JP2002357958A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2002357958A
JP2002357958A JP2001225952A JP2001225952A JP2002357958A JP 2002357958 A JP2002357958 A JP 2002357958A JP 2001225952 A JP2001225952 A JP 2001225952A JP 2001225952 A JP2001225952 A JP 2001225952A JP 2002357958 A JP2002357958 A JP 2002357958A
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image forming
forming apparatus
developing
carrier
latent image
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JP2001225952A
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English (en)
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Yoshie Yoshino
美枝 吉野
Tsutomu Sasaki
努 佐々木
Toru Nakano
徹 仲野
Yuusuke Takeda
有介 武田
Noriyasu Takeuchi
則康 竹内
Tsuneo Kurotori
恒夫 黒鳥
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な構成で現像ニップにおける現像ニップ
幅を所定の大きさに形成することで、高画像濃度コント
ラスト等を得ると共に画像のカブリを防止して高品質な
画像を形成することができる画像形成装置を提供する。 【解決手段】 スイープローラ加圧機構120におい
て、調整ネジ122を回動させて引張バネ121の長さ
を調整し感光体ドラム1へのスイープローラ110の付
勢力の大きさを調整することによって、所定の大きさの
除去ニップ幅を形成する。また、このスイープローラ加
圧機構と同様の加圧機構を現像ローラに設け、感光体ド
ラム1への現像ローラの付勢力の大きさを調整すること
によって、所定の大きさの現像ニップ幅を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンタ等の画像形成装置に係り、詳しくは、潜
像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段と、キャリア
液中にトナーを分散した液体現像剤を担持する現像剤担
持体とを備え、該現像剤担持体に担持した液体現像剤に
より潜像担持体上の潜像を現像する画像形成装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の画像形成装置において、表
面に液体現像剤薄層を担持した現像剤担持体を潜像担持
体に当接させて現像ニップを形成し、この潜像担持体上
に形成された潜像を液体現像剤を用いて現像する方法が
知られている。例えば、特願平11−38447号にお
いて、本出願人は弾性層を有する現像剤担持体を潜像担
持体に当接させてニップ部を形成する画像形成方法を提
案している。この画像形成方法では、現像剤担持体上に
液体現像剤の薄層を形成し、薄層中のトナーが上記ニッ
プ部を形成する上記潜像担持体上の潜像の画像部に静電
的に転移して現像を行う。一方、上記ニップ部を通過す
る上記潜像担持体上の地肌部(非画像部)にはトナーを
付着させないようになっている。図2(a)、(b)
は、上記現像ニップにおける現像剤60の状態を模式的
に示した図である。(a)は感光体ドラム1の画像部と
現像ローラとの間の現像ニップを、(b)は感光体ドラ
ム1の非画像部と現像ローラとの間の現像ニップを表し
たものである。現像ニップに侵入する前では、現像剤層
中のトナー濃度はほとんど均一であるが、現像ニップに
進入すると現像剤層中でトナーが泳動し始め、現像ニッ
プ中を進むにつれて、現像剤層中のトナー濃度は勾配を
もつ。図2(a)に示すように、画像部では、現像剤中
のトナー60aは感光体ドラム1側が比較的高濃度に現
像ローラ側が比較的低濃度になる。また図2(b)に示
すように、非画像部では、トナー濃度勾配が上記画像部
とは逆になる。そのため、上記現像ニップにおいては、
トナーを十分に電気泳動させることができる程度の現像
時間(上記液体現像剤薄層のニップ通過時間)を確保す
る必要がある。十分な現像時間を確保することにより、
十分な現像が行われ、高画像濃度コントラスト(高画像
濃度,低地肌濃度)、高解像度、良好なベタ均一性など
が得られる。
【0003】上記現像時間は、現像ニップの幅(現像ニ
ップにおける表面移動方向の大きさ。以下「現像ニップ
幅」という。)や、潜像担持体、現像剤担持体の周速で
あるプロセス線速に依存する。一般的に現像ニップ幅
を、プロセス線速と現像時定数とを乗算した値以上に設
定することで、かかる現像時間を確保している。この現
像時定数とは、現像量が飽和するまでに要する時間であ
って、プロセス線速を現像量の飽和に必要な最小現像ニ
ップ幅で除算した値である。例えば、プロセス線速が3
00[mm/sec]で且つ現像時定数は10[mse
c]であれば、現像ニップ幅は3[mm]となる。
【0004】上記現像ニップ幅が所定の大きさに比べ小
さ過ぎる場合には現像ニップで十分な現像が行われずト
ナー像の濃度が薄くなってしまう。一方、現像ニップ幅
が所定の大きさに比べ大き過ぎる場合には十分なトナー
像の濃度が得られるが、潜像担持体上の地肌部にトナー
が付着していわゆるカブリ(地汚れともいう)という現
象を引き起こす場合がある。このため、上記現像ニップ
幅は、設計段階においてプロセス線速や現像時定数など
を考慮して最適な値に設定される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、部品の
製造精度や組立精度の影響により、装置組立完成後に設
計段階で設定した所定の現像ニップ幅が形成されない場
合がある。部品の製造精度や組立精度を向上させて現像
ニップ幅を設計上の許容範囲内に収めることができる
が、コストアップになったり、構造が複雑になったりし
てしまう。
【0006】また上記特願平11−38447号等で提
案した画像形成方法を用いて、画像形成速度を速くしよ
うとすると、現像速度が間に合わず画像濃度が不足した
り、地肌部濃度が過剰になって画像のカブリが生じたり
する場合がある。また、画像濃度を高くしたい場合、現
像剤担持体に塗布する現像剤量を多くする方法がある
が、現像剤担持体に塗布する現像剤量を多くすると、現
像剤担持体と潜像担持体との距離(現像ギャップ)が広
くなり、電界が低下し、現像速度が間に合わず画像濃度
が不足したり、画像のカブリが生じたりする場合があ
る。また、転写材の表面平滑性によっては、現像剤担持
体に塗布する現像剤量が多すぎ、トナー像がつぶれた
り、画像濃度が高すぎたりする場合もある。このため、
転写材表面の凹凸が比較的小さく平滑性がよい場合など
では、転写材表面の凹凸が比較的大きく平滑性が悪い場
合などに比べ、転写するトナー像のトナー層は少ない方
が良好な画像を得ることができる。よって、使用する転
写材によって、転写時の画像濃度の要求が異なるのであ
る。これらのことから、状況に応じて現像ニップ幅を所
望の大きさに変えることができることが求められるとこ
ろである。
【0007】また、上記現像ニップを形成するにあたっ
て、上記現像剤担持体の弾性層はその硬度が低い方がよ
り小さい押圧力で弾性変形して現像ニップを形成できる
ため、弾性層の硬度が高い場合に比べ各部材の負荷を小
さくでき装置の耐久性を向上させることができる。低硬
度の弾性層を製造するためには、オイルを含ませるのが
一般的であるが、オイルを含んだ弾性層は使用によりオ
イルが染み出して形成画像に影響を及ぼしたり、オイル
の染み出しにより収縮したりしてしまうという問題があ
る。また、オイルを含んだ弾性層は経時で液体現像剤や
その成分を吸収して膨潤するという問題もある。
【0008】本発明は以上の背景に鑑みなされたもので
あり、その第一の目的とするところは、現像ニップにお
ける現像ニップ幅を所定の大きさに形成することで、高
画像濃度コントラスト等を得ると共に画像のカブリを防
止して高品質な画像を形成することができる画像形成装
置を提供することである。
【0009】また、第二の目的とするところは、画像形
成速度、転写材の種類、画像濃度の要求に対応し、所望
の画像濃度を得ると共に画像のカブリを防止して高品質
な画像を形成することができる画像形成装置を提供する
ことである。
【0010】また、第三の目的とするところは、現像剤
担持体等の表面部に低硬度の弾性層を用いた場合であっ
ても、オイルの染み出しやオイルの染み出しによる収
縮、あるいは、経時で液体現像剤による膨潤のない画像
形成装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記第一の目的を達成す
るために、請求項1の画像形成装置は、潜像担持体と、
該潜像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、該潜像
担持体上の潜像を顕像化する現像手段と、該潜像担持体
上の顕像を転写材に転写する転写手段とを備え、該現像
手段として、キャリア液中にトナーを分散した液体現像
剤を担持する現像剤担持体を備え、該現像剤担持体に担
持した液体現像剤により該潜像担持体上の潜像を現像す
る現像装置を用いた画像形成装置において、上記現像剤
担持体と上記潜像担持体との接触幅である現像ニップ幅
を所定の大きさに形成する現像ニップ幅形成手段を設け
たことを特徴とするものである。ここで、上記現像ニッ
プ幅とは、現像ニップにおける潜像担持体及び現像剤担
持体表面移動方向の大きさである。
【0012】請求項1の画像形成装置においては、現像
ニップ幅形成手段で強制的に現像ニップ幅を所定の大き
さに形成する。これによって、部品の製造精度や組立精
度に依存して現像ニップ幅を形成する場合に比して正確
な現像ニップ幅を得る。
【0013】請求項2の画像形成装置は、請求項1の画
像形成装置において、上記現像ニップ幅形成手段とし
て、上記現像剤担持体の表面部を形成する弾性表面層
と、該現像剤担持体を上記潜像担持体に加圧させて現像
ニップを形成する加圧手段とを設け、該加圧手段の加圧
力の大きさにより、該現像ニップにおける現像ニップ幅
を所定の大きさに形成することを特徴とするものであ
る。
【0014】請求項2の画像形成装置においては、現像
剤担持体を潜像担持体に加圧すると該現像剤担持体表面
部の弾性層が弾性変形する。上記現像剤担持体を潜像担
持体に加圧する加圧力の大きさで上記弾性層の弾性変形
量が変わるため、該加圧力の大きさを設定することによ
り、上記現像ニップ幅を所定の大きさに形成することが
できる。また、上記加圧力の大きさを一定に保っておけ
ば、一定の大きさの現像ニップ幅を安定して維持するこ
とができる。
【0015】請求項3の画像形成装置は、請求項2の画
像形成装置において、上記現像剤担持体を上記潜像担持
体に対して加圧する方向と平行な方向に移動可能に構成
し、上記加圧手段が、該現像剤担持体を該潜像担持体に
対して付勢する付勢手段を有することを特徴とすること
を特徴とするものである。
【0016】請求項3の画像形成装置においては、付勢
手段により現像剤担持体を潜像担持体に対して付勢する
という簡易な構成で所定の大きさの現像ニップ幅を形成
することができる。また仮に、現像動作中に現像剤担持
体と潜像担持体との間に異物が挟まったとした場合、該
現像剤担持体が付勢手段の付勢力に抗して該潜像担持体
から離れる方向に移動して、該現像剤担持体や潜像担持
体の損傷を防ぐことが可能となる。上記付勢手段として
は、例えばバネを用いて構成することができる。
【0017】請求項4の画像形成装置は、請求項3の画
像形成装置において、上記現像剤担持体の上記潜像担持
体に対する移動量を規制するスペーサ部材を設け、上記
付勢手段の付勢力の大きさを、該現像剤担持体の移動が
