JPH0569063B2 - - Google Patents

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JPH0569063B2
JPH0569063B2 JP63012826A JP1282688A JPH0569063B2 JP H0569063 B2 JPH0569063 B2 JP H0569063B2 JP 63012826 A JP63012826 A JP 63012826A JP 1282688 A JP1282688 A JP 1282688A JP H0569063 B2 JPH0569063 B2 JP H0569063B2
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ultrafine
microporous
particles
particle size
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Hiroshi Yokogawa
Shozo Hirao
Masaru Yokoyama
Takashi Kishimoto
Koichi Takahama
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Matsushita Electric Works Ltd
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Priority to DE3890173A priority patent/DE3890173C2/de
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 この発明は、断熱性に優れた微細多孔体の製法
に関する。 〔従来の技術〕 従来の断熱材の熱伝導率は0.03〜0.05kcal/
mhr℃程度で、静止空気の熱伝導率0.020〜
0.024kcal/mhr℃よりも高い。硬質発泡ポリウ
レタンのように、0.015kcal/mhr℃という低い
熱伝導率をもつ断熱材も開発されているが、この
発泡ポリウレタンの場合、空隙内に封入されたフ
レオンガスの持つ低い熱伝導率(0.006〜
0.01kcal/mhr℃)に依存しているだけのもので
あり、長時間の使用でフレオンガス(デユポン社
のフツ化炭化水素ガスの商品名)と空気との置換
が起こると断熱性に劣化が発生し、約1年後には
0.021〜0.024kcal/mhr℃程度にまで熱伝導率が
上昇してしまつた例もある。また、発泡ポリウレ
タンは、有機物で構成されているため、100℃以
上の高温雰囲気では使用できず、用途が限られる
という問題もある。 他方、ケイ酸カルシウムの多孔体を0.1Torr程
度の真空状態にしたものや、発泡粉砕パーライト
を0.1Torr程度の真空状態にしたもの等がある
が、いずれも製造する上で、真空状態を保つため
の真空装置を必要とし、製造コストの面でも問題
があるほか、断熱材として利用するにしても、真
空を維持する必要から、形状や用途が著しく限定
されると言う問題もある。 これに対して、常圧でも静止空気の熱伝導率を
超えた断熱材として、微細シリカ(エアロゲル、
aerogel)の集合体からなる多孔質材料があるが、
常温においては、静止空気との差が非常に僅かな
るものである(0.020kcal/mhr℃程度)。以上、
特公昭51−40088号公報、特開昭57−173689号公
報、特開昭58−45154号公報および特開昭60−
33479号公報等参照。 〔発明が解決しようとする課題〕 この発明は、以上の事情に鑑みて、常圧におい
て静止空気の熱伝導率より遥かに低い熱伝導率を
有し、かつ、その経時変化が少ない微細多孔体を
得させる方法を提供することを課題とする。 〔課題を解決するための手段〕 前記課題を解決するため、発明者らは、従来の
多孔体において、静止空気よりも遥かに小さい熱
伝導率のものが得られない理由を先ず検討した。
その結果、以下のような理由が考えられた。 すなわち、多孔体の熱伝導率は、空隙中に含ま
れる気体(通常は空気)の熱伝導率に左右され
る。そのため、気体の熱伝導率の影響を無くする
には、空隙を数nm以下にしてやる必要がある。
ところが、微粒子の成形によつて作られる多孔体
においては、第3図にみるように、粒子A1を最
密充填状態にしても、その粒子間には、粒径の15
%程度の空隙が生ずる。したがつて、数nm以下
の空隙を得るためには、前記粒子A1の粒径を小
さくする必要がある。その点、前記従来の多孔体
は、粒子A1の粒径が大きかつたため、熱伝導率
の小さなものが得られなかつたのである。 このような知見を得て、発明者らは、非常に粒
径の小さな粒子、所謂「超微粒子」を用いて多孔
