JP4801911B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に関するものである。
現像剤担持体から潜像担持体への現像、潜像担持体から中間転写体へ一次転写、および中間転写体から記録体への二次転写といった表面に帯電トナーを担持する無端移動体間のトナーの移動、または無端移動体から記録体への帯電トナー移動は無端移動体と対向する部材との間の電位差によって行われる。帯電トナーの移動には各無端移動体の電気抵抗が重要な因子となる。
以下、無端移動体と対向する部材との帯電トナーの移動のうち、中間転写体から記録体への二次転写について説明する。また、中間転写体と記録体を挟んで対抗する部材は二次転写ローラである。
中間転写体の抵抗値が高すぎると、中間転写体に電圧を印加する電圧印加装置からの距離によって帯電トナーの転写部での電圧が一様にならない、目的とした電流が流れない、電圧が印加されない、転写前に帯電した高抵抗体同士が近づくことにより放電してトナーが逆帯電する、転写電界が得られない等の問題が生じた。
また、中間転写体の抵抗が低すぎると、帯電トナーの移動以外のところで電流が流れてしまう、転写前後の中間転写体と転写ローラとの電位差を保てない等の問題が生じた。
抵抗値が高すぎる場合と低すぎる場合は共に、転写率(転写後の記録体上トナー量/転写前の中間転写体上トナー量)の悪化、転写チリ(転写前後で同じ場所にトナーが転写されない、一部トナーが違う場所に転写される)などの問題を起こす。これらの転写率の悪化、転写チリなどは画像品質及び画像濃度の低下などにつながり、好ましくない。また、転写されなかったトナーを捨てる場合、転写効率が悪いと排トナーが増え、コスト増加につながり、転写されなかったトナーを回収再利用するにも、回収プロセスへの負担、耐久性への負担、プロセスの煩雑化につながり、コスト増加にもつながる。
よって、転写率を良くすることで、転写チリなどの問題を起こさず、高画像濃度で高画質な画像を得られ、耐久性が高く、低コストな画像形成装置を得るためには中間転写体の抵抗値の最適化が必要であった。
このような課題に対して、特許文献1では中間転写体の体積抵抗率と抵抗値との値を、特許文献2では中間転写体の体積抵抗率と表面抵抗率との値を転写に適した値の範囲に規定している。
特許第3257658号公報 特許第3473808号公報
中間転写体の抵抗値の値を転写に適した値の範囲に規定し、中間転写体の抵抗値が全面一様であれば、全面同様に電流が流れ、良好な転写が行われる。しかしながら、中間転写体を適正な抵抗値に調節する時に抵抗値のバラツキを小さくすることは製造上困難である。
中間転写体の抵抗値にバラツキがあると、抵抗値の低い部分のみ良好に転写され、抵抗値の高い部分は転写されなかったり、抵抗値の高い部分のみ良好に転写され、抵抗値の低い部分は良好に転写されなかったりする、という状態になり転写にバラツキが生じる。転写にバラツキが生じると形成する画像にもバラツキが生じて画像品質の低下につながる。
このような問題の原因は中間転写体から記録体へ帯電トナーを二次転写する場合の中間転写体の抵抗値のバラツキに限るものではない。現像剤担持体から潜像担持体へ現像する場合の現像剤担持体の抵抗値のバラツキ、潜像担持体から記録体へ直接転写する場合の記録体側の転写ローラ抵抗値のバラツキ、及び潜像担持体から中間転写体へ一次転写する場合の中間転写体の抵抗値のバラツキ等に起因して上述の問題は生じる。以下、トナーを移動させるため対向部材との間に電位差を形成する無端移動体をトナー移動用電極と呼ぶ。
本発明は、以上の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、無端移動するトナー移動用電極の抵抗値のバラツキが画像に及ぼす影響を少なくすることで、画像品質の向上を図ることができる画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、潜像担持体と、該潜像担持体と対向し、該潜像担持体上に形成された潜像に帯電トナーを供給し現像する現像剤担持体手段と、該潜像担持体上の該帯電トナーにより形成されるトナー像を転写体に転写する転写手段とを有し、その表面が無端移動する無端移動体からなり、且つ対向する対向部材との間に電位差を形成してその表面から該対向部材へ該帯電トナーを移動させる、もしくは該対向部材からその表面に該帯電トナーを移動させる帯電トナー移動領域を形成するトナー移動用電極を備えた画像形成装置において、該トナー移動用電極はその表面上における表面移動方向に直交する方向である幅方向における抵抗値のバラツキが一桁以内であり、定電流制御を行う電圧印加手段によって、該トナー移動用電極と該対向部材との電位差を一定に保つように制御され、定電流制御を行う電圧印加手段は、上記トナー移動用電極の表面移動方向の抵抗値のバラツキと該トナー移動用電極の表面移動速度とに応じたスルーレートを実現可能な電源であることを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記トナー移動用電極が上記現像剤担持体であることを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記トナー移動用電極が上記トナー像を担持するトナー像担持体と記録体を挟んで上記転写手段を備えた転写部で対向し、該トナー像担持体から上記帯電トナーを該記録体に転写する記録体転写部材であることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記トナー移動用電極が上記トナー像を担持するトナー像担持体と上記転写手段を備えた転写部で対向し、該トナー像担持体から上記帯電トナーをその表面に転写され、且つ、その表面に担持した該帯電トナーを記録体へ転写する中間転写体であることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1、2、3または4の画像形成装置おいて、上記帯電トナーが液体に分散されている液体現像剤を用いることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項5の画像形成装置において、上記トナー移動用電極がトナー像担持体表面に上記現像剤を介して接触する余剰現像剤除去部材であることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項5の画像形成装置において、上記トナー移動用電極がトナー像担持体表面に上記現像剤を介して接触する電荷付与部材であることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項1、2、3、4、5、6または7の画像形成装置において、上記潜像担持体がa−Siであることを特徴とするものである。
上記請求項1乃至8の画像形成装置においては、帯電トナーが移動する帯電トナー移動領域(対抗部材も無端移動体である場合にはニップ部)は表面移動方向よりもその表面における表面移動方向に直交する方向である幅方向の長さの方が十分に長く、方向の抵抗値のバラツキを一桁以内とすることで、ある瞬間の帯電トナー移動領域における帯電トナーの移動を均一に行うことができる。また、トナー移動用電極の表面移動方向の抵抗値にバラツキが大きく、経時において帯電トナー移動領域毎の抵抗値が異なっていても、トナー移動用電極と対抗部材との電位差を一定に保たれているので、タイミングが異なる帯電トナー移動領域毎の帯電トナーの移動を均一に行うことができる。ある瞬間の帯電トナー移動領域の帯電トナーの移動を均一の行うことができ、タイミングが異なる帯電トナー移動領域の帯電トナーの移動も均一に行うことができるので、無端移動するトナー移動用電極の抵抗のバラツキが帯電トナーの移動に及ぼす影響を少なくすることができる。
