JPH02164391A - 二本針ミシンの上糸移送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、独立に昇降・停止する二本の針を備え、折
曲形状を成す内外二本の緯線を形成するようにした二本
針ミシンの上糸移送装置に関する。

〔従来の技術〕

布の端縁等に沿って２本の縫い目を並行に形成するよう
な縫製工程においては、二本の針を並設した所謂２本針
ミシンが用いられている。この二本針ミシンとしては、
現在、二本の針を同時に昇降させて行なう同時縫製だけ
でなく、一方の針の昇降を停止させ、他方の針のみによ
る縫製（片針縫製）をも可能としたものが提案されてい
る。

この片針縫製機能は、折曲形状を成す２本の縫線を形成
する場合等に用いられる。例えば、第６図（ａ）に示す
ように、ワイシャツの振部Ｗの側縁に沿って２本の緯線
ａ１．Ｕ、を形成する場合等において用いられており、
緯線Ω、、ａを形成する場合には、先ず２本の針を用い
て、２本の並行する緯線を振部Ｗの一側縁Ｗ□に沿って
同時縫製してゆき、内側１１線の折曲予定個所（角部）
ｐｚに達した時点で内側縫線形成用の針Ｈ工を周知の片
針停止機構により上位置で停止させる。一方、他方の針
Ｈ２は引き続き昇降動作を行ない、数針分（ここでは２
針分）の８１製が行なわれ、外側緯線Ｑ２が折曲予定個
所Ｐ２に達した時点で針Ｈ２を下位置にて停止させる（
第６図（ｂ））。ここで、振部Ｗを針Ｈ２を中心に回転
させ、振部Ｗの他側縁Ｗ２を布搬送方向ａに一致させた
後、再度、針Ｈ２による外側緯線Ｑ２の形成を開始する
。そして、数針分（２針）の！ｌ製が行なわれ、外側緯
線Ｑ２が布搬送方向ａに対し前記内側製線Ω１の角部Ｐ
３　と一致した時点（第６図（ｃ）参照）で針Ｈ工によ
る縫製を再開し、以後同時縫製を実行する。これにより
、振部Ｗには、その側縁Ｗ□、Ｗ２に沿って内外２本の
折曲した緯線Ｑ１．Ｑ２が形成される。この時、上糸の
供給については、上述の片針縫製中、縫製動作を実行し
ている外側線線形成用の針Ｈ２側は縫目形成により行な
われ、内個縫線形成用の針Ｈ０側には糸ゆるめ機構によ
り予め定められた一定長さの上糸が片針停止とともに供
給され、片針停止解除とともにひきもどされるようにし
ていた。これは針Ｈ□を停止した状態で針Ｈ２により角
部を縫製している間に、針Ｈ１と振部Ｗとに通じる上糸
が振部Ｗの移動によって引っばられるのを防止するとと
もに、針Ｈ４の停止解除時に上糸余りによって第６図（
ｅ）に示すように振部の裏面に上糸が余る糸量り不良が
発生することを防止するためである。

〔発明が解決しようとす課題〕

しかしながら、従来の片針停止時の糸ゆるめ機構では、
停止側の針糸の供給量に一定の限界があり、片針停止時
の外側線線形成用の針Ｈ２の縫製区間が長くなると、上
記のような振部Ｗの縫製ができないという問題があった
。

この発明は上記のような不都合を解消すべくなされたも
ので、片針停止時の縫製区間が長いものであっても、停
止側の針に対する上糸の供給及び回収が充分な量を確保
し得ることができる二本針ミシンの上糸移送装置の提供
を目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

この発明は、ミシン主軸と連動して上下動し、下方に各
々針を　もうけた二本の針棒と、上記針棒の上下動に関
連して布を間欠的に移送する布送り手段と、一方の停止
針棒の駆動を停止させて他方の縫製針棒にて縫製を可能
とする片針停止機構と、片針停止機構を作動させて８ｉ
製針捧の縫製針により縫製している場合であって、停止
針棒の停止針と片針停止作動開始時の停止針による縫終
わ点との間隔が長く変化する場合に、その変化量以上に
停止針に通じる上糸を繰り出し、かつその変化量に応じ
て調節可能とする上糸供給手段と、上記上糸供給手段作
動後であって片針停止機構解除後の二本針縫製開始時ま
での間に、上糸供給手段から繰り出された糸量を回収可
能とする上糸回収手段とを備えた二本針ミシンの上糸移
送装置を提供するものである。

