JPH02199078A - 微細多孔体の製法 - Google Patents

微細多孔体の製法

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JPH02199078A
JPH02199078A JP1860789A JP1860789A JPH02199078A JP H02199078 A JPH02199078 A JP H02199078A JP 1860789 A JP1860789 A JP 1860789A JP 1860789 A JP1860789 A JP 1860789A JP H02199078 A JPH02199078 A JP H02199078A
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JP
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particles
ultrafine particles
microporous material
solvent
drying
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JP1860789A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Yokogawa
弘 横川
Shozo Hirao
平尾 正三
Masaru Yokoyama
勝 横山
Takashi Kishimoto
隆 岸本
Koichi Takahama
孝一 高濱
Atsushi Makino
牧野 篤
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B38/00Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、断熱性に優れた微細多孔体の製法に関する
〔従来の技術〕
従来の断熱材の熱伝導率は0.03〜0.05 kca
l/1ahr ’C程度で、静止空気の熱伝導率0.0
20〜0゜024kcal/mhr’cよりも高い。硬
質発泡ポリウレタンのように、0.015 kcal/
+hr’Cという低い熱伝導率をもつ断熱材も開発され
ているが、この発泡ポリウレタンの場合、その断熱性は
、空隙内に封入された炭化水素のフルオロクロル置換体
(たとえば、デュポン社のフレオンガス:商標名)の持
つ低い熱伝導率(0,0O6〜0.01 kcal/m
hr”c)に依存しているだけのものであり、長時間の
使用で前記ガスと空気との置換が起こると断熱性にも劣
化が発生し、約1年後には0.021〜0.024 k
ca l/mhr ’c程度にまで熱伝導率が上昇して
しまった例もある。
ケイ酸カルシウムの多孔体を0. I Torr程度の
真空状態にしたものや、粉砕発泡パーライトを0゜17
orr程度の真空状態にしたもの等があるが、いずれも
製造する上で、真空状態を保つことが必要であり、製造
コスト等の点で6問題がある。しかも、断熱材として利
用するにしても、真空を維持する必要から、形状や用途
が著しく限定される。
これに対し、常圧でも空気の熱伝導率を超えた断熱材と
して、微細多孔質シリカ・エアロゲルの集合体による材
料があるが、常温においては、空気との間にそれほどの
差はない(0,020kcal/mhr”c程度)。
以上、特公昭51−40088号公報、特開昭57−1
73689号公報、特開昭58−45154号公報およ
び特開昭60−33479号公報参照。
〔発明が解決しようとする課題〕 そこで、発明者らは、超微粒子シリカを成形して断熱性
に優れた微細多孔体を作製することを検討してきた。し
かし、この微細多孔体では、粒子を加圧等の力によって
成形するため、粒子同士の接触面積が大きくなり、固体
部を通じての熱の漏れが大きかった。また、超微粒子シ
リカは、非常に軽量なために、成形の際に粉が飛散した
りして取り扱いに<<、成形しにくいという問題なども
