JPH0220243B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はガス燃焼方式のヘアードライヤに関
するものである。

従来、ガスを燃焼させてヒータを加熱し、ヒー
タにより風を加熱するものがあつた（たとえば特
公昭44−717号）。しかし、ガスの炎が送風路内に
位置しないため風の加熱効率が悪いという欠点が
あつた。

したがつて、この発明の目的は、効率よく風を
加熱でき、しかも着火が確実かつ容易で放熱効果
および整流効果のよいヘアードライヤを提供する
ことである。

この発明の一実施例を第１図ないし第５図に示
す。すなわち、このヘアードライヤは、割りハウ
ジングを嵌合して形成される筒状の本体１の内部
を送風路２とし、その一端を吸込口３として格子
４を設け、他端を吐出口５として格子６を設け、
吐出口５にアタツチメント接続口７を延出すると
ともに、本体１の側部に取手部８を設けている。
送風路２内に装置される送風器９はそのモータ１
０が取手部８の相当位置に配置され、多数の切抜
き穴１１を形成した平板形のモータ支持台１２の
中央部にモータ１０を取付け、モータ支持台１２
の周縁部を送風路２の内周面の段部１３に位置
し、金属製の耐熱囲い枠１４を送風路２の内周面
に嵌着することにより、その端面でモータ支持台
１２を固定している。またこの耐熱囲い枠１４の
他端面で吐出口側格子６を固定リブ１５に位置決
めしている。送風器９のフアン１６はモータ１０
の吸込口３側に突出したモータ軸１７に取付けら
れ、モータ１０を吐出口側にはヒータ支持台１８
が送風路２内に配設される。このヒータ支持台１
８は嵌着リング１９を有して加熱管２０の開口端
が取付けられ、加熱管２０の外面に複数枚の整流
兼放熱フイン２１を設けている。また加熱管２０
内には多数の小孔を有するガス燃焼管２２が配置
され、その取付部を兼ねたガス供給口２３はヒー
タ支持台１８に貫設支持され、ガス供給口２３に
接続されたガス案内管２４が取手部８内に延びて
いる。また着火部２５はガス燃焼管２２の先端に
対向する格子６の中央の貫通孔によつて形成さ
れ、この着火部２５に着火体２６が貫通し、加熱
管２０の先端部に貫設取付けされている。着火体
２６は吐出口５の露出面に端子２７を有し、この
端子２７にニクロム線２８を接続してニクロム線
２８をガスマフラ２２の先端部に接近している。
着火はケースを電極のマイナスとした充電電池２
９を用いるものとし、その電極３０，３１を端子
２７に接触させることにより、ニクロム線２８に
通電し発熱させる。

取手部８は下端部が開口し、キヤツプ３２が冠
着される。この結合構造は、第４図および第５図
のように、取手部８側に開口縁から内方にかけて
ストツパ３３、係止凹部３４および引掛凹部３５
を形成し、キヤツプ３２側に先端から基部にかけ
てフツク３６、係合突部３７、抜止突起３８およ
びつば３９を形成してあり、寸法設定により、キ
ヤツプ３２のつば３９を取手部８の開口縁に当接
するように押付けたとき第５図のようにフツク３
６のみが引掛凹部３５に弾性係止し、キヤツプ３
２を手前に引くとフツク３６が弾性により外れて
第４図のように係合突部３７が係止凹部３４に係
合し、ストツパ３３が抜止突起３８に係止する。
こうしてキヤツプ３２が進退できるように連結さ
れている。このキヤツプ３２の内側にガスタンク
４０が設置され、ガスタンク４０はキヤツプ３２
の貫通孔４１の位置にガス充填部４２を設け、ま
た上端部に弁４３をばね４４で閉止状態に支持し
てあり、この弁４３はガス案内管２４の端部に一
体連結している。また取手部８内には蓄電池４５
が装置されている。この蓄電池４５は充電部４６
が設けられ、取手部８に形成した充電口４７にそ
の充電部４６を配置し、充電器４８により充電す
る。蓄電池４５のプラス極４５ａは導電金具４９
によつてモータ１０のプラス端子５０に接続さ
れ、モータ１０のマイナス端子５１には接続金具
５２が接続されてその先端部は蓄電池４５の側部
に位置し、その先端部に接点５３が設けられてい
る。一方蓄電池４５のマイナス極４５ｂにはプラ
スチツクばね５４を介して可動金具５５の接触突
起５６が対向し、可動金具５５は取手部８内にガ
イド（図示省略）によつて上下移動自在に支持さ
れ、その上端部は接点５７を設けて前記接点５３
に離間対向している。またこの可動金具５５はガ
スタンク４０の上面に設けられた押釦５８に支持
されている。なお、６０はモータ１０の端子カバ
ーである。

