JPH02225518A - 形状記憶成形体用材料 - Google Patents

形状記憶成形体用材料

Info

Publication number
JPH02225518A
JPH02225518A JP14659389A JP14659389A JPH02225518A JP H02225518 A JPH02225518 A JP H02225518A JP 14659389 A JP14659389 A JP 14659389A JP 14659389 A JP14659389 A JP 14659389A JP H02225518 A JPH02225518 A JP H02225518A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shape
molded
shape memory
mold
molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP14659389A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2959775B2 (ja
Inventor
Mototoshi Yamato
大和 元亨
Shoji Suzuki
昭司 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Zeon Co Ltd filed Critical Nippon Zeon Co Ltd
Priority to CA002002408A priority Critical patent/CA2002408A1/en
Priority to EP19890120688 priority patent/EP0368274A3/en
Publication of JPH02225518A publication Critical patent/JPH02225518A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2959775B2 publication Critical patent/JP2959775B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、溶剤不溶性ポリノルボルネン系樹脂からなる
形状記憶成形体用材料、形状記憶成形体および二次成形
体の製造法に関する。 〔従来の技術〕 形状記憶材料として、オーステナイト相−マルテンサイ
ト相の変態を利用した形状記憶合金がよく知られている
が、最近、形状記憶高分子材料の開発が進められている
。 形状記憶材料とは、一般に、予め与えられた任意の形状
を記憶し、低温領域では変形を受けるが、高温になると
原形に復する材料をいう。そこで、ある形状の成形体を
別の形状の成形体に塑性変形し、冷却してその形状を固
定化することができ、かつ再加熱によって元の形状に復
することのできる性質を高分子材料が有するならば、そ
の高分子材料を形状記憶成形体として使用することが可
能である。 従来、形状記憶高分子材料として、例えば、ボリノルボ
ルネンが知られている。ポリノルボルネンは、多量の油
を吸収してゴムとなるが、一般のゴムどは異なり、ガラ
ス転移温度が35℃と比較的高く、平均分子量も300
万と高いことから。 室温では容易に応力緩和せず、高温で初めて復元する性
質をもっている。そこで、例えば、予め150℃付近で
ある形状に作られたポリノルボルネンの成形品は、室温
では任意の形状に変形状態を保つが、約40℃以上にな
ると元の形に復元する。 また、スチレンーブタジエンースチレンブロック共重合
体(SBS)、トランスポリイソプレン(TPI)、ハ
イスチレン樹脂、ポリウレタン樹脂なども形状記憶高分
子としての特性を有することが報告され1=いる。 最近、このような形状記憶高分子材料の特性を生かし、
バイブの接合材、建築用固定材、住宅用間仕切りの間隙
防止剤などの用途への使用例が提案されている(特開昭
59− ’::; 3528号、特開昭60−2843
3号)。 さらに、形状記憶高分子材料の用途とl、1ては、例え
ば、異径バイブの接合材、締め付はビンなどの固定材、
ギブスなどの医療用固定材、玩具用部材、自動車のバン
パー、携帯用容器、文具材、シール材、バイブや棒状体
の内・外部ラミネート材などどして、多くの分野での応
用が考えられる。 このように、高分子月料は、成形加工が容易であり、分
子設計も可能であるため、形状記憶成形体用の材料とし
