JPH02218879A - スクロール式流体機械 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野］ 本発明は、スクロール式圧縮機、スクロール式真空ポン
プ等として用いられるスクロール式流体機械に関する。 【従来の技術】 一般に、この種のスクロール式流体機械は、径方向内向
きにスラスト荷重受部が突設されたケーシングと、該ケ
ーシングに固着され、鏡板にうず巻状のラップ部が立設
された固定スクロールと、前記ケーシングに回転自在に
設けられた駆動軸と前記ケーシングのスラスト荷重受部
と固定スクロールとの間に位置して該駆動軸に回転自在
に設けられ、鏡板には該固定スクロールのラップ部と重
なり合って旋回する間に密閉空間を形成するりず巻状の
ラップ部が立設された旋回スクロールとから大略構成さ
れている。 そこで、上記スクロール式流体機械の作動を空気圧縮機
として用いた場合を例に挙げて説明する。モータ等によ
って駆動軸を回転して旋回スクロールを公転させ、吸込
ボートから吸込んだ空気を固定スクロールと旋回スクロ
ールとの間にうず巻方向に形成される複数の圧縮室内に
密封する。 そして、旋回スクロールが公転しながら徐々に圧縮室を
縮小することによって空気を圧縮し、固定スクロールの
中心部に配設した吐出ボートから圧縮空気を空圧機器側
に吐出する。 ところで、上述した空気圧縮機の稼動中各圧縮室内に密
封され、次第に圧縮される空気の圧力によって、旋回ス
クロールには固定スクロールから離間させるスラスト方
向の開離力が働き、旋回スクロールが浮上がって圧縮効
率が低下したり、旋回スクロールが傾いてラップ部同士
が噛合ったりする恐れがある。このため、例えば米国特
許第３８１７６６４号公報に示すように、旋回スクロー
ルの鏡板背面側にガス圧及びばね圧を加えて旋回スクロ
ールの浮上がりを防止するようにしたもの、或は特開昭
５３−３５８４０号公報に示すように、ケーシング内に
フランジ状のスラスト荷重受部を突設し、旋回スクロー
ルの鏡板背面との間にスラストすべり軸受を介して旋回
スクロールの浮上がりを防止するようにしたものが知ら
れている。 〔発明が解決しようとする課題〕 上述した従来技術によれば、旋回スクロールが所定の回
転数に達して常用運転状態になった場合には、複数の圧
縮室内の圧力が旋回スクロールの鏡板全体に平均して加
わることになり、この旋回スクロールに掛かるスラスト
荷重はケーシングのスラスト荷重受部が受承する結果、
旋回スクロールは面揺れすることなく円滑に回転するこ
とができる。 しかし、起動時には各圧縮室内の圧力は不安定であり、
旋回スクロールの鏡板全体に平均的に圧力が加わらない
ため、スラスト荷重受部があるにも拘らず旋回スクロー
ルが面揺れを起こし、ラップ部同士が噛合ったり或はラ
ップ部歯先と鏡板がカジリ現象を起こしてしまうという
欠点があった。 本発明は上述した従来技術の欠点に鑑みなされたもので
、起動時にも旋回スクロールが面揺れを起こすのを防止
できるようにしたスクロール式流体機械を提供すること
を目的とする。 〔課題を解決するための手段〕 上述した課題を解決するために構成された本発明の手段
の特徴は、旋回スクロールには鏡板背面との間にケーシ
ングのスラスト荷重受部を摺接しつつ挟持する旋回安定
部材を設けたことにある。 〔作用１ このように構成することにより、不均一なスラスト方向
の荷重によって旋回スクロールがスラスト荷重受部に対
し傾こうとするとき、旋回安定部材がスラスト荷重受部
に対し当該傾き現象を抑制する方向に押付けられること
になり、旋回スクロールの面揺れが防止される。 ［実施例］ 以下、本発明の実施例としてスクロール式空気圧縮機を
例に挙げ、図面に基づき詳述する。 第１図は本発明の第１の実施例を示す。図におて、１は
スクロールケーシングで、該スクロールケーシング１は
円筒部２Ａと底部側の軸受支持部２Ｂとからなる有底筒
状のケーシング本体２と、上、下両面が平滑な摺接面３
Ａ、３Ｂになると共に、中央に開口部３Ｃが形成された
環状平板体からなり、該ケーシング本体２の上側を覆う
ように円筒部２Ａ端面に固着されたスラスト荷重受部３
とから構成され、内部はカウンタウェイト室ＩＡになっ
ている。 ４は前記スラスト荷重受部３の上面３Ａ側に固着された
固定スクロールで、該固定スクロール４は鏡板４Ａと、
該鏡板４Ａの内面４Ａ、側にインボリュート又はインボ
リュートに近いうず巻状に立設されたラップ部４Ｂと、
