JPH02153256A - デリバリバルブ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、ディーゼルエンジンの燃料噴射ポンプの吐出
口の部分に取付けられるデリバリバルブに係り、詳しく
は、燃料噴射ポンプから噴射ノズルに至る噴射管内の残
圧調節機能に優れたデリバリバルブに関するものである
。

〈従来の技術〉 従来のデリバリバルブとしては、例えば第２図に示すよ
うにバルブ本体ａに吸戻しカラーｂを設けることにより
、この吸戻しカラーｂの下縁が孔Ｃの縁（バルブシート
ｄ）にかかってからバルブ本体ａの弁部ｅが前記バルブ
シートｄに着座するまでに行なわれる吸戻しカラーｂの
吸戻し作用で噴射管内の残圧を低下させるようにしたも
のがある（昭和５２年７月３０日、株式会社山海堂発行
「自動車用ディーゼル機関」第１８６頁等を参照）。

〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、このような吸戻しカラーを設けたデリバ
リバルブにおいては、燃料噴射量の多少に関係なく一定
量の吸戻し作用が行なわれるために、例えば高負荷域に
おける二次噴射を防止すぺ〈吸戻し量を設定した場合は
、噴射量の少ない低負荷域においては噴射管の内圧が必
要以上に低下して極端な場合には負圧が生じて次の噴射
特性が損なわれる場合があり、逆に、低負荷域に発生ず
る負圧を予防すべく吸戻し量を設定すると高負荷域での
吸戻し量が不足して噴射管内の残圧か高くなって二次噴
射を誘発してしまうというような不具合があった。

又、このような不具合を解消するために、バルブ本体の
内部に逆止弁を設け、この逆止弁による逃し作用で噴射
管内の残圧を調整するようにした定残圧方式のデリバリ
バルブもある。ところが、このような定残圧方式のデリ
バリバルブにおいては噴射管内の圧力を急速に低下させ
ることができないので噴射の切れが悪くなる可能性があ
るという問題点があった。

本発明は、このような問題点を解消するためになされた
ものであり、噴射量の多少に関係なく噴射管内の残圧を
迅速に適正値まで過不足なく低下させることができるデ
リバリバルブを提供することを目的としている。

く課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために本発明は、吸戻しカラーを備
えたバルブ本体にデリバリバルブの上下流間を接続する
連通路を貫通形成し、該連通路に設けた弁座に下流側か
らリリーフバルブを対接させるとともに、該リリーフバ
ルブをリリーフスプリングによって着座保持させてデリ
バリバルブを構成している。

く作用〉 このように構成されたデリバリバルブにおいては、燃料
噴射ポンプの吐出行程の終期においてバルブ本体がバル
ブスプリングの張力によって下降し始めると吸戻しカラ
ーによる吸戻し作用が行なわれるために噴射管の内圧が
急速に低下する。そして、噴射ポンプが吸入行程に移行
して下流側の圧力が低下すると、上下流間の差圧によっ
てリリーフバルブが押し開かれて燃料を下流側に逃す。

従フて、デリバリバルブの閉弁動作にともなって吸戻し
作用で噴射管内の圧力（残圧）が急速に低下し、デリバ
リバルブの閉弁後においても上下流間の圧力差がリリー
フバルブの閉弁圧より高い間は燃料の逃し作用が継続さ
れるために、残圧が急速かつ過不足のない状態に低下す
る。

〈実施例〉 以下に本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する
。

第１図は本発明に係るデリバリバルブの一実施例を示す
断面図であり、ｌはバルブ本体、２はバルブ本体１に設
けた弁部、３は同じくバルブ本体ｌに設けた吸戻しカラ
ー、４はバルブスプリング、５はバルブシートであり、
全体として吸戻し機能を備えたデリバリバルブを構成し
ている。

