JPH02171149A

JPH02171149A - ブリ幼魚用餌料

Info

Publication number: JPH02171149A
Application number: JP63327445A
Authority: JP
Inventors: Tomoki Kimura; 木村　知己; Kyohei Toyoda; 豊田　恭平; Masahiro Izumida; 泉田　昌広
Original assignee: Nippon Suisan Kaisha Ltd
Current assignee: Nissui Corp
Priority date: 1988-12-23
Filing date: 1988-12-23
Publication date: 1990-07-02
Anticipated expiration: 2010-11-15
Also published as: JPH07106123B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は魚類餌料に係り、詳しくは、海水、河川水等で
養殖される魚類の怪魚、稚魚、幼魚、例えばブリの幼魚
等の飼育に好適で、その増重率を著しく向上することが
できる魚類餌料に係る。

従　　来　　の　　技　　術従来、漁業は沿岸若しくは海洋における漁業が中心であ
ったが、近年、魚類の乱獲によって魚類資源が減少する
傾向を示し、その魚類資源の保護のため沿岸における栽
培漁業、例えば、マダイ、アユ、クルマエビ、ヒラメ、
ドラフグ、イナダ、マコガレイ、イシガレイ、カサゴ、
アイゴ、ブリ等の各種魚介類の養殖が行なわれている。

これらの魚介類の稚仔魚用餌料としては、従来生きた動
物プランクトンであるシオミズツボワムシ（ワムシ）、
アルテミア、その他の微細甲殻類、また、クロレラ、珪
藻などの所謂生物餌料が主として用いられているが、こ
れらの餌料の培養にコストがかかる他、栄養的に欠陥を
有し、奇形やへい死をするという問題がある。

これを改良したものとして特開昭５８−４７４４６号公
報に示されるリン脂質を動植物性プランクトンおよび酵
母類に補食させたヒラメの稚仔魚餌料がある。

この餌料は全長０．６Ｃｍ程度のヒラメ稚仔魚の飼育に
おいて、生残率を高める効果はあるが、体重の増重率を
高めることはむづかしい。

また、特開昭５６−１２１４４０号公報に示されたプロ
テアーゼ処理した蛋白源を用いたアユ稚魚用餌料がある
が、この餌料は全長１　、１　ｃｍ程度のアユにおいて
、生残率及び成長率を高める効果はあるが、体重の増重
率を高めることはできない。

また、ブリ幼魚用餌料としては、例えば、ホワイトフィ
ツシュミール、カゼインをそれぞれ約３０％含有し、小
麦グルテン、活性グルテン、デキストリン、ビタミン、
ミネラル、レシチン等を含有したものが知られているが
、この餌料を用いた場合、−店主残率、増重率等一応満
足できるものであるが、さらに、幼魚の体重の増重率等
が高められる魚類餌料の出現が要望されている。

発明が解決しようとする課題本発明は上記問題の解決を目的とし、具体的には、微量
有効成分材料を魚類幼魚用餌料に添加した餌料を用いて
幼魚を飼育したとき、その体重の増重率が高められる魚
類餌料を提案する。

課題を解決するための手段ならびにその作用すなわち、本発明は、微量有効成分材料を魚類の幼魚用
餌料に添加してなることを特徴とする。

そこで、本発明の手段たる構成ならびにその作用につい
て説明すると、次の通りである。

本発明者等は従来から知られている幼魚用餌料を用いて
幼魚を飼育し、その体重の増重率を高める方法について
検討したところ、タラ類の生殖巣類からなる微量有効成
分材料を従来例の幼魚用餌料に添加すればよいという知
見を得た。

更に進んで研究を行ない、この研究にもとづいて本発明
は成立したものである。

以下、具体的に本発明を説明する。

本発明の魚類餌料は微量有効成分材料を幼魚用餌料に添
加配合した餌料である。微量有効成分材料としては、タ
ラ類の生殖巣類である。その具体例としては、マダラ、
スケソーダラ等の卵巣、精巣があげられるが、これらの
中精巣が好ましい。これらを幼魚用餌料に添加する場合
、すり身（水分６０〜７０％）若しくは乾燥粉末の状態
で用いられる。また、幼魚用餌料としては、従来から知
られている各種魚類の幼魚用餌料として用いられるもの
である。