体を作成すれば良いと考え、先に、この考えに基
づく発明の出願を行つた。 ところが、その後の研究により、この発明にも
問題のあることが分かつた。すなわち、超微粒子
には凝集性があり、そのため、超微粒子A2を用
いても、これらが凝集して第4図に示すような大
きな多次粒子Bを形成し、この多次粒子B,B間
に大きな空隙Sができて、気体の熱伝導率の影響
を強く受けるという問題のあることが分かつたの
である。 超微粒子シリカの場合、粒子表面にシラノール
基のOHが多量に存在しており、水素結合による
粒子同士の結合が強いため、とくに、凝集し易
い。しかも、超微粒子シリカには、空気中の水分
子を吸着し易いため経時変化があるという問題点
もある。 そこで、この点の改善につき検討を行つた結
果、粒子表面を予め凝集防止処理すれば良いとの
結論を得て、この発明を完成した。 すなわち、この発明は、前記課題を解決するた
め、粒子粉末を成形して微細多孔体を作成するに
あたり、前記粒子粉末として超微粒子粉末を用い
ることとし、かつ、その粒子表面を予め凝集防止
処理しておくようにする。また、前記超微粒子粉
末に対し、それよりも一次粒子径の大きな微粒子
粉末を1種以上併せて用いるようにするか、前記
粒子粉末として比表面積が400m2/g以上の超微
粒子シリカ粉末および/または粒径が60Å以下の
超微粒子シリカ粉末の表面に凝集防止処理したも
のを用いることとするか、または、前記処理の
際、同処理の程度を制御するようにし、あるい
は、同処理をシラン化合物で行うようにする。 〔作用〕 この発明は、成形材料たる粒子粉末として超微
粒子粉末を用いることとし、これによつて、最密
充填時の粒子間間隙を小さくするとともに、前記
超微粒子の表面を予め凝集防止処理しておくよう
にすることで、前記多次粒子Bの生成を防ぐよう
にしている。前記超微粒子粉末に対し、これより
も一次粒子径の大きな微粒子粉末を1種以上併せ
て用いることによつて、成形性を良くすることが
できる。前記超微粒子シリカ粉末の粒度を前記程
度に規定することで、熱伝導率低下を高めること
ができる。前記凝集防止処理の程度を制御するこ
とでも、有効な処理を効果的に達成することがで
きる。また、前記凝集防止処理をシラン化合物で
行うことで、耐湿性を向上させることもできる。 〔実施例〕 以下に、この発明を、より詳しく説明する。 まず、この発明にかかる微細多孔対を模式図
で、以下に示す。 第1図は、凝集防止処理後の超微粒子A2を、
そのまま、または乾燥後、成形して得た、この発
明にかかる微細多孔体を表す。 この発明にかかる微細多孔体の製法は、まず、
超微粒子に、必要に応じ溶剤を用いる等し、表面
処理剤を加える等して凝集防止処理する。 超微粒子としては、乾式製法または湿式製法に
よる超微粒子シリカが、一例として挙げられ、こ
れを凝集防止処理して用いる。超微粒子の粒径と
しては、1nm〜20nm程度が好ましく、10nm以
下のもの、3〜8nmのものがより好ましい。前
記超微粒子シリカ粉末を用いる場合、その粒度を
選ぶことが好ましく、その好ましい粒度として
は、未処理の超微粒子シリカ粉末の、比表面積が
400m2/g以上、または、粒径60Å以下であるこ
とである。 表面処理剤とは、粒子表面のシラノール基の
OHに結合して水素結合の生起を妨げるようにす
るもの、粒子同士に反発性をもたせ直接的に粒子
の凝集を防止するもの、等をいう。その例として
は、有機シラン化合物、例えば、トリメチルメト
キシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチル
トリメトキシシラン等のアルコキシシラン化合
物、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロ
シラン、トリフエニルクロロシラン等のクロロシ
ラン化合物、ヘキサメチルジシラザン、ジメチル
トリメチルシリルアミン等のシラザン化合物が挙
げられるが、これらに限定されるものではない。 なお、表面処理剤による処理に溶剤を用いる場
合の溶剤としては、ベンゼン、水、トルエン等が
挙げられるが、超微粒子が分散し易いものであれ
ば、これらに限定されるものではない。 表面処理剤によつて凝集防止処理するに際して
は、その処理の程度を制御してもよい。ここに、
処理の程度とは、超微粒子の表面に結合している
疎水基(表面処理剤に由来する基)の量の程度を
言い、処理粒子中の炭素含有量(重量%。以下
「C値」と言う)と、表面処理粒子の疎水性の度
合(以下「M値」と言う)とで評価できる。前記
M値は、水50c.c.に処理品0.2gを入れ、MeOHを
滴下して、処理品が全て水に濡れた時の消費
MeOHの容量%で表し、下式で求めることがで
きる。 M値=MeOH(c.c.)/50(c.c.)+MeOH(c.c.
