JPH02223489A

JPH02223489A - 熱転写記録媒体

Info

Publication number: JPH02223489A
Application number: JP1089955A
Authority: JP
Inventors: Takashi Suzuki; 隆鈴木; Yuichi Watari; 渡　裕一; Yasunori Takashima; 高嶋　靖典; Kazuhiro Hasebe; 長谷部　和広; Satoshi Otsuki; 聡大槻
Original assignee: Ricoh Co Ltd
Current assignee: Ricoh Co Ltd
Priority date: 1988-11-14
Filing date: 1989-04-10
Publication date: 1990-09-05
Also published as: JPH02223488A

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、熱転写記録媒体に関し、特に記録時のシワや
巻取り不良などの発生が防止された熱転写記録媒体に関
する。

〔従来の技術〕

支持体上の常温では固体のインクをサーマルヘッドの熱
で溶融し、普通紙へ転写記録する熱転写記録方式は、信
頼性が高く、保守性、操作性に優れ、且つ装置の小型化
、低コスト化が容易であるという利点を有し、ファクシ
ミリ、プリンターワープロ用として使用され、近年高速
化、高密度化が図られている。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところが、ファクシミリ用、プリンター用の一部の熱転
写記録媒体は、広幅であるために、記録時に支持体や保
護層の収縮によって発生する歪を吸収することができず
、シワが発生し、文字欠けや地汚わの原因となってきた
。また、ワープロ用の狭幅の熱転写記録媒体でも、歪に
より使用済み記録媒体巻取り径の肥大化をもたらし、巻
取り不良が発生することがあった。

なお、支持体裏面に耐熱性樹脂からなる保護層を設ける
ことが提案されている（特開昭６１−１７５０８９号、
同６３−４９４８５号各公報）が、これらの記録媒体を
使用しても、ステンキング防止や秘密漏洩防止としての
効果はあるものの、記録時の記録媒体歪に対しての効果
は不充分であって、歪によるシワの発生を充分に防止す
ることはできない。

従って、本発明の目的は、記録時におけるシワや記録後
の巻取り不良の発生原因となる歪を発生せず且つ記録時
の感熱ヘッドとのすべり摩擦が減少した、しかも記録後
において記録跡からの判読が困難で秘密漏洩防止に適し
た、熱転写記録媒体を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明によれば、支持体の上面に熱溶融性インク層を直
接又は中間ノｎを介して設け且つ該支持体の下面に耐熱
保護層を設けてなる熱転写記録媒体において、該保護層
が弗化黒鉛微粒子を含む耐熱性微粒子を含有するもので
あることを特徴とする熱転写記録媒体が提供される。

即ち、本発明の熱転写記録媒体は、弗化黒鉛微粒子を含
む耐熱性微粒子を含有する耐熱保護層を、支持体の裏面
に設けたことにより、記録時に歪が発生せず、従ってシ
ワや巻取り不良が発生しないものとなり、且つ熱ヘツド
とのすべり摩擦が減少して走行性も良好になり、しかも
記録後において、記録跡からの判読が困難で、秘密漏洩
防止に適したものとなる。

本発明においては、支持体の裏面に弗化黒鉛微粒子を含
む耐熱性微粒子を含有する耐熱保護１〜か設けられる。

即ち、本発明における耐熱保護層は、弗化黒鉛微粒子を
含む耐熱性微粒子と耐熱性樹脂とを主成分とするもので
ある。

本発明で用いる耐熱性微粒子は、弗化黒鉛（弗化カーボ
ン）微粒子単味であってもよいし、また弗化黒鉛微粒子
と他の少くとも１種の耐熱性微粒子との混合物であって
もよい。この場合、併用される耐熱性微粒子の具体例と
しては、ポリテトラフルオロエチレン（ＰＴＦＥ）、シ
リカ、タルク、マイカ、窒化硼素、炭酸力ルシウ１１、
カーボンブラック、酸化錫、酸化チタン、グラファイト
などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく
、加熱時に溶融、軟化或いは収縮しない微粒子であれば
使用することができる。但し、弗化黒鉛微粒子を用いず
、前記併用耐熱性微粒子のみを用いた場合には、記録時
における感熱ヘッドとのすベリ摩擦が減少しない。

また、耐熱性樹脂としては、ガラス転移点（Ｔｇ）が６
０℃以上の合成樹脂が使用され、例えばポリニステル系
樹脂、アクリル系樹脂（ポリメチルメタクリレート、ア
クリロニトリル／スチレン共重合体など）、弗素系樹脂
（弗化ビニリデン／テトラフロオロエチレン共重合体な
ど）、セルロース系樹脂、ポリイミド系樹脂、フェノー
ル系樹脂などが挙げられる。また、０１１基、Ｃ０ＯＨ
基を有する樹脂にジイソシアネートやトリイソシアネー
トなどのイソシアネート化合物を加えたものも使用する
ことができる。この場合のＯＨ基、Ｃ０ＯＨ基を有する
樹脂としては、ポリエステル、ポリエーテル、ポリブタ
ジェン、アクリルポリオール、ポリウレタン、セルロー
ス樹脂などがある。

