JPH021761B2 - - Google Patents

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JPH021761B2
JPH021761B2 JP57097083A JP9708382A JPH021761B2 JP H021761 B2 JPH021761 B2 JP H021761B2 JP 57097083 A JP57097083 A JP 57097083A JP 9708382 A JP9708382 A JP 9708382A JP H021761 B2 JPH021761 B2 JP H021761B2
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powder
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carbon
titanium
titanium oxide
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JP57097083A
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Taijiro Sugisawa
Hironori Yoshimura
Hiroshi Doi
Takeo Ootsuka
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Mitsubishi Metal Corp
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Mitsubishi Metal Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
この発明は、含有酸素量および遊離炭素量が低
く、しかも含有窒素量および結合炭素量の高い高
純度かつ均粒微細な炭窒化チタン固溶体粉末を製
造する方法に関するものである。 近年、粉末治金用粉末、研磨材その他の用途に
供するため硬質粉末部材としての炭窒化チタン固
溶体粉末の需要が増加の一途をたどつている。 従来、炭窒化チタン固溶体粉末の製造法として
は、種々の方法で製造した炭化チタン粉末と窒化
チタン粉末とを目的の組成に配合し、高温で加熱
することにより固溶化する方法が採用されてい
た。しかしながら、このような従来法にあつて
は、炭化チタン粉末と窒化チタン粉末を可能な限
り十分に混合したとしても、固溶化を促進するた
めに高温(好ましくは2000℃以上)加熱を必要と
し、特に炭化チタン粉末や窒化チタン粉末の粒度
が粗い場合にはより高い温度に加熱しなければな
らず、このような高温加熱によれば固溶化は完了
するとしても粉末粒子の成長をも来たし、また粒
子相互の焼結の進行によつて粒子が粗大化すると
いう問題点があつた。 また、一旦、炭化チタン粉末や窒化チタン粉末
を製造するという中間工程を経ることなく、炭窒
化チタン固溶体粉末を直接製造する方法に関する
注目すべき報告はこれまでほとんど見当らず、ま
してや、チタン原料として酸化物を用いた場合の
炭窒化チタン固溶体粉末の製造方法に関しては未
だ興味のある報告を見出していないのが現状であ
る。 ところで、炭窒化チタン固溶体粉末の製造とは
異なるが、チタン酸化物を原料として、これに還
元剤および炭化剤としての炭素を添加し、非酸化
性雰囲気中でこれを加熱することにより炭化チタ
ン粉末を製造する方法は既に知られており、一
方、チタンの酸化物に還元剤として炭素を添加
し、これを含窒素雰囲気中で加熱することによつ
て窒化チタン粉末を製造し得ることも報告されて
いたことから、チタン酸化物に還元剤や炭化剤を
添加し、これを含窒素雰囲気中で加熱して炭窒化
チタン固溶体粉末を製造しようとの試みがなされ
ていた。しかし、前述のような、チタン酸化物か
ら炭化チタン粉末あるいは窒化チタン粉末を製造
する方法においては、炭化チタンあるいは窒化チ
タンに対して酸素が固溶しやすく、含有酸素と残
存遊離炭素量が高くなり、したがつて結合炭素量
の高い炭化チタン粉末や含有窒素量の高い窒化チ
タン粉末を製造することが極めて困難であるとい
う問題が存在しており、これを解決するために
は、製造工程や製造条件を複雑かつ厳密なものと
せざるを得ず、結果として、設備面や経済面等に
おいて工業的生産に適しないものとなるばかり
か、好ましい細粒粉末が得られなくなるという別
の問題を抱えざるを得なかつたが、これを基にし
て、チタン酸化物に還元剤や炭化剤を添加して、
これを含窒素雰囲気中で加熱することによつて、
直接的に炭窒化チタン固溶体粉末を製造しようと
する場合も、全く同様の理由で、含有酸素および
残存遊離炭素量が低く、かつ含有窒素および結合
炭素の高い高純度の、しかも均粒微細な炭窒化チ
タン固溶体粉末を生産性良く製造することは困難
であつた。 本発明者等は、上述のような観点から、複雑な
処理工程を経ることなく、均粒微細な高純度炭窒
化チタン粉末をコスト安く製造する方法を見出す
べく、試行錯誤を繰返しながら研究を重ねた結