請求項1乃至の発明によれば、無端移動するトナー移動電極の抵抗値のバラツキが帯電トナーの移動に及ぼす影響を少なくすることができるので、画像への影響も少なくすることができ、画質の向上を図ることができるという優れた効果がある。
以下、本発明を液体画像形成装置である電子写真画像形成装置(以下、画像形成装置という)に適用した場合の実施形態の一例について説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置としてのプリンタ100の要部概略構成図である。プリンタ100は、潜像担持体として感光体ドラム1のまわりに、帯電器2、露光を感光体ドラム1に照射する図示しない露光装置、現像装置4、転写装置5、ドラムクリーニング装置60等が配設されている。感光体ドラム1はその表面がアモルファスシリコン(a−Si)によって形成される。感光体ドラム1の材質としてはOPC等も使用することできる。また、露光装置としてはLEDやレーザー走査光学系等が使用できる。
プリンタ100での画像を形成動作について説明する。感光体ドラム1は、図示しないモータ等の駆動手段によって複写時には一定速度で矢印方向に回転駆動される。そして帯電器2のコロナ放電により暗中にて一様に600[V]程度に帯電される。なお、帯電器としてはこのようなコロナ放電による帯電を実現するものの他、感光体ドラム1に接触させた帯電ローラなどの帯電部材によって所定の帯電バイアスを印加する方式のものを用いてもよい。
帯電器2により一様帯電された感光体ドラム1の表面は、画像情報に基づいて露光装置により画像データ光像Lを照射結像されて静電潜像が感光体ドラム1の外周表面上に担持される。その後、静電潜像は現像装置4の現像ローラ42と対向する領域を通過する間に現像される。
静電潜像に現像されたトナー像は、感光体ドラム1の回転に伴い、転写装置5との対抗する位置に達する。転写装置5は、中間転写ローラ51によって感光体ドラム1に向けて押圧して一次転写ニップを形成している。中間転写ローラ51にトナーの帯電極性とは逆極性の転写バイアスを印加する図示しない電源等を備えており、プリント時には中間転写ローラ51を図中矢印方向に回転移動させる。一次転写ニップには、転写バイアスが印加される中間転写ローラ51と感光体ドラム1の表面との電位差によって転写電界が形成される。感光体ドラム1の回転に伴って一次転写ニップに進入したトナー像は、この転写電界やニップ圧の作用を受けて中間転写ローラ51上に一次転写される。
このようにして一次転写されたトナー像は、中間転写ローラ51と二次転写ローラ55との対抗部で記録体としての転写紙Pに二次転写される。トナー像が転写された転写紙Pは、図示しない領域で加熱加圧定着、溶剤定着、UV定着等の定着方式を用いる定着装置によって定着せしめられる。トナー像が定着した転写紙は、定着装置から排紙経路を経て機外へと排出される。
一次転写ニップを通過した感光体ドラム1の表面は除電ランプ70により残留電荷が除電される。除電ランプ70により除殿された感光体ドラム1の表面は、ドラムクリーニング装置60のスポンジローラ61およびクリーニングブレード62によって残留している液体現像剤が掻き取り除去される。この除去により、感光体ドラム1の表面は初期化せしめられ、次の作像を実現することが可能になる。
次に、現像装置4の構造について説明する。この装置は現像剤収容タンク41、一対の攪拌スクリュー46、アニロクスローラ44、現像ローラ42、中間ローラ43、ドクターブレード49、現像クリーニングブレード48等を備えている。
現像装置4の現像剤収容タンク41には、着色剤と樹脂よりなる結着材を主成分とし、これに電荷制御材を添加したトナーと、高絶縁性、低誘電率の溶媒を主成分とする液体キャリアとを含有する液体現像剤45が貯留されている。また、この液体現像剤45は、一般の液体現像装置に広く用いられている低粘性低濃度のものではなく、高粘性高濃度のものが使用されている。高粘性高濃度の液体現像剤とは、例えば、シリコーンオイル、ノルマルパラフィン、IsoparM(商品名:エクソン社製)、植物油、鉱物油等の絶縁性液体キャリア中に、5〜40[wt%]程度の濃度のトナーを含有する50〜10000[mPa・s]程度の粘度の液体現像剤である。現像装置4に使用されるこのような高粘性高濃度の液体現像剤の揮発性あるいは不揮発性については、現像装置4の現像性能やプリンタの作像性能などに合わせて調整されている。
液体現像剤として揮発性のものを用いると、不揮発性の場合に比べて定着には有利であるが、プリンタ100をしばらく使用しないと装置内にトナーが固着して再起動時に装置にかかる負担が大きくなるおそれがある。一方、液体現像剤が不揮発性の場合には、装置をしばらく使用しなくても装置内にトナーが固着せず、再起動時に装置にかかる負担が大きくなるおそれはない。また、液体現像剤中のトナーの粒径についても、これら現像性能や作像性能などに合わせてサブミクロンから6[μm]程度までの範囲で調整されている。現像装置4では、環境を考慮し、キャリア液が空中に発散しないことや、取り扱いを考慮し、液がこぼれにくいように、常温で、不揮発性・高粘性のキャリア液を用いている。
一対の攪拌スクリュー46は、現像剤収容タンク41内の液体現像剤45中に浸るように互いに平行配設され、図中矢印で示されるように、図示しない駆動手段によって互いに逆方向に回転駆動せしめられる。現像装置4が現像動作に入ると、これら攪拌スクリュー46がこのように互いに逆回転し、現像剤収容タンク41内の液体現像剤45が攪拌せしめられる。この攪拌により、液体現像剤45は、そのトナー濃度や粘度が均一化する。また、攪拌スクリューが互いに逆回転することで、両者の間で図示のように液体現像剤の液面が盛り上がり、その上方に配設されたアニロクスローラ44に付着する。
塗布ローラとしてのアニロクスローラ44は、図示しない駆動手段によって図中矢印方向に回転駆動せしめられながら、上述のようにして付着した液体現像剤45を汲み上げる。このアニロクスローラ44の周面には、図示しない複数の凹部が形成されている。アニロクスローラ44によって汲み上げられた液体現像剤45の一部は、この凹部内に収容される。
このアニロクスローラ44の表面にはステンレス等の金属で形成された規制ブレードとしてのドクターブレード49が当接しており、アニロクスローラ44上の余分な液体現像剤45を掻き取る。このこの掻き取りにより、アニロクスローラ44上の液体現像剤45の量が複数の凹部の容量に応じた値に正確に計量される。
中間ローラ43は、ドクターブレード49との当接部を通過したアニロクスローラ44表面に接触し、接触部でアニロクスローラと同方向に表面移動するように回転している。中間ローラ43とアニロクスローラ44との接触位置である塗布ニップでは、両ローラが互いに同方向に表面移動しながら接触し、且つ、アニロクスローラ44上の液体現像剤45がその粘度にかかわらず正確に計量されているため、中間ローラ43上に均一な厚みの現像剤薄層を形成することができる。
現像ローラ42は、中間ローラ43に接触しながら接触部で中間ローラ43と逆方向に表面移動するように回転する。中間ローラ43と現像ローラ42との接触位置であるニップでは、両ローラが互いにカウンター方向に表面移動しながら接触し、中間ローラ43上に形成された現像剤薄層が現像ローラ42に転移される。
また、ニップの出口側で現像ローラ42に対する液体現像剤の供給が開始される一方で、現像ローラ42上に移った液体現像剤45が供給方向とは逆方向に移動する。このような塗布により、現像ローラ42の表面には液体現像剤45からなる均一な厚みの現像剤薄層が形成される。