その具体例をあげると、次の通りである。

ホワイトフィツシュミール、カゼイン、小麦グルテン、
活性グルテン、Ｃ，Ｍ、Ｃ９、デキストリン、ビタミン
混合物、ミネラル混合物、ウルツ−２０（商品名）、タ
シナーゼ（商品名）、フィードオイル、ニスター８５（
商品名）、レシチン、セルローズ等を所定の割合で配合
したブリ幼魚用餌料、また、イワシミール、イカミール
、ホタテミール、ホワイトフィツシュミール等の魚介類
のミール類、オカラパウダ、ビタミン混合物、ミネラル
混合物、ニスター８５、大豆レシチン、フィードオイル
、セルローズ等を所定の割合で配合したマダイ幼魚用餌
料等があげられる。

これらの配合割合は幼魚用餌料に対し、微量有効成分材
料を１〜１５重虐％、好ましくは２〜１０重量％である
。この理由は幼魚の体重の増重率が高められ、併せて、
成長率、餌料効率等がバランスよく得られるからである
。

次に、本発明の魚類餌料を製造する方法としては、上記
微量有効成分材料と幼魚用餌料とを所定割合で混合すれ
ば容易に本発明の魚類餌料が得られる。

以下、実施例により本発明の詳細な説明する。

実施例１゜供試点及び飼育方法は第１表に示す一定の条件とし、投
与する餌料は試験区Ｍａｌ〜９において第２表に示すよ
うに、ブリ幼魚用餌料組成物（コントロール）にそれぞ
れ微量有効成分材料（乾燥粉末）、摂餌誘因物質の添加
物を添加したものを用いた。

なお、摂餌誘因物質の組成は第３表に、試験区Ｎ＠、１
〜８のコントロールに対する微量有効成分材料の添加歯
は第４表に示した。

以上の飼育条件下ブリ幼魚を飼育した結果を第５表及び
第１図、第２図、第３図及び第４図に示した。

第５表の増重率（％）、生残率（％）及び餌料効率は下記式によって求めたものである。

第２表ブリ幼魚用餌料組成物（ｉＪ／１００ｇ　ｄｒｙ　ｄｉｅｔ）第１表供試点及び飼育方法第３表摂餌誘因物質第表第５表飼育結果第５表、第１図、第２図及び第３図に示すように、ブリ
稚魚を２５日間飼育した結果、増重率では、スケソー精
巣１０９６、マダラ精巣１０％、スケソー卵ｖＡ１０％
、スケソー卵巣５％の順位でコントロールより高く、マ
ダラ胃１０％、スケソー精巣５％、スケソー肝Ｎ１０％
がコントロールより低かった。

餌料効率は、マダラ精巣１０％、スケソー精巣１０％、
スケソー卵巣１０％、マダラ胃１０％がコントロールよ
り高（、スケソー卵巣５％、スケソー肝臓１０％はコン
トロールより低かった。

全長はスケソー精巣１０％、スケソー卵巣１０％、マダ
ラ精巣１０％、スケソー卵巣５％、マダラ胃１０％、ス
ケソー精巣５％がコントロールより高く、スケソー肝Ｎ
１０％はコントロールと同様であった。。

生残率は各試験区は８４〜９４％とほぼ同等の値を示し
た。

スケソー精巣１０％、マダラ精巣１０％、スケソー卵巣
１０％は増重率でコントロールより高い値を示し、さら
にスケソー精巣１０９６、マダラ精巣１０％は餌料効率
でもコントロールより高い値を示した。この結果より、
ブリ稚魚餌料にスケソー精巣、マダラ精巣を１０％添加
することにより成長が促進されることが確認された。ま
た、スケソー卵巣を１０％添加することにより稚魚に対
して強い摂餌誘因効果を示すことがわかった。

オキアミ５ＷＳＩＩ！縮１０％添加区は、２０日自転で
の測定値では、スケソー精巣１０％、マダラ精巣１０％
に次ぐ増重率を示したが、２１日自転ビブリオ、類結節
症を併発し全滅した。