て期待されているけれども、従来公知の形状記憶高分子
材料は、ポリノルボルネンや熱可塑性エラストマー、ハ
・イスチレン樹脂などのごとく、エラストマーや低いガ
ラス転移温度を有するものが多(、耐熱性や機械的強度
が充分ではないために、耐熱性が要求される分野や継1
一部材、定型シーリング材等の構造材どL2ての用途に
は有効に使用できないという問題がある。また、エポキ
シ樹脂やウレタン樹脂、不飽和ポリニスデル樹脂などの
熱硬化性樹脂の成形体も形状記憶性を有するが、ある形
状に一次成形した接、所望の形状に二次成形(二次賦形
)タ′6場合、塑性状態での変形が困難なことから熱変
形温度以−1での高温丁での作業が必須であり、しかも
この場合であっても可撓性が不充分であるため、変形の
度合いによっては割れが生じ易い。 形状配憶成形体用の高分子材料は、施工が容易で機械的
強度に優れているとともに、形状の繰り返し反復性が良
好で1回停速度が早く、形状の崩れがないことなどが要
求される。しかしながら、この上・)なIlねた特性な
荷する形状配憶成形体用の高分子材料は未だ提供されて
いない。 また、ある形状に一次成形した後、容易に二次成形する
ことが可能であれば、標準夕・イブの成形品を大量に作
り、二次成形により特定な形状に調整することができる
ため、成形]丁二稈の合理化上有用である。しかしなが
ら、従来、そのような用途に好適に使用できる高分子材
料や成形体の製造法は提案されていない。 〔発明が解決しようとする課ME 本発明の目的は、機械的強度に優れているとともに、形
状の繰り返し反復性が良好で、回復速度が早く、形状の
崩れがない形状記憶成形体用材料を提供することにある
。 また、本発明の目的は、容易に二次成形が6丁能な高分
子材料を用いて、−・次成形品から二次成形品を製造す
る方法を提供することにある。 本発明者らは、従来技術のもつ前記問題点を解決すべく
鋭意研究した結果、ガラス転移温度が50℃以上の溶剤
不溶性ポリノルボルネン系樹脂が形状記憶成形体用材料
として優れた特性を有し、前記目的を達成できることを
見出した。また3金型内Cの塊状重合によって一次成形
されたガラス転移温度が50℃以上の溶剤不溶性ポリノ
ルボルネン系樹脂で形成された一次成形品を、外ツノを
加えて変形させることにより、容易に二次成形ができ、
かつ、その二次成形品が充分に通常の使用に耐えること
を見出した。 本発明者等は、これらの知見に基づいて本発明を完成す
るに至った。
【課題を解決するための手段) かくして本発明によれば、ガラス転移温度が50℃以上
の溶剤不溶性ポリノルボルネン系樹脂からなる形状記憶
成形体用材料が提供される。 また、本発明によれば、金型内での塊状重合によって一
次成形されたガラス転移温度が50℃以上の溶剤不溶性
ポリノルボルネン系樹脂で形成された一次成形品を、外
力を加えて二次成形することを特徴とする成形体の製造
法が提供される。 さらに、本発明によれば、前記材料を用いた形状記憶成
形体および二次成形体が提供される。 以下、本発明について詳述する。 (ポリノルボルネン系樹脂) 本発明においては、ガラス転移温度が50℃以上、好ま
しくは80℃以上、さらに好ましくは100〜200℃
のポリノルボルネン系樹脂を形状記憶成形体用材料また
は成形体の材料として使用する。 熱変形温度が低いと成形品としての使用温度範囲が制限
されろため実用性に欠ける。また、ガラス転移温度を好
ましくは80℃以上とすることにより、耐熱性の用途に
好適に使用できる。 このようなポリノルボルネン系樹脂は、ノルボルネン系
モノマーをメタセシス触媒系の存在下に金型(型枠を含
む)内で塊状開環重合することにより得ることができる
。 モノマー 本発明においてポリノルボルネン系樹脂の原料として使
用するモノマーの好ましい具体例は、二環体以上の多環
ノルボルネン系モノマーである。 二環体以上であることによって、熱変形温度の高い重合
体が容易に得られる。しかし、二環体のノルボルネン系
モノマーであっても、ガラス転移温度が50℃以上の重
合体を与えるモノマーであれば使用できる。 上記モノマーを塊状開環重合すると溶剤不溶性の重合体
が生成するが、全モノマー中の少なくとも10重量%、
好ましくは30重量%以上の架橋性モノマーを使用して
熱硬化型とすることが好ましい、なお、本発明において
、溶剤不溶性ポリノルボルネン系樹脂とは、重合体をト
ルエン中に、25℃で24時間浸漬して溶けないものを
いう。 ノルボルネン系モノマーとしては、ノルボルネン、ノル
ボルナジェンなどの二環体のノルボルネン系モノマー、
