JPH02175845A - 耐食性プラスチック金型用鋼 - Google Patents

耐食性プラスチック金型用鋼

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JPH02175845A
JPH02175845A JP23440489A JP23440489A JPH02175845A JP H02175845 A JPH02175845 A JP H02175845A JP 23440489 A JP23440489 A JP 23440489A JP 23440489 A JP23440489 A JP 23440489A JP H02175845 A JPH02175845 A JP H02175845A
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JP
Japan
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steel
corrosion resistance
thermal conductivity
metal mold
less
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JP23440489A
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Yuji Ito
裕司 伊藤
Toshio Okuno
奥野 利夫
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Proterial Ltd
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Hitachi Metals Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、主としてコンパクトディスク等の高精度を要
求され、かつ高い耐食性が必要なプラスチック成形用の
金型用鋼に関するものである。
〔従来の技術〕
精密成形用のプラスチック金型用鋼としては、(1)鏡
面仕上性が良く、ピンホールやその他の微細ビットが発
生しないこと、 (2)耐食、耐発錆性が良いこと、 (3)強度、耐摩耗性が良いこと、 (4)熱伝導性が良いこと、 などが要求される。
従来この種の成形用型としては、5US420J2相当
材の耐食性、鏡面仕上性が適度に優れたプラスチック金
型用鋼が用いられていた。さらに特開昭61−2133
49号にはC−Cr系の鋼にMo、W、■を選択添加す
る合金工具鋼が開示7されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記の5US420J2相当材のプラスチック金型用鋼
は、−耐食性は良いものの、強度、耐摩耗性の他、用途
によっては鏡面仕上性が不足しているため、十分な金型
寿命が得られず、製品精度の面でも必ずしも満足できる
ものではなかった。
また5US420J2相当材は、金型材の熱伝導性が低
いために成形時に金型本体の冷却に長時間必要であるこ
とから、成形サイクルの短縮がはかれず、さらに、冷却
が遅いことにより成形品における曲り等の問題も生じて
いる。さらに熱伝導性が低いことに基づく転写性不十分
といった不具合も生じている。前述した特開昭61−2
13349号に開示された合金工具鋼もプラスチック金
型に用いた場合耐食性が不十分であった。
本発明は、従来の鋼と比較して、耐食性、耐摩耗性、熱
伝導性および鏡面仕上性に優れた鋼であり、プラスチッ
ク成形用の金型の中でも特に精密金型用に適した銅の提
供を目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、重量%でC0.4〜0.7%、Sf0.5%
以下、Mn  0.5%以下、Cr 8.0−13.0
%、Mo%Wの1種または2種をMo+172Wで0.
3〜1.5%、C。
0.5〜3.0%、残部Feおよび不可避的不純物から
なることを特徴とする耐食性プラスチック金型用鋼であ
り、または上記鋼にNi1.5%以下、Cu 1.5%
以下の1′!gAまたは2種を適宜添加せしめたことを
特徴とする耐食性プラスチック金型用鋼である。
さらに上記鋼の不純物のSを0.002%以下、0を0
.0015%以下として金型の鏡面仕上性を良好にした
耐食性プラスチック金型用鋼である。
本発明鋼は中C量高Cr −M o (W )合金系を
基本成分とする合金であり、焼入れにより均一なマルテ
ンサイト組織を生成し、焼もどしによりM o (W 
)炭化物を析出させ、1IRc60以上の硬さと、優れ
た耐摩耗性を付与するものである。また、Cr、 Ni
