JPH0219812Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、静電記録装置、静電印刷装置または
電子写真複写装置等の現像装置に現像剤を補給す
るための現像剤供給装置に関する。

〔従来の技術〕

従来、上記の如き各種の複写装置の現像装置に
現像剤を補給する場合、現像剤を充填したボトル
状容器または袋状容器の開口部を前記現像装置の
現像剤供給口に挿入することにより現像剤の補給
を行つている。

しかしながら例えばボトル状容器は、その開口
部を現像剤供給口に挿入して現像剤を補給するた
めに容器を傾けたとき、容器内の現像剤全体の圧
力がその開口部に加わつて現像剤を急激に流出せ
しめ、発煙状態となり、現像剤がボトル状容器の
開口部周辺や現像剤供給口周辺に飛散して現像装
置、帯電器、現像剤容器等の諸器機を汚染する等
の弊害を生ずる。また、例えば袋状容器は、その
開口部が皺や折目などのある不規則な形状となり
易く、容器を傾けたとき折目などから現像剤が流
出散乱し、容器の開口部のみならず容器全体を汚
染することが多い。またその結果、複写機内の諸
器機を汚染してその機能を低下せしめるなどの弊
害がある。

〔考案が解決しようとする課題〕

そこで、本考案は、上述の弊害の解消を目的と
してなされたものであり、容易に手軽に現像剤の
補給を行うことができて、現像剤の飛散による複
写装置の諸器機への汚染を防止できる現像剤供給
装置を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、上面板および底面板にそれぞれ開口
形成部を設けたトナーボツクスの挿入を案内する
ガイド部材を有すると共にトナー収納部を有する
現像剤ホツパーと、ガイド部材によつて現像剤ホ
ツパーの内部に案内されるトナーボツクスの通路
の上，下に設けたそれぞれ前記開口形成部に作用
する切削部材よりなり、前記ガイド部材で案内し
て前記トナーボツクスを挿入する動作で前記開口
形成部が前記切削部材により切開されて、トナー
ボツクスから前記現像剤ホツパーのトナー収納部
にトナーが供給されることを特徴とする現像剤供
給装置にあり、この構成によつて前記目的を達成
する。

〔作用〕

すなわち、本考案の現像剤供給装置において
は、トナーボツクスをガイド部材で案内して現像
剤ホツパー内に挿入すると、該ホツパー内のトナ
ーボツクス通路の上，下に設けた切削部材で開口
形成部が略同時に切開されることによりトナーボ
ツクスから現像剤ホツパーのトナー収納部へのト
ナーの供給がなされるから、現像剤の補給が容易
に手軽に行われ、現像剤の飛散による複写装置の
諸器機への汚染を防止できる。

〔実施例〕

以下、図面に示した実施例により本考案を具体
的に説明する。

第１図は本考案の現像剤供給装置に用いられる
トナー補給容器の斜視図である。

第１図において、１はトナーボツクスで、内部
に補給用現像剤のトナーを収納している。２はト
ナーボツクス１の上面板、３は屋根形をした底面
板、４は側板である。そして、トナーボツクス１
の上面板２および底面板３にはそれぞれ開口形成
部５および６が設けられていて、この開口形成部
５および６の端部は、側板４側にも折り曲げられ
て延長されている。（図では左側の側板４のみが
示されているが、右側の側板も同様の構造になつ
ている。）７はビニール袋で、その胴体部に前記
構造からなるトナーボツクス１を内蔵している。
このビニール袋７の頚部には、例えばゴム輪等の
強弾性部材を用いたくびれ部８が形成されてい
て、更に該袋７の最先端部には、例えば紐等の使
用による閉じ口９が設けられている。

