JPH0216427Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はテープカウンタを備えているビデオテ
ープレコーダー（VTR）等において早送り又は
巻戻し時などにこのカウンタが所定の値となつた
時、自動的にテープ走行を停止させる為のメモリ
ーストツプ回路に関する。

〔従来技術〕

ある番組（VTRの場合）を繰返して再生しよ
うとする場合等には、その番組のはじめの部分で
テープカウンタを零にリセツトして再生を開始
し、終つた時点で巻戻しを行なつてカウンタが零
になつた時にテープが自動的に停止する、さらに
は自動的に再生にはいる様構成されていれば便利
である。この為従来では機械式又は電子式のカウ
ンタを備えていて、そのカウンタが所定の値（外
部より設定可能な場合もある）となつた時にテー
プストツプ用の信号を出力する様になつている。

しかしテープを停止させたい時点でテープスト
ツプ用の信号を出力していたのでは、テープ駆動
系等の慣性により巻戻し過ぎてしまうという欠点
がある。これを補正して希望の所でテープ停止さ
せる為には、テープ駆動系の慣性を考慮して希望
する位置よりも少し前のタイミングでテープスト
ツプ信号を出力する様に構成すればよい。しかし
テープ駆動系の慣性は一定ではなくテープの巻き
はじめ、巻おわりにより、（すなわちテープの巻
径の変化により）又は、巻戻しするテープ量等に
よつても変化するので正確なテープ停止は困難で
ある。

〔考案の目的〕

本考案は上記の点に鑑みなされたものであつ
て、停止位置の正確なメモリーストツプ回路を提
供することを目的とする。

〔考案の構成〕

本考案はテープ走行に関連して増減するアツプ
ダウンカウンタ部と、該カウンタ部出力を入力と
してテープストツプ信号を出力するストツプ信号
出力部とを備え、テープ停止までのテープ走行量
に応じて前記テープストツプ信号の発生タイミン
グが変化することを特徴とするメモリーストツプ
回路である。

〔実施例〕

実施例の説明にはいる前にまず、実施回路の使
用されるVTRが以下の特性（駆動系等）である
ことが実験により解つているものと仮定する。

巻戻し開始時点から駆動系が一定の巻戻し状
態になるまでにカウンタの値で20カウント要す
る。

上記の一定巻戻し状態から停止させるとカウ
ンターの値で10カウント巻戻し過ぎる。

上記一定の巻戻し状態に達しない内にテープ
を停止させると２カウント巻戻し過ぎる。

従つて巻戻しするテープ量により巻戻し過ぎる
カウント値が変化するのでこのVTRで正確なメ
モリーストツプを行なおうとすれば、巻戻しする
テープ量（すなわち巻戻しに要する時間）従つて
カウンタの値に応じてテープストツプ信号の発生
するタイミングを変化させてやればよい。

第１図に実施例の回路ブロツク図を示す。図に
おいて１はアツプダウンカウンタ部、２はストツ
プ信号出力部である。アツプダウンカウンタ部１
にはアンプ３，４を介して巻取リール台センサー
５及び供給リール台センサー６からの各リール台
の回転に関連した信号（リール回転パルス）が印
加されている。アツプダウンカウンタ部（以下カ
ウンタ部）１はマイクロコンピユーター（CPU）
で構成されていて、単なるカウンタではなく各リ
ール台からの信号によりテープの残量を演算する
機能も有する。表示手段７はカウンタ部１の内容
（内容テープカウント値、残量時間等）を表示す
る。

カウンタ部１がテープカウンタとして動作する
時には巻取リール又は供給リールのうち一方の回
転を計数する。リール回転パルスをアツプカウン
トするかダウンカウントするかは、VTRのシス
テムコントロール回路（図示省略）からのモード
信号を利用してカウンタ部１に指示される。SW₁
はカウンタ部１の内容をリセツト（「0000」に）
する為の又、後述のＤ−フリツプフロツプをリセ
ツトする為のリセツトスイツチである。カウンタ
部１からの出力S₁〜S₄は、カウンタの内容が夫々
「0020」の時ハイレベルとなる、「0019」の時ハイ
レベルとなる、「0010」の時ハイレベル「0002」
の時ハイレベルとなる出力であつてストツプ信号
出力部２に印加される。

