JP4497992B2 - 現像剤補給容器 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式を用いた画像形成装置、例えば、複写機、プリンタ、FAX等の画像形成装置に現像剤を補給するための現像剤補給容器に関する。
従来、電子写真複写機やプリンタ等の画像形成装置には現像剤として微粉末の現像剤が使用されている。そして、画像形成装置本体の現像剤が消費された場合には、現像剤補給容器を用いて画像形成装置へ現像剤を補給することが行われる。
このような現像剤補給容器において、従来、現像剤補給容器内の現像剤の残量を光学的に検知する手段としては、2つの光ガイド部材を現像剤補給容器の側面に対向するように設けて検知する手段がある(例えば、特許文献1参照)。
また、光を反射もしくは透過する部材(トナーエンド検知手段)を設けて現像剤の有無を検知する手段もある(例えば、特許文献2参照)。
これらはいずれも、現像剤がある場合は、光路が現像剤によって塞がれた状態であり、現像剤が少なくなった時に、受光センサーが光を検出できるものである。
特開平10−171232号公報(第1−11頁、図2、図5) 特開平11−38755号公報(第23−24頁、図58、図60)
しかしながら、上記従来例によると以下のような課題がある。
まず、特許文献1に見られるような検知手段を用いる場合は、別々の部材からなる2つの光ガイド部材を用いている為、コストが高い傾向にある。また、近年の流れから、画像形成装置本体もコンパクト化の傾向にあり、それゆえ、現像装置もコンパクトにならざるを得ない状況にある。その場合、必然的に現像剤補給容器もコンパクトにならざるを得ず、特許文献1のように、2つの光ガイド部材をそれぞれ容器側面に対向するように設けて使用することが困難な場合もある。
この特許文献1に見られるような検知手段の配置スペースの問題を解消する手段として、特許文献2に見られるようなトナーエンド検知手段が挙げられる。
この特許文献2に記載のトナーカートリッジの場合、前記トナーエンド検出手段が、トナーカートリッジの回転軸線方向において該トナーカートリッジのトナー補給口とほぼ同列(軸線上)に配置されており、かつトナーカートリッジの回転軸線方向において前記トナー補給口よりも手前側に設けられている。この場合、トナーカートリッジ内に設けられた搬送部材(アジテータ)によって前記回転軸線方向奥側から前記トナー補給口に向かって現像剤が搬送され、常に手前側にのみ現像剤が最後まで残るとされている。
しかしながら、特許文献2に記載のトナーカートリッジは、回転式現像装置に搭載された場合、ロータリー回転の衝撃により、トナーエンド検出手段近傍に常に現像剤が溜まるとは言い切れず、例えば、現像剤がまだ十分あるにもかかわらず現像剤無しと誤検知してしまい、現像剤の残量が多いままトナーカートリッジを交換してしまうことが懸念される。
本発明の目的は、現像剤補給容器内に残留する現像剤量を少なくすることができる現像剤補給容器を提供することである。
上記目的を達成するための本発明の代表的な構成は、画像形成装置に着脱自在な現像剤補給容器において、現像剤を収容する容器本体と、前記容器本体の周面に設けられ現像剤を排出する排出口と、前記容器本体の回転に伴い前記排出口に向けて現像剤を搬送する搬送部材と、前記容器本体内の現像剤残量を検知するための検知部材と、を有し、前記現像剤補給容器の長手方向において、前記検知部材の検知領域は少なくとも一部が前記排出口と重なり合うように設けられており、前記容器本体内面に且つ前記排出口に向けて現像剤をガイドするに連れて互いが近付くように設けられた一対のガイド手段を有し、前記検知部材の検知領域は前記一対のガイド手段により現像剤が集められる領域に設けられていることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、安価で誤検知することなく、現像剤補給容器内の現像剤がより少なくなった状態でも適正に現像剤残量、例えば、現像剤無しを検知することができる。即ち、使用後、現像剤補給容器内に残留する現像剤量を可及的に少なくすることができる。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態について図面に則して詳しく説明する。図1は、本発明を適用し得る画像形成装置の一実施形態の概略断面図を示す。
先ず、本発明の第1実施形態に係る現像剤補給容器が着脱自在な画像形成装置の全体構成及び動作について説明する。