ある。
上記事情に鑑み、この発明は、超微粒子を用いて微細多
孔体を作製する上で、極力固体接触が大きくなることな
く、粒子を充填し、微細な空隙を有する微細多孔体を製
造することができ、その製造の際に超微粒子の飛散など
が生じにくい微細多孔体の製法を提供することを課題と
する。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明にかか
る微細多孔体の製法は、超微粒子を成形して微細多孔体
を得るにあたり、前記超微粒子を溶剤と混合分散したス
ラリーを成形したものを超臨界状態で乾燥させることを
特徴とする請求項2の発明にかかる微細多孔体の製法は
、請求項1の方法において、超微粒子として、凝集防止
処理した超微粒子シリカを用いる。
請求項3の発明にかがる微細多孔体の製法は、請求項1
または2の方法において、乾燥の際に、スラリーの成形
体が、エタノール、メタノール、二酸化炭素およびジク
ロロジフルオロメタンカラなる群の中から選ばれた少な
(とも1つの流体を含んでいるようにする。
請求項4の発明にかかる微細多孔体の製法は、請求項3
の方法において、超微粒子をエタノールと混合分散した
スラリーの成形体の乾燥が、前記エタノールを二酸化炭
素で置換しながら、雰囲気を二酸化炭素の臨界点以上の
圧力および温度にすることにより行われるようにする。
〔作   用〕
多孔体の熱伝導率は、空隙中に含まれる気体(通常は空
気)と固体部の熱伝導率に左右される。
気体の熱伝導率の影響をなくすためには、多孔体中の空
隙を、ごく狭い空隙(気体の平均自由行程よりも小さい
空隙であり、具体的には、空気の場合には、たとえば1
〜60nm程度)とする必要がある。従って前記のよう
なごく狭い空隙を得るためには、非常に粒径の小さい粒
子、いわゆる「超微粒子」を用いればよいと考えた。
ところが、いままでは、加圧等の成形方法によって粒子
を充填していたために、小さな空隙を得ることはできる
ものの、固体部の接触が大きくなり、固体部を通じての
熱伝導率が大きくなっていた。
そこで、この発明のように微細多孔体を得るにあたり、
超微粒子を溶剤と混合分散させ超臨界状態で乾燥するよ
うにすると、溶剤(流体)の凝縮が抑えられ、粒子が溶
剤中での分散、充填された状態を保持した形で乾燥され
、熱風乾燥等の場合にみられるような凝集や割れを■止
することができ、さらには、粒子同士の接触面積が小さ
くなり、しかも、微細多孔体の空隙は小さいまま保持さ
れるため、微細多孔体の熱伝導率はすこぶる低くなる。
超微粒子を溶剤と混合分散しておくことにより、まった
く加圧することなく、または、はとんど加圧することな
く成形することができ、しかも、超微粒子の飛散が抑え
られる。
ところで、超微粒子は、たとえば、粒子表面にシラノー
ル基のOHが多量に存在しており、水素結合により粒子
同士の結合が強いため、凝集性が強い。たとえば、第1
図のように、多数の超微粒子P・・・が凝集して大きな
多次粒子R・・・を形成し、この多次粒子R,R間に大
きな空隙Slができ、気体の熱伝導率の影響を強くうけ
ることがある。
そこで、超微粒子として、凝集防止処理した超微粒子シ
リカを用いるようにすると、水素結合による粒子同士の
結合を防ぐことができる。第2図のように、凝集防止処
理した超微粒子シリカQ・・・は、多次粒子を形成する
ことなく多孔体を形成し、小さな空隙S8が形成される
超臨界状態での乾燥の際に、スラリーの成形体が、エタ
ノール、メタノール、二酸化炭素およびジクロロジフル
オロメタンからなる群の中から選ばれた少なくとも1つ
であると、前記流体が水である場合に比較して、超臨界
状態での乾燥を容易に行うことができる。これらの流体
は、臨界圧力および臨界温度が、いずれも、水と比べて
格段に低いからである。
エタノールは、常温、常圧付近の雰囲気で液体であり、
超微粒子の混合分散を行いやすいが、後で述べるように
、超臨界状態となる条件がきびしい。他方、超臨界状態
となる条件が比較的穏やかな二酸化炭素は、常温、常圧