〔作　用〕

この発明において、折曲した二本の緯線を形成する場合
には、まず、同時潤製を行ない、内側製線が折曲点に達
した時点で、内側製線を形成する一方の針を停止させ、
他方の針にて外側緯線の折曲点まで縫製を行なう。この
後、外側の針を中心に布を回転させ、再度片針縫製のま
ま外側緯線の角部を形成し、内側製線が折曲点に達した
時点で再び同時縫製を開始する。この同時縫製を開始す
るまでの間、停止針側には上糸供給手段により、少なく
とも布送り作用により変化する停止針と折曲点との長さ
以上の長さの一ヒ糸が供給されるとともに、その上糸長
さの供給量は一定ではなく調節可能としたので布の移動
によって上糸がひっばられることかなくなり、さらに、
同時縫製開始前に上糸の回収手段により引き戻されるた
め、適正な糸張力で同時綿製を再開することができ、先
締り不良や下調子等の発生が防止される。

〔発明の実施例〕

以下、この発明の一実施例を第１図ないし第６図に基づ
き説明する。

第１図は、この実施例に係る二本針ミシンの上糸移送機
構Ａを示す斜視図、第２図は同機構の説明図である。

各図において、１はミシン開動期間中、ローラーモータ
２によって常に一定方向（供給方向Ｘ）へ回転する上糸
供給ローラで、このローラ１には駆動ギア３が一体に固
定されている。４は従動ローラで、供給ソレノイド５Ｑ
Ｌ−１により前記上糸供給ローラ１の外周面に接離する
よう移動する。

５は上糸回収ローラである。このローラ５には、これと
一体に回転するギア６が設けられ、ギア６はアイドルギ
ア７を介して前記駆動ギア３に連動している。このため
、上糸回収ローラ５は前記ローラモータ２の駆動により
回転し、その回転方向は前記上糸供給ローラ１と逆方向
、すなわち上糸回収方向Ｙに回転するようになっている
。８は回収ソレノイド５ＱＬ−２によって前記上糸回収
方向う５の外周面に対し接離可能に移動する従動ローラ
、５ＯＬＡは一方の上糸工、を挾持・解放する第１糸把
持ソレノイド、５ＯＬＢは他方の上糸工２を挾持・解放
する第２糸把持ソレノイドである。以上によりこの実施
例における上糸移送機構Ａは構成されており、この機構
Ａは図外の２個の上糸巻きから２本針ミシンに並設され
゛た各針に至る上糸供給経路中に設けられている。また
、この機構Ａにおいて、一方の上糸工□は、上糸回収ロ
ーラ５、従動ローラ８の間から第１糸把持ソレノイド５
ＯＬＡを経て上糸供給ローラ１、従動ローラ４の間に至
る経路に架は渡され、他方の上糸工２は上糸回収ローラ
５、従動ローラ８の間から第２糸把持ソレノイド５ＯＬ
Ｂを経て上糸供給ローラ４、従動ローラ１の間に至る経
路に架は渡されている。

第３図はこの実施例における制御系回路の構成を示すブ
ロック図である。図中、１ｏは制御手段としてのＣＰＵ
、１１は縫製動作に関する制御プログラムを格納して成
るＲＯＭ、１２はデータを格納するＲＡＭ、１３は縫い
方向に対して並設した２本の針棒のうち停止側針棒の昇
降を停止させる片針停止機構Ｂを作動させる停止機構駆
動回路、１４は前記ローラモータ２を駆動させるローラ
モータ駆動回路であり、これら駆動回路及び、前記各ソ
レノイド５ＯＬＩ、５ＯＬ２’、５ＯＬＡ、５ＱＬＨの
駆動回路１５，１６，１７，１８はそれぞれ、ＣＰＵｌ
０により制御されている。

