JPH0222621Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来のフアン式冷蔵庫に於いては、第１図に示
す如くキヤビネツト本体１の上部に冷凍室２、下
部に冷蔵室３を設けると共に、該冷凍室２に冷却
器４の冷気を送風するフアン５を設け、又上記冷
却器４の下方には該冷却器４の除霜時に生じる排
水を受ける排水受部６を設けている。この排水受
部で受けた排水は排水パイプ７を通して補助凝縮
器８上の蒸発皿９に導びかれるようになつて居
り、該排水パイプ７の先端はパイプ押え１０によ
りキヤビネツト本体１側に固定されている。

上述した如き構造の冷蔵庫にあつては、冷気送
風フアン５の運転時及び停止時に生じる圧力差及
び呼吸作用により、排水パイプ７の先端から外気
が矢印に示す如く浸入し、冷蔵庫に対する熱負荷
が増加して消費電力量を増加すると共に、冷却器
４への霜付き量も増加して冷却能力を低減させる
という欠点が有つた。

本考案は上述欠点を除去すべく考案されたもの
で、以下図示の一実施例により詳細に説明する。

１１は内部を冷凍室と冷蔵室とに区画形成した
断熱箱体からなるキヤビネツト本体にして、その
底部には補助凝縮器１２とコンプレツサー１３と
を設置してなり、該補助凝縮器１２上には蒸発皿
１４を載置している。

１５は排水受部（図示せず）からの排水を蒸発
皿１４に導びくための排水パイプにして、その先
端開口部には外気流入防止具１６が着脱自在に取
り付けられている。

この外気流入防止具１６は合成樹脂材にて一体
成型されるもので、貯水部１７と排水通路１８と
を区画する区画壁１９を有し、該貯水部１７の底
部には上記排水パイプ１５内に嵌入されるパイプ
保持体２０を立設し、本体１６ａの外側壁にはキ
ヤビネツト本体１１に形成した取付孔２１に係脱
自在となる一対の係止片２２，２２及び主凝縮器
２３からの凝縮パイプ２４を抱持するための抱持
部２５を突設してなる。

上記外気流入防止具１６は排水パイプ１５から
の排水を一時貯水部１７に貯溜し、上記区画壁１
９を乗り越えて溢れ出る分の水を排水通路１８を
通して蒸発皿１４に案内するもので、上記排水パ
イプ１５と貯水部１７とで排水トラツプの機能を
持たせている。このため、外気は排水パイプ１５
より庫内には流入しない。

然し乍ら、上記のような排水パイプ１５からの
外気の流入を阻止すると、寒冷地区等に於いては
前記貯水部１７内に溜まつた水が凍結し、庫内の
排水が外部に放出されないという欠点がある。こ
れに対し、本考案に於いては、外気流入防止具１
６に主凝縮器２３からの凝縮パイプ２４を抱持す
るための抱持部２５を形成し、該抱持部２５に凝
縮パイプ２４を抱持させることにより、該凝縮パ
イプ２４からの熱を外気流入防止具１６の貯水部
１７に伝達させているため、前記貯水部１７の水
の凍結を防止することができるものである。

尚、上記外気流入防止具１６とは完全に外気の
流入を遮断するものでなくとも、外側の流入を少
なからず抑制すべく作用を有するものであればど
のような構造であつても良い。

即ち、第６図乃至第８図に示す如く、本体１６
ａの下端部を細く絞つてその開口面積を小さくす
るようなものでも本考案に示す所の外気流入防止
具１６である。このような外気流入防止具１６に
於いても寒冷地区にあつてはその開口先端部より
水滴が徐々に凍結し、やがては氷結により排水通
路を閉寒してしまうという欠点がある。そこで、
本考案に於いてはこのような外気を完全に遮断し
ないようなものでも排水の凍結により排水通路を
閉寒するということから、本体１６ａの外周壁に
凝縮パイプ２４を抱持する抱持部２５を形成し、
該抱持部２５を介して凝縮パイプ２４から熱を本
体１６ａに伝達することにより排水通路の凍結を
防止するようにしている。尚、図面中同一符号は
同一部分を示す。

以上のように本考案によれば、排水パイプとは
別体である合成樹脂により一体成型された気体流
入防止具を、当該排水パイプの庫外導出部先端部
に、そのパイプ保持体をもつて保持するだけで、
外気の流入を簡単に防止する事が出来る。従つ
て、排水パイプそのものにトラツプ部を形成する
必要がないばかりでなく、既製の冷蔵庫の排水パ
イプに取り付ける事も出来るという顕著な効果を
奏する。

しかも、この気体流入防止具はその係止片によ
り冷蔵庫本体のキヤビネツトに係止する事によつ
て、排水パイプ先端部の固定を同時に行う事が出
来る。また、抱持部に抱持させた凝縮パイプの熱
により貯水部内の水の凍結を除去する事が出来
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置を備えた冷凍冷蔵庫の側面断
面図、第２図は本考案装置を備えた冷凍冷蔵庫の
一部側面断面図、第３図は本考案装置の外観斜視
図、第４図は本考案装置の要部平面断面図、第５
図は第４図のＡ−A′線断面図を示す。 １４：蒸発皿、１５：排水パイプ、１６：外気
流入防止具、２４：凝縮パイプ、２５：抱持部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 庫内に生じる排水を排水パイプを通して庫外の
   蒸発皿に導くようにした冷蔵庫の排水処理装置に
   おいて、 上記排水パイプの庫外導出部を冷蔵庫のキヤビ
   ネツト本体に添わせ、当該キヤビネツト本体の上
   記排水パイプの先端部に対応する位置に取付孔を
   形成すると共に、 底部にパイプ保持体を立設した貯水部と排水通
   路とを区画壁にて区画した本体と、この本体の外
   側壁に形成した一対の係止片及び凝縮パイプを抱
   持するための抱持部とから成る外気流入防止具
   を、合成樹脂にて一体成型し、 この外気流入防止具のパイプ保持体を上記排水
   パイプの庫外導出部先端内に嵌入すると共に、上
   記一対の係止片を上記取付孔に係脱自在に係止
   し、凝縮器からの凝縮パイプを上記抱持部に抱持
   させた事を特徴とする冷蔵庫の排水処理装置。