JPH02154321A - 磁気ディスクおよびその製造方法ならびにそれを用いた記憶装置 - Google Patents

磁気ディスクおよびその製造方法ならびにそれを用いた記憶装置

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JPH02154321A
JPH02154321A JP63173128A JP17312888A JPH02154321A JP H02154321 A JPH02154321 A JP H02154321A JP 63173128 A JP63173128 A JP 63173128A JP 17312888 A JP17312888 A JP 17312888A JP H02154321 A JPH02154321 A JP H02154321A
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magnetic disk
lubricant
magnetic
protective film
manufacturing
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Satoshi Kanda
智 神田
Sakae Ota
太田 栄
Fumio Nakano
文雄 中野
Sadanobu Ono
大野 定信
Yuichi Kokado
雄一 小角
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    • G11B5/8408Processes or apparatus specially adapted for manufacturing record carriers protecting the magnetic layer
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
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    • G11B5/725Protective coatings, e.g. anti-static or antifriction containing a lubricant, e.g. organic compounds
    • G11B5/7253Fluorocarbon lubricant
    • G11B5/7257Perfluoropolyether lubricant

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁気ディスクおよびその製造技術、さらには
磁気ディスクを記憶媒体とする記憶装置に適用して効果
のある技術に関する。
〔従来の技術〕
たとえば、磁気ディスク装置などの記憶装置においては
、記憶媒体である磁気ディスクの表面に潤滑剤の薄膜を
形成することにより、情報の記録・再生動作などを行う
ヘッドが磁気ディスクに接触する際の摩擦抵抗を軽減し
たり磁気ディスクおよびヘッドの損傷を防止することが
知られている。
従来、このような潤滑剤としては、たとえば複数のフッ
素原子を含む長鎖状の高分子化合物などが用いられてき
たが、これらの高分子化合物は磁気ディスクの表面に対
する結合力がそれほど太き(なく、長時間の稼働中に高
速に回転する磁気ディスクの表面から飛散したり、ヘッ
ドと磁気ディスクとの摺動摩擦によって容易に磁気ディ
スク表面から離脱し、潤滑性能が劣化しやすいという不
具合がある。このような不具合を回避するため、たとえ
ば予め多量の潤滑剤を磁気ディスクの表面に塗布してお
(ことが考えられるが、磁気ディスクが静止した際にヘ
ッドと磁気ディスクとの間に余剰の潤滑剤が吸い寄せら
れ、ヘッドと磁気ディスクとが強く粘着した状態となり
、再起動時に両者の間に大きな負荷を生じて、記憶装置
として機能しなかったり、甚だしい場合にはヘッドや磁
気ディスクの損傷を引き起こすこととなる。
このため、従来から潤滑剤の磁気ディスク表面に対する
結合力を増強させて上記のような種々の問題を解決しよ
うとする技術が種々提案されている。
たとえば、特開昭62−114122号公報に開示され
た技術では、潤滑剤として長鎖状の構造の末端に官能基
を有する高分子化合物を用いるとともに、潤滑剤の薄膜
形成後に磁気ディスクを加熱することにより潤滑剤と磁
気ディスク表面との安定な結合を促進させようとしてい
る。
また、特公昭60−10368号公報に開示された技術
