JPH02190496A

JPH02190496A - スポット溶接性に優れためっき鋼板の製造方法

Info

Publication number: JPH02190496A
Application number: JP785289A
Authority: JP
Inventors: Shinichi Suzuki; 真一鈴木; Kazumasa Yamazaki; 一正山崎; Yaichiro Mizuyama; 水山　弥一郎
Original assignee: Nippon Steel Corp
Current assignee: Nippon Steel Corp
Priority date: 1989-01-18
Filing date: 1989-01-18
Publication date: 1990-07-26
Anticipated expiration: 2010-03-01
Also published as: JPH0718037B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、スポット溶接性に優れためっき鋼板の製造方
法に関するものである。

（従来の技術）亜鉛めっき鋼板の溶接性を向上させる方法としては、例
えば、特開昭５５−１１０７８３号公報、特開昭６０−
６３３９４号公報のごとくめっき鋼板表面にＡｇ２Ｏ３
等の酸化物皮膜を生成せしめ、該酸化物の高融点、高電
気抵抗を利用し、溶接性を向上させるとともに電極チッ
プとめっき金属との接触を妨げ、チップの溶損を防止し
て寿命延長をはかることが開示されている。

また特開昭５９−１０４４６３号公報のごとく、めっき
鋼板の表面に加熱処理により、ＺｎＯ／Ｚｎ比を０．１
〜０．７０にした酸化膜を生成させ、同様に溶接性等を
向上させることが開示されている。

しかしながら、このような方法においても、未だ工業規
模では満足すべき結果が得られ難く、めっき鋼板におけ
る溶接性の向上が強く要求されている。また、いかなる
鋼板においても効果のある改善方法は未だ見出されてい
ないのが実情であり、種々の鋼板に共通な改善方法の開
発が望まれている。

（発明が解決しようとする課題）本発明はスポット溶接において、連続打点数を増加し、
電極チップの寿命が格段に向上するめっき鋼板の製造方
法を提供するものである。

（課題を解決するための手段）本発明の特徴とするところは、亜鉛めっき鋼板に、０．
１〜１０ｍｏＲ／Ｄの硝酸亜鉛を主成分とする浴中で、
該鋼板を陰極とし、電流密度０，１〜１００Ａ／ｄｎ＋
２　、通電時間０．２〜１５秒の条件で電解処理を施す
ことを特徴とするスポット溶接性に優れためっき鋼板の
製造方法にある。

本発明の対象とする亜鉛めっき鋼板とは、溶融めっき法
、電気めっき法、蒸着めっき法、溶射法など各種の製造
方法によるものがあり、めっき組成としては純Ｚｎの他
、ＺｎとＦｅ、ＺｎとＮ１゜ＺｎとＡｌ１．ＺｎとＭｎ
などＺｎを主成分として、耐蝕性など諸機能の向上のた
め１種ないし２種以上の合金元素および不純物元素を含
む。

また、Ｓ　ｉＯ、Ａｆｔ　２０　ａなどのセラミックス
微粒子、Ｔ　１０２などの酸化物、有機高分子をめっき
層中に分散させたものがあり、めっき層の厚み方向で単
一組成のもの、連続的あるいは層状に組成が変化するも
のがある。

さらに多層めっき鋼板では、最上層あるいは中間層、最
下層としてＦｅやＮ１を主成分とし、Ｚｎを全く含有し
ないかもしくは一部含有し、Ｐなど各種合金元素を含む
層を有するものがある。

例えば、溶融亜鉛めっき鋼板、鉄−亜鉛合金化溶融亜鉛
めっき鋼板、亜鉛を主とするアルミニウム、鉄などの合
金溶融亜鉛めっき鋼板、めっき届所面方向で下層が合金
化されている合金化溶融亜鉛めっき鋼板（一般にハーフ
アロイと称する）、片面鉄−亜鉛合金化溶融亜鉛めっき
層、他面溶融亜鉛めっき層からなるめっき鋼板、これら
のめっき層上に電気めっき、蒸着めっき等により亜鉛、
鉄、ニッケルを主成分とする金属をめっきした鋼板、あ
るいは電気亜鉛めっき鋼板、亜鉛、ニッケル、クロム等
合金電気めっき鋼板等、更に単一合金層または多層合金
電気めっき鋼板およびこれらのめっき層上に有機皮膜を
被覆しためっき鋼板、亜鉛および亜鉛含有金属の蒸着め
っき鋼板等がある。

その他、Ｓ　ｓ　Ｏ、Ａｊｌ’　２０　ａなどのセラミ
ツり微粒子、ＴｉＯ２酸化物微粒子および有機高分子な
どを亜鉛または亜鉛合金めっき中に分散させた分散めっ
き鋼板がある。

本発明では、該亜鉛めっき鋼板を陰極とし、０．１〜１
０ｎ＋ｏΩ／Ωの硝酸亜鉛を主成分とする浴中で、電流
密度０．１〜１ＯＯＡ／ｄｒａ２、通電時間０．２〜１
５秒の条件で電解処理を施す。

