JPH0220402B2 - - Google Patents

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JPH0220402B2
JPH0220402B2 JP10909685A JP10909685A JPH0220402B2 JP H0220402 B2 JPH0220402 B2 JP H0220402B2 JP 10909685 A JP10909685 A JP 10909685A JP 10909685 A JP10909685 A JP 10909685A JP H0220402 B2 JPH0220402 B2 JP H0220402B2
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Japan
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mold
powder
pressure
molding
lid
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JP10909685A
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Hisashi Tsuchimoto
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NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、静水圧加圧成形用型並びにそれを用
いた粉末成形方法に係り、特に静水圧加圧による
加圧成形手法によつて、一定の、複雑な外形形状
を有する大型の粉末成形体を有利に成形するため
の型、およびそれを用いて、種々変化した外形形
状を有する粉末成形体を有利に成形し得る方法に
関するものである。
(従来技術とその問題点) 従来から、セラミツクスや金属粉末等の粉体を
成形する方法として、例えば金型プレス(一軸加
圧)法、ラバープレス(静水圧加圧)法等が良く
知られている。
ところで、かかる金型プレス法は、所定の粉末
原料を押し型に入れて、一方よりパンチで圧縮成
形する方法であるが、その圧縮は粉末全体として
均一に惹起されるものではなく、パンチおよび押
し型の壁に近い部分が圧力は高く、これより遠ざ
かるに従い圧力は低くなり、このため、押し型内
に装入された粉末原料の存在する部分により圧力
の差が惹起される問題を内在している。また、こ
の金型プレス法に従えば、金型(押し型)のキヤ
ビテイ形状により、得られる粉末成形体の形状を
種々変化せしめ得る利点があるが、パンチによる
成形圧力が高くなると、得られる成形体の内部応
力も高くなつて、かかる成形体が金型から離型で
きなくなる問題を惹起することとなる。
一方、ラバープレス法は、所定の粉末原料をゴ
ム袋若しくはゴム型に詰め、これを流体の媒体で
加圧成形する方法であつて、このように粉末を静
水圧成形するために、成形圧力のバラツキが比較
的少なく、密度の均一な且つ均質な高密度成形体
が得られる利点がある。
そして、このラバープレス法に従えば、前記金
型プレス法に比して、大きなものの成形が可能で
あるが、ゴム袋あるいはゴム型の如き弾性体内に
粉末原料を収容して、加圧せしめるものであると
ころから、実質的に棒状或いはパイプ形状などの
比較的単純な形状の成形体の製造に限られ、成形
体の形状が複雑になると、ラバープレス法にて直
ちに目的とする形状の成形体を得ることは不可能
であつた。
このため、形状が複雑な成形体を得る場合にお
いては、先ず、ラバープレス法にて大きな粉末ブ
ロツクを成形せしめ、そしてこのブロツク成形体
から、目的とする形状の成形製品を削り出すよう
にしているが、この方法では、原料のロスが大き
く、また削出しのための加工工数が増大して、こ
れが、目的とする成形製品の製造コストを著しく
上昇せしめる大きな要因となつているのである。
(解決手段) ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景に
