JPH02225356A - 押出成形による人工大理石の製造方法 - Google Patents

押出成形による人工大理石の製造方法

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JPH02225356A
JPH02225356A JP1043636A JP4363689A JPH02225356A JP H02225356 A JPH02225356 A JP H02225356A JP 1043636 A JP1043636 A JP 1043636A JP 4363689 A JP4363689 A JP 4363689A JP H02225356 A JPH02225356 A JP H02225356A
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門田 康洋
Shinichiro Nagasawa
長澤 紳一郎
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、建築材料、洗面化粧台や流し台の天板等に使
用される人工大理石の製造方法、とくにアクリル樹脂マ
トリックス中に粉末状無機質充填材を分散させて天然天
理石調の外観を付与した人工大理石を、押出成形法によ
って製造する方法に関する。
従来の技術 従来、この種の人工大理石として、透明性、硬度、耐候
性、耐熱性等の諸特性に優れたアクリル系樹脂をマトリ
ックスとし、これに粉末充填材として水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、シリカ等を
1種あるいは2種以上の組合わせにおいて均一分散させ
たものが既知である。なかでも、水酸化アルミニウムは
、マトリックス樹脂としてのアクリル系樹脂と屈折率が
近似しているため、製品に透明性と隠蔽性とを兼ね備え
た深みのある外観を与え、かつ切削加工も容易なものと
なしうる点で、粉末充填11の主材として一般的に多く
使用されている。
上記のような従来の人工大理石の構成例は、例えば特開
昭53−104621号、特開昭61−141653号
、特開昭61.−178458号等に多くの例を見るこ
とができる。
発明が解決しようとする課題 ところが、従来の人工大理石は、その組成、あるいは使
用材料の面から、その製造方法がキャスト成形法、ある
いはプレス成形法のいずれかに制約されるという問題が
あった。キャスト成形法は、アクリル系樹脂シロップに
無機粉末充填材を均一分散させ、同時に適量の重合触媒
を添加し、金型に注入後型内で重合硬化せしめるもので
あり、プレス成形法は、アクリル系樹脂粉末と無機粉末
充填材とを均一混合し、成形型内で温度と圧力を加えて
溶融軟化後冷却固化せしめるものである。
もとより、これらの従来の製造方法では、いずれも成形
に要する時間が長くか−るのみならず、バッチ方式で成
形するものであるから、生産性に劣り、ひいてはコスト
高につくものとなる。また、成形製品の大きさに応じて
、成形装置も大型のものを要し、該装置によって製品サ
イズが制限されると共に、長尺品の製造は不可能で、使
用に際して接合を必要とする場合が多くなるという本質
的な問題点があった。更には、プレス成形法による場合
、アクリル系樹脂と無機粉末充填材とを混合する際、液
状の可塑剤の添加を必要とするが、この可塑剤は溶融粘
度を低下せしめプレス成形性を向上せしめる効果の点で
有用である反面、可塑剤本来の働きとしてのアクリル系
樹脂の軟化を促進し、製品のアクリル系人工大理石の耐
熱性を低下させるという問題点もある。
上記のような成形上の問題点に対しては、人工大理石を
押出成形法で連続的に製造することの有利性が当然に予
見されるところである。しかしながら、従来の人工大理
石の樹脂組成物においては、粉末状無機充填材の多量配
合によって成形機の中で行うマトリックス樹脂との均一
混練が困難であること、また該充填材が混練時において
成形機のスクリュー、バレル等に激しO19耗を生じさ
せ早期にそれらを損耗させること、更には、無機充填材
として最も一般的に使用される水酸化アルミニウム粉末
にあっては、熱分解温度が低く、180℃をこえると徐
々に熱分解が進行して水とアルミナになるため、アクリ
ル樹脂の押出成形加工温度(200〜250℃)では分
解した水が発泡し所期する天理石調の成形品を得ること
ができないこと等の理由から、押出成形の有利性は認識
されつ\も採用し得なかった。
もっとも、押出成形の利用による人工大理石の製造法と
して、唯一特開昭59−91111号の提案がなされて
いる。しかしながら、該先行提案はメタクリレートの重
合性シロップと無機粉末充填材との混合物に、重合開始
剤としてのシロップ用触媒、即ち熱硬化性触媒と光増感
剤を混合し、更にメタクリレート樹脂粉末を混合してド
ウ、即ちペースト状あるいはパテ状の混合物を形成し、
このドウを常温のま\押出機で押出して賦形したのち、
直後に光照射を行って表面部を硬化させ、更に加熱して
連続的に重合硬化を進行せしめることにより製品をi!