該スペーサ部材で規制されるまで該現像剤担持体が移動
する以上の大きさに設定したことを特徴とすることを特
徴とするものである。
【0018】請求項4の画像形成装置においては、付勢
手段の付勢力により現像剤担持体の移動がスペーサ部材
で規制されるまで該現像剤担持体が移動し、所定の大き
さの現像ニップ幅を容易に形成することができる。上記
スペーサ部材で上記現像剤担持体の移動が規制される力
以上の大きさの力で付勢しておけばよく、付勢力の設定
がラフでもよい。また、過剰な力で付勢したとしても、
上記スペーサ部材で現像ニップ幅が一定に保たれている
ため、安定した現像ニップ幅を維持することができる。
【0019】請求項5の画像形成装置は、請求項2の画
像形成装置において、上記現像剤担持体及び上記潜像担
持体をローラ部材で構成し、該各ローラ部材間の軸間距
離で上記加圧手段の加圧力の大きさを設定することを特
徴とすることを特徴とするものである。
【0020】請求項5の画像形成装置においては、各ロ
ーラ部材間の軸間距離が変化すると、加圧力の大きさが
変化して現像剤担持体表面部の弾性層の潜像担持体に対
する食込み量も変化し、形成される現像ニップ幅が変化
する。よって、上記各ローラ部材間の軸間距離を所定の
大きさに設定することにより、所定の大きさの現像ニッ
プ幅を容易に形成することができる。
【0021】請求項6の画像形成装置は、請求項2,
3,4,又は5の画像形成装置において、上記加圧手段
が、加圧力の大きさを調整する加圧力調整手段を有する
ことを特徴とするものである。
【0022】請求項6の画像形成装置においては、例え
ば上記現像剤担持体及び上記潜像担持体をローラ部材で
構成したときに、軸方向両端部で圧力差がある場合に、
該軸方向両端部の加圧力を微調整することで、軸方向全
域にわたって一定の現像ニップ幅を形成することができ
る。なお、上記加圧力調整手段としては、例えば上記付
勢手段の付勢力の大きさを調整したり、あるいは軸間距
離を調整したりする構成を用いることができる。
【0023】上記第二の目的を達成するために、請求項
7の画像形成装置は、請求項1,2,3,4,5,又は
6の画像形成装置において、上記現像剤担持体と上記現
像ニップ幅を所望によって変える現像ニップ幅変更手段
を設けたことを特徴とするものである。
【0024】請求項7の画像形成装置においては、現像
ニップ幅変更手段で現像ニップ幅を所望によって適宜変
更させる。画像形成速度を速くしたり、画像濃度を高く
したり、表面の凹凸が大きく平滑性が悪い転写材への転
写画像を形成したりするときには、現像ニップ幅を大き
くし、通常の現像ニップ幅に比してトナーの付着量を多
くして凹凸を現像剤で埋めることができるようにする。
これによって、白抜けを防止する。逆に、画像形成速度
を遅くしたり、画像濃度を低くしたり、表面の凹凸が小
さく平滑性が良い転写材への転写画像を形成したりする
ときには、現像ニップ幅を小さくし、通常の現像ニップ
幅に比してトナーの付着量を少なくする。このように、
画像形成速度、転写材の種類、画像濃度の要求に対応し
た現像ニップ幅に適宜変更させる。
【0025】また、請求項8の画像形成装置は、請求項
7の画像形成装置において、上記潜像担持体をベルト状
にしたことを特徴とするものである。
【0026】請求項8の画像形成装置においては、ベル
ト状の潜像担持体(以下、潜像担持ベルトという)を用
いることにより、潜像担持ベルトの張架経路を変えたり
現像剤担持体に対する巻き付き量を変化させたりするこ
とによって、現像ニップ幅の変更を容易にする。
【0027】請求項9の画像形成装置は、請求項7の画
像形成装置において、上記現像剤担持体をベルト状にし
たことを特徴とするものである。
【0028】請求項9の画像形成装置においては、ベル
ト状の現像剤担持体(以下、現像ベルトという)を用い
ることにより、現像ベルトの張架経路を変えたり潜像担
持体に対する巻き付き量を変化させたりすることによっ
て、現像ニップ幅の変更を容易にする。
【0029】請求項10の画像形成装置は、請求項7又
は8の画像形成装置において、現像ニップ幅変更手段と
して、上記現像剤担持体としてのローラ状の現像ローラ
表面部を形成する弾性表面層と、該現像ローラに対する
上記潜像担持体のくい込み量を変えるくい込み量変更手
段とを設けたことを特徴とするものである。
【0030】請求項10の画像形成装置においては、現
像ローラ表面部の弾性表面層は弾性変形する。くい込み
量変更手段で現像ローラに対する潜像担持体のくい込み
量を変えると、弾性表面層の弾性変形量が変わり現像ニ
ップ幅も変わる。くい込み量が多いと現像ニップ幅が大
きくなり、くい込み量が小さいと現像ニップ幅が小さく
なる。現像ニップ幅をくい込み量で制御し、くい込み量
を所定の大きさにすることで所望の現像ニップ幅を得る
ことができるようにする。また、請求項8に従属させる
態様においては、潜像担持ベルトが現像ローラと接触す
る位置で潜像担持体裏面からベルト支持部材によって支
持し、このベルト支持部材で潜像担持ベルトの現像ロー
ラに対する食い込み量を調整することも可能である。
【0031】請求項11の画像形成装置は、請求項7,
8,9,又は10の画像形成装置において、上記現像ニ
ップ幅変更手段として、複数の上記現像剤担持体と、該
複数の現像剤担持体のうち少なくとも1つを該潜像担持
体表面に対して接離させる現像剤担持体接離手段とを設
けたことを特徴とするものである。
【0032】請求項11の画像形成装置においては、現
像剤担持体接離手段によって複数の現像材担持体のうち
潜像担持体表面に当接させる現像剤担持体の数を変更
し、これによって現像ニップ幅を変更する。潜像担持体
に当接している現像剤担持体の数が多いほど現像ニップ
幅が大きくなり、少ないほど現像ニップ幅が小さくな
る。
【0033】請求項12の画像形成装置は、請求項10
又は11の画像形成装置において、上記くい込み量変更
手段、又は上記現像剤担持体接離手段として、上記現像
剤担持体の軸の位置又はベルト状の該現像剤担持体を支
持する支持ローラの軸の位置を回転により移動させる偏
心カムを設けたことを特徴とするものである。
【0034】請求項12の画像形成装置においては、偏
心カムを回転させることで、現像剤担持体の位置を移動
させ、潜像担持体のくい込み量を変更させたり、潜像担
持体に対して接離させたりする。
【0035】請求項13の画像形成装置は、請求項1,
2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,又は1
2の画像形成装置において、表面部に弾性層を有し、上
記現像剤担持体の上記潜像担持体表面移動方向下流側に
該潜像担持体上の現像後の余剰液体現像剤を除去する液
除去部材と、該液除去部材を該潜像担持体に加圧させて
除去ニップを形成する液除去部材加圧手段とを設け、該
液除去部材加圧手段の加圧力の大きさにより、該除去ニ
ップにおける除去ニップ幅を所定の大きさに形成するこ
とを特徴とするものである。
【0036】請求項13の画像形成装置においては、現
像ニップを通過した潜像担持体上の地肌部(非画像部)
にトナーが付着し余剰トナーとなって残留すると、該余
剰トナーにより画像のカブリを生じることがある。ま
た、現像ニップを通過した潜像担持体上に余剰なキャリ
ア液が付着しているとキャリア液の消費が増えてランニ
ングコストをアップさせる要因となる。この画像形成装
置では、現像ニップを通過した潜像担持体上の地肌部の
余剰トナーや余剰キャリア液といった余剰液体現像剤を
液除去部材で除去するので、画像のカブリやランニング
コストのアップを防止することができる。ここで、除去
ニップにおける除去ニップ幅が所定の大きさよりも大き
過ぎると、潜像担持体上のトナー像を乱してしまい画像
品質を損なうおそれがある。一方、除去ニップ幅が所定
の大きさよりも小さ過ぎると余剰液体現像剤の除去が十
分に行われなくなるおそれがある。この画像形成装置で
は、液除去部材加圧手段の加圧力の大きさを設定するこ
とにより、上記除去ニップの除去ニップ幅を所定の大き
さに形成することができるので、画像品質を損なうこと
なく、余剰液体現像剤の除去を十分に行うことができ
る。
【0037】請求項14の画像形成装置は、請求項13
の画像形成装置において、上記液除去部材を上記潜像担
持体に対して加圧する方向と平行な方向に移動可能に構
成し、上記液除去部材加圧手段が、該液除去部材を該潜
像担持体に対して付勢する液除去部材付勢手段を有する
ことを特徴とするものである。
【0038】請求項14の画像形成装置においては、付
勢手段により液除去部材を潜像担持体に対して付勢する
という簡易な構成で所定の大きさの除去ニップ幅を形成
することができる。また仮に、余剰液体現像剤の除去動
作中に液除去部材と潜像担持体との間に異物が挟まった
とした場合、該液除去部材が付勢手段の付勢力に抗して
該潜像担持体から離れる方向に移動して、該液除去部材
や該潜像担持体の損傷を防ぐことが可能となる。上記液
除去部材付勢手段としては、例えばバネを用いて構成す
ることができる。
【0039】請求項15の画像形成装置は、請求項14
画像形成装置において、上記液除去部材の上記潜像担持
体に対する移動量を規制するスペーサ部材を設け、上記
液除去部材付勢手段の付勢力の大きさを、該液除去部材
の移動が該スペーサ部材で規制されるまで該液除去部材
が移動する以上の大きさに設定したことを特徴とすもの
である。
【0040】請求項15の画像形成装置においては、液
除去部材付勢手段の付勢力により液除去部材の移動がス
ペーサ部材で規制されるまで該液除去部材が移動し、所
定の大きさの除去ニップ幅を容易に形成することができ
る。上記スペーサ部材で上記液除去部材の移動が規制さ
れる力以上の大きさの力で付勢しておけばよく、付勢力
の設定がラフでもよい。また、過剰な力で付勢したとし
ても、上記スペーサ部材で除去ニップ幅が一定に保たれ
ているため、安定した除去ニップ幅を維持することがで
きる。
【0041】請求項16の画像形成装置は、請求項1
3,14,又は15の画像形成装置において、上記液除
去部材加圧手段が、加圧力の大きさを調整する液除去部
材加圧力調整手段を有することを特徴とするものであ
る。
【0042】請求項16の画像形成装置においては、例
えば上記液除去部材及び上記潜像担持体をローラ部材で
構成したときに軸方向両端部で圧力差がある場合に、該
軸方向両端部の加圧力を微調整することで、軸方向全域
にわたって一定の除去ニップ幅を形成することができ
る。なお、上記液除去部材加圧力調整手段としては、例
えば上記液除去部材付勢手段の付勢力の大きさを調整す
る構成を用いることができる。
【0043】請求項17の画像形成装置は、請求項1,
2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,
13,14,15,又は16の画像形成装置において、
上記現像剤担持体又は上記液除去部材のうち少なくとも
一方を、上記潜像担持体に対して接離させる接離手段を
設けたことを特徴とするものである。ここで、現像剤担
持体や液除去部材が常時潜像担持体に加圧されていると
弾性層が塑性変形して現像機能や除去機能が低下するお
それがある。また、現像ニップや除去ニップに液体現像
剤が存在しない状態のときにバイアス電圧が印加された
とすると、現像剤担持体と潜像担持体との間あるいは液
除去部材と潜像担持体との間で異常放電を起こすおそれ
もある。
【0044】請求項17の画像形成装置においては、接
離手段で現像剤担持体又は液除去部材のうち少なくとも
一方を潜像担持体から離間させることにより、弾性層の
塑性変形を防ぎ、現像機能あるいは除去機能の低下を防
止することができる。また、現像剤担持体と潜像担持体
との間あるいは液除去部材と潜像担持体との間における
異常放電を防止することもできる。
【0045】上記第三の目的を達成するために、請求項
18の画像形成装置は、請求項1,2,3,4,5,
6,7,8,9,10,11,12,13,14,1
5,16,又は17の画像形成装置において、上記現像
剤担持体及び上記液除去部材のうち少なくとも一方を、
弾性体からなる内層と樹脂からなる表層との少なくとも
2層で構成したことを特徴とするものである。
【0046】請求項18の画像形成装置においては、例
えば内層として、オイルの染み出しやオイルの染み出し
による収縮、あるいは、経時で液体現像剤により膨潤す