ジシクロペンタジェンやジヒドロジシクロペンクジエン
などのどとき二環体、テトラシクロドデセンなどのどと
き四環体、トリシクロペンタジェンなどのどとき二環体
、テトラシクロペンタジェンなどのどとき七環体、これ
らのアルキル置換体(例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、ブチル置換体など)、アルキリデン置換体(例えば
、エチリデン置換体など)、アリール置換体(例えば、
フェニル、トリル置換体など)などが挙げられる。 一方、架橋性モノマーは、反応性の二重結合を2個以上
有する多環ノルボルネン系モノマーであり、その具体例
としてジシクロペンタジェン、トリシクロペンタジェン
、テトラシクロペンタジェンなどが例示される。したが
って、ノルボルネン系モノマーと架橋性上ツマ−が同一
物である場合には格別他の架橋性モノマーを用いる必要
はない。 これらのノルボルネン系モノマーは、単独で使用しても
よいし、また、2種以上を混合して用いることもできる
。 また、上記ノルボルネン系モノマーの1種以上と共に開
環重合し得るシクロブテン、シクロペンテン、シクロペ
ンタジェン、シクロオクテン、シクロドデセンなどの単
環シクロオレフィンなどを、本発明の目的を損なわない
範囲で併用することができる。 塊状開環重合用の触媒は、ノルボルネン系モノマーの塊
状重合用触媒として公知のメタセシス触媒系であればい
ずれでもよく(例えば、特開昭58−127728号、
同58−129013号、同59−51911号、同6
0−79035号、同60−186511号、同61−
126115号など)、特に制限はない。 メタセシス触媒としては、タングステン、モリブデン、
タンタルなどのハロゲン化物、オキシハロゲン化物、酸
化物、有機アンモニウム塩などが挙げられる。 活性剤(共触媒)としては、アルキルアルミニウムハラ
イド、アルコキシアルキルアルミニウムハライド、アリ
ールオキシアルキルアルミニウムハライド、符機スズ化
合物などが挙げられる。 メタセシス触媒は、ノルボルネン系モノマー1モルに対
し、通常、約0701〜50ミリモル、好ましくはO1
1〜10ミリモルの範囲で用いられる。活性剤(共触媒
)は、触媒成分に対して、通常、0.1〜200(モル
比)、好ましくは2〜10(モル比)の範囲で用いられ
る。 メタセシス触媒および活性剤は、いずれもモノマーに溶
解して用いる方が好ましいが、生成物の性質を本質的に
損なわない範囲であれば少量の溶剤に懸濁または溶解さ
せて用いてもよい。 i倉麓 本発明で用いるポリノルボルネン系樹脂は、ノルボルネ
ン系モノマーをメタセシス触媒系の存在下に、金型(型
枠)内で、塊状開環重合することにより得ることができ
る。実質的に塊状重合であればよいが、成形品の物性上
からは触媒の調製においても不活性溶剤を用いないこと
が望ましい。 好ましい成形体の製造法では、ノルボルネン系モノマー
を二液に分けて別の容器に入れ、一方にはメタセシス触
媒を、他方には活性剤を添加し、二種類の安定な反応溶
液を調製する。この二種類の反応溶液を混合し2次いで
所定形状の型枠中に注入し、そこで塊状による開環重合
を行なう。 注入圧力は格別制限はないが通常10Kg/crd以下
で充分であり、好ましくは常圧下で実施される。金型温
度は、通常、30℃以上、好ましくは40〜200℃、
特に好ましくは50〜130℃である。金型圧力は、通
常、0.1〜100kg/cdの範囲である。また、重
合時間は適宜選択すればよいが、通常は2分から1時間
程度である。 重合反応に用いる成分類は窒素ガスなどの不活性ガス雰
囲気下で貯蔵し、かつ操作することが好ましい。成形金
型は不活性ガスでシールしてもよいが、しなくてもかま
わない。 慮1」(1iL3 ポリノルボルネン系樹脂を繊維状強化材で強化すること
により、成形体の強度が向上するとともに、形状記憶成
形体とした場合、形状の繰り返し回復性がより一層向上
する。 繊維状強化材としては、ガラス繊維やカーボン繊維など
があり、長繊維の形状で使用することにより、充分な補
強効果を得ることができる。長繊維どしては、ストラン
ド、ロービング、ロービングクロス、クロス、マットな
どがある。また、シラン系カップリング材などで表面処
理を施したものであってもよい。 繊維強化材は、予め金型内に載置しておき、後からモノ
マーを含む反応液を導入して重合反応を行なわせる。充
填量は、所望に応じて、少量から高充填量まで適宜選択
することができる。 L1盈策剤 ポリノルボルネン系樹脂に、酸化防止剤、充填剤5エラ
