JPH02167829A - コバルト含有強磁性酸化鉄粉末及びその製造方法 - Google Patents

コバルト含有強磁性酸化鉄粉末及びその製造方法

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JPH02167829A
JPH02167829A JP63321465A JP32146588A JPH02167829A JP H02167829 A JPH02167829 A JP H02167829A JP 63321465 A JP63321465 A JP 63321465A JP 32146588 A JP32146588 A JP 32146588A JP H02167829 A JPH02167829 A JP H02167829A
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iron oxide
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oxide powder
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JP63321465A
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Kiyoshi Asano
清 浅野
Masaichi Yada
矢田 政一
Saburou Katou
加藤 佐富郎
Kazuya Haga
芳賀 一也
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Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
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Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野〕 本発明は磁気記録媒体の記録材料として有用なコバルト
含有強磁性酸化鉄粉末及びその製造方法に関する。
更に詳しくは比較的少ないコバルト量で高保磁力(ll
c)と高飽和磁化量(δS)を示し、保磁力の温度依存
性が小さく、磁気記録材料として優れたコバルト含有強
磁性酸化鉄粉末及びそれを比較的容易に製造する方法に
関するものである。
〔従来の技術〕
磁性酸化鉄はオーディオテープ、ビデオテープ等の磁気
記録媒体の必要不可欠な材料として広く利用されている
。この磁性酸化鉄として、例えば、針状のPe504粒
子や針状のγ−Fez03粒子がある。
これらはその形状異方性を利用した磁性粉末であり、高
い保磁力を有する 近年はこれらの粒子にコバルト化合物を含有さセ゛るこ
とにより、更に大きな保磁力が得られることが知られて
いる。
コバルト化合物を含有させて高保磁力化を図る方法とし
て最初に開発されたのは、CoイオンをFe、0.粒子
あるいはγ−Fez01粒子の磁性酸化鉄中へ均一に固
溶させたドープ型の磁性酸化鉄とする方法である。この
方法では、(イ)針状磁性酸化鉄の核晶となるオキシ水
酸化鉄(ゲータイト)製造の際オキシ水酸化鉄と同時に
共存イオンとしてコバルト化合物を沈澱させて、その後
脱水、還元などの熱処理をする、あるいは(ロ)針状F
e3O4粒子や針状γ−Fe、03粒子上へコバ粒子化
合物を被着させ高温で熱処理してCoイオンを拡flk
さセる。
その後開発されたのは、Fe、O,粒子やγ−Fe、0
゜粒子などの磁性酸化鉄の表面にコバルト化合物を被着
或いは吸着させるいわゆる被着型の磁性酸化鉄とする方
法である。この方法ではFe、O,粒子や1−FezO
,粒子の水性懸濁液中にコバルト塩溶液を加えた後中和
して磁性酸化鉄粒子の表面にコバルト化合物を被着させ
るが、その際、コバルト化合物が粒子内部に拡11にシ
