JPH02211862A - 抗昆虫蛋白産生枯草菌 - Google Patents

抗昆虫蛋白産生枯草菌

Info

Publication number
JPH02211862A
JPH02211862A JP88152363A JP15236388A JPH02211862A JP H02211862 A JPH02211862 A JP H02211862A JP 88152363 A JP88152363 A JP 88152363A JP 15236388 A JP15236388 A JP 15236388A JP H02211862 A JPH02211862 A JP H02211862A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bacillus subtilis
gene
plasmid
bacillus
chromosome
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP88152363A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Akashi
昭 赤司
Iwao Omori
大森 巌
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toagosei Co Ltd filed Critical Toagosei Co Ltd
Priority to JP88152363A priority Critical patent/JPH02211862A/ja
Publication of JPH02211862A publication Critical patent/JPH02211862A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (イ)発明の目的 「産業上の利用分野」 本発明は鱗翅目昆虫(ガやチョウの類)の幼虫に対して
極めて優れた殺虫効果を示し、農薬として有効な結晶毒
素蛋白を人畜に無害な枯草菌を宿主として、抗生物質を
含有しない培養液で安定に産生できる方法に関するもの
であり、農薬製造工業において有効に利用されるもので
ある。
「従来の技術」 バチルス・チューリンゲンシスの生活環中、胞子形成期
中にこれと同調して形成される細胞内封入体は結晶毒素
蛋白と称され、多くの鱗翅目昆虫の幼虫に対して毒性を
示すことから農薬として広く用いられている。
結晶毒素蛋白を有効成分とする微生物農薬の製造は、主
としてバチルス・チーーリンゲンシス変種りルスタキH
D−1株(Bacillusthuringiensi
s var、kurstaki HD−j )を培養し
、その発酵産物である結晶毒素と、これに混在せる生芽
胞とを分離することなくそのまま製剤化することにより
なされている。
一方、近年の遺伝子組換え技術の進歩に伴ない結晶毒素
蛋白をコードする遺伝子をクロ一二ングし、大腸菌や枯
草菌等の異種微生物に導入し結晶毒素蛋白を発現させよ
うとする試みがなされている。アナパージーシバクマー
等C特開昭62−181777 + J、Bacter
iol、 166*194.1986)はバチルス・チ
ューリンゲンシス変種クルスタキHD−1−ジベル(D
ipel)の結晶毒素蛋白をコードする遺伝子を枯草菌
において複製しうるプラスミドに連結し枯草菌に導入し
てパイピラミダル(bipyramidal )構造の
結晶体として産生されることを報告している。
古谷等(特開昭62−294080)は、バチルス・チ
ューリンゲンシスソ、トーの結晶毒素蛋白をコードする
遺伝子を枯草菌で増殖可能なベクターに連結した後、枯
草菌に導入して結晶毒素蛋白を発現させ、親株のバチル
ス・チュリンゲンシスンットーより高い殺虫活性を示す
ものを得たことを報告している。
また、本発明者等は先にバチルス・チューリンゲンシス
変種クルスタキHD−1の結晶毒素蛋白をコードする遺
伝子を大腸菌と枯草菌で複製しうるシャトルベクターに
連結し枯草菌に導入したところ、重ピラミッド型の結晶
体として産生され、しかも宿主枯草菌の胞子形成が阻害
されることを報告した(特開昭63−17687)。