感光体ドラム104等からなる画像形成部では、原稿台ガラス102上にセットされた原稿101の読み取り画像情報、或いは、他の機器から送られてきた画像情報に応じて、光学部103により感光体ドラム104上に静電潜像が形成される。一方、給送カセット105,106に積載された用紙、OHPシート等の記録媒体Pは、操作部(不図示)から操作者が入力した情報に基づいて、送り出しローラ105A,106Aにより選択的に給送される。そして、給送カセットから送り出された1枚の記録媒体Pは搬送部109を経由してレジストローラ110まで搬送される。レジストローラ110は、感光体ドラム104の回転と光学部103のスキャンのタイミングとを同期させて前記記録媒体Pを感光体ドラム104へ搬送する。そして、現像装置によって感光体ドラム104上に形成されたトナー像が、転写手段111によって前記記録媒体Pに転写される。その後、記録媒体Pは分離手段112によって転写手段111から分離され、搬送部113により搬送されて定着部114に到る。そして、定着部114で熱と圧力により記録媒体P上のトナー像を定着させる。定着後の記録媒体Pは、排出ローラ116により排出トレイ117へ排出される。
上記構成の電子写真画像形成装置において、感光体ドラム104の回りには、4つの現像装置を有する回転体(回転式現像装置)30、クリーニング手段202及び、一次帯電手段203が配置されている。回転体内の各現像装置は、感光体ドラムとの対向位置において、トナーを用いて、感光体ドラム104に形成された静電潜像を現像する。そして、各現像装置にトナーを供給するための現像剤補給容器1が、画像形成装置本体124に回転可能に設けられた回転体30における回転式現像装置本体31に対して取り外し可能に装着されている。
なお、図示していないが、前記各現像装置は、感光体ドラムとの対向位置において、感光体ドラム104と微小隙間(約300μm)をおいて現像ローラを有する。そして、現像に際しては、現像ブレードによって現像ローラ周面に薄層のトナー層を形成し、該現像ローラに現像バイアスを加えることにより、感光体ドラム104に形成された静電潜像を現像する。また、帯電手段203は、感光体ドラム104を帯電するものである。また、クリーニング手段202は感光体ドラム104に残留するトナーを除去するものである。現像によって減少する現像剤は、現像剤補給容器1から順次補給される。
(現像剤補給容器の構成)
次に、本発明の第1実施形態に係る現像剤補給容器について図面を用いて説明する。図2および図3は本発明の第1実施形態に係る現像剤補給容器の斜視図である。図4及び図5は現像剤補給容器内側の斜視図である。図6は現像剤補給容器内の残量が少ない状態での現像剤の様子を示す図である。図7及び図8は現像剤補給容器の排出口近傍での現像剤の流れを示す図である。さらに、図12及び図13は光ガイド部材を示す図である。
本実施形態に係る現像剤補給容器1は、回転体30の回転に伴って現像剤を搬送・排出する現像剤補給容器である。この現像剤補給容器1は、容器上部1Aと容器下部1Bからなり現像剤を収容する筒状の容器本体1C、シャッター2、及びノブ3からなる。前記容器本体1C(容器下部1B)の周面には、前記容器本体1C内の現像剤を排出する排出口10が設けられている。本実施形態における排出口10は、図2に示すように、前記容器本体1Cの回転軸線方向一端側に設けられている。
また前記容器本体1Cの内面には、回転に伴って容器本体1C内の現像剤を搬送し排出口10から排出する搬送手段14が設けられている。本実施形態に係る搬送手段14は、前記容器本体1Cの内面に、容器本体内の現像剤を排出口10に向けて撹拌しつつ搬送する搬送部材としての搬送突起12を有している。更に本実施形態に係る搬送手段14は、容器本体1C(容器下部1B)の内面に、現像剤をガイドするに連れて互いが近付くように設けられた一対のガイド手段としての一対の平板状突起11を有している。この一対の平板状突起11は、現像剤補給容器の長手方向において排出口10を介して互いに対向するように、即ち、排出口10を挟むように、前記容器本体1C(容器下部1B)の周面に設けられている。
そして、この一対の平板状突起11により現像剤がガイドされて集められる領域の近傍に、現像剤の残量を検知するための検知部材(光透過性部材)としての光ガイド部材20を設けている。この光ガイド部材20は、現像剤補給容器1を着脱自在に装着する画像形成装置本体側に設けられた発光素子40から発せられた光を、透過若しくは反射する第1の光ガイド部材20Aと、第1の光ガイド部材20Aから容器本体内を通過した光を、透過若しくは反射して画像形成装置本体側に設けられた受光素子41に導く第2の光ガイド部材20Bと、を有する。本実施形態では、この光ガイド部材20をなす第1の光ガイド部材20A及び第2の光ガイド部材20Bが、容器本体1Cを構成する容器上部1A側に接着または溶着されている。