現像ローラ42は、その周面に導電性のウレタンゴム等からなる導電弾性層が設けられており、感光体ドラム1と等速に回転しながらこれに接触して現像ニップを形成している。この現像ニップには、図示しない電源からトナーの帯電極性と同極性の現像バイアスが印加される現像ローラ42と、感光体ドラム1との電位差によって現像電界が形成される。具体的には、現像ニップでは、現像ローラ42、感光体ドラム1の地肌部及び静電潜像がそれぞれトナーと同極性の電位を帯び、その値が地肌部、現像ローラ42、静電潜像の順に低くなっている。このため、地肌部と現像ローラ42との間では、トナーを電位のより低い現像ローラ42に向けて静電的に移動させるような電界が形成される。また、現像ローラ42と静電潜像との間では、トナーを電位のより低い静電潜像に向けて移動させるような電界が形成される。このような現像電界が形成される現像ニップでは、現像剤薄層中のトナーが、現像ローラ42と地肌部との間で現像ローラ42の表面に向けて電気泳動して集結するとともに、現像ローラ42と静電潜像との間で静電潜像に向けて電気泳動して付着する。この付着により、静電潜像が現像されてトナー像となる。
現像ニップ幅は、現像ローラ42の線速と現像時定数との積以上に設定する。ここで、現像時定数とは、現像量が飽和するまでに要する時間であって、トナーの帯電量、粒径、キャリア粘性などのパラメータによるトナー移動度によってきまる。一例をあげれば、現像開始から現像濃度が飽和するまでの時間が10[msec]のトナーを用いた場合、プロセス速度が300[mm/sec]であれば、ニップ幅が3[mm]以上であれば十分な現像が可能となる。
現像動作時においては、現像ローラ42にアニロクスローラおよび中間ローラによって現像剤の薄層が形成される。このとき現像ローラ42上に塗布される現像剤の厚みが、その表面の1[cm]当たりに担持される現像剤中の顔料含有分が0.1[μg]以上、2[μg]以下となるように設定した。このために、現像剤の薄層を5〜10[μm]の厚みに塗布するようにした。この理由は、現像剤の塗布厚が、現像ローラ表面の1[cm]当たりに担持されるトナー中の顔料含有分が0.1[μg]より小さくなるような厚みでは、十分な量の顔料が感光体ドラム1上に形成された潜像の画像部に移動せず、画像部の画像濃度が薄くなるおそれがあるからである。
次に感光体ドラム1の表面の余剰トナーを除去する感光体スイープ部30について説明する。図1に示すようにプリンタ100は現像装置4から感光体ドラム1の表面移動方向下流側、且つ、転写装置5から感光体ドラム1の表面移動方向上流側に感光体スイープ部30を備えている。感光体スイープ部30は第1スイープ装置31aと第2スイープ装置31bとからなる。そして、それぞれ第1スイープローラ32a及び第2スイープローラ32b、第1スイープクリーニングブレード33a及び第2スイープクリーニングブレード33b、第1キャリア回収装置34a及び第2キャリア回収装置34b等を備えている。ここでは第1スイープ装置31aと第2スイープ装置31bとはその基本的な構造は共通であるので、以下、部材の名称の第1及び第2の記載と、符号のa及びbの記載は省略する。
スイープローラ32は外周面に導電性を有する弾性体の層が設けられている。この弾性体の層の材質としてはウレタンゴムを用いることができる。この弾性体の層のゴム硬度としては、JIS−A硬度で50度以下であることが望ましい。この材質はウレタンゴムに限られるものではなく、導電性を有するものであって、且つ溶剤で膨潤したり溶解したりしない材質であればよい。
また、弾性体の層をスイープローラ32に設ける構成ではなく、弾性体の層を感光体側に設ける構成であってもよい。さらに、感光体を無端ベルト状部材で構成してもよい。また、スイープローラは、コーティングもしくはチューブにより、その表面がRz3[μm]以下の平滑性を有するように構成されている。
スイープローラ32を感光体ドラム1に対して適当な圧力で当接させると、スイープローラ32の弾性体の層が弾性変形し、除去ニップを形成する。当接圧力を調整することでニップ部における表面移動方向の大きさであるニップ幅を調整することができる。
上述したように、現像ニップの現像ローラ42上の地肌部との間において、現像剤薄層中のトナーは、現像ローラの表面に向けて電気泳動して集結するため、理論的には地肌部には付着しない。しかし、通常よりも帯電量の少ないトナーが他のトナーよりも遅れて電気泳動するなどして、地肌部に付着していわゆるカブリ(地汚れともいう)という現象を引き起こす場合がある。
スイープ部30の機能のひとつとして、このようなカブリを引き起こしたカブリトナーを感光体ドラム1から除去する機能がある。具体的には、スイープローラ32は、感光体ドラム1と略等速に回転しながらこれに接触して除去ニップ部を形成し、この除去ニップ部には、図示しない電源からトナーの帯電極性と同極性の除去バイアスが印加され、感光体ドラム1との電位差によってスイープ電界が形成される。
次に、転写装置5について説明する。
転写装置5は、感光体ドラム1からトナー像を転写される中間転写ローラ51、中間転写ローラ51から転写紙Pにトナー像を転写する二次転写ローラ55とから主に構成されている。また、中間転写ローラ51には、中間転写体スイープローラ53を備えてもよい。中間転写体スイープローラ53は中間転写体に現像剤を介して接触し、表面が中間転写ローラ51と対向する位置で同方向(スラスト方向)に移動するよう回転方向を制御している。中間転写体スイープローラ53には、トナーと反発する方向のバイアス(例えば、プラストナーの時、中間転写体に−300[V]、スイープローラには−100[V])が印加される現像剤層に接触すると、キャリア液は付着するが、トナーは付着しないようにされている。また、キャリアが付着するので、中間転写ローラ51、二次転写ローラ55、及び中間転写体スイープローラ53にはそれぞれ金属ブレードもしくはゴムブレードからなるクリーニング部材が備えられており、それぞれのローラに付着したキャリア液を除去する。各クリーニング部材はブレードに限らずローラ式であってもよい。
中間転写体スイープローラ53の位置、もしくは、その下流には、中間転写体トナー荷電付与ローラを備えてもよい。
中間転写体上トナー荷電付与ローラは中間転写体に現像剤を介して接触し、表面が中間転写ローラ51と対向する位置で同方向(スラスト方向)に移動するよう回転方向を制御している。中間転写体トナー荷電付与ローラには、トナーと反発する方向、かつ中間転写体上のトナー層との間で放電するようなバイアス(例えば、プラストナーの時、中間転写体に−300[V]、トナー荷電付与ローラには、+4000[V])が印加され、トナー層に電荷を与える。
中間転写体の構成は、金属など導電性のドラムに、ゴムや樹脂などからなる導電性の弾性体層を形成し、それだけでもよいが、望ましくは、さらに表層に、タックや表面凹凸の少なく、抵抗を調節する層を設けるとよい。また導電性のゴムや樹脂などからなるベルト状のものでもよい。ベルト状のものの場合も、表層に、上記のような層を設けても良い。中間転写体がドラム状の場合、回転制度が良く、位置再現性が良い、高圧力をかけやすい等の利点がある。一方、中間転写体がベルト状の場合、カラー用など、複数の感光体を使用する場合や、ニップ幅を広く形成したい場合に有利である。弾性体導電層の材料の例としては、ヒドリン、ウレタン、NBR、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、EPDM等がある。各弾性体の層の材質は上記のものに限られるものではなく、導電性を有するものであって、かつキャリア液・現像剤で膨潤したり溶解したりしない材質であればよい。また、その表面が導電性を有し、かつキャリア液・現像剤で膨潤したり溶解したりしない材質であり、その内層にキャリア液・現像剤が接触しないような構成であれば、その内層としての、各弾性体の層の材質は、上記導電性・膨潤溶解の制約なく、弾性を有していればよい。このとき、中間転写体に印加するバイアス電圧は、中間転写体の軸からではなく、表面から印加する必要がある。弾性体の層のゴム硬度としては、JIS−A硬度で50度以下であることが望ましい。これは転写ニップを設けるためであり、ベルト状の中間転写体を用いる場合は、シートとして駆動、曲げ等、機能する程度の硬度であればよく、ベルト状の感光体を用いる場合は、中間転写体が弾性体である必要はない。
