JPH02217420A - 表面疵のない加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼薄板の製造法 - Google Patents

表面疵のない加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼薄板の製造法

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JPH02217420A
JPH02217420A JP3950989A JP3950989A JPH02217420A JP H02217420 A JPH02217420 A JP H02217420A JP 3950989 A JP3950989 A JP 3950989A JP 3950989 A JP3950989 A JP 3950989A JP H02217420 A JPH02217420 A JP H02217420A
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原勢 二郎
Susumu Suzuki
享 鈴木
Kuniteru Ota
大田 国照
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、表面疵のない加工性に優れたフェライト系ス
テンレス鋼薄板を、熱延板焼鈍工程を省略して製造する
方法に関するものである。
(従来の技術) 従来、フェライト系ステンレス鋼薄板は、熱延板を焼鈍
した後、1回或は中間焼鈍を介挿する2回の冷間圧延を
施し、次いで仕上焼鈍(最終焼鈍)して製品とするプロ
セスによって製造されてきた。
上記従来のフェライト系ステンレス鋼薄板製造プロセス
によるときは、熱延板焼鈍工程を省略すると、最終製品
に1)表面疵が発生する2)降伏強度が高くかつ、降伏
点伸びが大きく、伸びが少ない3)  r値が小さ(、
リッジングが大きい等の欠陥が発生し易くなる、という
問題を生じる。
発明者等は、熱延板焼鈍工程を省略しても前記問題を生
じないフェライト系ステンレス鋼薄板の製造プロセスに
ついて研究を重ねた結果、AIを0.08〜0.5%含
有するフェライト系ステンレス鋼熱延板を、40%以上
の圧下率の適用下に冷間圧延した後、700〜1000
℃の温度に10分間以内加熱した後さらに、40%以上
の圧下率の適用下に冷間圧延し、次いで再結晶焼鈍する
プロセスによって所期の結果を得、特開昭60−204
836号にて提案した。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、発明者等が提案した特開昭80−20483
6号公報に開示されている技術によって得られる製品よ
りもさらに優れた特性、特に表面性状、加工性の点で優
れた特性を有するフェライト系ステンレス鋼薄板を製造
するプロセスを提供することを目的としてなされた。
(課題を解決するための手段) 本発明の特徴とする処は、フェライト系ステンレス鋼薄
板の製造するプロセスにおいて、熱間圧延工程における
ストリップの巻き取り温度を好ましくは850℃以下と
し、冷間圧延工程における中間焼鈍条件を、材料を20
0〜b 度(室温から最高加熱温度までの平均昇温速度)で10
00〜115”0℃の温度域まで加熱し0.1〜1秒間
保持した後、1000〜b まで冷却するようにした点にある。
以下に、本発明の詳細な説明する。
先ず、上述のような冷間圧延段階に介挿される中間焼鈍
の条件を採ることによって、表面疵がなく、加工性即ち
r値が裔く、リッジングが減少す冶金的理由について、
詳細に説明する。
熱延板焼鈍することなく、1回の冷間圧延によって最終
板厚とするフェライト系ステンレス鋼薄板の製造プロセ
スにおいて、Agを0.08〜0.5%含有する材料を
用いる場合は、熱間圧延工程における巻き取り温度が高
温となる程製品のr値が向上するけれども、リッジング
が劣化するという問題がある。
しかしながら、熱延板焼鈍することなく材料を冷間圧延
するプロセスであっても、熱延板を冷間圧延した後中間
焼鈍しさらに冷間圧延し仕上焼鈍するプロセスを採ると
、1回冷延法による場合に比しr値が向上しかつりッジ