この光ガイド部材20A,20Bは、容器の回転(公転)によって排出口10を過ぎて、平板状突起11によって現像剤がガイドされる領域、位置に設けられている。また、光ガイド部材20は、図4に示すように、回転軸線方向において、排出口10近傍に設けられている。
更に、本実施形態に係る光ガイド部材20は、光透過性部材であり、主に樹脂(例えば、アクリル、ポリスチレン、ポリカーボネート等)にて成形される。また、光ガイド部材20は、図13に示すように、光を反射するために取付面20zに対して傾斜した傾斜面20xと、光を透過するために取付面20zに対して略垂直な垂直面20yを有し、第1の光ガイド部材20Aと第2の光ガイド部材20Bは、回転軸線方向に相対して、容器本体1C(容器上部1A)内面に設けられている。
なお、本実施形態では、容器上部1A及び容器下部1Bに、回転に伴って現像剤を搬送する搬送部材としての搬送突起12が設けられている構成を例示しているが、排出口10および残量検知部20C(検知領域)に現像剤を搬送する構成はこれに限定されるものではない。
図14に残量検知の仕組みを簡単に表した図を示す。画像形成装置本体側に設けられた発光素子40から発せられた光が、第1の光ガイド部材20Aの中を通過し、第2の光ガイド部材20Bに向かう。その際に、第1の光ガイド部材20Aと第2の光ガイド部材20Bとの間の光路上、残量検知部20Cに現像剤がある場合は、光が遮られる為に、画像形成装置本体側に設けられた受光素子41にて光を検知することができない。逆に、現像剤がほとんど無い状態では、第1の光ガイド部材20Aと第2の光ガイド部材20Bとの間の光路を現像剤が塞ぐことがなくなり、第1の光ガイド部材20Aを通過した光が第2の光ガイド部材20Bに到達することができ、受光素子41にて光を検知することができる。このようにして光を検知した状態で現像剤がほぼ無くなったと判断する。
即ち、検知部材としての光ガイド部材は、容器内の現像剤残量検知時に、発光素子からの光の通過を行わせしめるものであり、実際に現像剤残量を検知するものではない。
上記構成において、回転に伴って搬送突起12により排出口10側に現像剤が搬送され、更に現像剤が排出口10から排出される。そして、現像剤は排出口10近傍に集められつつ、図6に示すように容器内の現像剤が徐々に残り少なくなっていく。
そして、更に現像剤が残り少なくなった状態において、回転により排出口10から排出されなかった現像剤は、図7及び図8に示すように、前記一対の平板状突起11により光ガイド部材20A,20B近傍に集められる。
これにより、現像剤の残りが僅かになるまで現像剤無しの検知をせず、実際に現像剤の残りが少なくなった状態で初めて現像剤無しの検知が可能となり、現像剤補給容器内の現像剤をほぼ使い切った状態で現像剤無しを検知し、現像剤残量のより少ない現像剤補給容器1を提供することができる。
尚、光ガイド部材20の検知領域20Cは、一対の平板状突起11により現像剤が集められる領域もしくはこの領域を含む同一周面上であることが好ましい。
即ち、本発明では、一対のガイド手段としての一対の平板状突起11により現像剤が集められる領域近傍とは、一対のガイド手段により現像剤が集められる領域もしくはこの領域を含む容器内面の同一周面上を指す。なお、検知領域20Cの位置はこの同一周面上であれば、回転体30の回転のモード(停止位置)等の観点から、現像剤補給容器の周方向(回転方向)で適宜自由に選択できる。
上述したように、本実施形態によれば、回転に伴って前記一対の平板状突起11により現像剤が集められた領域の近傍にて光ガイド部材20を用いて現像剤残量検知を行う構成としたことで、安価で誤検知することなく、現像剤補給容器内の現像剤がより少なくなった状態で初めて現像剤無しを検知することができる。
また前記一対の平板状突起11によって搬送された現像剤の流れにより、第1の光ガイド部材20Aと第2の光ガイド部材20Bの表面に付着した現像剤を洗い流す効果があり、拭き取り部材が不要となり、コスト的に安い構成で、残量検知が可能となる。
また、前記第1の光ガイド部材20Aと前記第2の光ガイド部材20Bとを一体的に成形することで、上記効果に加えて更に、設置スペースの省スペース化、低コスト化が可能となる。
そして、光ガイド部材20の検知領域20Cの少なくとも一部は、現像剤補給容器の長手方向(回転軸線方向)において排出口10と重なり合うように設けられているので、即ち、現像剤補給容器の長手方向と直交する方向から現像剤補給容器を見たとき(例えば、図9)排出口10と重なり合うように設けられているので、現像剤無しの残量検知タイミングをより遅くすることができ、使用後、現像剤補給容器内に残留する現像剤量を可及的に少なくすることができる。