では、長鎖状の分子構造を有する潤滑剤の末端の構造を
改善することにより、磁気ディスクの表面に対する潤滑
剤の固着力を改善しようとしている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、上記のいずれの従来技術においても、それな
りに潤滑剤の付着力を向上させる効果は得られるものの
、潤滑剤が接する磁気ディスクの表面状態についてはな
んら考慮されておらず、たとえば、基板の表面にメツキ
やスパッタリングなどの方法で磁性薄膜を形成し、さら
にその表面を無定形炭素の保護膜で覆ったような構造の
磁気ディスクに右いては、磁気ディスクの表面と潤滑剤
とが化学的に強く結合しているとは言い難かった。
そこで、本発明の目的は、表面に対する潤滑剤の付着強
度を向上させることで、耐摺動強度および安定な潤滑特
性を長期にわたって維持することが可能な磁気ディスク
を提供することにある。
本発明の他の目的は、磁気ディスクの表面に対する潤滑
剤の付着強度を向上させることが可能な磁気ディスクの
製造方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、潤滑剤による耐摺動強度お
よび潤滑特性が良好な磁気ディスクを記憶媒体として用
いることにより、長時間の安定な稼働を実現することが
可能な記憶装置を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本
明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう
〔課題を解決するための手段〕
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要
を簡単に説明すれば、以下の通りである。
すなわち、本発明の磁気ディスクは、基板上に磁性薄膜
および非磁性保護膜を形成してなる磁気ディスクであっ
て、非磁性保護膜の表面が極性結合基で覆われるように
したものである。
また、本発明の磁気ディスクの製造方法は、基板上に少
なくとも磁性薄膜ふよび非磁性保護膜を順次形成する第
1の段階と、高湿度の環境に所定の時間だけ放置する第
2の段階と、潤滑剤を塗布する第3の段階とを経て磁気
ディスクを製造するものである。
また、本発明の記憶装置は、記憶媒体として請求項1〜
4記載の磁気ディスクまたは請求項5〜8記載の方法に
よって製造された磁気ディスクを用いるものである。
〔作用〕
上記した本発明の磁気ディスクによれば、表面を覆う極
性結合基によって、たとえば長鎖状の分子構造を有する
潤滑剤が磁気ディスク表面に強く結合するので、磁気デ
ィスクの表面における潤滑剤の付着強度が向上するとと
もに、磁気ディスクの表面に一旦付着した潤滑剤の移動
や離脱などが起こりにくくなり、耐摺動強度および安定
な潤滑特性を長期にわたって維持することが可能となる
また、上記した本発明の磁気ディスクの製造方法によれ
ば、潤滑剤の塗布前または後に、磁気ディスクの表面1
こOH結合基などの極性結合基を形成することで、磁気
ディスクの表面に対する潤滑剤の付着強度を向上させる
ことができる。
また、本発明の記憶装置によれば、表面に対する潤滑剤
の付着強度を向上させることで耐摺動強度および安定な
潤滑特性を長期間にわたって維持することが可能な磁気
ディスクを記憶媒体として用いるので、磁気ディスクの
表面からの潤滑剤が失われることに起因する潤滑性能の
劣化や、磁気ディスクの表面に付着された潤滑剤の一部
が移動してヘッドと磁気ディスクとの間に集積し、磁気
ディスクとヘッドとを固着させることなどに起因する障
害の発生が確実に防止されるので、長時間にわたる安定
な稼働を実現することができる。
〔実施例1〕 第1図は本発明の一実施例である磁気ディスクの製造方
法の概略を示す流れ図であり、第2図はその方法によっ
て製造された磁気ディスクの要部を示す断面図、さらに
第3図(a)〜(C)はその磁気ディスクの表面部の状
態の変化を分子の構造式を用いて順に示す概念図であり
、第4図はこの磁気ディスクが装着される記憶装置の要
部を示す平面図である。
まず、第4図によって本実施例の磁気ディスクが装着さ
れる記憶装置の概略を説明する。
すなわち、後述のような製造工程を経て製作される複数
の磁気ディスク1は、図示しないモータなどによって駆
動されるスピンドル2の軸方向に平行な姿勢で所定の間
隔をなして固定され、その状態で筐体3の内部に収容さ
れている。
筐体3の内部において、スピンドル2に固定された磁気