中間転写ローラ51の表面粗さは、十点平均粗さで、0〜4[μm]がよい。これは、中間転写ローラ51上でのトナー像の厚さは、液体現像剤を用いた場合、5[μm]以下、時には2[μm]ほどになる場合もあり、トナー像厚さより表面が粗いと、画像が壊されてしまうためである。そして、さらに望ましくは、十点平均粗さ1〜2[μm]がよい。また、表面粗さが低すぎるとタックが増える場合がある。
中間転写ローラ51の電気抵抗は、体積抵抗率、1×10〜1×1011[Ω・cm]の範囲内にあれば、感光体ドラム1からの転写(一次転写)、転写材への転写(二次転写)ともに、良好だが、望ましくは1×10〜1×1010[Ω・cm]の範囲だと転写抜けが少なく、電力も少なくて済む。1×10[Ω・cm]以下では、湿度等の環境によって転写ぬけする場合があり、1×1010[Ω・cm]以上では、環境によって、以上放電を起こす場合や、電力的に無駄な場合がある。表面抵抗率は、1×10〜1×1012[Ω/□]、望ましくは1×1010〜1×1011[Ω/□]である。これらの体積抵抗率、表面抵抗率は、三菱化学、高抵抗計(ハイレスタUP MCP−HT450型、測定用プローブ:UR−SS)を用い、250[V]印加にて10秒後の値を測定した。
中間転写体の材料について、表面粗さ、表面の滑り等の問題がある場合は、表面に別の層(表層)を設けるとよい。弾性体を用いた場合、表面粗さをよくするのは困難になり、タックも強くなってくる。そこで、そのような問題を解決できるように、例えばフッ素系樹脂を用いた厚さ数[μm]〜数[mm]のコート層や、フィルム層、別素材の弾性層を設けると良い。この場合、中間転写体の抵抗率は、基体+弾性層+表層の3層から成る。中間転写ローラで例を挙げると、基体が金属ドラムであり表層を設けた後の中間転写体全体の抵抗率が上記体積抵抗率、表面抵抗率となるように調整し、弾性層の抵抗率は、時定数を下げるために、なるべく低い方がよい。
感光体ドラム1から中間転写ローラ51へトナー像を転写するための一次転写バイアスは、トナーとは逆極性(−)で図示しないバイアス電源から印加される。その印加電圧は例えば+100〜+500[V]の範囲である。また、帯電トナーや中間転写ローラ51の材料によってその適正値は変わる。
中間転写ローラ51から転写紙Pへの二次転写は、記録体転写部材としての二次転写ローラ55および二次転写ローラ55に接続された不図示の二次転写電源などから構成する二次転写部にて行われる。二次転写ローラ55としては金属ローラや、ヒドリンやNBR等から成るJIS−A硬度30〜70度のゴムローラが用いられる。そして、二次転写ローラ55の体積抵抗率は、1×10〜1×10[Ω・cm]の範囲がよい。体積抵抗率が低すぎると、転写紙Pの抵抗が低い場合や、中間転写ローラ51との間に転写紙Pがない部分で、直接中間転写ローラ51に当接し、電位差を保つことができず、転写率が低下する場合がある。高すぎると高電圧が必要となり、異常放電を起こす等、転写率が低下する場合がある。
中間転写ローラ51上に担持されたトナー像を転写紙Pに転写するの二次転写工程では、二次転写ローラ55が中間転写ローラ51に当接される。そして、図示しない給紙カセットから中間転写ローラ51と二次転写ローラ55との当接ニップに所定のタイミングで転写紙Pが給送され、これに合わせて二次転写バイアスが図示しないバイアス電源から二次転写ローラ55に印加される。この二次転写バイアスにより、中間転写ローラ51から転写紙Pへトナー画像が転写される。
トナー画像の転写を受けた転写紙Pは図示しない定着装置へ導入され加熱定着される。二次転写ローラ55に印加する二次転写電圧は、中間転写ローラ51に印加する電圧に対して、トナーと逆極性で、電位差が+200〜+3000[V]となるように印加する。湿度などの環境や、転写紙P等の記録体の厚さや素材、含水量等の状態、トナーの電荷量、現像剤量、現像剤中のキャリア液量などのいろいろな条件によって適正値は変化する。各種記録体に対応できるように定電流制御するのもよい。定電流制御を行う際の電流の値は条件によって適正値は変わるが約100〜1000[μA]くらいで適正な転写が得られることが多い。本実施形態では、200〜300[μA]の定電流制御で作像した。転写紙Pへの画像転写終了後、中間転写ローラ51上の転写残トナーは、中間転写体クリーニングブレード等が当接されることによりクリーニングされる。
次に、中間転写体の方向の抵抗値にバラツキが大きいことによる不具合について説明する。
図2は従来の中間転写体ドラムの体積抵抗の分布図である。
図2に示す分布図の測定条件は以下のとおりである。
・中間転写ローラの周方向の長さ : 約314[mm](直径100[mm])
・中間転写ローラの幅(方向の長さ): 300[mm]
・中間転写ローラの抵抗層の厚み : 2.5[mm]
・測定装置:ハイレスタUP MCP−HT450型(測定用プローブとしてφ3[mm]のUR−SSを使用)
・測定ポイント:
周方向8ポイント(等間隔にA、A´、B、B´、C、C´、D、D´)
方向9ポイント(等間隔に1、1´、2、2´、3、3´、4、4´、5)
図2に示すように従来の中間転写ローラは方向の体積抵抗率のバラツキは大きく、本発明者らが測定したところ最大で3桁のばらつきが生じていた。このように方向の体積抵抗率にバラツキがあると、方向の抵抗値にバラツキが生じる。
図3は、図2で示した中間転写ローラを用いて作成したベタ画像である。図に示すように、図中左側に画像濃度が薄くなる箇所あり、方向の画像にバラツキが生じた。図3について画像濃度が薄くなった箇所は、図2の体積抵抗率の分布において体積抵抗率が高い箇所に対応している。
以下、模式図を用いて中間転写ローラの方向の抵抗値にバラツキが大きい状態について説明する。
図4は中間転写体の方向の抵抗値にバラツキが大きい状態の模式図である。図4(a)は方向の抵抗値にバラツキがある中間転写ローラ51Aの模式図であり、図4(b)はこの中間転写ローラ51Aから転写がなされた転写紙Pの模式図である。
図4(a)に示す中間転写ローラ51Aでは領域Aは抵抗値が高い領域であり、領域Bは抵抗値が低い領域である。このような中間転写ローラ51Aを用いて転写紙Pに全面ベタ画像を二次転写したところ、図3(b)に示すように良好に転写がなされた部分の領域F(例えば、転写率95[%])と、良好に転写が行われなかった部分の領域E(例えば、転写率10[%])とが生じた。
この実験に用いた中間転写ローラ51Aの体積抵抗率のバラツキは1×10[Ω・cm]〜5×109[Ω・cm]であり、中間転写ローラ51と二次転写ローラ55とのニップ部の抵抗値にもバラツキが生じていた。ある停止した時のニップでは中間転写ローラ51Aの方向の体積抵抗率のバラツキは1×10[Ω・cm]〜5×10[Ω・cm]であった。そして、別のタイミングで中間転写ローラ51A表面の異なる箇所が転写ローラと対向するように停止した時のニップでは、中間転写ローラ51Aの方向の体積抵抗率のバラツキは2×10[Ω・cm]〜3×10[Ω・cm]であった。この2つのタイミングにおいては、体積抵抗率のバラツキは異なっていたが、ニップ部としての抵抗値はほぼ同じであった。
