JPH0219130B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0219130B2
JPH0219130B2 JP56044406A JP4440681A JPH0219130B2 JP H0219130 B2 JPH0219130 B2 JP H0219130B2 JP 56044406 A JP56044406 A JP 56044406A JP 4440681 A JP4440681 A JP 4440681A JP H0219130 B2 JPH0219130 B2 JP H0219130B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
compound
parts
weight
imide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP56044406A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS57158229A (en
Inventor
Ken Noda
Takao Matsui
Toshio Nakajima
Tsugio Yamaoka
Takahiro Tsunoda
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP4440681A priority Critical patent/JPS57158229A/ja
Publication of JPS57158229A publication Critical patent/JPS57158229A/ja
Publication of JPH0219130B2 publication Critical patent/JPH0219130B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
この発明は紫外線の如き光にて架橋硬化しうる
耐熱性の良好な硬化性樹脂組成物に関する。 近年、紫外線の如き光にて速やかに硬化させう
る光硬化性材料の需要が高く、主に電機、電子分
野における保護材料、絶縁材料、ソルダーレジス
ト、接着剤、コーテイング材などとして、また半
導体素子における耐熱性フオトレジストとして応
用されつつある。 この種の光硬化性材料は、その本来の特性とし
て、光硬化性にすぐれることおよび硬化後の耐熱
性にすぐれることが要求されるだけでなく、被着
体に対して良好な接着性を示し、また絶縁特性、
耐湿性、耐薬品性などの諸特性をも満足するもの
であることが望まれる。 また、一方において、無公害、省資源、省エネ
ルギーの観点から、無溶剤ないし僅かな溶剤量で
被膜形成能を有し、硬化に当たつて僅かなエネル
ギーで硬化し、さらにかかる状態にされた光硬化
性材料が使用前に経日的にゲル化するなどの支障
をきたさない保存安定性にすぐれたものであるこ
とが望まれる。 しかるに、従来の光硬化性材料には、これらの
要求特性をいずれも満足するものはほとんど見い
出されていないのが実状である。 この発明者らは、この種の材料に関する長年の
研究過程において、分子主鎖中にイミド結合とエ
チレン性二重結合とを導入し、かつ分子両末端に
水酸基ないしカルボキシル基を残してなる特定の
不飽和エステルイミド化合物が、紫外線の如き光
によつて硬化し、硬化後の耐熱性、絶縁特性、耐
湿性、耐薬品性などが良好で、しかも硬化前溶液
状態で保存したときの保存安定性にもすぐれてお
り、光硬化性材料として極めて好適な材料となり
うるものであることを、すでに見い出している。 一方、一般に光硬化性材料に、光によつて重合
架橋しうるモノマー状の化合物を配合して、光硬
化性材料としての取り扱い性や硬化速度を改善す
ることも、よく行われている。かかる化合物とし
ては、エチレングリコールのジアクリレートモノ
マー、ジビニルベンゼン、ジアクリルフタレー
ト、ジアリルイソフタレートの如きジビニル化合
物や一般のビニルモノマーなどが知られている。 この発明者らは、当初、上記と同じ考えのもと
に、前記特定の不飽和エステルイミド化合物に上
述の如き一般的な化合物を配合することを試み
た。しかるに、この種の化合物ではこれらが液状
であることによつて光硬化性材料としての取り扱
い性を改善でき、また硬化速度の改善効果も得ら
れるものの、硬化後の耐熱性が低下する欠点が生
じ、不飽和エステルイミド化合物のひとつの特徴
であるすぐれた耐熱性を損なう憾みがあつた。 この発明は、上記の事情に照らして、さらに検
討を続けた結果、硬化後の耐熱性をむしろ向上で
き、しかも硬化速度を大きく向上させうる好適な
化合物を見い出すに至り、この知見をもとに完成