上に述べた結晶毒素蛋白の枯草菌での生産の例は全て結
晶毒素蛋白をコードする遺伝子を枯草菌で複製可能なベ
クターに連結し枯草菌へ導入している。そして組換えプ
ラスミドを有する枯草菌形質転換体は、抗生物質を含有
する培地で培養されている。
「発明が解決しようとする問題」 微生物農薬の製造に広く用いられるバチルス・チューリ
ンゲンシスの産生ずる結晶毒素蛋白は、害虫のみならず
蚕にも強い毒性を示すことから、我国の様な養蚕国にお
いて繁殖能力をもつ生菌や生芽胞を含む製剤を使用する
ことは、きわめて危険なことと考えられる。
さらに、バチルス・チューリンゲンシスは人や家畜に対
して病原性をもつことが知られているバチルス・セレウ
ス(Bacillus  cereus )と病理学的
に同一の病原性を示すことが明らかとされ(秋山武久他
、北里医学14. 236 。
1984、大沢伸孝他、北里医学14.!120゜19
84)、  また、バチルス・チューリンゲンシスの産
生ずる溶血毒は、バチルス・セレウスの産生ずる毒素と
同一の性状を示すこと、並びに、バチルス・チューリン
ゲンシスが何らかの下痢原因毒素を産生ずる可能性も示
唆されたこと(本田武司他、日本細菌学会誌40,24
0゜1985)からも、生菌や生芽胞を含む形での本菌
生剤の散布が人畜に対する高い危険性を含んでいること
が容易に推測できる。
以上のことから判断される様に、バチルス・チューリン
ゲンシスの産生ずる結晶毒素に生菌あるいは生芽胞が混
在したまま製剤された農薬を自然界に散布することは養
蚕の上からも公衆衛生の面からもきわめて危険なことと
いえるものである。
枯草菌はヒトに対する毒性がないこと、遺伝的性質が詳
細に調べられ種々の変異体が得られていること、及び、
菌体外に蛋白質を効率よく分泌することから遺伝子組換
えの宿主として広く利用されている。一般に遺伝子組換
え体の作製は枯草菌菌体内で自律増殖(複製)可能なプ
ラスミドベクターに目的のDNA断片、例えば結晶毒素
蛋白をコードする遺伝子を連結した後枯草菌に導入する
ことによってなされている。
しかし枯草菌を宿主とした遺伝子組換え技術・による物
質生産はいくつかの点で困難が供なう。
その最も大きな問題点に枯草菌内でのプラスミドベクタ
ーの不安定性がある。プラスミドの不安定性は2つの原
因に起因する(S、Bron andE、l、uxen
 plasmid  14+  235 + 1985
 )。
まず第一にプラスミドの脱落の問題である。これは、プ
ラスミドを保有する枯草菌が細胞分裂の際、娘細胞にプ
ラスミドが均等に分配されず、その結果プラスミドを保
持しない細胞が出現する現象をいう。フラスコレベルの
実験では、抗生物質の添加によってプラスミドの脱落株
の増殖を抑制することは可能である。しかし、工業的レ
ベルでは抗生物質は短時間に不活性化されるので、プラ
スミドの安定性は非常に重要な問題となる(小林 猛、
昭和63年度農芸化学会講演要旨集、p449)。
もう一つは、プラスミドの欠失の問題であるが、これは
プラスミドを構成するDNA断片の一部が消失(欠失)
しプラスミドが小型化する現象をいう。
上記したような原因によるプラスミドの不安定性は枯草
菌を宿主にして遺伝子組換えにより有用物質を生産する
際の解決されねばならない大きな問題点である。
仲)発明の構成 1問題点を解決するための手段」 本発明者らは上記問題点の生ずることのない結晶毒素蛋
白の生産方法について種々検討し、バチルス・チューリ
ンゲンシスの結晶毒素蛋白をコードする遺伝子が染色体
に組込まれた枯草菌が、抗生物質を含有しない培地でも
安定に結晶毒素蛋白を産生ずることを見出して本発明を
完成した。
さらに本発明者等の検討経過を詳細に説明すれば、まず
本発明者等が、バチルス・チューリンゲンシス・クルス
タキHD−1株の結晶毒素蛋白をコードする遺伝子、大
腸菌プラスミドpuc 9、枯草菌で発現されるクロラ
ムフェニコール 一部(−)耐性遺伝子(CAT遺伝子)及び枯草菌染色
体由来のDNA断片より構成される枯草菌では複製され
ない結晶毒素蛋白をコードする遺伝子組込みプラスミド
を作製し、それを組メにフタ−として枯草菌に導入する
と、染色体に当該遺伝子が組込まれた形質転換体が得ら
