JP3201840B2 - 養魚用飼料 - Google Patents
養魚用飼料Info
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Description
れ、ミネラル吸収促進剤ともなるカゼインカルシウム分
解物を含有する養魚用飼料に関する。詳しくは、蛋白質
・窒素源として優れ、ミネラル吸収促進作用を持つ、カ
ゼインカルシウムをアスペルギルス属菌起源の蛋白分解
酵素で処理して得られる分子量1,000 〜5,000 のペプチ
ドを主成分とするカゼインカルシウム分解物を含有し、
養殖魚の育成時に生残率及び成長率の良い、養魚用飼料
を提供するものである。
て、魚類の乱獲等によって天然魚類資源の減少が上げら
れるが、そのため魚類資源の保護および確保のため沿岸
における栽培漁業が広く行われている。海産魚において
はブリ、カンパチ、マダイ、ヒラメ、フグ等、また淡水
魚においてはニジマス、アユ、コイ、ウナギ、テラピア
等の養殖が行われており、その生産量は年々増加の傾向
にある。これに伴い飼料の消費量も増大しており、限ら
れた水域内においてより生産性の高い飼育を行うことが
要求されている。養魚用の飼料として生餌には、イワ
シ、アジ、イカナゴ等が用いられており通常、これに栄
養改善を目的としてビタミン剤等を添加している。ま
た、ビタミン剤等の他に魚の消化吸収を促進することを
目的として特開昭55−45314号に開示されている
ように飼料に酵素を添加しているものもある。配合飼料
については生餌の代替として種々研究がなされ魚粉を主
体とした飼料が開発されているが、栄養学的にはまだ多
くの問題を残しており、生残率及び成長率の良好なもの
が求められている。
用飼料として上述のような問題点を解決し、生存率及び
成長率の良好な養魚用飼料を提供することにある。
育成時に生残率及び成長率を良くし、カルシウムなどの
ミネラルを吸収促進させる飼料を開発する目的で鋭意研
究を行った結果、カゼインカルシウムをアスペルギルス
属菌起源の蛋白分解酵素で処理して得られる分子量1,00
0 〜5,000 を主成分とするカゼインカルシウム分解物を
飼料に添加することにより、上記目的が達成されること
を見いだし、本発明を完成した。すなわち本発明は、種
苗生産ならびに育成時に摂餌した魚が消化吸収し易く、
栄養性に優れ、カルシウムなどのミネラル吸収の効率を
促進させ、生残率及び成長率を向上させる、カゼインカ
ルシウム分解物、すなわちカゼインカルシウムをアスペ
ルギルス属菌起源の蛋白分解酵素で処理して得られる分
子量1,000 〜5,000 を主成分とするカゼインカルシウム
分解物を含有する養魚用飼料に関する。
料のカゼインカルシウムを水に2〜40重量%、好ましく
は10〜25重量%の範囲で懸濁、分散させてアスペルギル
ス属菌起源の蛋白分解酵素を添加し、25〜70℃、好まし
くは40〜60℃の温度範囲で攪拌しながら5〜48時間、好
ましくは10〜24時間反応を行うことにより得られる。本
発明に用いられる蛋白分解酵素は、アスペルギルス属菌
起源の酵素であり、なかでも中性プロテアーゼが望まし
い。中性プロテアーゼ以外の酵素を用いることもできる
が、酵素処理時にpH調整が必要であり、処理後中性に
すると塩が生成するため、塩を除去しなければならない
などの問題がある。アスペルギルス属菌起源の蛋白分解
酵素で市販されているものとしては、例えば「プロテア
ーゼPアマノ」,「プロテアーゼAアマノ」〔天野製薬
(株)製〕、「モルシン」〔藤沢薬品工業(株)製〕、
「オリエンターゼON」〔上田化学工業(株)製〕など
があげられる。これらの酵素は単独で、あるいは2つ以
上組み合わせて用いても良い。
インカルシウムに対して 0.1〜10重量%、好ましくは
0.5〜5重量%添加して用いられる。蛋白分解酵素が 0.