る低硬度の弾性体を用いた場合であっても、該内層を樹
脂からなる表層で被覆することにより該オイルの染み出
しや該液体現像剤の浸漬による膨潤を防止することが可
能となる。
【0047】請求項19の画像形成装置は、請求項18
の画像形成装置において、上記内層はシリコーンゴム、
上記表層はPFAであることを特徴とするものである。
【0048】本発明者らが、表層として、PFA(テト
ラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエー
テル共重合体),ポリイミド,ナイロン,ポリカーボネ
ート,PTFE(ポリテトラフルオロエチレン),PV
DF(ポリビニリデンフルオライド)などの材料を種々
検討した結果、硬度,塑性変形,表面粗さ,機械的強
度,離型性などの点からPFAが最適であることが判っ
た。また、内層としては、シリコーンゴムが低硬度に形
成することができ、潜像担持体に対してより弱い加圧力
でより大きなニップ幅を形成することができる。なお、
シリコーンゴムは液体現像剤あるいはその成分で膨潤す
ることがあるが、PFAの表層で該シリコーンゴムを被
覆することで、該膨潤を防ぐことができる。また、シリ
コーンゴムは、PFAチューブ中で成型することができ
るため、ローラ成型後の研磨,チューブ被覆,接着など
の行程を省略することができる。
【0049】請求項20の画像形成装置は、請求項18
の画像形成装置において、上記内層はウレタン樹脂、上
記表層はPFAであることを特徴とするものである。
【0050】本発明者らが鋭意実験を行ったところ、ウ
レタン樹脂は液体現像剤によって膨潤したり、質量減少
したりすることがなく、しかも、カーボンなどを分散し
て導電性にしても、所定の大きさのニップ幅を形成でき
る程度の低硬度を保つことができることが判った。しか
し、ウレタン樹脂は画像に影響の出ない表面粗さに研磨
するのは困難であり、しかもウレタン樹脂を用いてロー
ラを構成するとタック性が強く、特にクリーニングブレ
ードを用いる場合に支障となる。このために、ウレタン
樹脂をPFAの表層で被覆することにより、表面粗さと
タック性の問題を解消することができた。ここで、タッ
ク性とは、粘着性ともいえるもので、完全に乾燥してい
ないワニス、またはインキの表面上に生ずるような粘性
のねばねばした性質のことをいう。
【0051】請求項21の画像形成装置は、請求項1
8、19又は20の画像形成装置において、上記内層と
上記表層とを導電性接着剤を用いて接着したことを特徴
とするものである。
【0052】内層と表層とを接着することにより、その
間に毛管現象などで液体現像剤あるいはその成分が浸漬
することを防ぎ、該内層と表層との剥離を防止すること
ができる。また、内層と表層とを導電性接着剤を用いて
接着することで、該内層側からバイアスを印加すること
が可能となる。ここで、導電性接着剤としては、ウレタ
ン系接着剤に導電性微粒子を分散させたものなどがあ
る。
【0053】請求項22の画像形成装置は、請求項18
の画像形成装置において、上記内層をウレタン樹脂で構
成し、上記表層として該内層にウレタン樹脂を塗工して
ウレタンコート層を形成したことを特徴とするものであ
る。
【0054】本発明者らが鋭意実験を行ったところ、内
層としてのウレタン樹脂の表面にウレタン樹脂を塗工す
ることにより、該内層の研磨面をより滑らかに(表面粗
さを良く)することができる。上記ウレタン樹脂の塗工
厚さは調整することができ、比較的高硬度のウレタン樹
脂でも薄く塗工することで、上記内層の柔軟性に追従で
き、且つ、タック性を弱くすることができる。
【0055】また、請求項23の画像形成装置は、請求
項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,
12,13,14,15,16,17,18,19,2
0,21,又は22の画像形成装置において、上記現像
ニップにおいて、上記現像剤担持体表面と上記潜像担持
体表面とを同じ方向に移動させ、かつ互いの表面移動線
速を略等しくしたことを特徴とするものである。
【0056】請求項23の画像形成装置においては、現
像ニップ部で現像剤担持体表面と潜像担持体表面とを等
速で同方向に移動させ、現像ニップにあるトナーに潜像
担持体表面の接線方向の速度ベクトルをもたせないよう
にする。これによって、現像剤担持体表面が潜像担持体
表面に比して遅い場合に発生する画像先端のかすれや、
逆に速い場合に発生する画像先端が濃くなるなどの現象
の発生を防止する但し、トナーの物性等によるが、上記
線速差に許容値はあり、少しでもずれると上記現象がは
っきりと目視できる程度に発生するというわけではな
い。更に、潜像形成と潜像担持体との速度が合わないた
めに生じる縦線と横線とのバランスが悪くなるという現
象も防止する。
【0057】請求項24の画像形成装置は、請求項1,
2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,
13,14,15,16,17,18,19,20,2
1,22,又は23の画像形成装置において、上記潜像
担持体がアモルファスシリコン系感光体からなることを
特徴とするものである。
【0058】アモルファスシリコン系感光体は、例えば
有機系感光体に比べて、表面硬度が高く、特に、耐湿
性、連続繰り返し使用特性、電気的耐圧性、使用環境特
性、耐久性が優れている。この画像形成装置では、潜像
担持体がアモルファスシリコン系感光体であるので、現
像剤担持体や液除去部材の加圧当接による損傷や、液体
現像剤による膨潤や劣化などを低減することができ、潜
像担持体を長寿命化することができる。
【0059】
【発明の実施の形態】〔実施形態1〕以下、本発明を画
像形成装置である電子写真方式の液体現像剤を用いたプ
リンタ(以下、単にプリンタという)に適用した一実施
形態について説明する。
【0060】まず、このプリンタの基本的な構成につい
て説明する。図1は、本実施形態に係るプリンタの要部
の概略構成図である。図において、このプリンタは、潜
像担持体としての感光体ドラム1の周りに、帯電器2
0、露光Lを感光体ドラム1に照射する図示しない露光
装置、液体現像装置100、中間転写ベルト31や転写
ローラ32等によって構成される転写装置、除電ランプ
40、ドラムクリーニング装置50などを備えている。
【0061】上記感光体ドラム1は、その表面がアモル
ファスシリコン(a−Si)によって形成され、プリン
ト時には図示しない駆動手段によって図中矢印方向に回
転駆動せしめられる。
【0062】上記帯電器20は、回転駆動する感光体ド
ラム1の表面をコロナ放電によって暗中にて一様に帯電
せしめる。本実施形態においては、600V程度に帯電
させるようにしている。なお、帯電器20としては、こ
のようにコロナ放電による帯電を実現するものの他、感
光体ドラム1に接触せしめた帯電ローラ等の帯電部材に
所定の帯電バイアスを印加する方式のものを用いてもよ
い。
【0063】上記露光装置は、走査光学系を備えてお
り、帯電器20によって一様に帯電した感光体ドラム1
の表面を、画像情報に基づいてLED光やレーザ光によ
って画像データ光像Lを露光して静電潜像を担持させ
る。
【0064】上記液体現像装置(以下、単に現像装置と
いう)100は、この静電潜像に帯電トナーを付着させ
てこれを現像する。これによって感光体ドラム1上には
トナー像が形成される。
【0065】上記転写装置は、図1に示される中間転写
ベルト31や、これを張架する転写ローラ32や複数の
張架ローラ33の他、転写ローラ32にトナーの帯電極
性とは逆極性の転写バイアスを印加する図示しない電源
等を備えており、プリント時には中間転写ベルト31を
図中矢印方向に無端移動させる。また、この中間転写ベ
ルト31を転写ローラ32によって感光体ドラム1に向
けて押圧して転写ニップをする。この転写ニップには、
上記転写バイアスが印加される転写ローラ32と感光体
ドラム1の表面との電位差によって転写電界が形成され
る。感光体ドラム1の回転に伴って転写ニップに進入し
た上記トナー像は、この転写電界やニップ圧の作用を受
けて中間転写ベルト31上に1次転写される。なお、転
写装置としては、このような転写ローラを用いるものの
他、コロナ放電、粘着、熱等によってトナー像を転写す
るものを用いることも可能である。
【0066】このようにして1次転写された上記トナー
像は、図示しない領域で転写紙に2次転写された後、加
熱加圧定着、溶剤定着、UV定着等の定着方式を用いる
定着装置によって定着せしめられる。トナー像が定着し
た転写紙は、定着装置から排紙経路を経て機外へと排出
される。
【0067】上記除電ランプ40は、上記転写ニップを
通過した感光体ドラム1の表面の残留電荷を除電する。
【0068】上記ドラムクリーニング装置50は、除電
ランプ40によって除電された感光体ドラム1の表面に
残留している液体現像剤を、クリーニングブレード51
によって掻き取り除去する。この除去により、感光体ド
ラム1の表面は初期化せしめられ、次の作像を実現する
ことが可能になる。
【0069】次に、上記現像装置100の構成について
説明する。上記現像装置100は、現像部109とスイ
ープ部112とから構成されている。この現像部109
は、タンク部101、一対の攪拌スクリュー102,1
03、アニロクスローラ104、ドクターブレード10
5、現像ローラ106、クリーニングブレード107、
帰還部108等を備えている。また、上記スイープ部1
12は、スイープローラ110、クリーニングブレード
111、キャリア回収装置等を備えている。
【0070】上記タンク部101には、トナーと液体キ
ャリアとを含有する液体現像剤60が貯留されている。
この液体現像剤60は、一般の液体現像装置に広く用い
られている低粘性低濃度のものではなく、高粘性高濃度
のものが使用されている。なお、この低粘性低濃度の液
体現像剤とは、例えば、広く市場に出回っているIso
par(商品名:エクソン社製)と呼ばれる絶縁性液体
キャリア中に、1[wt%]程度の濃度のトナーを含有
する1[mPa・s]程度の粘度の液体現像剤である。
また、高粘性高濃度の液体現像剤とは、例えば、シリコ
ンオイル、ノルマルパラフィン、IsoparM(商品
名:エクソン社製)、植物油、鉱物油等の絶縁性液体キ
ャリア中に、5〜40[wt%]程度の濃度のトナーを
含有する50〜10000[mPa・s]程度の粘度の
液体現像剤である。現像装置100に使用されるこのよ
うな高粘性高濃度の液体現像剤60の揮発性あるいは不
揮発性については、現像装置100の現像性能やプリン
タの作像性能などに合わせて調整されている。また、液
体現像剤60中のトナーの粒径についても、これら現像
性能や作像性能などに合わせてサブミクロンから10
[μm]程度までの範囲で調整されている。
【0071】上記一対の攪拌スクリュー102,103
は、タンク部101内の液体現像剤60中に浸るように
互いに平行配設され、図中矢印で示されるように、図示
しない駆動手段によって互いに逆方向に回転駆動せしめ
られる。現像装置100が現像動作に入ると、これらス
クリュー102,103がこのように互いに逆回転し、
タンク部101内の液体現像剤60が攪拌せしめられ
る。この攪拌により、液体現像剤60は、そのトナー濃
度や粘度が均一化する。また、スクリュー102,10
3が互いに逆回転することで、両者の間で図示のように
液体現像剤60の液面が盛り上がり、その上方に配設さ
れたアニロクスローラ104に付着する。
【0072】塗布ローラとしての上記アニロクスローラ
104は、図示しない駆動手段によって図中矢印方向に
回転駆動せしめられながら、このようにして付着した液
体現像剤60を汲み上げる。このアニロクスローラ10
4の周面には、図示しない複数の凹部が形成されてい
る。アニロクスローラ104によって汲み上げられた液
体現像剤60の一部は、この凹部内に収容される。
【0073】規制ブレードとしての上記ドクターブレー
ド105は、ステンレス等の金属で形成され、回転する
アニロクスローラ104に当接することで、アニロクス
ローラ104上の液体現像剤60を掻き取る。この掻き
取りにより、アニロクスローラ104上の液体現像剤6
0の量が複数の凹部の容量に応じた値に正確に計量され
る。
【0074】上記現像ローラ106は、図1に示したよ
