JPH11174840A - 現像装置および現像剤カートリッジ - Google Patents

現像装置および現像剤カートリッジ

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JPH11174840A
JPH11174840A JP9363117A JP36311797A JPH11174840A JP H11174840 A JPH11174840 A JP H11174840A JP 9363117 A JP9363117 A JP 9363117A JP 36311797 A JP36311797 A JP 36311797A JP H11174840 A JPH11174840 A JP H11174840A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単独で現像剤カートリッジを使用する時は勿
論、回転装置に装着された複数個の現像器に現像剤を補
給するために使用される現像剤カートリッジにおいて
も、信頼性が高く、かつ装置の大型化を招くことなくそ
の新旧を判別できる現像剤カートリッジおよび現像装置
を提供することにある。 【解決手段】 現像剤カートリッジの現像剤回収ボック
ス75の一部に、新品検知手段60から出力された検知
光s1 を通す透明窓91が設けられ、その内面であって
該透明窓91と対向する位置に検知光反射部材92が設
けられている。回収された現像剤が無い時には、反射光
s2 の光量が所定のしきい値以上になるので、現像剤カ
ートリッジが新品であると判定できる。一方、回収され
た現像剤がある時には、反射光s2 の光量が所定のしき
い値未満になるので、現像剤カートリッジが新品でない
と判定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は現像装置および現
像剤カートリッジに関し、特に記録用紙上にトナー画像
を形成するプリンタ装置、複写機、またはファクシミリ
装置等において、現像器内の過剰な現像剤を回収する機
能を備えた現像装置および現像剤カートリッジに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のプリンタ、ファクシミリ装置、複
写機等においては、トナー供給カートリッジ内のトナー
残量を透磁率センサ等のセンサで検知し、該トナー供給
カートリッジの交換時期を制御パネル上に表示すること
により使用者に通知する方式が実施されている。
【0003】また、トナーの使用量をカウントし、トナ
ー供給カートリッジ内のトナー残量を算出するトナーラ
イフカウンタを持ち、このカウント値からトナー供給カ
ートリッジの交換時期を制御パネル上に表示する方式が
提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】現在本発明者等が検討
している画像形成装置の現像剤カートリッジは、現像剤
として平均粒径が6〜11μmの非磁性トナーと磁性キ
ャリアとからなる二成分現像剤を用いたものである。二
成分現像剤は、通常、画像形成が繰り返し行われると、
帯電性が低下し、いずれ交換が必要となる。
【0005】この二成分現像剤を用いる現像剤カートリ
ッジの交換時期を調べるために、前記透磁率センサを用
いる方式を採用すると、現像剤カートリッジ内の非磁性
トナーと磁性キャリアの混合分布が均一でないために、
精度の良いデータが得られないという問題があった。
【0006】また、前記のトナーライフカウンタを使用
した方式では、新品の現像剤カートリッジが装着された
という信号により前記トナーライフカウンタはクリアさ
れるが、例えば一度画像形成装置から取出したカートリ
ッジをそのまま再装着すると、該トナーライフカウンタ
はリセットされる。そこで、この状態でプリントを継続
すると、カートリッジの交換時期が制御パネル上に表示
される前に、現像器のトナーが許容量以上に消費され、
画像濃度が低くなってしまうという問題がある。この問
題を解決するために、実開平1−181047号公報に
は、カートリッジをカートリッジ収納容器にセットし回
転させると、カートリッジに取付けた検知部材(例え
ば、リム)がセット検知スイッチと係合して折れ、その
後は二度とセット検知スイッチと係合できないようにす
ることを提案している。
【0007】しかしながら、この公報に記された方式で
は、前記リムを折るための回転力を得るためにかなり大
きな力がいるという問題があった。また該公報に記され
た方式を、回転装置に複数個の現像器を装着し該回転装