また、前記光ガイド部材20は、光を反射するために取付面20zに対して傾斜した傾斜面20xと、光を透過するために取付面20zに対して略垂直な垂直面20yを有し、第1の光ガイド部材20Aと第2の光ガイド部材20Bは、回転軸線方向に相対して、容器本体1C(容器上部1A)内面に設けられているので、前記一対の平板状突起11により回転方向上流側に向けて搬送された現像剤が、第1の光ガイド部材20Aと第2の光ガイド部材20Bとの間を流れやすくなり、より検知精度が向上する。
<比較例1>
ここで、上記第1実施形態(実施例1)に係る現像剤補給容器(図9(A))に対する比較例として、図9(B)を、変形例として図9(C)に示す容器を用いて、それぞれ現像剤無しを検知した時点の現像剤の残量測定を行った。この測定においての現像剤残量検知時の姿勢は、図8に示した容器姿勢において残量検知部が下側になるようになっている。使用した現像剤量は共に180gであり、図15に測定結果を示す。
なお、本実施形態に係る現像剤補給容器である図9(A)に示す容器に対して、図9(B)に示す容器は、一対の平板状突起11と排出口10に対する光ガイド部材の配置を矢印Y方向へ30mm移動させた構成の容器であり、図9(C)に示す容器は、同光ガイド部材20の配置を矢印X方向へ15mm移動させた構成の容器である。図9(B)は残量検知部の位置が容器長手方向で排出口と重なっておらず、さらに現像剤が集められる場所でもない。また、図9(C)は容器長手方向では残量検知部が排出口と重なっているが、検知姿勢が図8に示した位置にあり、且つ残量検知部が図8で言う上側にあるため、残量が多い状態での検知となっている。すなわち、図9(B)(C)に示す容器は、いずれも本発明の特徴的な構成を有さない構成の容器である。
図9(B)に示す容器では、現像剤無しを検知した時点での現像剤の残量はおよそ70〜80g残であり(図15の比較例1)、図9(C)に示す容器では、現像剤無しを検知した時点での現像剤の残量はおよそ30〜40g残であった(図15の変形例1)。図9(C)において現像剤残量の更なる低減のためには、図9(A)に示すように、残量検知部を現像剤残量検知時において光ガイド部材が現像剤補給容器の下面となるように配置するのがより好ましい。
これらに対し、図9(A)に示す第1実施形態に係る現像剤補給容器においては、現像剤無しを検知した時点での現像剤の残量はおよそ8〜10g残であった(図15の実施例1)。
この結果からもわかるように、本実施形態によれば、回転に伴って一対の平板状突起11により現像剤が光ガイド部材20近傍に集約されるので、安価な構成で、誤検知することなく、現像剤補給容器内の現像剤がより少なくなった状態で初めて現像剤無しを検知することができ、現像剤補給容器内の現像剤をほぼ使い切ることができる。
〔第2実施形態〕
本発明の第2実施形態に係る現像剤補給容器について図面を用いて説明する。図10に容器上部1Aの斜視図を示す。図11に第2実施形態の現像剤補給容器の部分斜視図を示す。第2実施形態では、容器上部1Aの内壁部に回転方向及び回転軸線方向に沿って光ガイド部材20A、20Bを囲むような突起13が設けられている。
排出口10を通過して搬送突起11,12により搬送された現像剤が、前記突起13に囲まれた領域16に、より集まりやすくなり、かつ、一旦排出口10から排出された現像剤が、回転により排出口10が上を向いた際に容器1内に戻ってきた場合であっても、前記突起13により容器1への拡散を防止することができ、さらに検知精度が向上する。
すなわち、本実施形態によれば、一旦現像剤補給容器1から排出された現像剤が、回転によって現像剤補給容器1内に戻ってきた場合であっても、現像剤の拡散を抑制する拡散抑制部材としてのL字状の突起13により現像剤補給容器1内への拡散を防止することができ、前記突起13に囲まれた領域16内に現像剤が溜まるので、前記突起13に囲まれた状態の光ガイド部材20による現像剤の残量検知が、現像剤補給容器1内の現像剤量がより少なくなるまで遅らせることが可能となり、より精度の高い残量検知が可能となる。
<比較例2>
ここで、上記第2実施形態(実施例2)に係る現像剤補給容器(図9(A))に対する比較例として、図9(B)に示す容器であって、図示していないが更に前述の突起13を追加した容器を用いて、それぞれ現像剤無しを検知した時点の現像剤の残量測定を行った。この測定においての現像剤残量検知時の姿勢は、図8に示した容器姿勢において残量検知部が下側になるようになっている。使用した現像剤量は共に180gであり、図15に測定結果を示す。
