JPH021855B2 - - Google Patents

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JPH021855B2
JPH021855B2 JP9295485A JP9295485A JPH021855B2 JP H021855 B2 JPH021855 B2 JP H021855B2 JP 9295485 A JP9295485 A JP 9295485A JP 9295485 A JP9295485 A JP 9295485A JP H021855 B2 JPH021855 B2 JP H021855B2
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JP
Japan
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cpvc
pvc
acid
press plate
parts
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JP9295485A
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JPS61250047A (ja
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Terufumi Adachi
Hiroshi Saeki
Hiroshi Kakei
Yasuhiko Mito
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokuyama Sekisui Co Ltd
Original Assignee
Tokuyama Sekisui Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、塩素化ポリ塩化ビニル樹脂組成物
に関するものである。この発明の目的とするとこ
ろは、成形のために加熱したとき、着色せずに無
色であつて、しかも透明な成形体を与えるような
塩素化ポリ塩化ビニル樹脂を提供することにあ
る。
塩素化ポリ塩化ビニル樹脂(以下、これを
CPVCという)は、ポリ塩化ビニル樹脂(以下、
これをPVCという)を塩素化して作られる。
CPVCは、PVCの特性を持ち、且つPVCの欠点
を改良したものとして、広い用途が期待される。
詳述すれば、CPVCは、PVCと同様に耐候性、
耐火炎性及び耐薬品性にすぐれている。しかも、
PVCは熱変形温度が低いために60℃〜70℃以上
では使用できないという欠点を持つているのに、
CPVCは熱変形温度がPVCよりも20℃〜40℃も
高く、従つてPVCの耐熱性を改良したものとな
つている。従つて、CPVCはPVCよりもさらに
各方面に用途が開けようとしている。
ところが、従来のCPVCは、新たに開けようと
している用途に適したものではなかつた。なぜな
らば、従来のPVCをそのような用途に向けよう
として成形すると、CPVCが成形のための加熱に
よつて既に黄色から褐色に着色し、無色透明のも
のとはなり得なかつたからである。詳しく伝え
ば、その用途は、電子部品ケース、表示板のよう
な無色透明であることを必要とするのに、CPVC
を成形しようとして加熱すると、溶融し始めたと
き、既にCPVCが一部分解して黄色に着色し、透
明にはなり得なかつた。このために、上述のよう
な用途に向くものにはなり得なかつた。従つて、
新しい用途に向けるためには、加熱して溶融した
とき、初期の着色がなくて、無色透明な溶融物と
なるようなCPVCの出現が望まれた。
この発明者は、上述のような要望に応じようと
して、CPVCの分解を防ぎ、CPVCを安定化する
方法について広汎な研究を行つた。一般に、
CPVCの安定化は、PVCの安定化と同時に考え
られ勝ちであるが、研究の結果によれば、CPVC
の初期着色の防止は、PVC用に使用される安定
剤ではその効果の乏しいことが判明した。また、
研究の結果によれば、ヒドロキシポリカルボン
酸、例えば、酒石酸がCPVCの初期着色の防止に
有効なことが判明した。この発明は、このような
知見に基いて完成されたものである。
ヒドロキシポリカルボン酸のうち、酒石酸とリ
ンゴ酸とについては、そのアルカリ金属塩が
PVCを安定化させる効果を示すことが、特公昭
53−18227号公報に記載されている。ところが、
酒石酸やリンゴ酸のアルカリ金属塩は、CPVCを
不透明とするので、上記の目的には使用できない
ことが判明した。しかし、酒石酸やリンゴ酸をア
ルカリ金属塩としないで、これを酸そのものの形
でCPVCに加えると、CPVCの初期着色を防ぐこ
とが出来、樹脂を溶融して透明な成形体とするこ
とが出来ることが見出された。今までCPVCの安
定剤としては、とくに顕著なものがなくて、
PVCの安定剤が多少の効果を持つとされた程度
であり、他方、PVCの安定剤としては、脂肪酸
の金属塩のように専ら金属塩の形で用いられて来
たのであるから、酸の形態の化合物が、CPVCの
安定剤となり得ることは全く目新しいことであ