置を回転させて潜像担持体上に形成された潜像を多色現
像する現像装置に適用すると、電気配線の接続部が複雑
になり、信頼性の低下を招くと共に、装置が大型化する
という問題があった。
【0008】本発明の目的は、前記した従来技術の問題
点を除去し、単独の現像器に現像剤を補給するために使
用される現像剤カートリッジの場合は勿論、回転装置に
装着された複数個の現像器に現像剤を補給するために使
用される現像剤カートリッジにおいても、信頼性が高
く、かつ装置の大型化を招くことなくその新旧を判別で
きる現像剤カートリッジおよび現像装置を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、現像剤を収容する筒状の現像剤収容部
と、該現像剤収容部の一端に装着された現像剤回収ボッ
クスとを備えた現像剤カートリッジを脱着可能に保持す
る現像装置において、前記現像剤回収ボックス内に回収
された現像剤の有無を検知する検知手段を該現像剤回収
ボックスと対向する位置に設置した点に第1の特徴があ
る。また、現像剤カートリッジを脱着可能に保持した現
像器を複数個保持して回転する回転式現像装置におい
て、前記検知手段を該回転式現像装置の回転動作範囲外
に設置した点に第2の特徴がある。
【0010】また、現像剤を収容する筒状の現像剤収容
部と、該現像剤収容部の一端に装着された現像剤回収ボ
ックスとを備えた現像剤カートリッジにおいて、該現像
剤回収ボックスの一部に検知光を通す透明窓を設け、該
現像剤回収ボックスの内面であって該透明窓と対向する
位置に検知光反射部材を設けた点に第3の特徴がある。
【0011】前記第1、第2の特徴によれば、現像剤カ
ートリッジが新品であるか否かを判定できる現像装置を
提供することができる。また、前記第3の特徴によれ
ば、新品であるか否かの誤判定を低減または防止した現
像剤カートリッジを提供することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して、本発明
を詳細に説明する。まず、本発明が適用される装置の一
例であるフルカラープリンタ装置の概略の構成を、図1
を参照して説明する。
【0013】図示されているように、感光体1の周囲に
は、帯電ロール3、露光装置4、現像アセンブリ5、濃
度センサ6、転写ロール7、クリーナ装置8が配置され
ている。前記現像アセンブリ5は、フルカラー現像のた
めの4台の現像装置5Y,5M,5Cおよび5Kからな
り、各現像装置は、それぞれ、感光体1上の潜像をイエ
ロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)および黒
(K)のトナーで現像する。各色のトナーを現像する際
には、図示しないモータによって現像アセンブリ5を矢
印R方向に回転させ、当該色の現像装置が感光体1に当
接するように位置合わせされる。感光体1上に現像され
た各色のトナー像は、転写ロール7によって中間転写体
としてのベルト9に順次転写され、4色のトナー像が重
ね合わされる。ベルト9はロール10、11、12、お
よび13に張架されている。これらのうち、ロール10
は図示しない駆動源に結合されてベルト9を駆動する駆
動ロールとして機能し、ロール12は第2転写ロール1
4のバックロールとして機能する。ベルト9を挟んでロ
ール13と対向する位置には、ベルトクリーナ15が設
けられていて、ベルト9上の残留トナーがブレードで掻
き落とされる。
【0014】記録紙カセット16、17から引き出しロ
ール18、19で搬送路に引き出された記録紙は、ロー
ル対20、21、22によってニップ部、つまり第2転
写ロール14とベルト9との当接部に給送される。ベル
ト9上に形成されたトナー像は、このニップ部で記録紙
上に転写され、定着装置23で熱定着されてトレイ24
またはトレイ25に排出される。
【0015】感光体1またはベルト9からクリーナ8お
よび15で掻き落とされた廃トナーは廃トナー回収箱2
6に回収される。特に、ベルトクリーナ15から回収さ
れた廃トナーは管27内をオーガ、搬送スクリュー等の
搬送手段で廃トナー回収箱26まで搬送される。
【0016】図2は、前記現像アセンブリ5、すなわち
回転式現像装置の一具体例を示す断面図である。回転体
30のアーム31には、図示されていない装着具によ
り、現像装置5Y,5M,5Cおよび5Kが実装されて
いる。現像装置5Y,5M,5Cおよび5Kは同構成で
あるので、現像装置5Yを代表に上げて説明すると、該
現像装置5Yは現像器40と現像剤カートリッジ50か
