JPH0220145Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は、ラツクアンドピニオン形舵取装置に
関するものである。

＜従来の技術＞ 従来のラツクアンドピニオン形舵取装置におい
ては、ストツパエンドの嵌合孔にオイルシール、
ロツドガイドを嵌合させてストツパエンドの端部
をかしめてオイルシール、ロツドガイドを固定
し、ストツパエンドのロツドガイド側の小径部を
パイプの内周に嵌合させ、パイプの外周に一方向
の移動が拘束されて嵌装されているナツトをスト
ツパエンドの大径部にねじ込むことによつてスト
ツパエンドをパイプに固定するようにしたものが
あり、かかるものは、部品点数が多くなつてコス
ト高となつたり、また前記かしめが緩みロツドガ
イドががたついて騒音を発生したりする問題があ
つた。

＜問題点を解決するための手段＞ 上記した問題点を解決すべく本考案は、ステア
リングロツドを挿通する挿通穴を形成したパイプ
にその端部内方に肩部を有する段付穴を形成し、
前記挿通穴にステアリングロツドを摺動可能に支
持するロツドガイドを嵌合させてロツドガイドの
半径方向に突起した段部を前記段付穴の肩部に当
接させ、前記段付穴にオイルシールを嵌合させ、
このオイルシールをロツドガイドへ押し付けるパ
イプエンドを前記段付穴開口部にねじ込み固定し
たことを特徴とするものである。

＜実施例＞ 以下本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。第１図において、１０はハウジングを示し、
このハウジング１０は適当箇所を自動車のフレー
ムに支持される。ハウジング１０にはステアリン
グロツド１１が摺動可能に貫通され、このステア
リングロツド１１の両端はボール継手１２，１３
を介して走行車輪に連結される。ステアリングロ
ツド１１の一端外周にはラツク１１ａが形成さ
れ、このラツク１１ａはハウジング１０に回転自
在に軸承されたピニオン軸１４に噛合されてい
る。ピニオン軸１４は図略のサーボ弁装置を介し
てハンドル軸に連結されている。また前記ステア
リングロツド１１にはピストン１５が設けられ、
このピストン１５は前記ハウジング１０に一体結
合されたシリンダチユーブ（パイプ）１６の挿通
穴１６ａに摺動可能に嵌装されている。

前記シリンダチユーブ１６には第２図に示すよ
うにその端部内方に挿通穴１６ａと連続して挿通
穴１６ａより大径の段付穴２１が形成され、挿通
穴１６ａと段付穴２１間にはシリンダチユーブ１
６の軸線に対して約30度傾斜したテーパ状の肩部
２０が形成されている。前記挿通穴１６ａにはロ
ツドガイド２２の小径部２２ａが嵌合され、この
ロツドガイド２２の内周には前記ステアリングロ
ツド１１を摺動可能に案内する案内面２２ｂが形
成され、外周には前記小径部２２ａと、この小径
部２２ａと連続して小径部２２ａより大径で前記
段付穴２１より径が小さい大径部２２ｃと、小径
部２２ａと大径部２２ｃ間に前記肩部２０と面接
触するロツドガイド２２の軸線に対し約30度傾斜
したテーパ状の段部２２ｄが形成されている。前
記段付穴２１には挿通穴１６ａの内周およびステ
アリングロツド１１の外周をシールするオイルシ
ール２３が前記ロツドガイド２２の端面に当接す
るようにして嵌合され、さらに段付穴２１の開口
部にはシリンダエンド２４がねじ２５によつてね
じ込み固定されている。このシリンダエンド２４
はその先端を前記オイルシール２３に当接され、
オイルシール２３はその変形に応じた撥力をロツ
ドガイド２２に付与し、ロツドガイド２２の軸方
向のがたつきを防止するようになつている。前記
シリンダチユーブ１６に傾斜した肩部２０を形成
したことにより組付け時に、ピストン１５の外周
に装着した図略のＯリングを容易に嵌め込むこと
ができる。また前記ロツドガイド２２を挿通穴１
６ａに嵌合させたことにより、シリンダチユーブ
１６の軸線とステアリングロツド１１の軸線を一
致させることができ、ステアリングロツド１１が
シリンダチユーブ１６の軸線に対して傾いた状態
でハウジング１０およびシリンダチユーブ１６に
支持されることがない。

＜考案の効果＞ 上述したように本考案は、挿通穴にロツドガイ
ドの小径部を嵌合させて段付穴の肩部とロツドガ
イドの段部を当接させ、段付穴にオイルシールを
ロツドガイドと当接する位置まで嵌合させ、さら
に段付穴の開口部にパイプエンドをねじ込むだけ
の簡単な操作でロツドガイド、オイルシール、パ
イプエンドをパイプの端部に固定することができ
るため従来のものとくらべて部品点数を少なくで
き、これに伴つてコストを低減させることができ
る。又前記ロツドガイドはオイルシールの撥力に
よつて肩部に圧接されるため、特別の手段を付加
することなくロツドガイドの軸方向のがたを確実
に除去することができ、ロツドガイドのがたによ
る騒音の発生を防止することができる。さらにス
テアリングロツドを摺動可能に支持するロツドガ
イドを挿通穴に嵌合させたのでパイプの軸心とス
テアリングロツドの軸心を一致させることができ
る利点が有る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
ラツクアンドピニオン形舵取装置の断面図、第２
図は第１図の一部拡大断面図である。 １０……ハウジング、１４……ピニオン軸、１
６……シリンダチユーブ（パイプ）、１６ａ……
挿通穴、２０……肩部、２１……段付穴、２２…
…ロツドガイド、２２ｄ……段部、２３……オイ
ルシール、２４……シリンダエンド（パイプエン
ド）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 操舵ハンドルによつて操作されるピニオン軸を
   ハウジングに回転可能に軸承し、このピニオン軸
   と噛合するステアリングロツドに設けられたピス
   トンを前記ギヤハウジングに一体結合されたパイ
   プの挿通穴に嵌合させてなるラツクアンドピニオ
   ン形舵取装置において、前記パイプにはその端部
   内方に肩部を有する段付穴を形成し、前記挿通穴
   にステアリングロツドを摺動可能に支持するロツ
   ドガイドを嵌合させてロツドガイドの半径方向に
   突起した段部を前記段付穴の肩部に当接させ、前
   記段付穴にこの段付穴の内周およびステアリング
   ロツドの外周をシールするオイルシールを嵌合さ
   せ、このオイルシールをロツドガイドへ押圧する
   パイプエンドを前記段付穴開口部にねじ込み固定
   したことを特徴とするラツクアンドピニオン形舵
   取装置。