ストマー、着色剤、高分子改質剤、難燃剤、摺動止剤な
ど種々の添加剤を1合することによって、成形体の特性
を改質することができる。 酸化防止剤としては、フェノール系、リン系、アミン系
など各種のプラスチック・ゴム用酸化防止剤がある。こ
れらの酸化防止剤は、単独で用いてもよいが、併用する
こともできる。配合割合は、通常、ノルボルネン系ポリ
マーに対し0. 5重量%以上、好ましくは1〜3重量
%である。また、酸化防止剤はモノマーと共重合可能な
ものでもよく、その具体例として5− (3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−ノルボル
ネンなどのごときノルボルネニルフヱノール系化合物な
どが例示される(特開昭57−83522号公報参照)
。 充填剤には、ガラス、カーボンブラック、タルク、炭酸
カルシウム、雲母などの無機質充填剤がある。 エラストマーを含有させることにより、耐衝撃性や可撓
性などが改良される。エラストマーとしては、ポリブタ
ジェン、スチレン−ブタジェン共重合体、スチレンーブ
タジエンースチレンブロッり共重合体、ポリイソプレン
、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、
エチレンーブロビレンージエンターボリマーなどを挙げ
ることができる。 添加剤は予め反応溶液のいずれか一方または双方に混合
して用いる。 (形状記憶成形体) 本発明の形状記憶成形体は、ノルボルネン系モノマーを
メタセシス触媒系の存在下に、金型(型枠)内で、塊状
開環重合することにより一次成形体を得、次いで外力を
加えることにより所望の形状に二次成形することにより
得られる。 二次成形の方法は、他の形状記憶性材料の場合と同様に
重合体の熱変形温度以上で外力を加えて変形し、その後
冷却して変形した形状に固定させる方法、加熱せずに機
械的強度を加えて変形させる方法のいずれであってもよ
い。とくに、後者の方法はポリノルボルネン系樹脂が他
の熱硬化性樹脂に比較してはるかに優れた延性を有する
ことによって初めて可能になったものであり、この方法
が採用できることにより、加熱、冷却期間を要しないた
め、生産性が向上し、また高温下での二次成形では変形
しにくいもの(例えば、管状の一次成形体に管径より太
目の拡管体を打ち込んで径を拡げようとする場合、高温
下では管がつぶれてしまい二次成形体を得ることが困難
である)の成形が容易に実施できる。加熱して変形する
場合の加熱の手段は、適宜選択すればよく、オーブン、
ホットプラスター ヒートガン等による空気加熱、水蒸
気加熱、加熱液体中での加熱、電熱チューブ、電熱リボ
ンによる加熱、電気による発熱体をノルボルネン系樹脂
内に埋設して、これに通電して加熱する方法等いずれで
もよい、冷却手段としては、空冷、水冷等の適当な手段
を採用することができる。 この変形させた二次成形体は、ポリノルボルネン系樹脂
の熱変形温度以上、分解温度以下の温度範囲、一般には
、熱変形温度より10℃以上、好ましくは30℃以上高
い温度である復元温度に加熱すれば、元の形状(−吹成
形体の形状)に容易に復元する。この復元温度は、種々
の材料について予備実験をすることにより容易に決定す
ることができる。 加熱時間は、成形品の大きさや変形状態、加熱温度等に
もよるが、通常、数秒から数10分、好ましくは約1〜
20分程度である。 復元温度まで加熱する方法としては1例えば。 変形した状態の成形品をオーブン中で加熱する方法、ポ
ットプラスターで加熱する方法などがある。また、熱変
形温度が100℃未満の場合は熱湯に浸漬したり、ふき
かけたりしても復元できる。 本発明の形状記憶成形体は、耐熱性や機械的強度に優れ
ており、形状の繰り返し回復性がきわめて良好で、しか
も回復速度が早い。繊維補強材で補強した成形体の場合
には、さらに形状回復性が向上する。また、熱硬化型の
ポリノルボルネン系樹脂を材料として用いた成形体は、
形状の崩れがない。そこで、例えば、施工作業し易い形
状に変形した成形体(二次成形体)を用いて施工後、再
加熱して元の形状に復元させれば、容易に部材または部
材間相互の保持、連結または密封等ができる。 本発明の形状記憶成形体は、前記の特性を生かし、バイ
ブの接合材(継手部材)、シール材、建築用固定材、住
宅用間仕切りの間隙防止剤、自動車のバンパー等の構造
材などとして、多くの分野での応用が考えられる。 (二次成形体) ポリノルボルネン系樹脂を材料とする成形体は、形状記
憶成形体としての用途の他に、二次成形体としての用途
