JP2805791B2 - 電子写真装置のトナーカートリッジ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、電子写真装置のトナーカートリッジに関す
る。

［従来の技術］ 電子写真装置では、その使用が長時間におよぶと、現
像装置内のトナー量が減少するので、適量のトナーを補
給する必要がある。

そのため、従来の現像装置は、第５図に示す如く、図
示しない電子写真装置本体に着脱自在に装着される現像
器本体10と、この現像器本体10に着脱自在に装着されト
ナーを補給するトナーカートリッジ20とから構成されて
いる。

現像器本体10には、トナーを収納する現像槽12、この
現像槽12内のトナーを静電潜像が形成された感光体（図
示省略）に付着させる現像ローラ13およびブレード14な
どが設けられている。また、現像器本体10のトナーカー
トリッジ20が組込まれる上面側には、該本体10の端部と
トナーカートリッジ20の端部との接合面からトナーが漏
れるのを防止するために、前記現像槽12の周囲に沿って
スポンジなどからなるシール部材15A,15B,15C,15Dが貼
着されているとともに、それより外側の周囲壁に４個の
位置決め用切欠き16が形成されている。

一方、トナーカートリッジ20は、第８図に示す如く、
現像器本体10の現像槽12に向かって開口するトナー充填
部31が形成されたトナー補給容器30と、このトナー補給
容器30の開口部周囲に剥離可能に貼着されたトナーシー
ルフィルム40とから構成されている。

トナー補給容器30には、第６図および第７図に示す如
く、トナー充填部31の開口端縁に沿ってフィルム貼着用
のリブ32が形成されているとともに、トナーをトナー充
填部31に投入するためのトナー投入部33が形成されてい
る。また、トナー補給容器30の両側端部には、前記現像
器本体10の各位置決め用切欠き16に係合する４個の位置
決め用ボス36が形成されている。

トナーシールフィルム40は、第６図に示す如く一表面
側に接着剤が塗布され、その接着剤面41側がリブ32に熱
を加えながら押え付けて接着されている。そして、トナ
ーシールフィルム40は、剥離方向Ｙに折返されその一端
部がトナー補給容器30のフィルム引出用端部35側から該
容器30外部に引出されている。

したがって、トナーシールフィルム40によってトナー
補給容器30のトナー充填部31を閉鎖し、また該フィルム
40をリブ32から剥がすことにより開放することができ
る。

ここで、トナーシールフィルム40の幅は、第８図に示
す如く、剥がしやすくかつ剥離する際に現像器本体10の
シール部材15A,15Bを擦って削り取らないように、両シ
ール部材15A,15Bの幅よりも狭く形成されている。した
がって、トナーシールフィルム40のＸ方向の側端は、シ
ール部材15A,15Bと対向位置関係にある。

現像器本体10にトナーを補給するには、トナーが充填
されたトナーカートリッジ20を現像器本体10に組込む。
それには、第５図に示す現像器本体10にシール部材15A,
15B,15C,15Dを介してトナーカートリッジ20を装着し、
各位置決め用切欠き16に各位置決め用ボス36を係合させ
る。

こうして、トナーカートリッジ20が現像器本体10に組
込まれたところで、トナーシールフィルム40を、第９図
に実線で示す如く、トナー補給容器30のフィルム引出用
端部35側から剥離方向Ｘに引出す。すると、トナーシー
ルフィルム40の接着剤面41がリブ32から剥がれてトナー
充填部31が開放され該充填部31内のトナーが現像器本体
10の現像槽12に補給される。

［発明が解決しようとする課題］ 従来の構造では、トナーシールフィルム40を剥がす際
にトナーシールフィルム40とトナー補給容器30との位置
関係が把握しにくいので、剥離方向Ｘに沿って該フィル
ム40を引出すことが難しく、剥離方向Ｘと交叉する方向
に引出されることが多い。

このように、トナーシールフィルム40が剥離方向Ｘよ
り逸れた方向に引出されると、トナーシールフィルム40
の両側端42,42が、第９図に１点鎖線で示す如く、現像
器本体10のシール部材15A,15Bを擦りつつ剥がされ、該
シール部材15A,15Bの擦られた部分が削りとられること
がある。

