
とも一軸に延伸する際に延伸速度を10.000%/分
以上、好ましくは20.000%/分以上で延伸する方
法(B法)が好ましい。B法において延伸方法としては
、もちろん、−軸延伸法、同時あるいは逐次二軸延伸法
、二軸延伸後さらに少なくとも一軸に延伸する再延伸法
のいずれでも可能であるが、通常上記のような高速の延
伸を達成するためには、フィルムを所定温度に予熱の後
、周速差を設けた2本のロール間で延伸するロール延伸
法が好ましく、延伸工程の少なくとも一工程において本
延伸法を用いる方法が好ましい。具体的には、延伸速度
10,000%/分以上でロール延伸法にて一軸に延伸
する方法、あるいは該ロール延伸の後にステンターに導
き幅方向に延伸する逐次二軸延伸法が挙げられる。
A法、B法いずれの場合においても、特に本発明フィル
ムを得る方法としては、二軸延伸法が好ましく、少なく
とも一軸方向に6倍以上延伸し、面倍率として20〜1
00倍、好ましくは30〜60倍の範囲とするのが良好
な隠蔽性並びに良好な機械特性を達成する上で好ましい
特に、本発明フィルムを得る方法としては、B法におい
て、溶融押出成形されたキャストフィルムにおけるPP
の結晶にしめるβ晶分率を5〜80%、好ましくは20
〜70%として二軸延伸する方法がさらに安定した隠蔽
性及び均一なフィルム品質を得る上で好ましい。
上記範囲のβ晶を生成させるためには、通常のキャスト
方法では困難であり、冷却温度を70〜120℃といっ
た高い温度範囲に保つか、キャストフィルムの表裏での
温度差を大きくするか、または、特定の結晶核剤を添加
する等の手攻が必要である。この中でも、β晶を選択的
に生じさせる結晶核剤を添加し、キャストフィルムを得
る方法が不透明化度だけでなく、フィルムの光沢性に優
れるので好ましい。具体的な結晶核剤としては、安息香
酸ナトリウム、1・2−ヒドロキシステアリン酸カルシ
ウム、コハク酸マグネシウムなどのカルボン酸のアルカ
リまたはアルカリ土類金属塩類、二、三塩基カルボン酸
のジまたはトリエステル類、ベンゼンスルホン酸ナトリ
ウムなどの芳香族スルホン酸系化合物類、フタロシアニ
ンブルーなどのフタロシアニン類あるいはキナクリドン
類、キナクリドンキノン類などが良く、特にキナクリド
ン類、キナクリドンキノン類が好ましい。
このようなβ晶核剤の添加量としては、本発明フィルム
中にlXl0−”〜lXl0−’重量%含有されている
ことが好ましく、さらに好ましくは、lXl0−’〜l
Xl0−’重量%であると、β晶の生成が良好でかつ添
加剤による着色等の問題が無く好ましい。
通常β晶核剤を添加する方法としては、あらじめPPに
該核剤を溶融ブレンドしたマスターペレットを作ってお
き添加する方法、PPとPPよりも溶融結晶化温度の高
いポリオレフィンとの溶融ブレンド時に該核剤を添加す
る方法等が挙げられるが、本発明においてβ晶核剤を添
加する特に好ましい方法としては、PPの重合時に重合
触媒にβ晶核剤を添加しておく方法(特公昭63−37
804号、特公昭63−37826号)が不透明化フィ
ルムの均一性に優れ好ましい。
このように、PPとPPよりも溶融結晶化温度の高いポ
リオレフィン及びβ晶核剤とをブレンドした樹脂を溶融
押出しし、冷却する際の冷却温度としては90℃未満で
あることが好ましく、特に40℃以上70℃未満の温度
範囲であることが、機械特性を良好とし、加工適性を良
好とするので好ましい。              
(1以上のようにして得られた不透明化フィルム(部分
(1))を部分的に加熱加圧することにより光学濃度が
これより小さい透明部分(II)を形成することにより
本発明ポリオレフィンフィルムが得られる。
ここで、加熱加圧とは、該不透明化フィルム中に形成さ
れたボイド容積を低減もしくは消失せしめるべく永久変
形を加えることであって、PPの溶融結晶化温度(Tm
c)以上、好ましくは、Tmc+30℃以上の温度で加