図9(B)に示す容器では、現像剤無しを検知した時点の現像剤の残量はおよそ70〜80g残であった(図15の比較例2)。
なお、上記第2実施形態に係る現像剤補給容器の変形例を図9(C)に示す。この図9(C)では、現像剤残量検知時において光ガイド部材が現像剤補給容器の下面ではなく上側となってしまうような構成となっているので、現像剤無しを検知した時点での現像剤残量がおよそ20〜30g残となってしまった(図15の変形例2)。そこで、現像剤残量の更なる低減のためには、図9(A)に示すように、残量検知部を現像剤残量検知時において光ガイド部材が現像剤補給容器の下面となるように配置するのがより好ましい。
これらに対し、図9(A)に示す第2実施形態に係る現像剤補給容器においては、現像剤無しを検知した時点の現像剤の残量はおよそ4〜6g残であった(図15の実施例2)。
〔第3実施形態〕
本発明の第3実施形態に係る現像剤補給容器について図面を用いて説明する。図12は第3実施形態の光ガイド部材を示す図である。
本実施形態では、図12に示すように、光ガイド部材20をなす、前記第1の光ガイド部材20Aと前記第2の光ガイド部材20Bとが一体的に成形されている。前記光ガイド部材20は、容器本体1Cをなす容器上部1Aに、接着もしくは溶着されている。
このように、本実施形態によれば、設置スペースの省スペース化が可能となり、更によりコストの安い現像剤補給容器を提供することが可能となる。
〔第4実施形態〕
本発明の第4実施形態に係る現像剤補給容器について説明する。
本実施形態では、現像剤としてトナーとキャリアからなる2成分現像剤を用いており、前記キャリアとしての磁性キャリア粒子が5[質量%]〜30[質量%]の割合で現像剤に均一に混合されている。
このように、現像剤中に磁性キャリア粒子が混合されていることで、光ガイド部材の容器内側に位置しトナーと接触する光透過窓へのトナーの付着の程度を低減することができる。これは、磁性キャリア粒子が、光ガイド部材に付着したトナーをこそぎ落とす役割を果たすためである。
現像剤中の磁性キャリア粒子の混合の割合が5[質量%]よりも少ない場合は、前述したトナーの付着低減効果が低下し、逆に30[質量%]より多い場合は、前述したトナーの付着低減効果よりも、光ガイド部材を傷付ける可能性が増し、また現像剤補給容器+現像剤のキットとしてのコストも高くなってしまう。
従って、上述したように、現像剤中に磁性キャリア粒子が前述の割合で均一に混合されていることで、光ガイド部材への現像剤の付着の程度を低減することができ、光ガイド部材の表面に付着した現像剤を洗い流す効果がさらに向上する。
尚、光ガイド部材が樹脂製である場合は、フェライトキャリアなどの金属製キャリアよりも、表面が樹脂でコーティングされた磁性体分散型樹脂キャリアの方が、同じ樹脂同士であるため、光ガイド部材20の表面を傷付ける可能性が減り、再使用回数が増加することになる。
<比較例3>
ここで、上記第4実施形態(実施例4)に係る現像剤容器(前述した現像剤を用いた第1及び第2実施形態に示す構成の現像剤補給容器(図9(A)))に対する比較例として、図9(B)を、変形例として図9(C)に示す上記各実施形態に対応する容器を用いて、それぞれ現像剤無しを検知した時点の現像剤の残量測定を行った。この測定においての現像剤残量検知時の姿勢は、図8に示した容器姿勢において残量検知部が下側になるようになっている。使用した現像剤量は210g(内キャリア30g)であり、図15に測定結果を示す。
まず前述した現像剤を用いた第1実施形態に示す構成の現像剤補給容器(図9(A))では、現像剤無しを検知した時点の現像剤の残量はおよそ9〜12g残であった(図15の実施例4−1)。これに対して前述した現像剤を用いた、第1実施形態に対応する、図9(B)に示す容器では、現像剤無しを検知した時点の現像剤の残量はおよそ80〜90g残であり(図15の比較例3−1)、図9(C)に示す容器では、現像剤無しを検知した時点の現像剤の残量はおよそ35〜46g残の時点であった(図15の変形例3−1)。
次に前述した現像剤を用いた第2実施形態に示す構成の現像剤補給容器(図9(A))では、現像剤無しを検知した時点の現像剤の残量はおよそ5〜7g残であった(図15の実施例4−2)。これに対して前述した現像剤を用いた、第2実施形態に対応する、図9(B)に示す容器では、現像剤無しを検知した時点の現像剤の残量はおよそ80〜90g残であり(図15の比較例3−2)、図9(C)に示す容器では、現像剤無しを検知した時点の現像剤の残量はおよそ23〜35g残の時点であった(図15の変形例3−2)。図9(C)において現像剤残量の更なる低減のためには、図9(A)に示すように、残量検知部を現像剤残量検知時において光ガイド部材が現像剤補給容器の下面となるように配置するのがより好ましい。