このようにして、削りとられたシール部材15A,15Bの
破片は現像器本体10の現像槽12内に落下し、やがて現像
ローラ13とブレード14との間に詰まって印字不具合を生
じさせることになるが、現像ローラ13とブレード14との
間に詰まったトナーを取り除くには、修理に時間を要
し、その間電子写真装置の使用が制限される。

ここに、本発明の目的は、トナーシールフィルムをト
ナー補給容器から剥がして該容器内のトナーを現像器本
体に補給する際、該フィルムが現像器本体のシール部材
を削りとるのを確実に防止することができる電子写真装
置のトナーカートリッジを提供することにある。

［課題を解決するための手段］ そのため、本発明では、現像器本体にシール部材を介
して着脱自在に装着されかつ現像器本体の現像槽に向か
って開口するトナー充填部の開口端縁に沿ってリブが形
成された底面部を有するトナー補給容器と、このトナー
補給容器の底面部のリブに剥離可能に貼着されるととも
に剥離方向へ折返されかつ剥離方向と同方向の側端がシ
ール部材と対向位置関係にあるトナーシールフィルムと
からなり、このトナーシールフィルムを前記トナー補給
容器の底面部のフイルム引出用端部側から前記剥離方向
に引出して前記リブから剥がすことにより該フィルムに
よって閉鎖されていたトナー充填部を開放して、該充填
部内のトナーを前記現像槽に補給するように構成された
電子写真装置のトナーカートリッジにおいて、 前記トナー補給容器の底面部のフィルム引出用端部に
前記トナーシールフィルムの幅方向の位置変動を阻止可
能に形成されかつ前記トナー充填部と対向位置関係にあ
るシール部材の位置より内側に配設された位置規制手段
を備えたことを特徴とする。

［作用］ 本発明は、トナーシールフィルムをトナー補給容器の
底面部のリブから剥がして該容器内のトナーを現像器本
体に補給する際、位置規制手段によってトナーシールフ
ィルムの幅方向の位置変動を規制しつつ該フィルムを外
部に引出すことができる。ここにおいて、位置規制手段
を、トナーシールフィルムが貼着されるトナー補給容器
の底面部（フィルム引出用端部）に設けたので、当該位
置規制手段とトナーシールフィルムとの距離を十分小さ
くすることができる。そのため、トナーシールフィルム
の幅方向の位置変動を確実に規制することができる。

したがって、トナーシールフィルムは現像器本体のシ
ール部材との間に常に隙間ができた状態で剥がされるこ
とになり、該フィルムがシール部材を削りとるのを防止
することができる。

［実施例］ 以下、本発明の一実施例を第１図〜第３図に基づいて
説明する。

なお、同図の説明に当たって、第５図〜第９図の構成
要件と同一のものについては、同一符号を付し、その説
明を省略もしくは簡略化する。

本実施例では、トナー補給容器30の底面部39bのフィ
ルム引出用端部35に、トナーシールフィルム40の幅方向
の位置変動を規制する位置規制手段として位置規制用ガ
イド50、50が剥離方向Ｘに突出するように形成されてい
る。より具体的には、位置規制用ガイド50,50は、トナ
ー補給容器30の底面部39bにリブ32を介して貼着された
トナーシールフィルム40との距離が極力小さくなるよう
に形成されている。

ここで、位置規制用ガイド50,50の剥離方向Ｘと直角
な方向の間隔はトナーシールフィルム40の幅相当に形成
されている。これにより、位置規制用ガイド50,50は、
第３図に示す如く、トナー補給容器30のトナー充填部31
と対向位置関係にあるシール部材15Bよりも内側に配設
されている。

次に作用について説明する。

現像器本体10に組込んだトナーカートリッジ20のトナ
ーシールフィルム40を、トナー補給容器30の底面部39b
のフィルム引出用端部35側から引出して剥がすことによ
り、トナー補給容器30のトナー充填部31を開放し、該充
填部31内のトナーを現像器本体10の現像槽12に補給す
る。