圧する。これにより光学濃度を減する。なお、加熱温度
、加圧圧力は低減される光学濃度にあわせて適宜選択さ
れる。
具体的には、該不透明化フィルムをエンボスロール等を
用いて加熱加圧する方法、特定のパターンを有する加熱
金型を押圧する方法、あるいは、他の樹脂フィルムと加
熱圧着する際に、同時に以上のような操作を行なっても
よい。
あるいは、該不透明化フィルムを袋等に成形する際ある
いは成形後に加熱金型を押圧し、目的とする形に透明化
(光学濃度を低減)してもよい。
さらに、本発明フィルムには接着性を改良する目的で、
空気雰囲気中、不活性ガス雰囲気中等でコロナ放電処理
、あるいは低温プラズマ処理、火炎処理、サンドブラス
ト処理等公知の処理を施すことができる。
また、本発明フィルムに、目的に応じて、エンボス加工
、押出ラミネーション加工、他の樹脂フィルム、紙、布
帛等との張り合わせ加工等を行ない、用いることができ
るのは明らかである。
以上の方法によって得られた本発明ポリオレフィンフィ
ルムは各種印刷用紙、各種ラベル、菓子やスナック類の
包装および装飾用として好適であるばかりか、粘着テー
プ用ベースとしても良好な特性を有する。
[発明の効果] 本発明ポリオレフィンフィルムは、以下の効果を有する
ものである。
(1)PPとPPよりも溶融結晶化温度の高いポリオレ
フィンを基本構成としているために、加熱加圧時の粘着
を生じにくく、透明化処理が均一にでき、形成されたパ
ターン、文字等がきれいにできる。
(2)無機フィラーまたはポリエステル、ポリアミド等
を基本構成として添加する必要がないため、機械強度・
透明化部分の均一性に優れ、オリゴマ等の変成したポリ
マ成分を含有することがほとんどなく、衛生性に優れる
(3)製造工程において、極性の大きいポリマあるいは
無機フィラーを多量に含有していないために、他の原料
との置換性に優れるばかりか、延伸破れが少なくコスト
性に優れる。
[特性の評価方法及び効果の評価方法1次にこの発明に
関する特性の測定方法及び効果の評価方法をまとめて示
す。
(1)光学濃度(OD) マクベス社製濃度計モデルTD504を用いて測定した
入射光量をI。、透過光量を■とすると、0D=−1o
 gio (1/Io )で定義される。
(2)極限粘度([η]) ASTM−D−1601に準じ、試料0.1gを135
℃のテトラリン100m1に完全溶解させ、この溶液を
粘度計で135℃の恒温槽中で測定して、比粘度Sより
次式に従がって求める。
[η] =S/ (0,LX (1+0.22xS))
(3)アイソタクチックインデックス(I I)試料を
130℃で2時間真空乾燥する。これから重量W (m
g)の試料を取り、ソックスレー抽出器に入れ、沸騰n
−へブタンで12時間抽出する。
次に、この試料を取出し、アセトンで十分洗浄した後、
130℃にて6時間真空乾燥し、その後重量W’  (
mg)を測定し、次式で求める。
II(%)= (W’ /W’)X100(4)メルト
フローインデックス(M I )ASTM−D−123
8に準じた。
PP  :230℃、2,160g PMP:260℃、5,000g (測定条件はJISK6760に準拠)(5)融解温度
(Tm)、溶融結晶化温度(TmC)ならびにPMPの
等温結晶誘導時間(t17□)示差走査熱量計(D S
 C2型、パーキンエルマー社製)を用い、サンプル5
mgを室温より20℃/分の昇温速度で昇温しでいった
際に結晶の溶融に伴う融解吸熱ピーク温度を融解温度(
Tm)とする。ついで、280℃の溶融保持温度まで昇
温し、5分間保持した後に20℃/分の冷却速度にて、
冷却していった時に、結晶化に伴う潜熱のピーク温度を
溶融結晶化温度(Tmc)とした。
また、PMPの等温結晶誘導時間(t17゜)は、同様
に280℃まで昇温し5分保持した後に320℃/分の
冷却速度にて急冷し、220℃まで冷却した時点を起点