して為されたものであつて、一定の複雑な形状を
有する粉末成形体を、静水圧加圧手法によつて、
離型上の問題を何等惹起せしめることなく、有利
に成形せしめ得る静水圧加圧成形用型を提供する
ものであり、そしてそのために、静水圧加圧にて
粉末原料を所定の形状に成形するための成形型
を、圧力伝達と原料の供給を兼ねた開放部を有
し、且つ目的とする粉末成形体の外周面を形成す
る、剛性のある外側型を有すると共に、該外側型
が、前記圧力伝達の方向に複数の分割面を有する
分割型となるように、構成したのである。
ところで、このような本発明に従う静水圧加圧
成形用型においては、それを構成する外側型は、
一般に筒状形状、特に円筒状を為すように形成さ
れ、且つ該外側型の軸方向の少なくとも一方の端
部、好ましくは両方の端部に、前記開放部が設け
られるように構成されることとなる。また、この
ような外側型を含む本発明に従う成形型は、更
に、該外側型の略軸心上に配置された中芯型を含
んで構成され、それら外側型と中芯型との組み合
わせによつて、複雑な外形形状を有する円筒状な
いしは円環状の粉末成形体の成形を可能とする。
そして、本発明に従う成形型は、好適には、ア
ンダーカツトのキヤビテイ部を有しているもので
あり、また該成形型には、抜き勾配を積極的に設
ける必要がなく、そのような抜き勾配を有してい
ない成形型にあつても、成形品の離型を容易に行
なうことが可能である。
また、成形型の開放部は、静水圧加圧に基づく
ところの圧力をキヤビテイ内の粉末原料に対して
効果的に伝達する上において、その圧力伝達の方
向とは直角な方向の断面において、キヤビテイの
最大断面積の1/4以上の断面積を有していること
が望ましいのである。更に、本発明に従う成形型
の開放部は、一般にゴム等の弾性材料からなる蓋
体にて閉塞せしめられ、そして該蓋体を介して、
静水圧加圧作用がキヤビテイ内に充填された粉末
原料に作用せしめられるようにされることとな
る。
そしてまた、本発明にあつては、かかる開放部
内に、剛性を有する圧力伝達蓋をキヤビテイ側に
移動可能に嵌め込み、静水圧加圧作用にて該圧力
伝達蓋をキヤビテイ側に移動せしめることによつ
て、キヤビテイ内の粉末原料が加圧成形せしめら
れるようにした構造が、好適に採用されるのであ
る。なお、このような圧力伝達蓋のキヤビテイ側
に位置して、目的とする粉末成形体の外形形状の
一部に対応した形状の成形部材が、該圧力伝達蓋
に一体的に或いはそれとは別体に配置されること
によつて、該圧力伝達蓋に対応する粉末成形体部
分の外面形状(製品形状)を、種々なる形状に有
利に成形することが可能となるのである。
そして、このような静水圧加圧成形用型を用い
て、所定の粉末原料、特にセラミツクス粉末を成
形するに際しては、先ず、そのような成形型の開
放部から内部のキヤビテイに粉末原料を充填せし
め、そしてかかる成形型全体を弾性体にて被覆せ
しめた後、静水圧加圧することにより、前記外側
型の型形状に実質的に対応した形状の粉末成形体
を得るようにするのである。
このように、静水圧加圧用の成形型として、従
来の金型プレスに用いられている如き、剛性のあ
る外側型を用いることによつて、得られる粉末成
形体の外面形状を一定の形状で、しかも複雑な形
状と為すことができることとなり、またかかる外
側型が、圧力伝達方向に分割面を有する分割型と
して構成されていることにより、静水圧加圧にて
大きな成形圧力をかけても、成形体の内部応力を
効果的に開放せしめ得ることとなり、これによつ
て成形体が成形型から離型され難くなる等の問題
も全く惹起されることはないのである。
以下、本発明に従う具体例を図面に基づいて説
明しつつ、本発明の構成について具体的に説明す
ることとする。
まず、第1図は、本発明に従う静水圧加圧成形
用型(成形型)の一例を示す分解図であつて、外
周面に段付き部を有する厚肉の円筒状粉末成形体
を成形するためのものである。そして、この成形
型は、段付き円筒状の外側型2と、かかる外側型
2の略軸心上に配置されるパイプ状の中芯型4
と、該外側型2の軸方向の両端部における開口部