1%以下ではカゼインカルシウムの分解が起こりにく
く、得られるペプチドの収量が低くなる。蛋白分解酵素
が10重量%以上では、カゼインカルシウムの分解反応は
問題なく起こるが経済的に高価になるなどの問題があ
る。本発明の蛋白分解酵素による処理温度は、25〜70
℃、好ましくは40〜60℃の温度範囲が望ましく、処理温
度25℃以下では酵素の活性が低くなりカゼインカルシウ
ムの分解に長時間必要になる問題がある。また処理温度
70℃以上では酵素の失活が激しく、分解反応を制御する
ことが困難である。本発明に用いるカゼインカルシウム
は水に2〜40重量%、好ましくは10〜25重量%の範囲で
懸濁,分散されて酵素で分解され、2重量%以下では酵
素分解反応は問題なく行われるが、低濃度のため得られ
る収量が低くなる。また40重量%以上では溶液の粘度が
上昇し攪拌が困難となり、懸濁,分散が均一に行われに
くくなるなどの問題がある。
ゼインカルシウム分解物は、そのまま水溶液の形で、あ
るいはスプレードライや凍結乾燥などの方法で粉末化し
粉末状の形で製品化することができる。本発明の方法に
よって得られたカゼインカルシウム分解物は、分子量1,
000 〜5,000 のカゼインカルシウムペプチドを主成分と
するものである。本発明のカゼインカルシウム分解物
は、蛋白質源及びカルシウムなどのミネラル吸収促進作
用物質として、通常0.01〜40重量%、好ましくは 0.1〜
20重量%の範囲で養魚用飼料に添加、または蛋白質源と
置き換えることができる。0.01重量%以下であれば本発
明の効果があまり期待できない。また、40重量%以上で
は他の生育必須成分のバランスが崩れるため成長にとっ
て良くない。他の飼料成分は公知の飼料と同じで良く、
本発明のカゼインカルシウム分解物以外の成分として
は、魚粉,牛肝末,オキアミミール,イカミールなどの
動物性蛋白質、タラ肝油,イカ油,オキアミ油,ω3高
度不飽和脂肪酸もしくはそのエステルのような油脂、ミ
ネラル、ビタミン、の中から選ばれる一種以上を配合す
ることができ、ミネラルの内、カルシウム源としては、
リン酸二カルシウム,炭酸カルシウムなどを配合するこ
とができる。次に本発明を実施例によって詳細に説明す
る。
ージーランド産) 500gを水5リットルに懸濁させ、ア
スペリギルス属菌起源の中性プロテアーゼ〔商品名:プ
ロテアーゼP「アマノ」 天野製薬(株)製〕10gを添
加し、45℃において20時間反応を行った。次に80℃,30
分間の加熱処理を行い酵素を失活させて濾過した。濾液
を噴霧乾燥し、カゼインカルシウム分解物を 450g得
た。得られたカゼインカルシウム分解物について、高速
液体クロマトグラフィー〔日本ウォーターズリミテッド
製〕を用いてゲル濾過クロマトグラフィーを行った。分
析用カラムに、スーパーロース12〔ファルマシア
(株)製〕を用い、リン酸緩衝液(pH=7)を 0.5m
l/分の流速で流し、 220nmで検出した。測定の結
果、得られたカゼインカルシウム分解物の分子量1,000
〜5,000 の画分は75.2%であった。
収試験 実施例1の本発明品の腸管からのアミノ酸吸収に対する
効果を検討する目的で以下の実験を行った。体重約 200
gのウィスター系雄ラットの十二指腸にサンプル注入用
カテーテル、及び門脈に門脈血採血用カテーテルをそれ
ぞれ挿入した。術後は固形食と水を自由に与え2日間飼
育した。吸収実験は、一晩絶食後3日目に行い十二指腸
にサンプル溶液1mlを注入し、注入後5,10,20,3
0,60及び120 分後に門脈より採血を行った。なお、サ
ンプル投与前にも0分後として採血を行った。採血した
血液の血漿中のアミノ基をトリニトロベンゼンスルホン
酸法で測定するとともに、個々の遊離アミノ酸を日立8
500型アミノ酸自動分析装置を用いて定量した。投与
サンプルは以下に示す3群とし、各5例行った。
アミノ酸混合物) C群:20%カゼインカルシウム水溶液 ただし、C群についてはアミノ基定量のみを行った。本
実験の結果を以下に示す。
基を定量した結果、表1に示すようにA群のアミノ基の
濃度は、B群,C群に比べて明らかに高かった。(P<
0.05)。更に、同様に全遊離アミノ酸濃度を定量した結
果、表2に示すようにA群の全遊離アミノ酸濃度は、B
群に比べて高かった。また、全必須アミノ酸濃度を定量
した結果、表3に示すようにA群の全必須アミノ酸濃度
は、B群に比べて高かった(P<0.05)。以上のことよ
り、本発明のカゼインカルシウム分解物は、他の素材に
比べて腸管からのアミノ酸吸収に優れ、また必須アミノ
酸の吸収量の比較においても優れていると判断できる。
た。イカナゴ95部にビタミン剤 0.4部,粘結剤 0.1部,
フィードオイル 4.5部を添加したものを基本飼料として
用いた。試験飼料はイカナゴ90部にビタミン剤 0.4部,
粘結剤 0.1部,フィードオイル 4.5部を加え、本発明品
を5部添加したものを調整して用いた。魚体重約 120〜