がある。 すなわち、金型内での塊状重合によって一次成形された
ガラス転移温度が50℃以上のポリノルボルネン系樹脂
で形成された一次成形品を、外力を加えて二次成形して
得た成形体は、形状記憶特性を必要としない成形品とし
ても使用できる。 例えば、標準タイプの成形品を大量に作り、二次成形に
より特定な形状に調整できるので、複雑な金型を多数用
意する必要がなくなり、生産の合理化な図ることができ
る。また、金型では製造が困難な形状の成形体であって
も、予め金型で製造が容易な形状の一次成形体を作り、
その後二次成形することによって容易に製造できる。こ
のような成形体の具体例としては、例えば、平板を変形
して得られる波板、箱体、トレー トイ状構造体など、
棒状体を変形して得られるL字状棒、U字状棒などを挙
げることができる。 前記したごとく、ポリノルボルネン系樹脂は、延性に優
れているため、室温で機械的に外力を加えることによっ
て二次成形することができるが、二次成形での変形の度
合いが大きい場合には、割れ防止の見地から熱変形温度
以上に加熱した状態で変形することが好ましい。 〔実施例] 以下に実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定さ
れるものではない、なお、部や%などは、断わりのない
限り重量基準である。 成形体試料の形状回復試験は、以下のようにして行なっ
た。 肱抜旦1舅1 各樹脂を成形して得られた平板状成形体く縦20rnr
n、横100mrr+、厚さ3mm)を、加熱手段とし
てオーブンを用い、それぞれの樹脂の熱変形温度より約
30℃高い温度で30分間加熱後、横100mrnのほ
ぼ中央部の約50mmのところで、折り曲げ部に若干の
丸みをもたせて180aに折り曲げ、直ちに水中に浸漬
して冷却し、変形形状を固定したく二次成形)。 二次成形した試料を前記二次成形時と同じ温度に15分
間保持し、形状の回復性を観察した。 形状回復性の良好な試料について、上記操作を10回繰
り返し、回復性を観察した。また、同じ樹脂について、
各5個の平板状成形体試料を調製して形状回復試験を行
なった。 [実施例1] 反応原液として、ジシクロペンタジェン(DCP)を七
ツマー成分とする下記組成のA液とB液を1:lで混合
して用いた。 A液:の千ツマ− ■フェノール系酸化防止剤(商品名イルガソックス]0
10、チバガイギー・社製)2% ■ジエチルアルミニウムクロリド40ミリモル濃度 ■n−プロパツール44ミリモル濃度 ■四塩化ケ・イ素20ミリモル濃度 Bi(1:■モノマー ■トリ(トリデシル)アンモニウム上リブデート10ミ
リ A液およびB i(lをそれぞれギヤーポンプにで1対
1の容積比となるようにパワーミキサーに送液し、次い
で、2OmmX 1 00mmX3mmの空間容積を有
し、70℃に加熱された金型内に速やかに注入した.注
入時間は、約10秒であり、金型内で3分間反応を行な
った。これらの一連の操作は窒素雰囲気下で行なった。 得られた平板状成形体のガラス転移温度または熱変形温
度の測定値、および形状回復試験の結果を第1表に示し
た。 [実施例2] 七ツマー成分として、DCP85%とシクロペンタジェ
ン三量体(3−C)(対称盟約80%と非対象型約20
%の混合物)15%の混合モノマーを使用し、かつモノ
マー成分に対してエラストマーとしてスヂレンーイソブ
レンースチし・ンブロック共重合体(SIS)(クレイ
トン1170、シェル社製)を5%溶解させたものを用
いた以外は、実施例】と同様にして平板状成形体を得、
同様番こ評価した。 [実施例3] モノマー成分としで、DCP50%と5−エチリデン−
2−ノルボルネン(END)50%の混合上ツマ−を使
用し、かつモノマー成分に対しでエラストマーとしてS
ISを5%溶解させたものを用いた以外は、実施例1と
同様にして平板状成形体を得、同様に評価した。 [実施例4] モノマー成分として、DCP70%とメヂルテトラシク
ロドデセン(MTD)30%の混合モノマーを使用し、
かつ七ツマー成分に対してエラストマーとしてSISを
5%溶解させたものを用いた以外は、実施例1と同様に
して平板状成形体を得、同様に評価した。 [実施例5] モノマー成分として、MTDを使用した以外は、実施例
1と同様にして平板状成形体を得、同様に評価した。 [比較例1] 次の配合処方により液状混合物を得、これを20mmX
 I 00mmX3mmの空間容積を有する金型内に注
入し、20℃で24時間、さらに80℃で3時間硬化さ
せてエポキシ樹脂製の平板状成形体を作り、実施例1と