されたものである。 すなわち、この発明は、イミド基含有の二塩基
性酸またはその合成原料と、フエニレンジアクリ
ル酸、カルボキシケイ皮酸またはこれらの誘導体
から選ばれる架橋可能なエチレン性二重結合を有
する二塩基性酸と、ポリオール類から誘導され
る、分子主鎖中にイミド結合と架橋可能なエチレ
ン性二重結合とを有し、かつ分子両末端に水酸基
ないしカルボキシル基を有する不飽和エステルイ
ミド化合物と、この不飽和エステルイミド化合物
100重量部に対して5〜70重量部となる割合のマ
レイミド化合物および0〜20重量部となる割合の
光増感剤とを含むことを特徴とする光硬化型の耐
熱性にすぐれた硬化性樹脂組成物に係るものであ
る。 このように、この発明の光硬化型の硬化性樹脂
組成物は、上述の如き不飽和エステルイミド化合
物に対して特定量のマレイミド化合物を配合した
ものであり、これによれば塗膜形成後紫外線の如
き光により硬化させる場合の硬化速度を大幅に改
善でき、しかもこの硬化後の耐熱性は不飽和エス
テルイミド化合物単独の場合よりも一段と改善さ
れたものとなる。また、絶縁特性、耐湿性、耐薬
品性などの一般的特性にもすぐれており、さらに
使用前液状態で保存するときの保存安定性も充分
に備えている。 この発明において用いられる不飽和エステルイ
ミド化合物は、イミド基含有の二塩基性酸または
その合成原料と、架橋可能なエチレン性二重結合
を有する二塩基性酸と、ポリオール類とから誘導
される、分子主鎖中にイミド結合と架橋可能なエ
チレン性二重結合とを有し、かつ分子両末端に水
酸基ないしカルボキシル基を有するものである
が、かかる化合物は以下の如き各種の方法で製造
することができる。 第1の方法は、イミド基含有の二塩基性酸(以
下、単にイミド酸と称する)を合成し、これと架
橋可能なエチレン性二重結合を有する二塩基性酸
(以下、単に架橋性二塩基性酸と称する)とを併
用し、これらを多塩基性酸成分としてポリオール
類と縮合反応させる方法である。 イミド酸の代表的なものを例示すると、つぎの
一般式(1)〜(3)で表される構造のものがある。 (各式中、Xは三価の有機基、YおよびQは二
価の有機基、Zは四価の有機基である) 上記の一般式(1)で表される構造のイミド酸は、
下記の一般式(4); (Xは前記と同じである) で表されるトリカルボン酸一無水物1モルと、つ
ぎの一般式(5); H2N−Y−COOH …(5) (Yは前記と同じである) で表されるアミノカルボン酸1モルとを反応させ
ることにより合成できる。反応は一般にクレゾー
ルの如き適宜の有機溶剤の存在下で行われ、ま
た、どちらか一方の原料を上記理論モル数よりも
多少多くしても差し支えない。 ここで用いられるトリカルボン酸一無水物とし
ては、たとえば無水トリメリツト酸、3,4,
4′−ジフエニルエーテルトリカルボン酸一無水
物、エチレントリカルボン酸一無水物、2,3,
6′−ナフタリントリカルボン酸一無水物などが挙
げられる。また一般式(5)で表されるアミノカルボ
ン酸の代表的な例としては、たとえばp−アミノ
安息香酸、m−アミノ安息香酸、γ−アミノ酪
酸、アンスラニール酸、β−アミノプロピオン酸
などがある。 また、一般式(2)で表される構造のイミド酸は、
上記一般式(4)で表されるトリカルボン酸一無水物
2モルと、つぎの一般式(6),(7); H2N−Q−NH2 …(6) CON−Q−NCO …(7) (Qは前記と同じである) で表されるジアミンまたはジイソシアネート1モ
ルとを反応させることにより合成できる。反応は
一般にクレゾールの如き適宜の有機溶剤の存在下
で行われ、またどちらか一方の原料を上記理論モ
ル数よりも多少多くしても差し支えない。 ここで用いられるトリカルボン酸一無水物は、
前述したものと同じであるが、ジアミンとして
は、ジアミノジフエニルメタン、ジアミノジフエ
ニルエーテル、m−フエニレンジアミン、o−フ
エニレンジアミン、p−フエニレンジアミン、
4,4′−ジアミノジフエニルスルホン、4,4′−
ジアミノジフエニル、4,4′−ジアミノベンゾフ
エノン、2,4−トルエンジアミン、2,6−ト
ルエンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、エチ
レンジアミン、キシリレンジアミン、ジアミノプ
ロパンなどを挙げることができる。また、ジイソ
シアネートとしては、上記ジアミンの有機基
(Q)と同じものが同様に用いられる。 さらに、一般式(3)で表される構造のイミド酸
は、つぎの一般式(8); (Zは前記と同じである) で表されるテトラカルボン酸二無水物か、あるい
は1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸の如