130gのブリの稚魚を 100尾ずつ2群に分け、1群は本
発明品を含む試験飼料で飼育し、他群は基本飼料で飼育
した。飼育は網生簀にて2カ月間行った。飼育期間中の
水温は、22〜26℃であった。2カ月後の結果は表4に示
す通りであった。
ージーランド産) 500gを水5リットルに懸濁させ、ア
スペリギルス属菌起源の中性プロテアーゼ〔商品名:プ
ロテアーゼP「アマノ」 天野製薬(株)製〕10gを添
加し、45℃において20時間反応を行った。次に80℃,30
分間の加熱処理を行い酵素を失活させて濾過した。得ら
れた濾液(固形分 450g)に魚粉5,200 g,イカミール
2,800 g,市販ビタミンミックス 440g,市販ミネラル
ミックス 270g,イカ肝油 190g,フィードオイル 140
g,大豆レシチン 180g,ホタテエキス 130g,水15リ
ットルを加えて均一に分散し、噴霧乾燥にて粉末化後、
流動造粒乾燥を行って、粒径 100〜 250μm及び250 〜
500 μmの微粒子人工飼料を得た。
ヒラメ仔稚魚を6,000尾ずつ収容し、対照区にはシオミ
ズツボワムシ 300万個体を朝夕の2回給餌した。試験区
には実施例2の飼料を1日8回に分けて給餌(1,700mg
/日)した。なお、試験区には、シオミズツボワムシを
対照区の20%量(60万個体)併用した。飼育期間中の水
温は15〜19℃であった。飼育は25日間行い、毎日の底掃
除に死亡数を測定し、生存率を算出した。飼育終了時の
結果は表5に示す通りであった。
000 〜5,000 のペプチドを主成分とするカゼインカルシ
ウム分解物は、蛋白質・窒素源として、アミノ酸の吸収
に優れ、かつミネラル吸収促進作用があり、本発明のカ
ゼインカルシウム分解物をミネラルとともに配合して得
られる飼料は、蛋白質,ミネラルの吸収が容易になるた
め、カルシウムなどのミネラルの吸収不良を改善し、養
殖魚の育成時に生残率及び成長率を良くすることができ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 カゼインカルシウムをアスペルギルス属
菌起源の蛋白分解酵素で処理して得られる分子量1,000
〜5,000 のペプチドを主成分とするカゼインカルシウム
分解物を含有することを特徴とする蛋白質・窒素源とミ
ネラルの吸収性に優れた養魚用飼料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23642592A JP3201840B2 (ja) | 1992-08-12 | 1992-08-12 | 養魚用飼料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23642592A JP3201840B2 (ja) | 1992-08-12 | 1992-08-12 | 養魚用飼料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0662765A JPH0662765A (ja) | 1994-03-08 |
JP3201840B2 true JP3201840B2 (ja) | 2001-08-27 |
Family
ID=17000569
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23642592A Expired - Fee Related JP3201840B2 (ja) | 1992-08-12 | 1992-08-12 | 養魚用飼料 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3201840B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
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---|---|---|---|---|
JPH11266793A (ja) * | 1998-03-19 | 1999-10-05 | Morinaga Milk Ind Co Ltd | 魚介類仔稚用微粒子飼料 |
CN109516859A (zh) * | 2019-01-03 | 2019-03-26 | 山东多芬农业有限公司 | 一种水产肥料及其制备方法 |
CN109503272A (zh) * | 2019-01-03 | 2019-03-22 | 山东多芬农业有限公司 | 一种适用于水产养殖的肥料及其制备方法 |
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1992
- 1992-08-12 JP JP23642592A patent/JP3201840B2/ja not_active Expired - Fee Related
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