ないように比1数的低温で反応させ、その後濾別、乾燥
、粉砕する。
具体的には、例えば特公昭48−10994号公報には
針状ゲータイトの表面にコバルト化合物を被着した後、
還元および酸化処理して針状のマグヘマイトを得ること
を記載している。また、特開昭61−204907号公
報には、針状(7) rx−Fe0011表面ニcoイ
オン、拡散防止層を形成し、更にCoイオン含有付着層
を形成した後、還元および酸化を行なってCo被着型酸
化鉄を得ることを記載している。更に、特公昭47−2
7719号公報には、Fe0011とコバルト化合物と
の緊密混合物を還元および酸化して、酸化コバルトで変
性されたガンマ−FezO,、を得ることを記載してい
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
前記従来技術において、コバルト固溶型の磁性酸化鉄と
する方法は、製造工程が少なく、工業的方法として優れ
ているが、この方法では、針状粒子形成の際粒度分布が
悪くなり、粒度コントロールが困難になりやすい。更に
これらの方法で得られたコバルト固溶型磁性酸化鉄は、
加熱′lJi磁効果、加圧減磁効果、消去特性などに問
題が生じ、特に保磁力の温度依存性が悪化するという欠
陥がある。
一方、コバルト被着型の磁性酸化鉄とする方法は、磁気
特性、保磁力の温度依存性の優れた磁性粉末が得られる
半面、Fe50.或はγ−Fe、O,とした後に更に被
着工程が必要となるので、プロセスを複雑にし、また、
高価なコバルト化合物を多量必要とするなどの欠点があ
る。また、特公昭4B−10994号公報に記載された
方法では、コバルト化合物のマグヘマイト粒子内部への
拡散が著しく多い、いわゆるコバルト固溶型の磁性酸化
鉄が生成し、保磁力の温度依存性の改良が十分でない。
特開昭61−204907号公報に記、載された方法で
は、Coイオンの拡散が防止され、いわゆるコバルト被
着型の磁性酸化鉄が生成するものの、望ましい保磁力を
発現させるためにはコバルト化合物の被着時に鉄化合物
をも被着することが必須となる。更に、特公昭47−2
7719号公報に記載された方法では、325℃で酸化
されているのでコバルトイオンの拡散が多く、コバルト
固溶型の磁性酸化鉄となり、保磁力の温度依存性が十分
でない。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等は、コバルト固溶型磁性酸化鉄粉末の製造方
法の如き、比較的簡単なプロセスで、コバルト被着型磁
性酸化鉄粉末のもつ優れた磁気特性、温度特性を備えた
磁性粉末を製造する方法について鋭意研究した。その結
果、(イ)コバルト化合物の被着を針状ゲータイトの表
面に行ない、かつその際ケイ素化合物、リン化合物のよ
うな形状保持剤をも併せて被着し、(ロ)還元前の脱水
処理を比較的高温度で行ない、及び(ハ)還元後の酸化
処理を比較的低温度で行なうことにより、コバルト化合
物が磁性酸化鉄粒子の表面層及びその下部付近に存在し
て半固溶−半被着型の状態となっているコバルト含有強
磁性酸化鉄粉末が得られ、上記目的が達成されることを
見出して本発明を完成したのである。
すなわち本願の第一の発明は、二価鉄の全鉄量に対する
重量比(Fe(II )/T−Fe)が、5〜25%で
あり、コバルト化合物が半固溶−半被着型の状態で存在
することを特徴とするコバルト含有強磁性酸化鉄粉末で
あり、また本願の第二の発明は、第一鉄塩水溶液を中和
、酸化して得られる針状ゲータイトの表面にコバルト化
合物及び形状保持剤を被着した後400〜800℃の温
度で加熱して脱水し、300〜500℃の温度で還元し
、得られたマグネタイト粉末を引続き200 ’C以下
の温度で酸化することを特徴とするコバルト含有強磁性
酸化鉄粉末の製造方法である。
本発明によれば比較的少ないコバルト化合物量で高保磁
