JPH0216778B2

JPH0216778B2 -

Info

Publication number: JPH0216778B2
Application number: JP57115516A
Authority: JP
Inventors: Masahiko Togo; Kazutoshi Abe
Original assignee: Nippon Paint Co Ltd
Current assignee: Nippon Paint Co Ltd
Priority date: 1982-07-05
Filing date: 1982-07-05
Publication date: 1990-04-18
Also published as: JPS596267A

Description

【発明の詳細な説明】

本発明は粉体塗料用組成物に関し、更に詳しく
は、耐汚染性及び耐溶剤性を改良したポリエステ
ル粉体塗料用組成物に関する。ポリエステル粉体塗料用組成物は、耐蝕性、耐
候性、可撓性などが優れているため、電用製品に
適用されているが、例えば冷蔵庫、洗濯機などの
家電製品には前記特性以外に、マジツクインキ、
カラシ、口紅などの汚れに対する耐汚染性が要求
されているが、ポリエステル粉体塗料は、アクリ
ル粉体塗料やエポキシ粉体塗料に比較して耐汚染
性に著しく劣つているという問題がある。この問
題を改良すべく、例えばポリエステル樹脂を溶剤
に溶解しないような組成にする改良が試みられて
いるが、耐汚染性が充分改良されないばかりでな
く、塗膜外観が著しく低下するため、実用できな
いものであつた。従つて、本発明の目的は、前記した従来のポリ
エステル粉体塗料用組成物の問題点を排除し、可
撓性に優れると共に耐汚性及び耐溶剤性を改良
し、特に予め平板に本発明組成物を塗装し、塗膜
を形成した後、冷蔵庫、洗濯機等の箱型に折曲げ
加工する、いわゆるプレコートメタル（PCM）
として用いる場合に最もその特徴を発揮する可撓
性と、折り曲げられた製品の使用条件である耐汚
染性との両立（PCMとして使用しなければかか
る両立は不要である）を可能にする粉体塗料用組
成物を提供することを目的とする。本発明に従えば、ポリエステル樹脂65〜95重量
％、ブロツクイソシアネート４〜30重量％、OH
基及びグリシジル基を有し、かつ、OH価５〜
150、グリシジル基量3.5×10^-3ｇ当量／ｇ以下及
び重量平均分子量3000〜50000のアクリル樹脂0.2
〜30重量％から成る粉体塗料用組成物が提供され
る。本発明に従えば、従来のポリエステル粉体塗料
の樹脂組成であるポリエステル樹脂とブロツクイ
ソシアネートに、OH基及びグリシジル基を有す
るアクリル樹脂を配合することにより、塗膜外
観、その他の性能を低下させることなく、耐汚染
性及び耐溶剤性を改良したポリエステル粉体塗料
用組成物を提供できることを見出した。本発明において、使用できる好ましいポリエス
テル樹脂としては、テレフタル酸を主な酸成分と
し、その他、必要に応じ、イソフタル酸、アゼラ
イン酸、セバシン酸などを用い、エチレングリコ
ール又はネオペンチルグリコールを主なアルコー
ル成分とし、その他、必要に応じ、ジエチレング
リコール、１、６−ヘキサンシオール、１，４−
シクロヘキサンジメタノール、トリメチロールプ
ロパンを用いて得られる、OH価20〜100、酸価
１〜20のポリエステル樹脂を挙げることができ
る。このようなポリエステル樹脂としては、例え
ば、エステルレジンER6610、ER6620、ER6700、
ER6800（以上、日本エステル製）フアインデイツ
クM8020、M8050（以上、大日本インキ製）、バイ
ロンGV100、GV720（以上、東洋紡製）などの市
販品を好適に使用することができる。本発明において、使用できる好ましいブロツク
イソシアネートとしては、イソホロンジイソシア
ネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、水添
キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシル
メタンジイソシアネートなどのイソシアネート単
独、又はこれらとエチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、トリメチロールプロパンプロパン
などどの反応で得られるアダクト、又はイソシア
ネートを縮合して得られるイソシアネート環を有
するイソシアネートをフエノール類、ラクタム
類、アルコール類、オキシム類などでブロツクし
たブロツクイソシアネートを挙げることができ
る。このようなブロツクイソシアネートとして
は、例えば、アダクトＢ−989、Ｂ−1065、Ｂ−
1530、Ｂ−1870、BF−1540（以下、ヒユールス
製）、クレランＵ−Ｉ、Ｕ−11、Ｕ−12、KL−
2525（以上、バイエル製）、タケネートPw4400N、
Pw4403N、Pw7400N（以上、武田薬品製）など
の市販品を好適に使用することができる。本発明において、使用できる好ましいアクリル
樹脂としては、前記したように、OH基及びグリ
シジル基を有するアクリル樹脂であれば特に限定
はない。このようなアクリル樹脂は、例えば、