この理由は下記のごとくである。

めっき鋼板をスポット溶接により接合しようとすると、
溶接時の発熱によりめっき層が溶融状態となり、チップ
組成の銅とめっき金属とが選択的に反応し、硬く脆い合
金層を形成して、チップが損耗し、電極チップの寿命を
短命にすることになる。

しかしながら、電極チップとめっき層との間に亜鉛と酸
素の結合した皮膜が存在すると、この皮膜は、銅−めっ
き金属の選択的合金化を防止する作用があり、電極チッ
プの損耗を遅延させる。

この理由は、該皮膜によりチップとめつぎ金属との接触
が断たれ、合金層の生成による溶損を防止するとともに
、さらに溶融状態のめっき金属が鋼板の鉄と合金化され
、主として鉄を含有する合金となり、これが電極チップ
の先端に付着し、堆積してチップの保護金属膜となり、
溶接を継続しても保護金属膜の厚み、形状には大きな変
化がなく、常時良好な溶接ができ、かつチップの損傷も
防止できるためと考えられる。

この保護金属の組成は、めっき金属と地鉄との合金を主
体とするもので、平均濃度としてＦｅ：２０〜６０％、
Ｚｎ：４８〜８０％程度の場合が多いが、−般にＦｅ濃
度の高い方が好ましい。

また、めっき金属の成分、もしくはＭｎ、Ｓなどの鋼板
成分、Ｃｒなどの化成処理等表面処理生成物の成分、お
よびＣｕ’など電極チップの成分を含むことがある。

以上の如く、スポット溶接性を改善するには亜鉛と酸素
の結合した皮膜を鋼板表面に形成せしめればよい。めっ
き層中に亜鉛を多量に含む場合はこの層を酸化させれば
よいが、めっき上層中に亜鉛を含有しない場合あるいは
亜鉛含有量の少ない場合は、単なるめっき層の酸化では
亜鉛の酸化物を形成することはできず、めっき層の酸化
という方法は、かならずしもすべての鋼板に共通である
とはいえない。

そこで、本発明法ではあらゆるめっき鋼板に共通な方法
として、めっき鋼板表面に亜鉛と酸素を結合させながら
付着させる方法を見出した。

すなわち、種々の亜鉛めっき鋼板に、０．１〜１０ｍｏ
Ω／ｇの硝酸亜鉛を主成分とする浴中で、該鋼板を陰極
とし、電流密度０．１〜１００Ａ／ｄｌＩ１２、通電時
間０．２〜１５秒の条件で電解処理を施す方法である。

ここで０．１〜１０ｍｏ、Ｑ　／ｌの硝酸亜鉛を主成分
とする処理浴に限定した理由は以下のごとくである。

亜鉛と酸素の結合した皮膜を付着させる方法として、ま
ず硝酸亜鉛浴中に酸化剤を含有させる方法を試みた。し
かしながらこの方法では、硫酸を含むため、生成した皮
膜中に塩基性硫酸亜鉛（−般に、ｈＺｎＳＯ−１Ｚｎ（
ＯＨ）　　・ｊＨ２０なる組成を持つ）が含まれること
があり、これが皮膜に含まれると、皮膜の厚さの割には
溶接性の改善効果が少ないという欠点を生じた。

次に塩化亜鉛浴中に酸化剤を含有させる方法を試みた。

この方法では、生成した皮膜に塩素イオンが含まれるこ
とがあり、長期間の耐食性が劣化する懸念が生じた。こ
のためかならずしも優れた方法とは言い難かった。

これらの知見から、本誌では上述の欠点を生じない硝酸
亜鉛を主成分とする方法を見出し、この方法を採用した
。

処理浴の硝酸亜鉛の含有量としては、０．１ｍｏＮ　／
ρ未満では生成する皮膜の付着量が少なく、電流効率も
悪くなるため０．１ｍｏＪ２　／ｆｌを下限とし、また
１０ｍｏｆｆ　／Ｄを超えると低温で結晶が析出し易く
、また処理浴がコスト高となり実用的でないため１０ｍ
ａｉｌ／Ｄを上限とする。

浴成分は、硝酸亜鉛を主成分とするが、電流効率、処理
面の美麗さを考慮して、硝酸、Ｎａ。

Ｍｇ　、Ｎ　Ｈ４、Ｋ、Ｃａ　、Ａｌｌ’等の陽イオン
、界面活性剤などの有機添加剤等を含んでいてもかまわ
ない。また、場合によってはエツチング剤として少量ｃ
、ｐ、ｓｏ　　、ｐｏ４などの陰イオン、Ｆ化物イオン
または塩などを添加してもよい。

