JPH0216368Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、感光体ベルトに現像ローラを当接
させて現像を行なう電子写真複写装置の現像ロー
ラと感光体ベルトとの接触条件を保持するための
現像補助装置に関する。

感光体として感光体ベルトを用いる電子写真複
写装置において現像ローラにより現像を行なう場
合は、現像ローラは感光体ベルトにその支持ロー
ラのいずれかに巻回された位置精度の比較的良好
な部分に当接させるか、又は第１図に示す如く、
感光体ベルト１を支持するローラ群のうちの２つ
のローラ２，３の中間の感光体ベルトの可撓性に
現像ローラ４を適度の押圧力で圧接させて、感光
体ベルト１を撓ませて現像幅（ニツプ）を作つて
現像を行なうようにしている。

しかし、現像ローラを感光体ベルトの支持ロー
ラ、特に駆動ローラの外側で感光体ベルトに当接
させることは、機器の配置上制約を受ける場合が
あり、又支持ローラの曲率半径が小さい場合は必
要な現像幅が得られない場合もある。

一方、支持ローラ間の中間部に現像ローラを当
接させる方法においては、ベルトと現像ローラの
平行が出にくく、又平行が出ていてもベルトの左
右で張力の差があると現像ローラとの接触圧に差
を生ずる。又、当り量の調整がベルトをつけなけ
れば出来ない。又、現像圧、現像幅の調整はベル
トの張力だけでしか出来ないため、現像圧と現像
幅の両方を同時に適正値にすることがむつかし
い。又、ベルトと支持ローラ群とが一体となつた
ベルトユニツトを交換する場合、現像ローラとベ
ルトとが干渉し、ベルトを傷め易い等の欠点があ
る。

この考案は、従来の感光体ベルトを用いた電子
写真複写機の現像装置の上述の欠点にかんがみ、
簡単な機構で感光体ベルトと現像ローラの接触
圧、現像幅等の条件を容易かつ確実に出すことが
出来る現像補助装置を提供することを目的とす
る。

以下、本考案をその実施例を示す図面にもとず
いて詳細に説明する。

第２図に示す実施例では、感光体ベルト１を支
持するローラの１つを外層部にスポンジ等の弾性
部材５ａを有する弾性体ローラ５とし、その外周
に感光体ベルト１を介して現像ローラ４をソフト
に当接させ、適正な現像幅と現像圧とを得るよう
にしている。感光体ベルトの支持ローラ、特に駆
動ローラは軸心の位置精度が高いので片当りが生
ずることもない。

第３図に示す実施例は、感光体ベルト１の２つ
の支持ローラ２，３の中間で現像ローラ４をベル
ト１の外面に当接させた場合の例であり、現像ロ
ーラ４の当接位置の裏側で感光体ベルト１に当接
する如くスポンジローラ５を設けている。第４図
の実施例ではこのスポンジローラ５の代りに長方
形断面のスポンジ部材６を感光体ベルト１の現像
ローラ４の当接位置の裏側に設けている。これら
２つの実施例では、スポンジローラ５又はスポン
ジ部材６を適正な押圧力でベルト１を介して現像
ローラ４に圧接することにより容易に所定の現像
圧と現像幅を得ることができ、又片当りを防止す
ることも容易である。上記の押圧力はスプリング
等で調整するのが簡単である。

第５図に示す実施例では、スポンジローラ５を
ベルトユニツト機枠の一点に軸支された軸７に設
けたアーム８の先端に回動自在に軸支して設け、
上記軸７にはレバー９が設けられ、その先端に
は、スポンジローラ５、アーム８、レバー９を一
体的に反時計回りに回動習性を与える引張りばね
１０が取付けられている。レバー９をばね１０の
力に抗してある角度時計方向に回動し、図示せぬ
手段により固定することにより、スポンジローラ
５はベルト１を現像ローラ４に押圧する作動位置
からベルトのループの内側に変位した位置に保持
され、感光体ベルト１は第５図中に実線で示すよ
うに現像ローラ４と遊離した状態になる。レバー
９の上記固定を解放すれば、レバー９、アーム
８、スポンジローラ５はスプリング１０により反
時計方向に回動し、ベルト１を図中に鎖線で示す
位置に変位させこれを介して現像ローラ４に圧接
する。スポンジローラ５の軸には位置決めロール
１１が、又現像ローラ４には位置決めロール１２
が夫々同軸に取付けられており、両位置決めロー
ル１１，１２の周面が当接してスポンジロールの
軸心が位置決めされてスポンジローラ５の圧縮量
が決定され、これにより現像圧及び現像幅を所定
の値に保持することができる。

第６図に示す実施例では、現像ローラ４がベル
ト１に当接する位置のベルトの裏面に前後に２本
のスポンジローラ５を互いに適当な距離をおいて
軸平行に設け、これによつて所定の現像圧を保持
しながら、現像幅を増すことを可能としたもので
ある。この場合も、第５図の実施例の如くレバー
とスプリングとによりスポンジローラを作動位置
と退避位置との間に変位可能とすることにより、
ベルト１を現像ローラ４から離間させることがで
きる。

第２図に示す実施例を除いては現像幅、現像圧
がベルト１を張設しなくても簡単に決定でき、か
つこれを左右均等にすることも容易である。しか
も左程機械精度を必要とせずに確実に現像の諸条
件を出すことができる。又、第５図の実施例で説
明した如くスポンジローラを作動位置より退避さ
せベルトを現像ローラより離間させることによ
り、感光体ベルトとその支持ローラより成るベル
トユニツトの交換時に、感光体ベルトと現像ロー
ラとが干渉することを防止できるので、ベルトユ
ニツトの着脱が容易になり、ベルトを傷めるおそ
れが減少する。本考案はタツチダウン等各種の現
像装置に適用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の感光体ベルトに対する現像ロー
ラの設置状態の一例を示す断面図、第２図乃至第
６図は夫々本考案の実施例を示す断面図である。 １……感光体ベルト、２，３……ベルト支持ロ
ーラ、４……現像ローラ、５……スポンジローラ
（弾性部材）、６……スポンジ部材（弾性部材）、
１０……スプリング、１１，１２……位置決めロ
ール（位置決め基準）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 感光体ベルトに現像ローラを当接させて現像を
   行なう電子写真装置の、上記感光体ベルトの上記
   現像ローラが当接する位置の裏側に接して設けら
   れた部材より成る現像補助装置において、上記の
   感光体ベルトの裏側に設けられた部材は上記の現
   像ローラを感光体ベルトを介して圧接することに
   より圧接部が凹入して感光体ベルトと現像ローラ
   との間に適正現像幅及び適正現像圧が得られる弾
   性を有するスポンジ等の弾性材料で作られている
   ことを特徴とする現像補助装置。