きテトラカルボン酸1モルと、前記一般式(5)で表
されるアミノカルボン酸2モルと反応させること
により合成できる。反応は一般にN−メチル−2
−ピロリドンの如き適宜の有機溶媒の存在下で行
われ、また上記一方の原料を理論モル数よりも多
少多くして反応させてもよい。 ここで用いられるアミノカルボン酸は前記と同
様であるが、一般式(8)で表されるテトラカルボン
酸二無水物の具体例としては、無水ピロメリツト
酸、ベンゾフエノンテトラカルボン酸二無水物、
3,3′,4,4′−ジフエニルテトラカルボン酸二
無水物、2,2′,3,3′−ジフエニルテトラカル
ボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテ
トラカルボン酸二無水物、2,2′−ビス(3,4
−ジカルボキシフエニル)プロパン二無水物、
1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水
物などが挙げられる。 このようなイミド酸とともに併用する架橋性二
塩基性酸は、分子内に架橋可能なエチレン性二重
結合を少なくとも1個有するものであるが、この
発明では、上記のエチレン性二重結合が光増感剤
の非存在下でも紫外線の如き光に対して非常に感
応しやすい、つまり感光特性の高い二塩基性酸と
して、特にフエニレンジアクリル酸、カルボキシ
ケイ皮酸またはこれらの誘導体が用いられる。具
体的には、p−フエニレンジアクリル酸、m−フ
エニレンジアクリル酸、4−カルボキシケイ皮
酸、3−カルボキシケイ皮酸などが挙げられる。 なお、必要に応じて、これら感光特性の高い二
塩基性酸とともに、マレイン酸、無水マレイン
酸、フマル酸、無水フマル酸、メサコン酸、シト
ラコン酸、イタコン酸、塩素化マレイン酸、ジフ
エニルメタン−ジ−γ−クロトン酸−1,
4′〔HOOC−CH=CH−CO−Ph−CO−CH=CH
−COOH(Phはフエニル基である)〕などの感光
特性の比較的低い二塩基性酸を、全架橋性二塩基
性酸中50重量%未満の割合で併用しても差し支え
ない。これらの二塩基性酸をあまり多く用いすぎ
ると、前記した感光特性の高い二塩基性酸に基づ
く格段にすぐれた光硬化性とこれに伴う良好な耐
熱性とが生かされなくなるため、好ましくない。 このように架橋性二塩基性酸の使用割合は、前
記のイミド酸との合計量中通常10〜95モル%、好
適には60〜90モル%となるようにすればよい。し
かし、その最適使用割合は、イミド酸の構造や架
橋性二塩基性酸の種類によつて多少異なるもので
ある。いずれにしても架橋性二塩基性酸はイミド
酸に対して適度な割合とされていることが必要
で、上記二塩基性酸の使用量が少なすぎると硬化
速度が遅くなつて実用的ではなく、またあまり多
くなりすぎるとイミド酸の使用量がそれだけ少な
くなるため耐熱性を損なう結果となる。 第1の方法において用いられる多塩基性酸成分
は、上述したようなイミド酸と架橋性二塩基性酸
とからなるものであるが、これらの酸成分のほか
に、必要に応じて非架橋性の他の二塩基性酸を併
用しても差し支えない。かかる非架橋性二塩基性
酸は、架橋硬化後の特性を微量調整する目的で用
いられるものであるから、あまり多く使用しすぎ
ると耐熱性、硬化性その他の一般特性が損なわれ
るおそれがあり、一般に全多塩基性酸成分中30モ
ル%以下の範囲となるようにするのが望ましい。 上記非架橋性二塩基性酸の具体例としては、テ
レフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、無水フタ
ル酸、テトラヒドロフタル酸、3,6−エンドメ
チレンテトラヒドロフタル酸、テトラクロール無
水フタル酸、3,6−エンドジクロロメチレンテ
トラクロロフタル酸、テトラクロロフタル酸、ア
ジピン酸、セバチン酸、チオジグリコール酸など
の芳香族系、脂肪族系ないし脂環族系の二塩基性
酸またはこれらの誘導体などが広く包含される。 多塩基性酸成分と反応させるポリオール類は、
一般にジオール類が用いられるが、場合によりジ
オール類とともにトリまたはそれ以上のポリオー
ル類を併用してもよい。これらの具体例として
は、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコ
ール、テトラエチレングリコール、ネオペンチル
グリコール、シクロヘキサンジエタノール、水添
ビスフエノールA、1,4−ブタンジオール、
1,5−ペンタンジオール、ヘキサメチレングリ
コールなどのジオール類、グリセリン、トリス
(ヒドロキシアルキル)イソシアヌレートの如き
トリオール類などが挙げられる。 多塩基性酸成分とポリオール類との縮合反応