れることを見出した。そしてこの形質転換体をクロラム
フェニコールを含有する適当な培地に接種し、好気培養
条件下で30〜67℃の温度で培養したところ、この培
養液は蚕に対して強い殺虫活性を有しており、農薬原料
として非常に有効であるのみならず稟含有しない培養液
でも該遺伝子が安定に保持され50世代にわたり安定に
結晶毒素蛋白を生産することを見出し本発明を完成した
すなわち、本発明はバチルス・チューリンゲンシスが産
生ずる結晶毒素蛋白をコードする遺伝子を染色体中に有
する枯草菌に関するものであり、さらには当該枯草菌の
創製に用いられる結晶毒素蛋白をコードする遺伝子、枯
草菌染色体の任意はDNA断片、枯草菌で発現し得る抗
生物質耐性遺伝子及び大腸菌で複製可能なベクターより
なる組濾8クターに関するものでもあり、結晶毒素蛋白
の産生に利用されるバチルス・チューリンゲンシスが産
生ずる結晶蛋白をコードする遺伝子を染色体中に有する
枯草菌を抗生物質非存在下での培養方法に関するもので
もある。
0枯草菌 本発明で結晶毒素蛋白をコードする遺伝子(以下結晶毒
素遺伝子という)を導入すべき菌として採用した枯草菌
は人畜や植物に対して寄生、病原性のない極めて安全な
ものであると広く知られているが、それは下記に示す論
文等でも裏付けられるものである。
党閥等(Mi tsuoka T、他Qoldschm
idtinformiert 2/75 23 r 2
5−41 * 1973)によると、種々の動物の真中
の枯草菌を調べたところ、草食動物に多く雑食動物には
中程度認められるか存在せず、肉食動物には全く存在し
ないことが報告されている。また存在が認められる例で
も飼料に混入していた枯草菌由来であり、腸内に定着す
ることはなく、一過性であることが認められている。
さらに板目(遺伝子組換え実用化技術第−集フジテクノ
システム)は、枯草菌と分類学的に同じものと知られて
いる納豆菌を利用して作られる納豆による中毒が報告さ
れておらず、枯草菌が人畜に対して非病原性であるとし
ている。
すなわち、本発明はバチルス・チューリンゲンシスの結
晶毒素を人畜に無害な枯草菌を宿主にして安定に製造す
るための方法に関するものである。
O結晶毒素遺伝子組込みプラスミド(pBTKIIN)
の作製 結晶毒素遺伝子を枯草菌染色体へ組込むためのプラスミ
ド(pBTKIIN)は、結晶毒素遺伝子、大腸菌プラ
スミドpuc9、抗生物質耐性マーカーとして枯草菌プ
ラスミドpc194由来δ書i性遺伝子、□び、枯草菌
染色体由来のDNA断片より構成され、その構築方法と
構造は第1図に示されるものである。
大腸菌プラスミドとしてはpuc9に限定されるもので
はなく、puc19やpBR+22等大腸菌で複製でき
るものであれば全て利用可能である。また、抗生物質耐
性マーカーとしてはpc194由来分書家性遺伝子に限
定されろものではなく、pUB 110  由来のカナ
マイシン耐性遺伝子等枯草菌で発現できるものであれば
全て利用可能である。
0培養 結晶毒素遺伝子が染色体に組込まれた形質転換枯草菌ゆ
、抗a7含イ、ヶい。8 SG培地(leighton、 ’l’、J、 and
 1)oi + R,H。
J、13io1.chem、246 5189.197
1 )等の培地で30〜67℃の温度で好気培養条件下
で培養される。
0結晶毒素蛋白の産生 結晶毒素蛋白の発現は形質転換枯草菌の菌体抽出物を5
DS−ポリアクリルアミド電気泳動することにより、あ
るいは、電気泳動された蛋白をニトロセルロース膜に転
写後、結晶毒素蛋白と作用させることにより確認できる
「作 用」 本発明者らは、バチルス・チューリンゲンシスの結晶毒
素遺伝子を枯草菌染色体に組込み、結晶毒素を産生させ
ることに成功したが、染色体に組込まれた該遺伝子は抗
生物質を含有しない培養液でも安定に保持され、安定に
結晶毒素を産生ずるという優れた作用を示す。
従って、バチルス・チューリンゲンシスの結晶毒素遺伝
子が染色体に組込まれた枯草菌は、経済的に高価な抗生
物質を含まな〜・培地で培養されて結晶毒素を安定に産
生できるという優れた作用を有し、より安全で安価な微
生物農薬を提供できるものである。
以下に詳細な実施例を示すが、本発明による方法は実施
例だけに限定されるものではない。
