JPH0222589Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は風呂設備における循環ポンプの凍結防
止装置に関する。

〈従来技術とその問題点〉 浴槽と風呂釜との間に循環路を設け、循環ポン
プにより前記循環路に湯を循環させながら風呂の
追焚きを行うようにした風呂設備においては、冬
場、特に寒冷地方において、屋外設置部等の凍結
の問題がある。特に上述の風呂設備においては、
循環ポンプの凍結による問題が大きい。従来はこ
の凍結を防止するため、気温が下がると循環ポン
プを回し、これによつて凍結を防止していた。と
ころが、浴槽に水がない場合には、循環ポンプが
空運転となり、騒音を発生する欠点や循環ポンプ
の耐久性を低下させる欠点があつた。

〈目的〉 そこで本考案は上記従来技術の欠点を解消し、
浴槽内に水がない場合には循環ポンプを運転しな
くても、十分効果的に循環ポンプの凍結を防止で
き、よつて騒音や循環ポンプの耐久性低下を招く
ことのない風呂設備における循環ポンプ凍結防止
装置の提供を目的とする。

〈問題点を解決するための手段〉 本考案の風呂設備における循環ポンプ凍結防止
装置は、循環ポンプにより浴槽と風呂釜との間で
湯を循環させながら追焚きを行うようにすると共
に、前記循環ポンプに接続される排水金具によつ
て該循環ポンプ及びそれに接続される配管内の残
留水を排出できるようにした風呂設備における前
記循環ポンプの凍結防止装置であつて、前記排水
金具の循環ポンプ近傍にヒータを取付けると共
に、排水金具の循環ポンプ内先端部にさらに前記
ヒータからの熱を放熱する放熱体を内部へ突出さ
せて取付けたことを特徴としている。

〈作用〉 循環ポンプに接続される排水金具を利用し、該
排水金具の循環ポンプ近傍にヒータを取付けると
共に、排水金具の循環ポンプ内先端にさらに内部
へ突出するように放熱体を取付ける構成としてい
るので、ヒータの熱が排水金具を伝わつて、さら
に循環ポンプ内へ延びた放熱体から十分効果的に
放熱されることになり、循環ポンプ内部での凍結
が防止される。勿論、ヒータにより循環ポンプの
周囲雰囲気も加熱されるので、循環ポンプ凍結防
止が一層効果的に行われる。よつて浴槽内に水が
ない場合には循環ポンプを運転することなく、前
記ヒータをオンすることにより十分に凍結防止す
ることができる。排水金具を利用して熱伝導させ
ると共に発熱体を循環ポンプ内に延長させるよう
にしているので、簡単な構成で、しかもヒータを
内蔵した特別注文の循環ポンプといつたものを使
用することなく低コストで凍結防止ができる。

〈実施例〉 第１図は本考案の実施例を示す風呂設備の構成
図、第２図は循環ポンプ部のヒータの取付図、第
３図は凍結防止運転のフローチヤートである。

浴槽１と風呂釜２との間に循環路３が設けら
れ、追焚き時には循環ポンプ４によつて浴槽１の
湯が風呂釜２に循環され、熱交換部５で加熱され
る。風呂釜２は屋外に置かれることから前記循環
路３のパイプ等には断熱材等が巻かれている。前
記循環ポンプ４には排水金具６が接続されてお
り、風呂不使用時に配管内に残つている水を抜く
ことができるようにしている。また凍結防止運転
のため、気温が０℃付近まで低下するとスイツチ
が入る温度スイツチ（以下Ｆ点スイツチと称す）
７を適当な場所に配置する。そして循環ポンプ４
の部分には該循環ポンプ４の凍結防止用のポンプ
ヒータ８が設けられる。該ポンプヒータ８は第２
図に示す如く、前記排水金具６の循環ポンプ４近
傍位置に取付ける。排水金具６を熱の伝導手段と
して兼用し、ポンプヒータ８の熱を効率よく循環
ポンプに移行させることができる。さらに排水金
具６のポンプ内先端部６ａに、さらにポンプ内に
突出させる形で放熱体９を設けるようにし、循環
ポンプ４内雰囲気の加熱を促進するようにしてい
る。その他必要に応じて他のヒータ１０を適当な
個所に適当個数設ける。一方、浴槽１内に水が有
るか無いかを感知する水スイツチ１１を適当な位
置に配置する。該水スイツチ１１や前記Ｆ点スイ
ツチ７からの信号は制御部１２に入力され、これ
らの信号に基づいて前記循環ポンプ４、ポンプヒ
ータ８、或いはその他のヒータ１０のオンオフの
命令信号が制御部１２から出力される。