付近で気体となっていて、溶剤とは言えない。そこで、
まず、エタノールで混合分散を行い、エタノールを二酸
化炭素で置換しながら超臨界乾燥を行うと、行いやすく
なる。
〔実 施 例〕
以下に、この発明を、その1実施例を表す図面を参照し
ながら詳しく説明する。
第1図は、請求項1記載の発明にかかる微細多孔体の製
法により得られた微細多孔体を拡大して表した模式図で
ある。この微細多孔体10は、超微粒子P・・・を溶剤
で混合分散したスラリーを成形したものを超臨界状態で
乾燥してなるものである第2図は、請求項2記載の発明
にかかる微細多孔体の製法により得られた微細多孔体を
拡大して表した模式図である。この微細多孔体11は、
凝集防止処理を施した超微粒子Q・・・を溶剤で混合分
散したスラリーを成形したものを超臨界状態で乾燥して
なるものである。
これらの図にみるように、微細多孔体10,11は、多
数の超微粒子P・・・、Q・・・によって構成される空
隙S、・・・、S2・・・が、たとえば、1〜60na
+という非常に小さい空隙となっており、超微細多孔体
と称してもよいものである。
この発明にかかる製法により得られた微細多孔体は、断
熱性が十分に保持される。このため、この微細多孔体は
、断熱材(断熱体)とすることができる。しかし、前記
微細多孔体の用途は、断熱材に限らない。
この発明で用いる超微粒子としては、乾式製法または湿
式製法による超微粒子シリカが、1例として挙げられる
。超微粒子シリカは、必要ならば凝集防止処理して用い
られる。この凝集防止処理は、乾式および湿式のいずれ
の方法により行ってもよい。乾式処理は、たとえば、超
微粒子粉体を加熱しくたとえば、温度350〜400℃
)、表面処理剤などの処理剤を添加し、攪拌する方法で
ある。湿式処理は、たとえば、トルエン、ベンゼン等、
超微粒子粉体が分散しやすく、かつ、前記処理剤の溶解
する溶剤に粉体を分散させ、処理剤を添加し、攪拌する
方法である。この湿式処理のときの反応温度は、たとえ
ば、溶剤の還流温度付近に設定される。超微粒子の粒径
としては、1〜20nm程度が好ましく、10nm以下
のもの、3〜8nmのものがより好ましい。前記超微粒
子シリカ粉末を用いる場合、その粒度を選ぶことが好ま
しく、その好ましい粒度としては、未処理の超微粒子シ
リカ粉末の比表面積が400rd/g以上、または、粒
径60Å以下であることである。
前記凝集防止処理に用いる表面処理剤としては、粒子表
面のシラノール基のOHに結合して水素結合の生起を防
げるようにするもの、粒子同士に反発性をもたせ直接的
に粒子の凝集を防止するものなどが挙げられる。その例
としては、有機シラン化合物、たとえば、トリメチルメ
トキシシラン、ジメチルジェトキシシラン、メチルトリ
メトキシシラン等のアルコキシシ、ラン化合物、ジメチ
ルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、トリフェ
ニルクロロシラン等のクロロシラン化合物、ヘキサメチ
ルジシラザン、ジメチルトリメチルシリルアミン等のシ
ラザン化合物が挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。
なお、表面処理剤による処理に溶剤を用いる場合の溶剤
としては、ベンゼン、水、トルエン等が挙げられるが、
超微粒子が分散し易いものであれば、これらに限定され
るものではない。
表面処理剤によって凝集防止処理するに際しては、その
処理の程度を制御してもよい。ここに、処理の程度とは
、超微粒子の表面に結合している疎水基(表面処理剤に
由来する基)の量の程度を言い1、処理粒子中の炭素含
有量(重量%。以下「C値」と言う)と、表面処理粒子
の疎水性の度合(以下「M値」と言う)とで評価できる
。前記M値は、水5Qccに処理品0.2gを入れ、M
eOHを滴下して、処理品が全て水に濡れた時の消費M
eOHの容量%で表し、下式で求めることができる。
表面処理の程度は、予め想定したC値とM値に合わせた
処理条件により変えることができる。なお、C値とM値