【式】の構造を有するモノマー１〜40重量％、

【式】の構造を有するモノマー０〜50重量％以下、及び (C) 上記(A)及び(B)と共重合可能なモノマー10〜90
重量％（上式において、Ｒ、Ｒ、Ｒ及びＲはＨ
又はCH₃を、常用の方法に従つて、塊状重合、
懸濁重合、又は溶液重合して製造することがで
きる。これらのアクリル樹脂はガラス転移点が
40〜85℃のものが好ましいが、塗料のブロツキ
ングを低下させないものであれば問題はない。本発明のポリエステル粉体塗料用組成物は、必
要に応じて、従来公知のチタン白や有機、無機の
着色顔料及び体質顔料、その他耐食性を改良する
ためのエポキシ樹脂や帯電防止剤等の添加剤を配
合することができる。本発明のポリエステル粉体塗料用組成物は上記
各配合成分を常用の方法に従つて例えば、ヘンシ
エルミキサーで乾式混合した後、エクストルーダ
ーにより溶融混練し、冷却したものを粉砕、分級
することによつて製造することができる。本発明に従えば、前述の如く、塗膜外観、その
他の性能を低下させることなく、耐汚染性及び耐
溶剤性を改良したポリエステル粉体塗料用組成物
が得られるので、家電製品、什器等の耐蝕性、耐
候性、耐汚染性などの性能が要求される被塗物に
適用できる。特に、最近注目を浴びているPCM
用粉体塗料として好適である。本発明に従つたポ
リエステル粉体塗料用組成物において耐汚染性が
改良される機構は明確ではないが、耐汚染性が良
好なアクリル樹脂を塗膜に導入でき、かつ、塗膜
の架橋密着度を高めることができるためと考えら
れる。以下に本発明の実施例を示すが、本発明の範囲
をこれらの実施例に限定するものでないことはい
うまでもない。実施例１〜３及び比較例１〜２下記表１に示したポリエステル樹脂100重量部、
アダクトＢ−1065（ヒユールス製ブロツクイソシ
アネート）21重量部、チタン白40重量部、アクロ
ナール4F（BASF製レベリング剤）１重量部及び
下記表１に示した量のアクリル樹脂Ａをヘンシエ
ルミキサー（三井三池製作所製）にて乾式混合
し、次いでコニーダーPR−46（スイス国ブス社
製）にて100℃の温度で溶融混練し、冷却後、得
られたフレークをハンマーミルにて粉砕し、150
メツシユの全網でふるうことによりポリエステル
粉体塗料を得た。この粉体塗料を用いて耐汚染性、塗膜外観、折
曲げ性を確認した。結果は表１に示す通りであつ
た。

【表】

【表】比較例３及び実施例４〜６実施例１〜３と同様の方法でアクリル樹脂Ａの
代りにアクリル樹脂Ｂ〜Ｄを用いて行つた。結果
を表２に示す。

【表】折曲性 ◎ ◎ ◎

Claims

【特許請求の範囲】１ポリエステル樹脂65〜95重量％、ブロツクイ
ソシアネート４〜30重量％、OH基及びグリシジ
ル基を有し、かつ、OH価５〜150、グリシジル
基量3.5×10^-3ｇ当量／ｇ以下及び重量平均分子
量3000〜50000のアクリル樹脂0.2〜30重量％から
成る粉体塗料用組成物。２ポリエステル樹脂が酸成分がテレフタル酸を
主成分とし、アルコール成分が２価のアルコール
を主成分とするOH価20〜100、酸価１〜20のポ
リエステル樹脂である特許請求の範囲第１項に記
載の粉体塗料用組成物。