JPH0217112B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、２色カラー像やフルカラー像を電子
写真法や静電記録法により形成する現像装置に関
する。この様な現像装置は電子写真装置や記録装
置における画像形成に適用できる。

〔従来の技術〕

従来から例えば電子写真分野においては多数の
２色カラーやフルカラー像を形成する技術が提案
されており、この様なカラー画像形成装置におい
ては本体装置内に複数の現像器が必要とされてい
る。例えばフルカラー像を形成するための複写機
を例にとると色分解像に対応して感光体に形成し
た潜像を現像するためにイエロー、マゼンタ、シ
アン、更に必要に応じてブラツクの各色の現像器
を必要とする。そして、複数のこれら現像器を感
光体に配置する構成として、この感光体面に沿つ
て各現像器を配列する構成の他に、本出願人によ
る特公昭50−93437号公報に開示がある如く、複
数の現像器を回転可能に支持し、必要な現像器の
みを回転移動して感光体の現像位置に対向配置す
る構成や、特公昭55−20579号公報の如く各現像
器が同一円周上に各現像器の現像用開口部が位置
する如く、回転可能の現像器支持体に固定的に支
持され、感光体面に対向配置する構成がある。特
に後者２例の場合、感光体に対して単一の現像器
が対向するため、感光体自身の移動方向への周長
を短くすることが可能で装置の小型化に寄与す
る。

〔本発明が解決しようとする問題点〕

一方、一般に、現像器内にはトナーの残量を検
知するためや、トナーとキヤリアの混合比を検知
するための検知素子が内蔵されている。しかし、
検知素子に関する部分に常時トナーが付着した状
態になると誤検知を生じる。これを防止するため
には検知素子に付着したトナーをクリーニングす
るための部材が必要となり、またクリーニング部
材により摺擦し、付着したトナーを除去するため
の新たな駆動源や、駆動系も必要となる。このた
め回転等の無端移動する現像器に採用することは
装置が大きく、複雑になるという問題を有してい
た。

〔本発明の目的〕

本発明の目的とするところは、同一円周上に各
現像器の現像用開口部が位置する如く、回転可能
の支持体に固定的に支持される現像器のトナー容
器内のトナーの状態を検出する検知素子に対する
トナー付着を防止し、トナーの状態を正確に検知
できる構成を提供することにある。

〔問題を解決するための手段〕

上記目的を達成する本発明の現像装置は、トナ
ーを収納するトナー収容部と、潜像にトナーを供
給する手段とを持つ複数の現像器と、各現像器を
現像時に固定して支持する支持手段と、現像位置
に対して各現像器を入換えるためにこの支持手段
を駆動する駆動手段と、上記駆動手段により支持
手段を駆動する際、重力によりトナーが移動する
領域内に設けたトナーの状態を検知する検知手段
とを有するものである。

〔作用〕 上記構成により現像器を現像位置に入換えるご
とに、現像器内のトナーが重力により移動する。
この移動するトナーの移動領域内にトナーを検知
する手段を配置しておくことにより、この移動す
るトナーが検知手段に付着したトナーとぶつかり
合い除去し、その結果、検知手段は常に清掃され
た状態を維持することが可能となる。

なお、トナー検知手段が検知する対象として
は、トナーの有無、トナーとキヤリアとの混合
比、トナーの劣化の状況等があり、検知原理は従
来の方式を使用し得る。また、検知手段としては
光、透磁率、振動等の従来のものを利用できる。
ここで重要なことは検知手段に関係し、そこにト
ナーの付着が存在することで検知精度が下つてし
まう部分を上記トナーの移動領域に配置すること
である。

〔実施例〕

第１図はフルカラー像を形成する電子写真複写
機の主要部を示す説明図で、矢印方向に回転する
感光ドラム１は、導電ドラムと光導電層で構成さ
れている。この感光ドラム１はコロナ放電器２に
より均一に帯電された後、原稿の色分解像が露光
される。一方、感光ドラム１に形成された潜像を
現像するための現像装置Ｄは、現像時点では軸３
を中心に矢印方向に回転する支持体４に現像用開
口部が同一円周上に位置する如く固定的に装置さ
れている。この支持体４は現像しようとする色分
解像に対応してモーターＭにより駆動される。そ
して感光ドラム１に形成されたトナー像は、コロ
ナ放電器１９を用いた周知の機構により転写ドラ
ム２０上に予め支持しておいた転写材上に重ねて
転写される。