うに、ドクターブレード105との当接部を通過したア
ニロクスローラ104表面に接触しながら、接触部でそ
の表面をアニロクスローラ104とは逆方向に移動させ
るように回転する。
【0075】現像ローラ106とアニロクスローラ10
4との接触位置である塗布ニップでは、両ローラが互い
にカウンター方向に表面移動しながら接触し、且つ、ア
ニロクスローラ104上の液体現像剤60がその粘度に
かかわらず正確に計量されているため、現像ローラ10
6状に均一な厚みの現像剤薄層を形成することができ
る。
【0076】更に、塗布ニップの出口側で現像ローラ1
06に対する液体現像剤の供給が開始される一方で、現
像ローラ106上に移った液体現像剤が供給方向とは逆
方向に移動する。かかる構成では、塗布ニップ内の最大
圧力が一定値以上であれば、現像ローラ106上の現像
剤薄層の厚みが最大圧力の値に依存しなくなる。このた
め、塗布ニップ内での圧力ムラに起因する現像剤薄層の
厚みムラを抑えることも可能になる。
【0077】これらの結果、このような塗布により、現
像ローラ106の表面には液体現像剤60からなる均一
な厚みの現像剤薄層が形成される。
【0078】現像ローラ106は、その周面に導電性の
ウレタンゴム等からなる導電弾性層が設けられており、
感光体ドラム1と等速に回転しながらこれに接触して現
像ニップを形成している。この現像ニップには、図示し
ない電源からトナーの帯電極性と同極性の現像バイアス
が印加される現像ローラ106と、感光体ドラム1との
電位差によって現像電界が形成される。具体的には、現
像ニップでは、現像ローラ106、感光体ドラム1の地
肌部及び静電潜像がそれぞれトナーと同極性の電位を帯
び、その値が地肌部、現像ローラ106、静電潜像の順
に低くなっている。このため、上記地肌部と現像ローラ
106との間では、トナーを電位のより低い現像ローラ
106に向けて静電的に移動させるような電界が形成さ
れる。また、現像ローラ106と静電潜像との間では、
トナーを電位のより低い静電潜像に向けて移動させるよ
うな電界が形成される。このような現像電界が形成され
る現像ニップでは、上記現像剤薄層中のトナーが、現像
ローラ106と上記地肌部との間で現像ローラ106の
表面に向けて電気泳動して集結するとともに、現像ロー
ラ106と静電潜像との間で静電潜像に向けて電気泳動
して付着する。この付着により、静電潜像が現像されて
トナー像となる。
【0079】図2(a)、(b)は、上記現像ニップに
おける現像剤60の状態を模式的に示した図である。上
記現像ローラ106には、感光体表面電位(600V)
より低い現像バイアス電圧(400V)が印加されてお
り、画像部では、露光装置により露光されて50V以下
になった部分との間に、非画像部では、帯電した感光体
表面電位との間に現像電界を生じる。感光体ドラム1の
画像部では、図2(a)に示すように、現像剤中のトナ
ー60aは上記電界によって感光体ドラム1側に移動し
て潜像を顕像化する。一方、非画像部では、図2(b)
に示すように、現像バイアス電位と感光体表面電位とに
よって形成される電界(以下、非画像部電界という)に
より、現像剤中のトナー60aを、現像ローラ106表
面側に引き寄せて非画像部になるべくトナー60aが残
らないようにする。
【0080】上記クリーニングブレード107は、金属
やゴム等の部材から構成され、上記現像ニップを通過し
た後の現像ローラ106の表面に当接することで、この
表面から残留現像剤を掻き取り除去する。ここで、現像
ローラ106をクリーニングするクリーニング部材とし
ては、上記クリーニングブレードに限らずローラであっ
ても良い。この除去により、現像ローラ106の表面が
初期化せしめられる。除去された残留現像剤は、上記帰
還部108を経由して上記タンク部101に戻る。ま
た、現像ローラは複数設けても良い。
【0081】上記現像部109は、このようにして感光
体ドラム1上の静電潜像を現像するように構成されてい
る。
【0082】上記現像ニップにおいては、トナーを十分
に電気泳動させることができる程度の現像時間(上記現
像剤薄層のニップ通過時間)を確保する必要がある。こ
の現像時間は、現像ニップの幅や、感光体ドラム1、現
像ローラ106の周速であるプロセス線速に依存する。
本実施形態に係るプリンタでは、現像ニップの幅を、プ
ロセス線速と現像時定数とを乗算した値以上に設定する
ことで、かかる現像時間を確保している。この現像時定
数とは、現像量が飽和するまでに要する時間であって、
プロセス線速を現像量の飽和に必要な最小現像ニップの
幅で除算した値である。例えば、プロセス線速が300
[mm/sec]で且つ現像時定数は10[msec]
であれば、現像ニップの幅は3[mm]となる。なお、
後述の除去ニップの幅についても、同様に設定してい
る。
【0083】上述のように、現像ニップの現像ローラ1
06と上記地肌部との間において、上記現像剤薄層中の
トナーは、現像ローラ106の表面に向けて電気泳動し
て集結するため、理論的には地肌部には付着しない。し
かし、通常よりも帯電量の少ないトナーが他のトナーよ
りも遅れて電気泳動するなどして、地肌部に付着してい
わゆるカブリ(地汚れともいう)という現象を引き起こ
す場合がある。
【0084】上記スイープ部112は、このようなカブ
リを引き起こしたカブリトナーを感光体ドラム1から除
去するものである。具体的には、スイープ部112の上
記スイープローラ110は、その周面に導電性のウレタ
ンゴム等からなる導電弾性層が設けられており、感光体
ドラム1と等速に回転しながらこれに接触して除去ニッ
プを形成している。この除去ニップには、図示しない電
源からトナーの帯電極性と同極性の除去バイアスが印加
されるスイープローラ110と、感光体ドラム1との電
位差によってスイープ電界が形成される。図3(a),
(b)は、感光体ドラム1とスイープローラ110とに
より形成される除去ニップでの現像剤の状態を模式的に
示した図である。
【0085】スイープローラ110には、現像後のトナ
ー層からトナー60aをスイープローラ110に戻さな
いように、感光体ドラム1上のトナー層表面電位(10
0〜200V)に近いバイアス電圧(250V)が印加
されている。非画像部では、図3(b)に示すように、
感光体ドラム1の非画像部の電位と上記バイアス電圧に
よる電位との差によって生じる電界により、浮遊してい
るカブリトナー60cをスイープローラ110に移動さ
せる。これにより、非画像部のカブリを完全に防止する
ことができる。これによって、現像ニップで現像ローラ
106の表面に集結しきれなかったカブリトナーが、上
記地肌部とスイープローラ110との間でスイープロー
ラ110に向けて電気泳動して感光体ドラム1から除去
される。また、上記スイープローラ110を設置するこ
とによって、現像時に感光体ドラム1上の非画像部に付
着した余分なキャリア液の約70%程度を除去すること
もできる。
【0086】上記クリーニングブレード111は、金属
やゴム等の部材から構成され、上記除去ニップを通過し
た後のスイープローラ110の表面に当接することで、
この表面から残留現像剤を掻き取り除去する。この除去
により、スイープローラ110表面が初期化せしめられ
る。
【0087】なお、上記現像ローラ106、スイープロ
ーラ110のそれぞれについては、表面に導電性のコー
ティングを施したり、導電性のチューブを被覆したりし
て、Rzで3[μm]以下の平滑性を発揮させるように
構成することが望ましい。3〜10[μm]程度の均一
な厚みの現像剤薄層を現像ローラ106、スイープロー
ラ110に担持させるためには、この程度の平滑性を発
揮させる必要があるからである。
【0088】また、上記現像ローラ106、スイープロ
ーラ110の導電弾性層の材料については、JIS−A
硬度で50[度]以下のものを用いることが望ましい。
感光体ドラム1の表面を硬度の高いa−Siで形成する
一方で、所望の幅の上記現像ニップや除去ニップを確保
するためには、この導電弾性層を50[度]以下の硬度
で形成して自在に変形させる必要があるからである。よ
り柔らかい方が、現像ニップの調整幅が広がるが、柔ら
かすぎると塑性変形が起きるなど欠点が生じる場合があ
り好ましくない。また、この導電弾性層の材料について
は、上述のような導電性のウレタンゴム(カーボン等を
混入して導電性にしたもの)に限らず、導電性を発揮
し、且つ液体キャリアによって膨潤したり溶解したりす
るおそれのないものであればよい。また、現像ローラ1
06とスイープローラ110の表面が導電性を有し、か
つキャリア液・現像剤で膨潤したり溶解したりしない材
質であり、その内層にキャリア液・現像剤が接触しない
ような構成であれば、その内層である各弾性体層の材質
は上記導電性・膨潤溶解の制約なく弾性を有していれば
よい。
【0089】次に、本プリンタの特徴的な構成について
説明する。本プリンタでは、所定の大きさの現像ニップ
幅や除去ニップ幅を形成するために現像ローラ106や
スイープローラ110を感光体ドラム1へ加圧する加圧
機構を設けている。図4(a)は、スイープローラ11
0と感光体ドラム1との間に所定の大きさの除去ニップ
幅を形成するスイープローラ加圧機構120の概略構成
図である。また、図4(b)は図(a)中の矢視A方向
から見た上面図である。
【0090】図4(a)において、スイープローラ加圧
機構120は、引張バネ121の長さを調整して感光体
ドラム1へのスイープローラ110の付勢力を調整する
ことによって、除去ニップ幅の大きさを調整できるよう
になっている。引張バネ121はその一端が調整ネジ1
22先端部の溝に係合し、他端がスイープローラユニッ
ト側板113に固設されたピン123に係合している。
調整ネジ122は感光体ユニット側板114に設けられ
た調整ネジ保持部材124と螺合しており、回動させる
ことで調整ネジ122は図中左右に移動する。
【0091】スイープローラ110は軸受ホルダ115
を介してスイープローラユニット側板113に回動可能
に保持されており、また感光体ドラム1は軸受ホルダ1
16を介して感光体ユニット側板114に回動可能に保
持されている。したがって、スイープローラユニット側
板113と感光体ユニット側板114との距離が変化す
ると、スイープローラ110と感光体ドラム1の軸間距
離も変化する。スイープローラ110の表面部には弾性
層110aが形成されているので、スイープローラ11
0と感光体ドラム1の軸間距離が変化すると、弾性層1
10aが弾性変形して除去ニップ幅の大きさが変化す
る。なお、図4(a)中において奥側のスイープローラ
ユニット側板と奥側の感光体ユニット側板(いずれも図
示せず)との間にも同様の構成のスイープローラ加圧機
構が設けられているものとする。
【0092】図4(a)において、調整ネジ122を時
計回り方向CWに回転させると図中左側に移動し、引張
バネ121の長さが短くなって引張力が弱くなり、弾性
層110aの復元力で、スイープローラ110は感光体
ドラム1から離れる方向(図中左側)に移動する。この
結果、スイープローラ110と感光体ドラム1との間の
除去ニップ幅が小さくなる。一方、調整ネジ122を反
時計回り方向CCWに回転させると図中右側に移動し、
引張バネ122の長さが長くなって引張力が大きくな
り、弾性層110aがより弾性変形して、スイープロー
ラ110は感光体ドラム1に近づく方向(図中右側)に
移動する。この結果、スイープローラ110と感光体ド
ラム1との間の除去ニップ幅が大きくなる。このとき、
感光体ユニット側板114に貼付されたスケール125
の目盛を見ながら調整ネジ122の位置決めを行うと調
整がやり易い。そして、除去ニップ幅を所定の大きさに
設定したら、固定ナット126をスパナ等の工具で締め
付けて調整ネジ122が緩まないようにしておく。
【0093】上記スイープローラユニット側板113に
はスペーサ127がネジ止めされており、その先端部が
感光体ユニット側板114に突き当たることでストッパ
の役割を果たし、あらかじめ除去ニップ幅の最大値を決
めておくことができる。なお、互いに長さの異なるスペ
ーサ127を複数用意しておき、プロセス線速や現像時
定数に応じて適宜交換し、その先端が感光体ユニット側
板114に突き当たるまで、調整ネジ122を回転させ
て引張バネ121を引張っておくことにより、現像条件
に応じた所定の除去ニップ幅を容易に得ることもでき