)×100 表面処理の程度は、予め想定したC値とM値に
合わせた処理条件により変えることができる。な
お、C値とM値は、処理の系(超微粒子と表面処
理剤の組み合わせ)により異なる。このように表
面処理の程度を制御することにより、過剰な処理
を施すことなく、弱い処理(C値、M値小)で有
効な凝集防止処理を効果的に達成することができ
るようになる。 この発明においては、超微粒子は、これ単独で
用いるほか、これより一次粒子径の大きい他の粒
子1種以上と混合して用いることもあり、このよ
うな混合体を成形することにより、成形性の向
上、製造コストの低廉化等を図ることができる。 第2図は、凝集防止処理後の超微粒子A2を、
そのまま、または乾燥後、それよりも一次粒子径
の大きな微粒子A1と混合して整形した微細多孔
体を表している。このような構造では、粒径の大
きな微粒子A1の間の大きな空隙に、粒径の小さ
な超微粒子A2が充填されており、そのため、微
細多孔体内の空隙は、実質的には、超微粒子A2
間の空隙とみることができる。このため、静止空
気の熱伝導率の影響を受けない微細な空隙を形成
することが可能となる。この構造では、粒径の大
きな微粒子A1が含まれることにより、成形性が
向上する。これは、粒径の大きな微粒子A1と粒
径の小さな超微粒子A2とが、互いに成形圧を分
散し吸収し合う等して、成形圧を均一に保つ働き
をするからであると考えられる。 超微粒子よりも一次粒子径の大きな微粒子とし
ては、パーライトやシラスバルーンの微粉砕物、
スス、コージエライト、粘土等の無機層状化合
物、ケイソウ土、ケイ酸カルシウム、カーボンブ
ラツク、SiC、TiO2、ZrO、CrO2、F3O4、CuS、
CuO、MnO2、SiO2、Al2O3、CoO、Li2O、CaO
等の微粒子が挙げられる。これらは、いずれも、
熱放射率が大きいもので、波長3μm以上の赤外
領域での熱放射率が0.8以上のものが好ましい。
このように、熱放射率の大きいものが好ましい理
由は、つぎのとおりである。すなわち、輻射によ
る熱伝達は、超微粒子によつては防ぎきれない
(透過する)。しかし、上記熱放射率の良い微粒子
は、輻射エネルギーを一旦熱に変換し透過させな
い働きをする。そして、輻射エネルギーが、この
ようにして、一旦熱エネルギーに変換されてしま
えば、熱伝導による熱伝達については、この発明
にかかる微細多孔体は、断熱性にすぐれているの
で、容易に目的を達成できるのである。もつと
も、この発明では、一次粒子径の大きな微粒子の
種類は、上記熱放射率の大きなものに限定される
ものではなく、粒径が5nm〜10000nm程度の微
粒子であれば、上記以外のものであつても良いの
である。 この発明では、微細多孔体の成形物の取扱性を
向上させるために、前記微粒子粉末に繊維を混合
して成形しても良い。この場合、繊維としては、
例えば、セラミツク繊維、ガラス繊維、ロツクウ
ール繊維、アスベスト繊維、炭素繊維、アラミド
繊維等の無機繊維や有機繊維が挙げられる。その
添加量は、粒子重量に対して20%以下が好まし
い。繊維径は、30μm以下が好ましく、5μm以下
がより好ましい。繊維長は、30mm以下が好まし
く、20mm以下がより好ましいが、実施例にみるよ
うに、50mm程度でも十分用いることができる。 微細多孔体の成形方法は、この発明では特に限
定されず、通常、このような多孔体を成形するた
めに使用されている方法、例えば、加圧成形法
を、そのまま用いることもできる。 なお、超微粒子として、例えば乾式製法または
湿式製法微粒子シリカを用い、溶剤に分散させて
凝集防止処理する場合において、表面処理剤とし
てシラノール基と反応する前記例示のシラン化合
物を用いるようにすれば、凝集防止と同時に粒子