力を呈し、またその保磁力の温度依存性も優れたコバル
ト含有強磁性酸化鉄粉末を比較的容易に製造することが
できる。
本発明のコバルト含有強磁性酸化鉄粉末は、平均長軸長
さ0.10〜0.30μ通、平均短軸長さ0、 O15
〜0.05μmの針状粉末であり、特に全鉄量に対する
二価鉄の重量比(Fe(II )/’r−Fe)が5〜
25%、望ましくは10〜25%の組成のものである。
この割合が約33.3%のものがいわゆるマグネタイト
(pe:to4)であり、0%のものがマグヘマイ) 
(r−F13z(h)であるが、本発明のコバルト含有
強磁性酸化鉄粉末はこれらの中間的な組成のものであり
、二価鉄の量が上記範囲より多過ぎると、第1図から明
らかなように所望の保磁力のものとならない、このよう
に本発明のコバルト含有強磁性酸化鉄粉末は二価鉄を含
んでいるので、黒色を呈するものであるが、第2図から
明らかなように、二価鉄の量が5重量%より少な過ぎる
と粉体抵抗が著しく高くなって、本願発明の所望の比較
的高い導電性を有する粉末でなくなる。本発明の、黒色
及び導電性のコバルト含有強磁性酸化鉄粉末を用いて磁
気テープを作成する場合、従来、光の吸収剤及び静電気
発生の抑制剤として添加していたカーボンブラックなど
の磁気特性を低下させる添加剤が不要となり、取扱いが
容易となる。
また、本発明の強磁性酸化鉄お)末は、コバルト化合物
をCoとして1.0〜5.0重曲%含有するものである
が、表面層及びその下部付近にコバルト化合物が存在し
ており、従来のコバルI・固溶型とコバルト被着型の中
間的組成を示す半固溶−半被着型の状態ものである。こ
のことは、例えば磁性粉末を酸溶液中に浸漬して該粉末
の5.0重量%を溶解し、得られた溶液を化学分析して
、その中のコバルト化合物量を測定し、該粉末中の全コ
バルト化合物量に対する割合を算出してコバルト化合物
の溶出率(Go換′n)を求めることにより容易に判別
することができる。従来のコバルト固溶型磁性酸化鉄粉
末のコバルト溶出率(Co換算)は5重量%程度であり
、被着型磁性酸化鉄粉末のそれは普通約70重量%以上
であるが、本発明のコバルト含有強磁性酸化鉄は、10
〜70重量%、望ましくはt5〜50重量%、特に望ま
しくは20〜40重批%である。
更に、本発明のコバルト含有強磁性酸化鉄粉末には、コ
バルト化合物と同様に、表面層及びその下部付近に形状
保持剤成分が存在している。形状保持剤は、針状ゲータ
イトの針状性を保持させるために添加されたものであり
、本発明では、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウムなど
のケイ素化合物、オルトリン酸、ビロリン酸、亜リン酸
などのリン化合物が挙げられる。これらは、ケイ素或は
リンの酸化物として存在しており、その量はSiとして
或いはPとして2重量%以下、好ましくは0、2〜1.
0tffi%である。また、本発明のコバルト含有強磁
性酸化鉄粉末は、その磁気特性、経時安定性、耐久性、
脂肪酸吸着特性などを更に向上させるために、最外層が
アルミニウム、ケイ素、カルシウム、チタン、バナジウ
ム、ニッケル、亜鉛、マンガンなどの化合物で被覆され
ていてもよい。
次に、本発明の製造方法について説明する。
本発明においては、まず第一鉄塩水溶液を中和、酸化し
て得られる針状ゲータイト(α−FeO011)の表面
にコバルト化合物及び形状保持剤を被着する。
針状ゲータイトは特開昭58−60505に示されてい
るように、硫酸第一・鉄などの第一鉄塩溶液を水酸化ナ
トリウムなどのアルカリで部分中和し、酸性域で酸化し
てゲータイト核晶を生成させ、次いで該酸性域でpHを
保持しながら中和、酸化し該核晶を戊辰させる方法で製
造できる。なお、ゲータイトは、その針状性、粒度分布
の良好なものが最終的に得られる磁性酸化鉄の粒度分布
ひいては保磁力分布等の特性の良好なものにつながる。