〔第5実施形態〕
本発明の第5実施形態に係る現像剤補給容器について図16〜図17を用いて説明する。図16は本発明(図16(A))と比較例(図16(C))とにおける光ガイド部材(検知領域)の配置に関する模式説明図、図17は本発明に係る現像剤補給容器及び現像剤受入れ容器の模式断面図である。
本実施形態に係る現像剤補給容器1は、回転体30の回転に伴って現像剤を搬送・排出する現像剤補給容器であり、現像補給容器1と共に現像剤受入れ口4aを備えた現像剤受入れ容器4も回転している。そして、検知部材としての光ガイド部材(不図示)は、排出口10が上方を向いているとき現像剤補給容器1内の現像剤残量を検知するものであって、その検知領域20Cが現像剤受入れ容器4から現像剤が進入してくる位置の近傍になるように設けられている。その他の現像剤補給容器の構成は第1実施形態と同様である。
本実施形態では、図16(A)に示すように、光ガイド部材の検知領域20Cは、現像剤補給容器1の長手方向において排出口10と重なり合うように設けられ、更には検知領域20Cが排出口10の現像剤補給容器長手方向の範囲に包括されるように構成されている。
このような場合には、回転することで搬送部材としての搬送突起12により搬送された現像剤と、一度排出口10から排出され、その後逆流して現像剤補給容器1に戻った現像剤が合流し、残量が極めて少なくなった時点での検知が可能となる。
尚、光ガイド部材20A,20Bの周方向での取り付け位置に関しては、図17(B)に示すように、回転することで搬送突起12により排出口10近傍に集められた現像剤と現像剤受入れ容器4から現像剤補給容器1に戻った現像剤が合流し、残量検知部20C(検知領域)に現像剤が集まる場所が良く、その位置において残量を検知するのが好ましい。
しかし、現像装置の構成やスペース、回転体の回転のモード(停止位置、検知ポイント)、残量検知部20Cと搬送突起12の位置関係などの観点から図17(B)と図17(A)の間でかつ現像剤補給容器1の周方向(回転方向)で適宜自由に選択することが可能である。
即ち、本実施形態によれば、回転により現像剤受入れ容器側から現像剤補給容器側に逆流してきた現像剤を効率よく残量検知することができるため、容器内残量が極めて少なくなった段階での検知が可能となる。
〔第6実施形態〕
本発明の第6実施形態に係る現像剤補給装置ついて図16〜図17を用いて説明する。図16は本発明(図16(B))と比較例(図16(C))とにおける光ガイド部材(検知領域)の配置に関する模式説明図、図17は本発明に係る現像剤補給容器及び現像剤受入れ容器の模式断面図である。
本実施形態に係る現像剤補給容器1は、回転体30の回転に伴って現像剤を搬送・排出する現像剤補給容器であり、現像補給容器1と共に現像剤受入れ口4aを備えた現像剤受入れ容器4も回転している。そして、検知部材としての光ガイド部材(不図示)は、排出口10が上方を向いているとき現像剤補給容器1内の現像剤残量を検知するものであって、その検知領域20Cが現像剤受入れ容器4から現像剤が進入してくる位置の近傍になるように設けられている。その他の現像剤補給容器の構成は第1実施形態と同様である。
本実施形態では、図16(B)に示すように、光ガイド部材の検知領域20Cは、その一部が、現像剤補給容器1の長手方向において排出口10と重なり合うように設けられ、すなわち検知領域20Cが排出口10の現像剤補給容器長手方向の範囲に包括はされていないが、一部が重なっている状態となっている。
このような場合には、回転することで搬送部材としての搬送突起12により搬送された現像剤と、一度排出口10から排出され、その後逆流して現像剤補給容器1に戻った現像剤が合流し、容器内残量が極めて少なくなった時点での検知が可能となる。
尚、本実施形態での光ガイド部材の取り付け位置は、現像剤補給容器の長手方向においては前述したように第5実施形態のものとは若干異なるが、現像剤補給容器の周方向では第5実施形態と同様である。
従って、本実施形態によっても、前述した第5実施形態と同様に、回転により現像剤受入れ容器側から現像剤補給容器側に逆流してきた現像剤を効率よく残量検知することができるため、容器内残量が極めて少なくなった段階での検知が可能となる。
<比較例4>
ここで上記第5実施形態(実施例5)および第6実施形態(実施例6)に係る現像剤補給装置(図16(A)、図16(B))に対する比較例として、図16(C)に示す容器を用いて、それぞれ現像剤無しを検知した時点の現像剤の残量測定を行った。この測定においての現像剤残量検知時の姿勢は、図8に示した容器姿勢において残量検知部が下側になるようになっている。使用した現像剤は共に180gであり、図15に測定結果を示す。
