JPH02182405A - 徴生物を用いた陶磁器用原材料の粘性の改良法 - Google Patents
徴生物を用いた陶磁器用原材料の粘性の改良法Info
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Landscapes
- Preparation Of Clay, And Manufacture Of Mixtures Containing Clay Or Cement (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は陶磁器用原材料に粘性物質を産生ずる微生物を
投入し粘性を増加させる方法に関するものである。これ
により粘土の焼き上がりの状態を変化させず、短時間に
粘性の不十分な陶磁器用原材料に、十分な粘性、可塑性
を与えることが可能となる。また、釉薬や化粧土につい
ては、その伸展性、密着性の向上が可能となる。
投入し粘性を増加させる方法に関するものである。これ
により粘土の焼き上がりの状態を変化させず、短時間に
粘性の不十分な陶磁器用原材料に、十分な粘性、可塑性
を与えることが可能となる。また、釉薬や化粧土につい
ては、その伸展性、密着性の向上が可能となる。
(従来の技術)
陶磁器に用いる粘土や陶石は、粘性が低いと成型が困難
であったり、成型ができた場合であっても乾燥や焼き上
げの過程でひび割れができやすい。
であったり、成型ができた場合であっても乾燥や焼き上
げの過程でひび割れができやすい。
これらの欠点を克服する方法として、従来用いられてき
た方法には、原材料の混合、熟成、粒子の大きさや形状
の調整等があった。混合とは、粘性の低い材料に粘性の
高い材料や鉱物を混ぜることであり、これによって必要
な粘性を得ることができる。この方法は容易であるが焼
き上がりの地肌の状態(焼き味)は、元のものとは違っ
たものになってしまうという欠点がある。粒子の大きさ
や形状の調整には、大規模な設備が必要であるとともに
、必ずしも十分な粘性が得られるとは限らない。また焼
き上がりの状態も元のものとは異なって(る。熟成は、
古来より行はれてきた方法であり、焼き味も変化せず方
法も簡単であるが、これに要する時間が数カ月から数年
にも及ぶ点に問題があった。
た方法には、原材料の混合、熟成、粒子の大きさや形状
の調整等があった。混合とは、粘性の低い材料に粘性の
高い材料や鉱物を混ぜることであり、これによって必要
な粘性を得ることができる。この方法は容易であるが焼
き上がりの地肌の状態(焼き味)は、元のものとは違っ
たものになってしまうという欠点がある。粒子の大きさ
や形状の調整には、大規模な設備が必要であるとともに
、必ずしも十分な粘性が得られるとは限らない。また焼
き上がりの状態も元のものとは異なって(る。熟成は、
古来より行はれてきた方法であり、焼き味も変化せず方
法も簡単であるが、これに要する時間が数カ月から数年
にも及ぶ点に問題があった。
また陶磁器に用いる釉薬、化粧土は、石粉、木灰、酸化
金属等からなり、これらは一般に粘性も低く、素地との
密着性も低い。従来は、フノリを用いたり、C,M、C
,等の化学のりを用いて粘性を高めることが多かったが
、素地との密着性、伸展性ともに十分とは言い難かった
。
金属等からなり、これらは一般に粘性も低く、素地との
密着性も低い。従来は、フノリを用いたり、C,M、C
,等の化学のりを用いて粘性を高めることが多かったが
、素地との密着性、伸展性ともに十分とは言い難かった
。
(発明が解決しようとする課題)
本発明は、熟成に要する時間を短縮し、可塑性、粘性の
不十分な粘土を、その焼き味を変化させることな(容易
に作成するためになされた。
不十分な粘土を、その焼き味を変化させることな(容易
に作成するためになされた。
また釉薬、化粧土の伸展性、密着性を向上させるために
成された。
成された。
(課題を解決するための手段)
この課題を解決するための手段として。
l)粘性物を産生ずる微生物を分離する。
2)この微生物を培養し、陶磁器用原材料に加える。