このため使用するゲータイト生成反応時に粒度分布を改
善するため媒晶剤を添加してもよい。
ゲータイトの表面にコバルト化合物を被着するには、酸
性水溶液中の反応で得られた針状ゲータイトを水系媒液
に懸濁させてスラリーとし、この中にコバルト塩水溶液
を添加し、水酸化ナトリウムなどのアルカリを加えて中
和させることにより行なうことができる。使用するコバ
ルト塩としては、硫酸コバルト、塩化コバルト、硝酸コ
バルトなどが挙げられる。コバルト化合物の被着量は、
本発明方法で得られる強磁性酸化鉄中のコバルト化合物
量が1.0〜5.0重量%となるような量であり、この
範囲より少ない場合は、最終的に得られる強磁性酸化鉄
の保磁力の発現性が十分でなく、また多い場合は、保磁
力が実用上の範囲を越えたり、保磁力の温度依存性が悪
化したり、コスト的にも不利となったりして好ましくな
い。
形状保持剤としてのケイ素化合物或はリン化合物を被着
するには、前述のコバルト化合物を被着したゲータイト
のスラリー中にケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウムなど
のケイ酸塩水溶液或はオルトリン酸、ピロリン酸、亜リ
ン酸などのリン酸水溶液を所定量添加した後、硫酸、塩
酸あるいは苛性ソーダ、アンモニアなどのpHtlE(
整液を用いてスラリーのpH値を中性付近に#A整する
ことにより容易に被着することが可能である。ゲータイ
ト上へのコバルト化合物及び形状保持剤の被着順序は特
に限定されるものではなく、上記のような順序で、また
は両者同時に、行なうことができる。なお、本発明方法
では、コバルト化合物を被着する前に形状保持剤の被覆
層を形成させると所望の保磁力、飽和磁化などの磁気特
性のものが得られ難くなるので避けるべきである。
形状保持剤は、後記加熱脱水工程、加熱還元工程におけ
る針状粒子の焼結、崩れを防止して針状形状を保持させ
る効果があり、また、コバルト化合物の粒子内拡散を抑
制する効果もある。この形状保持剤は、加熱処理時の温
度に応じて適量を添加すればよいが、普通該ゲータイト
に対し2.0ffi量%以下好ましくは0.2〜1.0
重量%の範囲で十分であり、この範囲より多い場合は、
最終的に得られる強磁性酸化鉄の保磁力の発現性が悪く
なったり、飽和磁化量も低いものとなり好ましくない。
また少なすぎると所望の効果が得られ難い。
次に、400〜800℃の温度で加熱して上記コバルト
化合物及び形状保持剤が被着された針状ゲータイトの脱
水反応を行なう。一般に針状ゲータイト(a−Fe00
11)をヘマタイト(α−Fe20.)とするには約2
30℃以上の温度で加熱、脱水すればよいが、本発明に
おいては400〜800℃、好ましくは500〜750
℃の温度に加熱することが重要である。加熱脱水温度が
上記範囲より低い場合には、次の還元過程での針状粒子
の焼結や崩れが大きくなりやすく、高い場合には脱水過
程での焼結や崩れが大きくなり不適当である。
次に、上記コバルト含有針状へマクイトを300〜50
0℃の温度で還元して黒色のコバルト含有針状マグネタ
イトとする。還元の温度が上記範囲より低い場合には還
元の進行が不十分となり、高い場合には還元時に針状粒
子の焼結や崩れが進行する。
この還元の進行の度合いを示すものに、得られた粉末の
磁気特性及び化学分析によるFe(II)/T・Feの
測定が有用である。理想的なマグネタイト(Fe304
)が生成すれば、Fe (II)/T−Fe−33,3
(%)の値となる。本発明の還元ではFe(II)/T
・Pe=30〜40(%)の範囲の還元率が後の酸化プ
ロセスで得られる保磁力の発現性に特に効果のある範囲
である。還元率が30%より低い場合はα−Fe、03
であるヘマタイト粒子が非磁性成分として存在し、得ら
れる強磁性酸化鉄粉末の保磁力、飽和磁化量の低下をも
たらす、還元率が40%以上の場合は、還元に長時間を
要し、また還元時の針状粒子の焼結、形状の崩れ等の恐