ら構成されている。
【0017】現像器40内には、紙面に垂直な方向に長
状のマグネットロール41と、該マグネットロール41
と平行に延びる2本のスパイラルオーガ42、43が配
置されている。ここで、マグネットロール41が回転す
ると、スパイラルオーガ42は該現像器40内に収容さ
れている現像剤44を紙面と垂直な一方向に攪拌しなが
ら搬送し、また、スパイラルオーガ43はスパイラルオ
ーガ42の搬送方向とは逆方向に現像剤44を攪拌しな
がら搬送して、現像剤44をマグネットロール41に均
等に供給する。
【0018】マグネットロール41は現像剤44に含ま
れるキャリアを磁力によって吸着して磁気ブラシを形成
し、キャリアに吸着したトナーを感光体1に供給する。
これにより、感光体1上に形成された静電潜像は顕像化
される。
【0019】現像剤カートリッジ50は紙面に垂直な方
向に長状の円筒体容器からなり、新しい現像剤の収容室
と劣化した現像剤の回収室とに区分されている。新現像
剤収容室には図示されていない供給口が設けられてお
り、該供給口を介して新現像剤を現像器40に導くため
のほぼ円筒状のケーシング51と通じている。該ケーシ
ング51内には、スパイラルオーガ52が設置されてお
り、補給される現像剤は該スパイラルオーガ52により
供給口53に導かれ、現像器40内に導入される。供給
口53の出口には、フラップ54が設けられており、現
像装置が位置Dにある時には開いている。
【0020】現像剤カートリッジ50の劣化現像剤回収
室55には周回する回収通路56が設けられており、該
回収通路56にはく字状に捻って折り曲げられた排出管
57が接続されている。該排出管57の先端の回収口5
8は現像器40内に位置している。この回収口58は前
記供給口53より上流側に向いており、スパイラルオー
ガ42、43によって攪拌・搬送されて現像器40内を
一周した現像剤が該供給口53によって回収されるよう
になっている。
【0021】前記した現像装置5Yと同構成の現像装置
5K、5C、5Mを有する回転式現像装置は、現像器が
D位置にある時にフラップ54は供給口53を解放して
おり、必要に応じて新現像剤が現像器40内に補給され
る。現像装置による感光体1上の潜像の現像が終わり、
回転体が回転して現像装置がD位置からE位置に来る
と、図示されているようにフラップ54は半開きになる
と共に、回収口58が上を向いて排出管57を搬送され
る現像剤が逆流せずに、回収通路56の方に流れる。こ
の劣化現像剤は、現像装置がF位置からG位置に至まで
に回収通路56を通って劣化現像剤回収室へ落とし込ま
れる。このように、周回する回収通路56を設けること
によって、回収される現像剤は現像器40へ逆流するこ
とはなくなる。 一方、現像装置がG位置からD位置に
至る途中で、現像剤カートリッジ50内に設けられた図
示されていないアジテータの作用により新現像剤はケー
シング51へと送られ、該ケーシング51内のスパイラ
ルオーガ52により供給口53へと導かれる。この時、
フラップ54は再び解放するので、新現像剤は現像器4
0内に補給される。
【0022】前記した構成の回転式現像装置には、本発
明により、その回転動作範囲外の所定の位置に、該現像
剤カートリッジ50が新品であるか否かを検知するため
の例えば反射型フォトセンサ等からなる新品検知手段6
0が配置されている。
【0023】該新品検知手段60は通常の現像時には現
像剤カートリッジ50と対向しないが、検知モードに入
ると回転体30のアーム31が所定角度回転し、4個の
現像剤カートリッジ50のうちの一つが該新品検知手段
60と対向する基準位置(ホームポジション)に停止す
るように構成されている。具体的には、まずY色の現像
剤カートリッジが該新品検知手段60と対向して停止さ
せられ、この現像剤カートリッジの検査が終ると回転体
30が90度時計方向に回転させられ、次のM色の現像
剤カートリッジが検知位置に停止させられて検査が行わ
れる。同様に、C、K色の現像剤カートリッジは、回転
体30が90度づつ時計方向に回転させられ検査され
る。
【0024】この実施形態では、非接触により現像剤カ
ートリッジを検査できるようにしたので、構造を簡略化
することができ、かつ回転式現像装置と本体との電気接
点を削除できる。また、複数の現像剤カートリッジを一
つの新品検知手段60で行えるようにしたので、該新品
検知手段60のハーネス引回しが簡略化でき、また、装
置の部品の削減、装置の小形化を達成できる。
【0025】なお、現像剤カートリッジ50内で長時間
の不使用等のために現像剤が固まりかけていたような場