は、通常ポリオール類を過剰使用して加熱反応さ
せたのち、未反応のポリオール類を減圧留去し、
その後さらに加熱反応させて高縮合度とする方法
で行われる。また、この場合に多塩基性酸成分の
うちイミド酸かまたは架橋性二塩基性酸の一方に
ポリオール類を反応させたのち、これに残りの酸
成分を加えて加熱反応させる方法を採用すること
もできる。 上記第1の方法は、この発明の不飽和エステル
イミド化合物の一般的製造法として特に推奨でき
るものであるが、その難点としてイミド酸合成時
にクレゾール、N−メチル−2−ピロリドンの如
き有機溶剤を必要とすることである。そこで、か
かる有機溶剤の使用をさけることを望むなら、以
下の如き第2、第3の方法を採用してもよい。 第2の方法は、前記一般式(1)〜(3)で表されるよ
うなイミド酸を予め合成することなく、このイミ
ド酸の合成原料である一般式(4),(8)などで表され
る酸成分と前記架橋性二塩基性酸および必要なら
他の非架橋性二塩基性酸とを、まずポリオール類
と反応させて所定のポリエステルを合成し、これ
に一般式(5),(6)で表されるアミノ基含有化合物を
加えてイミド化反応と縮合反応とを行わせる方法
である。 この第2の方法では、上記ポリエステルの合成
時にポリオール類を過剰使用することによつて有
機溶剤の使用をさけることができ、また合成され
たポリエステルは過剰のポリオールの存在下加熱
することによつて溶融し液状態を保つため、これ
にアミノ基含有化合物を添加することによつて均
一な反応を行わせることができる。 また、第3の方法は、上記第2の方法と同様に
イミド酸を予め合成することなく、このイミド酸
の合成原料である一般式(4),(8)などで表される酸
成分および一般式(5),(6)で表されるアミノ基含有
化合物と、前記架橋性二塩基性酸および必要なら
他の非架橋性二塩基性酸と、さらにポリオール類
とを、同時に反応器に仕込み、一度に縮合反応お
よびイミド化反応を行わせる方法である。この方
法においても、ポリオール類を過剰使用すること
によつて有機溶剤の使用がさけられる。 なお、上記第2および第3の方法における各原
料の使用割合は、前記第1の方法の場合と同じで
ある。また、第2および第3の方法では、イミド
化試剤として一般式(7)で表されるジイソシアネー
トを除いているが、これはジイソシアネートを使
用するとウレタン結合が主に生成して耐熱性低下
の原因となるためである。 このようにして製造されるこの発明の不飽和エ
ステルイミド化合物は、上記各種反応形態および
反応モル数などにより、その分子構造は必ずしも
一定ではないが、少なくとも分子主鎖中にイミド
酸から誘導される(またはその合成原料から最終
的に形成される)イミド結合と架橋性二塩基性酸
から誘導される架橋可能なエチレン性二重結合と
を有し、また少なくとも分子両末端に遊離のカル
ボキシル基ないし水酸基を有するものであつて、
常温で固型状ないし半固型状のものである。 この発明においては上述したような不飽和エス
テルイミド化合物にマレイミド化合物を配合する
ことが重要であり、これによつて硬化速度と硬化
後の耐熱性を1段と向上させることができる。 このようなマレイミド化合物の代表的なものと
しては、つぎの一般式; (R1は水素、アルキル基またはフエニル基、
R2は一価の有機基である) で表されるモノマレイミドと、つぎの一般式; (R1は前記と同じ、R3は二価の有機基である) で表されるビスマレイミドとがある。 一般式(9)で示されるモノマレイミドは、式中の
R2がアルキル基、アリール基、アラルキル基ま
たはこれらのハロゲン置換体であることが好まし
く、たとえば、N−フエニルマレイミド、N−p
−トルイルマレイミド、N−m−トルイルマレイ
ミド、N−α−ナフチルマレイミド、N−ベンジ
ルマレイミド、N−メチルマレイミド、N−エチ
ルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−ブ
チルマレイミド、N−ヘキシルマレイミド、N−
オクチルマレイミド、N−ドデシルマレイミド、
2−メチルエチルマレイミド、2−フエニルフエ
ニルマレイミド、2−メチルフエニルマレイミド
などが挙げられる。 一般式(10)で表されるビスマレイミドは、式中の
R3がアルキレン基、アリーレン基またはアラル
キレン基であることが好ましく、たとえば、N,
N′−p−フエニレンビスマレイミド、N,N′−
m−フエニレンビスマレイミド、N−N′−(オキ
シ−p−フエニレン)ビスマレイミド、N,
N′−(メチレン−ジ−p−フエニレン)ビスマレ
イミド、N,N′−(メチレン−ジ−p−フエニレ
ン)ビス〔2−メチルマレイミド〕、N,N′−
(メチレン−ジ−p−フエニレン)ビス〔2−フ