なお本実施形態に係る現像剤補給装置である図16(A)、図16(B)に示す容器に対して、図16(C)に示す容器は排出口10における現像剤補給容器の長手方向の範囲に対して残量検知領域が重なり合っていない状態となっている。
図16(C)に示す容器では、現像剤無しを検知した時点での現像剤の残量はおよそ20〜30g残であった(図15の比較例4)。
これに対して、図16(A)に示す第5実施形態に係る現像剤補給容器においては現像剤無しを検知した時点での現像剤の残量はおよそ3〜4g残であった(図15の実施例5)。また図16(B)に示す第6実施形態に係る現像剤補給容器においては現像剤無しを検知した時点での現像剤の残量はおよそ6〜10g残であった(図15の実施例6)。
この結果からも分かるように、本発明の実施形態によれば、現像剤受入れ容器4から戻ってきた現像剤も含めて残量検知できるため、極めて少ない現像剤残量での検知が可能となり、現像補給容器内の現像剤をほぼ空の状態になるまで使いきることが出来る。
〔他の実施形態〕
前述した実施形態では、光ガイド部材を、透明かつ中実な光透過性部材としたが、これに限定されるものではなく、例えば透明かつ中空な光透過性部材であっても良い。
また前述した実施形態では、現像剤補給容器の容器本体の形状として、略円筒状のものを例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、現像剤を収納する略筒状の形状であればその他の形状であっても良い。
また前述した実施形態では、搬送部材としての搬送突起12と一対のガイド手段としての一対の平板状突起11を有する搬送手段14としたが、例えば、図18に示すように、螺旋状の突起51,52を有する搬送手段14とする変形例であっても良い。さらに、一対のガイド手段として一対の平板状突起11を例示したが、これに限定されるものではなく、例えば図19に示すように、一対のガイド手段としての一対の突起19が現像剤のガイド方向に沿って複数に分断して配置された構成であっても良い。また、図示はしないが、搬送手段の変形例として、容器内面に形成された一条の螺旋状凹部もしくは螺旋状凸部であっても良い。
また前述した実施形態では、画像形成装置として、モノクロ及びフルカラーの画像を形成することができる複写機を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばプリンタ、ファクシミリ装置等の他の画像形成装置や、或いはこれらの機能を組み合わせた複合機等の他の画像形成装置や、中間転写ベルト、中間転写ドラム等の中間転写体を使用し、該中間転写体に各色のトナー像を順次重ねて転写し、該中間転写体に担持されたトナー像を転写材に一括して転写する画像形成装置であっても良く、該画像形成装置に用いる現像剤補給容器に本発明を適用することにより同様の効果を得ることができる。
また本発明は、画像形成装置に用いられる現像装置の数に限定されるものではなく、例えば、1つの現像装置を有する画像形成装置、或いは、異なる色の現像剤で画像形成を行う複数個の現像装置を有する画像形成装置であっても良く、現像装置の数に関係なく同様に適用ができ、同様の作用効果を達成し得るものである。
また本発明においては残量検知手段として光ガイド部材を用いたが、本質的にはいかなる残量検知手段であっても成り立ち、静電容量型の検知等、他の残量検知手段を用いてもよい。
画像形成装置本体の断面図 本発明に係る現像剤補給容器の斜視図 本発明に係る現像剤補給容器の斜視図 本発明に係る現像剤補給容器内部の斜視図 本発明に係る現像剤補給容器(容器上部)の斜視図 現像剤補給容器の残量が少ない状態での現像剤の様子を示す図 現像剤補給容器の排出口近傍での現像剤の流れを示す図 現像剤補給容器の排出口近傍での現像剤の流れを示す図 本発明と比較例及び変形例とにおける光ガイド部材の配置に関する図 本発明に係る現像剤補給容器の容器上部を示す図 本発明に係る現像剤補給容器の部分斜視図 本発明に係る光ガイド部材を示す図 本発明に係る光ガイド部材を示す図 現像剤の残量検知方法を示す図 本発明と比較例及び変形例とにおける現像剤の残量データを示す一覧図 本発明と比較例とにおける光ガイド部材(検知領域)の配置に関する模式説明図 本発明に係る現像剤補給容器及び現像剤受入れ容器の模式断面図 本発明のその他の形態に係る現像剤補給容器内部の斜視図 本発明のその他の形態に係る現像剤補給容器内部の斜視図
符号の説明
1 …現像剤補給容器
1A …容器上部
1B …容器下部
1C …容器本体
2 …シャッター