は、処理の系(超微粒子と表面処理剤の組み合わせ)に
より異なる。このように表面処理の程度を制御すること
により、過剰な処理を施すことなく、弱い処理(C値、
M値小)で有効な凝集防止処理を効果的に達成すること
ができるようになる。
この発明においては、超微粒子は、これ単独で用いるほ
か、これより一次粒子径の大きい他の微粒子1種以上と
混合して用いることもでき、このような混合体を成形す
ることにより、成形性の向上、製造コストの低廉化など
を図ることができる超微粒子とこれよりも一次粒子径の
大きい他の微粒子とを混合して成形すると、粒子径の大
きな微粒子の間の大きな空隙に、粒径の小さな超微粒子
が充瞑されており、そのため、微細多孔体内の空隙は、
実質的には、超微粒子間の空隙とみることができる。こ
のため、静止空気の熱伝導率の影響を受けない微細な空
隙を形成することが可能となる。このような構造では、
粒径の大きな微粒子が含まれることにより、成形性が向
上する。これは、粒径の大きな微粒子と粒径の小さな超
微粒子とが互いに成形圧を分散し吸収し合う等して、成
形圧を均一に保つ働きをするからであると考えられる。
超微粒子よりも一次粒子径の大きな微粒子としては、パ
ーライトやシラスバルーンの微粉砕物、スス、コージェ
ライト、粘土等の無機層状化合物、ケイソウ上、ケイ酸
カルシウム、カーボンブラック、S ic、TiOx 
、ZrOs Crot、Fel Oa 、CuS、Cu
b、Mn0a 、S fox、Alx Os 、Coo
、LitOlCaO等の微粒子が挙げられる。これらは
、いずれも、熱放射率が大きいもので、波長3μ以上の
赤外領域での熱放射率が0.8以上のものが好ましい。
このように、熱放射率が大きいものが好ましい理由は、
つぎのとおりである。すなわち、輻射による熱伝達は、
超微粒子によっては防ぎきれない(透過する)。しかし
、上記熱放射率の良い微粒子は、輻射エネルギーを一旦
熱に変換し透過させない働きをする。そして、輻射エネ
ルギーが、このようにして、−旦熱エネルギーに変換さ
れてしまえば、熱伝導による熱伝達については、この発
明にかかる製法により得られる微細多孔体は、断熱性に
すぐれているので、容易に目的を達成できるのである。
もっとも、この発明では、−次粒子径の大きな微粒子の
種類は、上記熱放射率の大きなものに限定されるもので
なく、粒径が5〜10000nn+程度の微粒子であれ
ば、上記以外のものであっても良いのである。なお、超
微粒子と前記微粒子との粒径の範囲が一部重複している
が、超微粒子と微粒子とを併用する場合には、超微粒子
よりも粒径の大きなものを用いるように微粒子を適宜選
択する。
この発明では、微細多孔体の成形物の取扱性をより向上
させるために、前記超微粒子粉末に無機繊維および/ま
たは有機繊維を混合して成形してもよい。この場合、無
機繊維としては、たとえば、セラミック繊維、ガラス繊
維、ロックウール繊維、アスベスト繊維、炭素繊維、ア
ラミド繊維等が挙げられる。その添加量は、粒子重量に
対して20%以下が好ましい。無機繊維の繊維径は、3
0pt以下が好ましく、51以下がより好ましい。
繊維長は、300が好ましく、20mm以下がより好ま
しいが、50鶴程度でも十分用いることができる。
なお、超微粒子として、たとえば、乾式製法または湿式
製法超微粒子シリカを用い、溶剤に分散させて凝集防止
処理する場合において、表面処理剤としてシラノール基
と反応する前記例示のシラン化合物を用いるようにすれ
ば、凝集防止と同時に粒子表面に槽水性を付与すことが
でき、空気中の水の吸着による経時変化のほとんどない
断熱性に優れた微細多孔体を製造することができる。
この発明の製法は、たとえば、つぎのように行われる。
超微粒子と溶剤(溶媒)とを混合し、分散してスラリー
を得る。たとえば、溶剤100重量部(以下、「重量部
」を単に「部」と記す)に対して、超微粒子25〜50
部の割合で混合分散する。この混合分散は、どのような
方法、手段を用いて行ってもよく、たとえば、通常のデ