エニルマレイミド〕、N,N′−2,4−トリレン
ビスマレイミド、N,N′−2,6−トリレンビ
スマレイミド、N,N′−m−キシリレンビスマ
レイミド、N,N′−p−キシリレンビスマレイ
ミド、N,N′オキシプロピレンビスマレイミド、
N,N′−エチレンビス(オキシプロピレンビス
マレイミド)、N,N′−オキシジエチレンビスマ
レイミド、N,N′−エチレンビスマレイミド、
N,N′−エチレンビス〔2−メチルマレイミ
ド〕、N,N′−トリメチレンビスマレイミド、
N,N′−テトラメチレンビスマレイミド、N,
N′−ヘキサンメチレンビスマレイミド、N,
N′−ヘキサンメチレンビス〔2−メチルマレイ
ミド〕、N,N′−ドデカメチレンビスマレイミド
などが挙げられる。 この発明においては、上述したようなマレイミ
ド化合物の1種もしくは2種以上を使用するが、
その使用割合は、不飽和エステルイミド化合物
100重量部に対して5〜70重量部、好適には20〜
50重量部とすべきである。5重量部より少ないと
この化合物を使用した効果が充分に得られない
し、また70重量部より多くなると硬化後の可撓性
などに問題が生じてくる。 この発明の光硬化型の硬化性樹脂組成物は、上
述の不飽和エステルイミド化合物とマレイミド化
合物とを含み、前者の化合物の分子主鎖中に含ま
れる架橋可能なエチレン性二重結合によつて、つ
まりこの二重結合が前記した感光特性の非常に高
い特定の二塩基性酸から誘導されたものであるこ
とから、光増感剤をあえて使用しなくても、紫外
線の如き光によつて迅速に硬化させることができ
る。この際、マレイミド化合物自体も重合架橋す
ることはもちろんである。 このように、この発明の硬化性樹脂組成物にお
いては、光増感剤の使用をあえて必要としない
が、その硬化速度をさらに一段と速くしたいと望
むなら、前記の不飽和エステルイミド化合物100
重量部に対して光増感剤を20重量部までの割合で
配合することができる。 上記の光増感剤としては、たとえばベンゾイ
ン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソ
プロピルエーテル、ベンジル、ベンジルジメチル
ケタールなどのカルボニル化合物、ベンジルスル
フイドの如き有機硫黄化合物、ハロゲン化合物お
よび光還元性染料などが挙げられる。また、N−
アセチル−4−ニトロナフチルアミン、5−ニト
ロアセナフテンの如き分光増感剤を使用すること
もできる。 この発明の光硬化型の硬化性樹脂組成物には、
上記の光増感剤のほか、必要に応じて熱硬化触媒
として公知の有機過酸化物を配合してもよい。か
かる過酸化物を配合すると、光硬化させたのちに
さらに後加熱処理することによつて硬化機能を改
善できる効果が得られる。 このような有機過酸化物としては、たとえばベ
ンゾイルパーオキシド、メチルエチルケトンパー
オキシド、tert−ブチルパーオキシベンゾエー
ト、ジクミルパーオキシドなどが挙げられる。使
用割合は、不飽和エステルイミド化合物100重量
部に対して5重量部以下とすればよい。 また、この発明の光硬化型の硬化性樹脂組成物
には、上述の配合成分のほか、必要に応じて充填
剤、接着助剤などの公知の添加剤を配合してもよ
い。また、使用目的に応じて微量調整のために一
般のビニルモノマー、ジビニル化合物、不飽和ポ
リエステル樹脂などの液状化合物を硬化物の特性
を損なわない割合で配合できる。 上記種々の添加剤のほか、トリアリルイソシア
ヌレートの如き重合性保飽和化合物をマレイミド
化合物との合計量中50重量%に満たない割合で、
好適には40重量%以下の割合で配合してもよく、
この場合、組成物の粘度が低下し塗工作業性が改
善される。 この発明の上記の硬化性樹脂組成物を使用する
に当たつては、これとたとえばバーコータ、アプ
リケータ、スピンナーにより被着体に塗工し、こ
の塗工後通常溶剤を蒸発させたのち紫外線の如き
光を照射することにより、硬化速度大にしてかつ
すでに述べたとおりのすぐれた諸特性を有する硬
化膜を形成できる。 つぎに、この発明の実施例を記載する。以下に
おいて、部および%となるのは重量部および重量
%を意味するものとする。 実施例 1 パーシヤルコンデンサー付きの四つ口フラスコ
に、無水トリメリツト酸79.2g(0.4モル)、p−
フエニレンジアクリル酸174.4g(0.8モル)およ
び1,4−ブタンジオール360g(4モル)を仕
込み、窒素ガスを吹き込みながら撹拌し、室温か
ら200℃に昇温したのち、200℃で8時間加熱反応
させた。つぎに、ジアミノジフエニルメタン39.6
g(0.2モル)を加え、さらに3時間イミド化反
応および縮合反応を続けた。その後、減圧にて過
剰の1,4−ブタンジオールを留去し、縮合度を