ングも改善される。
これは、中間焼鈍後、製品の深絞り性にとって有利な(
111) (112>系の集合組織の発達が著しく、か
かる集合組織を有する材料を冷間圧延し仕上焼鈍すると
、最終製品において、深絞り性に有効な+111)<1
10>系の集合組織の発達が顕著になることによる。
発明者等はさらに研究を進めた結果、最終製品の「値お
よびリッジングは、中間焼鈍条件、特に材料の加熱温度
、昇温速度、加熱時間、冷却速度によって著しく変化す
ることを見出し、本発明を完成させたものである。
また、本発明になるプロセスを採ることによって、最終
焼鈍後の鋼板表面に疵が発生することがない。
以下に、本発明の中間焼鈍条件の冶金学的根拠について
説明する。
本発明において、中間焼鈍における材料の昇温速度を2
00℃/S以上と限定したのは、これ未満の昇温速度で
は、昇温過程で結晶粒の粗大化が起こり、最終製品のr
値、リッジングが劣化するからである。
特に、リッジングを劣化させないためには、材料の昇温
速度は高いほど良いけれども、1000℃/Sを超える
昇温速度とすることは、工業的に極めて困難であり、コ
スト的にも不利である。
次に、加熱到達温度を1000℃以上、1150℃以下
としたのは、この焼鈍によりγ相を微細析出させるため
であり、1000℃未満の加熱到達温度では、γ相の析
出が期待できない。一方、加熱到達温度が1150℃を
超えると、γ相は析出するものの粒成長により、最終製
品のr値、リッジングが劣化する。
本発明の中間焼鈍は、粒成長することなく、γ相を微細
分散させることを狙ったものであり、このγ相の微細分
散により、最終製品のr値が著しく向上する。
また、加熱到達温度に保持する時間を、0.1秒間以上
1秒間以下としたのは、1秒を超えて長(しても、r値
、リッジング向上効果は認められず、逆に粒成長により
最終製品のr値、リツジングの劣化を招く。一方、0.
1秒間未満では、効果がない。
次に、材料の冷却速度を、80℃/S以上1000’C
/s以下と限定したのは、80℃/S未満の冷却速度で
は粒成長が起こり、最終製品のりッジング向上効果が少
なくなる。一方、冷却速度は高いほど材料の粒成長を抑
えて好ましいけれども、1000’C/sを超える冷却
速度での冷却を実施するのは、工業的に困難である。
上述のような急速加熱、冷却によるγ相の析出は、必ず
しも結晶粒界に限らず結晶粒内でも生じる。冷間圧延前
の結晶粒界は、次いでなされる焼鈍後に+111+系結
品方位を発達させるソースとなることはよく知られてい
るが、本発明の方法では、微細γ相は、特に粒界に優先
的に析出するわけではなく、また、最終焼鈍においては
粒成長は殆んどないから、11111系結晶方位を発達
させるソースは減少しない。
従って、中間焼鈍時にγ相が析出しているにも拘わらず
、製品におけるr値の低下はみられない。
本発明におけると同一成分の1熱延板を、熱延板焼鈍を
省略して中間焼鈍を施さない1回の冷間圧延で最終板厚
とするプロセスを採る場合、熱間圧延工程でのストリッ
プ巻き取り温度を高くすることによって、製品のr値を
高くすることができるけれども、高温巻き取りの際、材
料(ストリップ)にPの粒界偏析が生じ、酸洗時に深い
グループがストリップ表面に形成され、それが最終焼鈍
後のストリップ表面に残存して表面疵となる。
従って、このような表面疵を生ぜしめないためには、熱
間圧延工程でのストリップの低温巻き取り、即ち、70
0℃以下、好ましくは650℃以下の温度域で巻き取る
必要がある。しかしながら、かかる低温巻き取りを行う
と、製品のr値の向上は期待できない。
本発明においては、製品に表面疵が発生しない低温巻き
取りを行った熱延板を出発材としても、1回冷延法によ
って得られたステンレス鋼薄板に比し、r値、リッジン
グの向上が大きいため、表面疵がなく、加工性の良好な
ステンレス鋼薄板の製造が可能となる。
次に、本発明において、1回目および2回目の冷間圧延
における冷延率を40%以上としたのは、再結晶組織で
11111系集合組織を充分に発達させるためである。
40%未満の冷延率では、11.11系集合組織の発達
が不充分である。かかる観点から、冷延率は高いほど良
いけれども、熱延板の厚さは最大6m+s程度であり、