同様にして評価した。 配j己記方 エピコート282 (Ill        100部
エボメートB−002W(傘2)    50部($1
)シェル社製ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂 (峠)シェル社製のスピロアセクール環骨格を有するジ
アミン硬化剤、3.9−ビス−(3−アミノプロピル)
 −2,4,8,10−テトラオキツースビロー[5,
5]−ウンデカン[比較例2] 次の配合処方によりA液およびB液を調製し、両液をA
液/B液の混合比(容積比)4/6で混合して、20m
mX 100mmX3mmの空間容積を有する金型内に
注入し、60℃で2時間反応させてポリウレタン製の平
板状成形体を得、実施例1と同様に評価した。 【丘支方 A液ニアイソノール93 (11)      60部
プラクセル305(峠)     40部B液:ミリオ
ネートMTL−C(131100部(傘1)エム・デイ
化成■社製ポリエーテルポリオール(3官能性) (峠)ダイセル−社製力ブロラククン変性ポリエステル
ポりオール(2官能性) ($3)日本ポリウレタン工業■社製ジフェニルメタン
ジイソシアナート [比較例3] 次の配合処方により液状混合物を得、これを20mmX
 100mmX3mmの空間容積を葺する金型内に注入
し、20℃で5時間反応させて、不飽和ポリエステル樹
脂製の平板状成形体を作り、実施例1と同様にして評価
した。 1艷処I ESTARGA−1o($11   100部55%メ
チルエチルケトンパーオキサイド1部 6%ナフテン酸コバルト      0.5部(傘1)
三井東圧■社製不飽和ポリエステル[実施例6] 予めガラス長繊維からなるチョツプドストランドガラス
マット(日本電気ガラス■社製)1枚をセットした金型
内に反応液を注入した以外は、実施例1と同様にしてガ
ラス繊維含有量12%の平板状成形体を得、同様に評価
した。 [実施例7] ガラスマットのかわりに、カーボンクロス(東し■社製
商品名トレカ16343)3枚を用いた以外は、実施例
6と同様にして、カーボンクロス含有量10%の平板状
成形体を得、同様に評価した。 前記各実施例および比較例の結果を一括して第1表に示
す。 (以下余白) 第1表から明らかなように、ポリノルボルネン系樹脂を
用いた成形体は、ガラス転移温度が高く、耐熱性に優れ
ているとともに、二次成形が容易であり、かつ、180
°折り曲げという厳しい試験を反復しても異常は見られ
ない、そして、二次成形体は、再加熱することにより、
速やかに元の形状に復元する。 これに対して、比較例のエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂を用いた成形体は、いずれも二
次成形による変形で割れ易いものであり、形状記憶成形
体としては不充分なものであった。 また、曲げ強度や耐衝撃性などの物性についても、ポリ
ノルボルネン系樹脂を用いた成形体は、他の熱硬化性樹
脂に比較して同等もしくはそれ以上の優れた物性を有し
ている。 [実施例8] 実施例1と同様の条件で一次成形して、断面二字形状の
シーリング材を得、次いで、180℃に加温して、挿入
する部材を差し込み易いように開口部分をさらに広くす
べ(変形し、その形状た。 このシーリング材に部材を差し込み、ホラ]・ガンで2
00℃に加熱したところ、元の形状に回復し、部材を良
好に保持することが確認された。 [実施例9] 一次成形して得たシーリング材を室温で変形した以外は
実施例8と同様に実施したところ、変形したシーリング
材は、200℃の加熱により元の形状に回復し、部材を
良好に保持することが確認できた。 〔実施例10] 実施例2で得た平板(20mmX I OOmmx3m
m)を200℃に加熱した後、室温に保ったプレス材に
セットシ、長平方向の中央部分で直角に変形するようプ
レス成形した。その結果、中央部で直角に折れ曲がった
二次成形体を容易に得ることができた。 〔発明の効果〕 本発明により、機械的強度に優れているとともに、形状
の繰り返し反復性が良好で、回復速度が早く、形状の崩
れがない形状記憶成形体用材料および該材料を用いた形
状記憶成形体が提供される。また、本発明により、ポリ
ノルボルネン系樹脂を用いて、−次成形品から変形させ
た二次成形品を容易に製造する方法が提供される。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ガラス転移温度が50℃以上の溶剤不溶性ポリノ
    ルボルネン系樹脂からなる形状記憶成形体用材料。