さらに上げるために、約1mmHgの減圧下で200℃
に保ち2時間加熱縮合した。このようにして得ら
れた不飽和エステルイミド化合物は、数平均分子
量(Mn)が4625、量平均分子量(Mw)が21226
であつた。 この不飽和エステルイミド化合物100部に対し
て、N,N′−(メチレン−p−フエニレン)ビス
マレイミド40部を配合し、N−メチル−2−ピロ
リドンで45%溶液となし、この発明の光硬化型の
硬化性樹脂組成物とした。この組成物の30℃での
粘度は27ポイズであつた。 比較例 1 実施例1で得られた不飽和エステルイミド化合
物100部に対して、エチレングリコールのジアク
リレート40部を配合し、N−メチル−2−ピロリ
ドンの45%溶液となし、光硬化型の硬化性樹脂組
成物とした。 比較例 2 実施例1で得られた不飽和エステルイミド化合
物100部を、N−メチル−2−ピロリドンの45%
溶液となし、光硬化型の硬化性樹脂組成物とし
た。 上記の実施例1および比較例1,2の各硬化性
樹脂組成物を用いて銅箔上に100μ厚となるよう
に塗工し、溶剤のN−メチル−2−ピロリドンを
蒸発させたのち、単位長さ当たりの入力が30W/
cm、ランプ出力が1KWの高圧水銀ランプ2本を
用いて、塗膜面より20cm離れた位置から5分間照
射して硬化させた。 このように硬化させた硬化物の10%重量減少温
度と、上記各組成物の光硬化速度とを調べた結果
は、つぎの第1表に示されるとおりであつた。な
お、硬化速度は、グレースケール法の原理に基づ
き、比較例2の組成物の感度を100としたときの
相対感度で示した。
【表】 上表から明らかなように、この発明の硬化性樹
脂組成物によれば、光硬化速度が大幅に向上する
とともに、耐熱性をより一段と改善できるもので
あることがわかる。また、上記の実施例および比
較例の各硬化性樹脂組成物につきテストしたつぎ
の第2表の結果から、この発明の硬化性樹脂組成
物が各種の一般特性にもすぐれていることがわか
る。
【表】
【表】 実施例 2 p−アミノ安息香酸54.8g(0.4モル)をm−
クレゾール300mlに熱時溶解し、これをm−クレ
ゾール200ml中ベンゾフエノンテトラカルボン酸
二無水物64.4g(0.2モル)を含む熱溶液に加え
て、200℃で5時間加熱した。この加熱中約6.5ml
の水が留出した。反応器内容物中に沈でん生成し
た前記一般式(3)で表される構造の淡黄色のイミド
酸を冷却後ろ過し、メタノールと水で洗浄したの
ち、乾燥した。 このイミド酸56.0g(0.1モル)、4−カルボキ
シケイ皮酸96.0g(0.5モル)、フマル酸46.4g
(0.4モル)およびジエチレングリコール424g
(4モル)を、パーシヤルコンデンサー付きの四
つ口フラスコに仕込み、窒素ガスを吹き込みなが
ら撹拌し、室温から190℃に昇温したのち、11時
間加熱縮合させた。その後、4mmHgの減圧下で
過剰のエチレングリコールを留去し、縮合度をさ
らに上げるために1mmHgの減圧下で200℃に保ち
4時間加熱縮合した。このようにして得られた不
飽和エステルイミド化合物は、Mnが4285、Mw
が21624であつた。 この不飽和エステルイミド化合物100部に対し
て、N,N′−(メチレン−p−フエニレン)ビス
マレイミド40部を配合し、m−クレゾールで35%
溶液となし、この発明の光硬化型の硬化性樹脂組
成物とした。この組成物の30℃での粘度は28ポイ
ズであつた。 実施例 3 p−アミノ安息香酸137g(1モル)をm−ク
レゾール500mlに熱時溶解し、これをm−クレゾ
ール500ml中1,2,3,4−ブタンテトラカル
ボン酸117g(0.5モル)を含む熱溶液に加えて、
200℃で6時間加熱した。この加熱中約34mlの水
が留去した。反応器内容物をメタノール中に投入
すると、前記一般式(3)で表される構造の淡黄色の
イミド酸が結晶析出した。この結晶をろ取し、メ
タノールでよく洗浄したのち、減圧乾燥した。 このイミド酸87.2g(0.4モル)、p−フエニレ
ンジアクリル酸109g(0.5モル)、無水フタル酸
14.8g(0.1モル)および1,4−ブタンジオー
ル360g(4モル)を、パーシヤルコンデンサー
付きの四つ口フラスコに仕込み、窒素ガスを吹き
込みながら撹拌し、室温から210℃に昇温したの
ち、12時間加熱縮合させた。その後、4mmHgの
減圧下で過剰の1,4−ブタンジオールを留去
し、縮合度をさらに上げるために1mmHgの減圧
下で210℃に保ち2時間加熱縮合した。このよう
にして得られた不飽和エステルイミド化合物は、
Mnが4230で、Mwが22150であつた。 この不飽和エステルイミド化合物100部に対し
て、N−フエニルマレイミド40部および2−ヒド
ロキシ−2−メチルプロピオフエノン(光増感