この際、トナーシールフィルム40は、接近配置された
各位置規制用ガイド50によって幅方向の位置変動が確実
に規制されているので、第３図に実線で示す如く、現像
器本体10のシール部材15A（15B）との間に常に隙間がで
きた状態で剥がされることになり、該シール部材15A,15
Bを擦って削りとるようなことはない。

しかして、トナー補給容器30の底面部39bのフィルム
引出用端部35にトナーシールフィルム40の幅方向の位置
変動を規制する位置規制用ガイド50を設けたので、トナ
ーシールフィルム40をトナー補給容器30から剥がしてト
ナーを現像器本体10に補給する際、トナーシールフィル
ム40の幅方向の位置変動を位置規制用ガイド50によって
確実に規制して、該フィルム40が現像器本体10のシール
部材15A,15Bを擦って削りとるのを防止することができ
る。

また、上記した如くトナー補給容器30の一部に位置規
制用ガイド50を設けて構成したので、トナーカートリッ
ジ20を大型化・複雑化させることなく簡易に構成するこ
とができる。したがって、該トナーカートリッジ20を電
子写真装置に装着しても、かさ張るようなことはない。

なお、上記実施例では位置規制手段として位置規制用
ガイド50を用いたが、要はトナーシールフィルム40の幅
方向の位置変動を規制できればよく、例えば位置規制手
段として、第４図に示す如く、フィルム引出用端部35に
トナーシールフィルム40の幅方向に伸延するように形成
された長穴51を用いてもよい。（なお、第４図において
第１図の構成要件と同一のものについては、同一符号を
付し、その説明を省略する。）。

［発明の効果］ 本発明によれば、トナー補給容器の底面部のフィルム
引出側端部にトナーシールフィルムの幅方向の位置変動
を阻止可能に形成されかつトナー充填部と対向位置関係
にあるシール部材の位置より内側に配設された位置規制
手段を設けたので、トナーシールフィルムをトナー補給
容器から剥がして該容器内のトナーを現像器本体に補給
する際、該フィルムが現像器本体のシール部材を削りと
るのを確実に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す平面図、第２図は同じ
く側面図、第３図は同じくトナー補給容器のフィルム引
出用端部附近の様子を示す拡大図、第４図は本発明の別
の実施例を示す平面図および第５図〜第９図は従来の現
像装置を示す図で、第５図は分解斜視図、第６図はトナ
ーカートリッジをトナーシールフィルムの剥離方向に沿
って切断した場合の断面図、第７図は底面図、第８図は
トナーシールフィルムの剥離方向と直角な方向に切断し
た場合の断面図、第９図はトナー補給容器のフィルム引
出用端部付近の様子を示す拡大図である。 10…現像器本体、20…トナーカートリッジ、30…トナー
補給容器、31…トナー充填部、32…リブ、35…フィルム
引出用端部、39b…底面部、40…トナーシールフィル
ム、50…位置規制用ガイド（位置規制手段）、51…長穴
（位置規制手段）、15A〜15D…シール部材。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】現像器本体にシール部材を介して着脱自在
   に装着されかつ現像器本体の現像槽に向かって開口する
   トナー充填部の開口端縁に沿ってリブが形成された底面
   部を有するトナー補給容器と、このトナー補給容器の底
   面部のリブに剥離可能に貼着されるとともに剥離方向へ
   折返されたトナーシールフィルムとからなり、このトナ
   ーシールフィルムを前記トナー補給容器の底面部のフィ
   ルム引出用端部側から前記剥離方向に引出して前記リブ
   から剥がすことにより該フィルムによって閉鎖されてい
   たトナー充填部を開放して、該充填部内のトナーを前記
   現像槽に補給するように構成された電子写真装置のトナ
   ーカートリッジにおいて、 前記トナー補給容器の底面部のフィルム引出用端部に前
   記トナーシールフィルムの幅方向の位置変動を規制する
   位置規制手段を設けたことを特徴とする電子写真装置の
   トナーカートリッジ。