なお、本発明の耐熱保護層においては、弗化黒鉛微粒子
を含む耐熱性微粒子及び耐熱性樹脂と共に、必要に応じ
て熱溶融性インク層と同系統の着色剤（即ち染料又は顔
料）や滑剤を含有させることもできる。この場合、着色
剤としては、カーボンブラック、グラファイト、二硫化
モリブ、デンなどの黒色顔料の他に、レーキレッド、シ
アニンブルーなどの染料など、熱溶融性インク層の色と
同系統の着色剤が挙げられる。また、滑剤としては、パ
ラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポ
リエチレンワックス、高級脂肪酸のエステル、アミド若
しくは塩、高級アルコールなどの熱溶融物或いはＰＴＦ
Ｅ、シリカ、タルク、シリコーンなどの微粉末などが使
用される。

本発明における弗化黒鉛微粒子を含む耐熱性微粒子の使
用量は、耐熱保護層の全固形分に対して２５〜９０容量
ｒ、好ましくは３０〜８５容景％である。耐熱性微粒子
が２５容景％未満では、記録後の記録媒体の歪発生抑止
効果が不充分であり、逆に９０容量Ｘ超過では、耐熱性
微粒子と支持体との接着性が弱くなって、ヘッドカスと
なる。

また、弗化黒鉛微粒子の使用量は、耐熱保護層の全固形
分に対して１〜９０容量％であり、特に３〜２０容量％
が好ましい。というのは、弗化黒鉛微粒子の使用量が３
容量ｚ未満では、すべり摩擦の減少及びベース着色（黒
色）による秘密漏洩防止効果が薄い場合があり、逆に２
０容量２超過では、記録媒体のコストが高くなるからで
ある。

耐熱保護層の支持体への塗工厚は１通常０．１〜２ｐｍ
であり、０．３〜１μｍが好ましい。０．１μｍ未満で
は、記録後の記録媒体の歪発生抑止効果が不充分となり
、逆に２μｍを超えると、熱感度が急激に低下する。

本発明において用いられる支持体としては１通常熱転写
記録媒体に使用されるプラスチックフィルム、例えば、
ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポ
リイミドフィルム、ポリスルフォンフィルムなどが挙げ
られるが、薄膜化が容易で且つ引張強度が強いなどの点
から、特にポリエステルフィルムが使い易い。

本発明においては、支持体の上面、即ち耐熱保護層の反
対側の面には、熱溶融性インク層が塗工される。熱溶融
性インク層は、通常熱転写記録媒体に使用される熱溶融
性物質、熱可塑性樹脂、着色剤、油脂類などを適宜処方
し、分散塗布することによって形成される。この場合、
熱溶融性物質の具体例としては、パラフィンワックス、
カルナバワックス、マイクロクリスタリンワックス、密
ロウ、セレシンワックス、モンタンロウ、キャンデリラ
ワックス、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリスチレ
ン、低分子量ポリアミド、ロジン、石油樹脂、テルペン
樹脂などが挙げられる。

また、熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリビニルアル
コール、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリド
ン、ポリアクリルアミド、ゼラチン、アクリル樹脂、メ
タクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化
ビニリデン樹脂、オレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、
アイオノマー樹脂、エチレン／酢酸ビニル共重合体、エ
チレン／アクリル共重合体、スチレン／アクリル共重合
体などを挙げることができる。また着色剤としては、印
刷インキ、染料等に用いられている無機及び有機の染料
又は顔料を使用することができ、例えば、カーボンブラ
ック、ベンガラ、ジスアゾイエロー、ブリリアントカー
ミン６Ｂ、レーキレッドＣ、ファーストスカイブルー、
ベンジジンイエロ、フタロシアニングリーン、フタロシ
アニンブル−、カヤセットブラックＫＲ（日本化薬）、
オイルイエロー３Ｇ（オリエント化学）、カヤセットレ
ッドに−ＢＥ（日本化薬）、カヤセットブルーＫＦＬ　
（日本化薬）、直接染料、油性染料、塩基性染料などが
挙げられる。

なお、本発明において、耐熱保護層と支持体との間に、
両者間の接着力向上のための中間層を設けることができ
るし、また耐熱保護層の表面（即ち支持体と反対の面）
に、滑り性向上のためのスリップ層を設けることもでき
る。更に、熱溶融性インク層と支持体との間に、艶消し
のためのマット層や該インク層の転写を助けるための剥
離層などを設けることができるし、また熱溶融性インク
層の」二に熱感度や定着性などを向上するためのオーバ
ー層を設けることもできる。