イスパー等の攪拌、または、分散しにくい場合には撹拌
棒でシア(shear  :せん断力)をかけて練った
りする。なお、超微粒子の割合が前記範囲よりも少ない
と、スラリーの粘性が小さすぎて成形しにくいことがあ
り、また、超臨界乾燥後にバラバラになることがある。
超微粒子の割合が前記範囲よりも多いと、超微粒子が溶
剤に分散しきれないことがある。スラリーには、必要に
応じて、上記微粒子および/または無機繊維なども適宜
混合分散されていてもよい。得られたスラリーは、たと
えば、粘稠なものとなっており、超微粒子の飛散などは
生じにくい、このスラリーを第3図にみるような容器1
に入れたり、金型で弱い圧(たとえば、5 kg w 
/ c11以下)で加圧したりして、適宜の形状に成形
する。第3図に示す容器lは、底面が金網2となってい
て、その上に、溶剤は通すが、超微粒子の透過しない濾
紙3が敷かれている。この容器1にスラリーを入れるな
どして得られたスラリーの成形体を超臨界状態で乾燥す
ることにより、同成形体に含まれている流体を除去し、
微細多孔体が得られる。
超微粒子の混合分散に用いる溶媒(溶剤)としては、特
に限定はなく、たとえば、水、エタノール、メタノール
、イソプロピルアルコール、ジクロロジフルオロメタン
、DMF (ジメチルホルムアミド) 、DMSO(ジ
メチルスルホキサイド)、アセトンなどの極性溶媒など
がそれぞれ単独で、または、2種以上併せて用いられる
。前記溶媒としては、超微粒子が分散しやすく、かつ、
超臨界炭酸流体への溶解度が高いものほどよい。また、
乾燥途中には、微細多孔体が二酸化炭素、ジクロロジフ
ルオロメタン等の流体を含有してもかまわない。
ここに、超臨界状態とは、臨界点を超えた場合のみでは
なく、ちょうど臨界点にあるものも含む。超臨界状態を
作るための方法としては、たとえば、スラリーの成形体
が保持含有する溶剤を直接加熱・加圧して、その臨界点
以上の状態に到達させるようにする方法もあるが、この
ような方法では、水の臨界点が臨界温度374.2℃、
臨界圧217.6atmという、きわめて高い値である
ため、乾燥容器が大きくなる上、危険性が高くなる。こ
れを避けるためには、スラリーの成形体中の水を、例え
ば、エタノールで置換したのち、さらに、二酸化炭素を
加えてゆき、徐々にエタノールを二酸化炭素に置換しな
がら、二酸化炭素とエタノールの2成分系、または、二
酸化炭素のみの1成分系の臨界点以上の温度、圧力に加
熱加圧して超臨界状態を出現させるようにすればよい。
この場合、臨界点以上の二酸化炭素を系に送り込んで置
換させるようにすることもできる。
超臨界状態にある流体を系から脱出させることによって
乾燥が終わる。
このような方法により、乾燥時の前記凝集・凝縮を防止
することができ、乾燥前の構造がそのまま保持され、き
わめて多孔性に富み細孔容積の大きい微細多孔体が得ら
れるのである。熱風乾燥、あるいは、凍結乾燥で乾燥さ
れてなる微細多孔体では、この発明により得られる微細
多孔体に比べて、細孔容積が著しく少ない。それは、乾
燥前の構造をうまく保持できないからである。しかも、
この発明によれば、超微粒子を溶剤に混合分散させたス
ラリーの成形体を用いるので、成形に大きな圧力を加え
ずに成形することができ、超微粒子同士の接触面積を小
さくすることができる。
なお、溶媒として利用できる流体は上記のものに躍らな
い。実用の範囲で臨界流体化することが可能なものは、
種々あるが、例えば、エタノール、メタノール、二酸化
炭素、ジクロロジフルオロメタン、エチレンなどが挙げ
られる。
なお、参考のために、主要な流体についての臨界条件を
第1表に示した。
第  1  表 特に、常温、常圧付近の雰囲気下で液状の流体、たとえ
ば、エタノールを用いて超微粒子の分散混合を行い、そ
の流体を超臨界状態のより穏やかな他の流体、たとえば
、二酸化炭素に置換して超臨界状態での乾燥を行うのが
好ましい。もちろん、前記成形体が含む水を、他の流体
、たとえばエタノールで置換し、この置換した流体をさ
