JPH02221694A - 容量可変スクロール型圧縮機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、車両空調用に供して好適な吸入絞りを一体的
に備えたスクロール型圧縮機に関する。

［従来の技術］ 車両空調用に供される冷媒ガス圧縮用として、電磁クラ
ッチを介してエンジンによって駆動される固定容量型の
スクロール型圧縮機が知られている。このスクロール型
圧縮機ではエンジンの回転数に比例した圧縮仕事が行な
われる。ところが、エンジンの回転数は広範囲に変化す
るため、低回転で充分能力が発揮できるように設計した
スクロール型圧縮機ではエンジンの高回転時において冷
房能力が過大となるので、過度の冷却をさけるため電磁
クラッチの断接が頻繁に行なわれる。頻繁に電磁クラッ
チの断接が行なわれればエンジン負荷の変切、は著しく
、車両の車速及び加速性能に対して悪影響が生じる。ま
た、固定容量型のスクロール型圧縮機の運転開始時には
エンジンに急激に負荷が加わるため、やはり、車両の加
速性能に悪影響が生じる。

従来、このような不都合を解決するため、冷媒ガスの圧
縮容量を可変とすべく吸入絞り弁機構を冷凍回路側に取
付ける技術が提案されている。

［発明が解決しようとする課題〕 しかし、吸入絞り弁機構を冷凍回路側に取付けると好ま
しくない事態が生じる。すなわち、吸入絞り弁＠構を車
両の冷凍回路側に取付ける場合には、第６図に示すよう
に、スクロール型圧縮機１００から吐出した高温・高圧
の冷媒ガスをコンデンサ１０１で液化し、膨脹弁１０２
で膨脹させることにより低温・低圧の霧状とし、そして
、エバポレータ１０３で潜熱により周囲の空気を冷却ざ
けた後、吸入絞り弁機構１０４で容量を操作して再びス
クロール型圧縮機１００に導入させる必要がある（図中
、実線の矢印が冷媒ガスの流れを示す）。ところが、車
両等において空調システムを搭載するスペースは極限ら
れたものである。したがって、吸入絞り弁機構を別に設
けることによって、搭載スペースが大型化したり、限ら
れたスペス内の構造が複雑になって、車両への取付上及
び整備上好ましくない事態が生じたりする。

本発明は、スクロール型圧縮機の容量を可変とするとと
もに、搭載スペースの小型化と取付及び整備の容易性と
を満足させることを解決すべき技術課題とするものであ
る。

［課題を解決するための手段］ 本発明は上記課題解決のため、第１ハウジングの内部に
一体成形された固定スクロールと、第２ハウジングに支
持され、公転運動を介した噛合により該固定スクロール
との間に圧縮室を形成する可動スクロールとを有し、前
記固定スクロールを形成する渦巻溝の外端を越えた延長
領域に吸入通路を間設し、該吸入通路中に絞り弁機構を
設けるという新規な技術手段を採用している。

［作用］ 本発明のスクロール型圧縮機では、ハウジングと固定ス
クロール一体型のスクロール型圧縮機において必然的に
形成される、いわゆるデッドスペースに吸入通路を間設
し、この吸入通路に絞り弁機構を設けるため、小型、軽
量という基本的な要求を損うことなく、極めて簡単にス
クロール型圧縮機の容量可変化を具現することができる
。

［実施例］ 以下、本発明を具体化した実施例を図面を参照しつつ説
明する。

（第１実施例） 第１図に本発明の第１実施例であるスクロール型圧縮機
（以下、単に圧縮機という）を示す。この圧縮機では、
第１ハウジング１に固定スクロール１０が一体的に支持
され、第１ハウジング１と締結手段により結合された第
２ハウジング２内にはシャフト３が回転自在に支承され
ている。シャフト３の大径部３０の内端には駆動ピン３
１が偏心して植設され、この駆動ピン３１にカウンター
ウェイト３２及び偏心ブツシュ３３が結合されている。

偏心ブツシュ３３はベアリング３４を介して可動スクロ
ール２０を支承している。両ハウジング１．２の結合面
近傍には自転防止機＠４が配設されており、この自転防
止機構４によって可動スクロール２０が公転運動のみ可
能で自転運動を阻止されて固定スクロール１０と噛合し
、両スクロール１０．２０の渦巻溝１０ａ、２０ａで圧
縮室５（５ａ〜５ｅ）を形成している（第２図参照）。