3)この微生物の陶磁器用原材料中での繁殖、粘性物産
生を助長するため必要に応じて、陶磁器用原材料中への
栄養物の供給、原材料中に初めから存在する雑菌の殺菌
、陶磁器用原材料の温度、水素イオン濃度の調整等を行
なう。
生を助長するため必要に応じて、陶磁器用原材料中への
栄養物の供給、原材料中に初めから存在する雑菌の殺菌
、陶磁器用原材料の温度、水素イオン濃度の調整等を行
なう。
(作用と実施例)
粘性物を産生する微生物は、数多(知られているが、本
発明における実施例で用いた微生物は次のようにして入
手した。陶芸用の良質の粘土を、滅の蒸留水で希釈し、
80℃20分熱処理し、しよ糖、グルタミン酸ナトリウ
ムを主成分とする寒天平板培地(グルタミン酸ナトリウ
ム 15g、 Lよ糖50g、リン酸二水素カリウム2
.7g、リン酸−水素ナトリウム4.2g、食塩0.5
g、硫酸ナトリウム0.5g、ビオチン 50gg、寒
天15g)に塗布し単独コロニーをを形成させた。これ
らのコロニーの一つ一つについて粘性の有無を調べ粘性
の強いものを分離した。このようにして5株の菌を得た
が、これらをすべてバチルス(Bacillusl属の
細菌であった。
発明における実施例で用いた微生物は次のようにして入
手した。陶芸用の良質の粘土を、滅の蒸留水で希釈し、
80℃20分熱処理し、しよ糖、グルタミン酸ナトリウ
ムを主成分とする寒天平板培地(グルタミン酸ナトリウ
ム 15g、 Lよ糖50g、リン酸二水素カリウム2
.7g、リン酸−水素ナトリウム4.2g、食塩0.5
g、硫酸ナトリウム0.5g、ビオチン 50gg、寒
天15g)に塗布し単独コロニーをを形成させた。これ
らのコロニーの一つ一つについて粘性の有無を調べ粘性
の強いものを分離した。このようにして5株の菌を得た
が、これらをすべてバチルス(Bacillusl属の
細菌であった。
例1 古信楽荒粘土の粘性増強
古信楽荒粘土は大型の粒子を多(含み、可塑性が低(単
独で成型することは困難である。したかって粘性の高い
他の粘土と混合することが、しばしば行はれるが、この
時この粘土特有の地味が損なわれる。混合せずに本粘土
を利用しようとする場合は、数年間の熟成期間が必要と
なる。この数年間という期間を短縮すべく次のような操
作をした。
独で成型することは困難である。したかって粘性の高い
他の粘土と混合することが、しばしば行はれるが、この
時この粘土特有の地味が損なわれる。混合せずに本粘土
を利用しようとする場合は、数年間の熟成期間が必要と
なる。この数年間という期間を短縮すべく次のような操
作をした。
粘土IKgに対し蒸留水250ccの割合で混ぜ良く撹
拌した。このときpHが3〜4であったので、接種する
細菌の増殖に適するようにpHを7とした。
拌した。このときpHが3〜4であったので、接種する
細菌の増殖に適するようにpHを7とした。
次に、元から粘土中に棲息している微生物を殺すために
、120℃15分間高圧滅菌した。またこの操作をしな
いものも用意した。
、120℃15分間高圧滅菌した。またこの操作をしな
いものも用意した。
これらの粘土に、普通ブイヨン培地で37℃24時間前
培養した粘性物産生菌をlcc加えた。更に細菌の栄養
として、グルタミン酸ナトリウム6、しよ糖10、肉エ
キス1.ペプトン3の割合で混合したものを粘土に対し
0%、0.2%、0.5%、1%になるように加えたも
のを用意した。これらの粘土を37℃48時間熟成した
。この後水分を蒸発させ、通常陶芸に用いる状態として
壷を試作した。
培養した粘性物産生菌をlcc加えた。更に細菌の栄養
として、グルタミン酸ナトリウム6、しよ糖10、肉エ
キス1.ペプトン3の割合で混合したものを粘土に対し
0%、0.2%、0.5%、1%になるように加えたも
のを用意した。これらの粘土を37℃48時間熟成した
。この後水分を蒸発させ、通常陶芸に用いる状態として
壷を試作した。
その結果、殺菌した粘土をもちいた場合、栄養素を入れ
ないときは、成型かうよ(ゆかず乾燥の過程でひび割れ
ができた。栄養素濃度が粘土正量に対し0.2%、0.