+るものであり、本来の固化押出成形法によるものでは
なく、その製造には多くの工程と時間を要するのみなら
ず、連続操作で品質的に良好かつ均整な製品を得ること
が甚だ困難なものであって実用化に至っていないのが現
状である。
この発明は、上記のような従来技術の背景の中で、常法
に従った固化押出成形法により、外観及び品質特性、特
に耐熱性に一段と優れた人工大理石の連続的な製造を可
能とすることを所期課題としてなされたものである。
課題を解決するための手段 この発明者らは、上記のような所期課題のもと種々実験
と研究を重ねたところ、特に粉末状無機充填材に特定の
材料選択を行いかつ特定の成形助剤を併用することで、
充填材を相当多量に配合してもなお支障なく通常の固化
押出成形が可能であり、しかも成形品において天然大理
石に近似した外観上の透明感、深み、隠蔽効果を兼ね備
え、しかも特に耐熱性に優れた人工大理石が得られるこ
とを見出すに至り、本発明を完成し得たものである。
即ち、この発明の基本とするところは、マトリックス樹
脂としてアクリル系樹脂粉末を、また粉末状無機充填材
として平均粒径10μm以上かつ比表面積7メ/g以下
の水酸化マグネシウム粉末を用い、これらを、粘度−比
重恒数0.9未満の少量の鉱油と共に均一に混合し、該
混合物を成形用材料として押出機により所定断面形状に
固化押出し成形することを特徴とする押出成形による人
工大理石の製造方法である。
水酸化マグネシウムは、その熱分解温度が約350℃程
度と高いため、アクリル系樹脂の通常の押出成形温度で
ある200〜250℃では分解しない。かつモース硬度
が2.5と低く、軟かいことから、これをアクリル系樹
脂中に高充填しても、押出成形機中での溶畿混練時にス
クリューやバレルに著しい損耗を生じさせることがない
。加えて平均粒径が10μ以上と、従来粉末充填材とし
て一般に用いられている水酸化マグネシウムの平均粒径
であるサブミクロンないしせいぜい大きいものでも2〜
3μ程度のものに較べて充分に大きいものを用いること
、及び比表面積が7洸/9以下の可及的表面積の小さい
ものを用いることにより、押出機中でのマトリックス樹
脂との均一混練を支障なく行うことが可能となる。更に
加えて、水酸化マグネシウム粉末は、屈折率が1,56
とアクリル系樹脂の屈折率1.49と近似していること
、及び上記のようにその十分に大きい粒径のものを用い
ることにより、成形品に良好な透明性を付与し、外観上
の深みを与える一方で、水酸化マグネシウム粒子はもと
もとアクリル系樹脂に対して濡れ性が悪く、アクリル系
樹脂との界面に極微小の多数の気泡を生じることにより
、成形品の透明性を減じ所要の隠蔽力を生じさせる。
従って、成形品に透明性と隠蔽性の両方をバランスよく
具有させ、天然大理石に近似した良好な外観を与え得る
。加えて、成形用助剤として、本来的にアクリル樹脂と
相溶性の良い鉱油であって、しかも特に粘度−比重恒数
(V、G、C−Viscosity Gravity 
Con5tant、詳細は化学工業社発行「プラスチッ
クおよびゴム用添加剤実用便覧」第1010−1016
頁参照)が0゜9未満のものを用いて、これを少量添加
することにより、アクリル系樹脂粉末と水酸化マグネシ
ウム粉末との均一混合性を向上し、かつ押出成形性を向
上しつ一1成形物の耐熱性を良好なものとすることがで
きる。
この発明は上記相俟って、天然大理石に近似した外観的
に全体が均一無垢であり耐熱性に優れた人工大理石を、
押出成形法によって連続的に製造することを可能にする
ものである。
この発明を実施する上で、当然に必要であり、あるいは
好ましいその他の主な条件事項を挙示すれば次のとおり
である。
■ 上記水酸化マグネシウム粉末は、比表面積との関係
で粒子形状が球形であるものを用いることが望ましい。