合には、この90度毎の停止動作の衝撃により現像剤が
攪拌され、現像剤カートリッジ50内の現像剤攪拌部材
が大きなトルクを受けて破損するのを防止することがで
きるようになる。
【0026】次に、該現像剤カートリッジ50の概略の
構成について、図3の斜視図と図4の分解斜視図を参照
して説明する。現像剤カートリッジ50は、新しい現像
剤を収容する収容ケース61と、その一端を封鎖する脱
着可能なキャップ62と、収容ケース61から該新しい
現像剤を現像装置に供給するための通路の入り口である
供給口63と、現像装置から回収された劣化現像剤を取
込む取込口72と、該取込口72を通って回収された劣
化現像剤を収容する回収ケース71と、該回収ケース7
1に嵌め込まれる回収ボックス75を有している。回収
ボックス75には、図4に示されているように、張出片
76が形成されており、該張出片76に穿設された開口
77は回収ケース71に回収ボックス75が嵌め込まれ
た時、取込口72と連通するようになっている。該回収
ボックス75には、ハンドル78を有するキャップ79
が圧入によりはめ込まれるようになっている。
【0027】前記供給口63と取込口72の周辺には、
周方向に沿って凹状部が形成されており、該凹状部がガ
イド溝を形成している。このガイド溝には現像剤カート
リッジ50の外面に沿って円弧状に湾曲したシャッタ7
3が周方向へスライド可能に取り付けられている。ま
た、回収ボックス75と回収ケース71の一部を取り囲
むように、筒状のスライドカバー81がスライド可能に
装着されている。このスライドカバー81はスプリング
82でシャッタ73を覆う方向へ付勢されている。
【0028】このため、現像剤カートリッジ50が回転
体30の現像剤カートリッジ装着部に装着されていない
時には、シャッタ73は供給口63と取込口72を図示
されていない手段からの弾性力により塞ぎ、さらにその
上を、スライドカバー81が覆うようになる。
【0029】一方、該現像剤カートリッジ50が回転体
30の現像剤カートリッジ装着部に挿入されると、前記
シャッタ73の幅方向に設けられている長溝74が該現
像剤カートリッジ装着部に形成された突起と係合し、前
記ハンドル78を指で摘んで回すと、現像剤カートリッ
ジ50が回動してシャッタ73が移動し、供給口63と
取込口72が開くようにされている。また、スライドカ
バー81の傾斜した開放端が装置側の図示しないストッ
パに当り、シャッタ73を露出させる。図3は、現像剤
カートリッジ50が現像剤カートリッジ装着部に装着さ
れた状態を示している。また、図4のシャッタ73は供
給口63と取込口72を覆った状態を示している。
【0030】次に、現像剤カートリッジ50が新品であ
るか否かを判定するための、現像剤カートリッジに関す
る本発明の一実施形態について、図3、図4、図5、お
よび図6を参照して説明する。図5は図3をA−A´線
で切った断面図、図6はB−B´線で切った断面図であ
る。本実施形態では、回収ボックス75の容器壁の一部
であってキャップ79の底部に近い位置に透明部材で形
成された透明窓91が設けられている。また、該回収ボ
ックス75の内壁であって、前記透明窓91と対向する
位置に光を反射する反射部材92が設けられている。ま
た、スライドカバー81の一部に開口93が形成されて
おり、前記検知モードに入ると、新品検知手段60、開
口93、透明窓91および反射部材92が一直線上に整
列するようになっている。
【0031】新品検知手段60は前記したように例えば
反射型フォトセンサ等から構成されているので、劣化し
た現像剤が回収ボックス75に回収されていない場合に
は、該新品検知手段60から検知光s1 が出力される
と、検知光s1 は透明窓91を通って反射部材92に当
り反射し、反射光s2 は該透明窓91を通って新品検知
手段60の受光部に入り検出される。新品検知手段60
は該反射光s2 の光量が所定のしきい値以上であると、
現像剤カートリッジ50が新品であると判断する。逆に
現像剤カートリッジ50が新品でない時には、回収され
た現像剤が回収ボックス75内に溜まり、反射部材92
を覆うので反射光が弱まる。このため、前記反射光s2
の光量は該しきい値未満となり、新品でないと判断され
る。
【0032】なお、この実施形態によれば、検知光の光
路に対して、前記開口93、透明窓91および反射部材
92がずれ、検知光が新品検知手段60の受光部で殆ど
又は全く検知されない時には、現像剤カートリッジ50
がセット不良であると判定することもできる。
【0033】また、本実施形態において、反射部材92