前記バルブ本体１の中心部分にはデリバリバルブの上下
流間を接続する連通路６を貫通形成し、この連通路６に
弁座７を設けている。そして、この弁座７にボールで構
成されたリリーフバルブ８を下流側から対接させるとと
もに、このリリーフバルブ８をリリーフスプリング９に
よって前記弁座７に着座保持させることにより、連通路
６における下流側から上流側への流れを遮断しつつ、上
流側の圧力と下流側の圧力との差圧が前記リリーフスプ
リング９による閉弁保持力より大きくなっているときに
のみ、リリーフバルブ８が自動的に開弁して上流側から
下流側への流れを許容するようにしている。

以上のように構成されたデリバリバルブにおいて、図示
しない燃料噴射ポンプのプランジャが上昇する吐出行程
では、デリバリバルブの下流側の圧力が上流側の圧力よ
り上昇し、この圧力差によってバルブ本体１がバルブス
プリング４に抗して図中上方に押上げられて開弁するた
めに、図示しない噴射管に燃料が送り出され、図示しな
い噴射ノズルから燃料が噴射される。

プランジャが上死点まで移動した噴射路りの時期には、
デリバリバルブの下流側と上流側との圧力差がなくなる
ために、前記バルブ本体１がバルブスプリング４の張力
によって図中下方に移動する。そして、吸戻しカラー３
がバルブシート５にかかった時点から弁体３がバルブシ
ート５に着座するまでの間は吸戻しカラー３による吸戻
し作用で噴射管の内圧が急速に低下する。

プランジャが下降する吸入行程に移行すると、デリバリ
バルブの下流側の圧力が低下する。すると、該バルブの
上下流間の圧力差が大きくなるので、この圧力差によっ
てリリーフバルブ８が開弁じて上流側の燃料を下流側に
逃す。そして、圧力差がリリーフスプリング９のセット
圧より小さくなればリリーフバルブ８が閉弁復帰するた
めに、噴射管内の圧力（残圧）が一定値に到達した時点
で燃料の逃し作用が自動釣に終了する。このために、噴
射量の多少に拘らず噴射管の残圧が一定値まで過不足な
く低下する。

即ち、噴射路りの時期には吸戻しカラー３による吸戻し
作用で噴射管の残圧を急速に低下させて噴射路りを良好
にしつつ、この時点の残圧に応じた量の燃料をリリーフ
バルブ８から逃して定残圧にするために、ディーゼルエ
ンジンの回転数及び負荷に関係なく常に良好な噴射特性
を得ることができる。

尚、実施例ではリリーフバルブ８をボールで構成するこ
とにより、リリーフバルブ８の耐久性及び信頼性を確保
しているが、リリーフバルブ８の具体構成は実施例に限
定されない。

〈発明の効果〉 以上説明したように本発明によれは、バルブ本体に設け
た吸戻しカラーによる吸戻し作用で噴射管の残圧を急速
に低下させつつ、この吸戻しの状態に応じてリリーフバ
ルブによる逃し作用で定残圧とすることができるために
、エンジンの回転数及び負荷に関係なく常に良好な噴射
特性を得ることができ、ディーゼルエンジンの排煙特性
及び排気特性を改善できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るデリバリバルブの一実施例を示す
断面図、第２図は従来のデリバリバルブを示す断面図で
ある。 １・・・バルブ本体　　　　　２・・・弁部３・・・吸
戻しカラー　　　　４・・・バルブスプリング５・・・
バルブシート　　　　６・・・連通路７・・・弁座　　
　　　　　　８・・・リリーフバルブ９・・・リリーフ
スプリング

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）　吸戻しカラーを備えたバルブ本体と、デリバリ
   バルブの上下流間を接続するよう前記バルブ本体に貫通
   形成した連通路と、該連通路に設けた弁座と、該弁座に
   下流側から対接させたリリーフバルブと、該リリーフバ
   ルブを着座保持させるリリーフスプリングとを備えてな
   るデリバリバルブ。