このように、ニップ部としての抵抗値がおなじであっても、各ニップ部内での中間転写ローラの体積抵抗率が場所によって異なると、転写性も異なる。
また、中間転写ローラ51Aと二次転写ローラ55との間には定電流電源を用いている。これにより、上述のようにニップ毎に抵抗値が異なっていても中間転写ローラ51Aと二次転写ローラ55との電位差が一定となる。そして、抵抗値のバラツキが異なる2つのニップそれぞれより転写を受けた箇所を比較したところ、抵抗値のバラツキの幅が広いときのニップによって転写がなされた領域では画像にバラツキがある転写不良が生じた。
よって、転写不良の原因は、中間転写ローラ51Aの抵抗値にバラツキがあることにより、各部分に適正な電流が流れないことに起因することが分かった。
抵抗値にバラツキがあると、本来ニップの全面に流れるべき電流が中間転写ローラ51と二次転写ローラ55との間の抵抗の低い部分から電流が流れてしまい、抵抗の高い部分には電流が流れない状態になっていると考えられる。また、抵抗の高い部分でも適正な電流が流れるような電位差とすると、抵抗の低い部分では適正な転写には過多な電流量となり、放電による画像欠陥が生じる恐れがある。
このような不具合を防止するために、中間転写体の抵抗値が全体にバラツキがないことが望ましい。しかし、中間転写体の抵抗値を転写に適した抵抗値に調節した場合、中間転写体全体のバラツキを小さくすることは製造上困難である。中間転写体としては、アルミなどの金属素管の回りに、カーボン粒子などの導電体を分散させた樹脂やゴムを付けたローラ形状のものや、カーボン粒子などの導電体を分散させた樹脂やゴムを含むベルトなどを用いることが多い。このように導電体を分散させた樹脂やゴムからなる部分を有するローラやベルトを製造する場合は、カーボンなどの導電体の分散具合によって抵抗値のバラツキを避けることは難しい。
ヒドリンゴムなどを用いると比較的容易に抵抗ムラの少ないローラ等を作れるが、ヒドリンゴムを用いると全体の転写性が悪くなり、全体にうっすらした画像となるので、中間転写体として用いることはできない。
このような問題は、中間転写ローラ51と二次転写ローラ55との間で帯電トナーが移動する二次転写部に限るものではない。現像ローラ42が感光体ドラム1表面の潜像に帯電トナーを供給する現像ニップや、感光体ドラム1上のトナー像を中間転写ローラ51に転写する一次転写ニップ等、無端移動するトナー移動電極と対向する部材との間に電位差を形成して、帯電トナーを移動させる部分であれば生じ得る問題である。
このような問題を解決するために、本実施形態では無端移動するトナー移動用電極として、方向の抵抗値のバラツキが許容範囲で且つ、表面移動方向の抵抗値のバラツキについては、ニップ毎の抵抗値のバラツキの変化に追従速度が対応可能な電源を用いている。表面移動方向の抵抗値のバラツキはニップ毎の抵抗値のバラツキにつながるが、定電流制御することでニップでの電位差を一定に保つことでニップ毎の抵抗値のバラツキに起因するニップ同士の転写性の差を解消することができる。
一方、方向の抵抗値のバラツキは一つのニップ内での抵抗のバラツキにつながるため、定電流制御をしても転写性のバラツキへの影響は避けることができない。よって、方向の抵抗値のバラツキをトナー移動用電極全体の抵抗値のバラツキに比べて小さくすることにより、ニップ内での抵抗のバラツキに起因する転写性のバラツキの発生を防止することができる。また、定電流制御によってニップ毎の抵抗値のバラツキに起因する表面移動方向の転写性のバラツキを防止することができるので、表面移動方向の抵抗値のバラツキが大きくても、そのバラツキの画像への影響を少なくすることができる。これにより、トナー移動用電極と対抗部材との間で、全面良好にトナーを移動させることができる。
方向の抵抗のバラツキが表面移動方向のバラツキよりも小さいトナー移動用電極は次のような方法で作成することができる。
注型で成型する場合、注ぎ口に近い部分と遠い部分とでは材料が冷える速度に違いが出るなどの要因で抵抗値に差が出る。このため、方向には同時にそして、周方向に向かって充填されるように材料を注ぐことで、方向の抵抗のバラツキを表面移動方向の抵抗のバラツキよりも小さくすることができる。
[実施例1]
上述のようなトナー移動用電極が中間転写ローラ51であり、対抗部材が二次転写ローラ55である実施例1について説明する。図5は実施例1における転写装置5における二次転写部5bの説明図である。図5に示すように二次転写ローラ55は定電流制御を行う二次転写バイアス電源59により中間転写ローラ51との電位差を一定に保つ構成となっている。
図5における中間転写ローラ51は全体での体積抵抗率のバラツキは上述の中間転写ローラ51Aと同じく、1×10[Ω・cm]〜1×10[Ω・cm]であるが、方向の体積抵抗率のバラツキを小さくしている。
この時の中間転写ローラ51の体積抵抗の分布図を図6に示す。図6より、中間転写ローラ51の表面移動方向については体積抵抗率のバラツキは大きいが、方向の体積抵抗率のバラツキは小さくなっていることが確認できる。
例えば中間転写ローラ51の任意の表面域としての第1表面域51aが形成する時の中間転写ローラ51のニップでは、方向の抵抗のバラツキが1×10[Ω・cm]〜1×10[Ω・cm]であった。また別の任意の表面域としての第2表面域51bが二次転写ローラ55と対向する位置で停止した時のニップでは、方向の体積抵抗率のバラツキが1×10[Ω・cm]〜1×10[Ω・cm]であった。なお、第1表面領域51aと第2表面領域51bとではニップとしての抵抗値は異なるものであった。このような中間転写ローラ51を用いて転写を行い、中間転写ローラ51から転写紙Pへの転写性を観察したところ、方向での白抜けなどの転写不良は見られず、全面の二次転写率が95[%]以上となった。
つまり、ニップにおける長手方向となる方向の抵抗値のバラツキが大きいと、ある停止したニップ内での抵抗値のバラツキが大きくなる。ニップ内での抵抗値のバラツキが大きいと、ニップ内での電流や電圧の差が大きくなり転写された画像にも影響が出る。一方、ある停止したニップ内での抵抗値のバラツキが転写性に影響が出ない程度に抑えられれば、上述のように,定電流電源を用いて中間転写ローラ51と二次転写ローラ55との間の電位差を表面移動方向で一定に制御することによって、中間転写ローラ51の抵抗値にバラツキがあっても転写性に影響させないようにすることができた。なお、実施例1ではニップ内の抵抗値のバラツキが1桁以内であればあるニップで転写された画像に影響が現れなかった。ニップにおいては表面移動方向の長さであるニップ幅は中間転写ローラ51の幅に比べて十分に小さく、ニップにおける表面移動方向の抵抗値のバラツキは小さくなるので、中間転写ローラ51の幅方向の抵抗値のバラツキが1桁以内であれば、ニップ内でのバラツキが転写性に影響させないようにすることができた。
次に、二次転写バイアス電源59による定電流制御について説明する。
中間転写ローラ51と二次転写ローラ55とのニップを方向が300[mm]、表面移動方向の長さのニップ幅は1[mm]とし、中間転写ローラ51及び二次転写ローラ55の直径は30[mm]とする。そして、転写紙Pへの二次転写時の中間転写ローラ51の金属部と二次転写ローラ55の金属部との間の抵抗値は5×10[Ω]程度とした場合について検討する。