■ また、マトリックス樹脂としてのアクリル樹脂粉末
は、押出成形が可能なものであることのほか、成形品に
可及的優れた耐熱性を付与しうるちのであることが望ま
しい。従って、該アクリル系樹脂粉末は、メルトフロー
レート  (MFR,230℃、  3.8Kg)  
 が 0 、 5g/10mIn以上(試験法・単位、
ASTMD  123g)で、かつ重量平均分子量(M
W)が80,000〜300.000の範囲であるもの
を用いることが推奨される。
■ 更に、上記各配合成分の配合割合は、アクリル樹脂
粉末と水酸化マグネシウム粉末との混合物の総量を基準
として、前者を20〜50wt%、゛後者を80〜50
wt%の範囲とし、またこれらの粉末混合物の総量を基
準として鉱油の添加量は0.5〜7重量部の範囲とする
ことが好ましい。
以下、この発明に用いる成形用材料中の各成分、配合、
成形方法について更に具体的に詳しく説明する。
〔マトリックス樹脂〕
マトリックス樹脂としては、透明性、耐候性、硬度、耐
熱性等の諸特性に優れている点でアクリル系樹脂が用い
られる。該樹脂として具体的には、単量体組成が種々光
なる熱可塑性アクリル系樹脂、および熱可塑性メタクリ
ル系樹脂を使用できるが、特にメチルメタクリレートの
単独重合体、もしくはメチルメタクリレートが単量体全
体の50重量%以上、好ましくは70重量%以上でこれ
に他のメタクリル酸エステル、その他メチルメタクリレ
ートと共重合可能なビニル系単量体の少なくとも1種を
共重合せしめてなる共重合体が好適であり、成形材料要
素としてはそれらのビーズもしくは粉砕した粉末が用い
られる。その粒子径は特に制限される′ものではないが
、一般に5〜200μm1特に好ましくは20〜100
μm程度のものが好適に使用される。
上記アクリル系樹脂は、押出機内での溶融混練操作を支
障なく行うために、メルトフローレート(MFR,23
0℃、3.El)(試験法・単位、ASTM  D  
1238)が0.5g/Login以上で、かつ重量平
均分子ff1MWが300.000未満であるものを用
いるべきである。メルトフローレート(MFR)が0.
5g/10+*in未満あるいは平均分子ffiMWが
30万をこえるものを用いると、押出機内での充填材と
の混線時、溶融粘度が高まり、流動性が低下し、それに
伴って押出機の能力以上の動力負荷が発生し、運転が不
本意に停止したり、あるいは樹脂洩れやスクリューの破
損等の問題が生じ、円滑な押出成形ができない。もっと
も重量平均分子量立Wは、成形製品である人工大理石が
耐熱性の要求される用途に用いられるものである場合、
下限値として9wが80,000以上のものを用いるこ
とが必要である。即ちMWが8万未満のアクリル系樹脂
を用いると、耐熱性の低下により、成形製品の上に高温
の鍋を載せたり着火している煙草を誤って落したような
場合に表面が損われるおそれが生じる。メルトフローレ
ート(MFR)及び重量平均分子量(8W)の最も好ま
しい範囲は、MFR:1゜Og/10min以上、Mw
12〜17万の範囲である。
(粉末状無機充填材) 粉末状無機充填材としては、特に水酸化マグネシウム粉
末を主材として用いることを必要とする。しかも該水酸
化マグネシウム粉末は、平均粒子径が10μm以上であ
り、かつ比表面積CBET法)が7m2/9以下である
ものを用いることを必要とし、好ましくは更に粒子形状
が略球形であるものを用いるべきである。
上記の要件を満たす水酸化マグネシウム粉末を充填材に
用いることにより、人工大理石の押出による連続的な成
形が可能となる理由については、完全に知悉し得たわけ
ではないが、前述のとおり、水酸化マグネシウムの硬度
がモース硬度2.5と比較的低いこと、粒径が大きくて
しかも比表面積が小さいこと、マトリックス樹脂と屈折