該ラップ部４Ｂの外側に位置して鏡板４Ａの外周側に立
設された円筒部４Ｃとからなっており、該固定スクロー
ル４の上側には上蓋板５が取着されている。 ６は前記固定スクロール４と同一軸線に位置してスクロ
ールケーシングｌに設けられた駆動軸で、該駆動軸６の
軸方向途中は軸受支持部２Ｂにラジアル玉軸受を介して
回転自在に支持されている。そして、該駆動軸６の一端
側はケーシング１外に突出してモータ連結部６Ａになり
、他端側はスクロールケーシングｌ内に突出してカウン
タウェイト取付部６Ｂになっている。更に該カウンタウ
ェイト取付部６Ｂの先端側は固定スクロール４の軸線に
対して偏心したクランク軸６Ｃになっており、該クラン
ク軸６Ｃはスラスト荷重受部３の開口部３Ｃを介して固
定スクロール４側に突出している。そして、上述した駆
動軸６には軸方向に油通路７が貫通して形成されている
。 ８は旋回スクロールを示し、該旋回スクロール８は前面
側がラップ部形成面８Ａ、になり、後面側が摺接面８Ａ
、になった鏡板８Ａと、該鏡板８Ａのラップ部形成面８
Ａ、にインボリュート又はインボリュートに近いうず巻
状に立設され、固定スクロール４のラップ部４Ｂと重な
り合って旋回する間に複数の圧縮室９．９．・・・を形
成するラップ部８Ｂと、鏡板８Ａの摺接面８Ａ３側凹窪
内に一体的に固着され、円筒部８　Ｃｔがスラスト荷重
受部３の開口部３Ｃに遊嵌したボス部材８Ｃとから構成
されている。そして、該旋回スクロール８はスラスト荷
重受部３と固定スクロール４との間に位置して前記駆動
軸６のクランク軸６Ｃに旋回軸受ｌＯを介して回転自在
に設けられており、鏡板８Ａの下側摺接面８Ａ、はスラ
スト荷重受部３の上側摺接面３Ａと摺接するようになっ
ている。 １１は前記旋回スクロール８との間でスラスト荷重受部
３を挟持するように、ボス部材８Ｃの円筒部８Ｃ１先端
に固着された環状平板体からなる旋回安定部材で、該旋
回安定部材１１はスラスト荷重受部３の下側摺接面３Ｂ
と摺接しつつ、旋回スクロール８と一体的に旋回運動を
行なうようになっている。 更に、１２は吸込ボート、１３は吐出ボートをそれぞれ
示し、吸込ボート１２は最外周側の圧縮室９と連通ずる
ように固定スクロール４の円筒部４Ｃに穿設され、吐出
ボート１３は最中６側の圧縮室９と連通ずるように鏡板
４Ａの中心に穿設されている。 一方、１４はスクロールケーシングｌの外側に軸方向に
突設された円筒状のモーターケーシングで、該モーター
ケーシング１４内には駆動軸６を回転駆動するためのモ
ー２１５が収納されている。１６は周壁部１６Ａと底部
１６Ｂとからなり、該モーターケーシング１４の下端側
を閉塞する底蓋で、該底蓋１６の底部１６Ｂ内面には中
央に位置して駆動軸６を支持するためのボス部１６Ｃが
突設されており、該ボス部１６Ｃの周囲は油溜り部１７
になっている。また、該底蓋１６には底部１６Ｂの中心
に位置して油流入口１８が穿設されると共に、周壁部１
６Ａには油排出口１９が穿設されている。 また、図中２０はボス部材８Ｃに対向して鏡板８Ａに凹
設された油流動部で、該油流動部２０は駆動軸６の油通
路７と連通している。２１．２１は油流動部２０に連通
してボス部材８Ｃに穿設された油孔、２２は旋回スクロ
ール８と共に旋回する該８油孔２１と連通するようにス
ラスト荷重受部３に穿設された大径油孔で該大径油孔２
２はカウンタウェイト室ＩＡに開口している。更に、２
３はスクロールケーシング１の軸受支持部２Ｂに穿設さ
れた油流出路で、該油流出路２３は前記カウンタウェイ
ト室ＩＡとモーターケーシング１４内に開口している。 更に、図中２４は駆動軸６のカウンタウェイト取付部６
Ｂに取付けられたカウンタウェイト、２５は駆動軸６の
モータ連結部６Ａ先端側に取付けられた他のカウンタウ
ェイトである。 本実施例は上述の如（構成されるが次にその作動につい
て詳述する まず、モータ１５によって駆動軸６を回転駆動して旋回
スクロール８を公転させ、吸込ボート１２から吸込んだ
空気を固定スクロール４と旋回スクロール８との間に形
成される圧縮室９内に密封し、旋回スクロール８が公転
しながら徐々に圧縮室９を縮少して空気を圧縮し、当該
圧縮された空気を吐出ボート１３から吐出する。そして
、この圧縮作業中圧縮室９内で発生する圧力により旋回
スクロール８は固定スクロール４から離間するスラスト
方向の荷重を受け、スラスト荷重受部３の上側摺接面３
Ａと摺接しつつ旋回する。 また、前記作動中駆動軸６の油通路７には油流入口１８
を介して潤滑油が供給され、該潤滑油は旋回スクロール