5%、1%では成型性、乾燥、焼き上りともに良好であ
った。このとき栄養素濃度が高(なるにしたがい手でこ
ねたときの粘りが強くなるように感じられた。また臭気
も強(なった。しかし焼き上がりにおいては、臭気も消
え、特に焼き上がり状態は3年間熟成したものと同様で
あった。
ないときは、成型かうよ(ゆかず乾燥の過程でひび割れ
ができた。栄養素濃度が粘土正量に対し0.2%、0.
5%、1%では成型性、乾燥、焼き上りともに良好であ
った。このとき栄養素濃度が高(なるにしたがい手でこ
ねたときの粘りが強くなるように感じられた。また臭気
も強(なった。しかし焼き上がりにおいては、臭気も消
え、特に焼き上がり状態は3年間熟成したものと同様で
あった。
次に未殺菌粘土を用いた場合、栄養素を入れず菌のみを
入れた時は、成型がうまく行かず、乾燥の過程でひび割
れができた。栄養素濃度が粘土重量に対し0.2%、0
.5%、1%となるように入れた場合は、成型、乾燥、
焼き上りともに良好であった。このとき栄養素濃度が高
くなるにしたがい手でこねたときの粘りが強(なるよう
に感じられた。また臭気は殺菌粘土を用いた場合に比べ
非常に強かった。また成型後乾燥過程でかびが発生した
。しかし焼き上がりにおいては、かびも悪臭も消え、特
に焼き上がり状態は3年間熟成したものと同様であった
。
入れた時は、成型がうまく行かず、乾燥の過程でひび割
れができた。栄養素濃度が粘土重量に対し0.2%、0
.5%、1%となるように入れた場合は、成型、乾燥、
焼き上りともに良好であった。このとき栄養素濃度が高
くなるにしたがい手でこねたときの粘りが強(なるよう
に感じられた。また臭気は殺菌粘土を用いた場合に比べ
非常に強かった。また成型後乾燥過程でかびが発生した
。しかし焼き上がりにおいては、かびも悪臭も消え、特
に焼き上がり状態は3年間熟成したものと同様であった
。
またpHを調整しないまま菌及び栄養を入れたものは、
37℃7日間まで培養したが粘土の成型性は改善されな
かった。
37℃7日間まで培養したが粘土の成型性は改善されな
かった。
以上から、古信楽荒粘土は、本微生物を投入し栄養、水
素イオン濃度を調整すれば48時間で微生物が増殖し粘
性物を産生じ、長期間熟成したものと同様の性状を有す
るようになると結論できた。
素イオン濃度を調整すれば48時間で微生物が増殖し粘
性物を産生じ、長期間熟成したものと同様の性状を有す
るようになると結論できた。
なおこの例では培養時間は48時間以下でも粘性の増強
は認められる。また温度についても37℃以下であって
も時間をかけることで粘性は増強する。
は認められる。また温度についても37℃以下であって
も時間をかけることで粘性は増強する。
例2 天草陶石の粘性増強
天草陶石IKgに対し水200ccを混合した。菌は例
1と同様とした。pHは7とした。栄養素、温度、培養
時間等は例1と同様とした。
1と同様とした。pHは7とした。栄養素、温度、培養
時間等は例1と同様とした。
その結果は、栄養素濃度が0%、0.2%のときは、例
1と同様であった。しかし栄養素濃度が0.5%のとき
は乾燥時間が長(なり乾燥による収縮が大きくなった。
1と同様であった。しかし栄養素濃度が0.5%のとき
は乾燥時間が長(なり乾燥による収縮が大きくなった。
栄養素濃度が1%になると更に乾燥による収縮時間が長
くなりこの過程で亀裂が入った。すなはち成型性は十分
であるが乾燥の過程で不都合が生じるといえる。なお粘
性は栄養素濃度が高いほど高かった。
くなりこの過程で亀裂が入った。すなはち成型性は十分
であるが乾燥の過程で不都合が生じるといえる。なお粘
性は栄養素濃度が高いほど高かった。
以上から栄養素濃度を調整すれば、十分実用性のあるも
のを作成することができると結論できた。
のを作成することができると結論できた。
例3 ケイソウ上の粘性増強
そのほかケイソウ上については成型性のみについて実験
したが、例1と同様の成績を得た。
したが、例1と同様の成績を得た。
例4 釉薬の粘性増強
いらぼ柚(日向木灰lO1釜戸長石扮8、朝鮮カオリン
2、酸化鉄FetO31、水80の割合の混合物)に上
記の栄養素0.2%、および上記の細菌を加え、48時
間37℃で保持した。これを素焼きの壷に中布したとこ
ろ、粘性、伸展性が増し、素地に対する密着性および被
覆力の増強が認められた。
2、酸化鉄FetO31、水80の割合の混合物)に上