(開放部)をそれぞれ閉塞せしめる上蓋6および
下蓋8とから構成されている。
より具体的には、外側型2は大径部10と小径
部12とからなる段付き円筒形状を呈しており、
静水圧加圧成形時において、その加圧作用によつ
て変形を受けないように、所定厚さの金属材料か
らなる金型の如き、剛性のある型として構成され
ている。そして、この外側型2の軸方向の両端部
がそれぞれ開口せしめられて、開放部14とさ
れ、それら開放部14の一つから、該外側型2の
内側に形成されるキヤビテイに所定の粉末原料が
供給・充填せしめられるようになつており、また
そのような開口部14を通じて、静水圧加圧に基
づくところの圧力が、キヤビテイ内に充填された
粉末原料に伝達せしめられるようになつている。
そして、この開放部14を通じての圧力伝達の
方向、すなわち外側壁2の軸心方向(外側型がい
かなる形状であつてもその中心軸方向)に延びる
複数の分割面16が、かかる外側型2に設けられ
て、該外側型2が分割型として構成されているの
である。換言すれば、外側型2は、ここでは、そ
れを4つに等分する4つの分割面によつて分割さ
れた4個の型片18から構成されている。なお、
この外側型2は、目的とする粉末成形体の外周面
を形成するものであつて、そのために該外周面に
対応した内周面形状とされている。
また、かかる外側型2の中心部(軸心上)にセ
ツトせしめられる中芯型4は、金属型のパイプか
ら構成され、外側型2内にセツトされた状態下に
おいて、該外側型2の内周面と中芯型4の外周面
との間に所定の成形キヤビテイを形成する。な
お、この中芯型4は、上記外側型2の如く分割型
とはされていない。
更に、上蓋6および下蓋8は、ゴム等の弾性材
料からなるものであつて、外側型2の大径部10
および小径部12のそれぞれの開口部(開放部1
4)に嵌め込まれて、それら開口部をそれぞれ閉
塞せしめるようになつている。そして、静水圧加
圧時においては、その加圧作用によつて、上蓋6
および下蓋8は、内部のキヤビテイ側に弾性変形
せしめられ、これによつて該上蓋6および下蓋8
を介して、静水圧加圧作用がキヤビテイ内の粉末
原料に作用せしめられることとなるのである。な
お、上蓋6および下蓋8と、外側型2および中心
型4とは嵌合せしめられる構造となつている。ま
た、上蓋6および下蓋8は、静水圧加圧時に外側
型2および中心型4の角部によりゴム袋26およ
びゴム蓋28を損傷させないように、外側型2お
よび中心型4を覆う構造であることが望ましい。
このような構造の成形型は、第2図に示される
如く組み立てられ、そしてその内部部のキヤビテ
イ内にセラミツクス粉末等の粉末原料24が充填
せしめられた状態下において、静水圧加圧が施さ
れることとなるのである。
即ち、この成形型の組立においては、先ず、外
側型2の大径部10側の開放部14が下蓋8にて
閉塞せしめられ、また中芯型4が、該外側型2内
の中心に位置するように、該下蓋8の嵌合孔22
内に嵌合せしめられてセツトされ、更にそれら外
側型2、中芯型4及び下蓋8を包むようにゴム袋
26による被覆が施された状態下において、所定
の粉末原料24が上部の小径部12側の開放部1
4から供給されて、該外側型2と中芯型4との間
の空間、すなわちキヤビテイ内に充填せしめられ
る。その後、外側型2の小径部12の開放部14
が、上蓋6の嵌合によつて閉塞せしめられるので
ある。そのとき、中芯型4の上端部20が上蓋6
の嵌合孔22内に嵌合せしめられて、取り付けら
れることとなる。なお、かかる粉末原料24の充
填に際して、上記とはその充填方向を全く逆にし
て、外側型2の大径部10の開口部14から充填
せしめるようにしても何等差支えないことは、言
うまでもないところである。
そして、このように粉末原料24を充填せしめ
てなる成形型を包むゴム袋26の開口部が、ゴム
蓋28の接着により閉塞せしめられて、静水圧加
圧を行なうための圧力流体媒体に対する成形型の
シールが行なわれるようにされる。更に、そのよ
うなシールをより確実なものとするために、かか
るゴム袋26の外表面には、ラテツクスゴムのコ
ーテイング等によつて、更にゴム被膜30が全面