この場合、定電流で200[μA]の二次転写電流を必要とし、上述の2つの金属部間の抵抗値が1×10[Ω]から1×10[Ω]まで、2桁の範囲で触れたとすると二次転写バイアスは200[V]から20[KV]まで変動する必要があり、その変動の幅はおよそ20[KV]である。この条件で、抵抗値が円周方向に平均的に変化するとして中間転写ローラ51の円周1[mm]当たりに変化する電圧を考えると約400[V]である。二次転写バイアス電源59のスルーレート(出力の立ち上がり,立ち下がりの変化率)の計算をする上で、余裕を持って上述の説明で算出された400[V]よりも大きい1000[V]として、ニップ内の範囲で1[KV]の幅で変動可能である必要がある。そして、トナー移動用電極としての中間転写ローラ51の表面移動速度が25[mm/s]である場合、ニップ幅は1[mm]であるので二次転写バイアス電源59のスルーレートは、0.025[V/μs]以上必要である。
この値は、次に式により求められる。
1000[V]÷(1[mm]÷25[mm/s])=0.025[V/μs]
このように、表面移動方向の抵抗値にバラツキがあるトナー移動用電極である中間転写ローラ51と定電流制御を行う電圧印加手段としての二次転写バイアス電源59とを用いる場合、電源のスルーレートが重要である。
スルーレートが必要量達していない場合、帯電トナーの移動に適正な電流を供給できない、つまり必要な電流が供給されなかったり、過多の電流が供給されたりして良好な転写が行われなくなる。
上述の関係から、抵抗にバラツキがあるトナー移動用電極と定電流制御を行う電源を用いる場合、電源のスルーレートはニップ時間(ニップ幅/トナー移動用電極表面移動速度)と関係があり、トナー移動用電極表面移動速度[mm/s]の約1000分の1以上のスルーレート[V/μs]が好ましいことがわかった。
また、トナー移動用電極は、中間転写ローラ51に限るものではなく、形状はローラ、ベルトどちらでも良い。また、目的としては、現像、中間転写、感光体から転写材へ直接転写する場合の転写材のバックアップ、中間転写体から転写材へ転写する場合のバックアップ(二次転写)等、帯電トナーを部材から部材へ移動させるための抵抗を持つ部材ならどのような部材であっても適用することができる。
[実施例2]
実施例1では中間転写ローラ51の方向の抵抗値のバラツキを一桁以内とし、中間転写ローラ51全体の抵抗値のバラツキよりも小さくし、二次転写バイアスを定電流制御することで中間転写ローラ51の抵抗値のバラツキが二次転写に及ぼす影響を少なくしている。このように方向の抵抗値のバラツキを小さくする構成は中間転写ローラ51に限らず、トナー像担持体としての中間転写ローラ51から帯電トナーを記録体としての点転写紙Pに転写する記録体転写部材である二次転写ローラ55に適用しても良い。以下、上述の構成を二次転写ローラ55に適用した実施例2について説明する。
二次転写ローラ55としては金属ローラや、ヒドリンやNBR等から成るJIS−A硬度30〜70度のゴムローラが用いられる。このようなゴムローラおよび金属ローラはその抵抗値にバラツキが生じにくいため、抵抗値のバラツキに起因する転写性への悪影響は少ない。しかし、少しでもバラツキがあり、二次転写ローラ全体の抵抗のバラツキに比べて方向の抵抗のバラツキ小さくすることができれば、より高画質化が可能となる。
二次転写ローラ55の適切な体積抵抗率の範囲は1.0×10[Ω・cm]〜1.0×10[Ω・cm]であり、許容されるバラツキの範囲は1.0×10[Ω・cm]〜1.0×10[Ω・cm]である。
実施例に2のように、二次転写ローラ55の方向の抵抗値のバラツキを小さくし、二次転写部での電位差を維持することにより、中間転写ローラ51と同様に、転写ムラを少なくすることができる。
さらに、二次転写電流は比較的高く、部分的に放電すると中間転写ローラ51のコートを破壊したり、筐体にリークしたりしやすいが、二次転写ローラ55の方向の抵抗値のバラツキを小さくすることにより、それを防止することができる。
[実施例3]
また、上述のような構成は中間転写ローラ51から転写紙Pへの二次転写のときだけでなく、トナー移動用電極が現像ローラ42である場合にも適用することができる。
以下、本実施形態の特徴部を有するトナー移動用電極が現像剤担持体としての現像ローラ42であり、対抗部材が感光体ドラム1である実施例3について説明する。図7は、実施例3に係る現像ニップ近傍の概略構成図である。図に示すように感光体ドラム1と現像ニップには、現像バイアス電源40からトナーの帯電極性と同極性の現像バイアスが印加される現像ローラ42と、感光体ドラム1との電位差によって現像電界が形成される。
現像ローラ42の導電層も、その抵抗値が一定であることが望ましいが、バラツキをなくすことは製造上困難である。
現像ローラ42の抵抗値にバラツキがあると現像ローラ42と感光体ドラム1との電位差を一定にできず、静電潜像への帯電トナーの移動がなされず白抜けの原因となったり、地肌部への帯電トナーの移動が行われて地汚れの原因となったりする恐れがある。
そこで、現像ローラ42の導電層において、その全体の抵抗のバラツキの範囲は従来と同様であるが、方向の抵抗値のばらつきを、現像ローラ42全体の抵抗のバラツキよりも小さくし、現像バイアス電源40を定電流制御する。また方向の抵抗値のバラツキは一桁以内であることが好ましい。これにより、ある瞬間のニップについては、ニップ内での抵抗値のバラツキを一桁以内とすることができる。さらに、定電流制御を行うことによって、表面移動方向の抵抗値のバラツキによるニップ毎の抵抗にバラツキが生じても現像ニップでの電位差を維持することができる。
これにより、現像ローラ42の導電層の抵抗値にバラツキに起因する白抜けや地汚れ等を防止することができるので、現像ローラ42の導電層の抵抗値のバラツキの画像への影響を少なくすることができ、画像品質の向上を図ることができる。
現像ローラ42の適切な体積抵抗率の範囲は1.0×10[Ω・cm]〜1.0×10[Ω・cm]であり、許容されるバラツキの範囲は1.0×10[Ω・cm]〜1.0×10[Ω・cm]である。
実施例3のように、現像ローラ42の方向の抵抗値のバラツキを小さくし、現像ニップでの電位差を維持することにより、白抜けや地汚れ等の発生を防止することができ、感光体上現像トナー量のムラ(=濃度ムラ)を少なくすることができる。また、地汚れのムラ(=部分的な地汚れ)も少なくすることができる。
さらに、現像ローラ42は感光体ドラム1に接しており、感光体は部分的な放電に弱く、バイアスのリークによる傷がつきやすい。現像ローラ42の方向の抵抗値のバラツキを小さくし、現像ニップでの電位差を維持することにより、バイアスのリークによる感光体への傷を防止することができる。
[実施例4]
次に、本実施形態の特徴部を有するトナー移動用電極が余剰現像剤除去部材としての中間転写体スイープローラ53であり、対抗部材が中間転写ローラ51である実施例4について説明する。図8は、実施例4に係る転写装置5の概略構成図である。
中間転写体スイープローラ53はトナー像担持体としての中間転写ローラ51に現像剤を介して接触することで除去ニップを形成し、表面が中間転写ローラ51と対向する位置で同方向(スラスト方向)に移動するよう回転方向を制御している。中間転写体スイープローラ53には、中間スイープ電源58によってトナーと反発する方向のバイアス(例えば、プラストナーの時、中間転写体に−300[V]、スイープローラには−100[V])が印加される現像剤層に接触すると、キャリア液は付着するが、トナーは付着しないようにされている。
中間転写体スイープローラ53も、その抵抗値が一定であることが望ましいが、バラツキをなくすことは製造上困難である。