ディスク1の側方には、当該磁気ディスクlを径方向に
横切る方向に変位自在に回動軸4に支持された複数のへ
ラドアーム5が設けられてあり、ボイスコイルモータ6
から作用するトルクによって変位量および速度などが自
在に制御可能にされている。
個々のへラドアーム5の先端部には、たとえば板ばねな
どからなる支持部材7を介してヘッド8がそれぞれ固定
されており、ヘッド8を当該ヘッド8が対向する磁気デ
ィスク1の平面に押しつける方向に所定の付勢力が作用
するように構成されているとともに、個々のヘッド8に
は、磁気ディスクlの回転によって生じる気流により当
該磁気ディスク10表面から浮上する方向に揚力を発生
する図示しないスライダが装着されている。
そして、このスライダにおいて発生する揚力と支持部材
7の付勢力とが均衡する位置で、ヘッド8が磁気ディス
ク1の平面と所定の微細な間隙をなして浮上した状態と
なり、その状態で、磁気ディスクlに同心円状に設けら
れた複数のトラックなどの記憶領域に対する情報の記録
・再生動作などが行われるとともに、磁気ディスクlの
静止時にはへラド8は磁気ディスク1の表面に接触した
状態となる、いわゆるコンタクト・スタート・ストップ
方式で動作するものである。
また、磁気ディスク1などが収容される筐体3は図示し
ないカバーなどによって密閉されることにより内部の雰
囲気が清浄に保持されている。
さらに、筐体3の外部には図示しない制御回路基板など
が装着されており、ヘッド8を介して磁気ディスクIに
対して記録・再生される情報の変復調処理、ボイスコイ
ルモータ6によるヘッド8の任意のトラックに対するシ
ークやフォロイング、上位の図示しない情報処理装置と
の情報の授受などの制御が行われるように構成されてい
る。
次に、上記のようにして使用される磁気ディスク1の製
造方法の一例について説明する。
まず、第1図および第2図に示されるように、アルミニ
ウム合金などからなる基板11に、メツキなどの方法に
よってN1−P薄膜などからなる硬質下地膜12を形成
し、さらにその上にスパッタリングなどの方法によって
、クロム(Cr)などからなる中間膜13.磁性膜14
.無定形炭素などからなる硬質保護膜15を順次形成し
て磁気ディスクlとする(ステップ101)。(第1の
段階) 次に、こうして製作された磁気ディスクlを酸素プラズ
マ中にi露し、最外部の硬質保護膜15の表面を軽度に
エツチングして清浄化するとともに、プラズマ中の酸素
原子(酸素分子)を表面に付着させる(ステップ102
)。
その後、磁気ディスク1を、たとえば温度24℃、a度
80〜100%の空気中に24時間放置する(ステップ
103)。(第2の段階)ここで、前記ステップ102
からステップ103に至る間における磁気ディスク1の
硬質保護膜15の表面状態を順に模式的に示したものが
第3図(a)〜(C)であり、同図に示されるように、
ステップ3の後の硬質保護膜150表面には、たとえば
OH結合基などの極性結合基16が形成された状喋とな
る。
第1表 その後、たとえば第1表に示されるような、両端に官能
基を持つ鎮状のパーフロロアルキルポリエーテルなどか
らなる潤滑剤17を、当該、Il滑剤17の溶媒である
トリクロロトリフロロエタンの0.2%溶液とし、その
中に磁気ディスク1を浸漬したのちに徐々に引き上げる
ことによ°す、潤滑剤17を磁気ディスク1の表面に塗
布する(ステップ104)。(第3の段階) さらに、上記のようにして潤滑剤17が塗布された磁気
ディスク1を、mIII剤17の溶媒であるトリクロロ
トリフロロエタンを用いて洗浄する(ステップ105)
。(第3の段階) こうして製作された磁気ディスク1が、第4図に示され
る記憶装置に記憶媒体として装着される。
ここで、磁気ディスクlの表面に対する潤滑剤ITの付
着量および洗浄後における残留付着量を、従来の場合と
本実施例の場合とで比較して示したものが第3図である
同図に示されるように、ステップ104の直後における
潤滑剤17の付着量は、本実施例のように潤滑剤17の
塗布に先立って高湿度雰囲気に曝した場合のほうが、従
来のようになんら処理を施さない場合に比較して、約3
倍になっている。
さらに、潤滑剤17の磁気ディスク1の表面に対する結
合力の強弱は、潤滑剤17の好適な溶媒であるトリクロ
ロトリフロロエタンによる洗浄後の潤滑剤17の残留付
着量を比較することによって評価することができるが、
同図に示されるように、本実施例のように潤滑剤17の
塗布に先立って高湿度雰囲気に曝した場合のほうが、従
来のようになんら処理を施さない場合に比較して約3.