れがあり、実用上好ましくない。
次に、コバルト含有針状マグネクイ) 851末を20
0℃以下の温度で酸化して、二価鉄の全鉄量に対する重
量比(Fe (n )/ T −Fe)が5〜25%の
コバルト含有強磁性酸化鉄粉末とする。酸化反応は空気
中で行なったり、該マグネタイト粉末を水系媒液に懸濁
してスラリーとし、この中に空気、過酸化水素、過塩素
酸塩などの酸素含有ガスや酸化剤を導入することにより
行なうことができる。
特に本発明においては、急激な酸化反応を避け、徐々に
酸化さ一仕ることが重要であり。そのために200℃以
下、望ましくは室温〜150℃の比較的低い温度で、か
つゆるやかな酸化雰囲気下で行なう。例えば空気中で行
なう場合は、前工程の還元反応に引続いて空気を窒素な
どの不活性ガスとの混合ガスとして導入するのが望まし
い。徐々に酸化させることによりFe(II )/T−
Fe= 5〜25重量%、望ましくは10〜25重量%
に?A整するが、酸化反応が急激すぎるとこのような酸
化度の調整が困難となり、酸化度が上記範囲より高くな
り過ぎても、また低くなり過ぎても所望の保磁力、保磁
力分布(SFD)、温度特性のものが得られ流い。
〔実施例〕
次に、具体的な実施例により本発明を説明する。
実施例1 ゲータイト100gを水系スラリーとし、0.9モル/
1の硫酸コバルト水溶液47.3mj2をスラリー中へ
添加し、次に2.0モル/1のNa011溶液をスラリ
ーのpH値が10.5になるまで添加した。このスラリ
ー中へ引き続いて0.7モル/lのケイ酸ナトリウム溶
液を25.5ml添加した後、1.0モル/lの硫酸溶
液によりスラリーのPal値を8.0にし、ろ過、洗浄
、乾燥した。得られた粉末を管状炉で630℃で2時間
空気雰囲気下で加熱脱水し、次に340℃で水素ガスに
より2時間還元反応を行なった。引き続いて100℃で
空気を徐々に導入しながら6時間再酸化し、目的のコバ
ルト含有強磁性酸化鉄粉末(A)を得た。
実施例2 還元反応までは実施例1と同様に行ない、得られた黒色
強磁性酸化鉄を水系スラリーとし、70℃で空気を吹き
込みながら6時間酸化し、その後ろ過、洗浄し、不活性
雰囲気下で乾燥して目的のコバルト含有強磁性酸化鉄粉
末(B)を得た。
実施例3 実施例1において、加熱脱水を700℃で行なうこと以
外は同様に行ない、目的のコバルト含有強磁性酸化鉄粉
末(C)を得た。
実施例4 実施例1において、再酸化を140℃で行なうこと以外
は同様に行ない、目的のコバルト含有強磁性酸化鉄粉末
(D)を得た。
比較例1 還元反応までは実施例1と同様に行ない、黒色のコバル
ト含有強磁性酸化鉄粉末(E)を得た。
比較例2 還元反応までは実施例1と同様に行ない、引き続いて3
50℃で空気を導入しながら4時間再酸化反応を行なっ
てコバルト含有強磁性酸化鉄粉末(F)を得た。
比較例3 実施例1において、ケイ酸ナトリウムの添加を行なわな
かったところ、加熱脱水時に粒子の焼結が起こり、針状
の磁性酸化鉄粉末を得ることができなかった。
比較例4 実施例1において、加熱脱水を300℃で行なうこと以
外は同様に行ない、コバルト含有強磁性酸化鉄粉末(G
)を得た。ただし、この方法では、還元反応終了後の粉
末を電子顕微鏡写真で観察したところ還元反応による針
状の崩れが認められた。
前記実施例及び比較例において得られたコバルト含有強
磁性酸化鉄粉末の磁気特性、保磁力の温度依存性、酸化
度(Fe(II )/T −Fe)及びコバルト化合物
の溶出率を測定し、その結果を第1表に示した。
なお、実施例及び比較例の出発原料としてのゲータイト
は酸性水溶液中の反応で得られた平均長軸粒子径0.2
0μm、平均軸比lOの針状ゲータイトを使用した。得
られたコバルト含有強磁性酸化鉄粉末の磁気特性は、V
SM(東英工業91″M)により測定した値(印加磁界
10KOe)である。
また保磁力の温度依存性(Td)は、同VSMにより室