にわたつて設けられているのである。これらゴム
袋26、ゴム蓋28およびゴム被膜30から構成
される弾性体の被覆層によつて、成形型は、圧力
流体媒体に対して液密と為されている。
次いで、このように、ゴム袋26、ゴム蓋28
およびゴム被膜30からなる弾性体被覆層にて覆
われてなる成形型には、従来と同様にして、静水
圧加圧装置によつて所望の静水圧加圧作用が施さ
れる。そして、この静水圧加圧によつて、成形型
の開放部14に位置する上蓋6および下蓋8は、
内側に凹陥し、第2図において矢印で示される如
く、内部に充填された粉末原料24を上下方向か
ら(外側型2の軸心方向に相対向して)加圧圧縮
せしめ、目的とする粉末成形体を形成せしめるの
である。なお、この粉末原料24の加圧圧縮過程
において、外側型2には、粉末成形体に生ずる内
部応力により外方向の力が作用するようになる
が、かかる外側型2には内方向の静水圧加圧作用
が作用しているところから、かかる外側型2が分
割型とされていても、それが分解せしめられるこ
とはない。
そして、かかる静水圧加圧による成形操作が終
了して、成形型組立体に対する静水圧加圧作用が
開放せしめられると、得られた粉末成形体の内部
応力の作用にて外側型2には、外方への力が作用
するようになるが、かかる外側型2は複数の分割
面16による分割型とされているところから、か
かる外側型2が分割されて開き、これによつてキ
ヤビテイ内に形成された粉末成形体を良好に成形
型から取り出すことができるのである。従つて、
図示の如く外側型2に抜き勾配が形成されていな
くても、成形体の離型性を良好と為し得ることと
なる。
しかも、このようにして得られた粉末成形体
は、その外周面が外側型2の内周面に対応した形
状において、例えば上例の場合にあつては、段付
き形状において成形されることとなるところか
ら、目的とする成形製品に近い複雑な形状におい
て、成形することが可能である。換言すれば、外
側型2の内周面の少なくとも一部を、目的とする
成形製品の外周面の少なくとも一部に対応させた
形状とすることにより、静水圧加圧成形によつて
得られた粉末成形体から目的とする成形製品を削
り出す場合において、その削出し加工を軽減せし
め、また、粉末原料の損失を減少せしめることが
可能である。
なお、かかる成形型の外側型2からの粉末成形
体の離型を容易にするために、かかる外側型2を
分割型となすための分割面16の数、換言すれば
型片18の数や分割位置は、かかる外側型2の形
状や大きさ等によつて適宜に決定されることとな
る。また、外側型2に設けられる開放部14にあ
つても、例示の如く対向して軸方向に設けられて
いることが望ましいが、一方の側にのみ開放部1
4が設けられていても何等差支えない。そして、
例えば上例の外側型2において、その大径部10
の開放部14が閉塞されている場合において、か
かる大径部10の内側に形成されるキヤビテイ
は、アンダーカツトとなるが、このようなアンダ
ーカツトが存在しても、外側型2が分割型とされ
ているところから、成形された粉末成形体の離型
には何等問題を生じることはないのである。ま
た、この大径部10の開放部14が閉塞された成
形型にあつては、小径部12の開放部14の断面
積、換言すれば圧力伝達の方向(軸方向)とは直
角な方向の断面積が、キヤビテイの最大断面積
(大径部10にて形成されるキヤビテイの断面積)
の1/4以上とされることが望ましく、これによつ
てそのような開放部14を通じての静水圧加圧作
用が、キヤビテイ内の粉末原料24に有効に作用
せしめられることとなる。
また、上述の具体例においては、外側型2内に
中芯型4がセツトせしめられ、その縦断面が、第
2図において、センターライン(軸心)32を間
にして対称的な構造となる成形型として構成され
ているが、そのような中芯型4は、得られる粉末
成形体に中空部を形成せしめて、それを円筒状な
いしはパイプ状と為すためのものであり、中実の
粉末成形体を成形する場合においては、中芯型が
用いられることはない。
さらに、外側型2の開放部14を、単に弾性材
料製の上蓋6や下蓋8によつて閉塞せしめ、この