5倍になっていることが知られる。
すなわち、本実施例のように潤滑剤17の塗布に先立っ
て磁気ディスク1を高湿度の環境に放置する処理を施す
ことで、潤滑剤17の磁気ディスクLの表面に対する付
着力を大幅に向上させることができる。
また、磁気ディスク1の表面におけるOH結合基の割合
を電子分光法(ESCA)によって測定し、ステップ1
04の後における潤滑剤17の付着量およびステップ1
05の後における残留付着量と比較して示したものが第
6図である。
同図に示されるように、磁気ディスクlの表面における
OH結合基の量と潤滑剤17の磁気ディスクlに対する
付着量および残留付着量との間には強い正の相関関係が
あり、これは磁気ディスク1の表面にふけるOH結合基
の存在が磁気ディスク1の表面に対する潤滑剤17の結
合力の増強に寄与していることを示すものである。
また、トリクロロトリフロロエタンによる洗浄を行うス
テップ105の後における本実施例の磁気ディスク1の
粘着力を、同一量の潤滑剤17が付着した従来の磁気デ
ィスクの場合と比較して示したものが第7図である。
なお、ここでいう粘着力とは、磁気ディスクの表面にヘ
ッドを10gwの荷重で押しつけた状態で得られる静摩
擦力である。
同図に示されるように、本実施例の方法によって製作さ
れた磁気ディスク1における粘着力は従来の場合のほぼ
1/2に低減しており、磁気ディスクlの静止時にヘッ
ド8の固着が起こりにくくなっていることが知られる。
これは、磁気ディスク1を高湿度の雰囲気中に所定の時
間だけ曝すステップ103の処理を経ることによって磁
気ディスク1の表面に対する潤滑剤17の結合力が増強
し、潤滑剤17の磁気ディスクlの表面における移動が
起こりにくくなったことと、ステップ105による洗浄
処理によって、比較的弱い結合力で磁気ディスク1の表
面に不安定に付着していた余剰の潤滑剤17が排除され
ることがあいまって、静止状態の磁気ディスク1とへラ
ド8との間に潤滑剤17の集積が起こりにくくなったた
めと考えられる。
さらに、トリクロロトリフロロエタンによる洗浄処理の
後における本実施例の磁気ディスク1のコンタクト・ス
タート・ストップ動作における耐摺動強度を測定し、同
一の潤滑剤17の付着量を有する従来の場合と比較した
結果を第8図に示す。
同図に示されるように、本実施例の磁気ディスク1の耐
摺動強度は従来の磁気ディスクに比較して4〜18倍に
なっており、本実施例の製造方法が磁気ディスク1の耐
摺動強度の向上に著しい効果があることが知られる。
これは、従来の場合に比較して、潤滑剤17の磁気ディ
スク1の表面に対する結合力が強くなったため、長時間
の使用後も潤滑剤17の磁気ディスクlの表面からの飛
散が少なく、潤滑剤17による潤滑作用を安定に維持す
ることができるとともに、ヘッド8と磁気ディスクlと
の摺動摩擦による欠損なども減少したためである。
次に、前述の各ステップを経て製造された磁気ディスク
lを第4図に示される記1.α装置に装着して行った稼
働試験について説明する。
なお、ヘッド8として浮上10.25μmのMnZnn
Znヘラドラ5インチサイズの磁気ディスク1を2枚組
み込んだ。
この記憶装置を、スピンドル2の回転数360Qrpm
で、ランダムンークを1200時間およびフォロイング
を150時間行わせることで、合計1350時間稼働さ
せた後、ヘッド8および磁気ディスク1の状態を調べた
その結果、磁気ディスク1の損傷度はスジ状の傷痕など
が従来の磁気ディスクに比較して少なく、ヘッド8の汚
れも従来の場合より少なかった。
また、稼働の前後にふける磁気ディスク1に対する潤滑
剤17の付着量は、測定精度の範囲内で全く変化が見ら
れなかった。
これにより、磁気ディスク1を記憶媒体とする記憶装置
の長時間の安定な稼働を実現することができる。