飼育試験後の体重をダンカンの検定により検定した結果
、第４図に示すようにスケソー卵巣５％、マダラ精巣１
０％、スケソー卵巣１０％、スケソー精巣１０％はコン
トロールと同等若しくは有意であった。とくに、スケソ
ー精巣１０％は他の試験区に比べ最も有意であった。ま
た、スケソー卵巣１０％はスケソー精巣１０％と有意差
はみとめられずスケソー精巣１０％と同等に添加効果が
認められた。

実施例２゜ブリ幼魚と飼育方法を第６表に、また、ブリ幼魚用餌料
組成物を第７表、第８表及び第９表に示すように変えた
以外は実施例１と同様に行なった結果を第１０表、第５
図、第６図及び第７図に示した。

第６表　供試点及び飼育方法第７表ブリ幼魚用餌料組成物（ｇ／１００ａ　ｄｒｙ　ｄｉｅｔ）第８表摂餌誘因物質第表（注）試験区Ｍ６１５は実験開始後２３日目に全滅した第１０
表、第５図、第６図及び第１図に示すように、ブリ幼魚
を２６日１１ｆｌｉＭ育した結果、増重率では、スケソ
ー精巣１０％、スケソー精巣２％、スケソー卵巣２％、
オキアミ８ｗ濃縮２％の順位でコントロールより高い値
を示し、スケソー卵巣１０％はコントロールより低い値
を示した。

餌料効率ではスケソー精巣１０％、スケソー精巣２％、
スケソー卵巣２％、オキアミＳ＊＠縮２％がコントロー
ルにより高い値となり、スケソー卵巣１０％はコントロ
ールより低い値となった。

全長は多少のばらつきはあるが、各試験区とも大差はな
かった。

生残率はスケソー卵巣１０％がコントロールより低い値
を示したが、他の試験区は大差はなかった。

スケソー卵巣１０％、スケソー精巣２％には、増重率、
餌料効率ともコントロールより高い値を示していること
から、スケソー精巣には成長を促進する効果があると考
えられる。また、スケソー　卵巣２％、オキアミｓｗｌ
縮２％は増重率がコントロールより高い値となり、餌料
効率がほぼ同等であることがら、スケソー卵巣、オキア
ミＳＷ濃縮を２％添加することによって摂餌誘因効果が
認められたと考えられる。

オキアミ５ＷＪ１１１０％は実験開始１８日より餌喰い
が悪くなり、２３日目で大ｍへい死、全滅したため実験
を中止した。原因については不明である。

また、飼育後の体重をダンカンの検定により検定した結
果を第８図に示した。スケソー精巣２％、スケソー精巣
１０％はスケソー卵巣２％とは有意差はみとめられなか
ったが、その他の試験区よりも有意であった。また、ス
ケソー卵巣２％とコントロールとの間には有意差は見ら
れなかった。よってスケソー精巣をブリ幼魚餌料に２〜
１０％添加した場合、ブリ幼魚の成長を促進することが
明らかとなった。

〈発明の効果〉以上詳しく説明したように、本発明は、微は有効成分材
料を魚類の幼魚用餌料に添加してなることを特徴とする
。

従って、本発明によればタラ類の生殖巣類を従来例の魚
類の幼魚用餌料に添加するようにしたため、幼魚に投与
したとき著しく体重の増大率を高められ、併せて成長率
、餌料効率等バランスよく維持できるすぐれた魚類餌料
である。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図ならびに第３図はそれぞれ実施例１の飼
育期間に対する体重、全長および生残率の関係を示すグ
ラフ、第４図は実施例１の飼育試験後の体重をダンカン
の検定により検定した結果を示すグラフ、第５図、第６
図ならびに第７図はそれぞれ実施例２の飼育期間に対す
る体重、全長および生残率の関係を示すグラフ、第８図
は実施例２の飼育試験後の体重をダンカンの検定により
検定した結果を示すグラフである。

Claims

【特許請求の範囲】１）微量有効成分材料を魚類の幼魚用餌料に添加してな
ることを特徴とする魚類餌料。２）前記微量有効成分材料がタラ類の卵巣及び／又は精
巣のすり身若しくは乾燥粉末である請求項１記載の魚類
餌料。３）前記魚類幼魚用餌料がフィッシユミール及びカゼイ
ンを主成分とし、これに栄養剤等の添加物を含有させた
ものである請求項１又は２記載の魚類餌料。