を、図5に示されているように、曲面状に形成し、該曲
面の仮想円の中心が回収ボックス75の中心Oとほぼ一
致するようにすると、現像剤カートリッジ50の回転方
向zの位置が多少ずれても、検知光s1 と反射部材92
の反射点との位置(角度)は相対的に変わらず、誤検知
の可能性を低減できるようになる。
【0034】次に、本発明の第2実施形態を説明する。
この実施形態は、図7に示されているように、新品検知
手段60から出た光s1'が透明窓91の表面で反射し、
反射光s2'が新品検知手段60に入力して、現像剤カー
トリッジ50が新品でないにも拘らず新品であると誤検
知される恐れを解消するようにしたものである。
【0035】この実施形態は、図8に示されているよう
に、前記透明窓91の表面の予定位置、例えば中央部領
域に、前記検知光が該外表面で反射して予定の方向に進
むのを阻止する手段、例えば光拡散部材94を設けた点
に特徴がある。この構成によれば、検知光s1'は光拡散
部材94に拡散され反射光s2'とならず、s3'となる。
このため、反射光s3'は新品検知手段60の受光部で検
知されなくなり、誤検知を防止できるようになる。な
お、前記光拡散部材94に代え光吸収部材を設けても良
い。また、光拡散部材94としては、透明窓91の表面
に形成された凸部、凹部または粗面であっても良いし、
該表面に塗布または固着された、他の材料からなる光拡
散部材であっても良い。
【0036】次に、本発明の第3実施形態を説明する。
この実施形態は、図9に示されているように、新品検知
手段60から出た検知光s1'が透明窓91の内面に付着
したトナー(特に、Y色トナー)で反射し、反射光s2'
が新品検知手段60に入力して、新品であると誤検知さ
れる恐れを解消するようにしたものである。回収ボック
ス75がY色の現像剤を回収するものである場合には、
Y色のトナーが透明窓91の内面に付着すると該内面の
反射率が大きくなり、前記した誤検知が起きる恐れが大
きくなる。
【0037】そこで、本実施形態では、図10、図11
に示されているように、検知光s1'が透明窓91の内面
で反射して新品検知手段60の受光部に至る経路に、光
拡散部材(又は、光吸収部材)95、96を設けた。こ
の構成によれば、透明窓91の内面に付着したトナーで
光が反射しても、反射光は新品検知手段60の受光部に
届かないので、誤検知を防止できる。
【0038】次に、本発明の第4実施形態を説明する。
この実施形態は、特にY色の現像剤カートリッジ50が
新品であるかないかを信頼性高く検知できるようにした
ものである。すなわち、該現像剤カートリッジ50の交
換時には当然新品であると判定されるが、Y色トナーは
光反射率が高いので、該現像剤カートリッジ50が使用
されてY色トナーが反射部材92(図5、図6参照)に
付着または堆積された後も、新品と誤判定される恐れが
ある。この実施形態は、この恐れを低減または防止する
ようにしたものである。
【0039】この実施形態では、図12に示されている
ように、前記透明窓91の内面91bを粗面にし、かつ
その粗さは使用するトナーの平均粒径より大きくした。
この構成によれば、該内面91bの粗面にY色トナーが
効率良く付着するので、検知光s1'と、反射部材92上
に存在するトナーによって反射された反射光s2'が共に
該粗面を通過することになり、反射光s2'の光量が減衰
されるので、誤検知を防止できるようになる。なお、該
粗面に付着したトナーにより直接反射する光による誤検
知は、透明窓91の表面に前記第3実施形態で説明した
対策を講じることにより防止できる。
【0040】次に、本実施形態の効果を実験的に確かめ
たので、該実験結果を図13(a) 〜(f) を参照して説明
する。同図(a) は新品検知手段60から出力された検知
光をY色現像剤100に直接当てその反射光を受光部で
検知した実験例を示し、同図(b) は該実験例の実験結果
を示すものである。該(b) 図の横軸はトナーとキャリア
との構成比を現すTC%、縦軸は新品検知手段60の検
知光を出力する発光ダイオードに印加する電圧を示して
いる。該横軸の例えば「4」は、トナーが4%、キャリ
アが96%であることを示している。そして、該(b) 図
の棒グラフの区間は、発光ダイオードに印加する電圧が
該区間の範囲内であれば、現像剤の有無を正常に判別で
きることを示している。上記のことは、(d) 図、(f) 図
においても同様である。
【0041】(b) 図において、例えば、横軸のTC%が
4%の時には、発光ダイオード印加電圧が2.2〜4.