率が近似していること、アクリル系樹脂に対する漏れ性
に劣ること等が相互に関連し相俟って有効に作用してい
るものと考えられる。
ところで、従来、粉末無機質充填材として−般に広く市
販されている水酸化マグネシウム粉末は、海水に消石灰
、苛性ソーダ等を作用せしめて得られるものであるが、
このような方法で得られるいわゆる海水水マグは、−次
粒子あるいは2次粒子の形状が大体において六角板状、
不定形、針状のものであり、その平均粒子径もサブミク
ロンないし大きくても2〜3μm程度のものである。こ
のような水酸化マグネシウム粉末はこの発明に適合性を
有しない。何故ならば、粒子径が小さく比表面積が大き
いことから、押出機中でアクリル系樹脂と均一に混合す
る操作が著しく困難であり、均整な成形品を押出成形す
ることができない。のみならず、粒子径が小さいことで
隠蔽力が強くなり過ぎ、成形品の外観において透明感に
乏しく、白っぽさが強調されて深みのないものとなる。
即ち、透明性と隠蔽性のバランスのとれた良好な天理石
調の成形品を得ることができない。
而して、この発明に用いられる平均粒径10μm以上、
比表面積7Trt/9以下、更に好ましくは粒子形状が
球形であることの条件を満足する水酸化マグネシウム粉
末は、製法が限定されるものではないが、以下に述べる
ような方法で製造することができる。即ち、例えば固形
分濃度として1〜60重量%の水酸化マグネシウムを含
む塩化マグネシウム水溶液スラリーにアンモニアを供給
し、水酸化マグネシウムの晶析負荷が500に9/rr
t−h以下となるように水酸化マグネシウムを晶析せし
めることにより製造しうる。かくして得られる水酸化マ
グネシウムは、粒子形状が略球形であり、前記条件に適
合するが、この発明の最好適な実施のためには平均粒子
径が20μm以上、比表面積が5rrt/g以下のもの
を選択使用することが特に好ましい。
(成形助剤・鉱油) 助剤として使用される鉱油は、良質の原油を高度に精製
分離して得られる炭化水素系の流動パラフィンであり、
混練時にアクリル系樹脂粉末を濡らし、これに水酸化マ
グネシウム粉末を付着せしめて、均一な混合を得られ易
くすると共に、潤滑剤としての働きによって成形性を向
上させるための必須成分である。こ−に使用する鉱油は
、粘度−比重恒数(V、 G、  C)が0゜9未満の
ものであることを必要とする。即ち、V、 G、  C
が0. 9以上の値を有する鉱油を使用すると、本発明
の重要な課題の1つとする耐熱性の向上効果を充分に実
現することができない。V、  G、 Cは、本来、油
の分類に有効な標準として使用されるものであり、一般
にV、G。
Cが低いほど油の分子量が大きく揮発度も小さくなる。
V、G、Cと油の成分の関係は一般的に次のとおりであ
る。
V、  G、  C O,849以下・ 0.850 〜0.899 0.940 〜0.999 i、ooo以上 主体成分 パラフィニック系 ナフテニック系 アロマチック系 高アロマチック系 従って、 本発明においてはアロマチック系及 び高アロマチック系のものを除くパラフイニ・ツク系、
ナフテニック系の鉱油を任意に選択使用可能であるが、
特にV、 G、 Cが0.85未満の鉱油、即ちパラフ
ィニツク系成分を主体とする鉱油を最好適に使用しうる
。V、G、Cの下限値は、特に限定されるものではない
が、一般市販の最高グレードの鉱油でV、 G、  C
:0゜798であり、それ以下のものは精製困難ないし
コスト的に不利である。
ところで、アクリル系樹脂の成形には一般的に可塑剤の
添加が考慮されるところである。即ち、アクリル系樹脂
に対して良好な相溶性を示すDOP、DBP等のフタル
酸エステル系、DIOA、DO5等の脂肪酸(二塩基性
)エステル系、あるいはTOTM等のトリメリット酸エ