また、第１図に示すように、固定スクロール１０の中央
部分には圧縮終了時の圧縮室５ｅと連通する吐出口６１
が貫設され、この吐出口６１と連通する吐出室６が第１
ハウジング１の背面を覆ったカバー１１により形成され
ている。

本実施例の最も特徴的な構成として、第１ハウジング１
には、吸入通路７と絞り弁機１４　Ｂが設けられている
。すなわち、吸入通路７は第２図に示すように第１ハウ
ジング１の固定スクロール１０を形成する渦巻溝１０ａ
の外端を越えた延長領域に間設されており、絞り弁機構
８はこの吸入通路７中に設けられている。吸入通路７は
、第１図に示すように、第１ハウジング１の背面から軸
方向に伸びた円柱状の空間として形成されており、円柱
状の空間の略中央で第１ハウジング１の外周に短く突出
して開口した吸入ロア１と連通ずるとともに、円柱状の
空間の第２ハウジング側（第１図中、左側）の底部で吸
入室７２を介して圧縮前の圧縮室５ａと連通している（
第２図参照）。この吸入通路７の内部には、第１図に示
すように、吸入ロア１と吸入通路７とを連絡する開口よ
りも大きい長さをもつ円柱状のピストン８２が底部にス
プリング８１を介して１ｆｆｉ動自在に嵌装されている
。

なお、吸入通路７の第１ハウジング１側に開く聞口には
カバー１２が固着されている。こうして吸入通路７はピ
ストン°８２によって分断されており、ピストン８２か
らカバー１２側に圧力制御室８ａを形成している。また
、第１ハウジング１には、圧力制御室８ａから外周に通
じる通孔８３が設けられ、この通孔８３には吐出室６か
ら吐出圧力相当の冷媒ガスを電磁バルブ８４を介して供
給する供給管８５が接続されている。同時に第１ハウジ
ング１には、圧力制御室８ａから吸入ロア１に通じる逃
がし孔８６が設けられている。

上述のように構成された圧縮機では、第１ハウジング１
に形成された吸入ロア１から吸入通路７へ冷媒ガスが導
かれる。このとき、所定の信号によって電磁バルブ８４
が開状態とされていれば、吐出室６から供給管８５を介
して吐出圧力相当の冷媒ガスが通孔８３を経て圧力制御
室８ａに供給される。このため、ピストン８２は圧力制
御室８ａの圧力によってスプリング８１の付勢力にうち
かつて吸入ロア１と吸入通路７との開口面積を減らす方
向へ移行し、吸入ロア１からは小容量の冷媒ガスが圧縮
室５ａに供給される。また、他の所定の信号によって電
磁バルブ８４が閉状態とされれば、供給管８５を介した
吐出圧力相当の冷媒ガスは圧力制御室８ａに供給されな
い。このため、ピストン８２はスプリング８１の付勢力
に押し戻されて吸入ロア１と吸入通路７との開口面積を
増やす方向へ移行し、吸入ロア１からは大容量の冷媒ガ
スが圧縮室５ａに供給される。なお、この場合、圧力制
御室８ａに存在した冷媒ガスは逃がし孔８６を経て吸入
孔７１側へ排出される。こうしてスクロール型圧縮機の
容量が可変とされる。その俊、冷媒ガスは、可動スクロ
ール２０の公転運動に伴う圧縮室５の容積変化により順
次圧力が高められて（第２図中、５ａ〜５ｅ）、両スク
ロール１０，２０の中央部分の吐出口６１から吐出弁６
２を押し開いて第１ハウジング１に形成された吐出室６
内へ導出され、図示しない冷凍回路へと送り出される。

なお、第２図中、Ｌは可動スクロール２０の先端の軌跡
を示す。

このように、第１実施例の圧縮機では、第１ハウジング
１と固定スクロール１０が一体型の圧縮機において必然
的に形成される、いわゆるデッドスペースに吸入通路７
を間設し、この吸入通路７に絞り弁機構８を設けるため
、容積を増大させることなく圧縮機容量を可変化する吸
入絞り弁機構を一体的に組込むことができる。