7Vの範囲であればY色の現像剤が存在するかしないか
を正常に判別でき、この範囲外であれば正常に判別でき
ないことを示している。すなわち、発光ダイオードに印
加する電圧が2.2V以下で、発光ダイオードから発光
される光量が少なすぎると受光部の受光量が小さ過ぎて
誤検知され、逆に4.7V以上で発光ダイオードから発
光される検知光の光量が多過ぎると、Y色現像剤の有無
に関係なく、受光部の受光量がしきい値より大きくなっ
て、誤検知されることを示している。なお、Y色トナー
が100%の時には、Y色トナーの反射率が反射部材9
2の反射率に近いので、Y色トナーの有無を正常に判別
できる発光ダイオード印加電圧の範囲は非常に狭いこと
を示している。
【0042】同図(c) は新品検知手段60から出力され
た検知光s1 を前記透明窓91を通してY色現像剤10
0に当てた場合の実験例を示し、同図(d) はその実験結
果を示している。該(d) 図から、検知光s1 を透明窓9
1を通すと、Y色現像剤が存在するかしないかを正常に
判別できる発光ダイオード印加電圧の範囲が(b) 図の場
合より広がることが分かる。
【0043】次に、同図(e) は透明窓91の内面に前記
粗面91bを形成した場合の実験例を示し、その実験結
果である同図(f) から、Y色の現像剤が存在するかしな
いかを正常に判別できる発光ダイオード印加電圧の範囲
が(d) 図の場合よりさらに広がることが分かる。これ
は、該粗面91bに付着したY色トナーが検知光s1 と
反射光s2 を減衰させるためであると考えられる。
【0044】なお、本実施形態の透明窓91の内面91
bを粗面にするのに変えて、粘性を持たせ、該透明窓9
1の内面91bにY色のトナーが付着するようにしても
良い。該粘性を持たせる手段としては、例えば透明な両
面テープを使用することができる。
【0045】前記の説明は、Y色の現像剤を収容する現
像剤カートリッジについて説明したが、本実施形態はY
色以外の現像剤を収容する現像剤カートリッジにも有効
であることは明らかである。
【0046】次に、本発明の第5実施形態を説明する。
この実施形態は、図14に示されているように、反射部
材92の検知光s1 反射光s2 のなす鋭角の間に、検知
光が透過できない光遮蔽部材110を設けた点に特徴が
ある。この特徴によれば、Y色現像剤がない時には反射
光s2 は光遮蔽部材110に影響されずに新品検知手段
60の受光部に届くが、Y色現像剤111が存在する
と、その表面で反射された光は光遮蔽部材110で遮蔽
されることになり、新品検知手段60の受光部に届かな
くなる。したがって、誤検知を防止することができるよ
うになる。
【0047】次に、本発明の第6実施形態を説明する。
この実施形態は、図15に示されているように、透明窓
91の内面を回収ボックス75の周囲面より凸にした点
に特徴がある。この特徴によれば、現像剤カートリッジ
50が回転体30の回転によって回転しても、該透明窓
91の内面にトナーが付着しにくくなり、誤検知の可能
性を低減させることができる。
【0048】すなわち、操作者が新しい現像剤カートリ
ッジ50を回転体30に装着する時には、新しい現像剤
カートリッジ50を装着した後該回転体30を手で回し
たり、検知モードに入った後に自動的に回動させられた
りして、交換された新しい現像剤カートリッジ50が新
品検知手段60と対向する位置に担持されるまでには、
回転体30は少なくとも1回転以上回転させられること
になり、この間に回収現像剤が回収ボックス75に入
り、透明窓91の内面に付着することがありうる。そう
すると、現像剤カートリッジ50が新品であるに拘ら
ず、旧品と誤検知される恐れが生じるが、透明窓91の
内面を回収ボックス75の周囲面より凸にすると、回収
現像剤が該透明窓91の内面に付着する可能性を低減す
ることができるようになる。
【0049】次に、本発明の第7実施形態は、図15に
示されているように、反射部材92の内面を回収ボック
ス75の周囲面より、凸にした点に特徴がある。この特
徴によれば、前記第6実施形態と同様に、現像剤カート
リッジ50が回転体30の回転によって回転しても、該
反射部材92の内面にトナーが付着しにくくなり、新品
を旧品と誤検知する可能性を低減させることができる。
【0050】次に、本発明の第8実施形態を説明する。
この実施形態は、現像剤カートリッジ50が一度新品と
判定された時には、プリント動作が所定量以上になるま
では、再度新品検知が行われても、トナーライフカウン
タをクリアしないようにし、新品検知が誤検知されても
これがトナーライフカウンタに影響を与えないようにし
たものである。これは、一度新品の現像剤カートリッジ
50を回転体30に装着し、新品検知でトナーライフカ
ウンタをクリアした後、プリント動作をある程度行って
トナーを消費した場合であっても、再度新品検知をした
時に回収ボックス75内への回収現像剤量が少い場合に
は、新品であると誤検知され、トナーライフカウンタが
再度クリアされる恐れがあるからである。なお、該誤検
知により、トナーライフカウンタがクリアされると、現
像剤カートリッジ50内の現像剤残量とトナーライフカ