表面に撥水性を付与することができ、空気中の水
の吸着による経時変化の殆どない、断熱性に優れ
た微細多孔体を製造することができる。 前記第1図、第2図の微細多孔体では、超微粒
子が凝集防止処理されているため、第4図のもの
(凝集防止処理しない超微粒子の集合体)より小
さな空隙(1nm〜60nm程度)が形成されてい
る。 つぎに、この発明のより詳しい実施例を比較例
と併せて説明する。 実施例 1 ベンゼンに乾式製法シリカ(日本アエロジル(株)
製、AEROSIL380、粒径:約7nm)を撹拌分散
させ、この分散溶液に、ヘキサメチルジシラザン
(東芝シリコーン(株)製、TSL8802)のベンゼン溶
液を加えて30分間混合した。混合後、ベンゼンの
還流温度(80℃)で約2時間かく拌をつづけ、反
応をおこなつた。この時の重量比は、超微粒子シ
リカ:ヘキサメチルジシラザン:ベンセン=1:
0.13:18であつた。この反応溶液を減圧乾燥によ
つて室温で乾燥した上で、加圧成形して、微細多
孔体を得た。 実施例 2 乾式製法シリカとして、徳山曹達(株)製、特注品
(比表面積480m2/g、平均粒径5nm)を使用し、
反応の重量比を超微粒子シリカ:ヘキサメチルジ
シラザン:ベンゼン=1:0.16:27とするように
した以外は、実施例1と同様にして、微細多孔体
を得た。 実施例 3 水に乾式製法超微粒子シリカ(日本アエロジル
(株)製、AEROSIL380、粒径:7nm)を撹拌分散
させ、分散水溶液に、ジメチルジメトキシシラン
(東芝シリコーン(株)製、TSL8112)の水溶液を加
えて30分間撹拌混合した後、2時間、80℃で撹拌
を続け反応を行つた。このときの重量比は超微粒
子シリカ:ジメチルジメトキシシラン:水=1:
0.7:20であつた。この反応溶液を遠心分離し、
沈降物をアスピレータにより減圧乾燥した上で、
加圧成形して、微細多孔体を得た。 実施例 4 乾式製法超微粒子シリカの代わりに湿式製法超
微粒子シリカ(塩野義製薬(株)製、CARPLEX
#80粒径20−30nm)を使用し、重量比を超微粒
子シリカ:ジメチルジメトキシシラン:水=1:
0.4:7とするようにした以外は、実施例3と同
様にして、微細多孔体を得た。 実施例 5 実施例1の反応溶液を常温で減圧乾燥して得ら
れた超微粒子と、パーライト(宇部興産(株)製、パ
ーライト1型FB)をボールミルで24時間粉砕し
たもの(平均粒径100nm)とを、重量比1:1
で混合し、加圧成形して、微細多孔体を得た。 比較例 1 乾式製法超微粒子シリカ(日本アエロジル(株)
製、AEROSIL380、粒径:約7nm)を加圧成形
して、微細多孔体を得た。 比較例 2 乾式製法超微粒子シリカ(徳山曹達(株)製、特注
品、比表面積480m2/g、平均粒径5nm)を加圧
成形して、微細多孔体を得た。 比較例 3 乾式製法超微粒子シリカの代わりに湿式製法超
微粒子シリカ(塩野義製薬(株)製、CARPLEX
#80粒径20−30nm)を使用するようにした以外
は、実施例1と同様にして、微細多孔体を得た。 比較例 4 乾式製法超微粒子シリカ(日本アエロジル(株)
製、AEROSIL380、粒径:7nm)とパーライト
(宇部興産(株)製、パーライト1型FB)をボールミ
ルで24時間粉砕したもの(平均粒径100nm)と
を、重量比1:1で混合し、加圧成形して、微細
多孔体を得た。 上記実施例1〜5および比較例1〜4で得た微
細多孔体について、標準状態(25℃、65%)での
熱伝導率と加湿試験後(60℃、90%、48時間)の
熱伝導率を測定した。 熱伝導率の測定は、英弘精機(株)製の定常法によ
る熱伝導率測定装置を使用して、ASTM−C518
に準拠した方法で、設定温度20℃と40℃の条件で
行つた。これは、以下の実施例、比較例の測定に