剤)2部を配合し、m−クレゾールで35%溶液と
なし、この発明の光硬化型の硬化性樹脂組成物と
した。この組成物の30℃での粘度は22ポイズであ
つた。 上記の実施例2,3の各硬化性樹脂組成物を用
いて、銅箔上に100μ厚みに塗工したところ、作
業容易に美麗な塗膜を形成できた。また、上記塗
工後、実施例1の場合と同様にして光硬化処理
し、各光硬化膜の10%重量減少温度を調べたとこ
ろ、つぎの第3表に示されるとおりであつた。な
お、表中、Aとは各実施例の結果、Bとは参考の
ために、各実施例の組成物からマレイミド化合物
を除いた場合の結果を示したものである。
【表】 上表から理解できるように、この発明の光硬化
型の硬化性樹脂組成物によれば、いずれも耐熱性
にすぐれる硬化皮膜を形成でき、マレイミド化合
物を配合しない不飽和エステルイミド化合物単独
のものに較べてより改善された耐熱性が得られて
いることがわかる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 イミド基含有の二塩基性酸またはその合成原
    料と、フエニレンジアクリル酸、カルボキシケイ
    皮酸またはこれらの誘導体から選ばれる架橋可能
    なエチレン性二重結合を有する二塩基性酸と、ポ
    リオール類から誘導される、分子主鎖中にイミド
    結合と架橋可能なエチレン性二重結合とを有し、
    かつ分子両末端に水酸基ないしカルボキシル基を
    有する不飽和エステルイミド化合物と、この不飽
    和エステルイミド化合物100重量部に対して5〜
    70重量部となる割合のマレイミド化合物および0
    〜20重量部となる割合の光増感剤とを含むことを
    特徴とする光硬化型の耐熱性にすぐれた硬化性樹
    脂組成物。
JP4440681A 1981-03-25 1981-03-25 Curable resin composition excellent in heat resistance Granted JPS57158229A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4440681A JPS57158229A (en) 1981-03-25 1981-03-25 Curable resin composition excellent in heat resistance

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4440681A JPS57158229A (en) 1981-03-25 1981-03-25 Curable resin composition excellent in heat resistance

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS57158229A JPS57158229A (en) 1982-09-30
JPH0219130B2 true JPH0219130B2 (ja) 1990-04-27

Family

ID=12690624

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4440681A Granted JPS57158229A (en) 1981-03-25 1981-03-25 Curable resin composition excellent in heat resistance

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS57158229A (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61291667A (ja) * 1985-06-19 1986-12-22 Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co Ltd 嫌気性接着剤組成物
JPS61293277A (ja) * 1985-06-21 1986-12-24 Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co Ltd 嫌気性接着剤組成物
JP2651687B2 (ja) * 1988-01-22 1997-09-10 コニカ株式会社 湿し水不要平版印刷版材料
JP2731648B2 (ja) * 1991-12-06 1998-03-25 株式会社日立製作所 プリント配線板用めっきレジスト、該レジストを用いたプリント配線板の製法