(0秒)として、該温度で保持した際に、結晶化に伴う
潜熱の放出ピークを観測し、潜熱を放出し始める時間(
tl)と放出を終了する時間(t2)とを観測し、 t1/2= (tt +t、z ) /2で求める。
(6)ボイドの最大厚み(D)と最大長さ(L)との比
(L/D) まず、フィルム断面を例えば以下のような方法にて観測
する。
A、サンプルを液体窒素で凍結または、樹脂で固定し、
任意方向にミクロトームで断面を切り出し、走査型電子
顕微鏡(SEM)で観察する方法。
B、サンプルを液体窒素で凍結または、樹脂で固定し、
薄状切片とし、透過型電子顕微鏡(TEM)で観測する
方法。
観測視野にその全形状が認められるボイドが、100±
20個入るようにし、おのおののボイドについて、フィ
ルム厚さ方向のボイドの厚さの最大値(D)、及びこれ
と直角方向のボイドの長さの最大値(L)を測定し、そ
れらの比(L/D)を求める。
ここで、ボイド中にフィラー等が含有される場合は、ボ
イドはフィラーにより分割されるものとし単一ボイドと
は数えないが、0.2μm以下の構造物(例えば、フィ
ブリル等)では分割されないものとする。また、−辺が
0.2μm以下のボイドは無視する。
(7)β晶分率(K) 上記DSCによる融解温度測定の際にPPの溶融に起因
する融解ピークにおいて、測定チャート紙上にて、α晶
に起因する溶融ピーク面積(Sα)[165℃近傍のピ
ーク]とβ晶に起因する溶融ピーク面積(Sβ)[15
2℃近傍のピーク]を求め下式で計算する。
K=Sβ/(Sα+Sβ’)X100 (%)ここで、
近傍とは士約5℃の温度範囲をいう。
(8)機械特性 A、破断強度:JIS  K−6782に準する。
B、ヤング率:ASTM  D−882−75bに準す
る。
(9)加工適性 フィルムを190℃で5kg/cm2の面圧で加圧した
際の加工適性を評価した。
評価基準は以下の通り。
○:全面均一な光学濃度になっている。
X:不均一であるかまたしわの発生が著しい。
[実施例] 以下では実施例並びに比較例を用いて本発明の詳細な説
明する。実験に使用したPP樹脂の特性を表1に、PP
樹脂よりも溶融結晶化温度の高い樹脂として用いたPM
P樹脂の特性を表2に示す。
実施例I PPペレットとしてタイプAに対してPMPペレットを
10重量%添加し、70℃のヘンシェルミキサーにてト
ライブレンドし、50mmφ押出機より270℃にて溶
融押出した。溶融樹脂はT型口金より80℃のキャステ
ィングドラム上で800μのシート状に冷却固化され、
この結果得られたキャストフィルム中のPP結晶にしめ
るβ晶分率は1%未満であった。
ついで該キャストフィルムを70℃に加熱して1.2倍
に延伸しついで、130℃にて周速差を設けた二本のロ
ール間で長手方向に延伸速度20.000%/分にて4
.2倍に延伸し、直ちに室温まで急冷した。次いでステ
ンターに導いて160℃にて幅方向に8倍延伸し、さら
に幅方向に5%のリラックスを許しながら165℃にて
熱処理し巻とった。
こうして得られたフィルムは、厚さ20μmであり、不
透明化しており、特性は表3に示すごとくであり、光学
濃度が0.3と高かった。
こうして得られた不透明化フィルムを加熱加圧して透明
化処理を行なった結果、光学濃度は0゜04と小さくな
った。なお、本フィルムの不透明化部の幅方向に見出さ
れるボイドは独立気泡であり、該ボイドのL/Dが5以
上である含有率は65%であった。
実施例2 PP樹脂としてタイプC(γキナクリドン含量lXl0
−5重量%)とPMP樹脂10重量%とを、30mmφ
二軸押出機で溶融ブレンドしペレット化した。
こうして得られたペレットを実施例1で用いた製膜装置
を用いて、同様に製膜を行なった。ただし、キヤステン
グドラム温度は67℃とした。この結果、得られたキャ
ストフィルム中にはβ晶が35%含まれていた。ついで
該キャストフィルムを長手方向に120℃にて延伸速度