果、酸化チタンに、還元並びに炭化剤として炭素
源を添加し、含窒素雰囲気中で加熱するという方
法において、原料品種の選定、原料混合条件の設
定、還元条件の設定等を有機的に絡み合わせて管
理することにより、還元、炭化、窒化と同時に固
溶化反応を行なわしめることができ、しかも純度
および粒度等の十分に満足できる炭窒化チタン粉
末が得られるとの知見を得るに至つたのである。 したがつて、この発明は上記知見に基づいてな
されたものであり、アナターゼ型酸化チタン粉末
に、該酸化チタンを還元するとともに炭窒化チタ
ンの組成にまでこれを炭化するに必要な量の無定
形炭素粉末を添加し、これらを湿式で十分に粉
砕・混合してから乾燥した後、得られた混合粉末
を窒素含有雰囲気中で1700〜2000℃の温度にて加
熱することによつて、還元、炭化および窒化と同
時に固溶化を行なわしめ、含有酸素および残留遊
離炭素量がそれぞれ0.5重量%以下と低く、含有
窒素量と結合炭素量の合計量が理論値に近い高純
度かつ本質的に2μm以上の粗粒子を含まず2μm
以下の平均粒度を有する均粒微細な炭窒化チタン
固溶体粉末を製造することに特徴を有するもので
ある。 この考案の方法においては、上述のように、酸
化チタンとしてアナターゼ型のものを、そして炭
素源として無定型炭素粉末を使用するものであ
る。そして、酸化チタン粉末の工業的市販品とし
ては、ルチル型の結晶構造を持つものと、アナタ
ーゼ型の結晶構造を持つものの2種類が存在して
いて、アナターゼ型の酸化チタン粉末を加熱して
いけば800℃前後よりルチル型に変換し、これは
炭素源の共存下においても行なわれるものである
ことが知られており、一方、高純度炭素の工業的
市販品としては、黒鉛(グラフアイト)粉末と無
定形炭素粉末(例えばカーボンブラツク)の2種
類があり、無定形炭素は加熱すれば約1300℃以上
で黒鉛に変換していくものであることがそれぞれ
知られているけれども、アナターゼ型の酸化チタ
ンと無定形炭素の組合せをとることによつて、還
元・窒化・炭化反応と同時に固溶化反応が極めて
良好に促進される具本的な理由は未だ明らかでは
なく、特に、高い含有炭素すなわちTiC/TiNの
割合においてTiCの割合が大きい場合においても
十分に固溶化が促進される理由となるとなおさら
明確ではない。しかしながら、このようにアナタ
ーゼ型酸化チタンは、炭素による還元開始温度以
前の約800℃程度からルチル型に結晶変換し始め、
また無定型炭素であるカーボンブラツクも、還元
過程の、かつ炭化開始以前の低級酸化チタン生成
時の温度である約1300℃以上において、例え完全
な結晶変換はなくてもグラフアイト化し始めるも
のであることから考えれば、反応促進効果はこの
ような特定の原料の混合時に、加熱の際の固相拡
散反応を促進せしめるような機構を生ずることに
よつて奏せられるものであるとの推定が成り立
ち、それは単なる粒度の細粒化による混合の改善
以外の機構、例えばメカノケミカルのような現象
が他の原料の組合せの場合よりもより一層大きく
生じたものと思われる。このことは、混合条件の
影響の大きいことからも理解できるが、この発明
では、この最良の原料組合せにおいて反応促進の
効果を確保できたものであるとともに、これら原
料の混合条件によつてさらに上記効果を高めるこ
とによつて、2000℃以下の温度においても、ま
た、高炭素量の場合においても十分に反応を促進
させることができたとともに、均一な反応が進行
して均粒微細な炭窒化チタン固溶体粉末が得られ
るものであると考えられる。 なお、原料の粉砕・混合条件を湿式としたの
は、反応を促進させるためには原料のより十分な
混合を必要とするためであり、乾式よりも湿式の
方が、そして混合促進媒体の存在する方が良好な
混合状態を得られるからである。 また、加熱温度を1700〜2000℃の範囲と定めた
のは、加熱温度が高くなる程粗粒となつて、その
温度が2000℃を越えると2.0μm以上の粒度とな
り、他方、1700℃未満では含有酸素量および残留
遊離炭素量のいずれか、あるいは両者が高くなつ
て高品質の炭窒化チタン固溶体粉末を得ることが
できないためである。 そして、この発明の方法における窒化反応のた
めのガス、すなわち加熱時の雰囲気は、還元、窒
化、および炭化反応、並びに固溶化反応を阻害し
ない雰囲気であれば、窒素を含むいずれの雰囲気
であつても良く、例えば、窒素と他の気体との混
合ガスあるいはアンモニアガス等を十分に供給さ
れた雰囲気でも実施が可能である。 つぎに、この発明を、実施例により比較例と対
比しながら説明する。 実施例 TiCとTiNの重量割合が50:50である炭窒化チ
タン固溶体粉末を製造するために、まず、市販の
アナターゼ型酸化チタン粉末:1313gに、同じく
市販のカーボンブラツク:490gを加えて超硬ボ
ール(5倍量)の入つたボールミルに装入し、ア
セトン添加による湿式混合を24時間行なつた。混
合物は乾燥後、加圧成形し、窒素ガス気流中で加
熱昇温し、1800℃の温度において2時間保持した
後粉砕して炭窒化チタン固溶体粉末を得た。 このようにして得られた炭窒化チタン固溶体粉