〔実施例〕
1)バチルス・チューリンゲンシス結晶毒素遺伝子の枯
草菌染色体組込みベクターの作製cry−1−1は円相
らが作製したプラスミドであり(微工研菌寄第8482
号)、バチルス・チューリンゲンシス結晶毒素遺伝子を
大腸菌ベクターpuc9のECoRI部位へ連結したも
のである。
cry−1−1を制限酵素pst■で、37℃、2時間
消化し、次いで、アルカリホスファターゼで57℃、1
時間処理する。一方、枯草菌1A96株(本菌株は米国
オハイオ州立大学のBacillusQenetic 
5tock Centerより入手した)よりサイトウ
及びミウラの定める方法(Saito、、 H。
and Miura、J(、Biochim、Biop
hys、Acta72 612.1963)に従がいf
A製した染色体DNAを制限酵素psti  で消化し
、アガロースゲル電気泳動した。泳動後、約1 kb 
部分のゲルを切り出し、フェノール抽出及びクロロホル
ム抽出により精製し、エタノール沈澱によりDNA を
回収した。
この約jkbの枯草菌染色体DNA断片と上述のpst
工で消化したcry−1−1をT4リガーゼで4℃、1
5時間反応させて連結し、環状化した。これをマニアチ
スらの定める方法 (T、Maniatis、Mo1ecular Clo
ning、 ALaboratory Manual 
、Co1d Spring HarborLabora
tory)によって大腸菌HB 101を形質転換した
。形質転換体は40μg/mlのアンピシリンを含むL
B−寒天培地(バクトドリブトン10?、バクトイ−ス
トエキストラクト55’、塩化ナトリウム51、寒天1
5p、蒸留水1t)で選択した。得られた形質転換体よ
り公知の方法であるアルカリ〜SDS法により、プラス
ミドDNAを単離した。これらのプラスミドをpstJ
で消化し、cry−1−1に相当する(5..8kbの
DNA断片と枯草菌1A96の染色体DNA断片に相当
する約1kb  のDNA断片を有する組換えプラスミ
ドを選出し、それらの中の1つルミ気泳動により目的の
DNA断片が挿入されていることを確認した。このプラ
スミドをpCM194と命名した。
1)CM194 を制限酵素pvulにより37℃、2
時間消化し、アガロースゲル電気泳動を行ない前述の方
法によりアガロースゲルよ4性遺伝子を有する約1,3
kbのDNA 断片を回収プラスミドpC194をアル
カリ−3DS法により枯草菌より分離した後)(pal
l及びSa u 5AIにより67℃、6時間消化した
。この消化物をアガ・−へゲル電気泳動し、tt性遺伝
子を有する約1kb部分のゲルを切り出し、フェノール
抽出及びクロロホルム抽出により精製し、エタノール沈
澱によりDNAを回収した。
このDNA断片をあらかじめACCIとBam1(Jで
消化しておいたpuc19へ上述のごと<T4リガーセ
を用い連結し、大腸菌HB1o1を形質転換した。形質
転換体よりアルカ!J−8DS法によりプラスミドDN
Aを分離しアガロ−スゲの組換えプラスミドI)CRY
IBのSCaCa化物をT 4 I)ガーゼで4℃、1
5時間反応させ連結し、大腸菌HB 101を形質転換
した。得られた形質転換体よりアルカリ−3DS法によ
りプラスミドDNAを単離した。これらのプラスミドを
pst 工で消化し、1を性遺伝子DNA断片の挿入方
向の異なる2種の組換えプラスミドpBTKI IN 
(微工研菌寄第10[]559号とpBTKIINR(
微工研菌寄第10058号)を得た(第1図)。
2)pBTKIINの枯草菌への導入 大&菌より単離したI)BTKIIN  を用いて生物
学実験講座7原核生物学(丸善株式会社)に記載されて
いる方法に従って枯草菌1人96を形質転換した。形質
転換体は5μg/ILto%含むLB−寒天培地で選択
した。得られた形質転換体より前述のサイトウ及びミウ
ラの定める方法により染色体DNAを分離した。これら
の染色体DNA10μgをpstIで37℃3時間消化
し、アガロースゲル電気泳動を行った。泳動されたDN
A断片をサウザン(5outhern、 E。
M、、 J、Mol、 Biol、 98 、503 
、1975 )の定める方法に従いニトロセルロース膜
へ転写した。