ついても、同様であるが、以下の実施例、比較例
の測定の測定では、加湿試験後の熱伝導率は見て
いない。 結果を第1表に示す。
【表】 率
以上の結果からわかるように、シラン化合物を
用い、粒子表面を凝集防止処理を行うことによつ
て、超微粒子シリカの熱伝導率は低下し、さらに
は、耐湿性が向上して湿気による熱伝導率の上昇
が殆どみられなくなる。 つぎに、超微粒子の粒度の影響を見た。 実施例 6 従来より粒径の小さな超微粒子シリカ粉末にヘ
キサメチルジシラザンで表面処理したもの(徳山
曹達(株)製、特注品、表面処理後の粒子径:7nm)
に補強材として、セラミツクフアイバー(直径:
2.8μm、長さ50mm新日鉄化学(株)製、SCバルク
#111)を、表面処理超微粒子シリカ粉末に対し
重量で5%加え、高速ミキサー(約3000rpm)で
撹拌混合した後、20Kg/cm2で成形して、微細多孔
体を得た。 実施例 7 表面処理剤として、ジメチルジクロロシランを
用いた表面処理超微粒子シリカ粉末(徳山曹達(株)
製、特注品、表面処理後の粒子径:約7nm)を
用いるようにしたこと以外は、実施例6と同様に
して、微細多孔体を得た。 比較例 5 市販微粉末シリカをジメチルジクロロシランで
表面処理したもの(徳山曹達(株)製、特注品、表面
処理後の粒子径:約8nm)に、補強材としてセ
ラミツクフアイバー(直径:2.8μm 長さ50mm
新日鉄化学(株)製、SCバルク#111)を、表面処理
微粉末に対し重量で5%加え、高速ミキサー(約
3000rpm)で撹拌混合した後、20Kg/cm2で成形し
て、微細多孔体を得た。 実施例6〜7および比較例5で得られた微細多
孔体の熱伝導率を測定した結果は、第2表のとお
りであり、実施例は比較例より優れている。
【表】 つぎに、凝集処理防止のための表面処理程度の
影響を見た。 実施例 8 超微粒子シリカ(平均粒径7nm)をジメチル
ジクロロシランにより、C値=3.1wt%になるよ
うに表面処理したもの(徳山曹達(株)製、特注品、
表面処理後粒径:約10nm)に、シリカアルミナ
繊維(径2.8μm、長さ50mm、新日鉄化学(株)製)を
重量比で100:5になるように加え、高速ミキサ
ーで約3000rpmで均一撹拌後、20Kg/cm2の圧力で
加圧成形して、微細多孔体を得た。 実施例 9 実施例8において、C値=2.4になるように表
面処理したもの(表面処理後粒径:9nm)を用
いるようにした以外は、実施例8と同様にして、
微細多孔体を得た。 実施例 10 超微粒子シリカ(平均粒径5nm)をジメチル
ジクロロシランにより、C値=2.5になるように
表面処理したもの(徳山曹達(株)製製、特注品、表
面処理後粒径:8nm)を用いるようにした以外
は、実施例8と同様にして微細多孔体を得た。 実施例 11 実施例10において、C値=1.2になるように表
面処理した超微粒子シリカ(表面処理後粒径:
6nm)を用いるようにした以外は、実施例10と
同様にして、微細多孔体を得た。 実施例 12 実施例10で用いた表面処理粒子粉末とTiO2
末(古河鉱業(株)製、FR−41)、および、シリカア
ルミナ繊維を重量比で75:25:5になるように配
合して混合、成形し、微細多孔体を得た。 実施例 13 実施例11で用いた表面処理粒子を用いるように
した以外は、実施例12と同様にして、微細多孔体
を得た。 比較例 6 乾式製法超微粒子シリカ(日本アエロジル(株)
製、AEROSIL380、粒径:約7nm)を加圧成形
して、微細多孔体を得た。 比較例 7 乾式製法超微粒子シリカ(徳山曹達(株)製、特注
品、比表面積480m2/g、平均粒径5nm)を加圧
成形して、微細多孔体を得た。 比較例 8 乾式製法超微粒子シリカ(日本アエロジル(株)