、C01Cuなどの添加元素は、優れた耐食、耐発錆性
が得られる点で効果がある。
しかし、過度にCrを添加すると熱伝導性が低下し、ま
た残留オーステナイト量の増加により焼入れ硬さも低下
するのでCr量は必要最低限の量に押える。そしてそれ
にともなう耐食性、耐発錆性の低下を熱伝導性に影響を
及ぼさない元素であるCoを添加すること、あるいは少
量のNi、Cuの添加で補うものである。
本発明の最も基本的な構成は、従来鋼5US420J2
の耐食性および鏡面仕上性を同等ないし同等以上に確保
しつつ、高硬度を得るためにC量を従来鋼より高目の中
程度(0,4〜0.7%)に添加して、焼入れ焼もどし
後の硬さを高くして、さらに耐食性も得るため、Cr、
Ni、Go、Cu量を限定し添加するものである。上述
の基本構成とすることにより、従来、本系統の鋼では困
難であったI(RC60以上の高硬度が得られ、優れた
耐摩耗性、鏡面仕上性および耐食性を兼備しかつ従来鋼
よりも高い熱伝導率を与えることに成功したものである
本発明鋼は、高硬度が得られ、耐摩耗性にも優れるため
、厳しい製品精度を要求される精密成形要の金型に用い
る場合には、大幅な金型寿命の向上が可能である。また
本発明鋼は鏡面仕上性に優れるため、従来鋼では困難で
あった金型精度と、研磨性が向上し、高い熱伝導性を有
することにより成形サイクルが短縮でき、大幅な生産性
向上や転写性の向上をも可能とする新しいプラスチック
金型用鋼である。
〔作用〕 次に本発明鋼の成分限定の理由について述べる。
Cは本発明鋼の焼入組織を良好なマルテンサイト組織に
保ち、かつ焼もどしにおけるMo、W炭化物の析出に基
づく析出硬化をもたらすための基本的な添加元素である
。多すぎると耐食性の低下、巨大炭化物発生による鏡面
仕上性低下をまねき、また基地に固溶すると熱伝導性を
低下させるため0.7%以下とし、少なすぎると十分な
焼入れ焼もどし硬さが得られないので0.4%以上とす
る。
Siは基地に固溶し、基地を強化して耐摩耗性を高める
効果がある。多すぎると熱間加工性を悪くし、またプラ
スチック金型用鋼に有害な硬質の介在物発生の原因にも
なり、また熱伝導性を低下させるので、0.5%を上限
とする。
Mnは脱酸と脱硫のために必要で焼入性を高めるために
も添加するが、多すぎると残留オーステナイト量を過度
に増加させ、必要な硬さが得られなくなり、また熱伝導
性を低下させ、また熱間加工性を悪くするので上限を0
.5%とする。
Crは本発明鋼の焼入れ性を高め、また耐食性を付与す
るとともに硬質の炭化物を形成して耐摩耗性を高める。
多すぎると0%との関係で十分な焼もどし硬さが得られ
なく、また粗大な炭化物を生成し、熱伝導性を低下させ
るので13.0%以下とし、少なすぎると十分な耐食性
が得られないので8.0%以上とする。
Mo、Wは焼もどし処理において、微細炭化物を析出し
、析出硬化をもたらし、IIRC60以上の高硬度なら
びに優れた耐摩耗性を付与する。また、使用時の雰囲気
に対する耐食性も向上させる。−般的にはMo単独添加
でよいが、目的、用途によりMo、W複合添加あるいは
Wの単独添加が施されるものである1重量%でMo量と
172W量はその添加効果が等価であるので、全体の量
はMo+172W量で評価できる。添加量が多すぎると
、基地に固溶して熱伝導性を低下させ、また熱間加工性
も悪くなるのでMo+l/2W量で1.5%以下とし、
少なすぎると上記添加効果が得られないので0.3%以
上とする。
Coは本発明鋼の基地に固溶し、耐食性を向上させ、か
つ熱伝導性をあまり低下させないという特性がある極め
て重要な元素である。少なすぎるとこれらの効果が得ら
れないので0.5%以上とし、多すぎると熱伝導性の低
下をまねくので3.0%以下とする。
Niは基地に固溶して焼入性を高めるとともに適度な靭
性を付与するばか耐食性を向上させる効果があるが、多
すぎると十分な焼もどし硬度が得られなくなり、また熱
伝導性も低下させるので1.5%以下とする。
Cuは基地に固溶し、耐食性を向上させるが、多すぎる
と熱伝導性を低下させるので1.5%以下とする。
SおよびOの不純物を低減することにより、金型の鏡面
仕上性に悪影響を及ぼす硫化物および酸化物を減らすこ
とができ、良好な表面粗さが得られる。よって、Sを0
.002%以下、○を0.0015%以下に低減するこ
とにより、優れた鏡面仕上性を付与するものである。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。
第1表に本発明鋼と比較鋼および従来鋼の化学組成を示
す。
従来鋼Pは5US420J2であり、QはMoを含有し
た13Crステンレス鋼である。N、Oは比較鋼であり
、それぞれDとGのCOを含有しない鋼に相当する。