WO2000008090A1 (fr) * 1998-08-06 2000-02-17 Mitsui Chemicals, Incorporated Polyimide contenant un groupe reticulable et son procede de production

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5022030A (ja) * 1973-06-26 1975-03-08
JPS5022031A (ja) * 1973-06-27 1975-03-08
JPS543709A (en) * 1977-06-09 1979-01-12 Japanese National Railways<Jnr> Fullness measuring system
JPS543708A (en) * 1977-06-10 1979-01-12 Nippon Signal Co Ltd:The System for controlling and changing train route

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5022030A (ja) * 1973-06-26 1975-03-08
JPS5022031A (ja) * 1973-06-27 1975-03-08
JPS543709A (en) * 1977-06-09 1979-01-12 Japanese National Railways<Jnr> Fullness measuring system
JPS543708A (en) * 1977-06-10 1979-01-12 Nippon Signal Co Ltd:The System for controlling and changing train route

Also Published As

Publication number Publication date
JPS57158229A (en) 1982-09-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR950000703B1 (ko) 광중합 가능한 방향족 폴리아믹산 유도체의 제조방법
US5747625A (en) Silicate group-containing polyimide
JP4498382B2 (ja) アミン酸エステルオリゴマー、それを含有するポリイミド樹脂のための前駆体組成物、及び使用
US4654415A (en) Method for the preparation of polyimide and polyisoindoloquinazoline dione precursors
WO1980000706A1 (en) Light-sensitive polymer composition
JPS6347734B2 (ja)
KR20200013615A (ko) 조성물, 경화물, 경화물의 제조 방법, 염, 및 폴리이미드막 형성용 조성물의 경시 변화 억제 및 성막성 향상제
JPS6143373B2 (ja)
JPS6325017B2 (ja)
JPH0219130B2 (ja)
US5780199A (en) Polyamic acid and polyimide from fluorinated reactant
JP3513951B2 (ja) ポリアミドイミド樹脂およびこれを含む接着剤およびコーティング剤
JPH0415226A (ja) ヒドロキシフェニル基を有する感光性耐熱重合体
EP0084269B1 (en) Radiation-sensitive polyimide precursor composition derived from a diaryl fluoro compound
JPS5943048B2 (ja) 耐熱性硬化性樹脂組成物
JPH0158221B2 (ja)
KR940002548B1 (ko) 티올기를 갖는 감광성 중합체
JPH08218034A (ja) ポリイミド系耐熱性コーティング剤組成物
JP2550249B2 (ja) 感光性樹脂の製造方法
JPS5823617B2 (ja) 感光性樹脂組成物
JPH0674323B2 (ja) 感光性樹脂の製造方法
US4097545A (en) Heat-resistant thermosetting polyimide resin with bis-phenol-epichlorohydrin reaction product
JPH0344107B2 (ja)
JPH0368065B2 (ja)
JPH05271535A (ja) 熱硬化性樹脂組成物及び熱硬化性接着フィルム