製、AEROSIL380、平均粒径7nm)、TiO2(古河
鉱業(株)製、FR−41)、および、シリカアルミナ繊
維(新日鉄化学(株)製、SCバルク、平均径2.8μm、
平均長50mm)を重量比で75:25:5になるように
配合し、高速ミキサーで均一撹拌後、加圧成形し
て、微細多孔体を得た。 実施例8〜13および比較例6〜8で得た微細多
孔体の熱伝導率は、第3表のとおりである。実施
例は、比較例よりも優れている。
【表】 最後に、超微粒子粉末に、それよりも一次粒子
径の大きな微粒子粉末を混合した場合の影響を見
た。 実施例 14 微粉末シリカ粒子をヘキサメチルジシラザンに
よつて表面処理してもの(徳山曹達(株)製、特注
品、表面処理後の粒子径:約7nm)とTiO2ルチ
ル粉末(古河鉱業(株)製、FR−41)とを重量比で
3:1になるように混合した後、20Kg/cm2の成形
圧力で成形して、厚み約5mmの微細多孔体を得
た。 実施例 15 微粉末シリカ粒子をヘキサメチルジシラザンに
よつて表面処理したもの(徳山曹達(株)製、特注
品、表面処理後粒子径:約7nm)とカーボンブ
ラツク(半井化学薬品(株)製)、および、セラミツ
クフアイバー(直径:2.8μm、長さ:50mm、新日
鉄化学(株)製、SCバルク#111)とを重量比で3:
1:0.15となるように、高速ミキサー(約
3000rpm)で撹拌混合した後、20Kg/cm2の成形圧
で成形して、厚み約5mm程度の微細多孔体を得
た。 実施例 16 カーボンブラツクの代りに無機層状化合物
(Na−モンモリロナイト、クニミネ工業(株)製、ク
ニゲル−3V)を用いるようにし、セラミツクフ
アイバーの代りにロツクウールフアイバー(直
径:4μm長さ:30〜40mm、新日鉄化学(株)製、S
フアイバー層状綿)を用いるようにしたこと以外
は、実施例15と同様にして、微細多孔体を得た。 実施例 17 微粉末シリカ粒子をヘキサメチルジシラザンに
よつて表面処理したもの(徳山曹達(株)製、特注
品、表面処理後粒子径:約7nm)と酸化第二銅
粉末(半井化学薬品(株))とを重量比で3:1にな
るよう混合した後、20Kg/cm2の成形圧で成形し
て、厚さ5mm程度の微細多孔体を得た。 実施例 18 微粉末シリカ粒子をジメチルジクロロシランに
よつて表面処理したもの(徳山曹達(株)製、特注
品、表面処理後粒子径:約6nm)およびTiO2
チル粉末(古河鉱業(株)製、FR−41)と、カーボ
ンフアイバー(直径15μm、長さ:20mm、日本カ
ーボン(株)製)とを、重量比で3:1:0.2となる
ように混合した後、20Kg/cm2の成形圧で成形し
て、厚さ5mm程度のの微細多孔体を得た。 比較例 9 微粉末シリカ(日本アエロジル(株)製、
AEROSIL380、粒子径:約7nm)とパーライト
微粉砕物とを重量比で3:1となるように混合し
た後、20Kg/cm2の成形圧で成形して、厚さ5mm程
度の微細多孔体を得た。 比較例 10 微粉末シリカ(徳山曹達(株)製、粒子径:約5n
m)およびTiO2ルチル粉末(古河鉱業(株)製、FR
−41)と、セラミツクフアイバー(新日鉄化学(株)
製SCバルク#111)とを重量比で3:1:0.2と
なるように混合した後、20Kg/cm2の成形圧で成形
して、厚さ約5mm程度の微細多孔体を得た。 実施例14〜18および比較例9〜10で得られた微
細多孔体試料の熱伝導率の測定結果は、第4表の
とおりであり、実施例は比較例より優れていた。
また、実施例は、比較例よりも、成形性に優れて
いた。
〔発明の効果〕
請求項1〜5記載の、この発明にかかる微細多
孔体の製法は、超微粒子の表面を予め凝集防止処
理しておいて成形するようにしているので、常圧
において静止空気の熱伝導率よりも遥かに低い熱