中間転写体スイープローラ53の抵抗値にバラツキがあると中間転写ローラ51との電位差を一定に保つことができず、地かぶりトナーを含む余剰現像剤が十分に除去できなかったり、必要なトナーまで除去してしまったりする恐れがある。
そこで、中間転写体スイープローラ53において、その全体の抵抗のバラツキの範囲は従来と同様であるが、全体の抵抗値のバラツキに対して方向について小さくし、中間スイープ電源58を定電流制御する。また方向の抵抗値のバラツキは一桁以内であることが好ましい。これにより、ある瞬間の除去ニップについては、ニップ内での抵抗値のバラツキを一桁以内とすることができる。さらに、定電流制御を行うことによって、表面移動方向の抵抗値のバラツキによるニップ毎の抵抗にバラツキが生じても除去ニップでの電位差を維持することができる。
これにより、中間転写体スイープローラ53の抵抗値にバラツキにあっても、余剰現像剤の除去を行うことができ、必要なトナーを除去することを防止することができるので、中間転写体スイープローラ53の抵抗値のバラツキの画像への影響を少なくすることができ、画像品質の向上を図ることができる。
実施例4では中間転写ローラ51をスイープする中間転写体スイープローラ53に特徴部を適用した構成について述べたが、感光体ドラム1をスイープする、第1スイープローラ32aまたは第2スイープローラ32bに適用してもよい。
中間転写体スイープローラ53の適切な体積抵抗率の範囲は1.0×10[Ω・cm]〜1.0×10[Ω・cm]であり、許容されるバラツキの範囲は1.0×10[Ω・cm]〜1.0×10[Ω・cm]である。
実施例4のように、中間転写体スイープローラ53の方向の抵抗値のバラツキを小さくし、除去ニップでの電位差を維することにより、必要なトナーまで除去することを防止することができる。
また、感光体ドラム1をスイープする、第1スイープローラ32a及び第2スイープローラ32bの場合、感光体ドラム1上の現像トナー量のムラ(=濃度ムラ)を少なくすることができる。さらに、第1スイープローラ32a及び第2スイープローラ32bは感光体に接しており、感光体は部分的な放電に弱く、バイアスのリークによる傷がつきやすい。感光体ドラム1のスイープローラの方向の抵抗値のバラツキを小さくし、除去ニップでの電位差を維持することにより、バイアスのリークによる感光体への傷を防止することができる。
また、本実施形態では無端移動するトナー移動用電極について、その全体の抵抗値のバラツキに対して方向の抵抗値のバラツキを小さくし、トナー移動用電極と対抗部材との電位を一定に制御する構成を液体現像剤を用いるプリンタ100に適用している。
液体現像剤を用いた作像では、乾式の現像剤を用いた場合とは帯電トナーの移動方法が異なる。乾式の現像剤を用いた作像では帯電トナーは空気中を移動し、非画像部には何も付着しない。一方、液体現像剤を用いた作像では帯電トナーはキャリア液中を移動し,非画像部にキャリア液が付着する。
キャリア液は絶縁性液体なので、非画像部はほぼ絶縁性となるはずであるが液体現像剤中では、トナーが帯電し、帯電トナーの帯電に対して対となるような逆極性のイオンがキャリア液に介在する。さらに、二つの電極間における電界によって帯電トナーが移動するとき、この電界によって液体現像剤中に存在する帯電トナーを構成する樹脂の分子が解離し、さらにイオンが放出される。
また、液体現像剤中には一般的にトナーに吸着しトナーの帯電性を制御する電荷制御剤を添加することが多い。この電荷制御剤がトナー粒子に吸着せず脱離しているものや、電荷制御剤が過剰なためにキャリア液中に存在している場合もある。
このように、液体現像剤中のキャリア液は電気的な絶縁性を保ちつつ、通常、このキャリア液中には上述のようなイオンが存在することになる。すると、これらのイオンにより電荷が移動し帯電トナーを移動させるために形成された電界が維持できなくなる場合がある。
つまり、キャリア液体単体では絶縁性が高く、帯電トナー移動のための電極間において電流が流れ始めるのが遅いが、現像剤中のキャリア液体には上記のようなイオンが存在する。そして、電解中での電離現象によってイオンは増加して電流も多くなるので、適正な電位差にも関わらず非画像部での電界が維持できない場合がある。
一方、乾式現像剤を用いた作像では非画像部には何も付着しない、言い換えると空気中を帯電トナーが移動するため、帯電トナー移動のための電位差が高すぎる場合に放電が起き、電界が維持できなくなる場合があるが、適正な電位差を保っている状態であれば電界が維持できなくなることはない。
よって、液体現像剤を用いる作像においては、帯電トナーを移動させるための二つの電極間のニップ部での抵抗のバラツキが乾式現像剤を用いる作像に比べて帯電トナーの移動のバラツキへの影響が大きい。
なお、上述の実施例1、2、3および4では、対抗部材も無端移動体であり、帯電トナー移動領域がニップである構成について説明したが、帯電トナー移動領域はニップに限るものではない。例えば、トナー移動用電極が中間転写ベルトで、対抗部材が記録紙を挟んで中間転写ベルトと対向する転写チャージャである構成についても本発明の特徴部は適用することができる。
[実施例5]
また、上述の特徴を有するトナー移動用電極としては電荷付与部材にも適用可能である。電荷付与部材とは中間転写体や感光体表面に形成されたトナー像に電荷を付与し、トナー同士の凝集・オイルの吐き出しを高めたり、帯電性を高めたりするものである。電荷の付与はチャージャでもローラでもよく、その構成は帯電チャージャや帯電ローラと同様である。チャージャの場合、長さ300[mm]のワイヤに総電流500〜3000[μA]を印加する。電流の値が高すぎると転写材への転写が悪くなり,低すぎると上述の効果は得られない。
このような電荷付与部材について、電荷付与部材がローラ形状の場合、そのローラの方向の抵抗値のバラツキを表面移動方向のバラツキよりも小さくし、電荷付与部材を定電流制御する。方向の抵抗値のバラツキは一桁以内であることが好ましい。これにより、ある瞬間の電荷付与領域については電荷付与領域内での抵抗のバラツキを一桁以内とすることができる。さらに、定電流制御を行うことによって、表面移動方向の抵抗のバラツキによる電荷付与領域毎の抵抗にバラツキが生じても電荷付与領域での電位差を維持することができる。
これにより、ローラ形状の電荷付与部材の抵抗値にバラツキにあっても、良好にトナー同士の凝集・オイルの吐き出しを高めたり、帯電性を高めたりすることができる。よって、ローラ形状の電荷付与部材の抵抗値のバラツキの画像への影響を少なくすることができ、画像品質の向上を図ることができる。
電荷付与部材は感光体、中間転写体共にスイープローラとの対向位置よりも、表面移動方向上流側に設ける。感光体に設ける際には現像ニップとスイープローラ対向部との間に設け、中間転写体に設ける際には感光体からの転写部とスイープローラ対向部との間に設ける。
図9は中間転写体としての中間転写ローラ51に対向する電荷付与部材としての電荷付与ローラ81と電荷付与ローラ81に電荷付与電圧を印加する電荷付与電源82とを備えた電荷付与装置80を設けた構成である。電荷付与装置80は電荷付与ローラ81の方向の抵抗値のバラツキを表面移動方向のバラツキよりも小さくし、電荷付与電源82を定電流制御するものである。これにより、電荷付与ローラ81の抵抗値にバラツキにあっても、良好にトナー同士の凝集・オイルの吐き出しを高めたり、帯電性を高めたりすることができる。
なお、感光体に電荷付与部材を設ける場合についても同様の構成を適用することができる。