一方、枯草菌の形質転換に用いたpBTKIINを日本
ジーン■製ニックトランスレージ、ンキ、トな用い〔α
−52P〕αCTP  で標識した。
この標識されたpBTKilNとニトロセルロース膜に
転写されたDNAを遺伝子操作実験マニュアル(高木康
敬編、講談社すイエンティフィク)の方法に従かいハイ
ブリダイズした。
ハイブリダイゼーションのM来、 pBTKIINをD
sti  で切断した時に生ずる6、7kb、1.8k
b及び0.8kbのバンドが検出された形質転換体の1
つをIAA−2−5と命名した。
3)組込まれた結晶毒素遺伝子の枯草菌染色休養する。
この発酵液の内1dを10μg/rdのjを含む50m
/のLB培地に接種し、67℃で10LB培地に接種し
、37℃で10〜12時間振と5培養する。
’710μg/ml及び20μg/ml含む培地で生育
した菌体より上述のサイトウ及びミウラの方法により染
色体DNAを精製し、ps tIで消化後アガロースゲ
ル電気泳動した。そして上述の方法に従かいpstIで
消化されたDNAをニトロセルロース膜へ転写し、〔α
−529〕αCTP テ標識したpBTKIINとハイ
ブリダイズした。
ハイブリダイゼーションの結果、pBTKIINをps
tIで消化した時に生ずる6、7kb、1.8kb及び
3.8kbのバンドが検出された形質転換体を各々IA
A−2−10及びIAA−2−20(微工研菌寄第10
060号)と命名した。
4)IAA−2−20染色体に組込まれた結晶毒素遺伝
子のコピー数の測定 IAA−2−20染色体に組込まれた結晶毒素遺伝子の
コピー数は、IAA−2−20より精製した染色体DN
Aをps tIで消化し、pBTKIINとハイブリダ
イズした時出現する約Q、3kb  のバンドと枯草菌
1人96より精製した染色体DNAをPStIで消化し
、pBTKIINとハイブリダイズした時出現する約0
,8kbのバンドの濃度を比較することにより行った。
その結果、IAA−2−20には染色体当り15〜20
コピーの結晶毒素遺伝子が組込まれていることが判った
5)IAA−2−20による結晶毒素蛋白の生産 LBt@硲遍種し、37℃で12〜15時間振と5培養
する。この発酵液の内11JLlを20μg/ldのR
含む50ゴの2XSG培地(leighton。
T、 、r、 and Doi、 R,H,J、13i
o1. chem、 2463189.1971)  
に接種し、67℃にて振とう培養した。
枯草菌中で結晶毒素遺伝子が発現していることの確認は
、培養菌体の5DS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動
により行なった。
即ち、20時間培養液を遠心集菌後、10mMエチレン
ジアミン四酢酸−2mMフェニルメチルスルフォニルフ
ロライド液に憑濁し、トミーセイコー社製超音波破さい
機モデルUR−20Pにて、50秒10回超音波処理し
た。この超音波処理物を6分の1号の4×サンプル緩衝
液(0,25MTris−HCJ(pH6,8)、8%
SD8゜20%β−メルカプトエタノール、40%グリ
セロール、02%プロモフェトルブルー)ト混合し、5
分間煮沸し、冷却後遠心した。この上清をレムリの方法
([J 、K 、 laemml i  Nature
227.680.1970)に従い5DS−ポリアクリ
ルゲル電気泳動を行った。また、同時にバチルス・チュ
ーリンゲンシス・クルスタキHD−1より分離した結晶
毒素蛋白を泳動した。
第2図より明らかな様に、結晶毒素遺伝子を導入した枯
草菌IAA−2−20はバチルス・チューリンゲンシス
・クルスタキHD−1と同じ分子量的130,000の
蛋白即ち、結晶毒素蛋白を産生じていた。なお、この蛋
白は結晶毒素遺伝子を保持しない枯草菌には認められな
かった。
6)生物試験 上記方法で得たIAA−2−20の20時間培養液の原
液並びに希釈液(蒸留水にて希釈)0.54を協同飼料
社製の人工飼料に混合後、9calのシャーレに広げた
。1枚のシャーレニラき4令まで飼育した蚕幼虫10頭
を移し、25℃で72時間靜装した後、シャーレ中の死
虫数を測定した。
七の結果、IAA−2−20は強い殺虫活性を有するこ
とが判った。
7)IAA−2−20染色体に組込まれた結晶毒素遺伝