（第２実施例） 第３図に本発明の第２実施例である圧縮機の軸直角方向
の断面図を示す。この圧縮機では、吸入通路７ａを第１
ハウジング１の側面から軸直角方向に形成し、この吸入
通路７ａ中に絞り弁礪構８ａを設けている。すなわち、
吸入通路７ａは、第１ハウジング１の側面に開口した吸
入ロア１ａもつ円柱状の空間として形成されており、円
柱状の空間の略中央で吸入室７２ａと連通している。こ
の吸入通路７ａの内部には、吸入通路７ａと吸入室７２
ａを連絡する開ロア１０よりも大ぎい長さをもつ円柱状
のピストン８２ａが底部にスプリング８１ａを介して摺
動自在に嵌装されている。また、吸入通路７ａの底部に
は大気圧取入れ孔８６ａが貫設されている。なお、本実
施例では、第１実施例と同一の構成は同一符号を付して
いる。

このように構成された圧縮機では、吸入する冷媒ガスの
圧力が大気圧及びスプリング８１ａの力にうちかつなら
ば、ピストン８２ａが開ロア１０の開口面積を増やす方
向へ移行し、吸入ロア１ａからは大容量の冷媒ガスが圧
縮室５ａに供給される。また、吸入する冷媒ガスの圧力
が大気圧及びスプリング８１ａの力より弱ければ、ピス
トン８２ａは開ロア１０の開口面積を減らす方向へ移行
し、吸入ロア１ａからは小容量の冷媒ガスが圧縮室５ａ
に供給される。こうして第２実施例の圧縮機においても
、第１実施例と同様の作用及び効果を得ることができる
。

（他の実施例） 本発明の圧縮機における他の実施例の要部を第４図及び
第５図に示す。以下の実施例においても、第１実施例と
同一の構成は同一の符号を付している。

第４図に示す第３実施例の圧縮機では、吸入通路７ｂを
第１実施例と同様に第１ハウジング１の背面から軸方向
に形成し、この吸入通路７ｂ中に第１実施例と同様にピ
ストン８２ｂを設けている。

第１ハウジング１には、圧力制御室８ｂから外周に通じ
る通孔８３ｂが設けられ、拡大部分をもつとともに通孔
８３ｂと連通した通孔８７ａを備えたベローズ装置８７
が取付けである。このベローズ装置８７は、先端が拡大
し通孔８７ａの拡大部分に収納される弁棒８７１をベロ
ーズ８７ｂから延出して備えている。ベローズ８７ｂは
、ベローズ室８７Ｇを形成するケースに貫設した図示し
ない孔によって内部が大気圧とされており、この大気圧
との差圧によって伸縮自在に構成されている。

弁棒８７１は、ベローズ８７ｂｔｆｉ最も伸びだときに
は通孔８７ａの拡大部分の下端に密接するが、ベローズ
８７ｂが最も縮んだときには通孔８７ａの拡大部分の上
端との間に間隙を有するように設定されている。また、
ベローズ装置８７及び第１ハウジング１にはベローズ室
８７Ｇと吸入ロア１ｂとを連通ずる通路８７ｄが貫設さ
れ、圧力制御室８ｂを塞ぐカバー１２には吐出室６から
圧力制御室８ｂに吐出圧力相当の冷媒ガスを供給する供
給管８５ｂが取付けられている。

この第３実施例の圧縮機では、吸入する冷媒ガスの圧力
がベローズ８７ｂの圧力（大気圧）より低ければ、ベロ
ーズ８７ｂが伸長して弁棒８７１が通孔８７ａの拡大部
分の下端を密閉し、圧力制御室８ｂに供給される吐出圧
力相当の冷媒ガスを遮断するため、ピストン８２ｂがス
プリングの付勢力にうちかつて図示しない吸入室と吸入
通路７ｂとの開口面積を減らす方向へ移行し、吸入ロア
１ｂからは小容量の冷媒ガスが圧縮室５ａに供給される
。また、吸入する冷媒ガスの圧力がベローズ８７ｂの圧
力より高ければ、ベローズ８７ｂが縮小して弁棒８７１
が通孔８７ａの拡大部分の上端との間に隙間を形成し、
圧力制御室８ｂに供給される吐出圧力相当の冷媒ガスを
ベローズ室８７Ｃを経て吸入ロア１ｂ側へ吐出させるた
め、ピストン８２ｂがスプリングに押し戻されて吸入室
と吸入通路７ｂとの開口面積を増やづ方向へ移行し、吸
入ロア１ｂからは大容量の冷媒ガスが圧縮室５ａに供給
される。