なお、図中３１，３２は転写材を収納するカセ
ツトで、転写材はレジスタローラー２３を介して
転写ドラム２０に供給される。一方、転写工程を
終了した転写材は分離爪１８によりドラム２０か
ら分離された後、搬送ベルト２１で定着装置２２
に搬送され、トレイ１７上に排紙される。

本実施例における現像装置についてみると、 上記支持体４には、イエロートナー用の現像器
４Ｙ、マゼンタトナー用の現像器４Ｍ、シアント
ナー用の現像器４Ｃ、そしてブラツクトナー用の
現像器４Ｂが装着されている。これらの現像器は
後述する現像ローラに供給するための補給用トナ
ー１５を収納する容器５と、潜像に対してトナー
を供給するために各開口部１６に設けた現像ロー
ラー６を有する。またシヤツター部材７よりその
通過が制御される補給用トナーは、スクリユー
８，９により現像剤を構成する磁性キヤリアと撹
拌し現像ローラに搬送される。各現像ローラーは
内部の磁石ローラー（図示せず）とその周囲を回
転する非磁性スリーブから成る周知のものであ
る。なお、トナーは上記磁石ローラーの磁極間に
生じる磁界により、磁性キヤリアがローラーと容
器との間のすき間をふさぐためこの開口部１６か
らもれることはない。

上記現像器は第２図に示す如く更に補給用トナ
ーの残量を検知するための素子の一部１０ａ，１
０ｂを有している。この検知素子１０ａ，１０ｂ
は補給トナー収納容器５の内壁に沿つて配置さ
れ、これら対向する検知素子は、支持体４の回転
軸３の軸方向に配列されている。また対向する検
知面は軸方向にほぼ直角である。一方の検知素子
１０ａは、本体に固設した光源１１より光束ｉを
導びき、光束は一端収納容器５内を通過し、再び
他方の検知素子１０ｂに案内され、同様に本体に
固設した受光素子１２に達する。

次に、上記検知素子の自己クリーニング作用に
ついて第３図、第４図に従つて説明する。

第３図は各現像器１４Ｍ〜１４Ｂを装着した支
持体４の断面図で、ある程度容器５内の補給用の
トナー１５が消費された状態である。補給用トナ
ー１５は支持体４の回転移動により、収納容器５
の内壁に沿つて移動し、その移動方向は重力によ
り決定され、支持体４の回転軸３の母線方向に直
角方向である。一方、所定のすき間を設けて対向
する検知素子１０ａ，１０ｂは上記回転軸３の母
線方向に配列されている。このため支持体４が１
回転すると、少なくとも１度は対向する検知素子
１０のすき間をトナー１５が重力により落下又は
流動移動し、素子１０ａ，１０ｂの検知面を摺擦
する。

例えば、第４図に示す如く、検知素子１０ａ，
１０ｂの一部にトナー１５が一度堆積付着する
と、更に容器の浮遊トナーが粉子間に働く力（ク
ーロン力や摩擦帯電による静電的吸着力）により
収集されて付着トナー１５ａは徐々に成長する。
しかし、本発明の構成によれば補給用トナー１５
が両素子間に矢印方向より侵入し、これら付着ト
ナー１５ａに衝突する。その結果、検知面と付着
トナーの境界面にせん断力を生じさせるため、付
着トナー１５ａを効率良くはぎ取ることができ
る。また検知素子１０ａ，１０ｂは、トナーの残
量を検知するため収納容器５の下方に配置するこ
とにより、補給トナー１５がわずかな残量となつ
た状態においても、摺擦を受け、付着トナーを除
去することができる。

第３図において上記残量検知のための位置Ａは
現像位置でもあり、その現像器はイエロートナー
用の現像器４Ｙとして例示してある。更に、支持
体４は矢印方向に回転するため、検知位置直前で
検知素子はクリーニングされトナー付着による誤
検知が効果的に防止できる。