記の栄養素0.2%、および上記の細菌を加え、48時
間37℃で保持した。これを素焼きの壷に中布したとこ
ろ、粘性、伸展性が増し、素地に対する密着性および被
覆力の増強が認められた。
例5 化粧土の粘性増強
白化粧(朝鮮カオリン8、天草陶石l、蛙目粘土l、水
30の割合の混合物)に例4と同じ処理を施した結果、
伸展性、密着性の増強が認められた。
30の割合の混合物)に例4と同じ処理を施した結果、
伸展性、密着性の増強が認められた。
例6 鉄絵の具の粘性増強
上絵および下絵付時の顔料の一つである鉄絵の具につい
て同様の実験を実施した。すなはち、天然より得た鉄絵
の具1に対し水4を加えたものに、例4と同様の処理を
施した結果、筆の伸びが改筈し微細な絵付が容易に可能
となった。
て同様の実験を実施した。すなはち、天然より得た鉄絵
の具1に対し水4を加えたものに、例4と同様の処理を
施した結果、筆の伸びが改筈し微細な絵付が容易に可能
となった。
(発明の効果)
陶芸用原材料に、粘性物を産生ずる微生物および栄養素
を積極的に投入することにより、粘性を増強させること
が容易になる。これにより粘土については、可塑性が向
上する。これにより従来使用が困難であった粘土も使用
が可能となる。また釉薬や化粧土については、進展性お
よび密着性が増加し、作業性が向上するとともに、微細
な細工、加工も容易になる。
を積極的に投入することにより、粘性を増強させること
が容易になる。これにより粘土については、可塑性が向
上する。これにより従来使用が困難であった粘土も使用
が可能となる。また釉薬や化粧土については、進展性お
よび密着性が増加し、作業性が向上するとともに、微細
な細工、加工も容易になる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、微生物の増殖とそれに伴う代謝産物産生により陶磁
器用粘土の可塑性、粘性を増加させる方法 2、微生物の増殖とそれに伴う代謝産物により陶磁器用
釉薬、化粧土および絵の具の粘性を増強させ素地に対す
る被覆性、密着性、伸展性を向上させる方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP265889A JPH02182405A (ja) | 1989-01-09 | 1989-01-09 | 徴生物を用いた陶磁器用原材料の粘性の改良法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP265889A JPH02182405A (ja) | 1989-01-09 | 1989-01-09 | 徴生物を用いた陶磁器用原材料の粘性の改良法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02182405A true JPH02182405A (ja) | 1990-07-17 |
Family
ID=11535443
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP265889A Pending JPH02182405A (ja) | 1989-01-09 | 1989-01-09 | 徴生物を用いた陶磁器用原材料の粘性の改良法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH02182405A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04254462A (ja) * | 1991-02-01 | 1992-09-09 | Yoshimitsu Sudo | 粘土質陶土の改質法 |
JP2007223893A (ja) * | 2006-02-23 | 2007-09-06 | Min Byung-Euk | 建設及び建築資材並びにその製造方法 |
-
1989
- 1989-01-09 JP JP265889A patent/JPH02182405A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04254462A (ja) * | 1991-02-01 | 1992-09-09 | Yoshimitsu Sudo | 粘土質陶土の改質法 |
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