第５図に示す第４実施例の圧縮機は、ベローズ装置８８
を吸入通路７Ｃ中に設け、ベローズ装置８８で吸入ロア
１Ｇと吸入通路７Ｃとの開口面積を操作するものである
。この実施例では、ベローズ装置８８として円柱状の中
空のケース８８ａ内に先端の拡大した弁棒８８１を備え
たベローズ８８ｂを設けている。ベローズ８８ｂは、内
部が所定の圧力に設置されて伸縮自在にされている。ケ
ース８８ａは、ベローズ８８ｂが最も伸びたときに弁棒
８８１が塞ぐ開口８８Ｃと、ベローズ室８８ｄに連通し
た開口８８ｅとが形成されている。

なお、ケース８８ａの裏面には第１実施例と同様にスプ
リング８１が設けられており、カバー１２には第３実施
例と同様に供給管８５Ｃが取付けられている。

この第４実施例の圧縮機では、吸入する冷媒ガスの圧力
がベローズ８８ｂの圧力より低ければ、ベローズ８８ｂ
が伸長して弁棒８８１が開口８８Ｃを封鎖し、圧力制御
室８Ｃに供給される吐出圧力相当の冷媒ガスを遮蔽する
ため、ケース８８ａがスプリング８１の付勢力にうちか
つて図示しない吸入室と吸入通路７Ｃとの開口面積を減
らす方向へ移行し、吸入孔７１Ｃからは小容量の冷媒ガ
スが圧縮室５ａに供給される。また、吸入する冷媒ガス
の圧力がベローズ８８ｂの圧力より高りれば、ベローズ
８８ｂが縮小して弁棒８８１が開口８８Ｃを開放し、圧
力制御室８Ｃに供給される吐出圧力相当の冷媒ガスを開
口８８Ｃ、ベローズ室８８ｄ、開口８８ｅを介して吸入
ロア１Ｃ側へ吐出させるため、ケース８８ａがスプリン
グ８１の付勢力に押し戻されて吸入室と吸入通路７Ｃと
の開口面積を増やす方向へ移行し、吸入孔７１Ｃからは
大容量の冷媒ガスが圧縮室５ａに供給される。

これら第３実施例及び第４実施例においても第１実施例
と同様な作用及び効果を得ることができる。

［発明の効果］ 以上、詳述したように本発明は、ハウジングと固定スク
ロール一体型のスクロール型圧縮機において必然的に形
成される、いわゆるデッドスペースに吸入通路を間設し
、この吸入通路に絞り弁機構を設けるため、スクロール
型圧縮機を容量可変とすることができるとともに、搭載
スペースの小型化と取付及び整備の容易性とを満足させ
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１〜５図は本発明の実施例に係り、第１図は本発明の
第１実施例を示す軸方向の断面図、第２図は第１図のＡ
−Ａ矢視断面図に相当する第１実施例の軸直角方向の断
面図、第３図は第２実施例を示す軸直角方向の断面図、
第４図は第３実施例の要部を示す断面図、第５図は第４
実施例の同様の断面図でおる。第６図は従来の技術に係
る空調システムの説明図である。 １・・・第１ハウジング　１０・・・固定スクロール２
・・・第２ハウジング　２０・・・可動スクロール１０
ａ・・・固定スクロールの渦巻溝 ２０ａ・・・可動スクロールの渦巻溝 ５（５８〜５ｅ）・・・圧縮室 ７．７ａ、７ｂ、７ｃｍ・・吸入通路

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）　第１ハウジングの内部に一体成形された固定ス
   クロールと、第２ハウジングに支持され、公転運動を介
   した噛合により該固定スクロールとの間に圧縮室を形成
   する可動スクロールとを有し、前記固定スクロールを形
   成する渦巻溝の外端を越えた延長領域に吸入通路を間設
   し、該吸入通路中に絞り弁機構を設けたことを特徴とす
   るスクロール型圧縮機。