ステル系等の可塑剤の適用が一般的に考慮されるところ
である。
このような可塑剤の適用に対し、本発明において鉱油、
なかでもV、 G、  C:0. 9未満の鉱油を用い
ることは、成形製品である人造大理石の耐熱性の向」二
をはかりうる点にその選択意義を有する。耐熱性を向上
しうる理由は定かではないが、V、G、Cが0.9未満
の鉱油を用いることにより、アクリル系樹脂との親和性
が必要以上に働かず、アクリル系樹脂の軟化点の低下を
おさえることが可能となり、結果的に耐熱性の向上効果
に結びついているものと推4p1される。
また、使用する鉱油の透明性は、着色された成形品を製
造しようとする場合にはさして問題にならない。しかし
、白色無垢の人工大理石を得ようとする場合、透明性が
APHAで100を超える鉱油を使用するときは成形品
に黄ばみを生じたり、その他有害な管色の原因となるた
め好ましくない。従ってこの場合、鉱油としては、透明
性がAPHAで100以下、特に好ましくは50以下の
もの用いるべきである。
(配合) 成形用材料の配合割合は、アクリル系樹脂粉末と水酸化
マグネシウム粉末との混合物の総量を基準としてこれを
100νt%とした場合、アクリル系樹脂粉末20〜5
0νL%、水酸化マグネシウム粉末80〜50wL%の
範囲とすべきである。アクリル樹脂粉末の配合割合が2
0wL%未満であり、従って水酸化マグネシウムの配合
量が80wt%をこえると、水酸化マグネシウム粉末中
にマトリックス樹脂が均一に分散されず、その結果押出
成形機中で溶融軟化が十分に進まず、押出成形が困難に
なる。一方、アクリル樹脂粉未配合量が50wt%をこ
え、相対的に水酸化マグネシウム粉末の配合割合が50
wt%未満になると、たとえ押出成形操作は容品化され
たとしても、成形品における隠蔽性が不十分で透明感が
強すぎるものとなり、天然大理石に似た重量感を表出で
きなくなると共に、耐熱性も不十分なものとなる。最も
好ましい配合割合は、アクリル系樹脂粉末において25
〜40wt%の範囲である。
鉱油の配合量は、上記アクリル系樹脂粉末と水酸化マグ
ネシウム粉末との粉末混合物の総量を基準として、それ
を100!111m部とした場合、0.5重量部未満で
は所期の添加効果を+l))に得ることができない。即
ち、アクリル樹脂を十分に濡らすことができず、水酸化
マグネシウム粉末が二次凝集したり、粗い粒子が偏析し
、均一な混合物を得ることができない。かつ潤滑剤とし
ての役目も十分に発揮されず、押出成形時、押出流動性
が安定せず長時間の均整な連続押出成形が困難になると
共に、押出成形したとしても成形製品中において水酸化
マグネシウム粉末の分布が不均一なものとなり、その凝
集物が核となって外部からの衝撃に対し極めて強度的に
劣るものとなる欠点が派生する。一方、鉱油の配合量が
7重量部をこえると、たとえ均一混合物が得られたとし
ても、成形品の耐熱性が低下する。従って、鉱油の配合
量は0.5〜7重量部の範囲とすべきであり、好ましく
は0. 8〜5.0重量部、更に好ましくは1.0〜2
. 0重量部の範囲とすることが好ましい。
この発明に用いる成形材料は、上記の必須配合成分のほ
か、青色人工大理石を得るために青色剤を添加すること
、また滑剤として少量のステアリン酸、バルミチン酸等
の高級脂肪酸、そのアルカリ土類金属塩(カルシウム塩
、マグネシウム塩等)、あるいはモンタン酸ワックス、
高級脂肪酸のアミド類等を添加すること等は当然に許容
される。また、必要に応じて、水酸化マグネシウム粉末
を予め脂肪酸金属塩、シランカップリング剤、チタネー
トカップリング剤等で表面処理を行っても良い。更にま
た、この発明の効果を損わない範囲で、水酸化マグネシ
ウム粉末の一部を、他の種類の粉末無機質充填材に置換
