JPH02154053A - 衛生材料用長繊維不織布の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は柔軟性と機械的強度に優れた風合良好なる衛生
材料用長繊維不織布の製造方法に関するものである。

（従来の技術） 従来より、衛生材料用不織布としては短繊維不織布の他
にスパンボンド不織布（以下、長繊維不織布という。）
が多く使用されている。長繊維不織布は短繊維不織布に
比較して機械的強度は優れているが、柔軟性に乏しい欠
点を有するものである。この課題を解決するため従来よ
り５機械的強度を維持しつつ柔軟化を図れる長繊維不織
布の製造方法として下記に述べる２つの方法が提案され
ている。すなわち、熱圧着法により一体化したウェブを
速度差のある２本のフリクションロールの間に通して不
織布とする方法や該ウニ’、／ブにクレープ加工を施し
、縦方向に波状のしわを発生させてクレープ状不織布と
する方法がある。

（発明が解決しようとする課題） 先ず、フリクションロールを使用する方法では機械的強
度は良好であるが、柔軟性は十分とは言えず１また毛羽
立ちのため外観品位が悪くなる等の問題があった。次に
、クレープ加工を利用する方法では、十分な柔軟性を発
現さ・ｕようとすれば繊維の損傷が激しく繊維強度が低
下するので衛生材料用不織布として使用することが難し
い。

（課題を解決するための手段） 本発明者等は上記課題を解決するため鋭意研究を行った
結果１本発明に到達したものである。すなわち１本発明
は、主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレート単位
からなるポリエステルを芯成分とし、ポリオレフィンを
鞘成分とする芯鞘型複合繊維からなる長繊維ウェブをエ
ンボスロールで熱圧接してシート化した後、該シートを
幅方向に３〜１５％延伸して不織布としたことを特徴と
する衛生材料用長繊維不織布の製造方法を要旨とするも
のである。

先ず１本発明の構成要件は、スパンボンド法により長繊
維ウェブを形成し、酸ウェブをエンボスロールで熱圧接
してシート化した後、該シートを幅方向に３〜１５％延
伸することである。延伸率が３％未満では柔軟性が不十
分であり、逆に１５％を超えると柔軟性は増すが１不織
布を構成している繊維間の結合がはずれて機械的強度の
低下を招くばかりでなく１不織布が毛羽立ち、外観品位
の悪い不織布しか得られない。

本発明で用いられる幅方向への延伸装置としては９通常
、布帛の幅出しセット用に使用されるピンテンター等が
好ましい。

本発明で使用される芯鞘型複合繊維からなる長繊維不織
布の鞘成分を構成するポリオレフィンとしては直鎖状低
密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、中密度ポリエ
チレン、低密度ポリエチレンボリプロビレン、エチレン
−酢酸ビニル共重合体等が挙げられ、一方、芯成分を構
成するポリエステルはポリエチレンテレフタレート及び
主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレートを主体と
する共重合ポリエステルである。共重合成分としては従
来公知の酸成分及びグリコール成分が使用でき。

酸成分としてイソフタル酸、アジピン酸等が、グリコー
ル成分としてはプロピレングリコール、ジエチレングリ
コール等が使用される。なお１強力の面からエチレンテ
レフタレート単位が少なくとも８５モル％以上であるこ
とが好ましい。

次に、芯鞘成分の構成割合については３重量比で１：０
．１〜５であることが好ましい。上記重量比が１：５を
越えると風合はソフトであるが１強力面で優れた長繊維
不織布を得ることが困難である。

一方１上記重量比が１：０．１未満では機械的強度が高
いが、不織布構成繊維が殆んどポリエステルから構成さ
れるため、風合の面で劣る。したがって柔軟性に冨み、
かつａ械的強度に優れた長繊維不織布を得るためには芯
鞘比として上記範囲が好ましい。なお、必要に応して熱
圧接後のシートに親木性能を付与する目的で界面活性剤
を付与しても良い。使用する界面活性剤としては例えば
、ポリオキシエチレンフェノール型、アルキルサルフェ
ート型、脂肪酸エステル等からなるものが好ましい。

なお１本発明の不織布は風合がソフトで強力が高いこと
から使い捨ておむつ用トップシートや生理用ナプキン等
の衛生材料用途に広く利用できる。

（作　用） 本発明によると、芯成分にポリエステルを用い鞘成分に
ポリオレフィンを用いた芯鞘型複合繊維からなる長繊維
ウェブをエンボスロールで熱圧接してシート化した後、
さらに該シートを幅方向に３〜１５％延伸することで熱
圧接部周縁の繊維間の二次結合がはずれ、Ｉａ維の自由
度が増大することによって柔軟性に富む不織布が得られ
る。さらに芯成分にポリエステルを使用することで得ら
れる不織布の強力が高く１幅方向に延伸を行っても機械
的強度を損なうことなく、極めて柔軟性に優れた不織布
が得られるものである。

（実施例） 次に８本発明を実施例によって具体的に説明する。なお
、実施例中に示した物性値の測定方法は。

下記のとおりである。

（１）トータルハンド これは柔らかさを示すもので、　ＪＩＳ−Ｌ−１０９６
に記載のハンドル・オ・メーター法に準じ、スリット幅
１０ｍｍにて測定した。

（２）引張強伸度 ＪＩＳ−Ｌ−１０９６に準じて測定した。

（３）シートの外観品位 シートの毛羽立ちの程度を目視判定により判定した。

良好　−一一一−−−−−−−−−毛羽立ち少ない不良
　・・−−一−−−−−　毛羽立ち多い実施例１ 芯成分が極限粘度０．６４のポリエチレンテレフタレー
ト、鞘成分がメルトインデックス４５ｇ／１０分の高密
度ポリエチレンからなり１芯／鞘重量比がｌ：１である
芯鞘型複合繊維を複合紡糸装置を用い、エアガンにて紡
速５００抛／分で吸引延伸した後。