ウンタとの相関が取れなくなり、現像剤カートリッジ5
0の交換の指示を正確に出せなくなるという不具合を生
ずる。
【0051】図16を参照して、本実施形態の機能を説
明する。ステップS1では、装置の電源がオンされたか
否かが判断される。電源がオンされると必ず検知モード
が実行されるので、ステップS2の判断が行われる。な
お、検知モードは、電源オンのときに限らず、装置のカ
バーが開閉された時にも行うことができる。ステップS
2の判断が肯定の時には、ステップS3に進んで、トナ
ーライフカウンタをクリアし、ステップS5に進む。ス
テップS5では、フラグをオンにする。ステップS6で
はプリント動作を行い、ステップS7では該プリント動
作の進行と同期してトナーライフカウンタをカウントア
ップする。ステップS8では、電源がオフされたか否か
を判断し、この判断が否定の時にはステップS9に進ん
で、トナーライフカウンタのカウント値が所定値N以上
になったか否かが判断される。この判断が否定の時には
ステップS2に戻って新品検知がなされたか否かが判断
される。この判断が否定の時には、ステップS6に進ん
で、プリント動作が続行され、これと同期してトナーラ
イフカウンタはカウントアップされる。
【0052】さて、一旦電源がオフされて再度電源がオ
ンされたとか、電源がオンされている間に前記装置のカ
バーが開閉された等して、ステップS2の判断が肯定に
なったとすると、ステップS3に進み、フラグがオンで
あるか否かの判断が行われる。現在の状態では該フラグ
はオンされているから、ステップS3の判断は肯定とな
り、ステップS4、S5をスキップしてステップS6に
進む。したがって、トナーライフカウンタのカウント値
が所定値Nになるまでは、現像剤カートリッジ50が新
品であると誤検知されても、トナーライフカウンタはク
リアされない。
【0053】ステップS6のプリント動作がどんどん行
われ、これに応じてトナーライフカウンタがカウントア
ップされ、ステップS9の判断が肯定になると、ステッ
プS10に進んで、前記フラグがオフにされる。その
後、ステップS2で新品検知が行われると、これは正し
い新品検知とみなされ、ステップS4でトナーライフカ
ウンタはクリアされる。なお、カウント値が所定値N以
上になった時には、回収現像剤量は多くなっており、新
品であると誤検知される恐れは殆どないからである。し
たがって、本実施形態でも、現像剤カートリッジ50が
新品であると誤検知された時の問題を回避することがで
きる。
【0054】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1〜5の発明によれば、現像剤カートリッジが新品であ
るか否かを判定できる現像装置を提供することができ
る。また、請求項4の発明によれば、1個の検知手段に
より、複数個の現像剤カートリッジが新品であるか否か
の判定をすることができる。
【0055】また、請求項6〜15の発明によれば、新
品であるか否かの誤判定を低減または防止した現像剤カ
ートリッジを提供することができる。また、請求項9〜
11の発明によれば、Y色現像剤カートリッジに対して
も、新品であるか否かの判定を信頼性高く行うことがで
きる。
【0056】また、請求項16の発明によれば、現像剤
カートリッジの寿命判定の信頼性を高めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用して好適なプリンタ装置の概略
構成図である。
【図2】 図1の回転式現像装置の構成を示す図であ
る。
【図3】 本発明の現像剤カートリッジの一実施形態の
斜視図である。
【図4】 図3の現像剤カートリッジの分解斜視図であ
る。
【図5】 図3のA−A´線断面図である。
【図6】 図3のB−B´線断面図である。
【図7】 本発明の第2実施形態を説明する断面図であ
る。
【図8】 本発明の第2実施形態を説明する一部断面図
である。
【図9】 本発明の第3実施形態を説明する断面図であ
る。
【図10】 本発明の第3実施形態を説明する一部断面
図である。
【図11】 本発明の第3実施形態を説明する一部断面
図である。
【図12】 本発明の第4実施形態を説明する一部断面
図である。
【図13】 本発明の第4実施形態の効果の説明図であ
る。
【図14】 本発明の第5実施形態を説明する断面図で
ある。
【図15】 本発明の第6、第7実施形態を説明する断
面図である。
【図16】 本発明の第8実施形態の機能を説明するフ
ローチャートである。
【符号の説明】
50…現像剤カートリッジ、60…新品検知手段、61
…収容ケース、63…供給口、71…回収ケース、72
…取込口、73…シャッタ、75…現像剤回収ボック
ス、91…透明窓、92…反射部材。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像剤を収容する筒状の現像剤収容部
    と、該現像剤収容部の一端に装着された現像剤回収ボッ
    クスとを備えた現像剤カートリッジを脱着可能に保持す
    る現像装置において、 前記現像剤回収ボックス内に回収された現像剤の有無を
    検知する検知手段を該現像剤回収ボックスと対向する位