第2表には本発明鋼、比較鋼および従来鋼の耐食試験の
結果を示す。耐食試験は、30℃に加熱した5%H,S
oイ5%HCIおよび5%HN0.溶液中に試験片を浸
漬した場合の1時間当り、1dあたりの腐食減量で表わ
しである。
第2表 プラスチック成形時の加熱温度により、樹脂は熱分解し
てS02、CI、などのガスを発生し、これが金型に付
着し、金型はS04″−CI−イオンによって侵される
。よってプラスチック成形金型用鋼として、耐H,So
4性および耐HCI性は重要な要求特性の一つである。
第2表からこの系統の鋼のH,S 0.またはHCIに
対する耐食性はOr添加量の増加によって必ずしも良く
はならず、適量のMo、Coの添加によって向上させる
ことができることがわかる。これは酸化能のない酸であ
る5%H,Soいまたは5%HC1溶液中では、804
′−または01″″イオンにより、Crの不働態被膜が
破壊されるためと考えられる。
本発明鋼の他の組成範囲がほぼ同じで、Goの有無が異
なる比較鋼Nと本発明鋼りおよび比較鋼Oと本発明鋼G
を較べるとCoの添加が耐食性向上に大きく寄与してい
ることがわかる。
また、通常の耐発錆性については、酸化性の酸である5
%HN0.溶液での耐食試験の結果で判断され、Cr添
加量増大とともに耐食性がほぼ向上している。そして、
適量のMo、Co添加はCrfiの低下を補う効果があ
ることを示しており、Ni、Cuの適量の添加も同じ効
果があることがわかる。
第  3  表 第3表は本発明網と比較鋼および従来鋼の熱処理硬さ、
耐摩耗性、熱伝導率、および表面硬さの比較を示すもの
である。
熱処理硬さは、本発明鋼および従来鋼を1050℃から
焼入し、−78℃のサブゼロ処理後、200℃で焼もど
した場合の硬さを示しである。
従来鋼の硬さはHRC57程度が限度であるが、本発明
鋼はHRC60以上が得られることが明瞭である。
耐摩耗性は、砂中回転摩耗試験の摩耗減量を比較した結
果を示す。摩耗試験では、3t X 15W X 70
Qの試験片を128Or、p、mで細粒(9,2メツシ
ユ以下)の砂中で1時間回転させ、摩耗減量を測定した
熱伝導率は、10φXIQの試験片を用いてレーザーフ
ラッシュ法により測定した。
本発明鋼は従来鋼に比べはるかに高い熱伝導率を示して
いるし、またCOを添加しても熱伝導性には大きな影響
を及ぼしてないことを示している。
このことはCoの有無のみが異なるDw4とN鋼、およ
びG11lとD鋼の比較をみてもわかる。
表面粗さは、#8000ダイヤモンドコンパウンド仕上
後の最大面粗さを指数(従来鋼Qを1.0とする)で示
した。本発明鋼は、従来鋼に比較して良好な表面粗さが
得られることを示しており、優れた鏡面仕上性を有して
いるが、特にSと0を低減した本発明鋼り、J、に、L
は鏡面仕上性が優れていることがわかる。
〔発明の効果〕
以上に説明したように、本発明鋼は組成の適切な組合せ
により、腐食性の強いプラスチックに対しても十分な耐
食性を有し、焼入れ焼もどしでIIRC60以上の高硬
度ならびに優れた耐摩耗性、鏡面仕上性、高熱伝導性を
も兼備している。本発明は、使用時厳しい製品精度を要
求される精密成形金型用として、製品要求に対応できる
金型精度、優れた型寿命および転写性をもたらし、成形
サイクルを短縮可能としたプラスチック金型材料を提供
するもので、工業上非常に有益である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重量%でC0.4〜0.7%、Si0.5%以下、
    Mn0.5%以下、Cr8.0〜13.0%、Mo、W
    の1種または2種をMo+1/2Wで0.3〜1.5%
    、Co0.5〜3.0%、残部Feおよび不可避的不純
    物からなることを特徴とする耐食性プラスチック金型用
    鋼。 2 重量%でC0.4〜0.7%、Si0.5%以下、
    Mn0.5%以下、Cr8.0〜13.0%、Mo、W
    の1種または2種をMo+1/2Wで0.3〜1.5%
    、Co0.5〜3.0%、およびNi1.5%以下、C
    u1.5%以下の1種または2種を含み、残部Feおよ
    び不可避的不純物からなることを特徴とする耐食性プラ
    スチック金型用鋼。 3 重量%で、S≦0.002%、O≦0.0015%
    と不純物を低減することにより、金型の鏡面仕上性を良
    好にしたことを特徴とする請求項1または2に記載の耐
    食性プラスチック金型用鋼。
JP23440489A 1988-09-16 1989-09-08 耐食性プラスチック金型用鋼 Pending JPH02175845A (ja)

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