上蓋6や下蓋8を介して静水圧加圧作用を粉末原
料24に作用せしめると、第2図に2点鎖線で示
される如く、該開放部14部分に位置する粉末成
形体の表面が湾曲して凹陥形状に成形されること
となるが、そのような開放部14内に、剛性を有
する圧力伝達蓋をキヤビテイ側に移動可能に嵌め
込み、静水圧加圧作用にて該圧力伝達蓋をキヤビ
テイ側に移動せしめることによつて、この圧力伝
達蓋にてキヤビテイ内の粉末原料24を加圧成形
せしめるようにすることも可能である。
すなわち、第3図に示される如く、円筒状をな
す外側型である成形型34の両端の開放部には、
ゴム蓋36,36がそれぞれ嵌合固定せしめられ
て、かかる開放部14を閉塞せしめている。そし
て、それらゴム蓋36の内側に位置して、金属、
木、プラスチツク等の剛性材料からなる、好まし
くは金属材料からなる剛性を有する平板状の圧力
伝達蓋38が、キヤビテイの中心側に移動可能に
嵌め込まれているのである。
したがつて、このような構造において静水圧加
圧が行なわれると、その加圧作用にて、ゴム蓋3
6が二点鎖線で示されるように内側に凹陥変形せ
しめられるようになるが、そのようなゴム蓋36
の内側への凹陥変形作用によつて、圧力伝達蓋3
8はキヤビテイの中心側に移動せしめられ、そし
てこれによつて粉末原料24を押圧して、該圧力
伝達蓋38の押圧面に一致した成形面を有する粉
末成形体を与えるのである。換言すれば、圧力伝
達蓋38は、ゴム蓋36の変形によつて伝達され
る静水圧加圧作用を、それ自身の移動によつてキ
ヤビテイ内の粉末原料24に伝達せしめるのであ
る。
そして、第3図の如く圧力伝達蓋38が板状と
されている場合にあつては、成形型34の両端の
開放部に位置する粉末成形体の成形面は、該圧力
伝達蓋38に対応した平坦な面として成形される
こととなる。また、この圧力伝達蓋38の内側面
(成形面)を種々変化せしめることにより、その
ような変化した成形面に対応した表面を有する粉
末成形体を得ることも可能である。
尤も、そのような圧力伝達蓋38の内側の成形
面の凹凸変化が大きい場合には、成形体の内部応
力の影響を受けて、該成形体と圧力伝達蓋38と
の離型が困難となるところから、大きく変化した
成形面を開放部側の面において成形する場合に
は、例えば第4図に示される如く、目的とする粉
末成形体の製品形態の一部に対応した形状の、弾
性材料からなる成形部材を配置せしめることが望
ましく、これによつて伝達蓋部材の離型上の問題
は良好に回避されることとなる。
第4図には、弾性材料からなる成形部材として
のゴム型40,42が、圧力伝達蓋38の内側、
換言すればキヤビテイ側に位置するように設けら
れている。したがつて、静水圧加圧作用によるゴ
ム蓋36の変形によつて、圧力伝達蓋38が内側
に移動せしめられると、ゴム型40,42も内側
に移動せしめられて、成形型34のキヤビテイ内
に充填された粉末原料24を加圧圧縮せしめて、
図において二点鎖線で示される如き、対応した成
形表面を有する粉末成形体を与えるのである。な
お、かかる加圧成形時において、ゴム型40,4
2は圧縮されるものであるところから、得られる
成形体形状は、該ゴム型40,42の形状と必ず
しも一致するものではないが、それらゴム型4
0,42によつて、ある程度の成形が可能となる
のである。そして、得られた粉末成形体からのゴ
ム型40,42の離型に際しては、それ自身の弾
性によつて容易に離型を行なうことができるので
ある。
なお、上記第3図および第4図に示される具体
例における外側型としての成形型34は、何れも
その軸方向に複数の分割面が形成されて、対応す
る複数の型片からなる分割型とされていること
は、言うまでもないところであり、また、かかる
成形型34の内周面には成形凸部(凸条)44が
設けられて、得られる粉末成形体の外周面に該成
形凸部44に対応した凹部が形成せしめられるよ
うになつている。
また、本発明は、上記例示の具体例の他にも、
本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々
なる変更、修正、改良等を加えた形態において実