る。
この発明は、塩素化ポリ塩化ビニル樹脂にヒド
ロキシポリカルボン酸を添加してなる、塩素化ポ
リ塩化ビニル樹脂組成物に関するものである。
この発明に於いて使用出来るヒドロキシポリカ
ルボン酸(以下、これをHAという)は、例を挙
げると、酒石酸、タルトロン酸、リンゴ酸、α−
メチルリンゴ酸、テトラヒドロキシコハク酸、ク
エン酸、1,2−ジヒドロキシ−1,1,2−エ
タントリカルボン酸等である。これらの酸は、何
れも金属塩の形として用いるものではなくて、酸
の形で用いることを必要としている。
CPVCは、前述のように、PVCの塩素化によ
つて得られるが、CPVCにHAを添加する時期
は、塩素化によつてPVCがCPVCとされたあと
である。CPVCとされたあとであれば、CPVCが
スラリー状であつても、ケーキ状であつてもよ
い。添加するHAの量は、CPVCの100重量部に
対して0.01〜5重量部とすることが好ましい。そ
の理由は、100重量部以下では、HAを添加した
効果が発揮されないからであり、逆に、5重量部
以上にしても、使用量に見合うだけの効果が発揮
されないからである。そのうちでも、最も好まし
いのは0.1〜10重量部の範囲内である。
この発明において用いることのできるCPVC
は、PVCを塩素化したものである。この場合の
PVCは、塩化ビニルの単独重合体に限らず、塩
化ビニルと他の単量体との共重合体であつてもよ
い。他の単量体は、例えば塩化ビニリデン、エチ
レン、プロピレン、アクリロニトリル、酢酸ビニ
ル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
ル、アルキルビニルエーテル等である。これらの
単量体を重合又は共重合させる方法としては、懸
濁重合法、乳化重合法、又は塊状重合法等の何れ
の重合方法によつたものであつてもよい。また、
特公昭45−38064号公報に記載するように、変性
剤を用いて重合したものであつてもよい。PVC
の重合度としては、粘度平均重合度が、300〜
3000のものが好ましく、そのうちでも400〜1500
のものがとくに好ましい。
この発明において用いることのできるCPVC
は、PVCをどのような方法によつて塩素化した
ものであつてもよい。すなわち、PVCの塩素化
方法としては、気相で行う方法、水相で行う方
法、有機溶媒中で行う方法が知られているが、そ
の何れによつて作られたCPVCであつてもよい。
塩素化の程度によつてCPVCの塩素含有量57〜75
重量%のものが存在するが、この発明方法はその
何をも用いることができる。そのうちで好まし
いのは、塩素含有量が60〜70重量%のものであ
る。
また、CPVCにHAを添加するとともに、さら
にこれにジアルキル錫含硫黄化合物を添加する
と、CPVCは一層初期着色性の改良されることが
判明した。アルキル錫含硫黄化合物は、例えば日
東化成社製のTVS♯8831と呼ばれている化合物
である。そのほか、東京フアインケミカル社製の
OT−4や、三共有機合成社製のスタンONZ−
41Fである。このようなジアルキル錫含硫黄化合
物はCPVCに対して0.5〜5重量%の割合で加え
る。
この発明の組成物にはCPVCの成形加工にあた
つて通常添加されるその他の添加剤を添加するこ
とを妨げない。その他の添加剤は、熱安定剤、滑
剤、加工助剤、強化剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、可塑剤、染料、顔料等である。
この発明によれば、CPVCにヒドロキシポリカ
ルボン酸を添加したので、これを加熱溶融して成
形体としたとき、成形体の初期着色が少なく、殆
んど無色透明の成形体を得ることができる。従つ
て、この発明の組成物は、無色透明であることが
必要とされるCPVC成形体を作るのに適してい
る。とくにジアルキル錫含硫黄化合物をさらに追
加した組成物は、一層初期着色が少ないので、無
色透明度の要求がとくに厳格な成形体を作るに適
している。従つて、この発明は、CPVCが新たな
用途を持つに至るという点で、大きな利益をもた
らすものである。
以下に実施例及び比較例を挙げて、この発明に
係る樹脂組成物が加工時の初期着色の点ですぐれ
ている所以を明らかにする。以下で単に部という
のは、重量部を意味している。
実施例 1 塩素含有量が65重量%の乾燥CPVC100部に酒
石酸0.5部を加え、よく混合したのち、これにジ
オクチル錫含硫黄安定剤TVS♯8831(日東化成社
製)2部、メタブレンP−551(三菱レーヨン社
製)1.5部、ハイワツクス4202E(三井石油化学社
製)1.0部、クレハBTAIIIN(呉羽化学社製)5
部を加え、よく混合したのち、6インチロールを
用いて180℃で5分間混練してロールシートを得
た。このシートを切断積層し、180℃で10分間プ
レスしてプレス板を得た。得られたプレス板は殆
んど無色透明であつた。このプレス板について日
本電色工業株式会社製の色差計により、標準板と
の色差ΔEと、黄色度差ΔNを測定した。その結
果はΔEが43、ΔNが60であつた。
比較例 1 酒石酸を除外した以外は実施例1と全く同様に