して、材料コストの低減、成形品外観の調整を行うもの
とすることも許容される。
(成形方法) 成形に際しては先ず前配合材料の予(1118合を行う
。この混合操作は、例えば撹拌羽根のあるヘンシェルミ
キサー、リボンブレンダー、V型タンブラ−等を用い、
アクリル系樹脂粉末、水酸化マグネシウム粉末、及び鉱
油をそれぞれ前記配合割合に投入し、「まへ粉j状の塊
状物がなくなるまで均一に混合することによって行う。
こ−に混合機と12て、撹拌羽根を有しないドライブレ
ンダ−等を使用することは長時間混合操作を行っても「
ま\粉」状塊状物がなくならないため、不適当である。
また、混合機への該配合材料の投入順序はあまり問題に
ならない。
次に、上記予備混合操作によって得られた混合物を成形
材料として用い、これを固化押出成形装置によって所定
断面形状に固化押出成形する。ニーに、用いる押出成形
装置は、通常熱可塑性樹脂の押出成形に汎用されている
ものをそのま〜適用でき、格別の設計変更を必要としな
い。その代表的なもの\−例を示せば第1図に示すとお
りである。同図中(1)は押出機本体、(2)はそのシ
リンダー (3)はそれに内装した押出スクリュー (
4A)(4B)(4C)(4D)はシリンダー(2)の
第1ないし第4加熱装置、(5)は材料供給ホッパー 
(6)は駆動装置、(7)はシリンダー(2)の先端の
絞り部、(8)はそれに続いて設けられた押出金型、(
9)は更にその前方に連設された水冷ジャケット(9a
)付きのフォーミングダイ、(10)はゴムロールとか
キャタピラ等よりなる成形品の引取装置、(II)  
(12)は上記絞り部(7)及び押出金型(8)の加熱
装置である。
上記押出金型(8)及びフォーミングダイ(9)の内面
の押出材料との接触面には、固着防止のためガラス繊維
にフッ素系樹脂をラミネートした離型用フィルム(図示
略)が貼付される。
而して、成形材料はホッパー(5)から投入され、シリ
ンダー(2)内において加熱作用を受けて溶融軟化しな
がらスクリュー(3)により混練され、絞り部(7)を
経て押出金型(8)に向けて押出される。そして、押出
金型から押出された溶融物は、フォーミングダイ(9)
を通る間にそれに装備する水冷ジャケット(9a)で冷
却され、所定断面形状に賦形されて同化状態の成形品(
A)、即ち人工大理石に製造される。
上記による押出成形温度は、使用する成形材料の特性や
スクリュー(3)の圧縮化、押出速度等によって適宜に
設定されるが、一般的には180〜270℃、好ましく
は200〜250℃の範囲に設定される。この設定温度
が180℃未満の場合はアクリル系樹脂の溶融軟化が十
分進行しないため、押出機の背圧が大きくなりすぎて押
出成形が困難となる。一方、270℃までの温度で通常
成形材料は十分な溶融軟化状態が得られるので、それ以
上の高温に設定することは必要でなく、むしろアクリル
系樹脂に熱劣化を起こすおそれが派生するため好ましく
ない。
発明の効果 この発明によれば、マトリックス樹脂として透明性、耐
熱性等に優れたアクリル系樹脂粉末を選択することのほ
か、特に粉末無機充填材として、平均粒径10um以上
、比表面積7ゴ/9以下の水酸化マグネシウム粉末を選
択し、これらの粉末とアクリル系樹脂に相溶性のあるV
G、C:0.9未満の鉱油との混合物を成形材料として
用いるものとしたことにより、従来成形不可能なものと
されていた常法による固化押出成形法により、支障なく
人工大理石の連続的な成形を行うことができる。従って
、任意に長尺の、かつ所要断面形状の人工大理石を高能
率に製造しうると共に、製造された人工大理石は、透明
性と隠蔽性とがうまく調和し、深み、重厚感に優れて天
然大理石に近似した外観を有し、かつ品質的lこも耐熱
性に優れた全体に均整な高品位のものを得ることができ