処理浴温度は、温度が高いほど皮膜形成には有利である
が、実用上は常温〜７０℃がコスト、操業のし易さの点
で有利である。

処理電流量は、処理浴条件によって異なるが、同じ処理
浴では皮膜の付着量はほぼ電気量により決まる。電流密
度は、Ｏ，ＬＡ／ｄｉ２〜１００Ａ／ｄｍ２の範囲が良
好である。０．１Ａ／ｄｍ２未満では皮膜を充分に形成
させるには処理時間が長くなり、操業上不利である。１
００Ａ／ｄｍ２を超えると金属亜鉛が生成し易くなり、
溶接性改善効果が乏しくなる。したがって電流密度範囲
は０．１〜１００Ａ／ｄｍ２とする。

通電時間は、０．２秒未満では、生成する皮膜の付着量
が少なく、溶接性改善の効果が乏しくなるためこれを下
限とし、■５秒超では操業上不利なことと、生成した皮
膜の密着性が劣化するためこれを上限とする。

また、本発明で生成させる亜鉛と酸素の結合した皮膜と
は、ＺｎＯの形をとっていても良く、また亜鉛と酸素の
結合比が１＝１でなくてもかまわない。また結晶形態を
とっていないものでも溶接性改善に効果がある。さらに
、水素を含んでいても、あるいは浴中に含まれる物質を
含んでいてもかまわない。また、Ａ、Ｑ、Ｃｒ、Ｍｎ、
Ｎｉ　。

Ｐｂ、Ｓｎ、ＴＩなどの不純物を含んでいてもかまわな
い。該皮膜は、完全な結晶形態をとっていないことが多
いため、Ｘ線回折ではかならずしも同定できずまた定量
もできない。

（実　施　例）本発明の実施例を比較例とともに第１表に挙げる。

第１表に示すごとく、本発明法によれば、電極チップの
寿命が比較例に比して格段に向上していることがわかる
。

注１）めっき鋼板の種類ＡＳＥ：合金化溶融亜鉛めっき鋼板上層に鉄リッチ層を
施しためっき鋼板（下層：ＦｃｌＯ％、　ＡＩ　０．２５％、残りｎ、上層：Ｆｃ
８０％、Ｚｎ２０％）、ＡＳ　二合金化溶融亜鉛めっき鋼板（Ｆｅ１０％。

Ａ、９０．２５％、残Ｚｎ）、ＥＧ　二電気亜鉛めっき鋼板、ＥＬ　：電気鉄亜鉛合金２層めっき鋼板（下層Ｆｅ１５
％、残りｎ、上層：Ｆｅ８０％。

Ｚｎ２０％）、ＺＬ　：電気Ｚｎ−Ｎ１合金めっき鋼板（Ｎｌ１２％、
Ｚｎ８８％）、ＧＩ　：溶融亜鉛めっき鋼板（Ａｇ０．３％。

Ｆｅ　Ｏ，８％、　Ｐｂ　Ｏ，１％、残Ｚｎ）、ＨＡ　
：半合金化溶融亜鉛めっき鋼板（Ｆｅ５％、八Ω　０．
３％、残Ｚｎ）、鋼板厚は、いずれも０．８ｍｍの普通鋼柱２）　目付は
量二Ｅは鉄リッチ上層（Ｆｅ８０％。

Ｚｎ２０％）３〜４ｒ／ｒｒ？がめっきされていること
を示す。

注３）溶接条件溶接条件は下記による。

■加　圧　カニ２５０ｋｇ　ｆ　。

■　初期加圧時間：　４０Ｈｚ。

■通電時間：　１２Ｈ７、 ■保持時間：　５　Ｈｚｓ ■溶接電流：　１１ｋＡ。

■　チップ先端径：５．０φ（円錐台頭型）、■　電極
寿命判定：溶接電流の８５％でのナゲツト径が３，６龍
を確保できる打点数、 ■　電極材質：Ｃｕ−Ｃｒ（一般に用いられているもの
）、 ■　溶接方法：板２枚重ね、ｔｏｐ面を溶接チップ側と
して溶接を行なった。

注４）皮膜密着性電解処理後、絞り比１，８で円筒絞りを行ない、皮膜が
粉状に取れたものを密着性不良とじ×で表わした。それ
以外の良好なものをＯとした。

（発明の効果）かくすることにより、スポット溶接において、連続打点
数を増加し、それだけチップを取り替えることなく長時
間溶接でき、チップの耐久性を向上することができる。

また溶接による生産性を向上させることができ、かつ、
適正電流範囲も従来材と同レベルであり、溶接性も良好
である等の優れた効果が得られる。

Claims

【特許請求の範囲】

亜鉛めっき鋼板に、０．１〜１０ｍｏｌ／ｌの硝酸亜鉛
を主成分とする浴中で、該鋼板を陰極とし、電流密度０
．１〜１００Ａ／ｄｍ＾２、通電時間０．２〜１５秒の
条件で電解処理を施すことを特徴とするスポット溶接性
に優れためっき鋼板の製造方法。