子の安定性 IAA−2−20染色体に組込まれた結晶毒素蛋白 ■
結晶毒素蛋白の産生量及び■組込まれた遺伝子のサザー
ンプロットハイプリダイゼー7冒ンによる欠失の有無及
びコピー数減少のた。即ち、20μg/a/M含むLB
寒天培地に生育したIAA−2−20の1コロニーを2
0μg/Mlの翁含むLB培地に接種し、67℃で12
〜15時間振とう培養する。この0,5dを摸含まない
5QmlのLB培地又は2XSG培地に接種し、37℃
で振と5培養する。12時間後にこの発酵液のうち0.
蝮をえ含まない50mのり、B培地又は2XSG培地に
接種し、57℃で振とう培養する。
この操作をくり返す。
■翁性菌の出現割合による遺伝子安定性の調査 上記dコを含まないLB培地で継代培養した各試料の1
2時間培養菌液を0.9チ塩化ナトリウム溶液で適当に
希釈後、+*含まないLB培地に塗布し、37℃で培養
する。生育したコロニーをつまようじて寥0μg/l含
むLB寒天培地に穿刺し、生育したコロニーの割合で安
定性を調べた。
染色体に組込まれた遺伝子は50世代にわたり安定に(
100%)保持されていた。
■ 結晶毒素蛋白の生産量による遺伝子の安定性の調査 結晶毒素蛋白の生産量による遺伝子の安定性は、上記♂
に含まない2XSG培地で継代培養した各24時間培養
菌体を5DS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動にかけ
、結晶毒素蛋白に相当する分子fff30,000のバ
ンドの濃淡ぎを重ねても結晶毒素蛋白の生産量に差はな
く、枯草菌染色体に組込まれた遺伝子は安定に保持され
ていることが示唆された。
■ サザーンハイプリダイゼーションによる確認 サザーンハイプリダイゼーシ、ンによる確認は、結晶毒
素遺伝子の染色体への組込みに使用したpBTKをプロ
ーブとし、上記d書委含まないLB培地で継代培養した
各6時間培養菌体より分離したDNAをpstIで消化
し、ハイブリダイズすることにより行なった。
をン含まない培地で植え継ぎを重ねても、組込まれた遺
伝子の構造及びコピー数に変化はなく、枯草菌染色体に
組込まれた遺伝子は安定に保持されていることが示唆さ
れた。
(ハ)発明の効果 本発明によれば、枯草菌を利用して抗生物質を含まない
培地で安定に結晶毒素を製造することが可能であり、そ
の結果、人畜に安全な農薬を安価に提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、枯草菌染色体にバチルス・チューリンゲンシ
ス・クルスタキHD−1株の結晶毒素を組込むためのプ
ラスミドの構築方法と構造を示す。 図中の制限酵素作用部位は、EがEcoRI、 Pがp
sti、SがS2Cl、PVI)−pvul[を表わす
。また細線は大腸菌プラスミドのpuc9又はpuc1
9、斜線は枯草菌染色体DNA断片白ぬきはバチルス・
チューリンゲンシス・クルスタキHD−1の結晶毒素遺
伝子、白ぬきにCATはpc194 ぷ性遺伝子を示す
。矢印は遺伝子の転写方向を表わす。 82図は、rAA−2−20培養菌体抽出物の5DS−
ポリアクリルアミドゲル電気泳動像を表わす。図中の番
号は1がバチルス・チューリンゲンシス・クルスタキH
D−1より単離した結晶毒素蛋白の泳動像、2〜6まで
がIAA−2−20の独立したコロニーの20時間培養
菌体抽出物の泳動像を表わす。また、矢印は分子量13
0,000に相当する結晶毒素蛋白を表わす。 第5図は、−を含まない培地で培養したIAA−2−2
0培養菌体抽出物の5DS−ポリアクリルアミドケル電
気泳動(5)とウェスタンブロッティング像CB)を表
わす。図中の番号は1がバチルス・チューリンゲンシス
・クルスタキHD−1より単出物、4〜5力1ン含まな
い培地で各々2回、4回、6回及び8回継代培養したI
AA−2−20培養菌体抽出物を表わす。Mは分子量マ
ーカーで上から分子量200,000.97,400,
68.00014!1,000.25,700を表わす
。また、図中の矢印は分子蓋130,0OOK相当する
結晶毒素蛋白を表わす。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、バチルス・チューリンゲンシスが産生する結晶毒素