第１図のトナー補給容器は、上記の如く、トナ
ーボツクス１と、それを内蔵するビニール袋７と
からなる二重構造のものである。この二重構造の
トナー補給容器を得るのは、ビニール袋７の閉じ
口９を例えば閉じ紐を解いて開き、更に弾性のく
びれ部８を拡げるようにしてトナーボツクス１を
ビニール袋７の胴体部に収納する。トナーボツク
ス１が胴体部に収納されたらくびれ部８を拡げて
いたのを解放する。それによつてくびれ部８が弾
性力により元のくびれた状態に復帰する。そして
ビニール袋７の閉じ口９を閉じ紐で閉じることで
第１図のトナー補給容器が得られる。

第１図のトナー補給容器におけるトナーボツク
ス１は、紙等の使用により製造されるものが一般
的であるが、勿論紙製のものに限定されるもので
はない。そして開口形成部５および６は、切削部
材により簡単に切開されるものが好ましいので、
例えば薄いアルミ箔等を用いて上面板２や底面板
３等のスリツト開口を封鎖した構造のものにする
のが望ましい。

第２図は本考案の現像剤供給装置の一部を切り
開いて示した概要側面図、第３図および第４図は
第２図のＡ−Ａ矢視断面図およびＢ−Ｂ矢視断面
図である。

第２〜４図において、１０は現像剤供給装置の
全体、１１は現像剤ホツパーである。１２は現像
剤ホツパー１１の側板から突出して設けられたト
ナーボツクス１の挿入口であり、その開口断面形
状がトナーボツクス１の側板４の形状と相似で、
トナーボツクス１が嵌合できる形状になつてい
る。このボツクス挿入口１２はトンネル状に現像
剤ホツパー１１の内部にまで延長していて、その
延長部分がトナーボツクス１を現像剤ホツパー１
１内に挿入するときのガイド部材１３になつてい
る。１４と１５はボツクス挿入口１２より奥に入
つた現像剤ホツパー１１の内部のガイド部材１３
の内側上部と下部に設けられた切削部材である。

ボツクス挿入口１２から挿入されるトナーボツ
クス１を現像剤ホツパー１１内へと案内するガイ
ド部材１３は、上述の図示例のように、トナーボ
ツクス１と断面形状が一致して、トナーボツクス
１の各側面と密接して安定にトナーボツクス１を
現像剤ホツパー１１内に誘導する構成のものが好
ましい。しかし、トナーボツクス１を安定して誘
導するものであればその構成は任意であり、ガイ
ド部材は例えば、ガイドレールであつても、ガイ
ド板であつても、ガイドローラであつても差支え
ない。そして切削部材１４と１５は、ガイド部材
１３の内側の上部と下部に設けた例に限らず、ガ
イド部材１３によつて誘導される現像剤ホツパー
１１内部のトナーボツクス１の通路の上、下でそ
れぞれ開口形成部５と６に作用するものであれば
よいから、現像剤ホツパー１１に設けたものでも
よい。トナーボツクス１の通路上の切削部材１４
と１５の位置は突出しているボツクス挿入口１２
よりも現像剤ホツパー１１内に入つた位置で成る
べくボツクス挿入口１２に近い位置がよい。

図示例のように、ガイド板のガイド部材１３を
用いた場合は、切削部材１４と１５により開口形
成部５と６が切開されてトナーボツクス１から流
出するようになるトナーが現像剤ホツパー１１の
トナー収納部１７に落下するように、ガイド部材
１３の底板にトナーの排出口１８を設ける必要が
ある。このトナー排出口１８は、その形状がスリ
ツト状のものでもホール状のものでもよいが、ト
ナーボツクス１から流出するトナーの全量をトナ
ー収納部１７に落下せしめるにはスリツト状が好
ましい。

１６は現像剤ホツパー１１の底部すなわちトナ
ー収納部１７の底部に設けられた例えばスクリユ
ー等が用いられるトナー定量供給部材であり、ト
ナー収納部１７のトナーを図示してない現像装置
に必要に応じ定量宛供給するものである。