第５図は収納容器５と補給用トナー１５の相対
的な動きの説明図であり、補給用トナー１５は矢
印Ｂ方向に容器内壁に沿つて移動する。検知素子
１０ａ，１０ｂは回転軸３の軸方向に検知面をほ
ぼ直角で検知位置における収納容器５の下方にあ
つて、且つ補給用トナー１５の移動方向の上流側
に配置するのが適当である。補給用トナー１５は
相互の粉子間力により引き合うため容器隅部で堆
積する。このための堆積位置に検知素子１０を配
置すべきであり、図中破線で示される位置（下流
側）に配置した場合、まだ有効なトナーが存在す
るにもかかわらず“補給トナーなし”と誤つて検
知してしまう恐れがある。また、補給用トナー１
５を有効に使用するため補給孔７ａを上流側のト
ナー堆積位置に設け、現像剤濃度信号によりシヤ
ツター７を摺動させて補給用トナーの自重にてス
クリユー８上に補給することが望ましく、さらに
収納容器５の少なくとも検知素子１０の近くの隅
部Ｒを補給トナー１５の移動を円滑に行なわせる
ため丸味をもたせた形状とするも有効である。

他の実施例を第６図、第７図に従い説明する。

支持体４の回転軸３を中空円筒軸とし、その一
部に開口部を形成して光源１１および受光素子１
２を内蔵する。一方、各現像器は、トナー残量検
知位置におけるトナー収納容器下方に互いに対向
した透明板１３と反射板１４を有している。この
透明板１３と反射板１４は、収納容器内面と同一
面を保つようまたは出張らせて一体的に支持され
ている。支持体４が回転すると補給用トナー１５
が、透明板１３および反射板１４上を摺擦しなが
ら移動するためトナー付着を防止することができ
る。

〔発明の効果〕

以上、説明した様に本発明によれば、複数の現
像器と、この現像器の現像用開口部を同一円周上
に位置する如く、支持する支持体からなる装置に
おいて、補給用トナーの残量を検出する検知素子
のクリーニングは、支持体の回転移動によつて生
じる補給用トナー自身の移動のみで行うことがで
き、検知素子に付着するトナーを除去する。この
ため特別なクリーニング部材やこれを駆動する駆
動手段は不要となり、装置の小型化、軽量化が可
能となるとともに、装着の構成も簡単なものにで
きる。

また上記トナーとしては非磁性トナーの他に一
成分現像剤と称する磁性トナーであつてもよい。
更に補給用トナーのみでなく、直接現像に寄与し
ているトナーの有無又はキヤリアとの混合比の検
知であつても良いことは言うまでもない。そし
て、検知素子としては上記実施例の如くフアイバ
ー樹脂のみを各現像器に設けず、光源、受光素子
をも各現像器に たせても良いし、光以外のもの
も使用し得る。勿論、現像の対象は静電潜像に限
らず、磁気的な潜像であつても良い。そして、各
現像器は支持体に対して必要に応じて着脱し得る
ようにしても良い。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を適用し得る装置としての一例
を示す複写機の要部断面図、第２図は本発明を適
用した現像器の概略斜視断面図、第３図と第５図
はトナーの動きと検知素子の配置を示す説明図、
第４図は検知素子のクリーニング作用を示す説明
図、第６図は他の実施例を示す断面図、第７図は
他の実施例の配置を示す斜視図である。 図において、１…感光ドラム、４Ｙ，４Ｍ，４
Ｃ，４Ｂ…現像器、４…支持体、１０ａ，１０ｂ
…透明な光伝達部材より成る検知素子。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 各々異なる色のトナーを収納するトナー収容
   部と、潜像にトナーを供給する手段とを夫々が持
   つ複数の現像器と、各現像器を現像時に固定して
   支持する支持手段と、 潜像にトナーを供給するための現像位置に対し
   て各現像器を入換えるためにこの支持手段を回転
   駆動する駆動手段と、 各現像器のトナー収容部内の、上記駆動手段に
   より支持手段を駆動する際に重力によりトナーが
   移動する領域内に設けたトナーの状態を検知する
   検知手段と、 を有することを特徴とする回転現像装置。 ２ 上記トナーの状態とはトナーの残量であるこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の回
   転現像装置。 ３ 上記トナーの状態とはトナーとキヤリアとの
   混合比であることを特徴とする特許請求の範囲第
   １項に記載の回転現像装置。 ４ 上記トナーが移動する領域内に設ける検知手
   段とは、少なくとも検知手段の一部を構成する光
   源に続く光伝達部材の端部と受光素子に続く光伝
   達部材の端部であることを特徴とする特許請求の
   範囲第１項に記載の回転現像装置。 ５ 上記光源と受光素子は本体に固設した単一の
   ものを使用し、両伝達部材を各現像器に設けたこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第４項に記載の回
   転現像装置。