  2. (2)繊維強化材で強化された請求項1記載の材料。
  3. (3)請求項1または2記載の材料で成形された形状記
    憶成形体。
  4. (4)金型内での塊状重合によって一次成形されたガラ
    ス転移温度が50℃以上の溶剤不溶性ポリノルボルネン
    系樹脂で形成された一次成形品を、外力を加えて二次成
    形することを特徴とする成形体の製造法。
  5. (5)請求項4記載の製造法で製造された成形体。
  6. (6)成形体が形状記憶成形体である請求項5記載の成
    形体。
JP14659389A 1988-11-11 1989-06-12 形状記憶成形体用材料 Expired - Lifetime JP2959775B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
CA002002408A CA2002408A1 (en) 1988-11-11 1989-11-07 Structural material and its application
EP19890120688 EP0368274A3 (en) 1988-11-11 1989-11-08 Structural material and its application

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63-285296 1988-11-11
JP28529688 1988-11-11
JP5301689 1989-03-07
JP1-53016 1989-03-07

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02225518A true JPH02225518A (ja) 1990-09-07
JP2959775B2 JP2959775B2 (ja) 1999-10-06

Family

ID=26393718

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14659389A Expired - Lifetime JP2959775B2 (ja) 1988-11-11 1989-06-12 形状記憶成形体用材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2959775B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02255830A (ja) * 1988-12-07 1990-10-16 Teijin Ltd 形状記憶性架橋重合体成型物及びその製造方法
JP2010111881A (ja) * 2003-01-31 2010-05-20 Nippon Zeon Co Ltd 環状オレフィン系樹脂フィルムおよび環状オレフィン系ポリマーシートまたはフィルムの製造方法
US8870236B2 (en) 2009-11-16 2014-10-28 3M Innovative Properties Company Pipe section joining
WO2018143175A1 (ja) * 2017-01-31 2018-08-09 キョーラク株式会社 線条樹脂成形体
CN111516338A (zh) * 2019-12-02 2020-08-11 四川大学 一种双层高分子基电响应形状记忆材料及其制备方法

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9422964B2 (en) 2009-04-10 2016-08-23 3M Innovative Properties Company Blind fasteners
JP5629308B2 (ja) 2009-04-10 2014-11-19 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 盲締結具
US8489201B2 (en) 2009-06-09 2013-07-16 Regear Life Sciences, Inc. Shielded diathermy applicator with automatic tuning and low incidental radiation
KR101729799B1 (ko) 2009-06-16 2017-04-24 쓰리엠 이노베이티브 프로퍼티즈 컴파니 탈착가능한 접착제 용품