施することができるものであり、本発明が、その
ような実施形態のものをも含むものであること
は、言うまでもないところである。
さらに、本発明にあつては、分割型とされた外
側型をスライド式として、静水圧加圧時において
そのような外側型をスライドせしめて、該外側型
の内側に位置せしめた粉末原料を、該外側型によ
つて所望の形状に成形せしめるようにした構造も
適宜に採用することが可能である。この場合にお
いて、外側型の内側に位置せしめられる粉末原料
は、予めある程度の予備成形が施されていたり、
あるいは適当なゴム袋等の袋体内に収容せしめら
れた形態において、位置せしめられることが望ま
しい。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明に従つ
て、圧力伝達の方向に複数の分割面を有する分割
型とされた、剛性の有る外側型を含む成形型を用
いることによつて、静水圧加圧成形手法によつ
て、一定の形状で、かつ複雑な形状の粉末成形体
を、離型等の問題を惹起することなく、有利に成
形することができることとなり、また外側型の型
形状によつて、粉末成形体の形状を規定すること
ができるところから、大型の粉末成形製品であつ
ても、粉末成形体の削出し加工が効果的に軽減さ
れ得て、その原料コストや加工コストが著しく低
減せしめられ得るのであつて、そこに本発明の大
きな工業的意義が存するのである。
(実施例) 次に、本発明を更に具体的に明らかにするため
に、本発明の実施例を示すが、本発明はそのよう
な実施例の記載によつて何等制約を受けるもので
ないことが理解されるべきである。
まず、第1図および第2図に示される如き成形
型を用い、その4分割された分割金型である外側
型(材質:S45C、肉厚:約15mm)2、円筒状の
芯金型(材質:S45C,肉厚17.5mm)4および下
蓋(材質:ニトリルゴム、肉厚10mm)8を組み付
け、且つそれをゴム袋(材質:天然ゴム、肉厚2
mm)26内に収容保持せしめることにより、シリ
コンナイトライド粉体(平均粒径:4μm)24を
充填するキヤビテイを、外側型2と芯金型4との
間に形成した。そしてその後、かかるキヤビテイ
内に、前記粉体24を充填せしめた後、下蓋8と
同様な材質の上蓋6を嵌め込み、更にゴム蓋28
をゴム袋26の開口部に接着せしめて、該開口部
をシールせしめ、そしてかかるゴム袋26および
ゴム蓋28の全体を数回のラテツクスコーテイン
グにより被覆して、ゴム被覆30を形成せしめ
た。
次いで、このように被覆して得られた成形型組
立体を、通常の静水圧加圧装置を用いて所定の静
水圧(1.0t)をかけた。この静水圧力は、上蓋6
および下蓋8を介して、キヤビテイ内に充填され
た粉体24に伝達せしめられた。このとき、成形
型の半径方向には外側型2および芯金型4が存在
するところから、キヤビテイ内の粉体24には半
径方向の収縮が惹起されず、その高さ方向(軸芯
方向)だけが約40%収縮せしめられ、第2図にお
いて二点鎖線で示される如き太鼓状の粉末成形体
が得られた。また、成形型内に形成された粉末成
形体は、静水圧加圧作用が開放されることによつ
て、容易に離型せしめられた。
その後、この成形型から取り出された粉末成形
体に対して、凹陥変形部を略平面としてその全体
を天然ゴムからなる弾性体にて被覆せしめ、更に
高圧(2.5t)の圧力下にて静水圧加圧を行なうこ
とにより、かかる粉末成形体の密度の均一化を図
つた。なお、このより高圧の静水圧加圧によつ
て、成形体は約5%収縮した。
かくして得られた粉末成形体を焼成した結果、
外径:370mm×高さ:80mmという大きな焼成体が
得られ、これによつてガスタービン部品の試作が
可能であることが明らかとなつた。なお、かかる
焼成体の密度および強度は、通常の静水圧加圧で
成形される成形体と較べても、略同等の値を有す
るものであつた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に従う静水圧加圧成形用型の一
つの具体例を示す分解図であり、第2図はそのよ
うな型に粉末原料を充填せしめて、静水圧加圧す