    蛋白をコードする遺伝子を染色体中に有する枯草菌。 2、結晶毒素蛋白をコードする遺伝子、枯草菌染色体の
    任意なDNA断片、枯草菌で発現し得る抗生物質耐性遺
    伝子及び大腸菌で複製可能なベクターよりなることを特
    徴とする組換えベクター。 3、特許請求の範囲第1項の枯草菌を抗生物質非存在下
    で培養することを特徴とする枯草菌の培養方法。
JP88152363A 1988-06-22 1988-06-22 抗昆虫蛋白産生枯草菌 Pending JPH02211862A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP88152363A JPH02211862A (ja) 1988-06-22 1988-06-22 抗昆虫蛋白産生枯草菌

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP88152363A JPH02211862A (ja) 1988-06-22 1988-06-22 抗昆虫蛋白産生枯草菌

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH02211862A true JPH02211862A (ja) 1990-08-23

Family

ID=15538897

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP88152363A Pending JPH02211862A (ja) 1988-06-22 1988-06-22 抗昆虫蛋白産生枯草菌

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH02211862A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103621564A (zh) * 2013-12-17 2014-03-12 湛江师范学院 一种生物抗菌剂的制备方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57212198A (en) * 1981-06-25 1982-12-27 Meiji Seika Kaisha Ltd Transformation of bacillus subtilis
JPS59205983A (ja) * 1983-04-28 1984-11-21 ジエネツクス・コ−ポレイシヨン 異種遺伝子を原核微生物で発現させる方法
JPS60234579A (ja) * 1984-04-27 1985-11-21 サントル、ナシヨナル、ドウ、ラ、ルシエルシユ、シアンテイフイク、(セエヌエルエス) 枯草菌において特定遺伝子の表現を増幅する方法およびこれによつて得られた菌株

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57212198A (en) * 1981-06-25 1982-12-27 Meiji Seika Kaisha Ltd Transformation of bacillus subtilis
JPS59205983A (ja) * 1983-04-28 1984-11-21 ジエネツクス・コ−ポレイシヨン 異種遺伝子を原核微生物で発現させる方法
JPS60234579A (ja) * 1984-04-27 1985-11-21 サントル、ナシヨナル、ドウ、ラ、ルシエルシユ、シアンテイフイク、(セエヌエルエス) 枯草菌において特定遺伝子の表現を増幅する方法およびこれによつて得られた菌株

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103621564A (zh) * 2013-12-17 2014-03-12 湛江师范学院 一种生物抗菌剂的制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2514793B2 (ja) 生物学的殺虫剤の細胞カプセル化
CA1325393C (en) Microorganisms