１９は前記ローラモータ２の回転に同期して所定数の基
準パルスを出力するエンコーダであり。

ここでは基準パルスが３０パルス送出される期間を１針
分の縫目長さとしている。２ｏは縫製すべき緯線の折曲
方向を指定する折曲方向指定スイッチ、２１は２本の針
による同時縫製中、第６図（ａ）に示すように一方の緯
線Ｑ工が折曲点Ｐ１に達した時点で片針停止指令を出力
する片針停止スイッチ、２２は針が上位置にあるか下位
置にあるかに応じて上位置信号Ｓ工及び下位置信号Ｓ２
を出力する針位置信号発生器、２３は布押え足の上昇、
下降に応じてＯＮ、ＯＦＦ信号を送出する押え足スィッ
チであり、以上１９〜２３の各出力はＣＰ　Ｕ　１’　
Ｏに入力されている。

次に作用を説明する。

第６図に示すようなワイシャツの振部Ｗの側端角部にお
いて縫綴２□による角部の１１製が中間点Ｐ２を中心に
前後二針ずつ行うような折曲形状を成す緯線Ｑ工Ｉ　Ｑ
ｌを形成する場合には、まず同図（ａ）に示すように二
本の針Ｈ１，Ｈ２により一方の側端Ｗ１に沿って内外二
本の縫綴Ｑ□、Ｑ２を形成してゆく。

この際、両針Ｈ工、Ｈ２には上糸供給機構Ａにより布搬
送動作毎に上糸工□ｊ　工、が供給される６すなわち、
ｌ！源投入と同時にローラモータ２は駆動を開始し、上
糸供給ローラｌ及び上下回収ローラ５は常時回転状態と
なっている。

ここで、糖製動作指令が入力されると、ソレノイド５Ｏ
ＬＩ、はＯＮ９回収ソレノイド５ＯＬ２はＯＦＦとなる
ため、上糸Ｉ、、Ｉ、は上糸供給ローラ１と従動ローラ
２とに挾持され、駆動ローラ１の回転力により供給方向
Ｘに付勢される。またこれと同時に、針位置信号発生器
２２からの上位置信号Ｓ□　（第５図参照）によってソ
レノイドＳ○ＬＡ、５ＯＬＢはエンコーダ１９から出力
される一縫目相当のパルス数をカウントする間上糸工０
．Ｔ２を解放しくＯＮ、０ＦＦ）　、布搬送動作に伴っ
て断続的に上糸供給動作を実行する。

このようにして上糸供給動作を行ないつつ両針による同
時縫製動作が進み、第６図（ａ）に示すように内側綿線
Ｑ□が折曲点Ｐ□に達すると、作業者の操作により片針
停止スイッチ２１から○Ｎ信号が送出される。このＯＮ
信号は予めセットされた計数をカウントすることにより
、または公知のミシンの定位置停止装置によりＰ、で停
止させて自動的にＯＮするようにしてもよい、この○Ｎ
信号を受けて、ＣＰＵｌ０は第４図のフローチャート及
び第５図のタイミングチャートに示す片針制御動作を実
行する。すなわち、前記ＯＮ信号が入力されると、ＣＰ
ＵＩ　Ｏは、まず一方の針（内針）Ｈｏを上位置に停止
させ、他方の針（外針）Ｈ２にて片針縫いを開始すると
同時にＣＰＵｌ０に内臓されたカウンタにて針数カウン
トを開始する（ステップ１，２）。そして、外側縫線Ｑ
□が折曲点Ｐ２　に達し、針Ｈ２を下位置で停止させて
作業者が押え足を上昇させると、押え足スィッチ２３か
らＯＮ信号が送出される。この後、作業者は布Ｗを外針
Ｈ２を中心に回転させ、布Ｗの他側縁Ｗを製線に一致さ
せた後、押え足を下降させて布を押える。これにより押
え足スィッチ２３はＯＦＦとなり、ＣＰ　Ｕ　１０は再
び外針Ｈ２にて片針縫製を開始させる一方、内ＩＩＩさ
れたカウンタのカウント値を１針毎に減算させてゆく（
ステップ４゜５）。以上の片針縫製期間中、上糸供給機
構Ａは上述の同時縫製時と同様に、内針Ｈ工にも上糸Ｉ
２を供給し続け、片針縫製中の布の搬送によって内針Ｈ
ｚ（ＩｌＩＩの縫い目から無紐（に上糸１１が引き出さ
れるのを防止するようになっている。このため、第６図
（Ｃ）に示すように針Ｈ１，Ｈ，が内側綿線の折曲点Ｐ
、に達し、カウンタが「Ｏｏ」となった時点で、内針Ｈ
１には４針分の上糸１１が第６図（ｃ）に示すように残
留することとなる。従って、この状態のまま同時縫製動
作を行なった場合には下調子、あるいは糸繰り不良が生
じることとなるが。この実施例では、カウンタが「００
」となり片針縫製が終了時点で、上糸移送機構により上
糸回収動作を行なうようになっている（ステップ６）、
すなわち、カウンタのカウント値が「ＯＯ」となった時
点で、ＣＰＵｌ０はソレノイド５ＯＬＩ、５ＯＬ２をＯ
Ｎ、０ＦＦ（ｉ’ｌ状態からＯＦＦ、ＯＮに切り換える
一方、ソレノイド５ＯＬＡ。