伝導率を有し、かつ、空気雰囲気、常圧の空隙で
あるため経時変化が殆どない断熱性に優れた微細
多孔体を作成することができる。 請求項2記載の、この発明にかかる微細多孔体
の製法は、超微粒子粉末に、それよりも一次粒子
径の大きな微粒子粉末を併せて整形するようにし
ているので、成形性が良い。 大きな粒子があつても、空隙は超微粒子で決ま
る小さいものであるから、熱伝導率は実質的に変
わらない。 請求項3記載の、この発明にかかる微細多孔体
の製法は、超微粒子を、その粒度の小さなものに
限定しているので、熱伝導率の低減効果が大き
い。 請求項4記載の、この発明にかかる微細多孔体
の製法は、凝集防止処理の程度を制御するように
しているので、有効な処理を効果的に施し、熱伝
導率の低い微細多孔体を得ることができる。 請求項5記載の、この発明にかかる微細多孔体
の製法は、凝集防止処理をシラン化合物を用いて
行うようえにしているので、耐湿性が向上し、湿
気による熱伝導率の上昇が殆ど見られなくなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、粒子表面を凝集防止処理した超微粒
子粉末からなる微細多孔体の構造を示す模式図、
第2図は、同凝集防止処理後の超微粒子粉末とそ
れより大きな一次粒子径を有する微粒子粉末との
混合体からなる微細多孔体の構造を示す模式図、
第3図は、従来の微細多孔体の構造を示す模式
図、第4図は、未処理の超微粒子粉末からなる微
細多孔体の構造を示す模式図である。 A1……一次粒子径が超微粒子よりも大きな微
粒子、A2……超微粒子、B……多次粒子。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 粒子粉末を成形して微細多孔体を作成するに
    あたり、前記粒子粉末として超微粒子粉末を用い
    ることとし、かつ、その粒子表面を予め凝集防止
    処理しておくようにすることを特徴とする微細多
    孔体の製法。 2 粒子粉末を成形して微細多孔体を作成するに
    あたり、前記粒子粉末として、超微粒子粉末と、
    これより一次粒子径の大きな1種以上の微粒子粉
    末とを併せて用いることとし、かつ、少なくとも
    前記超微粒子粉末に対しては、その粒子表面を予
    め凝集防止処理しておくようにすることを特徴と
    する微細多孔体の製法。 3 粒子粉末を成形して微細多孔体を作成するに
    あたり、前記粒子粉末として、少なくとも一部が
    比表面積400m2/g以上の超微粒子シリカ粉末お
    よび/または粒径60Å以下の超微粒子シリカ粉末
    の表面を凝集防止処理した粒子粉末を用いること
    とする微細多孔体の製法。 4 粒子粉末を成形して微細多孔体を作成するに
    あたり、前記粒子粉末として、少なくとも一部が
    超微粒子からなる微粒子粉末を用いることとし、
    かつ、その超微粒子表面を予め凝集防止処理して
    おくようにするが、この処理の際、同処理の程度
    を制御するようにすることを特徴とする微細多孔
    体の製法。 5 粒子粉末を成形して微細多孔体を作成するに
    あたり、前記粒子粉末として、少なくとも一部が
    超微粒子からなる微粒子粉末を用いることとし、
    かつ、その超微粒子表面をシラン化合物によつて
    予め凝集防止処理しておくようにすることを特徴
    とする微細多孔体の製法。
JP63012826A 1987-03-26 1988-01-23 微細多孔体の製法 Granted JPH01208376A (ja)

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