動作を説明する。まず不使用状態ではキヤツプ
３２を取手部８から突出する位置（第４図の状
態）に移動させておく。またガスタンク４０のガ
ス充填部４２にガスボンベ５９を差込んでガスタ
ンク４０内にガスＧを満たす。充電口４７に充電
器４８のプラグを差込んで蓄電池４５を充電して
おく。ついでドライヤ使用するときに、キヤツプ
３２を取手部８に押込む。これにより、第２図の
ように可動金具５５が押釦５８に押上げられて上
方移動し、接触片５６が蓄電池４５のマイナス極
４５ｂに接触すると同時に接点５３，５７の相互
が接触する。このためモータ１０へ電力が供給さ
れて起動し、フアン１６が回転する。フアン１６
の回転により吸込口３より空気を吸込み、吐出口
５より吐風し、送風状態となる。一方キヤツプ３
２の押込み移動により、弁ばね４４がたわめら
れ、弁４３の弁座４３ａが弁４３から上方へ離動
するため、弁４３が開き、ガスＧがガス案内管２
４を通つてガスマフラ２２に放出し、小孔より噴
出するとともにニクロム線２８の回りまでガスが
及ぶ。そこで前記した充電電池２９を着火体２６
の端子２７に接触させるとニクロム線２８が発熱
し、ガスＧに引火して小孔のガスに着火しガス燃
焼の状態となる。このガス燃焼により加熱管２０
が加熱され、さらに整流兼放熱フイン２１に伝熱
され、送風路２内の空気を加熱する。これにより
吐風は温風となる。

このように構成したため、このヘアードライヤ
はつぎの作用効果がある。すなわち、 (1) 本体１内の送風路２に送風器９およびガス燃
焼管２２を収納するとともに、取手部８にガス
タンク４０を収納し、前記ガス燃焼管２２の先
端に設けた着火体２６を熱風吐出口５の中央部
に露出したため、着火し易くかつ送風の邪魔に
ならず、送風効率は低下しない。この場合、変
形例として着火に代えて圧電素子を設けたり、
ライター等の火打石着火等でも吐出口の露出部
より容易に着火でき、着火手段は限定されな
い。

(2) 蓄電池４５を内蔵してモータ１０を駆動する
ためコードレスとなり、携帯にきわめて便利で
ある。したがつてガス燃焼方式のドライヤでコ
ード付きのものと比べ電源がない所でも容易に
ドライヤとしての機能を果たす。この場合変形
例として、乾電池でもよい。

(3) キヤツプ３２の移動により、ガスの送出とモ
ータ１０の起動を連動したため、モータ１０が
オフで送風していない時にはガスが供給されな
いため燃焼せず過熱がないので安全である。

(4) ガス燃焼管２２の周囲を加熱管２０で被包す
るようにしたため、ガスの炎が送風路２へ出ず
安全となる。

(5) 加熱管２０の外周に整流兼放熱フイン２１を
形成したため、熱交換効率が良い。

以上のように、この発明のヘアードライヤは、
送風路および取手部をもつた本体と、前記取手部
に内装されたガスタンクと、前記送風路の内部の
吐出口側の中央部に配設されたガス燃焼管と、こ
のガス燃焼管を包囲して前記ガス燃焼管のガス燃
焼により加熱されるとともに外面に整流兼放熱フ
インを設けた加熱管と、前記ガス燃焼管の前記吐
出口側に露設されて前記ガス燃焼管のガスを着火
する着火部と、前記送風路の内部の前記吸込口側
に設けられた送風路とを備えたため、つぎの作用
効果がある。

すなわち、送風路内にガス燃焼管を設けかつガ
ス燃焼管を加熱管で包囲したため、送風時にガス
燃焼管の炎が消えず、しかも加熱管により風を加
熱するので送風路外に炎を設けた従来例と比較し
て加熱効率がよい。またガス燃焼管の吐出口側に
着火部を設けたためガス燃焼管内にガスが充満し
た状態で着火できるので着火が確実で容易にな
る。しかも加熱管の外面に整流兼放熱フインを設
けたため、放熱効果がよくかつ均一に温風を吐出
できる整流効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例の断面図、第２図
はその熱風動作状態の要部断面図、第３図は要部
斜視図、第４図はキヤツプを引出した状態の結合
構造を示す断面図、第５図はキヤツプを押込んだ
状態の断面図である。 １…本体、２…送風路、３…吸込口、５…吐出
口、８…取手部、９…送風器、２０…加熱器、２
１…整流兼放熱フイン、２２…ガス燃焼管、２５
…着火部、３２…キヤツプ、４０…ガスタンク。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 送風路および取手部をもつた本体と、前記取
   手部に内装されたガスタンクと、前記送風路の内
   部の吐出口側の中央部に配設されたガス燃焼管
   と、このガス燃焼管を包囲して前記ガス燃焼管の
   ガス燃焼により加熱されるとともに外面に整流兼
   放熱フインを設けた加熱管と、前記ガス燃焼管の
   前記吐出口側に露設されて前記ガス燃焼管のガス
   を着火する着火部と、前記送風路の内部の前記吸
   込口側に設けられた送風器とを備えたヘアードラ
   イヤ。 ２ 前記ガスタンクのガス放出は前記送風器のモ
   ータの起動に連動する特許請求の範囲第１項記載
   のヘアードライヤ。