以上のような本考案の現像供給装置に第１図の
トナー補給容器からトナーを補給するのは以下の
ように行う。

先ず第１図に示したトナーボツクス１を内蔵す
る二重構造のトナー補給容器のビニール袋７の弾
性のくびれ部８を残してそれより先の頚部を切り
取り、このくびれ部８を押し拡げて現像剤ホツパ
ー１１の突出して設けたボツクス挿入口１２に被
覆させる。このときビニール袋７のくびれ部８は
強弾性力をもつているので、ボツクス挿入口１２
の突出部分は該くびれ部によつてしめつけられて
被覆される。そこで次にトナーボツクス１を第２
図の黄位置からボツクス挿入口１２に嵌合せし
め、次にこれを現像剤ホツパー１１内に挿入させ
ると、トナーボツクス１はボツクス挿入口１２の
内側部に設けた切削部材１４と１５によりその開
口形成部５と６を略同時に切開されながらガイド
部材１３に案内されて進行し、現像剤ホツパー１
１内の規定の位置まで挿入される。開口形成部５
と６の切開によつてトナーボツクス１から流出す
るトナーはガイド部材１３の排出口１８を通して
現像剤ホツパー１１のトナー収納部１７に落下す
る。

本考案の装置においては、トナーの流動性にも
基因するが通常の切削部材の使用により、十分そ
の目的を果すことができるが、もし必要であれば
切削部材の材質、形状等を変えることにより、開
口形成部５と６の切開時のトナー流出の容易さを
コントロールすることが可能である。又本考案に
よれば開口形成部５より空気が同時に流入してト
ナー落下によるトナーボツクス１内の減圧を防止
する。

トナーの補給を終了したトナー補給容器は、ボ
ツクス挿入口１２をビニール袋７で被覆した状態
のままで、トナーボツクス１をボツクス挿入口か
ら引き抜いて再びビニール袋７の胴体部に収納さ
せ、然る後にビニール袋７の弾性くびれ部８をボ
ツクス挿入口１２から外すことで回収することが
できる。すなわち、くびれ部８の弾性のために回
収されたトナーボツクス１はビニール袋に内蔵さ
れたままである。

〔考案の効果〕

本考案の装置では、二重構造のトナー補給容器
を用いることにより、袋に密封したままの状態で
現像剤ホツパーにトナーボツクスを嵌合させて、
トナー補給を行い得るようになし、またトナー補
給後は袋の内でトナーボツクスの回収を行い得る
ので、トナー補給時のトナー飛散や、これによる
手指の汚れ等を効果的に防止することができる。
又本考案においては、トナーボツクス１の上部開
口形成部５を下部開口部６と同時に切削部材１４
にて切り開口するため、トナーボツクス１内の減
圧が防止され、トナーは円滑に落下して、トナー
飛散が防止できる効果も有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の装置に用いられるトナー補給
容器の斜視図、第２図は本考案の現像剤供給装置
の概要側面図、第３図および第４図は第２図のＡ
−Ａ矢視断面図およびＢ−Ｂ矢視断面図である。 １……トナーボツクス、５，６……開口形成
部、７……ビニール袋、８……くびれ部、１０…
…現像剤供給装置、１１……現像剤ホツパー、１
２……ボツクス挿入口、１４，１５……切削部
材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上面板２および底面板３にそれぞれ開口形成部
   ５，６を設けたトナーボツクス１の挿入を案内す
   るガイド部材１３を有すると共にトナー収納部１
   ７を有する現像剤ホツパー１１と、ガイド部材１
   ３によつて現像剤ホツパー１１の内部に案内され
   るトナーボツクス１の通路の上，下に設けたそれ
   ぞれ前記開口形成部５，６に作用する切削部材１
   ４，１５よりなり、前記ガイド部材１３で案内し
   て前記トナーボツクス１を挿入する動作で前記開
   口形成部５，６が前記切削部材１４，１５により
   切開されて、トナーボツクス１から前記現像剤ホ
   ツパー１１のトナー収納部１７にトナーが供給さ
   れることを特徴とする現像剤供給装置。