温時と60℃時の保磁力を測定し、次式でTd(Oe/
deg)を求めた。
60℃−室温 還元率は化学分析により磁性粉末中の二価の鉄量を全鉄
量で割った値Fe(II)/T−Feで示した値である
コバルト化合物の溶出率(溶出コバルト化合物量(Co
換算)/全コバルト化合物量(Co換り)は、コバルト
含有強磁性酸化鉄粉末を硫酸中で5.0重量%溶解し、
得られた溶液を化学分析して、その中のコバルト量(C
o換算)を測定し、該粉末中の全コバルトI (Co換
算)に対する重量割合を算出した値である。
コバルト含有強磁性酸化鉄粉末の粉体抵抗は、試料粉末
を100kg/cAの圧力で成型して円柱状圧粉体(直
径1B+n、厚さ3mm)とし、その直流抵抗を測定し
、下記の式から粉体抵抗を算出した。
(発明の効果) 本発明によって下記の効果が得られる。
(1)  高保磁力、高飽和磁化量を示すコバルト含有
強磁性酸化鉄粉末が得られ、このものは、従来の被着型
コバルト含有強磁性酸化鉄粉末と同程度の優れた保磁力
の温度依存性、加熱減磁、加圧−$i磁、消去特性を示
す。
(2)2価鉄を5〜25%含む黒色の粉末であり、電気
抵抗が小さく、各種磁気テープ作成時に光の吸収剤、静
電気発生の抑制剤として必要なカーボンブラックの添加
が不要となる。
(3)  従来の被着型コバルト含有強磁性酸化鉄粉末
の製造法におけるγ−FexOaのコバルト被着工程が
不要であり、プロセスが簡略化される。
(4)従来の被着型コバルト含有強磁性強化鉄粉末に比
べてより少量のコバルト化合物で所望の磁性粉末が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明におけるコバルト含有強磁性酸化鉄粉
末のFe(■)/T−Feと保磁力(Ilc)の関係を
示す線図であり、第2図は、Fe(II )/ T−F
eと粉体抵抗の関係を示す線図である。なお、図中(A
)〜(F)はサンプル記号を示す。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)二価鉄の全鉄量に対する重量比(Fe(II)/
    T−Fe)が5〜25%であり、コバルト化合物が半固
    溶−半被着型の状態で存在することを特徴とするコバル
    ト含有強磁性酸化鉄粉末。
  2. (2)第一鉄塩水溶液を中和、酸化して得られる針状ゲ
    ータイトの表面にコバルト化合物及び形状保持剤を被着
    した後400〜800℃の温度で加熱して脱水し、30
    0〜500℃の温度で還元し、得られたマグネタイト粉
    末を引続き200℃以下の温度で酸化することを特徴と
    するコバルト含有強磁性酸化鉄粉末の製造方法。
  3. (3)形状保持剤がケイ素化合物またはリン化合物であ
    ることを特徴とする請求項2記載の製造方法。
  4. (4)還元して得られたマグネタイト粉末を空気中で酸
    化することを特徴とする請求項2記載の製造方法。
  5. (5)還元して得られたマグネタイト粉末を水系媒体中
    で酸化することを特徴とする請求項2記載の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5512317A (en) * 1993-07-06 1996-04-30 Minnesota Mining And Manufacturing Company Doped magnetic iron oxide particles and method of preparing the same
JP2020128982A (ja) * 2019-02-08 2020-08-27 公立大学法人県立広島大学 被処理物の調製方法及び装置並びに粉粒体の処理方法及び装置

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