らに別の流体、たとえば二酸化炭素で置換しながら2成
分系の流体とし、超臨界状態で乾燥を行う場合でも、水
に比べて臨界温度・圧力条件が緩やかであるから、やは
り、乾燥が容易である。
この発明により得られる微細多孔体は、比表面積が大き
いことから、消臭作用、吸着作用、触媒作用などを有す
るものとして利用することができる。また、細孔容積が
大きいため、断熱材などとして利用することもできる。
しかし、前記微細多孔体の用途は、これらに限定されな
い。
以下に、この発明の具体的な実施例および比較例を示す
が、この発明は下記のものに限定されない。
実施例1− 乾式製法超微粉末シリカ(日本アエロジルn製のAER
O5I L 380゜平均粒子径:約7 nm)とエタ
ノールを、重量比1:5で混合し、充分に練り、透明か
つ粘稠なスラリーとした。このスラリーを金型で弱い圧
(5kg w / cu!以下)で加圧して板状にし、
比較的臨界点の低い二酸化炭素を添加しながら、40℃
、80気圧で、8時間乾燥して微細多孔体を得た。
一実施例2一 実施例1において、エタノールを用いる代わりにメタノ
ールを用いたごと以外は、実施例1と同様にして微細多
孔体を得た。
一実施例3一 実施例1において、スラリーを板状にした後、エタノー
ルを含んだまま270℃、120気圧で72時間乾燥し
たこと以外は、実施例1と同様にして微細多孔体を得た
一実施例4一 実施例1において、乾式製法微粉末シリカとしてREO
RO3I L (徳山曹達側製。平均粒子径:約5 n
m)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして微細多
孔体を得た。
一実施例5一 実施例4において、エタノールを用いる代わりにメタノ
ールを用いたこと以外は、実施例4と同様にして微細多
孔体を得た。
−比較例1− 実施例1において、乾燥を60℃での熱風乾燥としたこ
と以外は、実施例1と同様にして微細多孔体を得た。
一比較例2− 上記AERO3IL380を金型に入れ、5 kgW/
ellで加圧し、成形することによって微細多孔体を得
た。
一比較例3− 比較例2において、5 kg w / Cl11の代わ
りに10kg w / crlで加圧成形したこと以外
は、比較例2と同様にして微細多孔体を得た。
一比較例4− 比較例2において、5 kg w / cdの代わりに
20klz w /−で加圧成形したこと以外は、比較
例2と同様にして微細多孔体を得た。
実施例1〜5および比較例1〜4の各微細多孔体につい
て、熱伝導率を謝定し、結果を第2表に示した。なお、
第2表には、微細多孔体の配合系と乾燥条件も示した。
熱伝導率は、ASTM−C−518に準拠した熱流計法
により測定した。また、真空系で測定した熱伝導率を固
体部の熱伝導率とみなした。
なお、実施例での超臨界乾燥に用いた装置は、住友重機
工業株式会社製の超臨界流出装置であった。
第2表中の比較例1は、実施例1における超臨界条件で
の乾燥を、60℃での熱風乾燥に置き換えで実施した場
合であり、比較例2,3.4は、微粉末シリカを乾式で
加圧成形したものである。
比較例2〜4の結果かられかるように、成形時の加圧を
小さくして固体部による熱伝導率を小さくしようとする
と、逆に空隙部による熱伝専の影響(全体と固体部の熱
伝導率の差)が大きくなり、全体の熱伝導率はあまり小
さくならない。また、比較例1の場合は、熱風乾燥の過
程で凝集が起こり、ひび割れ等の大きな空隙ができてし
まうために、全体の熱伝導率は大きくなってしまう。
これらに比べて、実施例1〜5による微細多孔体では、
はとんど加圧されていないため、固体部の熱伝導率は小
さく、しかも、超微粒子が分散充填された形を維持して
いるため、空隙による影響もさほど大きくはならない。
一実施例6− 超微粒子シリカ(平均粒径:約7 nm)をヘキサメチ
ルジシラザンにより表面処理したもの(徳山曹達@製、
表面処理後の平均粒径:約8nm)とエタノールとを、
1:4(重量比)で混合し、充分に練り、透明かつ粘稠
なスラリーとした。このスラリーを実施例1と同様にし