以上、本実施形態によれば、トナー移動用電極としての中間転写ローラ51は、全体としては従来のものと同程度の抵抗値にバラツキがあるが、その部材全体の抵抗値のバラツキに対して方向のバラツキを小さくし、そのバラツキの範囲を一桁以内とすることにより、ニップ内での抵抗値のバラツキを小さくすることができ、これに起因する中間転写ローラ51から記録体としての転写紙Pへの転写性のバラツキを防止することができる。さらに、二次転写ローラ55に印加する二次転写バイアス電源59が定電流制御を行う電圧印加手段であり、トナー移動用電極としての中間転写ローラ51と対抗部材としての二次転写ローラ55との電位差を一定に保つことによって、中間転写ローラ51の表面移動方向の抵抗値のバラツキがあっても、ニップ毎での帯電トナーの移動には影響がなく、中間転写ローラ51の表面移動方向に抵抗値のバラツキがあることに起因する、転写性のバラツキを防止することができる。このように、中間転写ローラ51の表面移動方向にも方向にも転写性のバラツキが生じることを防止できるので、中間転写ローラ51の抵抗のバラツキの画像への影響を少なくすることができ、画像品質の向上を図ることができる。
また、二次転写ローラ55に二次転写バイアスを印加する二次転写バイアス電源59を定電流制御することによって、中間転写ローラ51の各表面域によって形成されるニップ部の抵抗にバラツキがあっても、容易に電位を維持することができる。
また、二次転写バイアス電源59として、一定以上、本実施形態では0.025[V/μs]以上のスルーレートの電源を用いることにより、トナーの移動に適正な電流を絶え間なく供給できる。言い換えると、必要な電流が供給されなかったり、過多の電流が供給されたりすることがない。これにより、転写前の異常放電や、ドット部でもベタ部でも転写抜けがなく、良好に転写できる。さらに、一定以上のスルーレートの電源を用いることで、いろいろな転写紙等への転写性が向上し,滑らかで高画質な画像が得ることができる。
また、二次転写ニップにおける抵抗値のバラツキを一桁以内とすることにより、定電流制御では改善できないニップ内における抵抗値のバラツキに起因する転写性のバラツキを抑えることができる。
また、中間転写体である中間転写ローラ51にトナー移動用電極の特徴部を適用することにより、中間転写転写体の抵抗値のバラツキに起因する転写不良を防止することができる。
また、記録体転写部材である二次転写ローラ55にトナー移動用電極の特徴部を適用することにより、より高画質化が可能となる。
また、現像剤担持体である現像ローラ42にトナー移動用電極の特徴部を適用することにより、現像ローラ42の抵抗値のバラツキに起因する白抜けや地汚れを防止することができる。
また、余剰現像剤除去部材である中間転写体スイープローラ53にトナー移動用電極の特徴部を適用することにより、中間転写体スイープローラ53の抵抗値のバラツキに起因する余剰現像剤の除去不良や、必要なトナーを除去してしまうことによる画像濃度の低下を防止することができる。
さらに、電荷付与部材である電荷付与ローラ81にトナー移動用電極の特徴部を適用することにより、電荷付与ローラ81の抵抗値にバラツキにあっても、良好にトナー同士の凝集・オイルの吐き出しを高めたり、帯電性を高めたりすることができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の概略構成図。 従来の中間転写ローラの体積抵抗率の分布図。 従来の中間転写ローラを用いて作成したベタ画像。 中間転写体の方向の体積抵抗率にバラツキが大きい状態の模式図。(a)は、方向の体積抵抗率にバラツキがある中間転写ローラの模式図、(b)は、(a)の中間転写ローラから転写がなされた転写紙の模式図。 実施例1に係る転写装置の概略構成図。 実施例1の中間転写ローラの体積抵抗率の分布図。 実施例3に係る現像ニップ近傍の概略構成図。 実施例4に係る転写装置の概略構成図。 実施例5に係る転写装置の概略構成図。
符号の説明
1 感光体ドラム
2 帯電器
4 現像装置
5 転写装置
30 スイープ部
31a 第1スイープ装置
31b 第2スイープ装置
32 スイープローラ
32a 第1スイープローラ
32b 第2スイープローラ
33a 第1スイープクリーニングブレード
33b 第2スイープクリーニングブレード
34a 第1キャリア回収装置
34b 第2キャリア回収装置
42 現像ローラ
51 中間転写ローラ
53 中間転写体スイープローラ
55 二次転写ローラ
58 中間スイープ電源
59 二次転写バイアス電源
60 ドラムクリーニング装置
70 除電ランプ

Claims (8)

  1. 潜像担持体と、
    該潜像担持体と対向し、該潜像担持体上に形成された潜像に帯電トナーを供給し現像する現像剤担持体手段と、
    該潜像担持体上の該帯電トナーにより形成されるトナー像を転写体に転写する転写手段とを有し、
    その表面が無端移動する無端移動体からなり、且つ対向する対向部材との間に電位差を形成してその表面から該対向部材へ該帯電トナーを移動させる、もしくは該対向部材からその表面に該帯電トナーを移動させる帯電トナー移動領域を形成するトナー移動用電極を備えた画像形成装置において、
    該トナー移動用電極はその表面上における表面移動方向に直交する方向である幅方向における抵抗値のバラツキが一桁以内であり、定電流制御を行う電圧印加手段によって、該トナー移動用電極と該対向部材との電位差を一定に保つように制御され、
    定電流制御を行う電圧印加手段は、上記トナー移動用電極の表面移動方向の抵抗値のバラツキと該トナー移動用電極の表面移動速度とに応じたスルーレートを実現可能な電源であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    上記トナー移動用電極が上記現像剤担持体であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1の画像形成装置において、
    上記トナー移動用電極が上記トナー像を担持するトナー像担持体と記録体を挟んで上記転写手段を備えた転写部で対向し、該トナー像担持体から上記帯電トナーを該記録体に転写する記録体転写部材であることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1の画像形成装置において、
    上記トナー移動用電極が上記トナー像を担持するトナー像担持体と上記転写手段を備えた転写部で対向し、該トナー像担持体から上記帯電トナーをその表面に転写され、且つ、その表面に担持した該帯電トナーを記録体へ転写する中間転写体であることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1、2、3または4の画像形成装置おいて、
    上記帯電トナーが液体に分散されている液体現像剤を用いることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項5の画像形成装置において、
    上記トナー移動用電極がトナー像担持体表面に上記現像剤を介して接触する余剰現像剤除去部材であることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項5の画像形成装置において、
    上記トナー移動用電極がトナー像担持体表面に上記現像剤を介して接触する電荷付与部材であることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1、2、3、4、5、6または7の画像形成装置において、
    上記潜像担持体がa−Siであることを特徴とする画像形成装置。
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