〔発明の効果〕

本発明の熱転写記録媒体は、支持体の裏面に、弗化黒鉛
微粒子を含む耐熱性微粒子を含有する耐熱保護層を設け
た構成としたことにより、記録時に歪が発生せず、従っ
て、シワや巻取り不良などの発生がなく、しかも熱ヘツ
ドとのすべり摩擦が減少して走行性も良好である。その
上、本発明の熱転写記録媒体は、記録後において、記録
跡からの判読が困難であり、秘密漏洩防止に適したもの
である。

〔実施例〕

次に、本発明を実施例により更に詳細に説明する。なお
、以下において示す部は何れも重量基準である。

実施例１下記組成の混合物を、ボールミルにて６時間分散して、
混合分散液〔Ａ液〕を調製する。

〔Ａ液〕

弗化黒鉛　　　　　　　　　　　　　　　　６部トルエ
ン　　　　　　　　　　　　　　　　９０部上記〔Ａ液
〕にイソシアネート（商品名：コロネートＬ；日本ポリ
ウレタン工業社製）を０．２５部加えて、耐熱保護層用
塗液〔Ｂ液〕を調製した。〔Ｂ液〕の全耐熱性微粒子は
全固形分の約６１容量％を、また弗化黒鉛微粒子は全固
形分の約４０容量％を、夫々占める。

別に下記組成の混合物を、サンドミルを用いて１１０℃
で８時間分散し、熱溶融性インク層用塗液［Ｃ液〕を調
製した。

〔Ｃ液〕

パラフィンワックス（融点６８°Ｃ）　　　　　　６０
部カルナバワックス　　　　　　　　　　　２０部熱転
写記録媒体を得た。

得られた熱転写記録媒体を、熱転写ファクシミリ（リコ
ーＲＩＦＡＸ４１０Ｓ）にて記録し、記録後の記録媒体
の歪、シワ及びバック面のすベリ等を観察した。それら
の結果を第１表に示す。

実施例２実施例１において、〔Ａ液〕の代りに下記〔Ｄ液〕を用
いた以外は、実施例１と同様にして耐熱保護層及び熱溶
融性インク層を形成させて、本発明の熱転写記録媒体を
得た。

〔Ｄ液〕

前記〔Ｂ液〕をワイヤーバーを用いて、厚さ４．５μｍ
のポリエステルフィルム上に塗布し、乾燥して、耐熱保
護層を形成した（塗布量は０．９〜１．０ｇ／ｆｆ１）
。

次に、上記耐熱保護層用塗液みフィルムの反対面に、前
記〔Ｃ液〕をホットメルトグラビアコーターにて、塗布
量４　、０ｇ／　ｒｒ？に塗布して、熱溶融性インク層
を形成させた後、スリットして本発明のシリカ弗化黒鉛トルエンメチルエチレン４部４部４３部４３部（なお、上記〔Ｄ液〕から実施例１と同様にして調製し
た耐熱保護層用塗液中の全耐熱性微粒子の全固形分に占
める割合は約６３容量２であり、また弗化黒鉛微粒子の
全固形分に占める割合は約１８容量％であった。）続いて、実施例１と同様にして画像記録を行ない且つ記
録後の記録媒体の歪及びシワ等を観察した。それらの結
果を第１表に示す。

比較例下記組成の混合物を、ボールミルにて６時間分散して、
耐熱保護層用塗液〔Ｅ液〕を調製した。

〔Ｅ液〕

トルエン　　　　　　　　　　　　　　　９０部なお、
〔Ｅ液〕中の耐熱性微粒子の全固形分に占める割合は、
約２３容量％となる。

次に前記ＣＢ液〕の代わりに、上記〔Ｅ液〕を用いた以
外は、実施例１と同様にして耐熱保護層及び熱溶融性イ
ンク層を形成させて、比較用の熱転写記録媒体を得た。

続いて、実施例１と同様にして画像記録を行ない且つ記
録後の記録媒体の歪及びシワ等を観察した。それらの結
果を第１表に示す。

第１表即ち、実施例１〜２の記録媒体は、３００枚のランニン
グでシワの発生はなかったが、比較例のものでは、１２
枚にシワが見られた。また、記録後の記録媒体を観察し
たところ、実施例１〜２のものには歪は見られなかった
が、比較例のものには歪が見られ、記録の周辺では凹凸
になっていた。なお、実施例１〜２のものはランニング
中のバック面のすべりも（極めて）良好であったが、比
較例のものは不良であった。更に、実施例１〜２及び比
較例のものは、耐熱保護層が黒色で、インク層と同色な
ので、記録内容が見にくかった。

第１表の結果から、本発明の熱転写記録媒体は、記録時
におけるシワ及び歪の発生を防止でき、且つ走行性も良
好で、更に秘密漏洩防止に適したものであることが判る
。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）支持体の上面に熱溶融性インク層を直接又は中間
層を介して設け且つ該支持体の下面に耐熱保護層を設け
てなる熱転写記録媒体において、該保護層が弗化黒鉛微
粒子を含む耐熱性微粒子を含有するものであることを特
徴とする熱転写記録媒体。