50.000%/分で4.5倍延伸し、幅方向に160
℃にて7.5倍延伸し、幅方向に5%のリラックスを許
して165℃にて熱固定した。
こうして得られたフィルム厚さは25μmであり、表3
に示すごとく、光学濃度が0. 4と大きく隠蔽性に優
れ、加熱加圧処理により光学濃度が著しく低下し、加工
適性に優れていることがわかる。
比較例I PP樹脂としてタイプBに炭酸カルシウム粒子(金平炭
カル、平均粒径1,5μ)を20重量%添加し、30m
mφ二軸押出機で溶融ブレンドしペレット化した。
該ペレットを実施例1で用いた製膜装置を用いて、26
0℃にて溶融押出し、T型口金より60℃のキャスティ
ングドラム上で800μのシート状に冷却固化した。こ
の結果得られたキャストフィルム中のPP結晶にしめる
β晶分率は1%未満であった。
ついで該キャストフィルムを130℃に予熱し、135
°Cに加熱された周速差を設けた二本のロール間で長手
方向に延伸速度20.000%/分にて4倍に延伸し、
直ちに室温まで急冷した。次いでステンターに導いて1
60°Cにて幅方向に7倍延伸し、さらに幅方向に5%
のリラックスを許しながら165℃にて熱処理し巻とっ
た。
こうして得られたフィルムは、厚さ35μmであり、表
3に示すごと(、光学濃度は大きいものの、機械特性も
劣っており、加熱加圧処理によっても、光学濃度の低下
が小さいばかりか、該処理によりしわの発生が著しかっ
た。
表2 使用したPMPの特性 Tm:融解温度 、  Tmc:溶融結晶化温度tl/
□ :等温結晶誘導時間 MI:メルトフローインデックス

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ポリプロピレンとポリプロピレンより溶融結晶化
    温度の高いポリオレフィンとを主成分とするポリオレフ
    ィンフィルムであって、光学濃度が0.1以上の部分(
    I )と、光学濃度が部分( I )より小さい部分(II)
    とを有することを特徴とするポリオレフィンフィルム。
  2. (2)部分( I )と部分(II)との光学濃度の比が2
    以上であることを特徴とする請求項(1)に記載のポリ
    オレフィンフィルム。
  3. (3)部分(II)が部分( I )を加熱加圧することに
    よって得られることを特徴とする請求項(1)または(
    2)に記載のポリオレフィンフィルム。
  4. (4)ポリプロピレンより溶融結晶化温度の高いポリオ
    レフィンがポリ4メチルペンテン1であって、該ポリオ
    レフィンフィルムの最大の溶融結晶化温度が190℃以
    上であることを特徴とする請求項(1)〜(3)のいず
    れかに記載のポリオレフィンフィルム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014114419A (ja) * 2012-12-12 2014-06-26 Oji Holdings Corp 二軸延伸ポリオレフィンフィルム、該フィルムの製造方法、金属蒸着ポリオレフィンフィルムおよびフィルムコンデンサ
JP2016191059A (ja) * 2016-06-08 2016-11-10 王子ホールディングス株式会社 二軸延伸ポリオレフィンフィルム、金属蒸着ポリオレフィンフィルムおよびフィルムコンデンサの製造方法

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JP2014114419A (ja) * 2012-12-12 2014-06-26 Oji Holdings Corp 二軸延伸ポリオレフィンフィルム、該フィルムの製造方法、金属蒸着ポリオレフィンフィルムおよびフィルムコンデンサ
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