3 …ノブ
4 …現像剤受入れ容器
10 …排出口
11 …平板状突起(ガイド手段)
12 …搬送突起(搬送部材)
13 …突起
14 …搬送手段
16 …領域
17,18 …螺旋状突起(ガイド手段)
19 …分断突起(ガイド手段)
20 …光ガイド部材(検知部材)
20A …第1の光ガイド部材
20B …第2の光ガイド部材
20C …残量検知部(検知領域)
20x …傾斜面
20y …垂直面
20z …取付面
30 …回転体(回転式現像装置)
31 …回転式現像装置本体
40 …発光素子
41 …受光素子

Claims (9)

  1. 画像形成装置に着脱自在な現像剤補給容器において、
    現像剤を収容する容器本体と、
    前記容器本体の周面に設けられ現像剤を排出する排出口と、
    前記容器本体の回転に伴い前記排出口に向けて現像剤を搬送する搬送部材と、
    前記容器本体内の現像剤残量を検知するための検知部材と、を有し、
    前記現像剤補給容器の長手方向において、前記検知部材の検知領域は少なくとも一部が前 記排出口と重なり合うように設けられており、前記容器本体内面に且つ前記排出口に向けて現像剤をガイドするに連れて互いが近付くように設けられた一対のガイド手段を有し、前記検知部材の検知領域は前記一対のガイド手段により現像剤が集められる領域に設けられていることを特徴とする現像剤補給容器。
  2. 前記一対のガイド手段は、一方が前記排出口よりも前記容器本体の長手方向一端側の現像剤を前記排出口に向けてガイドし、他方が前記排出口よりも前記容器本体の長手方向他端側の現像剤を前記排出口に向けてガイドするように設けられていることを特徴とする請求項に記載の現像剤補給容器。
  3. 画像形成装置に着脱自在な現像剤補給容器において、
    現像剤を収容する容器本体と、
    前記容器本体の周面に設けられ現像剤を排出する排出口と、
    前記容器本体内面に設けられ前記容器本体の回転に伴って現像剤をガイドする一対のガイド手段であって、現像剤をガイドするに連れて互いが近付くように設けられている一対のガイド手段と、
    前記容器本体内の現像剤残量を検知するための検知部材と、を有し、
    前記検知部材の検知領域は前記一対のガイド手段により現像剤が集められる領域近傍に設けられていることを特徴とする現像剤補給容器。
  4. 前記一対のガイド手段は前記排出口近傍に設けられていることを特徴とする請求項に記載の現像剤補給容器。
  5. 前記一対のガイド手段は、一方が前記排出口よりも前記容器本体の長手方向一端側の現像剤を前記排出口に向けてガイドし、他方が前記排出口よりも前記容器本体の長手方向他端側の現像剤を前記排出口に向けてガイドするように設けられていることを特徴とする請求項に記載の現像剤補給容器。
  6. 前記検知部材は、前記画像形成装置に設けられた発光素子からの光を前記容器本体内へ導くと共に前記容器本体内へ導かれた光を前記画像形成装置に設けられた受光素子へ導く光透過性部材を有することを特徴とする請求項に記載の現像剤補給容器。
  7. 現像剤受入れ口を備えた現像剤受入れ容器と、回転体と、を有する画像形成装置に着脱自在に設けられた現像剤補給容器であって、前記現像剤受入れ容器と共に前記回転体に保持されて公転自在な現像剤補給容器において、
    現像剤を収容する容器本体と、
    前記容器本体の周面に設けられた現像剤排出口と、
    公転に伴い前記容器本体内の現像剤を前記現像剤受入れ口と連通した前記現像剤排出口に向けて搬送する搬送部材と、
    前記容器本体内の現像剤残量を検知するための検知部材と、を有し、
    前記検知部材の検知領域は、前記現像剤補給容器の長手方向において、少なくとも一部が前記現像剤排出口と重なる位置であり、かつ、前記現像剤補給容器の周方向において、前記現像剤排出口を介して前記容器本体が前記現像剤受入れ容器より下方に位置するとき、前記検知部材の検知領域が前記現像剤排出口より下方で前記容器本体の下方に位置することを特徴とする現像剤補給容器。
  8. 前記検知部材は、前記画像形成装置に設けられた発光素子からの光を前記容器本体内へ導くと共に前記容器本体内へ導かれた光を前記画像形成装置に設けられた受光素子へ導く光透過性部材を有することを特徴とする請求項に記載の現像剤補給容器。
  9. 前記容器本体内の現像剤にはキャリアが5〜30質量%混合されていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の現像剤補給容器。
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