８の油流動部２０から油孔２１゜２１を介して該旋回ス
クロール８とスラスト荷重受部３との間に供給されて、
これら部材間の潤滑を行なう。そして、当該潤滑油はス
ラスト荷重受部３の大径油孔２２、バランスウェイト室
ＩＡ。 油流出路２３を順次介してモーターケーシング１４内に
流出し、モータ１５の潤滑と冷却を行なった後、油溜り
部１７内に落下し、油排出口１９から外部に排出される
ようになっている。 実施例のスクロール式空気圧縮機は上述した如くである
が、旋回スクロール８のボス部材８Ｃには鏡板８Ａに対
向して旋回安定部材１１を設け、該旋回安定部材１１と
鏡板８Ａとの間にスラスト荷重受部３を摺動可能に挟持
するように構成しである。従って、起動時における各圧
縮室９内の圧力が不均一なため、旋回スクロール８の鏡
板８Ａに不均一なスラスト方向の荷重が掛り、鏡板８Ａ
の一側外周部がスラスト荷重受部３から浮上り、他側外
周部が押付けられるような挙動を始めようとしても、旋
回安定部材１１がスラスト荷重受部３に対して当該挙動
を打消す方向に摺接するから、旋回スクロール８の面揺
れを速やかに抑制することができる。 なお、旋回スクロール８は固定スクロール４の円筒部４
Ｃ端面に摺接することによって、その面揺れを抑制でき
ることが考えられるが、鏡板８Ａと円筒部４Ｃ端面との
間の潤滑性が劣ることに比較すれば、実施例の旋回安定
部材１１は旋回スクロール８の摺動性を損なうことなく
確実に面揺れを防止できる。 次に、第２図は本考案の第２の実施例を示す。 なお、前述した第１実施例の構成要素と同一の構成要素
には同一符合を付して、その説明を省略する。 然るに、本実施例の特徴とするところは、スクロールケ
ーシング３１をケーシング本体３２と共に構成するスラ
スト荷重受部３３を２個の分割体３３Ａ、３３Ｂによっ
て構成すると共に、旋回スクロール３４の鏡板３４Ａに
はボス部材３５Ａと旋回安定部材３５Ｂを一体に形成し
た取付部材３５を取着するようにしたことにある。 このように構成される本実施例によれば、起動時におけ
る旋回スクロール３４の面揺れを旋回安定部材３５Ｂに
よって防止し、空気を圧縮する作動については第１実施
例によるものと実質的に異なるところはない。しかし、
スラスト荷重受部３３を２個の分割体３３Ａ、３３Ｂに
構成することによって、旋回安定部材３５Ｂを旋回スク
ロール３４のボス部材３５Ａと一体に形成することが可
能になり、これによって空気圧縮機の組立性を大幅に向
上させることができる。 なお、各実施例ではスクロール式空気圧縮機を例に挙げ
たが、スクロール式真空ポンプ等にも本発明は適用でき
るものである。 〔発明の効果〕 本発明は以上詳述した如くであって、スラスト荷重受部
を旋回スクロールとの間に摺動しつつ挟持する旋回安定
部材を設ける構成にしたから、起動時における旋回スク
ロールの面揺れ現象を該旋回安定部材が抑制することが
できる結果、運転の立上がりが円滑なスクロール式流体
機械にすることができるし、ラップ部同士の噛り等の固
定スクロールと旋回スクロールの異常摩耗を防止できる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１の実施例に係るスクロール式空気
圧縮機の縦断面図、第２図は第２の実施例に係るスクロ
ール式空気圧縮機の要部縦断面図である。 １．３１・・・ケーシング、３．３３・・・スラスト荷
重受部、４・・・固定スクロール、４Ａ・・・鏡板、４
Ｂ・・・ラップ部、６・・・駆動軸、８・・・旋回スク
ロール、８Ａ・・・鏡板、８Ｂ・・・ラップ部、１１゜
３５Ｂ・・・旋回安定部材。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　径方向内向きにスラスト荷重受部が突設されたケーシ
   ングと、該ケーシングに固着され、鏡板にうず巻状のラ
   ップ部が立設された固定スクロールと、前記ケーシング
   に回転自在に設けられた駆動軸と、前記ケーシングのス
   ラスト荷重受部と固定スクロールとの間に位置して該駆
   動軸に回転自在に設けられ、鏡板前面には該固定スクロ
   ールのラップ部と重なり合って旋回する間に密閉空間を
   形成するうず巻状のラップ部が立設された旋回スクロー
   ルとからなるスクロール式流体機械において、前記旋回
   スクロールには鏡板背面との間に前記ケーシングのスラ
   スト荷重受部を摺接しつつ挟持する旋回安定部材を設け
   たことを特徴とするスクロール式流体機械。