て板状にし、比較的臨界点の低い二酸化炭素を添加しな
がら、40℃、80気圧で、8時間乾燥して微細多孔体
を得た一実施例7 実施例6において、エタノールを用いる代わりにメタノ
ールを用いたこと以外は、実施例6と同様にして微細多
孔体を得た。
一実施例8一 実施例6において、スラリーを板状にした後、エタノー
ルを含んだまま270℃、120気圧で72時間乾燥し
たこと以外は、実施例6と同様にして微細多孔体を得た
一実施例9一 実施例6において、超微粒子シリカ(平均粒径:約5 
nm)をヘキサメチルジシラザンにより表面処理したも
の(徳山曹達■製、表面処理後の平均粒径:約7 nm
)を用いたこと以外は、実施例6と同様にして微細多孔
体を得た。
実施例1O 実施例6において、超微粒子シリカ(平均粒径:約5 
nm)をジメチルジクロロシランにより表面処理したも
の(徳山曹達(tl製、表面処理後の平均粒径:約9 
nm)を用いたこと以外は、実施例6と同様にして微細
多孔体を得た。
一実施例11一 実施例9において、エタノールを用いる代わりにメタノ
ールを用いたこと以外は、実施例9と同様にして微細多
孔体を得た。
一比較例5− 超微粒子シリカ(平均粒径:約7 nm)をヘキサメチ
ルジシラザンにより表面処理したもの(徳山曹達■製、
表面処理後の平均粒径二約8 nm)を金型に入れ、1
0kgw/−で加圧成形することにより微細多孔体を得
た。
比較例6− 比較例5において、10kgw/cjO代わりに2Q 
kIrw / cIllで加圧成形したこと以外は、比
較例5と同様にして微細多孔体を得た。
一比較例7− 比較例5において、10kgw/ciの代わりに30 
kg w / criで加圧成形したこと以外は、比較
例5と同様にして微細多孔体を得た。
一比較例8一 実施例1において、乾燥を60℃での熱風乾燥としたこ
と以外は、実施例1と同様にして微細多孔体を得た。
実施例6〜11および比較例5〜8の各微細多孔体につ
いて、熱伝導率を測定し、結果を第3表に示した。なお
、第3表には、微細多孔体の配合系と乾燥条件も示した
熱伝導率は、ASTM−C−518に準拠した熱流計法
により測定した。また、真空系で測定した熱伝導率を固
体部の熱伝導率とみなした。
なお、実施例での超臨界乾燥に用いた装置は、住友重機
工業株式会社製の超臨界流出装置であった。
第3表中の比較例5〜7の結果かられかるように、成形
時の加圧を小さくして固体部による熱伝導率を小さくし
ようとすると、逆に空隙部による熱伝導の影響(全体と
固体部の熱伝導率の差)が大きくなり、全体の熱伝導率
はあまり小さくならない。また、比較例8は、熱風乾燥
の過程で凝集が起こり、ひび割れ、変形等によって、大
きな空隙ができてしまうために、全体の熱伝導率は大き
くなってしまう。
これらに比べて、実施例6〜11による微細多孔体では
、超微粒子シリカを溶剤に混合分散した後、乾燥を超臨
界状態で行うため、成形のために加圧をほとんど行わず
に成形でき、しかも、乾燥以前の多孔性構造がそのまま
維持され、微細な空隙を有し、かつ、粒子同士の接触も
さほど大きくない。このため、充分に小さな熱伝導率を
有する微細多孔体(超微細多孔体)が得られる。
〔発明の効果〕
請求項1〜4記載の発明では、以上に述べたように、超
微粒子を溶剤に混合した後、乾燥を超臨界状態で行うこ
ととしているため、乾燥以前の多孔性構造がそのまま維
持され、微細な空隙を有し、かつ粒子同士の接触も大き
くないため、充分に小さい熱伝導率を有する微細多孔体
が得られる。
また、溶剤を用いることで、超微粒子の飛散なども防止
でき、取り扱い性も向上する。
請求項2の発明にかかる微細多孔体の製法は、超微粒子
として、凝集防止処理した超微粒子シリカを用いるよう
にしているので、超微粒子の多次粒子の生成が防がれ、
より小さい空隙を有する微細多孔体が得られる。
請求項3の発明にかかる微細多孔体の製法は、上記のよ
うに水よりも超臨界状態の穏やがな溶剤を含んでいる状
態でスラリーの成形体の乾燥を行うので、超臨界乾燥を