る。
【0094】このように、簡易な構成で所定の除去ニッ
プ幅を容易に形成することができ、現像ニップを通過し
た感光体ドラム1上の地肌部の余剰トナーや余剰キャリ
ア液といった余剰液体現像剤をスイープローラ110で
除去して、画像のカブリやランニングコストのアップを
防止することができる。また、調整ネジ122を回動さ
せて除去ニップ幅の大きさを調整することで、プロセス
線速や現像時定数に応じた最適な除去ニップ幅を設定で
き、感光体ドラム1表面のトナー像を乱すことなく、そ
の表面から余剰液体現像剤を効率的に掻き取り除去する
ことができる。また、調整ネジ122の位置を調整する
ことで、スイープローラ110の軸方向両端部で加圧力
に圧力差がある場合に、軸方向両端部の加圧力を微調整
することができ、スイープローラ110の軸方向全域に
わたって一定の大きさの除去ニップ幅を形成することが
できる。また、仮に感光体ドラム1表面に異物が付着
し、スイープローラ110との間の除去ニップにこの異
物が挟み込まれた場合であっても、スイープローラ11
0の弾性層110aが弾性変形するため、感光体ドラム
1や弾性層110aが損傷することはない。異物が大き
くて弾性層110aの弾性変形のみでは吸収しきれない
場合であったとしても、引張バネ121が伸びてスイー
プローラ110を感光体ドラム1から退避させるので、
感光体ドラム1や弾性層110aの損傷を防ぐことがで
きる。
【0095】なお、図5(a)に示すように、バネの長
さ調整をしない場合には、上記調整ネジ122等に代え
て感光体ユニット側板114にピン128を設け、この
ピン128とスイープローラユニット側板113のピン
123とにスプリング129の両端を係合させる構成と
してもよい。また、図5(b)に示すように、上記スペ
ーサ127を設けない構成としても良い。
【0096】なお、上記実施形態1ではスープローラ1
10と感光体ドラム1との間のスイープローラ加圧機構
120について説明したが、現像ローラ106と感光体
ドラム1との間の現像ニップ幅を形成するためにも加圧
手段として同様の機構を有する現像ローラ加圧機構を設
けることもできる。これにより、簡易な構成で現像ニッ
プにおける現像ニップ幅を所定の大きさに形成すること
ができ、高画像濃度コントラスト等を得ると共に画像の
カブリを防止して、高品質な画像を形成することができ
る。特に、本実施形態のプリンタに使用している高粘性
高濃度の液体現像剤60は、低粘性低濃度の液体現像剤
に比してトナーの易動度が低く、現像ニップ幅を広めに
形成することが求められる場合がある。このような高粘
性高濃度の液体現像剤を用いて現像を行う本実施形態に
おいて、現像ニップ幅を現像上都合の良い大きさに形成
して高品質な画像を形成することができるので、その有
用性は高い。
【0097】尚、一般的に電子写真の現像装置では、十
分なトナーを感光体と現像装置との相対する領域に送る
ため、現像ローラ106の表面移動速度を感光体の表面
移動速度よりも速めに設定している。このため、トナー
は感光体表面に対して速い移動速度を持つため、潜像と
の間に位置的なずれを生じ、画像としては、先端がかす
れたり、トナーにより現像された現像像が擦られたりす
る現象が現れる。この現象は液体現像でも見られる現象
である。本実施形態に係るプリンタでは、上記現像ロー
ラ106の表面と感光体ドラム1の表面とが同じ方向に
ほぼ等速で移動し、トナーに対して相対的に感光体ドラ
ム1の接線方向の速度ベクトルを持たせないので、上記
現象が生じることがない。
【0098】〔変形例1〕上記実施形態1ではスペーサ
127を用いてスイープローラユニット側板113と感
光体ユニット側板114とを所定間隔よりも狭くならな
いようにして除去ニップ幅の最大値をあらかじめ設定し
ておく構成について説明したが、スイープローラ110
にスペーサ用のローラ部材を設ける構成とすることもで
きる。
【0099】図6(a)は本変形例に係るスイープロー
ラ130の断面図である。また、図6(b)は、スイー
プローラ130を感光体ドラム1に付勢した状態の説明
図である。図6(a)において、スイープローラ130
は、金属製の芯金131と、互いに外径寸法の等しい一
対のスペーサ用ローラ132と、これらのスペーサ用ロ
ーラの外径よりも僅かに大きい外径のゴム弾性層133
とから構成されている。一対のスペーサ用ローラ132
とゴム弾性層133との外径の差の半分が食込み量Dと
なる。このスイープローラ130を感光体ドラム1に対
して付勢して当接すると、図6(b)に示すように、一
対のスペーサ用ローラ132が感光体ドラム1に突き当
たり、ゴム弾性層133が食込み量Dだけ弾性変形し、
所定のニップ幅を持った除去ニップを形成する。ここ
で、付勢力の大きさは、スペーサ用ローラ132が感光
体ドラム1に突き当たってスイープローラ130の移動
が規制される以上の大きさに設定している。このよう
に、一対のスペーサ用ローラ132が感光体ドラム1に
突き当たるように付勢しておけば、除去ニップ幅が一定
の大きさに保たれ、安定した除去ニップを形成すること
ができる。なお、本変形例1に係るスイープローラ13
0の構成を現像ローラ106に適用できることはもちろ
んである。
【0100】〔実施形態2〕上記実施形態1では、引張
バネ121でスイープローラ110を引張って感光体ド
ラム1に付勢して除去ニップを形成する構成について説
明したが、スイープローラ110と感光体ドラム1との
軸間距離を調整して除去ニップ幅を調整する構成とする
こともできる。図7(a)は、スイープローラ110と
感光体ドラム1との間の除去ニップ幅を調整する除去ニ
ップ幅調整機構140の概略構成図である。また、図7
(b)は図(a)中の矢視B方向から見た上面図であ
る。
【0101】図7(a)において、除去ニップ幅調整機
構140は、タイロッド141を有している。このタイ
ロッド141は、一方の端部(図中左側)に右ネジ14
1aの加工が施され、他方の端部(図中右側)に一般に
逆ネジといわれる左ネジ141bの加工が施されてい
る。タイロッド141の右ネジ141aはロッドエンド
142と螺合し、左ネジ141bは左ネジ用ロッドエン
ド143と螺合している。これらのロッドエンド14
2,143は、例えばリンクボールの商品名で知られる
THK(株)製のロッドエンドなどを用いることができ
る。ロッドエンド142はスイープローラユニット側板
113にネジ止めされており、一方左ネジ用ロッドエン
ド143は感光体ユニット側板114にネジ止めされて
いる。なお、図7(a)中において奥側のスイープロー
ラユニット側板と奥側の感光体ユニット側板(いずれも
図示せず)との間にも同様の構成の除去ニップ幅調整機
構が設けられているものとする。
【0102】上記除去ニップ幅調整機構140による除
去ニップ幅の調整は、タイロッド141を回動させるこ
とにより行う。タイロッド141のネジ加工が施されて
いない本体部分の断面は六角形をなしており、スパナ等
の工具で容易に回動させることができるようになってい
る。タイロッド141を時計回り方向CWに回転させる
と、右ネジ141aがロッドエンド142により深く螺
合し、また左ネジ141bも左ネジ用ロッドエンド14
3により深く螺合する。この結果、ロッドエンド142
と左ネジ用ロッドエンド143との距離が近づき、同時
にスイープローラ110と感光体ドラム1との軸間距離
が短くなる。すると、スイープローラ110の弾性層1
10aの変形量が大きくなり、除去ニップ幅も大きくな
る。これに対して、タイロッド141を反時計回り方向
CCWに回転させると、右ネジ141aとロッドエンド
142との螺合が浅くなり、また左ネジ141bと左ネ
ジ用ロッドエンド143との螺合も浅くなる。この結
果、ロッドエンド142と左ネジ用ロッドエンド143
との距離が離れ、同時にスイープローラ110と感光体
ドラム1との軸間距離が長くなる。すると、スイープロ
ーラ110の弾性層110aの変形量が小さくなり、除
去ニップ幅も小さくなる。上記軸間距離の長さを設定し
たら、タイロッド141が回らないように、固定ナット
144及び左ネジ用固定ナット145を締め付けてお
く。
【0103】このように、タイロッド141等で構成さ
れた除去ニップ幅調整機構140で除去ニップ幅の大き
さを調整しておくことで、除去ニップ幅が一定の大きさ
に保たれ、安定した除去ニップを形成することができ
る。
【0104】なお、除去ニップ幅の調整機能が必要ない
場合には、例えばスイープローラユニット側板を感光体
ユニット側板と共通にして各ローラの軸受を該共通の側
板に固設し、軸受間距離を一定にして均一の除去ニップ
幅を形成するように構成してもよい。ここで、本実施形
態2に係る除去ニップ幅調整機構の構成を現像ローラ1
06に適用できることはもちろんである。
【0105】ところで、画像形成速度を通常に比して速
めたり、画像濃度を所望の濃度にしたり、転写紙表面の
平滑性に応じて画像濃度を変化させたりする必要が生じ
た場合、現像時間を所望の時間にすることで、良好な画
像を得る事が可能となる。次に、現像時間を所望の時間
にするために、現像ニップ幅を変更可能とした実施形態
について説明する。
【0106】〔実施形態3〕図8(a),(b),
(c)は、実施形態3にかかる説明図である。本実施形
態においては、くい込み量変更手段として、現像ローラ
軸に当接する位置に回転可能に設けた偏心カム200を
用いている。偏心カムを回転させて向きを変えることに
よって現像ローラ軸の位置を移動させ、現像ローラ10
6に対する感光体ドラム1のくい込み量を変更できるよ
うにしたものである。
【0107】図8(b)は、現像ローラ106が感光体
ドラム1に当接した通常の状態で、現像ニップもある程
度は形成している。この図8(b)の位置から偏心カム
を反時計方向に少し回転させて停止させると、図8
(c)に示すように現像ローラ軸が感光体ドラム軸方向
に近づき、現像ローラ表面が感光体ドラム表面に圧接さ
れて感光体ドラム表面への食い込み量が増大し、現像ニ
ップ幅が大きくなる。逆に、この図8(b)の位置から
偏心カムを時計方向に少し回転させて停止させると、図
8(a)に示すように現像ローラ軸が感光体ドラム軸方
向から遠ざかり、現像ローラ表面が感光体ドラム表面か
ら離間する。
【0108】但し、現像ニップ幅が最大のときに、画像
形成速度を変化させたり、画像濃度を所望の濃度にした
り、転写紙表面の平滑性に応じて画像濃度を変化させた
りするために必要とされる最大の現像ニップ幅となるよ
う設定している。これは、例えば、狭い現像ニップ幅で
画像濃度が要求し得る最も高い濃度が得られているなら
ば、それ以上現像ニップ幅を広げることができても画像
濃度を高めるためには無意味となってしまうからであ
る。また、画像形成速度や転写紙の平滑性などの変化に
応じ要求し得る最も高い画像濃度を得るための現像ニッ
プ幅についても同様である。
【0109】画像形成速度を速くしたり、画像濃度を高
くしたり、表面の凹凸が大きく平滑性が悪い転写紙への
転写画像を形成したりするときには、所望の現像ニップ
幅になるまで偏心カムを反時計方向に回転させ、所望の
ニップ幅になったところで回転を停止する。これによっ
て、現像ニップ幅所望の大きさまで大きくすると共に、
その幅で安定維持させることができる。通常の現像ニッ
プ幅に比して現像ニップ幅を大きくさせることにより、
画像部へのトナーの付着量を多くすることができ、画像
形成速度を早くしても、画像濃度低下を生じることなく
所望の画像濃度をえることができたり、画像濃度を高め
たいときには画像濃度を高めることができたり、平滑性
の悪い転写紙への転写画像を形成するときには、転写紙
の凹凸を埋めて白抜けが生じない程度に画像濃度を高め
たりすることができる。
【0110】また、例えば現像動作時のみ現像ローラ1
06を感光体ドラム表面に当接させて非現像時には図8
(a)に示すように離間させておくことができ、非現像
時に各部材に掛かるストレスを低減して耐久性を向上さ
せることができる。
【0111】ここで、本実施形態3に係る現像ニップ幅
を変更させるための構成を現像ニップ幅の調整や、スイ
ープローラ110と感光体ドラム1との間の除去ニップ
幅の調整に適用できることはもちろんである。
【0112】〔変形例1〕図9は、実施形態3に係る変
形例1の説明図で、像剤担持体をベルト状の現像ベルト