    置に設置したことを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の現像装置において、 該現像装置は現像剤カートリッジを脱着可能に保持した
    現像器を複数個保持して回転する回転式現像装置であ
    り、前記検知手段が該回転式現像装置の回転動作範囲外
    に設置されていることを特徴とする現像装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の現像装置におい
    て、 前記検知手段は、反射型フォトセンサであることを特徴
    とする現像装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の現像装置において、 前記検知手段は1個からなり、複数個の現像剤カートリ
    ッジの現像剤回収ボックス内に回収された現像剤の有無
    を1個の検知手段により検知するようにしたことを特徴
    とする現像装置。
  5. 【請求項5】 請求項2〜4のいずれかに記載の現像装
    置において、 前記現像剤カートリッジ内の現像剤攪拌部材、もしくは
    現像ロールが駆動される前に、前記回転式現像装置が回
    転し、かつ該回転動作中に少なくとも一回以上の停止動
    作をさせるようにしたことを特徴とする現像装置。
  6. 【請求項6】 現像剤を収容する筒状の現像剤収容部
    と、該現像剤収容部の一端に装着された現像剤回収ボッ
    クスとを備えた現像剤カートリッジにおいて、 該現像剤回収ボックスの一部に検知光を通す透明窓を設
    け、該現像剤回収ボックスの内面であって該透明窓と対
    向する位置に検知光反射部材を設けたことを特徴とする
    現像剤カートリッジ。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の現像剤カートリッジにお
    いて、 前記透明窓の外表面の予定の位置に、前記検知光が該外
    表面で反射して予定の方向に進むのを阻止する手段を設
    けたことを特徴とする現像剤カートリッジ。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の現像剤カートリッジにお
    いて、 前記透明窓の外表面の予定の位置に、前記検知光が該透
    明窓の内表面で反射して予定の方向に進むのを阻止する
    手段を設けたことを特徴とする現像剤カートリッジ。
  9. 【請求項9】 請求項6記載の現像剤カートリッジにお
    いて、 前記透明窓の内表面の少くとも前記検知光の通過領域
    に、粗面を形成したことを特徴とする現像剤カートリッ
    ジ。
  10. 【請求項10】 請求項6記載の現像剤カートリッジに
    おいて、 前記透明窓の内表面の少くとも前記検知光の通過領域
    に、粘性を持たせたことを特徴とする現像剤カートリッ
    ジ。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の現像剤カートリッジに
    おいて、 前記粗面の粗さは、使用するトナーの平均粒径より大き
    いことを特徴とする現像剤カートリッジ。
  12. 【請求項12】 請求項6記載の現像剤カートリッジに
    おいて、 前記現像剤回収ボックスの内部に、前記検知光が回収現
    像剤により反射されて予定の方向に進むのを阻止する手
    段を設けたことを特徴とする現像剤カートリッジ。
  13. 【請求項13】 請求項6記載の現像剤カートリッジに
    おいて、 前記透明窓の内面を、その周囲面より突出させたことを
    特徴とする現像剤カートリッジ。
  14. 【請求項14】 請求項6記載の現像剤カートリッジに
    おいて、 前記反射部材の内面を、その周囲面より突出させたこと
    を特徴とする現像剤カートリッジ。
  15. 【請求項15】 請求項6記載の現像剤カートリッジに
    おいて、 前記反射部材の内面を曲面とし、該曲面が描く仮想円の
    中心が前記現像剤回収ボックスの中心とほぼ一致するよ
    うにしたことを特徴とする現像剤カートリッジ。
  16. 【請求項16】 請求項1記載の現像装置において、 前記検知手段により現像剤回収ボックス内に回収された
    現像剤が無いと判定された時にクリアされる現像剤カー
    トリッジの寿命検知手段を具備し、 該寿命検知手段は、クリアされた後所定量の画像形成動
    作を終わるまでは、該検知手段により回収現像剤無しの
    判定があってもクリアされないようにしたことを特徴と
    する現像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004001511A1 (en) * 2002-06-19 2003-12-31 Lexmark International, Inc. Optical toner low sensor
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