なお、上記の説明では、潤滑剤17の塗布(ステップ1
04)に先立って磁気ディスク1を高湿度の環境に放置
する処理(ステップ103)を施す場合について説明し
たが、このステップ103とステップ104とを逆にし
てもほぼ同等の効果を得ることができる。
〔実施例2〕 本実施例2においては、磁気ディスク1に塗布される潤
滑剤17aとして、第2表に示されるような、長鎖状の
分子構造の末端に官能基を持たない高分子化合物を用い
る場合について説明する。
第2表 従来では、表面にスパッタリングなどによって硬質保護
膜が形成された磁気ディスクに対しては、上記のような
末端に官能基をもたない物質からなる潤滑剤17aは非
常に付着しにくいか、付着しても溶媒によって容易に洗
い流されていた。
そこで、本実施例においては、前記実施例1の場合と同
様に、潤滑剤17aの塗布に先立って、温度24℃、湿
度100%の空気中に磁気ディスク1を24時間放置し
、その後実施例1と同様の方法で潤滑剤17aを塗布す
ることを試みた。
その結果、潤滑剤17aの付着量は、従来の場合に比較
して増加し、また、トリクロロトリフロロエタンなどの
溶媒による洗浄後の残留付着量も向上した。
これにより、コンタクト・スタート・ストップ動作によ
る耐摺動強度試験においても、従来に比較して良好な結
果が得られた。
以上本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具
体的に説明したが、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能
であることはいうまでもない。
たとえば、磁気ディスクの表面にOH結合基を形成する
方法としては、高湿度の雰囲気に暴露する方法に限らず
、水蒸気などを吹きつける方法などでもよい。
また、磁気ディスクの表面に極性結合基を形成する方法
としては、前記実施例のように高湿度の雰囲気に暴露し
てOH結合基を形成する方法に限らず、他の方法によっ
てOH結合基以外の他の極性結合基の形成を行ってもよ
い。
〔発明の効果〕
本願において開示される発明のうち代表的なものによっ
て得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである
すなわち、本発明の磁気ディスクによれば、基板上に磁
性薄膜および非磁性保護膜を形成してなる磁気ディスク
であって、前記非磁性保護膜の表面が陽性結合基で覆わ
れているため、表面を覆う極性結合基によって、たとえ
ば長鎖状の分子構造を有する潤滑剤が磁気ディスク表面
に強く結合するので、磁気ディスクの表面に右ける潤滑
剤の付着強度が向上するとともに、磁気ディスクの表面
に一旦付着した潤滑剤の移動や離脱などが起こりにくく
なり、耐摺動強度および安定な潤滑特性を長期にわたっ
て維持することが可能となる。
また、本発明の磁気ディスクの製造方法によれば、基板
上に少なくとも磁性薄膜および非磁性保護膜を順次形成
する第1の段階と、高湿度の環境に所定の時間だけ放置
する第2の段階と、潤滑剤を塗布する第3の段階とを経
るので、潤滑剤の塗布前または後に、磁気ディスクの表
面にOH結合基などの極性結合基が形成され、磁気ディ
スクの表面に対する潤滑剤の付着強度を向上させること
ができる。
また、本発明の記憶装置によれば、請求項1〜4記載の
磁気ディスクまたは請求項5〜8記載の製造方法によっ
て製造される磁気ディスクを記憶媒体として使用するの
で、磁気ディスクの耐摺動強度および安定な潤滑特性を
長期間にわたって維持され、磁気ディスクの表面からの
潤滑剤が失われることに起因する潤滑性能の劣化や、磁
気ディスクの表面に付着された潤滑剤の一部が移動して
ヘッドと磁気ディスクとの間に集積し、磁気ディスクと
ヘッドとを固着させることなどに起因する障害の発生を
