JPH02178616A - 液晶物質含有材料およびその形成法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、液晶物質含有材料およびその形成法に関す
るものである。さらに詳しくは、この発明は、簡便に液
晶物質含有材料を形成でき、しかも光散乱性を向上させ
ることのできる新しい液晶物質含有材料とその形成法に
関するものである。

（従来の技術） 液晶は、たとえば液晶ディスプレイ、光学的シャッター
などの光学装置をはじめとして幅広い分野で用いられて
きている０通常、このような液晶を用いた装置は、比較
的低電力で作動し、その応答時間も短く、コントラスト
も比較的良好で、しかも安価でもあるなどの優れた特長
を有しており、たとえば第２図または第３図に示したよ
うなものがこれまでに知られている。

第２図に例示したような液晶装置においては、液晶物質
（ア）は、ガラスまたはプラスチック等の対向する基板
（イ）に支持されたＩＴＯなどからなる透明型１ｉ（つ
）の相互の間に真空封入などによって封入されている。

しかしながら、この第２図に例示したような液晶装置で
は、液晶物質（ア）は流動性を有しているなめ、透明電
＠（イ）相互間で流動し、この領域に遍在するのが避け
られなかった。これによって、光学的特性が不均一とな
り、コントラスト特性が基板（イ）の場所によって不均
一となるため、たとえば大規模ディスプレイなどのよう
な大型装置には適さない、また、透明電極（イ）相互間
に液晶物質（ア）を封入する際に、透明電極（イ）相互
間を真空排気しながら液晶物質（ア）を注入する必要が
あり、その注入作業は極めて面倒でもあった。

これらの欠点を解決するために、第３図に示したような
液晶物質（ア）をマイクロカプセル（工）に封入した液
晶カプセル（オ）を用いた液晶装置が提案されてもいる
。

液晶物質（ア）と、液晶物質（ア）が溶解しないポリビ
ニルアルコール（ＰＶＡ）等の有機ポリマーとを混合し
て撹拌し、液晶物質（ア）を有機ポリマー内に分散させ
て、この有機ポリマーで液晶物質（ア）を包み込み、液
晶カプセル（オ）を形成している。このマイクロカスセ
ル（工）は、一般的に球状であり、その直径は約０．３
〜１００μｍ程度である。このような液晶カプセル（オ
）を透明電極（つ）上にコーティングして液晶装置を製
造する。

この第３図に例示した液晶装置においては、液晶物質（
ア）は、マイクロカプセル（１）に封入されているため
、第２図に例示したような液晶装置における透明電極（
つ）相互間の流動の心配がなく、また透明電極（つ）相
互間の領域での液晶物質（ア）の遍在も発生しないなめ
、大規模ディスプレイ等の大型液晶装置をも製造するこ
とができるものとして注目されているもめて゛ある。

また、この液晶装置は、透明電極（つ）上に液晶カプセ
ル（オ）をコーティングするだけでよいため、第２図に
例示したような液晶装！における液晶物質（ア）を封入
する際の真空封入作業などの煩わしさをも解消してもい
る。

（発明が解法しようとする課題） しかしながら、このような液晶装置の製造に有利な第３
図に示した液晶カプセル（オ）にも数々の問題があるの
が実状である。

すなわち、その形成において、液晶物質（ア）をポリビ
ニルアルコール（ＰＶＡ）などの有機ポリマーに均一に
分散させるのは、極めて困難である。また、この液晶物
質（ア）を分散させるには、高速撹拌しなければならず
、その作業は極めて面倒で、撹拌時の撹拌速度にも制約
があり、撹拌速度によってはマイクロカプセル（１）の
粒径が不均一になるという欠点もある。さらには、マイ
クロカプセル（工）の厚さによって液晶カプセル（オ）
の導電性は変化し、特にその厚さが薄い場合には、液晶
カプセル（オ）眉の積層に際し、下方に位置する液晶カ
プセル（オ）が上方の液晶カプセル（オ）層の重みによ
り変形することもあった。このことによって、液晶装置
の光学的特性が不均一になるという問題もある。

この発明は、以上の事情に鑑みてなされたちのであり、
従来の液晶物質のマイクロカプセルの封入の欠点を解消
し、簡便に液晶物質含有材料を形成でき、しかも光散乱
性を向上させることのできる新しい液晶物質含有材料と
その形成法を提供することを目的としている。

（課題を解決するための手段） この発明は、上記の課題を解決するために、液晶物質を
微粒子状の多孔性物質の多数の空孔に封入してなること
を特徴とする液晶物質含有材料を提供する。

またこの発明は、任意の液晶物質と微粒子状の多孔性物
質とを混合し、撹拌した後、放置することを特徴とする
液晶物質含有材料の形成法をも提供する。

この発明において用いる多孔性物質の種類については、
特に制限はなく、たとえばシリカ（ＳｉＯ２）などの多
数の空孔を有する物質を適宜用いることができる。また
、その形状についても、特に制限はないが、液晶装置を
製造することを考慮するならば、平均粒径が１０〜３０
μｆｆｌで、比表面積３００ｒｒｒ／ｇ程度（ＢＥＴ法
測定）程度の微粒子状のものが好ましい、液晶物質に対
する多孔性物質の割合も、特に制限はないが、０．１〜
０．０１！ｌ！量％が好ましい、もちろん、所望の光透
過率によって適宜選択することができる。また、液晶物
質の種類についても格別の制限はなく、任意の液晶物質
を適宜用いることができる。