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02255830A (ja) * 1988-12-07 1990-10-16 Teijin Ltd 形状記憶性架橋重合体成型物及びその製造方法
JP2010111881A (ja) * 2003-01-31 2010-05-20 Nippon Zeon Co Ltd 環状オレフィン系樹脂フィルムおよび環状オレフィン系ポリマーシートまたはフィルムの製造方法
US8870236B2 (en) 2009-11-16 2014-10-28 3M Innovative Properties Company Pipe section joining
WO2018143175A1 (ja) * 2017-01-31 2018-08-09 キョーラク株式会社 線条樹脂成形体
JP2018122466A (ja) * 2017-01-31 2018-08-09 キョーラク株式会社 線条樹脂成形体
KR20190099517A (ko) * 2017-01-31 2019-08-27 교라꾸 가부시끼가이샤 필라멘트 수지 성형체
CN110225812A (zh) * 2017-01-31 2019-09-10 京洛株式会社 线条树脂成型体
US11332627B2 (en) 2017-01-31 2022-05-17 Kyoraku Co., Ltd. Filament resin molded article
CN111516338A (zh) * 2019-12-02 2020-08-11 四川大学 一种双层高分子基电响应形状记忆材料及其制备方法
CN111516338B (zh) * 2019-12-02 2022-04-19 四川大学 一种双层高分子基电响应形状记忆材料及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2959775B2 (ja) 1999-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100368475C (zh) 可固化阻燃性环氧树脂组合物
EP0097937B1 (en) Cross-linked polyesteramides and production thereof
CN109415524B (zh) 纤维增强成形材料和使用其的成形品
JPH0757811B2 (ja) ガラス繊維強化ノルボルネン系ポリマーおよびその製造法
JPS6189216A (ja) 射出成形物、ガラス繊維心材又は金属被覆物用ポリマーの製造方法
EP0368274A2 (en) Structural material and its application
JPS6111242B2 (ja)
JPH02225518A (ja) 形状記憶成形体用材料
JPH06206987A (ja) 圧縮成形法及びそれに使用される大環状組成物
US5654368A (en) Recyclable cross-linked polymer, method for producing a molded article, and method for recycling the same
JPH05148343A (ja) 低熱膨張性加圧成形用樹脂組成物
Zhao et al. Homogenizing blends of cross-linked polymers by interfacial exchange reactions
JPH0264121A (ja) 成形物品又はシート製品の製造方法
KR101752891B1 (ko) 고분자 복합체 제조 방법
JPH03292124A (ja) 成形体の製造法およびそれに用いる一次成形体
JPS6053523A (ja) エポキシド樹脂成形物質の製造方法
WO2023127666A1 (ja) 接合体の製造方法
JPH07233242A (ja) 型内被覆成形用被覆組成物
JPH06239959A (ja) 熱硬化性樹脂組成物及び硬化樹脂成形物の製造方法
JPH02223428A (ja) 変形した成形品の修復方法
EP4360855A1 (en) Method for manufacturing bonded body
JP3380031B2 (ja) 架橋樹脂の製造方法
JP2998167B2 (ja) 架橋樹脂の製造方法
JPH07290473A (ja) 型内被覆成形品の製造方法
JP2023096973A (ja) ルーフ用クロスメンバの製造方法、及びルーフ構造体の製造方法