106Bにしたものである。現像ベルトを支持する2つ
のベルト支持ローラのうちの一方106Baに、図を省
略したが実施形態3と同様の偏心カムを設ける。偏心カ
ムの回転によって、ベルト支持ローラ106Baの感光
体ドラム軸に対する位置が移動する。偏心カムの回転に
よってベルト支持ローラを上に上げ、感光体ドラム軸に
近づけると、現像ベルトの感光体ドラム表面に対する巻
き付き量が多くなり、現像ニップ幅が大きくなる。逆
に、ベルト支持ローラを下に下げ、感光体ドラム軸から
遠ざけると、現像ベルトの感光体ドラム表面に対する巻
き付き量が少なくなり、現像ニップ幅が小さくなる。
【0113】本変形例1のように、現像剤担持体をベル
ト上の現像ベルトにすることによって、現像ベルトの感
光体ドラム1に対する巻き付き量を変化させて現像ニッ
プ幅を変更することができる。また、ベルト支持ローラ
を変位させる機構は、上記実施形態3に記載した偏心カ
ムを用いる構成に限るものではない。
【0114】〔変形例2〕図10は、実施形態3に係る
変形例2の説明図で、潜像担持体をベルト状の感光体ベ
ルト1Bにしたものである。そして、現像ローラ軸に、
図を省略したが実施形態3と同様の偏心カムを設ける。
偏心カムの回転によって、現像の感光体ベルトに対する
現像ローラ106の位置が移動し、感光体ベルトの現像
ローラ106に対する巻き付き量が変化する。偏心カム
の回転によって現像ローラ106を上に上げると、感光
体ベルトの現像ローラ106に対する巻き付き量が多く
なり、現像ニップ幅が大きくなる。逆に、現像ローラ1
06を下に下げると、感光体ベルトの現像ローラ106
に対する巻き付き量が少なくなり、現像ニップ幅が小さ
くなる。
【0115】本変形例2のように、潜像担持体をベルト
上の感光体ベルトにすることによって、感光体ベルトの
現像ローラ106に対する巻き付き量を変化させて現像
ニップ幅を変更することができる。また、現像ローラ1
06を変位させる機構は、上記実施形態3に記載した偏
心カムを用いる構成に限るものではない。
【0116】尚、上記変形例2のように、潜像担持体を
ベルト状の感光体ベルトとすると、現像ローラ106が
非弾性のローラでも構わなくなるため、例えば、金属ロ
ーラを使用することが可能となる。また、潜像担持体が
感光体ドラム1の場合にも弾性体層を設ければ、既に述
べたように現像ローラ106やスイープローラ110に
弾性体層を設けなくても、現像ニップ幅や除去ニップ幅
の変更を行うことができる。
【0117】〔実施形態4〕次に、複数の現像ローラ1
06を設けた実施形態4について説明する。図11は、
実施形態4にかかるプリンタの概略構成図である。この
プリンタには感光体ドラム表面移動方向に現像部109
−1,109−2を2つ併設し、それぞれに現像ローラ
106−1,106−2を有している。これら2つの現
像ローラ106−1,106−2に対して電圧印加機構
は一つでもよいが、感光体電位は暗中でも減衰するので
1本めと2本目では感光体電位が異なる。本実施形態に
おいては、各ローラそれぞれ異なる電圧を印加できるよ
うに構成し、これによってより適した現像バイアスを設
定することができるようにしている。これによって、画
像部の現像量や非画像部のカブリ付着の量を調整するこ
ともできる。
【0118】そして、本実施形態の現像ローラ106−
1,106−2には、それぞれ感光体ドラム1に対して
現像剤担持体接離手段としての接離機構を設け、これに
よって現像ニップ幅の変更ができるようにしている。こ
のために、現像ローラ106−1,106−2には図示
を省略したが、実施形態3と同様の偏心カムをそれぞれ
の現像ローラ軸に設けている。
【0119】上記構成において、例えば感光体線速が比
較的遅い場合には感光体ドラム1には現像ローラを1本
だけ接触させ、残りの1本は離間させる。また、線速が
比較的速い場合には感光体ドラム1に現像ローラ106
−1,106−2を2本とも接触させる。各ローラの現
像ニップ幅が同じ場合、全体の現像時間は感光体ドラム
1に接している現像ローラの数に比例する。よって、感
光体ドラム1に接触している現像ローラの数が少ないほ
ど現像時間は短く、現像ローラの数が多いほど現像時間
は長くなる。本実施形態においては、感光体ドラム1に
当接している現像ローラの数を変更することで容易に現
像ニップ幅を所定の幅にすることができる。
【0120】また、形成する画像の濃度の変更や使用す
る転写紙の表面平滑性に応じて現像ニップ幅を変えるこ
ともできる。
【0121】ここで、現像ローラの数を3本以上にする
と、更に微妙な現像ニップ幅の変更が可能になることは
もちろんである。また、実施形態3のように、各現像ロ
ーラ106−1,106−2の感光体ドラム1に対する
ニップ幅を変更可能に構成することも可能であり、これ
によっても更に微妙な現像ニップ幅の変更が可能とな
る。
【0122】上記実施形態3及び4によれば、画像形成
速度、転写紙の種類、画像濃度の要求に対応して現像ニ
ップ幅を変更することができ、所望の画像濃度を得ると
共に画像のカブリや白抜けを防止して高品質な画像を形
成することができる。
【0123】〔実施形態5〕現像装置100の現像部1
09とスイープ部112とを感光体ドラム1に対して接
離可能に構成することもできる。図12は、現像部10
9とスイープ部112とにそれぞれ接離機構を設けた概
略構成図である。
【0124】図12において、現像部109は現像用可
動ベース151に対して矢印C方向にスライド可能に保
持されている。現像用可動ベース151は電磁ソレノイ
ド152によって図中上下方向に移動することで、現像
ローラ106が感光体ドラム1に対して接離する。ま
た、スイープ部109はスイープ用可動ベース153に
スライド可能に保持されている。スイープ用可動ベース
153は電磁ソレノイド154によって図中左右方向に
移動することで、スイープローラ110が感光体ドラム
1に対して接離する。このように、現像ローラ106と
スイープローラ110とを感光体ドラム1に対して接離
可能に構成することで、例えば現像動作時のみ当接させ
て非現像時には離間させておくことができ、非現像時に
各部材に掛かるストレスを低減して耐久性を向上させる
ことができる。なお、上記電磁ソレノイド152に替え
て、カム機構を用いて現像用可動ベース151を移動さ
せることもできる。
【0125】また、上記現像用可動ベース152には現
像ローラ106を感光体ドラム1側に付勢する現像ロー
ラ用付勢機構160が設けられている。この現像ローラ
用付勢機構160は、圧縮バネ161と、この圧縮バネ
の長さを調整して付勢力を調整する調整ネジ162と、
座金163と、固定用ナット164とから構成されてい
る。調整ネジ162は現像用可動ベース151に設けら
れた雌ネジ部と螺合している。図示の状態で、調整ネジ
162を時計回り方向CWに回転させると圧縮バネ16
1が縮み、現像ローラ106の感光体ドラム1に対する
付勢力が大きくなり、現像ニップ幅も大きくなる。そし
て、スペーサ155が感光体ユニット側板114に突き
当たるまで現像ローラ106を感光体ドラム1側に付勢
する。これに対して、調整ネジ162を反時計回り方向
CCWに回転させると圧縮バネ161の圧縮長さが長く
なり、現像ローラ106の感光体ドラム1に対する付勢
力が小さくなり、現像ニップ幅も小さくなる。
【0126】また、上記スイープローラ可動ベース15
3にはスイープローラ110を感光体ドラム1側に付勢
するスイープローラ用付勢機構170が設けられてい
る。このスイープローラ用付勢機構170の構成及び動
作は上記現像ローラ用付勢機構160と同様なので詳細
な説明は省略する。
【0127】〔実施形態6〕次に、現像ローラ106や
スイープローラ110の表面部のゴム層について説明す
る。バイアスを印加して現像やスイープをするために
は、ローラの少なくとも表面部が導電性を有する必要が
ある。回転軸も含めローラ全体が導電性であれば、バイ
アスを回転軸から印加することもできる。表面部のみが
導電性の場合には、ローラ表面からバイアスを印加する
ことになる。ローラ全体を導電性にするためには、主に
イオン伝導と呼ばれる材料自体が導電性の材料を用いる
方法と、電子伝導と呼ばれるカーボンや酸化チタン,酸
化錫,などの導電性粒子を分散した材料を用いる方法と
がある。イオン伝導の材料の場合、種類が限られてしま
い、しかも低硬度化が難しい。一方、電子伝導の材料で
は比較的低硬度の材料を用いることができる。電子伝導
の材料では一般に分散する導電性粒子の量を増やすほど
低抵抗にできるが、するとより高硬度化する傾向にあ
る。現像ローラ106とスイープローラ110とは略同
一の構成なので、現像ローラ106について説明し、ス
イープローラ110についての説明は省略する。
【0128】前記現像ニップでは、現像ローラ106と
感光体ドラム1との間で電界が形成される。感光体ドラ
ム1表面の潜像が形成された任意の部分が現像ニップに
進入してから抜けるまでの現像ニップ通過時間内で、液
体現像剤中のトナーが現像ローラ106から感光体ドラ
ム1に移動する。感光体ドラム1と現像ローラ106と
を用いるときに、現像ニップを形成するためにはどちら
かがたわむ必要がある。上記各実施形態では、表面部に
可撓性を持つ現像ローラを用いている。このため、表面
部がより低硬度の方がより弱い力でたわみ、現像ニップ
を形成できる。より低硬度の表面部を有する現像ローラ
を製造するためには、一般には表面部の構成材料にオイ
ルを含ませることが多い。しかし、オイルを含ませて可
撓性を持たせた現像ローラは、液体現像剤を用いると、
ローラ中のオイルが染み出したり、そのため収縮したり
してしまう。また、液体現像剤やその成分を吸収して膨
潤してしまう。
【0129】そこで、本発明者らは、低硬度化,低抵抗
化を目的にいろいろな試験を行った。その結果、より低
抵抗でより低硬度化できる材料がウレタン系樹脂である
ことが判った。イオン伝導の材料ではヒドリンゴム,電
子伝導の材料では表1に示すようにEPDM(エチレン
プロピレンゴム),CR(クロロプレンゴム),NBR
(ニトリルブチレンラバー),シリコーンゴムなどにカ
ーボンを分散したものなどを検討した。しかし、図13
に示すように、液体現像剤あるいはその成分によって膨
潤したり、オイルの浸出によって質量が減少したり、硬
度が高く現像ニップを形成できないなどの理由で使用で
きなかった。
【表1】
【0130】ウレタン樹脂では、比較的低硬度のもので
も図14に示すように、質量減少がほとんどなく、しか
も膨潤することもなかった。
【0131】また、現像ローラ表面は平滑性が要求され
るが、これはローラ表面の凹凸が画像に現れるためであ
る。現像ローラ106と感光体ドラム1とは略等速で表
面移動しながら現像を行う。現像では、現像ローラ10
6上に形成した現像剤層のうち、画像部に対向した部分
の現像剤のみが選択的に感光体ドラム1上に転移するこ
とになる(非画像部の現像剤は現像ローラ上に残され
る)。そして、現像ニップ幅によって画像濃度を調整し
たり、現像ローラ上の現像剤で常に100%の濃度に現
像できたりする場合を除いて、現像ローラ106上の現
像剤層の厚さが、感光体上の濃度、最終的には転写紙上
の画像濃度を決定する。
【0132】図15に示すように、現像ローラ表面に凹
凸があると、現像時に表面が平滑な感光体ドラム1と現
像ローラ106との間に存在する現像剤は、現像ローラ
表面の凸部においては薄くなり、一方凹部においては厚
くなる。現像ローラ表面を画像形成に充分な平滑性(R
z3μm以下)にするためには、表面を研磨する必要が
ある。注型成型する場合でも、型の継ぎ目などがある
と、画像に影響するためである。このとき、低硬度のロ
ーラほどローラがぶれるなどして研磨が難しく、カッタ
ーのピッチなどの研磨痕が表面に現れやすい。表2はヒ
ドリンゴムとウレタンゴムとにおける硬度と表面粗さを
表したものである。
【表2】
【0133】現像後に残った現像剤を除去(クリーニン
グ)できる表面性としては、上述したような凹凸から表
される表面粗さと違い、タック性と呼ばれるものがあ
る。粘着性とも言え、完全に乾燥していないワニス、ま
たはインキの表面上に生ずるような粘性のねばねばした
性質である。一般にゴムなどの表面はタック性が強く、
研磨あるいは注型成型した樹脂などではタック性が弱
い。表面のタック性が強いと、現像ローラにクリーニン