末の分析値並びに粒度を、その製造条件と共に試
験番号1として第1表に示した。 また、第1表には、得ようとする炭窒化チタン
固溶体粉末のTiCとTiNの目標割合、加熱温度を
変化させた場合の実施例(試験番号2〜7)、お
よび使用酸化チタンがアナターゼ型かルチル型か
の別、炭素源がカーボンブラツクかグラフアイト
かの別、混合条件が混合促進媒体たる超硬ボール
を添加したものか否かの別、湿式混合か乾式混合
かの別をそれぞれ選択し組合せた場合の比較例
(試験番号8〜12)をも示すとともに、試験番号
1〜7のものについては得られた粉末のX線回折
を行ない、基本的に炭窒化チタンの回折線のみで
あつて固溶化が完了されていることを確認し、そ
の旨も表示した。 なお、原料の配合量は、TiCとTiNの目標割合
が75:25の場合はアナターゼ型酸化チタンを1323
gとカーボンブラツクを548g、25:50の場合は
1302gと441gとした。 そして、表中の略記号は、 A:アナターゼ型、R:ルチル型、 CB:カーボンブラツク、 G:グラフアイト、 W:湿式、D:乾式 有:混合促進媒体あり、 無:混合促進媒体なし、 T・C:全炭素量、F・C:遊離炭素量、 C・C:結合炭素量(C・C=T・C−F・
C)、 を示すものであり、また、平均粒度はFisher社
Sub−Sieve Sizer測定値である。 また、このようにして得られた本発明による炭
窒化チタン固溶体粉末と、市販の炭窒化チタン粉
末(炭化チタン粉末と窒化チタン粉末を原料と
し、固溶化処理を行なつたもの)の粒度および粒
形を比較するために、それぞれの走査型電子顕微
鏡写真を第1図および第2図に示した。 第1表に示した結果からも明らかなように、原
【表】 料たる酸化チタンとしてアナターゼ型のものを、
そして炭素源としてカーボンブラツクを使用した
組合せにおいて、還元、窒化および炭化反応が最
も促進されるとともに、固溶化反応も促進されて
おり、さらに、混合条件としては、湿式で混合促
進媒体を添加し、粉砕も加わつた十分な混合を行
なうという条件を採用すれば、含有酸素量および
残留炭素量がそれぞれ0.5重量%以下と低く、し
たがつて含有窒素量と結合炭素量の合計量の高い
高純度の炭窒化チタン粉末を得ることができると
いうことも明白である。 また、第1図および第2図からは、本発明の方
法による炭窒化チタン固溶体粉末は、従来法で得
られた市販粉末のように角張つた粒形でしかも微
粒から粗粒までの粒度分布が広いものではなく、
極めて均一な粒形および粒度を有しているもので
あることがわかる。 なお、上記実施例における無定形炭素の添加量
は、式 TiO2+2C+1/2N2→TiN+2CO TiO2+3C→TiC+2CO で計算される理論量の約99%であつたが、この添
加量は、種々の要因、例えば加熱雰囲気中の含有
酸素量とか、約1300℃以下の温度における昇温速
度等の条件によつて最適添加量が決められるもの
であり、一定値に定めるべきものではなかつた。 上述のように、この発明によれば、格別な設備
を要したり、複雑な処理工程を経ることなく、均
一粒度で、微細な、しかも高純度の炭窒化チタン
固溶体粉末を低価格で製造することができ、その
用途がさらに拡大できるなど工業上有用な効果が
もたらされるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法によるTiCとTiNの重量
割合が50:50の炭窒化チタン固溶体粉末の走査型
電子顕微鏡による粒形写真、第2図は従来法であ
る炭化チタン粉末と窒化チタン粉末を原料として
固溶化処理を行なつた粉末の走査型電子顕微鏡に
よる粒形写真である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 酸化チタン粉末に、所定量の炭素粉末を配合
    し、湿式で砕砕・混合し、乾燥した後、窒素含有
    雰囲気中で、1700〜2000℃の温度に加熱して、還
    元、炭化、窒化、および固溶化を行なうことから
    なる炭窒化チタン固溶体粉末の製造法において、 上記酸化チタン粉末および炭素粉末として、そ
    れぞれアナターゼ型酸化チタン粉末および無定形
    炭素粉末を使用することにより含有酸素量および
    残存遊離炭素量の低減、並びに含有窒素量および
    結合炭素量の高含有化をはかることを特徴とする
    高純度かつ均粒微細な炭窒化チタン固溶体粉末の
    製造法。
JP9708382A 1982-06-07 1982-06-07 炭窒化チタン粉末の製造法 Granted JPS58213617A (ja)

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JPS51101000A (ja) * 1975-03-03 1976-09-06 Sumitomo Electric Industries Chitantotangusutenofukumufukugotanchitsukabutsuno seizoho

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