る形態を示す縦断面部分図(半図)であり、第3
図および第4図はそれぞれ本発明に従う静水圧加
圧成形用型の他の具体例を示す、静水圧加圧形態
を説明するための縦断面図である。 2…外側型、4…中芯型、6…上蓋、8…下
蓋、10…大径部、12…小径部、14…開放
部、16…分割面、18…型片、24…粉末原
料、26…ゴム袋、28…ゴム蓋、30…ゴム被
膜、34…成形型(外側型)、36…ゴム蓋、3
8…圧力伝達蓋、40,42…ゴム型。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 静水圧加圧にて粉末原料を所定の形状に成形
    するための成形型にして、圧力伝達と原料の供給
    を兼ねた開放部を有し、且つ目的とする粉末成形
    体の外周面を形成する、剛性のある外側型を有す
    ると共に、該外側型が、前記圧力伝達の方向に複
    数の分割面を有する分割型とされていることを特
    徴とする静水圧加圧成形用型。 2 前記外側型が筒状形状を有し、且つ該外側型
    の軸方向の少なくとも一方の端部に、前記開放部
    が設けられている特許請求の範囲第1項記載の静
    水圧加圧成形用型。 3 前記成形型が、前記筒状形状を為す外側型と
    共に、該外側型の略軸心上に配置された中芯型を
    含んで構成される特許請求の範囲第2項記載の静
    水圧加圧成形用型。 4 前記成形型が、アンダーカツトのキヤビテイ
    部を有している特許請求の範囲第1項乃至第3項
    の何れかに記載の静水圧加圧成形用型。 5 前記成形型が、抜き勾配を有していない特許
    請求の範囲第1項乃至第4項の何れかに記載の静
    水圧加圧成形用型。 6 前記開放部が、前記圧力伝達の方向とは直角
    な方向の断面において、キヤビテイの最大断面積
    の1/4以上の断面積を有する特許請求の範囲第1
    項乃至第5項の何れかに記載の静水圧加圧成形用
    型。 7 前記開放部が、弾性材料からなる蓋体にて閉
    塞せしめられ、該蓋体を介して、静水圧加圧作用
    がキヤビテイ内の粉末原料に作用せしめられるよ
    うにした特許請求の範囲第1項乃至第6項の何れ
    かに記載の静水圧加圧成形用型。 8 前記開放部内に、剛性を有する圧力伝達蓋
    を、キヤビテイ側に移動可能に嵌め込み、静水圧
    加圧作用にて該圧力伝達蓋をキヤビテイ側に移動
    せしめることによつて、キヤビテイ内の粉末原料
    が加圧、成形せしめられるようにした特許請求の
    範囲第1項乃至第7項の何れかに記載の静水圧加
    圧成形用型。 9 前記圧力伝達蓋のキヤビテイ側に位置して、
    目的とする粉末成形体の外形形状の一部に対応し
    た形状の成形部材が、該圧力伝達蓋に一体的に或
    いはそれとは別体に、配置されている特許請求の
    範囲第8項記載の静水圧加圧成形用型。 10 前記外側型が、金属製とされている特許請
    求の範囲第1項乃至第9項の何れかに記載の静水
    圧加圧成形用型。 11 圧力の伝達と原料の供給を兼ねた開放部を
    有し、且つ目的とする粉末成形体の外周面を形成
    する、剛性のある外側型を有すると共に、該外側
    型が、前記圧力伝達の方向に複数の分割面を有す
    る分割型とされた成形型を用いて、前記開放部か
    ら粉末原料を充填した後、かかる成形型全体を弾
    性体で被覆せしめて、静水圧加圧することによ
    り、前記外側型の型形状に実質的に対応した形状
    の外周面を有する粉末成形体を得ることを特徴と
    する粉末成形方法。 12 前記粉末原料がセラミツクス粉末である特
    許請求の範囲第11項記載の粉末成形方法。
JP10909685A 1985-05-21 1985-05-21 静水圧加圧成形用型並びにそれを用いた粉末成形方法 Granted JPS61266204A (ja)

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