してプレス板を得た。このプレス板は黄色に着色
していた。このプレス板についてΔEとΔNとを
測定した。その結果はΔEが51、ΔNが73であつ
た。
比較例1では、ΔEが50台の値を示しΔNが70
台の値を示しているので、ΔEが40台の値を示し、
ΔNが60台の値を示している実施例1に比べて、
比較例1は初期着色性の劣ることが明らかとなつ
た。
実施例 2 PVCを水性懸濁状態で塩素化してCPVCとし、
得られたCPVCがケーキ状となつていてまだ湿つ
た状態にあるとき、これを酒石酸を加え、この酒
石酸混合CPVCを乾燥して用いることとした以外
は、実施例1と全く同様にしてプレス板を得た。
このプレス板は殆んど無色透明であつた。このプ
レス板について、ΔEとΔNとを測定した結果、
ΔEが42、ΔNが56であつて、実施例1と殆んど
同じ位に初期着色性の少ないことを認めた。
実施例 3 酒石酸の代りにクエン酸を用いることとした以
外は、実施例1と全く同様にしてプレス板を得
た。このプレス板は殆んど無色透明であつた。こ
のプレス板についてΔEとΔNとを測定したとこ
ろ、ΔEは42であり、ΔNは59であつて、実施例
1と殆んど同様の結果を得た。
実施例 4 酒石酸の代りにリンゴ酸を用いることとした以
外は、実施例1と全く同様にしてプレス板を得
た。このプレス板は殆んど無色透明であつた。こ
のプレス板についてΔEとΔNとを測定したとこ
ろ、ΔEは45、ΔNは60であつて、実施例1と殆
んど同様の結果を得た。
実施例 5 酒石酸の代りにクエン酸を1.0倍用いることと
し、またクエン酸の添加時期を変えた以外は、実
施例1と全く同様に実施してプレス板を得た。ク
エン酸の添加時期は、PVCを水性懸濁状態で塩
素化してCPVCとして、CPVCがまたスラリーの
状態にある時に、これにクエン酸を加えた。プレ
ス板は無色透明であつた。このプレス板について
ΔEとΔNとを測定したところ、ΔEは41、ΔNは
64であつた。
比較例 2 酒石酸の代りにシユウ酸を用いることとした以
外は、実施例1と全く同様としてプレス板を得
た。このプレス板は黄色に着色していた。このプ
レス板についてΔEとΔNとを測定したところ、
ΔEは52であり、ΔNは78であつた。これにより、
シユウ酸のようにジカルボン酸ではあるが、分子
中に水酸基を含まない酸を用いたのでは、この発
明に係る樹脂組成物よりも劣ることが明らかとな
つた。
比較例 3 酒石酸の代わりに酒石酸カルシウムを用いるこ
ととした以外は、実施例1と全く同様にしてプレ
ス板を得た。このプレス板はΔEが51であり、
ΔNが75であつた着色性は良好でなかつた。その
上に、このプレス板では酒石酸カルシウムの分散
が良好でなく、白色斑点が散在しているために、
透明とはなり得なかった。従つて、酒石酸の塩の
形にしたものでは目的とする効果が得られなかつ
た。
実施例 6 塩素含有量が65重量%の乾燥CPVC100部にク
エン酸0.3部を加え、よく混合した後、これに硫
黄を含まない安定剤としてジメチル錫マレート系
安定剤M−101EK(東京フアインケミカル社製)
を2部、メタブレンP−551を1.5部、ハイワツク
ス4202Eを1.0部、クレハBTAIIINを5部加え、
6インチロールにて180℃で5分間混練し、ロー
ルシートを得た。このシートを切断積層し、180
℃で10分間プレスしてプレス板を得た。このプレ
ス板のΔE及びΔNは、それぞれ43及び59であつ
た。
比較例 4 クエン酸を除外した以外は実施例6と全く同様
にしてプレス板を得た。このプレス板のΔE及び
ΔNは、ΔEが50、ΔNが69であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 塩素化ポリ塩化ビニル樹脂にヒドロキシポリ
    カルボン酸を添加してなる塩素化ポリ塩化ビニル
    樹脂組成物。 2 塩素化ポリ塩化ビニル樹脂にヒドロキシポリ
    カルボン酸とジアルキル錫含硫黄化合物とを添加
    してなる塩素化ポリ塩化ビニル樹脂組成物。
JP9295485A 1985-04-30 1985-04-30 塩素化ポリ塩化ビニル樹脂組成物 Granted JPS61250047A (ja)

Priority Applications (1)

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JPS61250047A JPS61250047A (ja) 1986-11-07
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JPH04185617A (ja) * 1990-11-21 1992-07-02 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd 溶解性に優れた塩素化塩化ビニル樹脂
JP5560529B2 (ja) * 2008-02-15 2014-07-30 東洋インキScホールディングス株式会社 インキ組成物

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