５ＯＬＢをＯＦＦ、ＯＮとすル、コれにより、上糸１１
のみが上糸回収ローラ５の回転力によって供給側へ回収
され、その回収糸量が４針分に達した時点で（回収開始
から１２０パルスが送出された時点で）、ソレノイド５
ＯＬＩをＯＮとし回収動作を停止させ、針Ｈ１，Ｈ，の
駆動をリセットする（ステップ７）。この回収動作によ
り、内針Ｈ□の付近に存在した残留上糸■、は完全に除
去される。このため、次に行なわれる同時縫製において
、下調子が発生したり、糸繰り不良が発生することもな
く、良好に縫製品質を得ることができる。

なお、上記実施例においては、片針縫製を４金１行った
場合を例にとり説明したが、その他の針数で片針縫製を
行なう場合にも、この発明を適用し得ることは言うまで
もない。

また、他の実施例では針Ｈ２による片針縫製時のＰ□　
からＰ２の縫製とＰ２からＰ、の縫製について各々針数
を予めメモリにセラ１〜しておき、針数制御による駆動
停止とするようにしてもよく、布押えの上下動も含めて
角部の縫製を自動化してもよい。

また、他の実施例では停止側の針Ｈ１の上糸を、片針縫
製時に、針Ｈ２の縫製時の上糸供給量と同量を供給する
ように調節可能としたが、これに限られるものではなく
、少なくとも停止側の針Ｈ１と折曲点Ｐ１との間隔以上
の長さであって、かっこの間隔が長いものであってもこ
れに対応できるように調節可能な上糸が針Ｈ工に常に供
給されるようにし、角部縫製終了後両針の開動時までに
前記供給された上糸量が順次にまたは一度に回収するよ
うにすれば良好に縫製品質を得ることができる。

〔発明の効果〕

以上説明したとおり、この発明に係る二本針ミシンの上
糸移送装置によれば、外側濃緑の長さが一定長さ以内に
制限されることなく屈曲形状を成す内外二本の製線をい
ずれも良好な先締り、糸調子にて形成することが可能と
なり、優れた縫製品質を得ることができる。

第３図にしめしたものにおける片針縫いの動作を示すフ
ローチャート、第５図は第１図に示したものの動作タイ
ミングを示すタイミングチャート。

第６図（ａ）〜（ｅ）は二本針ミシンによる縫製過程を
示す説明図である。

Ｑｌ・・・内側縫線 １２２・・・外側濃緑 Ａ・・・上糸移送機構 １０・・・ＣＰＵ　（制御手段）

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 ミシン主軸と連動して上下動し、下方に各々針を設けた
   二本の針棒と、 上記針棒の上下動に関連して布を間欠的に移送する布送
   り手段と、 一方の停止針棒の駆動を停止させて他方の縫製針棒にて
   縫製を可能とする片針停止機構と、片針停止機構を作動
   させて縫製針棒の縫製針により縫製している場合であっ
   て、停止針棒の停止針と片針停止作動開始時の停止針に
   よる縫終り点との間隔が長く変化する場合に、その変化
   量以上に停止針に通じる上糸を繰り出し、かつその変化
   量に応じて調節可能とする上糸供給手段と、上記上糸供
   給手段作動後であって片針停止機構解除後の二本針縫製
   開始時までの間に、上糸供給手段から繰り出された糸量
   を回収可能とする上糸回収手段とを備えたことを特徴と
   する二本針ミシンの上糸移送装置。