ストップ信号出力部２は、「0020」出力S₁を抵
抗とコンデンサによる積分回路９を介して、又
「0019」出力S₂を直接入力するANDゲート８と該
ANDゲート８の出力ｂをクロツク入力（CLK）
とするＤ−フリツプフロツプ（Ｄ−FF）１０と、
該Ｄ−FF１０の出力Ｃと「0010」出力S₃を入力
とするANDゲート１１と、該ANDゲート１１の
出力と「0002」出力S₄とを入力するORゲート１
２と、該ORゲート１２の出力及びメモリースト
ツプスイツチSW₂に接続されたインバータ１３の
出力を入力とするANDゲート１４より構成され、
該ANDゲート１４の出力がテープストツプ信号
Ｓとなる（例えばシステムコントロール回路に入
力される）。

次に第２図の要部波形図に従い動作を説明す
る。メモリーストツプスイツチSW₂が投入されて
いる時にはANDゲート１４が開いておりテープ
ストツプ信号が出力され、、メモリーストツプ動
作が行なわれる。テープの巻戻しが行なわれる
と、システムコントロール回路の指令により、カ
ウンタ部１は巻取リール台のリール回転パルスを
ダウンカウントしている。巻戻しの量が20カウン
ト以上である時、すなわち本実施例ではカウンタ
が「0000」の時にテープを停止させるのであるか
らカウンタの値が「0020」以上の位置から巻戻す
時には、前述の如く10カウント前にストツプ信号
を出力すればよい。この為にカウンタ部１のリセ
ツト時に同じくリセツトしたＤ−FF１０を
「0020」出力S₁及び「0019」出力S₂でセツトして
（Ｄ−FFのデータ入力はプルアツプされて常にハ
イレベルである）ANDゲート１１を開き、
「0010」出力がテープストツプ信号とし出力され
る様にしてある。巻戻しの量が20カウント以下の
時には「0002」出力がテープストツプ信号となり
テープが停止する。尚「0019」出力と「0020」出
力の遅延したものとのANDをとつたのは誤動作
防止の為であつて、「0020」出力のみでＤ−FF１
０をセツトしてもよい。

実施例ではカウンタの値が「0000」の位置で停
止するものであるが、停止する位置を外部より設
定する様構成することも可能である。この時には
設定値の２カウント前、10カウント前、19カウン
ト前、20カウント前にカウンタ部１より出力され
る様構成すればよい（カウンタのデコーダを変え
る）。またさらに正確にテープを停止させる為に
は、上記の２区分をさらに細かくすればよい。
又、本考案は巻戻し時のメモリーストツプに限る
ものではない。

〔考案の効果〕

本考案は上記の如く、テープ走行に関連して増
減し、複数の計数値に対応した複数のテープスト
ツプ信号を出力するアツプダウンカウンタ部１
と、早送りまたは巻戻し開始時における前記アツ
プダウンカウンタ部の計数値からテープ停止まで
のテープ走行量を判別する判別手段（Ｄ−フリツ
プフロツプ１０が対応する）と、この判別手段の
出力に基づき前記複数のテープストツプ信号から
選択する選択手段（ANDゲート１１、ORゲート
１２が対応する）とを備えているから、テープ駆
動系の巻戻し状態、すなわちリール台の回転速度
により巻戻し過ぎる量が異なることを補正して希
望する正確な位置でテープを停止することができ
効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案一実施例の回路ブロツク図、第
２図はその要部波形図である。 主な図番の説明、１……アツプダウンカウンタ
部、２……ストツプ信号出力部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 テープ走行に関連して増減し、複数の計数値に
   対応した複数のテープストツプ信号を出力するア
   ツプダウンカウンタ部１と、早送りまたは巻戻し
   開始時における前記アツプダウンカウンタ部の計
   数値からテープ停止までのテープ走行量を判別す
   る判別手段１０と、この判別手段の出力に基づき
   前記複数のテープストツプ信号から選択する選択
   手段１１，１２とを備え、 テープ停止までのテープ走行量に応じて前記テ
   ープストツプ信号の発生タイミングが変化するこ
   とを特徴とするメモリーストツプ回路。