凍結防止運転時における制御動作を第３図に沿
つて説明する。凍結防止運転スイツチをオンにす
ると運転がスタートする。気温低下によりＦ点ス
イツチ７がスイツチオンすると、その時に浴槽１
内に水が有れば水スイツ１１がオンし、循環ポン
プ４を回す。この時ポンプヒータ８はオフであ
る。

また浴槽１内に水が無ければ水スイツチ１１が
入らず、この場合はポンプヒータ８がオンする。
この時循環ポンプ４はオフである。前記ポンプヒ
ータ８が入ると、ポンプ周囲の雰囲気を加熱する
と共に、熱が排水金具６を伝わつて、さらに放熱
体９から放散される。これにより循環ポンプ４内
の温度が上昇して凍結が防止される。気温が高
く、Ｆ点スイツチ７がオフとなれば、循環ポンプ
４もヒータ８もオフとなる。ポンプヒータ８以外
のヒータ１０等はＦ点スイツチ７のオンオフに従
う。

前記Ｆ点スイツチ７がオンし、水スイツチ１１
がオフの場合でも、前記循環ポンプ４を例えば１
分間程度だけ運転し、配管内や循環ポンプ内にの
こる水を十分に排水するようにしてもよい。この
様にすると凍結防止の効果が上がる。この様な考
え方も本考案の範囲に含むのは当然である。なお
水スイツチ１１を水流スイツチ等で構成する場合
は、該水流スイツチによる水の有無判断のため
に、Ｆ点スイツチ７がオンした後循環ポンプ４を
一旦運転する構成となる。

〈効果〉 本考案は以上の構成よりなり、排水金具の循環
ポンプ内先端部にさらに放熱体を内部へ突出させ
て取付けたので、排水金具の循環ポンプ近傍に取
付けたヒータからの熱を、排水金具を利用して循
環ポンプ内へ伝導させることができると共に放熱
体により十分循環ポンプ内部を加熱することがで
き、循環ポンプの凍結を防止することができる。

よつて浴槽内に水がない場合にも、循環ポンプ
を空運転させることなく凍結防止できる。また排
水金具と放熱体を利用することにより、循環ポン
プ内にヒータを設ける等の特別の仕様を採ること
なく、簡単な構成で安価に循環ポンプの凍結を防
止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す風呂設備の構成
図、第２図は循環ポンプ部のヒータの取付図、第
３図は凍結防止運転のフローチヤートである。 １……浴槽、２……風呂釜、３……循環路、４
……循環ポンプ、６……排水金具、６ａ……排水
金具の先端部、７……Ｆ点スイツチ、８……ポン
プヒータ、９……放熱体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 循環ポンプにより浴槽と風呂釜との間で湯を
   循環させながら追焚きを行うようにすると共
   に、前記循環ポンプに接続される排水金具によ
   つて該循環ポンプ及びそれに接続される配管内
   の残留水を排出できるようにした風呂設備にお
   ける前記循環ポンプの凍結防止装置であつて、
   前記排水金具の循環ポンプ近傍にヒータを取付
   けると共に、排水金具の循環ポンプ内先端部に
   さらに前記ヒータからの熱を放熱する放熱体を
   内部へ突出させて取付けたことを特徴とする風
   呂設備における循環ポンプ凍結防止装置。 (2) 凍結防止運転中、気温が０℃付近になるとス
   イツチオンする温度スイツチがオンした場合に
   おいて、浴槽内に水がある場合には循環ポンプ
   を運転して水を循環させることにより、また浴
   槽内に水がなく、水が循環路を循環しない場合
   には前記循環ポンプを停止状態にすると共に排
   水金具に取付けたヒータをオンすることによ
   り、循環ポンプの凍結を自動的に防止する実用
   新案登録請求の範囲第１項記載の風呂設備にお
   ける循環ポンプ凍結防止装置。 (3) 排水金具に取付けたヒータをオンする前に、
   循環ポンプ及びそれに接続される配管内の残留
   水を排出する実用新案登録請求の範囲第１項ま
   たは第２項に記載の風呂設備における循環ポン
   プ凍結防止装置。