最終板厚は最も薄い場合で0.3mm程度であるから、
1回目および2回目の各段階での冷延率の上限を80%
とした。
処で、本発明において、A9含有量を0.08%以上と
したのは、これ未満のAg含有量ではAgNの析出が不
充分であり、最終製品の降伏点が高くなって好ましくな
い。
また、前記未満のAg含有量の場合、r値の向上効果が
少ないのみならず、キラキラ疵と呼ばれる表面疵が出易
くなる。一方、Ag含有量の上限を0.5%としたのは
、この量を超えて添加しても、効果が飽和し経済的でな
いためである。
従来の熱延板焼鈍後、冷間圧延、仕上焼鈍を行う製造プ
ロセスにあっては、スラブ加熱温度が低温である程また
、仕上圧延温度が低温である程最終製品のr値、リッジ
ングは良好なものとなるが、低温スラブ加熱、低温仕上
圧延を行う場合は、熱間圧延工程で所謂スケール疵と呼
ばれる表面疵が発生する傾向が強まる。
しかしながら、本発明の如く、熱延板焼鈍を省略する製
造プロセスにおいては、r値、リッジングを良好ならし
めるべく、低温スラブ加熱、低温仕上圧延を行って熱延
板焼鈍工程で再結晶を促進させる必要がないので、高温
スラブ加熱、高温仕上圧延を行うことが可能であり、従
ってスケール疵の発生がなく、良好な表面性状をもつ熱
延板とすることができる。
(実 施 例) 表1に示す化学成分を有する厚さ200關の連続鋳造ス
ラブを、120(1℃に加熱した後、粗圧延機ならびに
仕上圧延機列からなるホットストリップミルで圧延し、
厚さ4.0■の熱延板とした。
この熱延板(ホットストリップコイル)を、熱延板焼鈍
することなく、厚さ2゜0m+m (冷延率:50%)
まで冷間圧延し、表2に示す条件で中間焼鈍した後、0
.4++n厚さまで冷間圧延し、次いで、860″CX
2分間の最終焼鈍を施した。
このようにして得られた製品のr値、リッジングを測定
した結果を、表3に示す。
表3から明らかなように、本発明によるときは、r値、
リッジングともに良好である。
表 (発明の効果) 本発明によれば、熱延板焼鈍工程を省略してなお、r値
、リッジングが良好かつ表面性状に優れたフェライト系
ステンレス鋼薄板を製造することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 重量比で、Al:0.08〜0.5%を含有するフェラ
    イト系ステンレス鋼熱延板を、熱延板焼鈍することなく
    40%以上80%以下の圧下率で冷間圧延した後、10
    00〜1150℃の温度域に加熱した後さらに、40%
    以上80%以下の圧下率で冷間圧延し、次いで再結晶焼
    鈍するフェライト系ステンレス鋼薄板の製造法において
    、前記中間焼鈍における材料の昇温速度(室温から最高
    加熱温度までの平均昇温速度)を200〜1000℃/
    sとするとともに、最高加熱温度に0.1秒間以上1秒
    間以下保持しさらに、最高加熱温度から800℃までの
    冷却速度を1000〜80℃/sに制御することを特徴
    とする表面疵のない加工性に優れたフェライト系ステン
    レス鋼薄板の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3805417A4 (en) * 2018-03-30 2022-01-05 NIPPON STEEL Stainless Steel Corporation FERRITIC STAINLESS STEEL SHEET AND METHOD OF MANUFACTURING THEREOF

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JPS60208423A (ja) * 1984-04-02 1985-10-21 Nippon Steel Corp Al含有フエライト系ステンレス鋼冷延鋼板の製造方法
JPS63169334A (ja) * 1986-12-30 1988-07-13 Nisshin Steel Co Ltd 面内異方性の小さい高延性高強度の複相組織クロムステンレス鋼帯の製造法

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