る。
また、請求項(2)のように、水酸化マグネシウム粉末
に略球形のものを用いることにより、その比表面積を最
少のものとして愈々押出成形性を向上し、かつそれを高
率充填して成形品の耐熱性を一層向上しつ\なお製品の
外観を透明感、深みのあるものに製造することができる
また、請求項(3)のメルトフローレート(MFR) 
、重量平均分子m(Mw)を有するアクリル系樹脂粉末
をマトリックスとして用いることにより、更に耐熱性に
優れた人工大理石を押出成形法によって支障なく製造し
つる。
更に、請求項(4)(5)の配合割合を採用することを
もって、前記諸特性を具備した人工大理石の押出成形法
による長時間連続成形を可能とする。
実施例 〔配合材#:1〕 マトリックス樹脂、粉末状無機充填材、及び成形助剤と
して、それぞれ下記第1〜3表に示す各種のものを用意
した。
〔以下余白〕
◎粉末状機充填材 ◎成形助剤 第3表 〔以下余白〕 (注−1) (注−2) (注−3) (注−4) (注−5) :出光興産株式会社製[ダフニーオイル CP  68
NJ〃    [ダフニーオイル CP  46NCJ
〃    「ダイアナプロセスオイル NS  24J
〃    「ダイアナプロセスオイル AC−12J:
ジオクチルフタレート 上記配合材料の配合割合を後掲第4表に示すように各種
に変えてそれぞれヘンシェルミキザーに投入し、30分
間常温で混合した。そして、その各種混合物を成形材料
に用いて、第1図に示す固化押出成形機(口径=50m
、L/D−32、スクリュー;圧縮比2.5のフルフラ
イト型)により、次の押出条件で固化押出成形を行い、
厚さ12#n、幅450mmの板状成形品を得た。
〔押出成形条件〕
スクリュー回転数:20rp11 シリンダーの加熱装置温度 第1加熱装置(4A):220℃ 第2加熱装置(4B):255℃ 第3加熱装置(4C):250℃ 第4加熱装置(4D)二250℃ 絞り部の加熱装置温度=250℃ 金型の加熱装置温度=250℃ 水冷ジャケット水温: 20℃ そして、上記の各種配合組成物において、予FTin合
時における混合物の均一分散性、押出成形性を調べると
共に、押出成形品について、その外観、耐熱性、耐熱油
性、耐衝撃性、表面硬度を調べた。これらの評価方法は
下記のとおりとし、評価結果を第4表に併せて示す。
〔評価方法〕
混合物の分散性 ◎:混合時に粉末飛散が少なく、全体に均一なしっとり
とした混合物が得られたもの、O:混合時に多少の粉末
飛散が見られたが全体にはソ均一な混合物が得られたも
の、 ×:混合時に粉末飛散が多く、かつ微細粒子の塊状物が
所々に偏在する混合物が得られたもの、 押出成形性 O:60分間以上の円滑な連続押出成形操作が可能であ
り、かつ成形品において表面性状が良好で亀裂やボイド
等が見られなかったもの、 ×l :押出成形が全く不能であるか、又は5分以内で
成形不能になったもの、 ×2 :押出成形は可能であったが、スクリュー等の押
出機部品の摩耗が激しく、長時間連続押出しには明らか
に不適であったもの、 ×3:押出成形は可能であったが、押出動力負荷の変動
が激しく、吐出変動(サージング)により所定断面形状
の成形品が得られなかったもの、 外観 O:白色天然大理石との比較において、それに近似した
適度の透明感、深みを有すると認められたもの、 ×:表面に透明感がなく、天然大理石近似性に乏しいも
の、もしくは黄ばみを生ずるもの、耐熱性 ASTM  D648 (荷重4. 6Kl/cd)に
準じて、成形品に規定の曲げ応力(4,6に9 / C
IA)を加えながら、一定速度(2℃/rnin)で昇
温させ、成形品が規定のたわみ量(0,254#!II
+)に達したときの温度で示した。
耐熱油性 Q:JIS  K−6902に基づく判定法(温度23