さらにまた、この発明においては、必要に応じて、液晶
物質含有材料の表面を透明性有機ポリマーで被覆するこ
とも好ましい態様としてもいる。

（作　用） この発明の液晶物質含有材料およびその形成法において
は、液晶物質を微粒子状の多孔性物質の多数の空孔に封
入するという極めて簡便な方法で液晶物質含有材料を容
易に形成することができる。

たとえば、多孔性物質として、シリカ（Ｓ１０２）を用
いる場合、液晶含有材料に所定の強度を持たせることが
でき、積層に際しての液晶含有材料粒子の変形を防止す
ることができる。

さらに、この発明の液晶物質含有材料によって、これを
用いて製造した液晶装置の電圧を印加しない非作動時の
光散乱性が向上する。このため、高性能の液晶デスプレ
イおよび光学的シャッターを製造することもでき、大型
の液晶装置をも容易に製造することも可能となる。

（実施例） 以下、実施例を示し、この発明の液晶物質含有材料およ
びその形成法についてさらに詳しく説明する。

第１図は、この発明の液晶物質含有材料の一例を模式的
に示した拡大断面図である。

この例においては、微粒子状の多孔性物質（１）の空孔
（２）に液晶物質（３）が吸着している。

多孔性物質（１）の形状については、特に制限はないが
、液晶装置を製造することを考慮するならば、平均粒径
１０〜３０μｍで、比表面積３００　ｒｒｒ／ｒ（ＢＥ
Ｔ法測定）程度の微粒子状のものが好ましい、液晶物質
（３）に対する多孔性物質（１）の割合も、特に制限は
ないが、０．１〜０．０１重量％程度の範囲が好ましい
、所望の光透過率によって適宜選択することができる。

このような多孔性物質（１）として、たとえばシリカ（
Ｓｔｏｗ）を例示することができる。また、液晶物質（
３）の種類についても格別の制限はなく、任意の液晶物
質を適宜用いることができる。

この例においては、さらに液晶物質含有材料の表面をポ
リメチルメタクリル酸メチル（ＰＭＭＡ）のような透明
性の有機ポリマーで被覆してもいる。

この有機ポリマーコーティング皮膜（４）は必ずしも必
要ではない、これを被覆しなくてもよい。

必要に応じて適宜被覆すればよい。

このような液晶物質含有材料の形成については、微粒子
状の多孔性物質（１）の粉末と液晶物質（３）とを混合
し、１０００〜３０００ｒｐ１１程度撹拌速度で撹拌を
行い、放置することによって、液晶物質（３）が多孔性
物質（１）の空孔（２）に浸入し、液晶物質含有材料を
形成する。撹拌速度および放置時間は限定的ではなく、
液晶物質の種類により適宜なものとすることができる。

（液晶物質含有材料の形成） 第１図に例示した液晶物質含有材料を形成した例を説明
する。

平均粒径２０μｍ、比表面積３００　ａ？／　ｔのシリ
カ（ＳｉＯ雪）（ＡＥＲＯ３ＩＬ　　Ｒ９７２）０、３
５　、と液晶物質（Ｅ−４４）５ｇとを混合し、２００
Ｏｒｐｍの撹拌速度で撹拌した後、５〜６分間放置して
、液晶物質をシリカ（Ｓｉ２０）の空孔に吸着させた。

この液晶含有材料を対向する透明性のプラスチック基板
に支持された表面抵抗５００Ω／口のＩＴＯ透明電極に
シルクスクリーンによってコーティングし、光学的シャ
ッターを製造した。

電圧を印加しない非作動時の光透過率は５％であった。

著しい光散乱性がｉＩ認された。

このＩＴＯ透明電極に５０Ｖの電圧を印加しなところ、
光透過率は８０％に変化した。このことによって、この
液晶物質含有材料を用いて高機能性光学的シャッターを
製造することができることが確認された。

もちろんこの発明は、以上の例によって限定されるもの
ではない、多孔性物質の形状および液晶物質の種類など
の細部については様々な態様が可能であることはいうま
でもない。

（発明の効果） 以上詳しく説明した通り、この発明の液晶物質含有材料
およびその形成法によって、液晶カプセルを形成しなく
とも良好な機能性を有する液晶物質含有材料を形成する
ことができる。その形成操作も極めて簡便となる。また
、微粒子状の多孔性物質を用いることによって、この発
明の液晶物質含有材料を用いて製造した液晶装置に電圧
を印加しない非作動時の光散乱性は著しく向上する。こ
のため、この液晶物質含有材料によって、高性能の液晶
ディスプレイおよび光学的シャッターを製造することが
でき、大型の液晶装置をも容易に製造することも可能と
なる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明の液晶含有材料およびその形成法に
よって形成した液晶含有材料の一例を模式的に示した拡
大断面図である。 第２図および第３図は、 た断面図である。 １・・・多孔性物質 ２・・・空　　　孔 ３・・・液　　晶　　物　　質 ４・・・有機ポリマー皮膜

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. （１）液晶物質を微粒子状の多孔性物質の多数の空孔に
   封入してなることを特徴とする液晶物質含有材料。
2. （２）請求項（１）記載の液晶物質含有材料の表面を透
   明性有機ポリマーで被覆する液晶物質含有材料。
3. （３）任意の液晶物質と微粒子状の多孔性物質とを混合
   し、撹拌した後、放置することを特徴とする液晶物質含
   有材料の形成法。
4. （４）請求項（１）記載の液晶物質含有材料によって製
   造される液晶ディスプレイ。
5. （５）請求項（１）記載の液晶物質含有材料によつて製
   造される光学的シャッター。