ネットコンベア上に堆積させてランダムウェブを形成し
た。次いで熱エンボスロールにて交絡するフィラメント
間を圧接面積率１０％１エンボスロールの表面温度１）
０℃にて熱圧接を行った。

なお、ここで圧接面積率とは、シート面積に対する圧接
部分の面積の比で表されるものである。次に１延伸部度
１）０℃８延伸倍率１．１の条件にて衛生材料用長繊維
不織布の製造を行った。

得られた不織布製品についてトータルハンド。

引張強力の評価を行った。結果を第１表に示す。

表より本発明方法で得られた不織布は風合いがソフトで
、かつ機械的強度に優れた不織布であった。

比較例１ 実施例１に準じて、芯鞘型複合繊維からなるスパンボン
ド長繊維ウェブを形成し、該ウェブをエンボスロールで
熱圧接してシート化した。次いで該シートを表面速度差
１０ｍ／分の２本のフリクションロール間を通過させて
長繊維不織布を製造し。

風合及び引張強力の比較を行った。結果を第１表に示す
。表より明らかなように引張強力は高い水準を保持して
いたが、風合が硬いものであった。

また１毛羽立ちがシート全面に発生し、シートの外観品
位も悪いものであった。

比較例２ 実施例１と同一条件で芯鞘型複合繊維からなる長繊維ウ
ェブを形成し、該ウェブを熱エンボス加工することによ
りシート化した。

次いで、該シートにクレープ加工を施し、縦方向に波状
のしわを発生させてポリオレフィン系不織布を製造し１
　トータルハンドをはじめとする評価を行った。結果を
第１表に示す。表より明らかなように強力面は優れてい
たが、風合的に硬いシートであった。

比較例３ 実施例１の芯成分に用いられたポリエチレンテレフタレ
ートを使用して長繊維不織布を実施例１に準じて製造し
た。トータルハンドをはじめとする評価を行い、結果を
第１表に示す。表より明らかなように１強力面は優れて
いたが、風合面は硬いシートであった。

比較例４〜５ 次に、長繊維不織布の延伸条件を比較する目的で実施例
１０幅方向の延伸率を２％及び２０％に変更する以外、
他の条件は全〈実施例１と同一条件で長繊維不織布を製
造し、実施例１に準じて評価を行った。結果を第１表に
示す。比較例４の場合高い引張強力を有し、外観品位も
優れたものであったが、柔軟性に乏しいものであった。

一方、比較例５の場合、風合はソフトで優れているもの
のシ−ト表面が毛羽立ち外観品位が悪く、かつ、引張強
度も低かった。

比較例６ 実施例１の鞘成分に用いられた高密度ポリエチレンを熔
融紡糸し、実施例１に準じてエアガンで吸引延伸し、ネ
ットコンベア上に堆積し、ランダムウェブを作成し１熱
エンボスロールにて熱圧接した後１ピンテンターで幅方
向に延伸温度１）０℃、延伸倍率１．１の条件で延伸し
、高密度エチレン１００％からなる長繊維不織布を製造
した。得られた不織布製品についてトータルハンドをは
じめとする評価を実施例１に準じて行った。結果を第１
表に示す。

表より明らかなように風合はソフトで優れていたが、引
張強力が極めて低く、外観品位も不良であった。

実施例２ 鞘成分を直鎖状低密度ポリエチレンに変更する以外、他
の条件は実施例１と同一条件で芯鞘型複合繊維からなる
長繊維不織布の製造を行った。

次に、トータルハンドをはじめとする評価を実施例１に
準じて行った。結果を第１表に示す。表より明らかなよ
うに、実施例１と同様、風合がソフトで１かつ機械的強
度も優れていた。

実施例３ 実施例１の熱圧接後のウェブにポリオキシエチレン脂肪
酸エステル型界面活性剤の０．２５％水溶液を含浸し、
絞り率１００％で含浸付与させた以外、他は全て実施例
】に準じて芯鞘型複合繊維からなる長繊維不織布を製造
した。得られた不織布製品について実施例１に準じて評
価を行った。結果を第１表に示す。表より明らかなよう
に１熱圧接後のウェブに界面活性剤を付与しても柔軟性
８強度は実施例１と比べて殆ど変わらず、優れたもので
あった。

（発明の効果） 本発明によれば、芯成分がポリエステル、鞘成分がポリ
オレフィンからなる芯鞘型複合繊維から構成される長熱
維ウェブを熱エンボスロールで熱圧接してシート化した
後、該シートを特定条件下で幅方向に延伸することによ
り、長繊維不織布の外観品位を…なうことなく、柔軟性
に富み、かつ機械的強度に優れた不織布を得ることがで
き、衛生材料用不織布として広く用いられるものである
。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレート単
   位からなるポリエステルを芯成分とし，ポリオレフィン
   を鞘成分とする芯鞘型複合繊維からなる長繊維ウエブを
   エンボスロールで熱圧接してシート化した後，該シート
   を幅方向に３〜１５％延伸して不織布とすることを特徴
   とする衛生材料用長繊維不繊布の製造方法。
2. （２）芯鞘型複合繊維の芯鞘重量比が１：０．１〜５か
   らなる請求項１記載の衛生材料用長繊維不織布の製造方
   法。