0℃XIO分)において、表面に溶融やフクレ等の有害
変化が生じなかったもの、 ×:同測定法において、表面に変化を生じたもの、 耐衝撃性 0:JIS  K−6718に基づき12mm板5枚に
180 cmの高さから200g鋼球を落下させたとき
、5枚とも割れを生じなかったもの、 ×:上記判定法において5枚中1枚以上に割れを生じた
もの、 表面硬度 O:バコール硬度計934−1による71111定結果
においてバコール硬度60以上の値を示したもの、 X:同測定結果において、バコール硬度60未満であっ
たもの、 〔以下余白〕 実施例1〜5、比較例10〜13は、主に使用する粉末
状無機質充填材を各種に変化させたものである。水酸化
マグネシウム粉末で、その平均粒径及び比表面積がこの
発明の限定範囲のものにあっては、実施例1〜5のとお
り、いずれも良好な結果が得られるのに対し、上記限定
範囲を外れる水酸化マグネシウム粉末及び他の種類の無
機粉末を用いる場合には、比較例10〜13のように混
合物の分散性、押出成形性に劣り、少なくとも良好な品
質の成形品を得ることができなかった。
また、実施例6〜9、比較例14は、成形助剤としての
鉱油の種類とその配合量の変化との関係を調べたもので
あるが、V、G、Cが0゜9未満の鉱油を用いた実施例
6〜9の場合はいずれも耐熱性に良好な結果が得られる
のに対し、V、G、Cが0.9を超える鉱油を用いた比
較例14の場合、及び鉱油に代えて可塑剤(D。
P)を用いた比較例15の場合はいずれも相対的に耐熱
性に劣り、また比較例14は外観に黄変を示すものとな
ることが判った。更に比較例16のように鉱油を使用し
ない場合は粉末の混合分散性が悪く、押出成形性にも劣
るものとなることを確認し得た。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の押出成形操作に用いる固化押出成形
装置の一例を示す概略縦断面図である。 以上

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)マトリックス樹脂としてアクリル系樹脂粉末を、
    また粉末状無機質充填材として平均粒径10μm以上か
    つ比表面積7m^2/g以下の水酸化マグネシウム粉末
    を用い、これらを、粘度−比重恒数0.9未満の鉱油と
    共に均一に混合し、該混合物を成形用材料として押出機
    により所定断面形状に固化押出成形することを特徴とす
    る押出成形による人工大理石の製造方法。
  2. (2)水酸化マグネシウム粒子は、粒子形状が略球形で
    あるものを用いる請求項(1)記載の押出成形による人
    工大理石の製造方法。
  3. (3)マトリックス樹脂としてのアクリル樹脂粉末は、
    メルトフローレート(MFR、230℃、3.8kg)
    が0.5g/10min以上でかつ重量平均分子量(@
    M@w)が80,000〜300,000であるものを
    用いる請求項(1)または(2)記載の押出成形による
    人工大理石の製造方法。
  4. (4)成形材料とする前記混合物は、アクリル系樹脂粉
    末と水酸化マグネシウム粉末との粉末混合物の総量を基
    準として、アクリル系樹脂粉末20〜50wt%、水酸
    化マグネシウム80〜50wt%の配合割合とする請求
    項(1)〜(3)のいずれか1記載の押出成形による人
    工大理石の製造方法。
  5. (5)鉱油は、前記粉末混合物の総量を基準として0.
    5〜7重量部の範囲に配合する請求項(4)記載の押出
    成形による人工大理石の製造方法。
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