グブレードなどを当接した場合、金属や樹脂ブレードで
はローラに食込んだり、ゴムブレードではローラ回転に
巻き込まれたりするなどの障害が起こる。特に低硬度な
ゴムローラの場合、一般的にタック性が強い。
【0134】上述したような低硬度、表面粗さが粗い、
現像剤あるいはその成分で膨潤する、現像剤あるいはそ
の成分により収縮する、表面のタック性が強い等の性質
を有するローラを用いる場合には、樹脂のチューブを被
覆したり、表層に樹脂層を塗工したりすることによって
ローラの膨潤や収縮、ローラからのオイル浸出及びタッ
ク性を改善することができる。図16は、本実施形態6
に係る現像ローラ106の側面図である。現像ローラ1
06は回転軸106aと芯金106bとから構成され、
芯金106bの外周面に内層106cと、この内層を被
覆する表層106が形成されている。表層106dとし
て樹脂のフィルムからなるチューブや樹脂の塗工面など
は、一般的に表面粗さが小さく(表面が粗くない)、タ
ック性が低く、しかも導電性にするためにカーボン分散
しても厚さを薄くできるため硬度への影響が少ない。こ
のため、内層106cのゴム表面を樹脂チューブで被覆
するか、あるいは樹脂の塗工面を形成することにより、
内層106cのゴムと現像剤あるいはその成分との接触
を避け、膨潤や収縮を防ぎ、ゴム中のオイルの現像剤へ
の浸出も防ぐことができる。
【0135】表層106dとしては、PFA(テトラフ
ルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル
共重合体),ポリイミド,ナイロン,ポリカーボネー
ト,PTFE(ポリテトラフルオロエチレン),PVd
F(ポリビニリデンフルオライド)などを検討した結
果、硬度,塑性変形,表面粗さ,機械的強度,離型性な
どの点からPFAが最適であった。ポリイミドは硬度が
高く、しかも塑性変形しやすい。また、ナイロンやその
他の材料は、金属製のクリーニングブレードなどで傷つ
きやすいなどの問題点があった。
【0136】上記樹脂フィルムは、カーボンなどの導電
性粒子を分散して導電性にすることが可能である。ま
た、導電性粒子の分散率を変えることにより、導電性
(抵抗値)を調節することができる。
【0137】上記内層106cと表層106dとの好適
な組合わせとしては、内層106cがシリコーンゴム
で、表層106dがPFAの組合わせがある。シリコー
ンゴムは、PFAチューブ中で成型することができるた
め、ローラ成型後の研磨,チューブ被覆,接着などの行
程を省略できる。また、PFAチューブは表面粗さが2
〜3μmに抑えられ、現像剤あるいはその成分に膨潤す
ることなくローラを製造できる。ただし、この場合に
は、シリコーンゴムを導電性にするのは困難であるた
め、電界形成のためのバイアスはシリコーンゴム表面か
ら印加することになる。また、上記内層106cと表層
106dとの好適な組合わせとして、内層106cがウ
レタン樹脂で、表層106dがPFAの組合わせもあ
る。
【0138】表層106dとして、ウレタン樹脂を塗工
することもできる。ウレタン樹脂は、上述したように現
像剤あるいはその成分によって膨潤したり、質量減少し
たりすることが少なく、機械的強度も優れており傷つき
にくい。また、カーボンなどの導電性粒子を分散して導
電性にすることもできる。さらに、塗工することによ
り、内層106cの研磨面をより滑らかに(表面粗さを
良く)することができる。塗工の厚さは調整することが
でき、比較的高硬度のウレタン樹脂でも薄く塗工するこ
とで内層の柔軟性に追従でき、しかもタック性を弱くす
ることができる。よって、内層106cをウレタン樹脂
で構成し、ウレタン樹脂の表面にウレタン樹脂を塗工し
たウレタンコート層の表層106dを形成することがで
きる。
【0139】導電性の材料からなる内層106cに導電
性の材料からなる表層106dを被覆した構成の場合、
回転軸106aからバイアスを印加することができる。
そのときには、内層106cと表層106dとを接着す
ることが好ましい。もし接着しないと、内層106cと
表層106dとの間に毛管現象などにより、現像剤ある
いはその成分が浸透してしまう。すると、現像ローラ1
06が回転するときに、表層106dが内層106cに
対して滑って表層106dは回転しなかったり、表層1
06dの一部に力がかかりその一部だけが内層106c
からずれたりするなどの不具合が起こることがある。こ
こで、内層106cと表層106dとを接着する接着剤
として絶縁性のものを用いると、現像ローラ106の回
転軸106aからのバイアス印加に支障がある。そこ
で、接着に導電性接着剤を用いると、内層106cの導
電性を生かすことができる。導電性接着剤には、ウレタ
ン系接着剤に導電性微粒子を分散させたものなどがあ
り、現像剤にも膨潤することなく良好な接着性を示し
た。
【0140】〔変形例1〕上記実施形態1では、反転現
像により画像を形成する場合について説明したが、正規
現像により画像を形成することもできる。正規現像によ
る場合には、上記プリンタにおいて各電位の関係を次の
数1のように設定する。
【数1】感光体電位>画像部トナー層電位>VB2>V
B1>非画像部電位ここで、VB1は感光体ドラム表面
と現像ローラ106との間の電位、VB2は感光体ドラ
ム表面とスイープローラ110との間の電位である。具
体的な電位の一例としては、マイナス帯電トナーの場
合、感光体電位を+600V、画像部トナー層電位を+
500V、VB2を+300V、VB1を+100V、
非画像部電位を+50Vとする。
【0141】
【発明の効果】請求項1乃至24の画像形成装置によれ
ば、現像ニップにおける現像ニップ幅を所定の大きさに
形成することで、高画像濃度コントラスト等を得ると共
に画像のカブリを防止して高品質な画像を形成すること
ができるという優れた効果がある。
【0142】請求項2の画像形成装置によれば、加圧手
段で現像剤担持体を潜像担持体に加圧するという簡易な
構成で所定の大きさの現像ニップ幅を形成できるという
優れた効果がある。また、加圧力の大きさを一定に保っ
ておけば、一定の大きさの現像ニップ幅を安定して維持
することができるという優れた効果もある。
【0143】特に、請求項3及び14の発明によれば、
仮に現像動作中に現像剤担持体と潜像担持体との間、も
しくは、液除去部材と潜像担持体との間に異物が挟まっ
たとした場合、該現像剤担持体もしくは該液除去部材が
付勢手段の付勢力に抗して該潜像担持体から離れる方向
に移動して、該現像剤担持体もしくは液除去部材及び潜
像担持体の損傷を防ぐことが可能となるという優れた効
果がある。また、付勢手段としてバネを用いる場合、線
径や自由長を変えることで任意のバネ定数を持ったバネ
を比較的容易に、しかも安価に製作できる。よって、設
計上の自由度が向上するとともに、コストダウンを図る
ことが可能となる。
【0144】特に、請求項4の発明によれば、現像ニッ
プ幅を現像剤担持体を潜像担持体に対して付勢する手段
とスペーサ部材とで保つことで、付勢力の設定が比較的
ラフでよい。また、過剰な力で付勢しても該スペーサ部
材によって現像ニップ幅が一定に保たれ、安定した現像
ニップ幅を維持することができるという優れた効果があ
る。
【0145】特に、請求項5の発明によれば、現像剤担
持体及び潜像担持体をローラ部材で構成し各ローラ部材
間の軸間距離で保つことで、該潜像担持体に対して該現
像剤担持体が浮いたりすることがなく安定した現像ニッ
プ幅を維持できるという優れた効果がある。
【0146】特に、請求項6の発明によれば、加圧力調
整手段をもつことで、軸方向両端部の圧力差などを微調
節をすることができ、軸方向全域にわたって一定の現像
ニップ幅を安定して得ることができるという優れた効果
がある。
【0147】請求項7乃至24の画像形成装置によれ
ば、画像形成速度、転写材の種類、画像濃度の要求に対
応し、所望の画像濃度を得ると共に画像のカブリや白抜
けを防止して高品質な画像を形成することができるとい
う優れた効果がある。また、画像濃度を高くするとき、
現像剤担持体に担持させる現像剤量を多くしたために、
現像剤担持体と潜像担持体との間の現像ギャップが広く
なり、現像電界が低下してしまう恐れがある。この場合
に、予め現像ニップ幅を大きくしておくことによって、
現像時間を充分とることができ、現像電界の不足を補っ
て良好に画像形成を行うことができるという優れた効果
もある。
【0148】請求項8及び9の画像形成装置によれば、
現像ニップ幅の変更が容易にでき、画像形成速度、転写
材の種類、画像濃度の要求に対応した現像ニップ幅の変
更が可能となるという優れた効果がある。
【0149】請求項10の画像形成装置によれば、現像
ローラに対する潜像担持体のくい込み量によって、容易
に現像ニップ幅を所望の幅に変更することができるとい
う優れた効果がある。
【0150】請求項11の画像形成装置によれば、潜像
担持体に当接している現像剤担持体の数を変更すること
で容易に現像ニップ幅を所定の幅に変更することができ
るという優れた効果がある。
【0151】請求項12の画像形成装置によれば、偏心
カムを回転させることによって、精度良く、安定して、
また効率よく現像ニップ幅の変更ができるという優れた
効果がある。
【0152】特に、請求項13の発明によれば、現像ニ
ップを通過した潜像担持体上の地肌部の余剰トナーや余
剰キャリア液といった余剰液体現像剤を液除去部材で除
去するので、画像のカブリやランニングコストのアップ
を防止することができるという優れた効果がある。ま
た、液除去部材加圧手段で液除去部材を潜像担持体に加
圧するという簡易な構成で所定の大きさの除去ニップ幅
を形成できるという優れた効果もある。また、加圧力の
大きさを一定に保っておけば、一定の大きさの除去ニッ
プ幅を安定して維持することができるという優れた効果
もある。
【0153】特に、請求項15の発明によれば、除去ニ
ップ幅を液除去部材を潜像担持体に対して付勢する手段
とスペーサ部材とで保つことで、付勢力の設定が比較的
ラフでよい。また、過剰な力で付勢しても該スペーサ部
材によって除去ニップ幅が一定に保たれ、安定した除去
ニップ幅を維持することができるという優れた効果があ
る。
【0154】特に、請求項16の発明によれば、液除去
部材加圧力調整手段をもつことで、軸方向両端部の圧力
差などを微調節をすることができ、軸方向全域にわたっ
て一定の除去ニップ幅を安定して得ることができるとい
う優れた効果がある。
【0155】特に、請求項17の発明によれば、接離手
段で現像剤担持体又は液除去部材のうち少なくとも一方
を潜像担持体から離間させることにより、弾性層の塑性
変形を防ぎ、現像機能あるいは除去機能の低下を防止す
ることができるという優れた効果がある。また、現像剤
担持体あるいは液除去部材と潜像担持体との間の異常放
電を防止することができるという優れた効果もある。
【0156】特に、請求項18乃至24の発明によれ
ば、内層を表層で被覆することにより、該内層からのオ
イルの染み出しや液体現像剤の浸漬による該内層の膨潤
を防止することが可能となるという優れた効果がある。
【0157】特に、請求項19の発明によれば、内層の
シリコーンゴムは、外層のPFAチューブ中で成型する
ことができるため、ローラ成型後の研磨,チューブ被
覆,接着などの行程を省略でき、製造段階で大幅なコス
トダウンが図れるという優れた効果がある。
【0158】特に、請求項20の発明によれば、内層の
ウレタン樹脂をPFAの表層で被覆することにより、表
面粗さとタック性を改善できるという優れた効果があ
る。
【0159】特に、請求項21の発明によれば、内層と
表層とを導電性接着剤を用いて接着することで、該内層
側からバイアスを印加することが可能となるという優れ
た効果がある。
【0160】請求項23の画像形成装置によれば、形成
した画像の先端がかすれたり、トナーにより現像された
現像像が擦られたりするすることを防止でき、より高画
質な画像を得ることができるという優れた効果がある。
【0161】特に、請求項24の発明によれば、潜像担
持体がアモルファスシリコン系感光体であるので、現像
剤担持体や液除去部材の加圧当接による損傷や、液体現
像剤による膨潤や劣化などを低減することができ、潜像
担持体を長寿命化することができる。この結果、画像形
成装置全体としての高耐久化、長寿命化を図ることが可
能になるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る画像形成装置の要部の説明
図。
【図2】(a)及び(b)は、現像ニップにおける現像
剤の状態を模式的に示した図。
【図3】(a)及び(b)は、感光体ドラムとスイープ
ローラ110とにより形成される除去ニップでの現像剤
の状態を模式的に示した図。
【図4】(a)は、スイープローラ加圧機構120の概
略構成図。(b)は、図(a)中の矢視A方向から見た
上面図。
【図5】(a)は、スイープローラ加圧機構120にお
いて、調整ネジ122等を省いて簡略化した構成図。
(b)は、さらにスペーサを省略して簡略化した構成
図。
【図6】(a)は、実施形態1の変形例1に係るスイー
プローラ130の断面図。(b)は、スイープローラ1
30を感光体ドラム1に付勢した状態の説明図。
【図7】(a)は、スイープローラ110と感光体ドラ
ム1との間の除去ニップ幅を調整する除去ニップ幅調整
機構140の概略構成図。(b)は、図(a)中の矢視
B方向から見た上面図。
【図8】(a),(b),(c)は、実施形態3にかか
る説明図。
【図9】実施形態3に係る変形例1の説明図。
【図10】実施形態3に係る変形例2の説明図。
【図11】実施形態4にかかるプリンタの概略構成図。
【図12】現像部109とスイープ部112とにそれぞ
れ接離機構を設けた概略構成図。
【図13】EPDM等のローラ素材を現像剤に浸漬した
ときの質量変化率を示すグラフ。
【図14】ウレタン樹脂を現像剤に浸漬したときの質量
変化率を示すグラフ。
【図15】現像ローラ表面と感光体ドラムとの間の現像
ニップを模式的に表現した図。
【図16】実施形態4に係る現像ローラの側面図。
【符号の説明】 1 感光体ドラム(潜像担持体) 20 帯電器 31 中間転写ベルト 32 転写ローラ 33 張架ローラ 40 除電ランプ 50 ドラムクリーニング装置 51 クリーニングブレード 60 液体現像剤 100 現像装置(液体現像装置) 101 タンク部 102,103 攪拌スクリュー 104 アニロクスローラ(現像剤塗布体) 105 ドクターブレード(規制部材) 106 現像ローラ(現像剤担持体) 107 クリーニングブレード 108 帰還部 109 現像部 110、130 スイープローラ 111 クリーニングブレード 112 スイープ部 113 スイープローラユニット側板 114 感光体ユニット側板 115,116 軸受ホルダ 120 スイープローラ加圧機構 121 スプリング 122 調整ネジ 127 スペーサ 132 スペーサ用ローラ 140 除去ニップ幅調整機構 141 タイロッド 142,143 ロッドエンド 152,154 電磁ソレノイド 160 現像ローラ用付勢機構 170 スイープローラ用付勢機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/11 C08L 101:00 // C08L 101:00 G03G 15/10 113 (72)発明者 仲野 徹 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 武田 有介 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 竹内 則康 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 黒鳥 恒夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H068 AA55 DA00 FC08 2H074 AA03 AA04 AA06 AA09 BB31 BB43 BB58 BB60 BB61 4F071 AA26B AA26X AA30B AA30X AA53A AA53B AA67B AH12 AH16

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】潜像担持体と、該潜像担持体に潜像を形成
    する潜像形成手段と、該潜像担持体上の潜像を顕像化す
    る現像手段と、該潜像担持体上の顕像を転写材に転写す
    る転写手段とを備え、該現像手段として、キャリア液中
    にトナーを分散した液体現像剤を担持する現像剤担持体
    を備え、該現像剤担持体に担持した液体現像剤により該
    潜像担持体上の潜像を現像する現像装置を用いた画像形
    成装置において、 上記現像剤担持体と上記潜像担持体との接触幅である現
    像ニップ幅を所定の大きさに形成する現像ニップ幅形成
    手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】請求項1の画像形成装置において、 上記現像ニップ幅形成手段として、上記現像剤担持体の
    表面部を形成する弾性表面層と、該現像剤担持体を上記
    潜像担持体に加圧させて現像ニップを形成する加圧手段
    とを設け、該加圧手段の加圧力の大きさにより、該現像
    ニップにおける現像ニップ幅を所定の大きさに形成する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】請求項2の画像形成装置において、 上記現像剤担持体を上記潜像担持体に対して加圧する方
    向と平行な方向に移動可能に構成し、上記加圧手段が、
    該現像剤担持体を該潜像担持体に対して付勢する付勢手
    段を有することを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】請求項3の画像形成装置において、 上記現像剤担持体の上記潜像担持体に対する移動量を規
    制するスペーサ部材を設け、上記付勢手段の付勢力の大
    きさを、該現像剤担持体の移動が該スペーサ部材で規制
    されるまで該現像剤担持体が移動する以上の大きさに設
    定したことを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】請求項2の画像形成装置において、 上記現像剤担持体及び上記潜像担持体をローラ部材で構
    成し、該各ローラ部材間の軸間距離で上記加圧手段の加
    圧力の大きさを設定することを特徴とする画像形成装
    置。
  6. 【請求項6】請求項2,3,4,又は5の画像形成装置
    において、 上記加圧手段が、加圧力の大きさを調整する加圧力調整
    手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  7. 【請求項7】請求項1,2,3,4,5,又は6の画像
    形成装置において、 上記現像剤担持体と上記現像ニップ幅を所望によって変
    える現像ニップ幅変更手段を設けたことを特徴とする画
    像形成装置。
  8. 【請求項8】請求項7の画像形成装置において、 上記潜像担持体をベルト状にしたことを特徴とする画像
    形成装置。
  9. 【請求項9】請求項7の画像形成装置において、 上記現像剤担持体をベルト状にしたことを特徴とする画
    像形成装置。
  10. 【請求項10】請求項7又は8の画像形成装置におい
    て、 現像ニップ幅変更手段として、上記現像剤担持体として
    のローラ状の現像ローラ表面部を形成する弾性表面層
    と、該現像ローラに対する上記潜像担持体のくい込み量
    を変えるくい込み量変更手段とを設けたことを特徴とす
    る画像形成装置。
  11. 【請求項11】請求項7,8,9,又は10の画像形成
    装置において、 上記現像ニップ幅変更手段として、複数の上記現像剤担
    持体と、該複数の現像剤担持体のうち少なくとも1つを
    該潜像担持体表面に対して接離させる現像剤担持体接離
    手段とを設けたことを特徴とする画像形成装置。
  12. 【請求項12】請求項10又は11の画像形成装置にお
    いて、 上記くい込み量変更手段、又は上記現像剤担持体接離手
    段として、上記現像剤担持体の軸の位置又はベルト状の
    該現像剤担持体を支持する支持ローラの軸の位置を回転
    により移動させる偏心カムを設けたことを特徴とする画
    像形成装置。
  13. 【請求項13】請求項1,2,3,4,5,6,7,
    8,9,10,11,又は12の画像形成装置におい
    て、 表面部に弾性層を有し、上記現像剤担持体の上記潜像担
    持体表面移動方向下流側に該潜像担持体上の現像後の余
    剰液体現像剤を除去する液除去部材と、該液除去部材を
    該潜像担持体に加圧させて除去ニップを形成する液除去
    部材加圧手段とを設け、該液除去部材加圧手段の加圧力
    の大きさにより、該除去ニップにおける除去ニップ幅を
    所定の大きさに形成することを特徴とする画像形成装
    置。
  14. 【請求項14】請求項13の画像形成装置において、 上記液除去部材を上記潜像担持体に対して加圧する方向
    と平行な方向に移動可能に構成し、上記液除去部材加圧
    手段が、該液除去部材を該潜像担持体に対して付勢する
    液除去部材付勢手段を有することを特徴とする画像形成
    装置。
  15. 【請求項15】請求項14画像形成装置において、 上記液除去部材の上記潜像担持体に対する移動量を規制
    するスペーサ部材を設け、上記液除去部材付勢手段の付
    勢力の大きさを、該液除去部材の移動が該スペーサ部材
    で規制されるまで該液除去部材が移動する以上の大きさ
    に設定したことを特徴とする画像形成装置。
  16. 【請求項16】請求項13,14,又は15の画像形成
    装置において、 上記液除去部材加圧手段が、加圧力の大きさを調整する
    液除去部材加圧力調整手段を有することを特徴とする画
    像形成装置。
  17. 【請求項17】請求項1,2,3,4,5,6,7,
    8,9,10,11,12,13,14,15,又は1
    6の画像形成装置において、 上記現像剤担持体又は上記液除去部材のうち少なくとも
    一方を、上記潜像担持体に対して接離させる接離手段を
    設けたことを特徴とする画像形成装置。
  18. 【請求項18】請求項1,2,3,4,5,6,7,
    8,9,10,11,12,13,14,15,16,
    又は17の画像形成装置において、 上記現像剤担持体及び上記液除去部材のうち少なくとも
    一方を、弾性体からなる内層と樹脂からなる表層との少
    なくとも2層で構成したことを特徴とする画像形成装
    置。
  19. 【請求項19】請求項18の画像形成装置において、 上記内層はシリコーンゴム、上記表層はPFAであるこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  20. 【請求項20】請求項18の画像形成装置において、 上記内層はウレタン樹脂、上記表層はPFAであること
    を特徴とする画像形成装置。
  21. 【請求項21】請求項18、19又は20の画像形成装
    置において、 上記内層と上記表層とを導電性接着剤を用いて接着した
    ことを特徴とする画像形成装置。
  22. 【請求項22】請求項18の画像形成装置において、 上記内層をウレタン樹脂で構成し、上記表層として該内
    層にウレタン樹脂を塗工してウレタンコート層を形成し
    たことを特徴とする画像形成装置。
  23. 【請求項23】請求項1,2,3,4,5,6,7,
    8,9,10,11,12,13,14,15,16,
    17,18,19,20,21,又は22の画像形成装
    置において、 上記現像ニップにおいて、上記現像剤担持体表面と上記
    潜像担持体表面とを同じ方向に移動させ、かつ互いの表
    面移動線速を略等しくしたことを特徴とする画像形成装
    置。
  24. 【請求項24】請求項1,2,3,4,5,6,7,
    8,9,10,11,12,13,14,15,16,
    17,18,19,20,21,22,又は23の画像
    形成装置において、 上記潜像担持体がアモルファスシリコン系感光体からな
    ることを特徴とする画像形成装置。
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