行いやすい。
請求項4の発明にかかる微細多孔体の製法は、超微粒子
をエタノールに混合分散するので、常温、常圧で行うこ
とができ、エタノールを二酸化炭素に置換して超臨界乾
燥を行うので、エタノールよりもはるかに穏やかな条件
で行える。
【図面の簡単な説明】
第1図は請求項1の発明にかかる微細多孔体の製法によ
り得られた微細多孔体の1例の拡大模式図、第2図は請
求項2の発明にかかる微細多孔体の製法により得られた
微細多孔体の1例の拡大模式図、第3図はスラリーの成
形および超臨界状態での乾燥に用いる容器の1例の模式
図である。 1.10・・・微細多孔体 P・・・超微粒子 Q・・
・凝集防止処理した超微粒子 R・・・超微粒子の凝集
した多次粒子 St、Ss・・・空隙 代理人 弁理士  松 本 武 彦 ン 3コ 第1 z2ス 手続補正書(自発 平成 1年 7月14日 平成1年特許願第018607号 3、補正をする者 事件との関係   特許出願人 住   所    大阪府門真市大字門真1048番地
名 称(583)松下電工株式会社 代表者 (11m役三好 俊 夫 4、代理人 5、補正により増加する項数 な   し 6、補正の対象 明細書 7、補正の内容 +1)  明細書第3頁第4行に「製造コスト等の点で
問題がある。しかも、」とあるを削除する。 (2)明細書第8頁第15行ないし第9頁第11行に「
第1図は・・・である。」とあるを下記のとおりに訂正
する。 一記一 「第1図は、凝集防止処理していない超微粒子Pを加圧
することなどによって得られた微細多孔体lOを拡大し
て表した模式図である。第2図は、請求項1および2記
載の各発明にかかる微細多孔体の製法により得られた微
細多孔体を拡大して表した模式図である。この微細多孔
体11は、超微粒子Q・・・を溶剤で混合分散したスラ
リーを成形したものを超臨界状態で乾燥してなるもので
ある。 この場合には、超微粒子Qが凝集防止処理を施したもの
であると、第1図と比較して第2図にみられるような分
散された状態が、凝集防止処理を施していない超微粒子
Qを用いたときよりも助長される。 第2図にみるように、微細多孔体11は、多数の超微粒
子Q・・・によって構成される空隙S、・・・が、たと
えば、1〜60n−という非常に小さい空隙となってお
り、超微細多孔体と称してもよいものである。」 (3)明細書第18頁第11行に「乾燥容・・・なる。 」とあるを、「実用的、コスト的に不向きである。」と
訂正する。 (4)明細書第33頁第2行ないし第4行に「第1図・
・・の発明」とあるを、「第1図は凝集防止処理してい
ない超微粒子を加圧することなどによって得られた微細
多孔体の1例の拡大模式図、第2図は請求項1および2
の各発明」と訂正する(5)  明細書第33頁第8行
ないし第10行に「1.10・・・S、・・・空隙」と
あるを、「11・・・微細多孔体 Q・・・超微粒子 
S8・・・空隙」と訂正する。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 超微粒子を成形して微細多孔体を得るにあたり、前
    記超微粒子を溶剤と混合分散したスラリーを成形したも
    のを超臨界状態で乾燥させることを特徴とする微細多孔
    体の製法。 2 超微粒子が、凝集防止処理した超微粒子シリカであ
    る請求項1記載の微細多孔体の製法。 3 乾燥の際に、スラリーの成形体が、エタノール、メ
    タノール、二酸化炭素およびジクロロジフルオロメタン
    からなる群の中から選ばれた少なくとも1つの流体を含
    んでいる請求項1または2記載の微細多孔体の製法。 4 超微粒子をエタノールと混合分散したスラリーの成
    形体の乾燥が、前記エタノールを二酸化炭素で置換しな
    がら、雰囲気を二酸化炭素の臨界点以上の圧力および温
    度にすることにより行われる請求項3記載の微細多孔体
    の製法。
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