JPH0558833A (ja) 新規な双翅類害虫に活性の新規なバシラス・チユーリンゲンシス単離体
JPH074232B2 (ja) バチルスチユウリンゲンシス結晶蛋白遺伝子の植物上での集落形成能を有する微生物への挿入及びその用途
Thamthiankul et al. Improving the insecticidal activity of Bacillus thuringiensis subsp. aizawai against Spodoptera exigua by chromosomal expression of a chitinase gene
Nambiar et al. Limiting an insect infestation of nitrogen-fixing root nodules of the pigeon pea (Cajanus cajan) by engineering the expression of an entomocidal gene in its root nodules
US5196342A (en) Bacillus thuringiensis P-2 toxin gene
US5516693A (en) Hybrid gene incorporating a DNA fragment containing a gene coding for an insecticidal protein, plasmids, transformed cyanobacteria expressing such protein and method for use as a biocontrol agent
JPH05500151A (ja) バチルス・ツリンギエンシスの新規株
JPH02119780A (ja) バチラス スリンギエンシスの形質転換
Stahly et al. The genus Bacillus-insect pathogens
CN111850009A (zh) 一种Cry2Ab-2杀虫基因及其应用
CN112522132B (zh) 一种芽孢杆菌SJ110、杀虫蛋白、vip3-like杀虫基因及应用
JPH0358904A (ja) 新規なバシラス・スリンギエンシス分離体
Choi et al. Production of an insecticidal crystal protein from Bacillus thuringiensis by the methylotroph Methylobacterium extorquens
KR100280380B1 (ko) 바실러스투린지엔시스 엔티0423 균주의 내독소단백질 및 이를 이용한 미생물 살충제
JPH02211862A (ja) 抗昆虫蛋白産生枯草菌
CN104448006B (zh) 一种杂合抗菌肽ce-pr及其应用
KR20220097325A (ko) 포자 형성속도가 빠르며 나방목 해충에 살충 효과를 가지는 바실러스 투린지엔시스 아종 쿠르스타키(Bacillus thuringiensis subsp. kurstaki) KNU-25 균주 및 이의 용도
JPH09503124A (ja) 高い農薬活性を有する大型Bacillusthuringiensis結晶の形成及び該結晶の製造方法
US20120015404A1 (en) Gene cluster for thuringiensin synthesis
KR20000057484A (ko) 바실루스속 세균 및 살충성 단백질
Yari et al. Effects of Protoplast Fusion on δ-endotoxin Production in Bacillus thuringiensis Spp.(H14)
JPH0611229B2 (ja) 抗昆虫蛋白毒素産生枯草菌
RU2081583C1 (ru) Инсектицидный препарат "колорадо" против жесткокрылых насекомых и штамм бактерий bacillus thuringiensis, используемый для получения инсектицидного препарата