確実に防止でき、長時間にわたる安定な稼働を実現する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例である磁気ディスクの製造方
法の概略を示す流れ図、 第2図はその製造方法によって製造された磁気ディスク
の要部を示す断面図、 第3図(a)〜(C)はその磁気ディスクの表面部の状
態の変化をその分子の構造式を用いて順に示す概念図、 第4図はこの磁気ディスクが装着される記憶装置の要部
を示す平面図、 第5図は本発明による磁気ディスクに対する潤滑剤の付
着量を従来の場合と比較して示すグラフ、第6図は磁気
ディスクの表面におけるOH結合基の量と潤滑剤の付着
量との関係を示すグラフ、第7図は磁気ディスクに対す
るヘッドの粘着力の大きさを示すグラフ、 第8図は本発明による磁気ディスクにおける耐摺動強度
を従来の場合と比較して示すグラフである。 1・・・磁気ディスク、11・・・基板、12・・・硬
質下地膜、13・・・中間膜、14・・・磁性膜、15
・・・硬質保護膜、16・・・表面の極性結合基、17
,173・・・潤滑剤、2・・・スピンドル、3・・・
筐体、4・・・回動軸、5・・・ヘッドアーム、6・・
・ボイスコイルモータ、7・・・支持部材、8・・・ヘ
ッド、lot〜105・・・磁気ディスクの製進工程。 代理人 弁理士 筒 井 大 和 11・・・基 板 12・・・硬質下地膜 13・・・中間膜 14・・・磁性膜 15・・・硬質保護膜 16・・・硬質保護膜表面の 極性結合基 第 図 第 図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、基板上に磁性薄膜および非磁性保護膜を形成してな
    る磁気ディスクであって、前記非磁性保護膜の表面が極
    性結合基で覆われてなる磁気ディスク。 2、前記非磁性保護膜がスパッタリングによって形成さ
    れた無定形炭素であることを特徴とする請求項1記載の
    磁気ディスク。 3、前記極性結合基が主としてOH結合基からなり、当
    該OH結合基は、前記非磁性保護膜が形成された前記磁
    気ディスクを高湿度の環境に所定の時間だけ放置するか
    または水蒸気を吹きつけることによって形成される請求
    項1記載の磁気ディスク。 4、前記極性結合基で覆われた前記非磁性薄膜の表面に
    潤滑剤の薄膜を塗布してなる請求項1記載の磁気ディス
    ク。 5、基板上に少なくとも磁性薄膜および非磁性保護膜を
    順次形成する第1の段階と、高湿度の環境に所定の時間
    だけ放置する第2の段階と、潤滑剤を塗布する第3の段
    階とからなることを特徴とする磁気ディスクの製造方法
    。 6、前記第2の段階に先立って、前記非磁性保護膜を酸
    素プラズマ中に暴露することを特徴とする請求項5記載
    の磁気ディスクの製造方法。 7、前記第3の段階の後に、前記潤滑剤の溶媒に前記磁
    気ディスクを浸漬するかまたは前記溶媒を前記磁気ディ
    スクに吹きつけることにより、前記磁気ディスクの表面
    に付着した余剰の前記潤滑剤を除去するようにした請求
    項5記載の磁気ディスクの製造方法。 8、前記第2の段階と第3の段階の順序を逆にした請求
    項5記載の磁気ディスクの製造方法。 9、請求項1〜4記載の磁気ディスクまたは請求項5〜
    8記載の製造方法によって製造される磁気ディスクを記
    憶媒体として使用する記憶装置。
JP63173128A 1988-07-11 1988-07-11 磁気ディスクおよびその製造方法ならびにそれを用いた記憶装置 Pending JPH02154321A (ja)

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